第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

2024年2月

2025年2月

売上高

(千円)

29,289,427

29,283,701

34,937,944

49,781,836

58,110,107

経常利益

(千円)

787,861

993,969

1,323,423

2,989,643

4,251,060

親会社株主に帰属する当期純利益

(千円)

417,935

500,101

613,432

1,036,759

1,861,345

包括利益

(千円)

24,278

950,387

1,512,315

1,587,356

3,298,373

純資産額

(千円)

7,319,111

8,314,748

9,850,046

13,171,136

16,534,385

総資産額

(千円)

23,150,329

23,815,262

31,989,877

53,505,118

56,069,104

1株当たり純資産額

(円)

229.93

265.39

314.11

368.01

463.27

1株当たり当期純利益金額

(円)

18.59

21.03

25.77

43.77

78.13

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

18.42

20.88

25.62

43.50

78.10

自己資本比率

(%)

23.62

26.50

23.38

16.28

19.69

自己資本利益率

(%)

8.66

8.49

8.90

12.81

18.85

株価収益率

(倍)

47.61

25.49

38.53

28.33

12.66

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

2,092,629

1,320,020

79,599

5,764,112

6,627,566

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

387,676

1,168,598

2,021,111

4,529,642

843,317

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

359,275

1,938,625

3,491,404

2,318,225

2,978,540

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

4,544,175

2,879,831

4,519,427

8,126,787

11,039,808

従業員数

(人)

752

695

789

880

913

(外、平均臨時雇用者数)

(535)

(472)

(560)

(912)

(1,021)

 (注)1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第15期の期首から適用しており、第15期以降に係る主要な経営指標については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

2.第15期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定をおこなっており、第14期の関連する主要な連結経営指標等については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額になっております。

3.第16期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定をおこなっており、第15期の関連する主要な連結経営指標等については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額になっております。

4.第17期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定をおこなっており、第16期の関連する主要な連結経営指標等については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額になっております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

2024年2月

2025年2月

売上高

(千円)

556,712

558,043

642,632

663,726

766,763

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

136,387

139,177

423,528

306,034

101,190

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

112,494

113,184

308,821

206,262

169,932

資本金

(千円)

1,107,621

1,107,621

1,114,393

1,125,276

1,157,973

発行済株式総数

(株)

23,784,595

23,784,595

23,810,944

23,876,621

24,045,155

純資産額

(千円)

3,534,546

3,647,730

3,970,095

4,031,131

3,926,073

総資産額

(千円)

15,880,719

14,403,475

20,652,187

28,469,458

29,292,488

1株当たり純資産額

(円)

148.60

153.36

166.73

170.30

164.71

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

5.00

4.76

12.98

8.71

7.13

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

4.96

4.73

12.90

8.65

自己資本比率

(%)

22.25

25.32

19.22

14.16

13.40

自己資本利益率

(%)

3.88

3.15

8.11

5.16

株価収益率

(倍)

177.00

112.61

76.50

142.37

配当性向

(%)

従業員数

(人)

21

22

28

25

27

(外、平均臨時雇用者数)

(2)

(3)

(2)

(2)

(2)

株主総利回り

(%)

99.7

60.4

111.8

139.6

111.4

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(126.4)

(130.7)

(141.8)

(195.1)

(200.2)

最高株価

(円)

1,299

1,068

1,158

1,459

1,914

最低株価

(円)

682

458

447

769

925

 (注)1.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。

2.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は、東京証券取引所プライム市場におけるものであります。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第15期の期首から適用しており、第15期以降に係る主要な経営指標については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

4.第17期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当期純損失が計上されているため記載しておりません。

5.第17期の自己資本利益率及び株価収益率については、当期純損失が計上されているため記載しておりません。

 

