名称 ブラザー工業株式会社
所在地 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号
普通株式
(1)本公開買付けに関する意見の内容
当社は、2026年2月4日開催の取締役会において、下記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない出席取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認」に記載の方法により決議されております。
(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由
本項の記載のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。
① 本公開買付けの概要
公開買付者は、2026年2月4日開催の取締役会において、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)スタンダード市場に上場している当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得することにより、当社を完全子会社化することを目的とした一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施することを決議したとのことです。なお、本書提出日現在、公開買付者は当社株式を所有していないとのことです。
本公開買付けの実施にあたり、公開買付者は、2026年2月4日付で、日本国内の上場企業・未公開企業等を対象とした独立系プライベートエクイティ投資会社であるインテグラル株式会社(以下「インテグラル」といいます。)が子会社を介して管理・運用している(ⅰ)当社の第10位株主であるTCS-1投資事業有限責任組合(以下「TCS-1」といいます。)(所有株式数:39,014株、所有割合(注1):0.85%)、(ⅱ)当社の筆頭株主であるTCS-2投資事業有限責任組合(以下「TCS-2」といいます。)(所有株式数:741,179株、所有割合:16.15%)、(ⅲ)当社の第3位株主であるティー・シー・エス・スリー・エル・ピー(TCS-3 L.P.)(以下「TCS-3」といいます。)(所有株式数:408,498株、所有割合:8.90%)、(ⅳ)当社の第2位株主であるティー・シー・エス・フォー・エル・ピー(TCS-4 L.P.)(以下「TCS-4」といい、TCS-1、TCS-2、TCS-3及びTCS-4を総称して、以下「TCSファンド」といいます。)(所有株式数:432,827株、所有割合:9.43%及び(ⅴ)当社の取締役である髙山芳之氏及びその実弟である髙山正大氏がそれぞれ50%(間接所有を含みます。)の議決権を所有する、当社の第4位株主である豊栄実業株式会社(注2)(以下「豊栄実業」といい、TCSファンド及び豊栄実業を総称して、以下「本応募合意株主」といいます。)(所有株式数:291,350株、所有割合:6.35%)との間で、公開買付応募契約書をそれぞれ締結しており(以下、TCSファンド及び豊栄実業との間でそれぞれ締結された公開買付応募契約書を「本応募契約(TCSファンド)」及び「本応募契約(豊栄実業)」といい、本応募契約(TCSファンド)及び本応募契約(豊栄実業)を総称して、以下「本応募契約」といいます。)、本公開買付けが開始された場合、本応募合意株主が所有する当社株式の全て(所有株式数の合計:1,912,868株、所有割合の合計:41.68%)について、本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。なお、本応募契約の概要については、下記「(7)公開買付者と当社の株主との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」の「① 本応募契約(TCSファンド)」及び「② 本応募契約(豊栄実業)」をご参照ください。
(注1) 「所有割合」とは、当社が2026年2月4日に公表した「2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」に記載された2025年12月31日現在の当社の発行済株式総数(5,054,818株)から、当社が所有する同日現在の自己株式数(465,174株)を控除した株式数(4,589,644株、以下「本基準株式数」といいます。)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下、所有割合の計算において同じです。)をいいます。
(注2) 豊栄実業は、2024年公開買付け(下記「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に定義します。)において、TCSファンドと共同して公開買付けを実施しました。
公開買付者は、本公開買付けにおいて、3,042,700株(所有割合:66.29%)を買付予定数の下限と設定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の下限に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他方、上記のとおり、公開買付者は、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得することにより、当社を完全子会社化することを企図しているため、買付予定数の上限は設定しておらず、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(3,042,700株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。
