文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループでは「たくさんの“ありがとう”を集めよう」を創業精神とし、「幸福創造販売企業」を目指し店づくりを行っております。幸福創造とは、食を通じての、お客様、社会、社員に対する幸福の創造であり、飲食業はサービス業であるとの信念のもと、お客様への幸せな空間の提供、社会への幸福の提供、社員への成長機会の提供を実現することであると考えております。
当社グループの経営方針は以下に集約されます。
① 創業精神
たくさんの“ありがとう”を集めよう
② 経営の基本理念
1.お客様に対する幸福の創造
2.社会に対する幸福の創造
3.社員に対する幸福の創造
③ 事業目的
食文化を通じて人づくりと社会貢献を果たし、地域活性化に寄与する。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは経営の効率性を高め、企業価値の増大を図るため、売上高経常利益率を重視し、企業経営に取り組んでまいります。引き続き新規出店及び新業態の開発に注力するとともに、不動産事業の拡大及び新規事業の育成に努め、売上高経常利益率3.0%の達成を目指してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは食文化を通したサービス業としての総合企業を目指し、「食」を核として当社グループ独自の地位を築くことで企業価値を高め、社会貢献を果たしていく所存です。事業別の経営戦略及び展開方針は次のとおりであります。
① 飲食事業
a.出店戦略
次の3点を基本方針としております。
・立地特性、周辺環境、想定される顧客層等に応じて、最適な業態を開発し店舗展開を図る。
・特定地域への集中出店によりエリア展開を図る。
・居酒屋は専門業態の小箱の店舗を郊外・帰着駅周辺へのテナント出店を基本として展開を図る。
b.業態開発戦略
市場の成熟化に伴う消費者ニーズの多様化によって、他の産業でも見られた少品種大量生産から、多品種少量生産への産業構造の転換(パラダイムシフト)が外食産業でも進行している状況を踏まえ、均一なニーズに対応した従来型のチェーン展開ではなく、個々の立地特性に応じた業態の開発に引き続き努めてまいります。また、多彩なブランドの開発とともに、お客様の利用価値を最大限に高められるよう、また永く愛されるよう、丁寧な店作りに注力してまいります。
c.財務戦略
キャッシュ・フローのバランスを考慮した経営を行ってまいります。健全な財務バランスを維持しながら、安定的な成長を目指します。
d.人財戦略
当社グループは、かねてより仲間の力を信じ「人間力」による成長を志向してまいりました。また、企業には、社員に成長の場を与え、すばらしい人財を育て、輩出していく責務があると考えております。そうした認識の下、今後とも引き続き人を育てる土壌づくりに努めてまいります。具体的には、設立当初から続けております新卒採用を今後とも積極的に実施し、継続的な人財教育を進めます。また、出店数の増加への対応や内部管理体制の充実を図るため、キャリアのある中途社員の採用を継続的に行ってまいります。
② 不動産事業
当社グループの中核事業である飲食事業に付随したプロジェクト出店を推進していく方針であります。プロジェクト出店とは、ビルや商業施設等へ開発段階から積極的に提案等を行い、飲食フロアの一括プロデュースやビルの再開発を通じて付加価値を高め、より良い条件での出店を可能とする出店モデルであります。プロジェクト出店の推進により、飲食事業における投資コストの抑制や賃料等のランニングコストの低減を図るとともに、賃貸収入等の収益を確保し、当社グループ全体での収益性向上を目指してまいります。また、独立支援ビルの開発など、飲食事業とのシナジーを活かした物件を積極的に開発し、恒常的な収益基盤となるよう事業拡大に取り組んでまいります。
③ その他の事業
卸売をFC加盟店に向けて行っております。FC加盟店の増加により、売上規模の向上に取り組んでまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
当社グループが対処すべき主な課題は次のとおりであり、経済情勢、市場動向、競合状況などの経営環境を勘案しながら、適切に対処してまいります。
① グループ全体の生産性向上
魅力があり収益力の高い事業・業態を展開していくとともに、間接部門のコストパフォーマンスの向上、低収益事業・エリアの撤退及び改善、好調な業態へのリニューアル推進により、グループ全体の生産性向上に取り組みます。
② 店舗の魅力と生産性の向上
強みである現場力を一層磨いていくことに加え、魅力ある商品の開発やWEB販促の充実に取り組むとともに、オペレーションの効率化を通じ人時生産性の向上に取り組むとともに、強みである現場力に加えWEB販促の充実により、魅力の向上、情報発信の強化に取り組みます。
③ 知恵と工夫を集結する文化、働きやすい職場、風土の醸成
