第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は、「Be a player.~教育の「意欲」の機会均等をあまねく達成し、前向きなひとをたくさんつくる企業~」を企業理念に掲げ、「教えたいと教わりたいをていねいに紡ぐ」を経営理念としております。この経営理念に基づき、学習塾等教育関連事業者に対し、鉄人講師等と共に制作した映像授業、塾運営の効率化を支援する管理機能を提供する「学びエイドマスター」、教育関連事業者の教材(紙媒体)の映像授業化と映像授業化したコンテンツを配信するための配信サービスを開発・提供する「学びエイドforEnterprise」の開発・運営を行っております。

「教えたいと教わりたいをていねいに紡ぐ」という経営理念の実現にむけて、良質な映像コンテンツの提供、経営管理体制、人材育成を強化し、「教わった」ひとが、次の「教えたい」衝動へとつながり、情報的・経済的・地域的・世代的格差を超えて、教育の「意欲」の力強い循環を達成し、教育の熱き意欲をていねいに紡ぐ企業となるべく取り組んでいく方針であります。

 

(2) 経営環境及び経営戦略等

当社の属する業界は大きくは「教育産業市場」となります。また、近年注目されているEdTech(エドテック:Education(教育)×Technology(技術)の造語で、「教育におけるAI、ビッグデータ等の様々な新しいテクノロジーを活用したあらゆる取組」)という市場にも属するものと認識しております。

教育産業全体の市場規模は、少子化や直近の新型コロナウイルスの影響はあるものの、矢野経済研究所発表の「2023年版教育産業白書」によると2兆8,000億円程度の横ばいで推移しております。また、同調査では、教育産業全体市場の主「学習塾・予備校市場」は1兆円弱の横ばいで推移していると算出されております。(※1)

また、文部科学省「学校基本統計(平成29年度)」の調査によると、大学進学時の都道県別流入・流出者数は、東京・神奈川といった大都市圏10都県に進学時に流入しており、それ以外の地域では、他都道府県へ学生が流出しております。学習塾にとっては少子化の影響による生徒の確保のみならず、貴重な大学生講師やアルバイトスタッフ等の人員確保が益々困難になることが予想され、より効率的な経営や教室運営が求められると考えております。

こうした背景の中で、EdTech市場規模は2024年に3,000億円に達すると算出されており(※2)、特に教科学習コンテンツの市場規模は当社を含む定額制サービスの普及により低価格化が進み、拡大していくと考えております。

新型コロナウイルス感染症の流行によりパソコンやタブレットを利用したオンラインでの学習が広がり、さらに政府が推進するGIGAスクール構想(※3)により教育業界におけるICT教材導入や、2024年度から学習用デジタル教科書(※4)が導入され、当業界をとりまく経営環境は大きく変化しているものと認識しております。GIGAスクール構想では、「子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育 ICT 環境の実現」を進めており、これまでの集団授業から個別最適化された教育へと変化しております。

エンドユーザーである生徒の学びの環境変化は、文部科学省の発表では、2022年度から採用される高校用教科書の大半にQRコードが掲載されており、小中学校用の教科書では既に導入されています。スマートフォンで読み取ると、英語ではネーティブスピーカーの発音で文章が音読されたり、「物理基礎」では物体が運動する映像が流れるなど、デジタル教科書の将来的な本格運用も見据え、音声や映像を通じた深い理解や、知識を定着させる効果が期待されています。

こうした紙媒体の変化は、教科書準拠の補助教材や参考書市場にも変化を与えていると認識しております。矢野経済研究所「2023年版教育産業白書」によると、学習参考書・問題集の市場規模は約930億円と微減傾向にあると算出されている一方で、デジタル教科書とデジタル補助教材の潜在市場規模は株式会社シード・プランニングによる2022年5月「デジタル教材市場の拡大の可能性に関する調査」によると2025年には2,500億円規模に達すると算出されています。こうした変化は学習参考書・問題集を取り扱う出版社にとって、紙媒体のデジタル化への対応は他社との差別化や新たなビジネスチャンスとして、捉えられているものと認識しております。

 

※1 矢野経済研究所「教育産業白書2023年版」

※2 野村総合研究所「ITナビゲーター2020年版」

※3 GIGAスクール構想とは以下を目標に掲げたものであります。(文部科学省GIGAスクール構想パンフレットより)

・1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育環境を実現する

・これまでの我が国の教育実践と最先端のICTのベストミックスを図ることにより、教師・児童生徒の力を最大限に引き出す

※4 学習者用デジタル教科書とは、紙の教科書の内容の全部(電磁的記録に記録することに伴って変更が必要となる内容を除く。)をそのまま記録した電磁的記録である教材(学校教育法第34条第2項及び学校教育法施行規則第56条の5)をいう。動画・音声やアニメーション等のコンテンツは、学習者用デジタル教科書に該当しないが、これまでの学習者用デジタル教材と同様に、学校教育法第34条第4項に規定する教材(補助教材)として、学習者用デジタル教科書とその他の学習者用デジタル教材を組み合わせて活用し,児童生徒の学習の充実を図ることも想定されている。

 

このような状況の中、当社では、(1)の企業理念等に基づき、以下の取組みを行ってまいります。

 

イ.基本方針

学びエイドサービスを通じてより高品質な教育デジタルサービスを多くの「教わりたい人」に提供し、安定的な収益を通じて持続的な企業価値向上を目指します。

 

