第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 ① 経営成績の分析

 当中間会計期間における我が国経済は、内閣府の2025年1月の月例経済報告によると、「景気は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している」とされております。先行きについては、「雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、物価上昇、アメリカの政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある。」とされております。

 UGCサービス事業(注1)を展開するインターネット関連業界におきましては、2024年6月に総務省情報通信政策研究所が公表した『令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によりますと、休日のインターネット利用の平均利用時間はテレビ視聴の平均利用時間を全年代で超過しており、「休日のインターネット利用の平均利用時間が、初めて200分を超過」、「スマートフォンの利用率は全年代で97.5%と高い水準にあり、ほぼ100%となっている」とされており、インターネットの情報通信メディアとしての存在がテレビと肩を並べ、今後もスマートフォンなどの機器の保有・利用により、インターネットを取り巻くマーケットサイズは拡大していくものと予測しております。

 更に、『2023年 日本の広告費』(㈱電通)によりますと、「2023年の日本の総広告費は、通年で前年比103.0%の7兆3,167億円で、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴うリアルイベントの開催数増加や国内外の観光・旅行の活性化等も相まって、1947年に推定を開始して以降、過去最高を更新した。インターネット広告費(インターネット広告媒体費、物販系ECプラットフォーム広告費、インターネット広告制作費の合算)は、進展する社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、総広告費に占める構成比は45.5%に達した」とされております。インターネット広告媒体費は2024年も堅調に推移し、全体で前年比108.4%の2兆9,124億円まで増加すると予測されております。

 このような事業環境のもと、当社におきましては、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置づけ、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」、「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供しております。市場環境の変化や、それに伴う経済的予測等を鑑み、人的資本や知的財産、資金等の経営資源を各サービスへ効率的に配分することで、経営の機動力の向上を図ってまいります。

 ② 業績の概況

(ⅰ)サービス別の販売動向

<テクノロジーソリューションサービス>

 テクノロジーソリューションサービスでは、受託サービスとして顧客のWebサービスやアプリに関する企画・開発・運用の受託と、システム運用者向けのサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の提供を行っております。一部の開発料収入は一過性の売上ですが、多くをストック型ビジネスとして展開しております。

 受託サービスについては、任天堂㈱のNintendo Switch™ソフト『スプラトゥーン3』のゲーム連動サービスである「イカリング3」の継続的機能拡充など、複数の受託開発案件で成果物の納品及び検収が完了しました。保守運用サービスについては、特にマンガビューワ「GigaViewer」搭載の案件について、運用案件数の積上げやレベニューシェア(広告・課金収益など)の増加により、堅調な売上成長に繋がりました。

 今後の成長の柱と位置づけるアプリマンガサービスに向けたマンガビューワ「GigaViewer for Apps」については、前事業年度の2024年3月28日に搭載開始した「少年ジャンプ+」(サービス提供者:㈱集英社)について、安定的に運用し、継続的な機能開発を進めております。「少年ジャンプ+」iOS版/Android版は、ダウンロード数が2,900万を超える、利用者が極めて多いマンガ誌アプリです。出版業界の調査研究機関である公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、出版市場における2024年の電子コミック市場は前年比6.0%増の5,122億円と規模が拡大しております。このような市場環境において、「GigaViewer for Web」・「GigaViewer for Apps」の利便性や広告運用を含めたソリューションは、顧客から評価されており、2025年1月末現在でアプリ版・Web版合計17社、搭載累計25サービスと多くのシェアを有しております。既にデファクトスタンダードを獲得したWeb版の導入メディアに対して、アプリ版の導入を推進してまいります。一般にアプリ版はWeb版よりもコンテンツの閲覧数や販売額が大きいことから、開発・運用料のみならず、レベニューシェア(広告・課金収益など)の収益の大幅な拡大に資するものと捉え、注力してまいります。

 「Mackerel(マカレル)」については、2024年2月に、顧客のワークロードのAWSへの移行を加速させる戦略及び実行に貢献するとAWSが判断したサービスをパートナーとして認定する「AWS ISVワークロード移行プログラム」パートナー認定を、日本企業で初めて取得いたしました。これにより、AWS利用顧客に対する認知度が向上し、更なる導入実績の積上げを図ることができました。Mackerelは、このように新規顧客にサービスを提供しながら、その役割をサーバー監視のみならず、アプリケーションソフトウェアも含めたシステム全体に対するオブザーバビリティ(注2)プラットフォームに拡大すべく、当事業年度下半期の正式リリースに向けて開発準備を進めております。2024年6月に事業譲受した分散トレーシングサービス「Vaxila(ヴァキシラ)」を同年8月にMackerelの機能として使えるようにしたほか、同年11月にソフトウェアの状況等を把握するためのオープンソースによる標準化規格「OpenTelemetry(注3)」に対応したメトリック機能をリリースするなど、機能追加を加速しています。このように、プロダクト転換による新市場の獲得と非連続的な売上成長を図ってまいります。

