第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営基本方針
 当社は有益な化学品の研究開発、製造、販売によって社会に貢献し、事業の成長発展を通じて社員の生活向上を
図り、利潤の適正な配分を以って株主の負託に応えることを経営の基本理念として取り組んでおります。

 

(2)目標とする経営指標
 継続的な収益基盤の確立を図るため、売上高経常利益率を重視し事業運営にあたっております。また、継続して
配当できる財務体質の改善を継続し、収益構造の安定化に向け努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略
 当社の事業環境は不安定な原材料価格、為替の変動、他国企業との競争が引き続くなど厳しい状況が続くものと
予想されます。
 外部環境、内部課題を捉え、経営5ヶ年計画を策定し、収益の改善、体質の強化に努めるともに経営状況の変化

に迅速に対応してまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

 当社グループは将来にわたり持続的な成長を続けるために、5つの事業戦略(①新製品開発の推進②市場拡大への挑戦③設備投資による環境負荷の低減④経営資源活用の最大化⑤システムの効率利用)を柱とする中期経営計画「ACCEL2026」を策定し、推進しております。

(詳細については当社ウェブサイト https://www.kawachem.co.jp/ir/other/「新中期経営計画策定に関するお知らせ(2021.12.1発表)」をご参照ください。)

 最終年となる125期においては、当社グループを取り巻く環境変化に適切に対応し、企業価値の一層の向上を図るため、下記の課題に重点的に取り組むことが重要であると考えております。

 

1. 新製品開発・設備投資による事業基盤強化

  2025年6月に稼働を開始した増強設備を最大限活用し、安定稼働と工程最適化を進めます。研究開発・マーケティングと連動した新製品の市場投入を加速し、投資効果の早期実現と収益構造の強化を図ります。

2. 人材戦略・組織力の向上

  人材を重要な経営資源と位置づけ、教育・評価・処遇の一体運用を進めます。特に、人事評価制度の改定を計画的に進め、モチベーション向上とキャリアパスの明確化を図ります。加えて、情報共有・目標管理の標準化を推進し、組織力の底上げを目指します。

3. リスク管理・品質・環境マネジメントの強化

  地政学リスクやサプライチェーン不安定化への備えとして、原材料調達の早期発注・在庫最適化・複数調達先確保  を徹底します。品質・環境マネジメントシステムを基盤に、内部統制・コンプライアンスの継続的強化を図り、事業運営の透明性と適正性を確保します。

 

 当社グループは、上記の課題に持続的かつ機動的に取り組むことで、社会情勢の変化への柔軟な対応と企業価値の向上を実現し、社会への貢献を目指してまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、地球環境に関する課題として、有機ゴム薬品、医農薬中間体等各種化学工業薬品の開発、生産、販売活動に伴う環境汚染の予防を社会的責務とし、産業廃棄物の削減と省エネルギーによって環境負荷の継続的低減に努め、環境関連法及びその他法令の要求事項を順守するため、環境マネジメントシステム委員会及び、環境委員会を設置しております。また、社内各部門においては環境目標を設定し、継続的にこれを見直し環境保護に努め、サステナビリティ全般における課題について、取締役会・役員部長会等において実現可能性を協議し、取締役会に諮った上で対策を実施していく総合的なマネジメントシステムを整備し活動に取り組んでおります。

 

(2)戦略

当社グループの経営方針・経営戦略等に影響を与える可能性があるサステナビリティ関連のリスク及び機会に対処するための取組として温室効果ガス排出削減を推進し持続可能な社会の実現に努めて参ります。また、排水を適切に処理するため排水処理設備を設置しており、排水の色度、pH値、ORPのモニタリングを実施し、週に1回の排水分析を実施し、BOD・ヨウ素消費量を測定し、法令等に準拠すべく適正な排水手順を遵守しております。

また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、従業員の最大限の能力を発揮できるよう、各部門による1on1面談の実施、内部監査室による全社員への個人面談による意見のくみ上げを行い、適宜、社内外講習に参加し、活力ある職場環境や企業風土の醸成に努め、適性のある人材を管理職として登用していくことを基本方針としております。

 