ロ.学びエイドマスターサービスの利用者の拡大

「学びエイドマスター」「学びエイドマスターforSchool」サービスの新規顧客の獲得と既存顧客へのサポート体制を強化してまいります。

新規顧客の獲得については、業界団体や教育関連イベントを通じて新規顧客との接点を増やし契約獲得をすすめ、現状高校生領域への提供が中心となっておりますが、中学生領域へと対象領域を拡大してまいります。

既存顧客へのサポート体制は、学習イベントや使い方セミナーを実施し、利用生徒数の増加策を行ってまいります。

 

ハ.教材会社・出版社とのコラボレーションの拡大

コンテンツ生産数の増強を図り、新規顧客の獲得、既存顧客へのアップセルへつなげてまいります。

デジタル教科書を始めとする教材のデジタル化のニーズは小中高領域全てに需要があり、多様化しています。こうした多様なニーズに応えられるコンテンツ生産体制を整備し、顧客の幅を広げ、提案活動を行ってまいります。

 

ニ.日本一のコンテンツ制作工房への整備強化

 コンテンツの生産数の増強のための鉄人講師の増強、人材採用、教育体制の構築を行い、良質かつ効率的なコンテンツ制作体制を整備してまいります。

 当社が提供する「学びエイドマスター」をはじめとする各種サービスにおいては、良質な映像コンテンツの充実が不可欠であります。現状では中学・高校学習範囲を網羅する映像コンテンツを提供しておりますが、時代とともに多様化・変化する教育ニーズに対応していくことが重要であると認識しております。これらに対応していくため、当社とコンテンツ使用許諾を締結している鉄人講師との良好な関係を継続していくことや当社内のコンテンツ制作体制の強化等を通じて、中高生のみならず、小学生まで対象範囲を拡大し新しい良質な映像コンテンツを、継続的に提供していくことに取り組んでまいります。

 

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

 

① 良質な映像コンテンツの提供

当社が提供する「学びエイドマスター」をはじめとする各種サービスにおいては、良質な映像コンテンツの充実が不可欠であります。現状では中学・高校学習範囲を網羅する映像コンテンツを提供しておりますが、時代とともに多様化・変化する教育ニーズに対応していくことが重要であると認識しております。これらに対応していくため、当社とコンテンツ使用許諾を締結している鉄人講師との良好な関係を継続していくことや当社内のコンテンツ開発体制の強化等を通じて、新しい良質な映像コンテンツを、継続的に提供していくことに取り組んでまいります。

 

② 営業体制の強化

 当社が今後さらに成長していくためには、既存顧客との継続的な取引と新規顧客の開拓が不可欠であります。当社の営業部門は、主な顧客である学習塾等教育関連事業者向けの経営上の悩みを解決すべく、これまでの教育デジタル事業の運営により蓄積されたノウハウを活かした提案により、営業活動を推進してまいりました。今後も継続的に事業を拡大し、受注の獲得機会を増大させていくためには、営業人員の採用はもちろんのこと、学習塾の経営上の悩みを解決するための提案力を強化していくほか、業務提携等の他社との連携による販路拡大等にも取り組んでまいります。

 

③ 優秀な人材の確保と育成

 当社は、今後の事業拡大のための重要な経営資源は人材であると考えており、教育業界の経験者のみならず、多様なバックグラウンドをもつ優秀な人材の確保と育成が重要な課題であると認識しております。積極的な人材採用活動を行い、社内における教育体制の強化に取り組んでまいります。

 

④ 経営管理体制の強化

 当社は、今後持続的な成長を図っていくためには、事業の成長や業容の拡大に伴い、経営管理体制のさらなる充実・強化が課題であると認識しており、株主やその他ステークホルダーに信頼される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取組みが不可欠であると考えております。そのため、優秀な人材の採用・育成により業務執行体制の充実を図り、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するような仕組みを強化・維持していくとともに、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な整備・運用、さらに健全な倫理観に基づく法令順守を徹底してまいります。

 

⑤ 安定的な収益と持続的な企業価値向上

 当社は、2018年12月期に外部資金調達を行って以降、2019年に中規模学習塾または大手全国展開学習塾向けに「学びエイドマスター」の「映像授業」と「管理機能」を顧客仕様へとカスタマイズして提供する「学びエイドマスターforSchool」、2021年には教育関連事業者向けに、教材の「映像授業化」とそれを配信する「配信サービス」を提供する「学びエイドforEnterprise」の提供を行う等、数年ごとに提供機能や顧客セグメントの拡大することで成長してまいりました。今後も新たなニーズを捉え、新サービスや学校向けデジタル教科書への対応、企業研修等の新たな顧客セグメントを拡大することで成長を目指し、安定的な収益と持続的な企業価値の向上に努めてまいります。

 

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社の売上高は主に、主力サービスの「学びエイドマスター」、「学びエイドマスターforSchool」、「学びエイドforEnterprise」で構成されております。安定的な収益を通じて持続的な企業価値向上を目指すためには、これらのサービスの競争力を維持し、既存取引先との信頼関係を構築し、アップセルやクロスセルといった提案力を強化することで取引額が増加していくことが重要であると認識しております。こうしたことから、当社の経営指標は売上高成長率、営業利益率を使用し、参考指標として「顧客数」「顧客単価」を確認しております。各サービスの「顧客数」「顧客単価」の定義、及び経営指標等の推移は以下の通りです。

各サービスの「顧客数」「顧客単価」の定義

サービスの名称

顧客数の定義

顧客単価の定義

学びエイドマスター

顧客数は契約教室数と定義しております。当社では、契約教室数の拡大は、利用生徒数の拡大につながること、契約教室数は、現在の売上だけでなく、今後学習塾向けに新たな機能やサービスを提供する際の基盤となるため、指標として設定しております。

