第2 【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針
 当社は、GMOインターネットグループにおいてAIで未来を創るNo.1企業グループとしてWebマーケティングDXサービスを提供し、企業様の売上を最大化する会社であります。当社は、集客に関する高い知識や経験をもってより良い世の中を創造していく為、「素晴らしい・商品・サービスをもっと世の中に伝えたい」をビジョンとし、「お客様の期待を超える」ことを会社ミッションとしております。

 

(2) 会社の対処すべき課題

 インターネット関連技術は、技術の進歩が著しく、競争の激しい分野であり、技術優位性をもって先見的・コスト優位性のあるサービスを継続的に作りだすことが重要であります。また、集客支援事業、不動産テック事業においては複数の競合会社が存在しており、他社との差別化が重要なポイントであることが経営課題と捉えております。

 技術力においては、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備を進めております。自社サービスの開発を優秀な「人財」において行うべく努めております。

 

(3) 目標とする経営指標
 当社グループは事業の継続的な拡大と企業価値の向上が重要と捉えております。当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための指標は、売上高、営業利益、経常利益、純利益であります。

 

(4) 今後の事業展開に関して
 集客支援事業においては、創業当初より「検索・集客分野」に経営資源を集中し人材を重点配置したことが功を奏し、高いスキルと能力を有しています。こうした知見はスマートフォン向け広告配信サービスである「GMO SmaAD」においても活かされ、自社商材の拡充を図ってまいりました。また、近年のスマートフォンの爆発的な普及による検索ユーザーの検索行動の変化と、Googleのアルゴリズム改変及びインターフェイスの変更に伴い、Googleマップ検索での上位表示をすることの重要性が増しております。当社MEO対策を行うサービスにおいては、施策管理ツールおよび施策コンサル等をご提供しております。

 2020年7月に不動産テック事業を展開する目的で連結子会社GMO ReTech㈱を設立いたしました。不動産の分野における電子契約サービスの利用をはじめ、ITの利活用が進められようとしております。また、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、VR技術を用いたオンライン内見サービスや、不動産や顧客情報をオンラインで管理・運用するサービスなど、不動産領域の業務にテクノロジーを掛け合わせた「不動産テック」に期待が寄せられており、今後もITの利活用は浸透していくと考えます。これまでのインターネット集客支援事業で培った技術力を「不動産賃貸領域」という新たな分野に投入してまいります。

 

(5) 経営体制および組織に関して
  当社グループは、2024年は、2023年より取り組んでまいりましたAI活用を継続して推進し、さらなる業務効率の改善に取り組み、強固な経営基盤の構築を行いました。2025年についても、世界に通用するサービスを創造するため、鋭意組織の強化を推進しております。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、企業価値の向上を目指し、経営体制、内部統制及び、監査等委員監査を適切に機能させ、最適な組織体制の構築に努めております。当社グループのコーポレート・ガバナンスに関する詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照下さい。

 

(2)戦略

当社グループにおける人材の多様性を含む人材の育成に関する基本方針及び社内環境整備に関する方針は、以下の通りであります。

 

人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

当社グループの人材育成方針は、当事者意識を持ち、視座の高い人材を育成することにあります。これにより、個々のキャリアの幅を広げ、社会にとって希少価値の高い人材を育てること、また会社として生産性の向上を達成することを目指しています。

これまでの取り組みとして、性別、国籍、役職に関わらず全ての従業員に平等な機会を提供することを心掛けています。具体的には、次世代リーダー研修の実施、女性管理職の登用促進、外国籍の採用人数の増加を積極的に行っております。また、AIで未来を創るNo.1企業として、AI教育の一環とし、AIに関する社内向けセミナーを充実させております。また、パパ育休の取得を積極的に推奨しており、従業員が働きやすい環境の整備に努めております。

当社グループは、これらの取り組みを通じて、人材の多様性と個々の成長をサポートし、組織全体の持続可能性を高めることを目指しています。

 

(3)リスク管理

当社グループは、内部統制システムの基本方針を策定し、コンプライアンス規定やリスク管理規定等に基づき、コンプライアンスを遵守する為の体制を構築しております。当社グループは、リスク管理の全社推進とリスク管理に関する対応策を協議・承認する組織を経営会議とし、経営会議が、主要なリスクの状況についてモニタリング・評価・分析を行い、社内各部門に対して適切な指示、監督等を行っております。