2【沿革】

 当社は、食品の製造及び販売をおこなう中小企業の支援・活性化を目的として、2008年3月に吉村元久(現代表取締役CEO)により設立されました。設立以来、事業承継に課題を抱える企業、単独での経営に行き詰まった企業、また、当社グループと共にさらなる成長を望む企業をグループ化し、相互に補完、成長する仕組み(中小企業支援プラットフォーム)を構築してまいりました。

 当社設立以降の企業集団に関する経緯は、次のとおりであります。

2008年3月

東京都港区において、中小企業の支援・活性化を目的として株式会社エルパートナーズを設立

2008年8月

商号を株式会社レバレッジパートナーズへ変更

2008年12月

業務用食材の企画・販売をおこなう株式会社ミズホ(現株式会社ヨシムラ・フード)、及びシウマイの製造・販売をおこなう楽陽食品株式会社の株式を取得

2009年8月

商号を株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングスへ変更

2010年2月

株式交換により、白石温麺等乾麺の製造・販売をおこなう白石興産株式会社を完全子会社化

2010年7月

冷凍食品の企画・販売をおこなう株式会社ジョイ・ダイニング・プロダクツの株式を取得

2010年12月

清酒の製造・販売をおこなう株式会社桜顔酒造の株式を取得

2011年2月

株式交換により株式会社ミズホ(現株式会社ヨシムラ・フード)を完全子会社化

2012年2月

株式交換により楽陽食品株式会社を完全子会社化

2013年1月

民事再生手続きを申し立てた、かきフライ等の製造・販売をおこなう株式会社オーブン及び株式会社オーブン愛媛の事業を、当社が新設した子会社(現株式会社オーブン)が取得

2014年2月

ピーナッツ加工品の製造・販売をおこなう株式会社ダイショウの株式を取得

2015年2月

当社が新設した子会社(現株式会社雄北水産)が、株式会社雄北水産からマグロ加工品の製造・販売事業を取得

2016年3月

東京証券取引所マザーズ(現東京証券取引所グロース市場)に株式を上場

2016年7月

ゼリーの製造・販売をおこなう純和食品株式会社の株式を取得

2016年9月

チルド、冷凍とんかつ等の製造・販売をおこなう株式会社エスケーフーズの株式を取得

2017年3月

東京証券取引所市場第一部(現東京証券取引所プライム市場)に市場変更

2017年10月

鮭とば等の製造・販売をおこなう株式会社ヤマニ野口水産の株式を取得

2017年12月

日本食(寿司等)の製造・販売をおこなうJSTT SINGAPORE PTE. LTD.の株式を取得

2018年3月

フリーズドライ食品の製造・販売をおこなう株式会社おむすびころりん本舗の株式を取得

2018年8月

当社が新設した子会社(現株式会社まるかわ食品)が、有限会社まるかわ食品から冷凍餃子の製造・販売事業を取得

2018年9月

冷凍水産品の輸入、卸売をおこなうSIN HIN FROZEN FOOD PRIVATE LIMITEDの株式を取得

2019年4月

シンガポールに海外子会社の管理統括及び成長支援のための統括会社としてYOSHIMURA FOOD HOLDINGS ASIA PTE. LTD.を設立

2019年5月

YOSHIMURA FOOD HOLDINGS ASIA PTE. LTD.が冷凍水産品の加工、卸売をおこなうPACIFIC SORBY PTE. LTD.の株式を取得

2019年6月

鮎の養殖、水産加工品の製造・販売をおこなう株式会社森養魚場の株式を取得

2019年12月

YOSHIMURA FOOD HOLDINGS ASIA PTE. LTD.が現物出資により、JSTT SINGAPORE PTE. LTD.及びSIN HIN FROZEN FOOD PRIVATE LIMITEDを子会社化

2020年1月

YOSHIMURA FOOD HOLDINGS ASIA PTE. LTD.が業務用厨房機器の輸入販売、製造販売、設計施工、メンテナンスをおこなうNKR CONTINENTAL PTE. LTD.の株式を取得