組織の縦横のつながりや情報共有度を高め、従来以上にモノを言える・議論が活発となる場づくりに取り組むとともに、柔軟な勤務体系等の働きやすい職場づくりに取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、及び管理するためのガバナンスの過程、統制及び手続きについて、コーポレート・ガバナンスの体制と区別しておりません。
詳細は、「
当社グループにおける人材の多様性を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
①「人間力」による企業文化の醸成
何よりも人が大事、創業以来、当社は「人を育てること」を企業としての使命とし、数字や単位では表すことができない“人間力”による企業の成長に取り組んでまいりました。
お客様、お取引先等当社を取り巻くすべての方々から“ありがとう”の言葉をいただけるよう、当社社員として大切にすべきことを「jGroup20の人柄」、「お客様に笑顔を届けるための“10マインド”」として掲げています。
<jGroup20の人柄>
1.誰かのために自分の才能を惜しみなく発揮できるひと
2.単位に表せないものを大切にするひと
3.仲間の幸せや成功を心から願えるひと
4.成長の壁を作らないひと
5.何事にも本気なひと
6.粗探しよりも宝探しが得意なひと
7.仲間を大切にするひと
8.傍観者でなく常に当事者でいられるひと
9.人をその気にさせるひと
10.自分の可能性を信じ常に強気でいられるひと
11.本質を追求するひと
12.当たり前のことを当たり前のようにできるひと
13.感謝の気持ちを忘れないひと
14.プラス言葉を使うひと
15.笑顔が素敵なひと
16.リスクを受け入れるひと
17.かっこよく散財するひと(感謝・信頼・経験、自分に投資するひと)
18.逆境な時にタフなひと
19.第一人称で考えられるひと
20.今日がだめなら明日がある 明日がだめなら明後日があると思えるひと
<10マインド>
ホスピタリティ ポジティブ トライ 好奇心・エネルギー モラル
チームワーク コミュニケーション キャラクター 率先垂範 コンセプト
②スキルアップ・成長支援
<主な研修制度>
・新規入社社員研修
・新任責任者によるマネジメント研修
・社内検定制度
焼酎マイスター制度
③ダイバーシティの推進
性別、国籍を問わず、仲間と共に成長し飲食業を通じお客様との信頼関係を築くことに価値観を見いだせる人財を積極的に採用、登用しています。
また育児や介護等理由は限定せず働き方を社員自身が選択できる“フレキシブルワーカー制度”を導入し、社員の仕事と家庭の両立の実現を支援しています。
●新卒採用の女性比率
2025年度入社予定 6名/28名中 21.4%
●中途採用者の比率
女性 2024年度入社 33名/95名 34.7%
当社グループでは、現在のところ諮問機関を設置していないため、サステナビリティに関するリスク及び機会については、経営会議にて事業活動への影響の程度を評価し、リスクに対し必要に応じて取締役会へ報告され、迅速な意思決定をしております。
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の予防及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及び本項以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は、当社株式への投資に関する全てのリスクを網羅するものではございませんのでご留意ください。なお、本文中における将来に関する事項は、本資料提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 外食業界の動向について
当社グループの主たる事業が属している外食業界は、人流の回復や訪日外国人客の消費拡大等に伴い、外食需要は総じて堅調に推移いたしました。天候不順に伴う原材料費の高止まり、光熱費や物流費、建築費の高騰、人手不足の常態化など、事業を取り巻く環境は今後も厳しい状況が続くものと予想しております。
当社グループといたしましては、永く愛される魅力的な店づくりとともに、サービスの質の向上、メニュー変更、内外装のリニューアル及び業態変更等を実施することにより、既存店売上高の維持と拡大を図っておりますが、当社グループが出店している商業施設、駅前、商業集積地等の立地において商流の変化及び周辺の商業施設との競合等が生じることで、その集客力が低下した場合、既存店舗の売上高が減少し当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業展開について
① 出店政策について
当社グループの基本的な出店方針は、アフターコロナに向けた店舗ポートフォリオの変更方針を掲げ、大型店舗から小型店舗、都心店舗から郊外店舗、総合業態から専門業態への転換を行い、大型総合居酒屋、大宴会中心、都心エリア中心の店舗展開から脱却して、専門業態の少人数顧客を中心とした店舗へのポートフォリオの構築を目指しております。国内の展開エリアにつきましては、主に東海地区、関東地区、関西地区を中心に店舗展開するとともに、宮城県に出店しております。