学びエイドサービスの売上高を顧客数(契約教室数)で除して算出しております。当社では、学びエイドマスターの利用者数の増加、付帯サービスのアップセルが売上高の増加に必要となるため、指標として設定しております。

学びエイドマスターforSchool

顧客数は契約法人数と定義しております。契約法人数の拡大は、利用生徒数の拡大につながることから当サービスの指標として設定しております。

学びエイドマスターforSchoolの売上高を顧客数(契約法人数)で除して算出しております。当社では、学びエイドマスターの継続利用に加えて、映像授業やシステムのカスタマイズ受注等のアップセルが売上高の増加に必要となるため、指標として設定しております。

学びエイドforEnterprise

顧客数は契約法人数と定義しております。契約法人数の拡大は、案件数の増加につながることから、当サービスの指標として設定しております。

学びエイドforEnterpriseの売上高を顧客数(契約法人数)で除して算出しております。当社では、契約法人に対し既存の受注に加え、映像コンテンツやシステム開発のアップセル・クロスセルが売上高の増加に必要となるため、指標として設定しております。

 

 

経営指標等の推移

セグメントの名称

経営指標

2023年4月期

2024年4月期

教育デジタル事業

売上高成長率(%)

72.6

25.4

営業利益率(%)

22.2

23.3

サービスの名称

参考指標

2023年4月期

2024年4月期

学びエイドマスター

顧客数(契約教室数)

525

458

顧客単価(千円)

249

213

学びエイドマスター

forSchool

顧客数(契約法人数)

8

7

顧客単価(千円)

25,111

20,786

学びエイドforEnterprise

顧客数(契約法人数)

21

30

顧客単価(千円)

7,651

12,644

 

 

 

・「教育デジタル事業」

 2024年4月期は、「学びエイドマスターforSchool」は大手学習塾からの開発等の受注が減少したものの、「学びエイドforEnterprise」の成長が牽引し、売上高、営業利益共に伸長いたしました。サービス別の状況については、以下のとおりです。

 

・「学びエイドマスター」

 個人~中規模学習塾は引き続き、①個人学習塾の経営環境の悪化、②少子化や後継者不足による閉業、③サービスを利用していた生徒が退塾したという理由で解約が増加し、顧客数が減少しております。学習塾の新たな収入源となる新サービス、「総合型選抜対策 添削道場」「テツヨビ」を中心に顧客単価、顧客数の増加を目指しております。

 

・「学びエイドマスターforSchool」

 中~大手規模学習塾は、コロナ禍以降も増収増益企業が多く、ICTへの投資意欲も高い傾向にありますが、2024年4月期は、学びエイドマスターの継続的な利用もある一方で、コンテンツ制作・システム開発のアップセルの受注の獲得が2023年4月期に比べ減少したことにより、売上高は減少しております。引き続き、大手学習塾の新規契約の増加、コンテンツ制作・システム開発によるアップセルに注力してまいります。

 

・「学びエイドforEnterprise」

 2024年4月期は映像解説動画の作成や、配信システム等のニーズを捉え、新規顧客の獲得、既存顧客からのアップセル・クロスセルに成功し、顧客数、顧客単価を伸ばしております。今後も教材の映像授業化は、およそ4年、10年ごとに改訂される教科書・教育指導要領への対応をするため、一部もしくは大半の映像コンテンツを定期的に制作しなおす必要があり、継続的な受注が期待されます。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

当社は、持続可能な経営をするうえで、当社の企業活動が社会に与える影響を考慮し、長期的な視点を持ったサステナビリティ経営に取り組むことは重要と認識しております。

地球環境や社会の問題におけるサステナビリティは重要なテーマであり、社会の一員としてサステナブルな社会に向け、ESGやSDGsを統合した考えを念頭に取組みの検討を開始しております。

 

(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

当社の取締役会は、気候変動などの地球環境問題への配慮、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適切な取引など、サステナビリティをめぐる課題への対応はリスクの減少のみならず、収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識し、中長期的な企業価値の向上の観点から議論をしています。

当社のサステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。

 

(2)戦略

当社は、全役職員に対し「熱心に教える姿勢(teach it)」「素直に教わる姿勢(learn it)」「知見を磨く姿勢(study it)」「さらに、もっとおもしろいことはできないかを考える前向きな姿勢(and play it all)」を行動指針とし、人事評価制度や社内研修を重ねながら企業風土の醸成に取り組んでおります。

 

①人材育成

自主的な社内勉強会の開催や従業員の資質の向上と能力開発を行い、企業の発展、社会的信用の増大、社会への貢献を推進してまいります。また、従業員ひとりひとりのキャリアアップを目指し、専門的な教育や資格取得に向けて研修の機会に積極的に参加させてまいります。

 

②社内環境整備

当社では、従業員の子育てやライブデザインにあわせ、時短勤務やリモートワーク等の推進に積極的に取り組んでまいりました。今後も、キャリア形成に即した配置や雇用管理に配慮してまいります。

 

なお、当該方針に関する指標、当該指標を用いた目標及び実績については、現時点において当社のサステナビリティに関する取組が初期段階にあり、指標の設定に必要なデータの収集や分析基盤の整備が完了していないことから、指標を定めていないため記載をしておりません。今後、業界標準や専門家の意見を参考としつつ、適切な指標を定めて取り込んでいく予定であります。

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。当社のリスク管理体制に関しましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 市場動向について