なお、買付予定数の下限(3,042,700株)については、本基準株式数(4,589,644株)に係る議決権の数(45,896個)に3分の2を乗じた数(30,598個(小数点以下を切上げ))から、譲渡制限付株式報酬として当社の役職員並びに当社の完全子会社である武藤工業株式会社(以下「武藤工業」といいます。)の役職員及び株式会社ムトーエンタープライズの役職員に付与された当社の譲渡制限付株式(譲渡制限解除済みのものを除き、以下「本譲渡制限付株式」といいます。)のうち、当社の取締役が所有する株式数(17,100株)に係る議決権の数(171個)を控除した議決権の数(30,427個)に、当社の単元株式数(100株)を乗じた株式数(3,042,700株)としているとのことです(注3)。かかる買付予定数の下限の設定は、本取引において、公開買付者は当社を完全子会社化することを目的としているところ、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第180条に基づく当社株式の併合(以下「本株式併合」といいます。)の手続を実施することを要請する予定であるところ、本株式併合の手続を実施する際には、会社法第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされることから、本取引の実施を確実に遂行すべく、本公開買付け後に公開買付者及び本譲渡制限付株式のうち当社の取締役が所有する譲渡制限付株式に係る議決権の数の合計が当社の総株主の議決権の数の3分の2以上を所有することで、当該要件を満たすことができるように設定しているとのことです。
(注3) 本譲渡制限付株式には譲渡制限が付されており、本公開買付けに応募することはできませんが、2026年2月4日開催の当社取締役会において、本取引の一環として実施される本公開買付けに賛同の意見を表明することを決議していることから、本譲渡制限付株式を所有する当社の取締役(なお、当該取締役に髙山芳之氏は含まれておりません。)は、本公開買付けが成立した場合には、本スクイーズアウト手続(以下に定義します。以下同じです。)として実施される本株式併合の承認に係る当社の株主総会において、本スクイーズアウト手続に関連する各議案に賛成することを見込んでいるとのことです。そのため、買付予定数の下限を考慮するに際して、当社の取締役が所有する譲渡制限付株式に係る議決権の数を控除しているとのことです。
また、公開買付者は、本公開買付けにより当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、当社の株主を公開買付者のみとし、当社を完全子会社化するための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を実施することを予定しているとのことです。
② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
(ⅰ)本公開買付けの背景
公開買付者は、1908年4月にミシンの修理業を営む安井ミシン商会として創業され、1934年1月に日本ミシン製造株式会社として設立された後、1962年7月に商号を現在のブラザー工業株式会社に変更したとのことです。また、公開買付者の株式については、1963年1月に、東京証券取引所市場第一部、株式会社大阪証券取引所(以下「大阪証券取引所」といいます。)市場第一部及び株式会社名古屋証券取引所(以下「名古屋証券取引所」といいます。)市場第一部に上場し、2011年2月に大阪証券取引所市場第一部の上場を廃止した後、2022年4月の東京証券取引所及び名古屋証券取引所における市場区分の見直しにより、本書提出日現在、東京証券取引所プライム市場及び名古屋証券取引所プレミア市場に上場しているとのことです。
公開買付者グループ(公開買付者及びその子会社並びに関連会社を総称していいます。以下同じです。)は、2025年9月末日現在、公開買付者とその連結子会社103社及び持分法適用関連会社6社で構成されているとのことです。公開買付者グループは、創業から一世紀以上にわたり、時代の変化を捉え、独自の製品やサービスを提供しているとのことです。現在ではプリンター、複合機、ラベルプリンター、ラベルライター、スキャナー等の製造・販売を行う「プリンティング・アンド・ソリューションズ事業」、コーディング・マーキング機器、デジタル印刷機、ガーメントプリンター等の産業用プリンティング機器の製造・販売を行う「インダストリアル・プリンティング事業」、工作機械、工業用ミシンの製造・販売を行う「マシナリー事業」、減速機及び歯車の製造・販売等を行う「ニッセイ事業」、家庭用ミシンの製造・販売を行う「パーソナル・アンド・ホーム事業」、業務用カラオケ機器の製造・販売・賃貸、コンテンツサービスの提供を行う「ネットワーク・アンド・コンテンツ事業」並びに上記以外の製品の製造・販売及び不動産の販売・賃貸を行う「その他事業」の、7つのセグメントの事業を展開しているとのことです。また、公開買付者グループは、1954年5月に米国に販売会社としてブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)を設立して以降、積極的に海外展開を行い、現在、海外において40以上の国と地域に拠点を置き、グローバルに事業活動を行っているとのことです。
公開買付者グループは、あらゆる場面でお客様を第一に考える“At your side.”の精神で優れた価値を迅速に提供することを目指しており、変化の激しい事業環境に対応しながら、持続可能な成長を実現していくために、2021年10月6日付で、2030年に向けたグループビジョンとして、「At your side 2030」を公表しているとのことです。「At your side 2030」は「あり続けたい姿」を起点に「価値の提供方法」と「注力領域」で構成されており、存在意義としての「あり続けたい姿」を「世界中の“あなた”の生産性と創造性をすぐそばで支え、社会の発展と地球の未来に貢献する」と定義しているとのことです。また、「価値の提供方法」は「多様な独自技術とグローバルネットワークを強みに、お客様の成功へのボトルネックを見つけ解消する」こととし、産業用領域(現在のマシナリー事業、インダストリアル・プリンティング事業及びニッセイ事業の領域)とプリンティング領域(プリンティング・アンド・ソリューションズ事業の領域)の2つの領域を2030年までの「注力領域」と位置付けているとのことです。大幅な成長を目指す産業用領域では、生産性の向上に加え、働く人々や地球環境の課題を解決することで「産業用領域のかけがえのないパートナー」となることを目指し、プリンティング領域においては、これまでの事業の枠にとらわれず、時代に合わせた変容を遂げ、「プリンティングのオンリーワンを極め、次を切り拓く」ことで新たな柱を築くことを目指しているとのことです。