当社グループでは、出店候補地の立地特性、賃貸条件、売上予測、投資採算性等を慎重に検討し、出店地を決定しております。そのため、当該展開エリアにおいて、計画した出店数に見合った出店地を十分に確保できない可能性があり、その場合には、当社グループの業績見通し及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
② 業態開発について
当社グループは、立地特性やお客様のニーズ、地域のニーズに応じて業態を開発し、または既存業態をアレンジし、多業態による店舗展開を行うことで事業の拡大を図っております。今後も引き続き新規業態の開発を進める予定でありますが、市場ニーズ及び消費者嗜好の変化等により、お客様に受け入れられる業態を開発できなかった場合には、当社グループの業績見通し及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
③ 出退店時に発生する費用及び損失について
当社グループでは、新規出店時や業態変更時に什器備品等の消耗品や販売促進に伴う費用が一時的に発生するため、大量の新規出店・業態変更や期末に近い時点での新規出店は、利益を押し下げる要因となります。また、収益性の向上を図るため、業績の改善が見込めない店舗については閉鎖しております。店舗閉鎖時には、キャッシュ・フロー及び業績への影響を総合的に勘案し、撤退時期の選定や内装設備等の売却等により費用及び損失を最小限に抑えられるよう努めておりますが、固定資産除却損、賃貸借契約やリース契約の解約に伴う違約金等が発生する可能性があります。
したがって、大量の新規出店、業態変更や退店を行った場合、あるいは出店時における内装工事の遅れや入居する商業施設等の完成時期のずれ込み等が発生し新規出店が期末に近い時点に偏った場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 食材の安全性及び安定供給について
近年、食品の偽装表示や不正表示に関する問題や輸入加工食品に関する問題など、様々な問題が生じたことにより、食の安全性に対する関心が以前にも増して高まっております。
当社グループにおきましては、多業態を展開しているため特定の食材に依存している事実はなく、引き続き食材の安全かつ安定的な確保に積極的に取り組む方針でありますが、天候不順による農作物の不作や政府によるセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動など需給関係の変動に伴う市況変動や、食材の安全性に関わる不安等による消費者の外食離れが生じた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 食品衛生法について
当社グループが経営する店舗は、食品衛生法の規定に基づき、所管保健所より飲食店営業の営業許可を取得しております。当社グループでは、店舗内の食品衛生管理マニュアルに基づき日常の衛生管理の徹底を図るとともに、必要に応じて内部監査により衛生管理状況を確認し、食品の安全衛生の維持に努めております。また、食品衛生委員会を設置し定期的な社内講習を実施することで社内での啓蒙活動を進め、衛生管理に対する意識の向上と周知徹底に努めております。当社グループの実施するこれらの衛生管理諸施策にもかかわらず、食中毒事故等を起こした場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業の禁止、若しくは一定期間の営業停止処分、被害者からの損害賠償請求、当社グループの信用力低下等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 金利変動の影響について
当社グループは、出店時等における設備投資資金を主として金融機関からの借入により調達しており、2025年2月末日現在における総資産に占める有利子負債の割合は59.1%(有利子負債残高5,800百万円/総資産額9,813百万円)となっております。今後の出店等に伴う資金調達について、引き続き経済情勢や金利動向、財務バランスを総合的に勘案し、有利子負債の適正水準の維持に努めながら事業展開を行う予定でございますが、有利子負債への依存度が高い状態で金利が上昇した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 差入保証金について
当社グループは、賃借により出店等を行うことを基本方針としており、2025年2月末日現在、当社所有ビル内の6店舗を除いたすべての直営店舗が賃借物件となっております。物件の賃借においては、賃貸人に対し、差入保証金等を預け入れる場合があります。差入保証金の残高は2025年2月末日現在922百万円となっており、総資産に占める割合は9.4%となっております。今後の賃貸人の経営状況によっては、当該店舗における営業の継続に支障が生じたり、退店時に差入保証金等の全部または一部が返還されない可能性があります。また、当社グループ側の都合によって不採算店舗の契約を中途解約する場合等には、締結している賃貸借契約の内容によって、差入保証金等の全部または一部が返還されない場合があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 代表者への依存について