(3)リスク管理

当社グループでは、リスクの識別、評価、管理に関する「リスク管理規程」を定めており、サステナビリティ経営の推進及び経営に係る各種リスクが識別された場合には、毎月1回開催される経営者会議において、短期、中期及び長期的な問題点、さらには潜在的リスク等について確認し適宜議論が行われ、対応が必要と判断された事項については、取締役会に諮り議論されながら事業活動を行っております。また、化学会社として事業を継続させていく上で、工場の安全かつ安定操業が重要な事項の一つと考えており、緊急事態に備える為、総合消防訓練(年3回)、地震訓練(年1回)、各工場における緊急事態訓練(年1回以上)を実施しております。

 

(4)人的資本に関する指標及び目標

当社は、従業員の人間的成長の促進、技術伝承、企業価値の向上を目的とし、具体的には従業員への教育体系・福利厚生を充実させ、モチベーションの維持向上を図り、組織の活性化を含めた人事・評価制度の改定、また、シニア世代の活躍の場を広げる為に定年延長(60歳から65歳へ)を検討しており、現在、移行に向けて取り組んでおります。また、埼玉県による「多様な働き方認定制度」の申請を行いました。この制度は、仕事と家庭の両立を支援するため、テレワークや短時間勤務など、多様な働き方を実践している企業等を県が認定するもので、最高位のプラチナ認定を獲得することができました。


 

 

3 【事業等のリスク】

事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。

ただし、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、全てを網羅したものではありません。

(1)国内外の経済情勢・需要変動
 当社グループの製品は、自動車製品、医療・電子材料等を初め多岐にわたる分野で使用されております。当社グループ製品の需要は、製品を販売している様々な分野の経済状況の影響を受けることになります。従いまして、国内外の経済情勢・需要変動により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

(2)原材料価格の高騰
 当社グループが使用する主要原料は原油を基礎としているため、ナフサ価格や為替相場の変動の影響を受けます。また、需給バランスの変化や地政学的リスクにより供給不足の状況になった場合においても変動の影響を受け原料価格が高騰する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)価格競争
 当社グループが事業を展開する市場において国際競争が激化しております。競合先は当社グループより競争力を有している可能性があります。また、新しい競合先の市場参入に伴い、当社グループの製品が厳しい価格競争にさらされる可能性もあります。その結果、競争激化によるシェアの確保での価格の下落、又は、シェアの低下により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 当社グループでは、これらに対応すべく日々合理化を推進しコストダウンに努め製造原価の低減に努めております。
 

(4)原材料の調達、サプライチェーンに関するリスク
 当社グループは、原材料の調達先を複数確保するなど、安定的な原材料の調達に努めておりますが、地政学リスクや国内の働き方改革関連法等に由来する国内外輸送量の低下による原材料の調達遅延、製品の納入遅延の発生、その他原材料メーカーの事故、品質不良、自然災害及びその他要因による供給停止により、当社グループの生産活動に支障をきたす場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 

(5)製品の品質リスク
  当社グループは、製品の品質について細心の注意を払いつつ生産を行い、品質保証の国際規格ISO9001に従って品質マネジメントを確立し、厳格な品質管理に努めておりますが、製品について欠陥がなく、クレームが発生する可能性がないという保証はありません。契約不適合責任や製造物責任に係る製品の欠陥が生じた場合は、損害賠償や補修等の費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
  当社グループでは、製品の不良等による万が一のトラブル発生に備え、PL保険に加入しリスクの低減を図っております。
 

(6)為替レートの変動
 外貨建債権債務について為替予約等のリスクヘッジを行っており、今後とも適切なリスクヘッジ対策を実施してまいりますが、為替変動が業績に与える可能性があります。
 

(7)事故・災害による影響
 当社グループの生産拠点並びに物流拠点は埼玉県に所在しております。埼玉県で地震、台風等の大規模災害の発生又は事故等により生産設備の壊滅、物流機能の停止等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

 

(8)人材の確保
 当社グループは、人材を重要な経営資源と認識しており、年々激しくなる採用環境の中でさらなる成長を継続的に実現するためには、人材の確保及び育成が重要と考えております。今後も人材の計画的な確保や育成に努めてまいりますが、適切な人材を確保・育成できない場合、計画どおりの事業活動を行うことができず、当社グループの事業拡大に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)環境問題及び特有の法的規制
 当社グループの製品には、多種多様の化学物質が用いられるため、環境関連法及び当社グループが同意するその他の要求事項を順守し、環境保護に努めております。また、地球環境保護を企業の社会的責任と認識し、省エネルギー化や環境負荷物質の排出抑制にも努めております。しかしながら、厳しい環境関連法等が施行され事業活動が制約を受けた場合、一部製品の製造廃止、新たな設備投資が必要になる等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10)海外事業に潜在するリスク