 以上の結果、テクノロジーソリューションサービスの売上高は、1,469,410千円(前年同期比34.1%増)となりました。

<コンテンツマーケティングサービス>

コンテンツマーケティングサービスでは、ストック型ビジネスとして、CMS(注4)である「はてなブログMedia」を活用したオウンドメディア(企業が顧客などに向けて伝えたい情報を発信するための自社メディア)の構築・運用支援サービスや、「はてなブログ」などのUGCサービスを活用したネイティブ広告、バナー広告、タイアップ広告などを展開しております。

 デジタルマーケティングを目的としたオウンドメディアの開設が活発化している昨今の市場環境において、フルサービスを提供する「レギュラープラン」はもとより、廉価版としての位置づけである「ライトプラン」、自社で求める人材の獲得や、働き方改革に関する情報発信や社員インタビューなど採用マーケティングの一環として、素早く安価にオウンドメディアを立ち上げられる「採用オウンドメディアプラン」を新たな軸として、サービス訴求してまいりました。一方で、一部の個別案件において、広告・マーケティング予算が縮減されたことによる広告出稿の手控えにより、継続的な受注に至らなかったことなどから、厳しい販売環境となりました。その結果、「はてなブログMedia」の運用数合計は149件(前年同期末比4件の増加)となりました。今後は、2025年2月に「はてなブログ Media」のブランドを刷新して「はてなCMS」とし、コンテンツマーケティングを含むデジタルマーケティング活動における Web サイト制作の幅広いニーズに対応できるようにして、導入件数増を図る予定です。また、新規事業として2024年10月に正式にサービス提供を開始した、生成AIを活用した発話ソリューションサービス「toitta(トイッタ)」は、AIを活用してインタビュー内容を的確かつ安価に整理・共有できるようになると多くの顧客候補から高い評価を受け始めており、順調に立ち上がりつつあります。人的投資を進めて更に事業を加速させ、売上成長を目指してまいります。

 以上の結果、コンテンツマーケティングサービスの売上高は、325,721千円(前年同期比4.2%減)となりました。

<コンテンツプラットフォームサービス>

 コンテンツプラットフォームサービスでは、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するUGCサービスとして、「はてなブログ」「はてなブックマーク」などのサービスを展開しております。

 主力サービスとなっている「はてなブログ」の登録ユーザー数は順調に増加しました。一方、「はてなブログ」の個人向け有料プラン「はてなブログPro」などについては、各種SNSの普及による競争激化も相まって、「はてなブログPro」の契約件数が減少したため、課金売上は低調に推移しました。今後は、CtoC課金サービスの強化を目的として、ブログ記事の有料販売に対応するなど、ユーザーの収益獲得を支援するとともに、書き手の利便性向上につながる取組みとして、2023年12月に公開した「AIタイトルアシスト」に続けてAIを活用した新機能をリリースすることで、景気動向やトレンドに左右されやすい広告収入をカバーしつつ、売上成長を図ってまいります。

 コンテンツプラットフォームサービス上に掲載するアドネットワーク広告については、広告枠を提供したい数多くの広告媒体の運営事業者との間で、広告を出稿したい数多くの広告主を集めた広告配信ネットワーク(アドネットワーク(注5))が形成されており、多数の事業者の関与のもとで、広告単価が決定しております。このような事業環境の中で、広告単価の下落などを主な要因として売上は伸び悩みました。

 以上の結果、コンテンツプラットフォームサービスの売上高は、167,898千円(前年同期比10.1%減)となりました。

<その他サービス>

 当社は2024年10月に日本ブロックチェーン基盤株式会社が運営・管理するパブリックチェーン(注6)「Japan Open Chain(JOC)」に共同運営者(バリデータ(注7))として参画しました。JOCは2024年12月にInitial Exchange Offering(IEO)(注8)を果たし、当社もバリデーション業務を開始しました。その対価としてJOCトークン(注9)を得ており、今後も毎月得る予定です。JOCのバリデータは2024年10月時点では当社を含めて13社・団体で、最終的に21社・団体となる予定です。当社は他の企業・団体と共に、ブロックチェーン技術を安心・安全かつ実用的に利用できるブロックチェーン・インフラの構築に貢献すると共に、JOCを活用した社会課題解決につながるWeb3サービス(注10)の検討を進めていく予定です。

 以上の結果、その他サービスの売上高は、1,397千円(前年同期では発生なし)となりました。

 