当社の代表取締役会長である新田二郎は、創業以来、経営方針の策定や経営戦略の決定、業態開発及び立地開発等、当社グループの業務執行において重要な役割を果たしてまいりました。
当社グループでは、組織体制の充実や職務分掌及び職務権限規程に基づく権限の委譲など、同氏に過度に依存しない組織体制への移行を進めており、人材の育成、充実が進むにつれ同氏への依存度は相対的に低下するものと考えておりますが、そうした経営体制への移行の過程において、何らかの理由により同氏の業務執行が困難となった場合には、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 商標等について
当社グループの各店舗等において使用する名称については、その使用に先立ち、外部の専門家を通じて第三者の商標権等を侵害しないかについて確認し、侵害のおそれのある名称は使用を避け、かつ、可能な限り当社グループにおいて商標登録を取得する等により、これら商標の使用権の確保及び第三者の権利侵害の回避に努めております。しかしながら、当社グループの各店舗の名称又は業態等が第三者のものと類似する等の理由により、第三者から当社グループの商標登録の無効審判、損害賠償、商標使用差止、営業差止等を請求され、仮にこれらの請求が認められる場合には当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済社会活動が活性化し、個人消費の回復やインバウンド需要の増加等を背景に、緩慢的ながらも、景気回復の動きが続いております。一方で、エネルギー価格の上昇や円安に伴う物価上昇、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、金融引き締めによる影響などから、依然として先行き不透明な状態が続いております。
外食産業におきましては、人流の増加やインバウンド消費の拡大等に伴い売上高は増加しているものの、原材料価格の高騰や、人手不足など、厳しい経営環境が続いております。
このような環境のもと、当社グループでは、「たくさんのありがとうを集めよう」をスローガンに「人間力」を大切に、飲食事業では、カフェから居酒屋まで多業態を開発、展開し、他にも不動産事業や高速道路サービスエリア事業など多角化を図ることで、永続的な企業価値の向上に努めております。
当連結会計年度におきましては、既存店の改修、リニューアルや新たな業態への転換を図ったことにより、既存店が104.0%と好調に推移し、又、高速道路事業への3拠点目となる「清水パーキングエリア」への出店など新規出店も寄与し、前年度に対して大幅な増収増益となりました。
また、バルを中心とした飲食事業を展開する株式会社エッジオブクリフ&コムレイド他2社、有限会社エー・ラウンドを連結子会社化し、7店舗を取得しました。
2025年2月末日現在の業態数及び店舗数は、62業態111店舗(国内102店舗、海外1店舗、FC8店舗)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は10,742百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は377百万円(同21.7%増)、経常利益は352百万円(同15.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は458百万円(同85.3%増)となりました。
なお、当連結会計年度第4四半期に、2件のM&Aを実行したことにより、当初計画外の手数料等を計上したため、第2四半期に上方修正した業績予想につきましては、売上高、当期純利益は上回りましたが、営業利益及び経常利益は若干下回るものの、すべての利益項目で過去最高益を達成することができております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 飲食事業
飲食事業におきましては、市場の回復に伴い新規出店に注力するとともに、株式会社エッジオブクリフ&コムレイド等の連結子会社化により、7店舗を取得いたしました。
新規出店といたしましては、2024年12月「清水パーキングエリア」(静岡県静岡市)、「寿司と天ぷらとわたくし」(名古屋市熱田区)、「かわ屋」(名古屋市熱田区)、2025年2月「吟醸マグロ」(京都市下京区)を新規オープンいたしました。
また、既存店舗の改修にも取り組みました。2024年5月「三枡三蔵」(宮城県仙台市)、「芋蔵」(東京都新宿区)、6月「芋蔵」(東京都豊島区)、8月「芋蔵」(東京都渋谷区)、2025年2月「てしごと屋」(名古屋市中村区)の内装の大きな修繕工事を行いました。
リニューアルでは、2024年6月「うしじま洋食店」(名古屋市西区)を「REGOLITH」、10月「くぐる」(名古屋市西区)を「ほっこり別邸」にリニューアルオープンいたしました。