2020年6月

わかめ、ひじき、めかぶ製品の製造・販売をおこなう株式会社香り芽本舗の株式を取得

2020年9月

コンサルティング事業をおこなう株式会社ピー・アンド・イー・ディレクションズと資本業務提携契約を締結

2021年2月

食品・酒類の総合卸売業をおこなう国分グループ本社株式会社と資本業務提携契約を締結

2021年12月

YOSHIMURA FOOD HOLDINGS ASIA PTE. LTD.が不動産の賃貸及び管理をおこなうSHARIKAT NATIONAL FOOD PTE.LTD.の株式を取得

2022年1月

ひじき製品の製造・販売をおこなう十二堂株式会社の株式を取得

2022年4月

イベント、マーケティング、コンテンツ開発事業をおこなう株式会社ONESTORYの株式を取得

2022年4月

東京証券取引所プライム市場へ移行

2022年6月

栗製品の製造・販売をおこなう株式会社小田喜商店の株式を取得

2022年9月

かき揚げ等の冷凍食品の製造・販売をおこなう株式会社細川食品の株式を取得

2022年12月

麺類の製造・販売をおこなう株式会社丸太太兵衛小林製麺の株式を取得

2022年12月

削り節等の製造・販売をおこなう株式会社林久右衛門商店の株式を取得

2023年3月

ホタテ製品等の製造・販売をおこなう株式会社マルキチの株式を取得

2023年10月

ホタテ製品等の製造・販売をおこなう株式会社ワイエスフーズの株式を取得

2024年12月

中華料理用材料等の製造・販売をおこなう株式会社富強食品の株式を取得

 

3【事業の内容】

 当社グループは、当社、連結子会社36社、持分法適用関連会社2社及び非連結子会社1社により構成されております。

 当社は、食品の製造及び販売をおこなう中小企業の支援・活性化を目的とし、持株会社としてグループ全体の経営戦略の立案・実行及び経営管理を担っております。加えて、子会社に対しては、セールス・マーケティング、商品開発、生産管理、購買・物流、品質管理、経営管理といった各機能面において支援をおこなっており、各子会社の“強み”を伸ばし、“弱み”を相互に補完し合う仕組みである「中小企業支援プラットフォーム」を構築しております。

 

(1)当社設立の背景

① 中小食品企業を取り巻く環境

 日本食は、世界的に極めて高い評価を受け、国際的に注目されている分野です。また、国内の食品産業は、事業所数、雇用者数、GDPへの寄与といった観点からも大きな比重を占める、日本の基幹産業の一つです。日本の企業全体の約99%は中小企業が占めており、食品産業においても、優れた商品や技術力を持つ中小企業が数多く存在しております。

 しかしながら、少子高齢化や人口減少などの影響により、国内市場は縮小傾向が続いており、一部の中小食品企業にとっては、単独で事業を継続・発展させることが困難な経営環境が続いております。その結果、事業の継続を断念し、廃業や事業停止に至る企業が増加傾向にあります。

 

② 中小企業の事業承継の状況

 2024年時点において、中小企業の経営者のうち60歳以上が過半数を占めており(※1)、平均年齢は63.59歳(※2)に達し、過去最高を更新しています。特に70代以上の経営者の割合は34.47%(※2)にのぼり、今後数年間で多くの経営者が引退年齢を迎えることが見込まれます。しかしながら、国内中小企業の62.15%(※3)が後継者不在の状況にあるなど、事業承継の準備が十分に進んでいない実態があります。特に代表者が50代の企業では71.82%、60代では47.88%(※3)が後継者不在であり、年代が上がるにつれて不在率は低下するものの、依然として高い水準にあります。こうした中、現時点において事業承継を考えている企業は、全産業合計で31.8%(※4)にとどまっており、事業承継への対応が喫緊の課題となっております。