また、当社グループが認識する事業上等のリスクに関する詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

(4)指標及び目標

管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、及び労働者の男女の賃金の差異については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」をご参照下さい。当社は、ダイバーシティ&インクルージョン推進の一環として、性別にかかわらず活躍できる組織風土や女性が活躍しやすい環境づくりにも注力しており、次の指標及び目標を掲げております。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2027年12月までに30.0%

33.3%

男性労働者の育児休業取得率

労働者の男女の賃金の差異

2027年12月までに90.0%

76.8%

 

(注)男性労働者の育児休業取得率については、目標を設定をしていないため「-」で表示し、実績(当連結

   会計年度)は該当者がいないため「-」で表示しております。

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性のある主な事項について記載しております。また、必ずしも重要なリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と判断した事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループはこれらのリスクの可能性を考慮した上で、リスクの発生の回避や分散、または問題が発生した場合の対応について最大限努めて参ります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載のない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① インターネット広告市場について

インターネット広告費市場は、利用者の増加、インターネット閲覧可能な端末の普及、企業等の活動におけるインターネットの利用増加により成長を続けて参りました。2024年度のインターネット広告媒体費は前年度から8.4%拡大し、2.9兆円を超える見込み(※1)であります。このような傾向は、今後も継続していくと考えております。

(※1)出所:電通グループ4社 2024年3月発表「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
  しかしながら、広告市場は景気の変動等による業況感の悪化や広告主の広告戦略の変化などによる影響を受け易い状況にあるため、インターネット広告を含む広告出稿全般が低減した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新への対応について

当社グループが提供する事業領域の商材は、広告効果を向上させるために表示方法や販売手法などに関し様々な取り組みが常日頃から行われ、加えてAI(人工知能)など新しい技術も頻繁に導入されております。またスマートフォン関連サービスにおいては、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が早く、ブロックチェーンやIoT技術など新しいテクノロジーを採用した新サービスが常に生み出されております。当社グループにおいてもこれらの変化に素早く対応していく必要があります。
 このため当社グループではエンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備に加え、AIを含めた新しい技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。
 しかしながら、新しい広告手法や新技術の変化への対応が遅れた場合、または当社グループのサービスもしくは使用している技術等が陳腐化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合に関して

インターネット広告業界においては複数の競合会社が存在し、市場の拡大とともにプレイヤーが増加しております。更なるプレイヤーの増加や競争の激化、その対策のためのコスト負担等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

不動産テック事業においても競合会社の参入により競争の激化、その対策のためのコスト負担等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 法規制について

現在のところ当社グループの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はございませんが、インターネット関連分野においては「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(2002年5月施行)や、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(2000年2月施行)、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(2008年6月成立)等の法的規制が存在しているほか、個人情報の取扱いなどについては、「個人情報の保護に関する法律」(2003年5月成立)等が存在しております。また、インターネット上のプライバシー保護の観点からクッキー(ウェブサイト閲覧者のコンピューターにインストールされ、ユーザーのウェブ閲覧履歴を監視するテキストファイル)に対する規制など、インターネット利用の普及に伴って法的規制の在り方等については検討が引き続き行われている状況にあります。このため、今後、インターネット関連分野において新たな法令等の制定や、既存法令等の改正等による規制強化等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスク

① プラットフォームビジネスについて

当社グループは、PC・モバイル(スマートフォン)のプラットフォームにおける集客支援事業を運営しております。
 アフィリエイト事業のスマートフォン向け広告配信「GMO SmaAD」については、Apple Inc.の運営するAppStore及びGoogle Inc.の運営するGoogle Playといったアプリストアにおける集客支援を実施しております。合わせて、SEOコンサルティングサービスは、Google・Yahoo!の検索プラットフォームへの集客支援対策を実施しております。
  当社グループの事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム及びGoogle・Yahoo!の検索プラットフォームへの依存が大きいと言えます。これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 集客支援事業における有力な広告媒体の獲得について

当社グループは有力な広告媒体の確保に向けて、WEB全般及びアプリストア(AppStore/Google Play)へのマーケティングを徹底し、有力媒体との関係性を密にすることで有力媒体の確保に努めております。今後も引き続き新規媒体の獲得や既存媒体の関係強化に向けて注力して参ります。また、媒体の獲得については、国内の媒体のみではなく、海外の媒体の獲得にも努めております。