① EdTech市場の動向について(発生可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社の教育デジタル事業は、いわゆる「EdTech(Education(教育)×Technology(技術)の造語)」と呼ばれる市場に属しております。EdTech市場のうち、特に教科学習コンテンツの市場規模は、GIGAスクール構想等のユーザー環境変化もあり、今後も拡大していくものと見込んでおりますが、将来において教育環境及びユーザー環境が当社の見込みと著しく異なる場合や、市場規模が急激に縮小していった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 少子化による影響について(発生可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社の教育デジタル事業は、主に中学・高校学習範囲を対象とした学習塾等教育関連事業者を主要顧客としております。教育産業全体は、長期にわたる出生率低下に伴う少子化により、学齢人口の減少という問題に直面しております。このような状況の下、当社は、当社のサービスを通じて、主要顧客の経営改善を目指して新たなサービスの拡充や機能追加を進める方針ではありますが、今後、少子化が急速に進行し、当社の顧客である学習塾に所属する生徒数の減少または学習塾の閉鎖の増加、また、教育関連事業者の業績が悪化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ インターネット利用者の動向について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社の教育デジタル事業は、インターネットを介してサービスを提供しており、インターネットの活用を前提としていることから、インターネット利用が今後も継続・発展していくことが事業展開の基本条件であると考えております。インターネットの人口普及率は2010年頃から概ね8割程度(出所:総務省「令和6年版情報通信白書」、2024年7月公表)で推移しており、一般的に普及していると言えるなか、スマートフォン及びタブレット端末や高速通信手段の普及が急速に進むなど、インターネットの利用環境は年々改善されており、今後についても同様の傾向が続くと思われます。当社では、法改正などの早期情報収集、市場動向のモニタリングなどを行っておりますが、仮に新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改訂を含む通信事業者の動向など、予期せぬ要因によりインターネットの利用が阻害される場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 教育制度の変化について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

近年、教育分野においては、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)化の必要性や、デジタル教科書の導入、大学入試の新制度導入等の環境変化が進んでおり、今後も子どもや保護者の教育に対するニーズも急速に多様化、個別化していくことが予想されます。

このような状況の下、当社は、顧客ニーズに対応した商品・サービスを提供するよう、新技術の開発やノウハウの取得を推進しております。しかしながら、将来において教育環境及び顧客ニーズが当社における対応を上回る規模で急激に変化した場合、経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスクについて

① 業績変動の季節性(発生可能性:高/発生時期:数年内/影響度:大)

当社が顧客に提供している各サービスは、導入企業において事業年度等に合わせて新規導入・追加発注される傾向にあります。「学びエイドforEnterprise」の伸長により当社の売上高は各導入企業における年度末、年度期首(3月・4月)に増加する傾向があり、第4四半期(2月~4月)に売上高が偏る傾向にあることから、期ずれなどにより翌期へ売上が計上されることがあります。

当社では、営業体制の強化により早期受注を獲得するとともに、コンテンツ制作、システム開発の強化によりリスク軽減に努めてまいります。

 

過去事業年度における四半期毎の売上高の推移は以下のとおりです。

 

2023年4月期

 第1四半期

2023年4月期

 第2四半期

2023年4月期

 第3四半期

2023年4月期

 第4四半期

売上高(千円)

97,640

95,314

105,155

203,223

 

 

 

2024年4月期

 第1四半期

2024年4月期

 第2四半期

2024年4月期

 第3四半期

2024年4月期

 第4四半期

売上高(千円)

99,655

84,349

204,425

240,291

 

 

 

2025年4月期

 第1四半期

2025年4月期

 第2四半期

2025年4月期

 第3四半期

売上高(千円)

52,743

71,350

71,528

 

 

② 売上計上の期ずれが業績に与える影響について(発生可能性:中/発生時期:数年内/影響度:大)

「学びエイドforEnterprise」においては、取引先の都合による検収時期の変動や、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上高及び利益の計上について当初の予定から翌四半期あるいは翌事業年度にずれる場合があります。これらの期ずれが発生した場合には、各四半期あるいは会計年度における当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、コンテンツ生産体制の強化、プロジェクトマネジメント人材の育成等の対応を強化し、リスク軽減に努めてまいります。

 

③ システム障害について(発生可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)

当社の主力サービスである「学びエイドマスター」「学びエイドマスター forSchool」「学びエイドforEnterprise」は、インターネット環境が十分に整備されていることを前提に運営しておりますため、システム障害や外部からの攻撃により通信ネットワークやシステムが切断された場合には、当社サービスの運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社ではサービスを安定的に運用するために、セキュリティ対策や外部機関による脆弱性調査を実施し、システムの安全性確保にむけた取り組みにより、リスクの軽減を図っております。

 

④ 競合について(発生可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社は、各種サービスの提供にあたって、良質なコンテンツを網羅的かつタイムリーに調達するほか、主要顧客である学習塾の悩みを解決することができるようなサービスラインナップの充実や当社営業体制の強化等に継続的に取り組み、競争力の向上を図っております。しかしながら、当社と同様にEdTechを提供している企業や新規参入企業との競争激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、日々変化する顧客のニーズに早期に対応できるよう、教育ビジネス、教育コンテンツの研修会を実施する等知見を深めており、さらにコンテンツ制作、システム開発の強化に努めてまいります。

 

⑤ コンテンツ開発について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)