(※1)中小企業庁「中小企業白書」(2025年版)、(※2)㈱東京商工リサーチ「全国社長の年齢」(2024年)、(※3)㈱東京商工リサーチ「後継者不在率」(2024年)、(※4)中小企業庁「中小企業実態基本調査」(令和5年確報(令和4年度決算実績))

 

③ 中小食品企業における事業承継の受け皿の状況

 中小食品企業における事業承継ニーズが高まる一方で、その受け皿となる企業や組織は不足しているのが実情です。中小食品企業は、その多くが規模的に小さいため、大企業が受け皿となるには適さないケースが多くみられます。また、投資ファンドは、単独での高い成長や数年以内の売却を主な目的としているため、成熟市場にある中小食品企業は投資対象になりにくく、事業承継の担い手が圧倒的に不足する原因となっております。

 

(2)当社及び当社グループ各社の事業における位置づけ及びセグメント区分

① 株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングスについて

 当社は持株会社として、グループ全体の戦略の立案・実行、管理を担っております。また、子会社に対しては経営支援に加え、「中小企業支援プラットフォーム」を通じた機能別の支援をおこなっております。

 

② 事業子会社について

 子会社の事業の種別に応じて「製造事業セグメント」、「販売事業セグメント」及び「その他事業セグメント」に分けております。

 

a.製造事業セグメント

 国内製造事業は、独自の製品を開発、製造し、主に卸売業者を通じてスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食店等へ販売しております。ホタテを中心とした水産物については、主に輸出企業等を通じて欧米やアジアへ、また、水産卸売企業を通じて国内に販売しております。

 海外製造事業は、独自の製品を開発、製造し、主にスーパーマーケット、ホテル、飲食店等へ販売しております。

名称

事業内容と特徴

販売先

楽陽食品㈱

(東京都足立区)

国内にある5カ所の工場において、チルドシウマイ及びチルド餃子を製造・販売しております。特に、チルドシウマイの生産量は、国内トップシェアを誇ります。

主に、大手スーパーとの直接取引や、大手食品商社を経由して、日本全国のスーパー、量販店、ドラッグストア、生活協同組合等へ販売しております。

㈱オーブン

(愛媛県四国中央市)

供給量が限られる広島県産かきを独自のルートで調達し、かきフライを主力商品として、鶏なんこつのから揚げやささみフライ等を製造・販売しております。

主に、大手食品商社を経由して、日本全国のスーパー、量販店、生活協同組合等へ販売しております。

 

白石興産㈱

(宮城県白石市)

1886年に創業し、宮城県白石市の特産品である白石温麺を主力商品として、伝統的な製法により製造される乾麺等を製造・販売しております。

主に、大手食品商社を経由して、東北地区、関東地区のスーパー、量販店、ドラッグストア、生活協同組合等へ販売しております。

㈱ダイショウ

(埼玉県比企郡ときがわ町)

ピーナッツバターのパイオニアであり、独自の製法で製造される「ピーナッツバタークリーミー」は、1985年の販売開始以来続くロングセラー商品です。

主に、大手食品商社を経由して、日本全国のスーパー、量販店、ドラッグストア等へ販売しております。

 

㈱桜顔酒造

(岩手県盛岡市)

1973年、岩手県内の10の地元酒蔵が結集して設立。日本最大の杜氏集団である「南部杜氏」の技により生み出された日本酒は、フルーティで奥深い味わいが特長です。

主に、酒卸問屋等を経由して、岩手県内のスーパー、飲食店、ドラッグストア及び首都圏の百貨店等へ販売しております。

㈱雄北水産

(神奈川県足柄上郡大井町)

船上で捕獲直後にマイナス50度からマイナス60度で瞬間冷凍される船凍品のマグロ等を使用した、ねぎとろやマグロの切り落としを製造・販売しております。

主に、水産卸売市場を経由して、関東地方、東北地方のスーパー、量販店等へ販売しております。

 

純和食品㈱

(埼玉県熊谷市)