当社グループは、中華人民共和国に子会社を1社有しており、予期し得ない法律や規制の変更など、政治面や経済面での海外事業特有のリスクが潜在しております。これらのリスクが顕在化した場合は、事業活動の停止などにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。そのため、子会社を通じて法律規制、政治・経済等の状況変化の適宜把握に努めております。

 

(11)退職給付債務に起因するリスク

当社グループの主な従業員の退職給付債務算定方法として簡便法を採用しております。そのため、年金資産運用利回りの低下は退職給付費用の増加に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(12)訴訟事件等

当連結会計年度において、当社グループに影響を与える訴訟等は提起されておりませんが、事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、訴訟事件等が業績に影響を与える可能性があります。

 

(13)情報セキュリティリスク

当社グループは、情報システムの安定運用および情報資産の保護を重要な経営課題と位置付け、各種セキュリティ対策を講じております。

しかしながら、サイバー攻撃の高度化・巧妙化、内部不正、システム障害、委託先を含むサプライチェーンの脆弱性等により、情報漏えい、データ改ざん、サービス停止等の事象が発生する可能性を完全に排除することはできません。

これらの事象が発生した場合、当社グループの事業運営に重大な影響を及ぼすとともに、顧客・取引先からの信頼失墜、損害賠償請求、行政処分等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)その他のリスク

当社グループには、知的財産、取引先に対する債権の貸倒れリスク、情報システムへの不正侵入等のリスクがあり、対策を強化しておりますが、これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、ロシアウクライナ戦争の長期化、中東情勢の緊張、トランプ関税による景気下押し懸念が広がる中、AI需要の拡大による景気の下支えにより緩やかながらも世界情勢は底堅い成長を維持しています。

米国においては、利下げによる景気下支えを続け、インフレは減速傾向にあるものの個人消費鈍化の兆しが見られています。また、労働市場は徐々に減速しており、雇用の伸びは鈍化傾向にあります。関税政策やインフレの再加速がリスク要因となり、依然として先行き不透明な状況が続いています。

中国では、長引く不動産不況に加え政府主導の買い替え策の効果が薄れ、消費の減速が続いています。米中首脳会談において関税の引き下げ、規制延期が合意され、一時的に緊張が緩和しましたが、レアアース規制等火種を残しています。

日本経済は、インバウンド需要の回復と底堅い個人消費にも支えられ、内需は堅調に推移していますが、自動車産業を中心に米国の関税政策の影響を強く受け外需の弱さが散見されました。半導体関連輸出はAI需要により好調を維持していますが、全体としては輸出の伸び悩みが続いています。

当社グループに関係の深い自動車産業においては、2025年前半(1~6月) の国内生産は昨年の認証不正問題に伴う出荷停止等による減産からの回復が進み、生産台数が前年比で増加しましたが、7月以降輸出環境の厳しさが国内生産にも影響し前年比で減少が続いています。

このような環境の中、当社グループは2022年を起点とする5ヵ年中期経営計画(第121期「2022」から第125期「2026」まで)「ACCEL2026-革新を強力に推進し、成長を加速する」の最終年に向け、生産能力増強を目的に成長投資やコスト削減の取り組みを実行、併せて既存設備を柔軟に活用できる環境を整え、成長市場である半導体材料、医薬品用途向け等の有機化合物の需要に対応、長年培った有機合成技術を活かし高付加価値製品の開発を強化、お客様の要望にきめ細かく対応できる体制を確立、策定した目標の実現に向け活動を展開しています。また、労働環境の改善に積極的に取り組み、企業価値を高める活動を継続的に行いました。

そのような状況の中、ゴム薬品は、汎用製品の需要が国内向け、海外向け共に低調に推移し販売は前期を下回り、特殊薬品の販売は伸長しましたが、ゴム薬品全体では売上は前期を下回りました。樹脂薬品については、主要製品の販売は低調に推移しましたが、特殊用途向け製品の販売は、国内向け、海外向け共に伸長し売上は前期を上回りました。中間体については、海外向け販売は伸長しましたが、国内向けの需要が低迷し中間体全体では売上は前期を下回りました。その他薬品については、需要低迷により販売が低調に推移した製品もありますが、特殊添加剤を中心に販売が伸長し売上は前期を上回りました。

これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(a)財政状態

当連結会計年度の資産合計は88億68百万円(前期比3.9%増)、負債合計は57億34百万円(同1.5%増)、純資産合計は31億33百万円(同8.7%増)となりました。

 

(b)経営成績

当連結会計年度の売上高は88億14百万円(前期比1.2%減)、営業利益4億26百万円(同12.8%増)、経常利益は4億4百万円(同3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億98百万円(同11.3%減)となりました。

 

セグメント業績の概況は次のとおりであります。

Ⅰ.化学工業薬品事業

売上高は87億76百万円(前期比1.2%減)、セグメント利益(営業利益)は3億95百万円(同14.0%増)となりました。

 

Ⅱ.不動産賃貸事業

売上高は38百万円(前期比0.0%増)、セグメント利益(営業利益)は30百万円(同0.4%減)となりました。

 

 (化学工業薬品事業の部門別の概況)

<ゴム薬品>

ゴム薬品の部門において、国内の工業用品向け製品は、国内における自動車生産が失速した影響を受け自動車部品関連製品の販売は低迷しましたが、医療用ゴム製品向けの需要が伸長し、売上は前期を上回りました。

タイヤ向け製品は、主力製品の販売が堅調に推移、特殊製品の販売が安価な海外品の影響を受け低迷しましたが、売上は前期を上回りました。合成ゴム向けは、需要の低迷により、汎用ポリマー向け製品、特殊ポリマー向け製品共に、売上は前期を下回りました。

海外向けは、主力老化防止剤の販売を伸ばすことができましたが、東南アジアを中心に市場が低調に推移、特殊用途向け製品の販売も低迷、売上は前期を下回りました。

この結果、国内・輸出合わせてのゴム薬品の売上高は49億48百万円(前期比0.2%減)となりました。

 

<樹脂薬品> 

樹脂薬品の部門は、電子材料関連製品は、国内向けの特殊受託合成製品の販売が大幅に増加、海外向けも汎用製品の販売は伸長、主要販売先であるアクリル酸・アクリル酸エステル向けの汎用製品は海外安価品との競合により、販売は減少しましたが、全体では売上は前期を上回りました。

この結果、樹脂薬品部門合計の売上高は9億30百万円(前期比4.5%増)となりました。

 

<中間体>

中間体部門においては、医薬中間体は、脱水縮合剤の需要が低迷し売上は減少しました。農薬中間体は、販売を増やした製品もありますが全体では売上は前期を下回りました。染顔料中間体は、海外製品との競争により需要が低迷し、販売は減少しました。界面活性剤中間体は、顧客での需要が安定、売上は前期を上回りました。

この結果、中間体部門合計の売上高は8億52百万円(前期比20.4%減)となりました。

 

<その他> 

その他の部門においては、一部製品の売上は減少しましたが、当社が強みを持つ合成技術を活用し、電子材料向け製品を中心に販売を増やし、売上は前期を大きく上回りました。

特殊用途向け製品は、市場における需要が低迷し販売は減少しました。

環境用薬剤においては、顧客での需要拡大に迅速に対応したことにより販売を増やし、売上は前期を上回りました。

この結果、この部門合計の売上高は20億43百万円(前期比4.1%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4億4百万円、減価償却費4億26百万円、棚
卸資産の減少3億82百万円による資金の増加等に対し、退職給付に係る資産の増加25百万円、退職給付に係る
負債の減少1億9百万円、仕入債務の減少2億29百万円、法人税等の支払79百万円による資金の減少等により
8億29百万円の資金の増加(前期は1億43百万円の資金の増加)となりました。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得7億36百万円による資金の減少等により7億38
百万円の資金の減少(前期は3億5百万円の資金の減少)となりました。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入9億30百万円による資金の増加に対し、長期借
入金の返済4億79百万円、配当金の支払72百万円による資金の減少等により3億59百万円の資金の増加(前
期は1億38百万円の資金の減少)となりました。
 以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて4億67百万円増加し
て12億12百万円となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

 

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 

区分

当連結会計年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

(千円)

前期比(%)

 

化学工業薬品事業

 

ゴム薬品

4,785,384

△3.9

 

樹脂薬品

847,025

7.8

 

中間体

802,415

△28.3

 

