(注)1.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
2.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
3.第20期、第21期、第22期、第23期及び第24期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.第20期、第21期、第22期及び第23期の株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
5.第20期及び第21期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。
6.第22期の営業活動によるキャッシュ・フロー(資金の支出)は、主に売上債権、契約資産の増加等によるものであります。
7.第23期及び第24期の投資活動によるキャッシュ・フロー(資金の支出)は、主に無形固定資産の取得、有形固定資産の取得によるものであります。
8.主要な経営指標等の推移のうち、第22期、第23期及び第24期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号)に基づいて作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。なお、第20期及び第21期の財務諸表については、会社計算規則(2006年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、当該監査を受けておりません。
9.収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2023年2月期期首から適用しており、2023年2月期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標となっております。
10.2024年8月31日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第22期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
11.第20期から第24期の株主総利回りおよび比較指標については、2024年12月26日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。
12.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。なお、2024年12月26日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
当社は、インターネットの普及にともない、膨大・複雑なデータの中からユーザーが必要とする情報を取り出し、最適な形式で表示する技術に対する需要が拡大したことを受け、人々が情報やモノを見つける際、求めるものへ到達するための時間を短縮し、その精度を向上させることを通じてテクノロジーの力で世界を少しでも早く進歩させたい、また人々の意思決定を支え、フェアな世界の創出に力を注ぐことを通じて日本の信頼をベースにした文化を世界へ広げて行きたい、との思いを現実のものとするべく創業されました。
設立以後の当社に係る経緯は、次のとおりであります。
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業を展開し、膨大・複雑なデータから必要な情報を的確に抽出する検索テクノロジーを基盤としたシステム開発やサービス提供、コンサルティングを行っています。創業以来、情報検索の分野で高度な課題解決に取り組み、データ処理技術の研究を重ねてきました。その成果として膨大で複雑なデータを迅速かつ効率的に検索できる当社独自の技術基盤「Spook(スプーク)」を産み出しました。この技術を活用し、当社は複雑なデータを扱う大手旅行会社の予約サイトや、多数の商品を管理する専門商社のECサイトなど、高度なデータ処理が求められる業界でのデジタルビジネス強化に貢献しています。近年、当社のビジネス領域は「検索」からデジタルトランスフォーメーション(DX)分野へと拡大し、これまでに培った業界知見をもとに、顧客のビジネス変革を支援する事業展開を推進しています。特に、旅行・観光業界に向けては、旅行・観光業界向け商品販売プラットフォーム「webコネクト」を展開し、複数チャネルへのデータ連携やダイナミックプライシング対応など、事業者の多様な課題に応えています。
DX分野における当社の重点領域は、創業当初から長く事業展開を進めてきた旅行・観光業界向けのサービス提供です。日時や場所、部屋タイプや食事条件、交通手段や経路などが組み合わされ、それらの在庫状況も刻一刻と変化する旅行業のデータは複雑で、取り扱いには深い業界知識が求められます。当社はオフラインからオンラインへと変わりゆく旅行業界のビジネス変革をいち早く察知し、料金・在庫がダイナミックに変動する旅行商品の高速検索、販売実績を基にした商品レコメンド、外部販売チャネルへのデータフィード、オンライン広告の運用サポート等を行ってまいりました。旅行・観光業界へのサービス提供を通じて蓄積した技術・ノウハウの集大成として開発したプロダクトが、旅行・観光業界向け商品販売プラットフォーム「webコネクト」です。商品のオンライン販売に求められる素材登録(宿泊施設や交通手段、アクティビティなど、旅行商品の販売を構成する情報・在庫・料金等の登録)、検索、予約管理、電子クーポン発行、外部接続ゲートウェイといった機能群をモジュール化し、必要な機能全般をインフラも含めてサービス提供するSaaS型のビジネスモデルを採用することによって、顧客との強固なパートナーシップの構築並びに、安定した収益確保の両立を実現しています。
(2) 収益構造
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントです。膨大・複雑なデータから必要な情報を的確に探し出す技術基盤「Spook」を基に顧客の課題解決を行う「ソリューション型サービス」と、顧客課題に向き合う中で得た技術・知見をノウハウとして蓄積し複数顧客が共通で抱える課題の解決策を当社が提供する共通基盤上で提供する「SaaS型サービス」という2つの軸で事業推進しています。ここでの「サービス」は、特定の契約形態を必ずしも意味するものではなく、顧客に対する価値提供を表現したものです。