また、2024年3月「猿カフェ」(東京都町田市)、5月「猿カフェ」(東京都新宿区)、6月「芋蔵」(東京都港区)、8月「あげ松」(愛知県刈谷市)、「芋蔵」(横浜市神奈川区)、「マキビシ」(愛知県刈谷市)、「金べこ」(愛知県豊田市)、9月「ハイボールへようこそ」(名古屋市中区)、「Bar泡」(名古屋市中区)、12月「狼牙包包軒」(名古屋市中区)、2025年1月「吟醸マグロ」(愛知県豊田市)を閉店いたしました。うち、7店舗を外部に転貸しております。
その結果、飲食事業における売上高10,074百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益は1,270百万円(同9.5%増)となりました。
② 不動産事業
2023年6月に完全子会社である株式会社ジェイプロジェクトを吸収合併した影響により、セグメント間の賃貸売上が減少いたしました。
その結果、不動産事業における売上高487百万円(前年同期比32.4%減)、営業利益は108百万円(同19.0%減)となりました。
③ その他の事業
株式会社ジェイキャストの人材派遣業が終了したことにより、売上が減少いたしました。
その結果、卸売業及び人材派遣業等のその他の事業における売上高は262百万円(前年同期比31.8%減)、営業損失は106百万円(前年同期は営業損失111百万円)となりました。
財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが835百万円の資金増(前年同期は106百万円の資金増)、投資活動によるキャッシュ・フローが385百万円の資金減(前年同期は184百万円の資金減)、財務活動によるキャッシュ・フローが158百万円の資金減(前年同期は4百万円の資金減)となりました。
その結果、当連結会計年度末の資金残高は1,561百万円となり、前連結会計年度末の1,264百万円に比べ296百万円増加しております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
営業活動の結果、増加した資金は835百万円(前年同期は106百万円の資金増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を534百万円、減価償却費を291百万円、減損損失を140百万円計上し、未払金の減少額が69百万円、未払消費税等の減少額が38百万円あったことなどによるものであります。
投資活動の結果、減少した資金は385百万円(前年同期は184百万円の資金減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が351百万円あったことなどによるものであります。
財務活動の結果、減少した資金は158百万円(前年同期は4百万円の資金減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が450百万円、長期借入金の返済による支出が488百万円、配当金の支払額が143百万円あったことなどによるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の状況
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は仕入価格によっております。
(セグメント別販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。重要な会計方針及び見積りについての詳細は、「第5 経理の状況」に記載しております。なお、見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(経営成績)
売上高は、10,742百万円(前年同期比3.0%増)となりました。これは、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載いたしましたとおりであります。
売上原価は、3,526百万円で原価率32.8%となり、前年同期と比べ0.2ポイント減少いたしました。
販売費及び一般管理費は、組織構造改革や管理コストの削減に取り組んだ結果、6,838百万円(前年同期比2.4%増)となりました。これらの結果、営業利益は377百万円(同21.7%増)となりました。
営業外収益は、前年同期に比べ為替差益が18百万円減少し、営業外費用は、前年同期に比べ支払利息が3百万円増加いたしました。これらの結果、経常利益は352百万円(同15.4%増)となりました。
特別利益は、受取立退料を322百万円計上し、特別損失は、減損損失を140百万円計上いたしました。これらの結果、税金等調整前当期純利益は534百万円(同101.9%増)となり、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は458百万円(同85.3%増)となりました。
経営指標として重視している売上高経常利益率は、当期において3.3%となりました。翌期においても、食材の仕入価格や光熱費、人件費等の高騰等の影響が生じる中で厳しい経営環境でありますが、前述の組織構造改革や管理コストの削減の取り組みを進めており、中期的な目標として達成を目指してまいります。