その他

1,940,745

△8.8

 

不動産賃貸事業

 

8,375,569

△7.1

 

(注)生産金額は、販売価格で算定しております。

 

b. 受注実績

当社は、原則として見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

C.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

 

区分

前連結会計年度

(自 2023年12月1日

至 2024年11月30日)

当連結会計年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

(千円)

(%)

(千円)

(%)

 

化学工業薬品事業

8,882,361

(1,897,208)

 

(21.4)

8,776,078

(1,857,025)

 

(21.2)

 

ゴム薬品

4,958,068

(1,399,845)

 

(28.2)

4,948,932

(1,347,402)

 

(27.2)

 

樹脂薬品

890,921

(321,661)

 

(36.1)

930,766

(334,325)

 

(35.9)

 

中間体

1,070,960

(146,986)

 

(13.7)

852,744

(156,109)

 

(18.3)

 

その他

1,962,411

(28,714)

 

(1.5)

2,043,635

(19,188)

 

(0.9)

 

不動産賃貸事業

38,388

(   -  )

 

( - )

38,397

(   -  )

 

( - )

 

8,920,750

(         1,897,208)

 

(21.3)

8,814,476

(         1,857,025)

 

(21.1)

 

(注)括弧の数字(内書)は、輸出販売高及び輸出割合であります。

 

最近2連結会計年度における輸出高の総額に対する地域別の輸出の割合は、次の通りであります。

輸出先

前連結会計年度(%)

当連結会計年度(%)

アメリカ

4.6

3.5

アジア

88.8

87.1

その他

6.6

9.4

100.0

100.0

 

 

最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

山田化成㈱

1,832,972

20.5

1,818,368

20.6

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や取引状況等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、その結果を資産・負債及び収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a. 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比べて32百万円増加し、63億71百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が4億67百万円増加したことに対し、売上債権が69百万円、棚卸資産が3億82百万円減少したことによります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比べて3億3百万円増加し、24億96百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産が2億73百万円、投資その他の資産が33百万円増加したことによります。

 

(負債)

当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度と比べて85百万円増加し、57億34百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が8億3百万円増加したことに対し、仕入債務が2億29百万円、1年内返済予定の長期借入金が3億52百万円、退職給付に係る負債が1億9百万円減少したことによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度と比べて2億51百万円増加し、31億33百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金が2億25百万円増加したことによります。

 

b. 経営成績の分析

「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。

 

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況は、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度のそれに比べ4億67百万円増加し、12億12百万円となりました。キャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

また、運転資金、設備資金等の所要資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。

なお、直近5事業年度におけるキャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。

 

2021年11月

2022年11月

2023年11月

2024年11月

2025年11月

自己資本比率(%)

28.5

29.0

31.6

33.8

35.3

時価ベースの自己資本比率(%)

20.3

21.8

20.9

19.9

20.1

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)

4.0

6.7

21.4

4.2

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

45.3

26.5

6.6

22.2

 

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式をベースに計算しております。
(注2)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利息を支払っているすべての負債を対象としております。
(注3)利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(注4)2022年11月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 化学工業薬品事業

研究開発部門では、脱炭素社会の実現に向け劇的に変貌しつつある技術の動向を踏まえ、社会に貢献できる安全で安心な製品の創出を目指して活動しております。

製品開発では候補物質を化学合成し、物性試験で発現する機能を評価し、その結果を基に各分野における先端企業様へ付加価値の高い製品を継続的に提案し、販売につなげるプロセスを採用しております。

ゴム薬品分野では自動車タイヤなど関連ゴム産業の成熟化が顕著となっており、当社では高収益体質の獲得を目指し、継続的な市場調査や技術動向調査を通じ、より高機能・高品質を追求する顧客ニーズに応えるため、長年にわたり蓄積した配合技術、知見を活用して更なる高付加価値スぺシャリティーケミカルズの開発を推進しております。

医薬中間体は国内調達の動きが顕著となっており、重要分野と捉え利益貢献に向け積極的に取り組んでおります。当期に売上を大きく伸ばした脱水縮合剤の新規製品開発も計画しております。

当社は研究開発部門、営業部門、製造部門、品質保証部門が全社的に連携し、製品の提案から製造プロセスの確立、コストダウン、品質保証に至る製品開発を行っております。

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、254,296千円であります。

 

(2) 不動産賃貸事業

該当事項はありません。