(ⅱ)利益の概況

 中期的な成長エンジンとして位置づけているテクノロジーソリューションサービスにおいて、売上成長を加速させていくために、開発投資等に向けて体制拡充を継続してまいります。その他、更なる成長基盤の構築に向け、特に新規サービス「toitta(トイッタ)」に対する効果的な資本投下を行ってまいります。

 営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費の合計)については、1,739,527千円(前年同期は1,605,382千円)となりました。営業費用は増加しておりますが、概ね計画の範囲内であります。

 主な増減要因としては、前年同期と比べて受託サービスの開発規模の減少に伴う受託開発原価の減少があった一方、テクノロジーソリューションサービスの拡大や「toitta」を含めた新たなサービスの創出のため、人材投資を積極的に行った結果、給与手当等の労務費が増加しました。人的資本への経営資源の配分は、当社が将来にわたり、競争優位性を確保するために、収益基盤の確立に向けた重要投資として位置づけております。また、顧客のシステムを運用代行する受託サービスにおいて、データセンター利用料を当社で支払い、それを含めて顧客に運用料として請求するビジネスを一部の顧客に対して行っておりますが、そのような顧客の増加や当該システムの利用が増えることで、データセンター利用料の費用増加が進んでおります。

 営業外損益や特別損益については、受取利息や配当金及び有価証券利息1,971千円の計上、為替差益4,554千円の計上、当座貸越契約の実行に伴う支払利息583千円の計上、譲渡制限付株式報酬の付与対象者の退職に伴い、譲渡制限付株式割当契約に基づき割り当てた当社普通株式の全てを、当社が無償取得したことによる株式報酬費用消滅損866千円などがありました。

 以上の結果、当中間会計期間の売上高は1,964,428千円(前年同期比21.1%増)、営業利益は224,900千円(同1,199.6%増)、経常利益は229,927千円(同621.7%増)、中間純利益は157,779千円(同664.5%増)となりました。

 なお、当社はUGCサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

(注)1.User Generated Contentの略。インターネット上で利用者自身がテキストや画像、映像などのコンテンツを発信することができる場を提供するサービス。

2.システムの外部出力から内部の状態を推測・把握する能力や取り組み、それを実現する手法を指す。システムの動作や内部状態を理解することで、システムの異常な挙動を特定し、デバッグや障害復旧など、迅速に対処することができる。

3.ソフトウェアのテレメトリーデータ(トレース、メトリック、ログ)を収集し、監視と分析のために遠隔地に送信するための標準化ツールで、2021年にVer1.0が公開された。Mackerelにおいて、従来は独自規格であったため、容易に導入できなかった企業に対しても「OpenTelemetry」に対応することで導入が進みやすくなるといった効果が期待される。

4.Contents Management Systemの略。HTMLやCSSのようなWEBサイトの制作に必要な専門知識を必要とせず、テキストや画像などの情報を入力するだけで、サイト構築を自動的に行うことができるシステム。

5.アドネットワークとは、多数の広告媒体のWebサイトを束ねた広告配信ネットワークを形成し、それらのWEBサイト上で一括して広告を配信する手法。メディア運営者はサイト上に広告枠のみをアドネットワーク事業者に提供する。サイトが閲覧されるごとに、システムにより広告枠に対して広告が自動配信される。

6.暗号資産の取引情報の記録に用いられるブロックチェーンにおいて、特定の管理主体を置かず、不特定多数の参加者により取引情報の合意形成を行う仕組みのこと。

7.ブロックチェーン上での取引(トランザクション)を承認する役割のこと。

8.日本国内の法規制に則って暗号資産取引所が主体となってプロジェクト審査を行い、暗号資産の公募売出し・流通を行う仕組みのこと。

9.ブロックチェーン技術を利用して発行された暗号資産のこと。

10.特定のプラットフォーマーが強い支配力をもつ中央集権型ではなく、非中央集権型(分散型)のブロックチェーン技術を基盤としたネットワークの概念を体現するサービス。

 

(ⅲ)当社を取り巻く経営環境や想定されるリスクなど

 出版業界の調査研究機関である公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、出版市場における2024年の電子コミック市場は前年比6.0%増の5,122億円と、規模が拡大しております。2019年の2,593億円と比べると97%も増加するなど、コロナ禍を経て一気に市場規模が拡大しました。㈱集英社の「鬼滅の刃」が日本映画の歴代興行収入ランキング1位という記録を打ち立てたということを典型的な事例として、マンガ発のIPを映画やドラマ、ゲームなどにマルチユースすることはエンタテインメント産業における主要なプレイヤーの基本戦略となっております。出版社にとってもデジタル化に対応しながらIPを生み出し育成することが事業成長の根幹となっており、当社が保有する情報システム技術やサービス運営の能力についてますます需要が高まっております。