しかしながら、有力な媒体の確保がなされなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります

 

③ 不動産テック事業について

当社グループの新規参入事業である不動産テック事業においては、不動産取引においての様々な法律が関わってまいります。社会情勢の変化に応じてこれらの法制度の改正、強化、解釈の変更などが想定されます。当社グループは、諸法令に対し、遵法を旨として経営にあたっておりますが、その対応により新たな負担の発生や事業展開の変更を求められることも予測され、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

④ 当社グループ営業活動による代理店について

当社グループは、集客支援事業において、自社営業によりクライアントを獲得しておりますが、一部クライアントにおいては代理店も活用しております。現在、自社営業スタッフを新規採用し研修を実施する等、営業力のさらなる強化に努めておりますが、代理店を通じた販売が拡大する場合、代理店への手数料変更や代理店の事業戦略の転換等による利益率の低下などにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ システム上のトラブル・サーバクラッキングについて

当社グループの事業は携帯電話やPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故、アクセスの増加等の一時的な過負荷等によって通信ネットワークが切断された場合には、正常なサービス提供等に支障が生じ又はシステムが停止する可能性があります。
 また当社グループのシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、データセンターへの電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合や、ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 事業への投資について

当社グループは常に変化するインターネットビジネスにおいて新たな事業領域にスピード感をもって参入することにより事業成長を続けております。しかしながらこのような事業展開を実現するためには、その事業固有のリスク要因が加わることとなり、本項に記載されていないリスク要因でも当社グループのリスク要因となる可能性があります。加えて新規事業への参入のため、新たな人材の採用、システムの購入や開発、営業体制の強化など追加的な投資が必要とされ、新規事業が安定的な収益を生み出すには長期的な時間が必要とされることがあります。
 また、新規に参入した事業の市場の拡大スピードや成長規模によっては、当社グループが想定していた成果を挙げることができないことがあり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分損や減損の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 組織体制・人的リスクについて

① 特定人物への依存について

当社グループの事業の推進者は代表取締役社長CEOである鈴木明人であります。同氏は当社グループの創業者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、開発、営業、財務の各方面において重要な役割を果たしております。
 当社グループは取締役会や経営会議等において役員及び社員への情報共有や事業部制による権限委譲を進めるなど組織の強化を図り同氏に過度に依存しない体制の構築を進めている段階であり、縮小傾向にあるとはいうものの、同氏の属人的な能力に依存している面があります。何らかの理由により同氏が当社グループの経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 内部管理体制の充実について
当社グループは小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社グループは、今後の事業展開に応じて、採用・人材育成により業務執行体制の強化・充実を図っていく方針ではありますが、これらの施策が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また当社グループは、今後の事業拡大に対応するためには内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しておりますが、事業規模に適した内部管理体制の構築が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 有能な人材の確保・育成について

当社グループは今後の事業展開や企業規模の拡大に伴い、幅広く優秀な人材を採用し続けると同時に、社員のスキル向上を図った教育体制を構築することが、今後の事業成長の重要な要素であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上に当たっては、開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が必要であると考えており、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用するとともに、成長可能性が高いと判断できる人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持の必要性を強く認識しております。しかしながら、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスクについて

① 親会社グループとの関係について
ア GMOインターネットグループにおける位置付け

当社グループは、親会社であるGMOインターネットグループ株式会社を中心とした企業集団(以下、GMOインターネットグループ)に属しております。同社は当社グループの議決権の54.3%(2024年12月31日時点)を保有する筆頭株主であり、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネットセキュリティ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業を行っております。
 当社グループは、GMOインターネットグループのインターネット広告・メディア事業におけるインターネット広告事業に属しております。
 当社グループは、スマートフォン向けアドネットワークサービス及びSEMメディア開発の技術的中核を担っており、当社独自ブランドでSEOサービスを販売する他、GMOインターネットグループで行うSEOサービスの一部についてもOEMによる当社からのサービスの提供を行っております。よって、GMOインターネットグループの当社グループに対する基本方針等に変更が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 

イ GMOインターネットグループとの取引について

2024年12月期における当社グループのGMOインターネットグループ連結企業集団各社との主な取引関係は以下の通りです。なお、2024年12月期におけるGMOインターネットグループ連結企業集団各社との販売取引は全体の5.0%、仕入取引は5.3%であります。