彩の国(埼玉県)HACCPを取得するなど、高い品質管理体制を構築しており、ゼリーの製造において、優れた技術力と商品力に定評があります。

主に、大手スーパー等へプライベートブランド商品を販売するほか、スーパー、量販店等へ自社ブランド商品を販売しております。

㈱エスケーフーズ

(埼玉県大里郡寄居町)

チルド・冷凍とんかつ等を主力商品とし、お客様のニーズに応じた畜肉製品を製造・販売しております。

主に、商社等を介さず、大手スーパー等へ直接販売しております。

㈱ヤマニ野口水産

(北海道留萌市)

半世紀にわたり、北海道の特産品である鮭とばやにしん燻製等を、熟練工による独自の製法で製造・販売しております。

主に、地場卸問屋等を経由して、北海道内のスーパー、コンビニエンスストア及び道の駅等へ販売しております。

JSTT SINGAPORE PTE. LTD.

(シンガポール)

シンガポールにおいて、寿司、巻物、おにぎり等を製造・販売しております。

主に、シンガポールの大手スーパーマーケットチェーンの各店舗において販売しております。

㈱おむすびころりん本舗

(長野県安曇野市)

自社開発のフリーズドライ設備を活用し、フリーズドライ加工を施した野菜や果物等を、製菓原料や非常食等として販売しております。

主に、商社等を経由して菓子メーカー、スーパー、量販店等へ販売しております。

㈱まるかわ食品

(静岡県磐田市)

浜松エリアにおいて餃子の有名店として知られ、こだわりぬいた素材と創業以来受け継がれてきた秘伝のレシピを使った餃子を製造・販売しております。

主に、自社店舗において直接販売をするとともに、卸売や通信販売をおこなっております。

PACIFIC SORBY PTE. LTD.

(シンガポール)

シンガポールにおいて、チルド及び冷凍水産品を加工・卸売しております。

主に、シンガポールの高級ホテルや病院等へ販売しております。

㈱森養魚場

(岐阜県大垣市)

採卵・ふ化から育成・出荷に至るまで、安定した生産を可能にする独自のノウハウを蓄積しており、養殖アユの生産量において国内トップシェアを誇ります。

主に、水産卸売市場を経由して、日本全国のスーパー、量販店等へ販売しております。また、観光やな等へも販売しております。

NKR CONTINENTAL PTE. LTD.

(シンガポール)

シンガポール及び子会社のあるマレーシアにおいて、厨房機器の製造、輸入販売、設計施工、メンテナンスをおこなっております。

主に、シンガポール及びマレーシアのホテル、病院、飲食店等へ販売しております。

㈱香り芽本舗

(島根県出雲市)

ソフトタイプのわかめふりかけ、ひじきふりかけ、わかめスープ、わかめ茶漬け等の自社商品からОEМ商品まで、高品質かつ多様なラインアップの商品を製造・販売しております。

主に、食品商社を経由して、日本全国のスーパー、量販店、道の駅等へ販売しております。また、学校給食等の業務用製品も販売しております。

十二堂㈱

(福岡県太宰府市)

独自の製法で爽やかに仕上げたソフトふりかけ「梅の実ひじき」等を製造・販売しており、高い知名度と根強い人気を誇っております。

主に、食品商社等を経由して、小売店、百貨店等で販売するほか、自社店舗・通信販売による直接販売をおこなっております。

㈱小田喜商店

(茨城県笠間市)

栗及び和洋菓子向けの栗加工品・製菓原料等を製造・販売しております。

主に、飲食店、和菓子店等向けに販売するほか、自社店舗・通信販売による直接販売をおこなっております。

㈱細川食品

(香川県三豊市)

国産野菜を使用したかき揚げ、チヂミなどの冷凍総菜や、赤飯等の冷凍米飯製品を製造・販売しております。

主に、大手食品商社を経由して、日本全国のスーパー、量販店、飲食店等へ販売しております。

㈱丸太太兵衛小林製麺

(北海道札幌市)