 一方で、エンタテインメント産業特有の不安定さや原材料価格の高騰、物流・供給の規制及び遅延等、今後の事業環境、雇用情勢などの先行きに対する不透明感から、受託企業向け予算の縮小が当社の業績に与える可能性は、依然としてあります。出版社の業績は、コンテンツ販売事業においては景気変動の影響を比較的受けにくい傾向にありますが、広告事業においてはその限りではなく、また業界内の競争激化が進むと、支出額の比較的大きい企業における事業環境の変化が、今後の当社の業績に意図に反する影響を及ぼす可能性があります。

 当社としては、当社が保有するサービス開発力を、マンガ領域においては「GigaViewer」というプロダクトに込めて多くの大手・中堅出版業顧客に提供することで、利用者数の拡大を狙い、その結果として、マンガや小説の課金収入の伸長の実現を図ることといたします。また、「はてなブログ」や「はてなブックマーク」など一般ユーザー向けコンテンツプラットフォームサービスにおける機能開発や機能改善を図ることや、「Mackerel」「toitta」など当社の技術力が直接的に評価されるようなサービスを効果的に展開するなどして、新たな収益機会の獲得を見込んでおります。そのために、これらのサービスの売上の立ち上がりを見通しつつ、新たな収益基盤の確立に向けた戦略的投資を継続してまいります。

 経済的不透明感や危機感が継続することが予想される経営環境の中で、当社の資金の財源及び流動性については次のとおりであります。また、事業継続に対して万全の備えをする方針であります。

 当社における事業活動のための資金の財源として、主に手元の資金と営業活動により獲得したキャッシュ・フローでありますが、資金の手元流動性については、現金及び預金1,535,727千円と月平均売上高に対し4.7ヶ月分であり、現下、当社における資金流動性は十分確保されていると考えております。

 また、当社は事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本的な財務方針としており、金融機関からの借入により調達することを目的として、取引銀行5行との間で、総額1,700,000千円の当座貸越契約を締結しております。バックアップラインを確保し、資金の手元流動性の補完が実現しております。今後は、運転資金や設備投資の需要動向や、それに伴うキャッシュ・ポジションを精査しつつ、適切なタイミングで資金調達を実行してまいります。

 なお、当座貸越契約の未実行残高は、1,450,000千円となっております。

 

③ 財政状態に関する説明

(資産)

 当中間会計期間末における総資産の残高は、前事業年度末に比べて512,683千円増加し、3,421,861千円となりました。これは主に、増加要因として前払費用が295,679千円増加し、売掛金及び契約資産が164,326千円増加したことなどによるものであります。

 

(負債)

 当中間会計期間末における負債の残高は、前事業年度末に比べて324,744千円増加し、674,448千円となりました。これは主に、増加要因として短期借入金が250,000千円、未払法人税等が61,070千円、賞与引当金が58,725千円増加したこと、減少要因として未払金が43,869千円減少したことなどによるものであります。

 

(純資産)

 当中間会計期間末における純資産の残高は、前事業年度末に比べて187,938千円増加し、2,747,413千円となりました。これは主に、増加要因として中間純利益157,779千円の計上に伴い利益剰余金が同額増加し、自己株式34,616千円減少したことなどによるものであります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当中間会計期間末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べて60,937千円増加し、1,504,841千円となりました。

 当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、使用した資金は150,162千円(前年同期は507,796千円の使用)となりました。これは主に、増加要因として税引前中間純利益230,233千円、減価償却費64,258千円の計上などがあったこと、減少要因として前払費用の増加額277,474千円、売上債権及び契約資産の増加額164,326千円などがあったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は43,330千円(前年同期は42,080千円の使用)となりました。これは主に、増加要因として定期預金の払戻による収入44,532千円があったこと、減少要因として無形固定資産の取得による支出75,651千円などがあったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、獲得した資金は250,403千円(前年同期は250,086千円の獲得)となりました。これは、増加要因として短期借入れによる収入250,000千円などがあったことによるものであります。

 

(3) 当社の資本の財源及び資金の流動性について

 当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。そのため、より一層の事業拡大を継続することに備え、金融機関からの借入により調達することを目的として、取引銀行5行との間で、総額1,700,000千円の当座貸越契約を締結しております。借入に関しては、経常的な運転資金需要の場合には、短期借入を基本方針とし、多額の設備投資需要の場合には、長期借入を基本方針として、運転資金の必要動向を観察したうえで、適時借入を実行してまいります。

 また、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し、対応してまいります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当中間会計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 当中間会計期間における当社の研究開発活動の金額はありません。

 なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7) 従業員数

 当中間会計期間において、従業員数の著しい増減はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。