当社が顧客に提供する動画コンテンツの多くは、使用許諾を受けて利用しているものであります。当社が提供する動画コンテンツは、時代の変化による教育内容の陳腐化を避けるため、継続的に新たな動画コンテンツを開発・提供し続けることが必要となります。当社は、鉄人講師と長期安定的に良好な関係を築きながら、安定的な動画コンテンツの開発を行っておりますが、多数の鉄人講師から映像授業の許諾契約が終了した場合には、一時的に科目の網羅性を保つことができなくなることに加え、安定的な動画コンテンツの開発ができなくなった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、科目・鉄人講師毎に担当を配置し、綿密なコミュニケーションを図り良好な関係を築くことにより、リスクの軽減を図っております。

 

⑥ 新規顧客の獲得について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)

当社の主要サービスである「学びエイドマスター」「学びエイドマスターforSchool」「学びエイドforEnterprise」について、営業活動を強化しております。しかしながら、学習塾等教育関連事業者への当社サービスの新規導入や事業連携が拡大しないことにより、契約教室数や契約法人数の新規獲得数が想定を下回る場合には、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、契約教室数、契約法人数の新規獲得にむけて広告宣伝活動、営業活動を強化することにより、新規顧客獲得に努めてまいります。

 

⑦ 既存顧客の継続率及び単価向上について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)

「学びエイドマスター」「学びエイドマスターforSchool」「学びエイドforEnterprise」の継続的な成長には、新規学習塾等教育関連事業者の獲得のみならず、既存学習塾等教育関連事業者との取引継続及び単価向上が重要であると考えております。新規顧客の獲得、既存顧客との契約継続率、顧客単価向上のために、機能追加やコンテンツの質の向上を図っておりますが、学習塾等教育関連事業者の事業が成長しない、当社のコンテンツや管理機能に対する満足度の低下、顧客のニーズと合致しないこと等により、契約が継続しない、もしくは想定した顧客単価を得られない場合には、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、営業体制を強化し、顧客満足度を高めることでサービスの向上に努めてまいります。

 

⑧ 特定サービスへの依存(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)

当社の売上高に占める「学びエイドマスター」「学びエイドマスターforSchool」「学びエイドforEnterprise」のサービスの割合が高く(2025年4月期96.7%)、同サービスに依存しております。当該サービスに何らかの深刻な問題が生じた場合や、競合企業や新規参入企業との競争激化等が、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、主要サービスのサービス内容の充実を図るとともに、新たなサービス開発に努めてまいります。

 

⑨ 技術動向について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社が事業を展開するインターネット業界においては、関連技術の進歩が著しく、また、それに応じた業界標準および利用者ニーズが急速に変化するため、新サービス・製品も相次いで登場しております。当社は、これらの変化に対応するため、提供するサービスの機能追加や性能向上等に努めておりますが、当社が想定する以上の技術革新により、当社の技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、急速な技術革新に対応すべく技術者の採用・育成等に取り組み、顧客ニーズの変化や規制の変更に迅速に対応できるよう努めております。

 

(3)法的規制等について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社事業は、「電気通信事業法」、「個人情報の保護に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」等による法的規制を受けております。当社では、社内管理体制の構築等により、これら法令を遵守する体制を整備・強化しておりますが、今後、新たに当社の事業に関する規制等の制定等又は改正が実施された場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、顧問弁護士と連携し関連する法令等の制定・改正についての情報の事前収集を実施するとともに、コンプライアンス徹底に向けて全社的な意識強化と定着に努めております。

 

(4)個人情報保護を含めた情報セキュリティ管理について(発生可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)

当社は、提供するサービスに関連して得意先である塾、生徒等に関する個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため情報システム管理規程、個人情報保護規程を定め、これらに従って情報資産を適切に管理、保護しております。また、当社は2022年8月にプライバシーマークを取得しており、従業員への教育、アクセス権限の設定、アクセスログの管理等、情報漏洩のリスクの回避を図っております。このような対策にもかかわらず重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用に与える影響は大きく、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、情報セキュリティに関連する各種規程類を整備するとともに、外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止等についてシステム的な対策を講じて情報セキュリティ事故の未然防止に努めることにより、リスクの軽減を図っております。

また、個人情報保護法に関する定期的な研修を通じた啓蒙活動を継続的に行い、プライバシーマークを取得して安全管理に努めることにより、リスクの軽減を図っております。

 

(5)知的財産について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社では、主力サービスである「学びエイドマスター」で公開している映像授業は鉄人講師が知的財産権を保有しており、当社は鉄人講師より映像授業の使用許諾を得ておりますが、映像授業の公開前には製品開発部にて第三者の知的財産権を侵害していないか、適正に許諾を得ているかについて確認を行っております。当社または当社が確認した鉄人講師の映像授業による第三者の知的財産権侵害の可能性については、必要に応じて専門家と連携を取り可能な範囲で調査対応を行っておりますが、当社の事業に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社が認識せずに他社の知的財産等を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合、損害賠償請求や使用差止請求等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、引き続きコ製品開発部門担当者に対する研修実施をするほか、全社的な啓蒙活動及び社内管理体制を強化するとともに、上記判明時には、事例に応じて顧問弁護士と連携し、解決に努めてまいります。

 

(6)人材の確保・育成について(発生可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社は、今後の事業拡大のために教育業界経験者、営業や開発部門等に必要な優秀な人材の確保、育成を重要な課題であると認識しており、積極的に人材を採用していくとともに、研修の実施等により人材の育成に取り組んでいく方針であります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社の事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、人材紹介会社等と連携しながら、継続的な採用活動を行い、優秀な人材確保に努めております。

 