独自の製法による高品質な生麺(ラーメン)や、餃子の皮等を製造・販売しております。

主に、北海道を中心とした、日本全国のラーメン店へ販売しております。

㈱林久右衛門商店

(福岡県福岡市)

独自に開発した最中に入ったお吸物を主力商品とし、削り節やだしを製造・販売しております。

主に、食品商社等を経由して、小売店、百貨店等へ販売するほか、通信販売による直接販売をおこなっております。

㈱マルキチ

(北海道網走市)

オホーツク海で採れる大粒で肉厚なホタテを中心に、サケ、イクラ、カニ等を製造・加工・販売しております。

主に、国内の水産卸売企業を経由して、海外へ販売しております。

㈱ワイエスフーズ

(北海道茅部郡森町)

北海道で採れるホタテを中心に、サケ、イクラ、イカ等を製造・加工・販売しております。

主に、国内の水産卸売企業や海外の水産加工企業へ販売しております。

㈱マタツ水産

(北海道山越郡長万部町)

北海道長万部で採れるホタテやサケなどを、高度な技術と先進的な設備で加工し、販売しております。

主に、国内の大手水産卸売企業を経由して、日本全国のスーパー、量販店等へ販売しております。

㈲オガネサン清藤水産

(北海道茅部郡森町)

噴火湾で採れる新鮮なホタテを片貝に加工し、販売しており、片貝の生産量では国内で高いシェアを誇っております。

主に、国内の水産卸売企業を経由して、飲食店等へ販売しております。

㈱富強食品

(千葉県野田市)

業務用春巻きの皮を中心に、中華料理用材料を製造・販売しております。

主に、国内の高級中華料理店、ホテル、高級スーパー等へ販売しております。

 

b.販売事業セグメント

 国内販売事業は、販売力と企画力を強みとしており、消費者のニーズを捉えた商品を企画開発し、主に産業給食、生協、スーパーマーケット等へ販売しております。

 海外販売事業は、海外から仕入れた良質な製品を主にスーパーマーケット、飲食店、ホテル等へ販売しております。

名称

事業内容と特徴

販売先

㈱ヨシムラ・フード

(埼玉県越谷市)

業務用食材の企画・販売を主とし、自社で物流機能を持たず、販売先へ直送するビジネスモデルを構築しております。

産業給食、コンビニエンスストアベンダー、スーパーの惣菜、外食産業、医療福祉関係、学校給食など、多種多様な販路を有しております。

㈱ジョイ・ダイニング・

プロダクツ

(埼玉県越谷市)

冷凍食品の企画・販売をおこなっております。日本全国の生協に直接販売口座を有しており、それを活用してグループ商品の販売もおこなっております。

主に、日本全国の生活協同組合や食材・食品宅配業者へ販売しております。

SIN HIN FROZEN FOOD

PRIVATE LIMITED

(シンガポール)

アジア各地の有力な水産会社から、高品質で安心安全な冷凍水産品及び冷凍水産加工品等を仕入れ、販売しております。

シンガポール及びアジア諸国の大手卸売企業や、シンガポールの大手スーパー、大手EC販売企業及び飲食店等へ販売しております。

㈱ワイエス海商

(北海道茅部郡森町)

ふるさと納税の返礼品等の通信販売、温浴施設の運営、同施設内の飲食店の運営をおこなっております。

一般消費者向けの通信販売のほか、運営店舗での直接販売をしております。

 

 

c.その他事業セグメント

 「その他事業セグメント」は「製造事業セグメント」及び「販売事業セグメント」に含まれない報告セグメントであり、SHARIKAT NATIONAL FOOD PTE.LTD.は不動産賃貸及び管理事業等をおこなっており、株式会社ONESTORYはマーケティング事業等をおこなっております。

名称

事業内容と特徴

販売先

SHARIKAT NATIONAL FOOD

 PTE. LTD.