セグメントごとの経営成績の詳細は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産は9,813百万円(前連結会計年度末比664百万円増加)となり、負債は7,865百万円(同311百万円増加)、純資産は1,948百万円(同352百万円増加)となりました。
流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ389百万円増加し2,379百万円となりました。これは、新規借入や立退料の受け取りなどにより現金及び預金が373百万円増加したことなどが主な要因であります。
固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ274百万円増加し7,433百万円となりました。これは、新規子会社の取得などによりのれんが161百万円、新規出店などにより差入保証金が72百万円それぞれ増加したことなどが主な要因であります。
流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ70百万円増加し1,682百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が46百万円、買掛金が42百万円、未払法人税等が39百万円それぞれ増加した一方で、未払金が33百万円、未払消費税等が27百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。
固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ241百万円増加し6,183百万円となりました。これは、長期借入金が171百万円、繰延税金負債が32百万円それぞれ増加したことなどが主な要因であります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ352百万円増加し1,948百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により458百万円、新株予約権の行使による株式の発行により132百万円それぞれ増加した一方で、剰余金の配当により143百万円、連結子会社株式の追加取得により77百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料費、人件費及び地代家賃等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは、飲食事業における新規出店及びリニューアル費用等、並びに不動産事業における不動産取得費用等であります。運転資金及び飲食事業における設備投資資金については営業キャッシュ・フローで充当するとともに、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を実施し充当しております。不動産事業における不動産取得費用等の資金については、金融機関からの長期借入れや株式の発行等の安定的な長期資金での調達を基本としております。
(株式取得による子会社化)
当社は、2024年11月25日開催の取締役会において、有限会社エー・ラウンドの株式を取得することを決議し、当該決議に基づき2024年12月10日付で株式譲渡契約書を締結いたしました。なお、本株式取得は2024年12月10日を効力発生日として、手続きを完了しております。
また、当社は、2024年12月9日開催の取締役会において、株式会社エッジオブクリフ&コムレイド、株式会社EOCクラシコ及び株式会社EOCブレインの株式を取得することを決議し、当該決議に基づき同日付で株式譲渡契約書を締結いたしました。なお、本株式取得は2025年1月14日を効力発生日として、手続きを完了しております。
本株式取得の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
(連結子会社の吸収合併)
当社は、2025年4月21日開催の取締役会において当社と当社の100%子会社である株式会社ジェイキャスト(以下、『ジェイキャスト』といいます。)及び有限会社エー・ラウンド(以下、『エー・ラウンド』といいます。)は、2025年6月中旬を効力発生日として、当社を存続会社、ジェイキャスト及びエー・ラウンドを消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、かかる合併契約を2025年4月21日に締結いたしました。
当該契約に関する事項の概要は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に 記載のとおりであります。
(棚卸資産の譲渡)
当社は、2025年4月21日開催の取締役会において、棚卸資産の譲渡について決議し、同日付けで不動産売買契約を締結いたしました。
当該契約に関する事項の概要は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に 記載のとおりであります。
特記すべき事項はありません。