当社のソリューション型サービスは、技術基盤「Spook」を活用し、膨大かつ複雑なデータを高速かつ正確に処理することで、顧客が直面する特有の問題に対する効果的な解決策を提供しています。例えば、大手旅行会社の予約サイトや、膨大な商品を扱う専門商社のECサイトなど、複雑なデータを扱う企業に対して、デジタルビジネスを強化する検索ソリューションを提供し、ユーザーの利便性向上に貢献しています。また、Spookの高い拡張性により、ビジネス拡大に伴う安定したシステム運用を実現し、顧客の長期的な競争力維持をサポートします。
ソリューション型サービスは、システム開発にかかる開発費とリリース後の運用・保守費、さらには当社が保有する技術・ノウハウを継続使用することについての対価(使用許諾費)によって構成されています。Spookは顧客の自社サーバーやデータセンターに設置される「オンプレミス型」の形態で提供され、企業ごとのカスタマイズ要件に柔軟に対応できる仕組みを採用しています。
当社のSaaS型サービスは、蓄積された技術と知見を活かし、複数の顧客に共通する課題に対して汎用的な解決策を提供しています。
旅行・観光業界向けに開発したwebコネクトは、素材登録、検索、予約管理、電子クーポン発行、外部接続ゲートウェイなど、総合的なEコマース機能を備え、日本国内の多くの旅行会社に導入されています。SaaS型の提供形態により、顧客は自社でサーバーを設置・管理する必要がなく、インターネット経由でサービスを利用できます。また、複数の販売チャネルへのデータ連携やダイナミックプライシングに対応し、在庫管理や販売業務を含むビジネスオペレーション全体の効率化を実現します。
当社のSaaS型サービスの強みは、一般的なSaaSビジネスに見られる画一的な便益提供ではなく、顧客要望に応じた柔軟かつ機動的なカスタマイズ対応を含めた総合的な便益提供にあります。提供する機能ごとに設定された初期設定費、月額サービス利用料に加え、顧客ニーズに応じた個別カスタマイズ部分の開発費・運用保守費も収受する「SaaS型とカスタマイズ型を融合させたハイブリッド型」のビジネスモデルです。
当社のSpookは、膨大かつ複雑なデータを迅速かつ効率的に検索する独自の技術であり、特に多様な検索条件が組み合わさる場面でその真価を発揮します。この技術は、大量のデータであっても効率的に処理し、必要な情報を即座に抽出する優れた検索能力を備えています。また、日時や場所、規格など複数の条件が同時に含まれる場合でも、柔軟かつ正確に対応できる高度な検索が可能です。さらに、業界ごとに異なる複雑なデータ構造にも適応できる点が特長です。
Spookの技術基盤の最大の強みは、「データの圧縮・軽量化」と「データベース(DB)高速処理技術」にあります。データが軽量化されることで検索負荷が軽減され、複雑なデータも高速で処理することが可能です。また、独自のフレームワークにより、処理された検索結果をエンドユーザーにストレスなく届けることができます。この軽量化と高速処理の実現こそが、Spookの最大の価値です。
Spookは、主に大手開発会社が構築する大規模システムの一部として導入されるケースが多く、特に膨大で複雑なデータを迅速に検索・処理する高機能な検索基盤として活用されています。
webコネクトは、在庫と料金が動的に変動するダイナミックプライス型商品におけるリアルタイムな料金計算と高速な一覧表示を実現する旅行・観光業界向けのSaaS型サービスです。
基本的に他のシステムに依存せず独立して機能するよう設計されており、クラウド上で提供されるため、企業が迅速にシステムを利用開始できます。ただし、既存のシステムとのデータ連携やチャネル統合が必要な場合には、他の大手開発会社が提供するシステムと接続して活用することも可能です。webコネクトを活用することで旅行会社、鉄道会社をはじめとする旅行・観光商品を販売する事業者や素材提供会社は、例えば目的地までの交通手段(航空・鉄道)と、宿泊、アクティビティ、現地交通(レンタカー等)の手配が一括で済むような仕組みをスムーズかつローコストで導入することができます。
当社では、原則として60カ月の継続利用を前提に初期開発費及び月額費(提供する機能に応じて算定された固定のサービス利用料)を収受し、顧客の要望に応じたカスタマイズ対応を行うことで、顧客ごとに最適化したサービスを提供しています。これにより、顧客との強固なパートナーシップの構築と安定した収益確保を実現しています。
MassteryはECサイト等の運用の前提となる、商品データ等の整備・統合作業を自動的に行うデータクレンジングツールです。商品の仕様が複雑であり、仕入先が多岐にわたるECサイト運営事業者に対して、商品データ整備の仕組みを提供しています。データ整備作業の非効率性、属人化、商品フォーマット整備における手作業の発生といったECサイトの運営にあたって担当者が課題と感じる点を解消し、さらにカテゴリ付与の自動化等の効率化を促進する機能も搭載しています。Massteryがターゲットとするのは、Spook導入顧客である専門商社の取引先となる企業群(メーカー・流通・小売業等)です。かかる企業においては、コロナ禍による業務プロセス変革の意識の高まりを受け、積極投資への気運が高まっております。
Googleホテル広告はGoogle検索、Googleマップにホテルの空き状況と料金を表示するものです。ホテルの自社公式サイトで部屋のタイムリーかつ正確な空き状況や料金を表示することで、自社公式サイトに顧客を誘導し、予約の獲得につなげる広告サービスです。当社は旅行商品情報の検索技術力とその豊富な実績により、「Google ホテル広告」サービスを日本で展開していく上でのパートナーとして、2015年11月にGoogleホテル広告に関する「インテグレーションパートナー」に認定されました。公式パートナーとして、本プログラムで必要となるデータフィードや広告運用・入札管理の支援サービスを提供しています。
当社の事業系統図は以下の通りであります。

該当事項はありません。
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマーを含む。)は、その総数が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員の記載を省略しております。
当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表項目として選択していないため、記載を省略しております。