(シンガポール)

シンガポールにおいて食品工場兼食品用低温倉庫を所有し、不動産賃貸業及び管理事業等をおこなっております。

不動産の賃貸先として、当社グループ企業のほか、第三者へも賃貸しております。

㈱ONESTORY

(東京都渋谷区)

「日本に眠る愉しみをもっと。」をコンセプトとし、地域に眠る「食」や「文化」を再発掘・再編集してプロデュースするマーケティング事業をおこなっております。

主に、大手広告主企業や地方自治体等へマーケティングやブランディング支援サービスを提供しております。

 

 

(3)当社の中小企業活性化ビジネスの特徴

① 事業承継の受け皿としての当社の強み

 当社は、支援や活性化を必要とする中小食品企業を子会社化し、短期的な視点ではなく中長期的な視点に基づき、グループ一体となって経営をおこなっております。これにより、事業の継続を望む中小食品企業の株主や経営者は安心して会社を託すことができ、従業員も安心して働くことができる体制を構築しております。

 また、当社は創業以来、中小食品企業の子会社化と再成長支援に取り組んできた実績を通じて、食品業界の市場環境や商習慣、中小食品企業特有のリスクへの理解を深めてまいりました。この経験により、数ある中小食品企業の中から強みを持つ企業を見つける目利き力を培うとともに、デューデリジェンスや交渉に関するノウハウ、知見を蓄積してまいりました。

 さらに、都市銀行、地方銀行、信用金庫、証券会社などの金融機関やM&Aアドバイザリー業務をおこなう企業等との幅広いネットワークを構築することで、中小食品企業に関するM&A情報を安定的に獲得できる体制を構築しております。

 

② 中小企業支援プラットフォーム

 「中小企業支援プラットフォーム」は、中小企業が本来持つ“強み”を伸ばし、“弱み”を補い合うことを目的とした仕組みです。各子会社がおこなう業務(セールス・マーケティング、商品開発、生産管理、購買・物流、品質管理、経営管理など)に対し、当社の機能別責任者が会社の枠を越えて横断的に統括し、有機的に結び付けるシステムとなっております。

 この横断的な支援体制を実現するため、当社内に機能別に組織された専門部隊を設置し、それぞれの機能別責任者のもと、各子会社が持つ販路、生産管理手法、商品開発ノウハウなどを共有し、子会社各社での相互活用や、経営管理の効率化、グループ信用力を活用した資金調達により、当社グループ全体で成長を実現しております。

 

 

 

0101010_001.png

 

③ 地域の活性化

 当社は、地方に所在する中小食品企業の事業承継を積極的におこなっております。当社の「中小企業支援プラットフォーム」を活用することで、これまで地域を限定して販売されていた魅力ある商品を、全国さらには海外へと展開することが可能となります。また、当社の資金を活用し、新たな設備投資をおこなうことで企業の成長基盤を強化することが可能となります。こうした取り組みを通じて、地方の中小食品企業の再成長を支援するとともに、地方経済の活性化に貢献しております。

 

 なお、当社は、有価証券の取引等の規則に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については、連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 

 事業の系統図は、次のとおりであります。

 0101010_002.png

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(千円)

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

㈱ヨシムラ・フード

(注)3

埼玉県越谷市

50,000

販売事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

楽陽食品㈱

東京都足立区

98,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

担保の受入。

㈱ジョイ・ダイニング・

プロダクツ

埼玉県越谷市

10,000

販売事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

㈱オーブン

愛媛県四国中央市

11,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

担保の受入。

㈱ダイショウ

埼玉県比企郡ときがわ町

9,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

純和食品㈱

埼玉県熊谷市

38,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

㈱エスケーフーズ

埼玉県大里郡寄居町

50,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

JSTT SINGAPORE PTE.LTD.