(7)売掛金回収リスク(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社は、取引先各社との売掛取引に際しては、十分な与信管理の下で販売を行っておりますが、予期せぬ取引先の倒産等により貸倒れが発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は提供するサービスに係る利用料金については、決済代行会社を通じて回収を行っております。したがって、決済代行会社との取引関係において取引解消を含む何らかの変化、もしくは決済代行会社のシステム不良等、何らかの事情によりサービス利用料金の決済に支障が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、決済代行会社のシステム不良等が起きた際には、銀行振込等の対応により売掛金回収ができるよう体制を図っております。

 

(8)中長期経営計画の達成に関するリスク(発生可能性:中/発生時期:3年以内/影響度:中)

当社が策定した中期経営計画では、「学びエイドサービスを通じてより高品質な教育デジタルサービスを多くの教わりたい人に提供し、安定的な収益を通じて持続的な企業価値向上を目指す」ことを目標に、主に売上高成長率を始めとしたKPIを掲げておりますが、当社がかかる目標を達成することができるか否かは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載された事項を含む多くのリスクや課題の影響を受けます。したがって、これらリスクを回避できなかった場合、または課題を克服できなかった場合等には、当社の想定どおりの売上高成長率を達成することができず、結果として中期経営計画が達成できない可能性があります。

 

(9)大規模な自然災害・感染症について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)

当社では、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、台風、地震、津波等の自然災害及び新型インフルエンザ等の感染症の流行が想定を大きく上回る規模で発生した場合には、当社又は当社の取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

当社では、新型コロナウイルス感染症の流行以降、リモートワークを導入する等、柔軟に事業を継続できる体制の整備を図っております。

 

(10)特定人物への依存について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社の代表取締役社長である廣政愁一は、創業者であると同時に創業以来、当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において、重要な役割を果たしております。当社では取締役会等において役員及び社員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、経営体制の整備を進めており、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの事情により、同氏に不測の事態が生じた場合、または、同氏が退任するような事態が生じた場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)小規模組織であることについて(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:小)

当社は小規模な組織であり、現在の人員構成における最適と考えられる内部管理体制や業務執行体制を構築しておりますが、今後の業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、人員の増強及び内部管理体制及び業務執行体制の一層の充実を図っていく方針としております。また、現状において一部の取締役が部長職及び課長職を兼務しており、今後、社内人員の育成、採用の強化によって取締役の兼務解消に取り組む方針としております。これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、円滑な事業活動を行うことができず、結果として当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)社歴が浅いことについて(発生可能性:低/発生時期:数年以内/影響度:小)

当社は2015年5月に設立された社歴の浅い会社であるため、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報として不十分な可能性があります。

 

(13)大株主について(発生可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)

当社の代表取締役社長である廣政愁一は、当社の大株主であり、本書提出日現在で発行済株式総数の36.0%を所有しております。同人は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同人は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同人の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:中/発生時期:数年以内/影響度:小)

当社は、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権(以下「ストック・オプション」)を付与しております。また、今後におきましても、役員及び従業員に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与する可能性があります。これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、2025年4月末現在におけるストック・オプションによる潜在株式数は114,600株であり、発行済株式総数2,264,900株の5.06%に相当します。

 

(15)ベンチャーキャピタル等の株式所有割合に伴うリスク(発生可能性:高/発生時期:数年以内/影響度:中)

2025年4月末現在におけるベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「ベンチャーキャピタル等」という。)が所有している株式数は548,300株であり、発行済株式総数2,264,900株に占める割合は24.21%となっております。一般的に、ベンチャーキャピタル等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後には保有する株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、当社におきましてもベンチャーキャピタル等により株式が売却されることが想定されます。そのような場合には、短期的に需要バランスが悪化し、当社株価の市場価格形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)配当政策について(発生可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:小)

当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、当社は現在、成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(17)資金使途について(発生可能性:低/発生時期:数年以内/影響度:小)

当社の株式上場時の公募増資による調達資金の使途については、事務所拡張のための設備投資費、コンテンツ制作能力の向上、内部管理体制の強化等を企図しての採用費・人件費、学びエイドマスター及び学びエイドforEnterpriseの認知拡大、新規顧客獲得のための広告宣伝費に充当することを計画しております。しかしながら、事業環境が大きく変化した場合には、その変化に柔軟に対応するため、上記計画以外の使途に充当する可能性があります。また、計画どおりに資金を使用した場合においても、期待どおりの効果を得られない可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

第10期事業年度(自 2023年5月1日 至 2024年4月30日)

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
(資産)

当事業年度末における流動資産は392,390千円となり、前事業年度末に比べ78,677千円増加いたしました。

これは主に決算最終月である2024年4月の売上が増加したことにより売掛金及び契約資産が54,447千円、学びエイドforEnterprise売上が増加したことによる売上高及び当期純利益の増加により現金及び預金が18,230千円増加したことによるものであります。

固定資産は59,944千円となり、前事業年度末に比べ3,914千円増加いたしました。これは主に当事業年度において繰延税金資産を3,388千円計上、債務被保証解消のための保証金差入による敷金・差入保証金が2,384千円増加、減価償却により有形固定資産が1,906千円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は、452,334千円となり、前事業年度末に比べ82,592千円増加いたしました。

 

(負債)

当事業年度末における流動負債は116,371千円となり、前事業年度末に比べ7,683千円減少いたしました。

これは主に学びエイドforEnterprise売上の増加に伴う動画制作のための鉄人支払報酬等の増加により未払金が12,831千円増加、債務被保証解消のため一部の借入金を繰上返済したことにより1年内返済予定の長期借入金が7,993千円減少、期中の予定納税額の増加により未払消費税等が7,228千円減少したことによるものであります。