 

種類

会社等の名称又は氏名

資本金

又は出資金
(百万円)

事業の内容又は職業

取引の内容

取引金額
(百万円)

親会社

GMOインターネットグループ㈱

5,000

インターネット
総合事業

SEOサービス等の提供

(注1の(1))

181

同一の親会社を持つ会社

GMOグローバルサイン・ホールディングス㈱

916

クラウド・ホスティングサービス等

サーバー利用料等の支払等(注1の(1))

86

 

子会社

GMO ReTech㈱

100

不動産テック事業

受取利息(注1の(2))

16

業務受託収入(注1の(3))

4

通算税効果額

39

 

(注) 1.取引条件及び取引条件の決定方針

(1) 当社グループと関連を有しない会社との取引と同様に、市場価格及び取引規模を総合的に勘案し交渉の上決定しております。

(2) 受取利息については、貸付金にかかるものであり、当社の借入金利をふまえて利率を合理的に決定しております。

(3) 業務受託収入については、当社がGMO ReTech㈱より事業活動にかかる管理部門業務を委託されたことに伴う収入であり、その取引価額については他社の一般取引条件及び管理業務に従事する当社従業員の給与等を勘案し、合理的に決定しております。

 

ウ GMOインターネットグループとの役員の兼務関係について

2024年12月31日現在における当社グループの役員9名のうち、GMOインターネットグループ㈱または兄弟会社の役員を兼ねる者は2名であり、その者の氏名、当社グループ及び親会社(または兄弟会社)における役職、兼任の理由は以下の通りです。

氏名

当社における役職

親会社または兄弟会社における役職

兼任の理由

熊谷 正寿

取締役会長
(非常勤)

GMOインターネットグループ㈱

代表取締役グループ代表会長兼社長執行役員・CEO

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOグローバルサイン・ホールディングス㈱

取締役会長(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOぺパボ㈱

取締役会長(非常勤)

GMOリサーチ&AI㈱

取締役会長(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役会長(非常勤)

安田 昌史

取締役
(非常勤)

GMOインターネットグループ㈱

取締役グループ副社長執行役員・CFOグループ代表補佐グループ管理部門統括

当社事業に関する助言を得ることを目的としたものであります。

GMOペイメントゲートウェイ㈱

取締役(非常勤)

GMOグローバルサイン・ホールディングス㈱

取締役(非常勤)

GMOアドパートナーズ㈱

取締役(非常勤)

GMOリサーチ&AI㈱

取締役(非常勤)

GMOフィナンシャルホールディングス㈱

取締役(非常勤)

GMOメディア㈱

取締役(非常勤)

GMOあおぞらネット銀行㈱

社外取締役

 

 

エ 親会社からの独立性の確保について

当社グループが事業活動を行う上で、「重要な決議事項」に限り親会社であるGMOインターネットグループ㈱に事前通知することとなっておりますが、当社グループは各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。またGMOインターネットグループ㈱からの役員の兼務状況は当社独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。

 

② 訴訟リスクについて

当社グループは2024年12月31日時点で第三者からの訴訟を提起される事案はございません。しかしながら、当社グループが事業展開を図る上で、クライアント等による違法行為やトラブルに巻き込まれた場合、もしくはシステム障害等によってクライアント等に損害を与えた場合等、当社グループに対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。
  また、インターネットビジネス自体の歴史が浅く、新たに発生した又は今まで顕在化しなかったビジネスリスクによって、現在想定されない訴訟等が提起される可能性もあります。
 一方、当社グループが第三者に何らかの権利を侵害され、又は損害を被った場合に、第三者の権利侵害から当社が保護されない可能性や、訴訟等による当社グループの権利保護のために多大な費用を要する可能性もあります。係る場合には、その訴訟等の内容又は請求額によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権等に関する侵害について

当社グループは管理部・法務にて、当社グループが他社の知的財産権等を侵害していないかの確認を実施しております。当社グループが事業活動を行うプロセスにおいて使用しているソフトウエア及びシステムは第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、ないし当社グループが使用する技術について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。また、将来当社グループによる特定のサービスの提供もしくは特定の技術の利用に制限が課せられ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 自然災害等について

当社グループでは、自然災害、事故等に備え、定期的バックアップ、サーバ稼働状況の常時監視等によりトラブルの防止又は回避に努めておりますが、当社グループの本店所在地である東京都における大地震や入居しているテナントビルにおいて火災等の自然事故が発生した場合、当社グループ設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