シンガポール

200千シンガポールドル

製造事業

76.1

(76.1)

役員の兼任あり。

㈱おむすびころりん本舗

(注)3

長野県安曇野市

240,500

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

SIN HIN FROZEN FOOD PRIVATE LIMITED

(注)3

シンガポール

1,500

千シンガポールドル

販売事業

76.1

(76.1)

役員の兼任あり。

YOSHIMURA FOOD HOLDINGS ASIA PTE. LTD.

(注)3

シンガポール

63,034

千シンガポールドル

子会社の管理統括業務

76.1

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

債務保証あり。

PACIFIC SORBY PTE. LTD.
(注)3

シンガポール

300

千シンガポールドル

製造事業

76.1

(76.1)

役員の兼任あり。

㈱森養魚場
(注)3

岐阜県大垣市

30,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

NKR CONTINENTAL PTE. LTD.

(注)3

シンガポール

2,000

千シンガポールドル

製造事業

53.3

(53.3)

役員の兼任あり。

CONTINENTAL EQUIPMENT PTE. LTD.

(注)3

シンガポール

2,000

千シンガポールドル

製造事業

53.3

(53.3)

役員の兼任あり。

NKR CONTINENTAL (M) SDN. BHD.

(注)3

マレーシア

1,000千

マレーシアリンギット

製造事業

53.3

(53.3)

役員の兼任あり。

㈱香り芽本舗

島根県出雲市

13,500

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

SHARIKAT NATIONAL FOOD PTE.LTD.
(注)3

シンガポール

5,000

千シンガポールドル

不動産の賃貸及び管理業務

53.3

(53.3)

 

十二堂㈱

福岡県太宰府市

5,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

㈱小田喜商店

茨城県笠間市

10,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

㈱細川食品

香川県三豊市

10,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

㈱丸太太兵衛小林製麺

北海道札幌市

10,000

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

㈱林久右衛門商店

福岡県福岡市

14,500

製造事業

100.0

役員の兼任あり。

資金の貸借あり。

経営指導料の支払い。

㈱マルキチ

(注)3,4

北海道網走市

30,000

製造事業

70.0

役員の兼任あり。

経営指導料の支払い。

㈱ワイエスフーズ

(注)3

北海道茅部郡森町

50,000

製造事業

70.0

役員の兼任あり。

経営指導料の支払い。

㈱マタツ水産

(注)3

北海道山越郡長万部町

10,000

製造事業

70.0

(70.0)

役員の兼任あり。

㈲オガネサン清藤水産

北海道茅部郡森町

20,000

製造事業

70.0

(70.0)

役員の兼任あり。

㈱ワイエス海商

北海道茅部郡森町

10,000

販売事業

70.0

(70.0)

役員の兼任あり。

その他8社

 

 

 

 

 

(持分法適用会社)

その他2社

 

 

 

 

 

(非連結子会社)

その他1社

 

 

 

 

 

(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報の名称等を記載しております。

2.議決権の所有割合の()内は、当社の間接保有割合です。

3.特定子会社に該当しております。

4.㈱マルキチについては売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

 主要な損益情報等

(単位:千円)

 

 

㈱マルキチ

売上高

6,537,412

経常利益

1,278,040

当期純利益

1,161,237

純資産額

2,231,046

総資産額

5,798,552

 

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2025年2月28日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

製造事業

819

(996)

販売事業

48

(21)

その他事業

6

(2)

報告セグメント計

873

(1,019)

全社(共通)

40

(2)

合計

913

(1,021)

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、季節工を含み、人材会社からの派遣社員を除く。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分されない従業員数であります。

3.従業員数が前連結会計年度末と比べて増加しましたのは、主に、2024年12月19日に株式会社富強食品を連結子会社化したためであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2025年2月28日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

27

2

44.8

5.6

8,438

 

セグメントの名称

従業員数(人)

全社(共通)

27

(2)

合計

27

(2)

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、季節工を含み、人材会社からの派遣社員を除く。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分されない従業員数であります。

 

(3)労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務に基づく公表項目として選択しておらず公表していないため、記載を省略しております。