固定負債は46,501千円となり、前事業年度末に比べ28,125千円減少いたしました。これは主に通常の返済及び債務被保証解消のため一部の借入金を繰上返済したことにより長期借入金が26,896千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、162,872千円となり、前事業年度末に比べ35,809千円減少いたしました。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は289,461千円となり、前事業年度末に比べ118,401千円増加いたしました。これは当期純利益118,401千円の計上に伴い、利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

b.経営成績

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類移行により、社会経済活動の正常化が進展し、企業業績の改善による景気の回復が期待されるものの、一方で、原材料価格・エネルギー価格の高騰、米国の金融政策の影響を受けた円安進行など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

当社が属する教育産業全体の市場は少子化や新型コロナウイルスの影響により横ばいに推移しておりますが、大学入試改革等の教育制度改革が進んでおり、顧客のニーズは多様化し、より質の高い教育サービスを求める声が高まっております。

教育デジタル事業につきましては政府のGIGAスクール構想による教育現場でのスマートフォンやタブレット端末の普及と活用が進み、今後も引き続き市場と顧客層の拡大が見込まれます。

このような状況の中、当社は、『Be a Player.(教育の「意欲」の機会均等をあまねく達成し、前向きなひとをたくさん作る企業)』という企業理念及び『「教えたい」と「教わりたい」をていねいに紡ぐ。』という経営理念を掲げ、その実現に向かって取り組んでおります。

その中でも、効果の上がる「映像授業」と効率の上がる「管理機能」を搭載した映像学習サービス「学びエイドマスター」を大手学習塾に対して重点的に販売活動を行うほか、教材の「映像授業化」とそれを配信する「配信サービス」を提供する「学びエイドforEnterprise」を教育関連事業者に対して積極的に販売活動を行ってまいりました。

これらの結果、当事業年度における売上高は、「学びエイドマスターforSchool」が145,505千円(前事業年度比27.6%減)と減少したものの「学びエイドforEnterprise」が379,348千円(前事業年度比136.1%増)と増加したため全体で628,271千円(前事業年度比25.4%増)となりました。

営業利益は146,338千円(前事業年度比31.3%増)、経常利益は142,071千円(前事業年度比28.4%増)、当期純利益は118,401千円(前事業年度比26.9%増)となりました。

また、当社は教育デジタル事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが当事業年度におけるサービス区分別の売上高は以下のとおりとなります。

 

サービス区分

売上高(千円)

割合(%)

前期比(%)

学びエイドマスター

97,600

15.5

74.4

学びエイドマスターforSchool

145,505

23.1

72.4

学びエイドforEnterprise

379,348

60.3

236.1

その他

6,266

1.0

73.0

合計

628,721

100.0

125.4

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べて18,230千円増加し、141,607千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動により獲得した資金は63,811千円(前事業年度は24,109千円の獲得)となりました。これは主として、税引前当期純利益142,071千円(前事業年度は税引前当期純利益110,668千円)、売上債権の増加54,447千円(前事業年度は103,903千円の増加)等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動により使用した資金は7,176千円(前事業年度は3,905千円の使用)となりました。これは主として、固定資産の取得による4,791千円の支出(前事業年度は3,916千円の支出)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動により使用した資金は38,404千円(前事業年度は53,010千円の獲得)となりました。これは主として、長期借入金の返済による34,889千円の支出(前事業年度は26,990千円の支出)によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

 

c.販売実績

当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は教育デジタル事業の単一セグメントであるため、サービス区分別で記載しております。

 

サービス区分の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

学びエイドマスター

97,600

74.4

学びエイドマスターforSchool

145,505

72.4

学びエイドforEnterprise

379,348

236.1

その他

6,266

73.0

合計

628,721

125.4

 

(注)当事業年度において販売実績に著しい変動がありました。これは、「学びエイドforEnterprise」におきまして321,919千円のコンテンツ制作の販売があったことが主な要因であります。

 

主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社NEXT LEARNING

53,134

10.6

71,226

11.3

株式会社A.ver

73,000

14.6

株式会社やる気スイッチグループ

62,457

12.5

 

(注) 当事業年度における株式会社A.ver及び株式会社やる気スイッチグループに対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び重要な会計上の見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。

また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものについては、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析

 前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度における売上高は628,721千円(前事業年度比25.4%増)となりました。その主な内訳は、前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。

 

(売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度における売上原価は203,687千円(同66.6%増)となりました。その主な内訳は、労務費が29,448千円、外注費が34,698千円増加したことによるものであります。

 これらの結果、売上総利益は425,033千円(同12.1%増)となりました。

当事業年度における販売費及び一般管理費は278,695千円(同4.1%増)となりました。その主な内訳は、役員報酬が5,124千円、給料手当が7,440千円、採用教育費が1,916千円増加したことによるものであります。

 これらの結果、営業利益は146,338千円(同31.3%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 当事業年度における営業外収益は、151千円(同51.6%減)となりました。その主な内訳は、物品売却益が163千円減少したことによるものであります。営業外費用は4,419千円(同313.0%増)となりました。その主な内訳は、株式交付費が1,515千円、上場関連費用が2,000千円増加したことによるものであります。

 これらの結果、経常利益は142,071千円(同28.4%増)となりました。

 

(特別利益、特別損失、法人税等、当期純利益)

 当事業年度における特別利益及び特別損失は該当ありません。(前事業年度も該当ありません。)