文中の将来に関する事項は当連結会計年度末日現在において判断したものであります。

 

財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2024年1月1日から2024年12月31日)におけるわが国経済は、コロナ禍からの脱却が進み、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大が進む中、拡大基調で進みつつあります。

 当社の事業領域である国内インターネット広告市場についても拡大傾向にあり、2024年度にはインターネット広告媒体費は前年度から8.4%拡大し、2.9兆円を超える見込み(※1)であります。人々の生活の中で、インターネットの利用は引き続き拡大しており、インターネット広告業界も引き続き堅調に推移しました。

(※1)出所:電通グループ4社 2024年3月発表「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

 このような環境の下、当連結会計年度において、当社グループの集客支援事業は昨年度に続き、顧客基盤を拡大し、売上高を増加させております。不動産テック事業についても、顧客数を着実に増加させることに加え、ストック売上を拡大させております。

 以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高6,868百万円(前年同期比9.8%増)、営業利益899百万円(前年同期比58.8%増)、経常利益948百万円(前年同期比68.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益669百万円(前年同期比65.1%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

①集客支援事業

 集客支援事業には、検索エンジン関連サービス、運用型広告・アフィリエイト広告サービス等を含んでおります。検索エンジン関連サービスにおいては、注力サービスとしておりますMEOサービス(※2)について、新規案件を積上げ、業績は安定して伸長しております。アフィリエイト広告サービスにおいては、直販営業に経営資源を多く投下しております。その結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は6,552百万円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益は988百万円(前年同期比31.5%増)となりました。

(※2)MEOとは(Map Engine Optimization)の略で、主としてGoogle社が提供するGoogle Mapにおいて上位表示を実現しアクセスを増加させること、またそのための技術やサービスを指します。

 

②不動産テック事業

 不動産テック事業には、連結子会社GMO ReTech株式会社で提供いたします賃貸DXサービス等が含まれます。賃貸運営を楽にする、をミッションとし、賃貸運営に関わる方々をもっと自由にするために、サービス開発、改善に取り組んでまいりました。当連結会計年度におけるセグメント売上高は316百万円(前年同期比38.8%増)、セグメント損失は93百万円(前年同期は190百万円の損失)となりました。

 

 当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。

 

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ11百万円増加し、2,767百万円となりました。主な変動要因は、ソフトウエア106百万円の増加(前連結会計年度末比105.9%増)、受取手形、売掛金及び契約資産89百万円の減少(前連結会計年度末比8.7%減)、前払費用58百万円の増加(前連結会計年度末比39.2%増)、等によるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末に比べ404百万円減少し、1,545百万円となりました。主な変動要因は、買掛金209百万円の減少(前連結会計年度末比30.9%減)、賞与引当金71百万円の減少(前連結会計年度末は71百万円)、長期借入金70百万円の減少(前連結会計年度末比33.3%減)、等によるものであります。

 

 

(純資産)

 当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ416百万円増加し、1,222百万円となりました。主な変動要因は、利益剰余金455百万円増加、自己株式36百万円増加、その他有価証券評価差額金4百万円減少、等によるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15百万円減少し、1,264百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は402百万円(前年同期は354百万円増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が948百万円であったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は117百万円(前年同期は135百万円の減少)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出125百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は318百万円(前年同期は60百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額213百万円によるものであります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当社グループは受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

前年同期比
(%)

集客支援事業(百万円)

6,552

108.7

不動産テック事業(百万円)

316

138.8

合計(百万円)

6,868

109.8

 

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

TikTok Pte. Ltd.

660

10.6

 

(注)当連結会計年度におけるTikTok Pte. Ltd.の販売実績は総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りに対して、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合がございます。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

財政状態の分析とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご覧ください。

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

財政状態の分析とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご覧ください。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業、組織体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。

 

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

当社グループは、自社において開発力を有し、「自社開発の自社製品を提供する会社」として、テクノロジーを駆使し、集客支援事業においては「GMO SmaAD」「MEO Dash! byGMO」、不動産テック事業では「GMO賃貸DX」といった自社開発商品及びサービスを提供しております。今後も異なる特性の事業を複数組み合わせながら、全体として持続的かつ安定的な事業基盤の実現を目指して参ります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。