 また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額含む)は23,669千円(同36.0%増)となりました。

 これらの結果、当期純利益は118,401千円(同26.9%増)となりました。

 

c.キャッシュ・フローの分析

前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性の分析

当社の事業活動における資金需要の主なものは、継続的な受注獲得及び顧客に対するサービス提供等のための人件費、知名度向上及び顧客獲得のための広告宣伝費のほか、販売費および一般管理費の営業費用であります。これらの資金につきましては、営業活動によって得られる資金でまかなうことを基本として、必要に応じて金融機関から調達を実施する方針であります。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について

当社が継続的に成長していくためには、経営者は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。これらの課題に対応するために経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の解決策を実施していく方針であります。

 

第11期中間会計期間(自2024年5月1日 至 2024年10月31日)

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。なお、当社は、前中間会計期間については中間財務諸表を作成していないため、前年同中間会計期間との比較分析は行っておりません。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

 当中間会計期間におけるわが国経済は、生産性の向上や賃金の上昇、内需の拡大などにより回復

傾向にあります。一方、国際情勢不安、原料・エネルギー価格の高騰によるインフレや円相場の下落などの要因により、先行きには引き続き不確実な要因もあります。

当社が属する教育産業全体の市場は従来からの少子化の流れの中で企業間競争が激しさを増しており、経営環境は依然厳しい状況で推移していますが、大学入試改革をはじめとする教育制度改革により、顧客のニーズは多様化し、より質の高い教育サービスを求める声が高まっております。

教育デジタル事業につきましては、政府の「新たな教育復興基本計画(令和5年~令和9年)」に掲げられているICT等を活用した多様な教育ニーズへ対応するため、ICTと従来の紙教材を融合させた教育現場に寄り添ったデジタル化や多様な学びに対応するためのコンテンツ制作を通じて、社会課題の解決とさらなる事業成長に向けて活動を行っております。

このような状況の中、当社は、『Be a Player.(教育の「意欲」の機会均等をあまねく達成し、前向きなひとをたくさん作る企業)』という企業理念及び『「教えたい」と「教わりたい」をていねいに紡ぐ。』という経営理念を掲げ、その実現に向かって取り組んでおります。

 その中でも、効果の上がる「映像授業」と効率の上がる「管理機能」を搭載した映像学習サービス「学びエイドマスターforSchool」を大手学習塾に対して重点的に販売活動を行うほか、大学入試改革により総合型選抜をはじめとする推薦型入試に対応した学習塾のためのサービス「オンライン鉄人予備校 テツヨビ」「小論文添削道場」をリリースし、首都圏のみならず地方学習塾の教育サービスの充実をはかるための販売活動を行ってまいりました。また、これまで同様教材の「映像授業化」とそれを配信する「配信サービス」を提供する「学びエイド for Enterprise」を教育関連事業者に対して提供することに加えて、教育関連事業者の枠を超え、教育関連事業者以外の企業の中にある様々なマニュアルや企業理念といった「教えたい」と「教わりたい」を紡ぐためのサービス開発を行ってまいりました。

 これらの結果、当中間会計期間における主な売上高は、「学びエイドマスター」が44,466千円、「学びエイドマスターforSchool」が40,220千円、「学びエイドforEnterprise」が34,158千円、全体で124,093千円となりました。また、営業人員をはじめとする採用活動の強化、新サービスの販売に係るWEBやSNSを中心とした広告宣伝活動を強化しておりますが、営業損失は157,799千円、経常損失は168,535千円、中間純損失は117,541千円となりました。

また、当社は教育デジタル事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが当中間会計期間におけるサービス区分別の売上高は以下のとおりとなります。

 

サービス区分

売上高(千円)

割合(%)

学びエイドマスター

44,466

35.8

学びエイドマスターforSchool

40,220

32.4

学びエイドforEnterprise

34,158

27.5

その他

5,247

4.2

合計

124,093

100.0

 

 

 

② 財政状態

(資産)

当中間会計期間末における流動資産は312,989千円となり、前事業年度末に比べ79,401千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が64,591千円増加、売掛金及び契約資産が183,095千円減少したことによるものであります。固定資産は117,765千円となり、前事業年度末に比べ57,821千円増加いたしました。これは主に投資その他の資産が60,907千円増加、有形固定資産が3,037千円減少したことによるものであります。
 この結果、総資産は、430,754千円となり、前事業年度末に比べ21,579千円減少いたしました。

 

(負債)

当中間会計期間末における流動負債は66,311千円となり、前事業年度末に比べ50,060千円減少いたしました。これは主に未払法人税等が21,215千円、未払金が15,995千円減少したことによるものであります。固定負債は31,891千円となり、前事業年度末に比べ14,610千円減少いたしました。これは主に長期借入金が10,998千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、98,202千円となり、前事業年度末に比べ64,670千円減少いたしました。

 

(純資産)

当中間会計期間末における純資産合計は332,552千円となり、前事業年度末に比べ43,090千円増加いたしました。これは主に中間純損失の計上により利益剰余金が117,541千円減少した一方で、株式上場に伴う新株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ80,316千円増加したことによるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、206,199千円となりました。当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間において営業活動により使用した資金は63,677千円となりました。これは主として、売上債権の減少183,095千円及び税引前中間純損失168,535千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間において投資活動により使用した資金は8,240千円となりました。これは主として、敷金及び保証金の差入による支出7,572千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間において財務活動により獲得した資金は136,509千円となりました。これは主として株式の発行による収入156,717千円によるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。