公開買付者グループは、上記のグループビジョン「At your side 2030」の実現を見据え、2025年3月3日付で中期戦略「CS B2027」(以下「CS B2027」といいます。)を公開したとのことです。CS B2027では、「挑む。未来へ、大胆に」をテーマに、長期的な企業価値向上に向け、事業ポートフォリオの変革を加速し、利益創出力を高めていくことを目指しているとのことです。このCS B2027では、事業の役割を明確化し、事業ごとに設定された重点指標に基づいた戦略を遂行することで、売上収益1兆円、及び最優先指標である営業利益額1,000億円を目指しており、ROE目標は10%、産業用領域の売上比率は40%を目標として掲げているとのことです。また、資本コストと株価を意識した経営を推進し、TSR(Total Shareholder Return(株主総利回り))(注4)は対TOPIXで100%以上を目指しているとのことです。投資に関しては、通常投資に加え3年間で計2,000億円の成長投資を予定しており、産業用領域の成長推進等を目的としたM&A・アライアンスに加え、変革を支える経営基盤をより強固なものとするためのインクジェット開発・生産技術強化、産業用領域の販売・サービス拠点増強等の基盤投資を進めるとのことです。株主還元については、3年間で600億円の自己株式取得を含む1,400億円の還元を予定する等、大幅に強化しているとのことです。
(注4) 「TSR(Total Shareholder Return(株主総利回り))」とは、投資家に対する総合的なリターン(株価の値上がり益+配当金)を測定する指標をいいます。
公開買付者グループは、このCS B2027において、グループの各事業セグメント及びサブセグメント並びに新規事業を「成長事業」、「コア事業」、「収益性追求事業」、「収益性改革事業」の4つに以下のとおり分類し、それぞれの事業の役割と重点指標を明確化し、投資・リソースは役割に応じて配分し、各事業は重点指標に基づいた戦略を遂行することで目標達成を目指しているとのことです。
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区分 |
事業セグメント等(カッコ内はサブセグメント) |
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成長事業 |
マシナリー事業(産業機器) インダストリアル・プリンティング事業(ドミノ、産業用プリンター) 新規事業 プリンティング・アンド・ソリューションズ事業(業務用ラベリング) |
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コア事業 |
プリンティング・アンド・ソリューションズ事業(通信・プリンティング、汎用ラベリング) |
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収益性追求事業 |
パーソナル・アンド・ホーム事業 ニッセイ事業 |
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収益性改革事業 |
マシナリー事業(工業用ミシン) ネットワーク・アンド・コンテンツ事業 |
ドミノ事業と産業用プリンター事業の2つのサブセグメントからなるインダストリアル・プリンティング事業は「成長事業」と位置付けており、将来の利益成長に向け、CS B2027での重点指標を売上収益としているとのことです。インダストリアル・プリンティング事業を含む成長事業に対しては、M&Aを含めた成長投資を積極的に検討して非連続成長を実現し、将来の柱とすることを目指し、人的リソースも優先的に配分する方針でいるとのことです。
公開買付者は、2005年にプリンターで培ったインクジェット技術を応用したガーメントプリンターGT-541の販売を開始し、現在のインダストリアル・プリンティング事業の領域に進出したとのことです。同領域においては、その後、2012年にGT3シリーズ、2017年にGTX、2020年にGTXproシリーズ、2021年にはGTX600シリーズ等の販売を開始しているとのことです。更に2023年にはラテックスインクを採用したワイドフォーマットプリンターWF1-L640の販売を開始しているとのことです。ガーメントプリンターを主要製品とするインダストリアル・プリンティング事業内の産業用プリンター事業の売上収益は2024年度で179億円となっているとのことです。更に、公開買付者は、2015年に英国のDomino Printing Sciences plc(以下「ドミノプリンティングサイエンス」といいます。)の発行済全株式を取得することにより同社を連結子会社化し、コーディング・マーキング機器、デジタル印刷機の分野に進出しているとのことです。このインダストリアル・プリンティング事業内のドミノ事業においては、ドミノプリンティングサイエンスと公開買付者が共同開発した新製品を販売する等、グループ一丸となった事業運営により、シナジーの最大化に努めることにより、2016年度の売上収益594億円から、2024年度の売上収益1,194億円への成長を実現しているとのことです。
一方、当社は1952年3月に商号を株式会社武藤目盛彫刻として設立され、設計製図機械の製造販売を開始しました。1959年4月に商号を武藤工業株式会社に変更し、1983年6月に東京証券取引所市場第二部に株式を上場、1985年3月には東京証券取引所市場第一部に指定替えとなりました。その後、2007年4月に会社分割により持株会社体制に移行し、商号を現在のMUTOHホールディングス株式会社に変更、本書提出日現在において2022年4月の東京証券取引所における新市場区分の移行に伴い、東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。
本書提出日現在、当社、子会社13社及び非連結子会社1社により構成される企業グループ(以下「当社グループ」といいます。)は、大判インクジェットプリンターや3Dプリンターの開発・製造・販売を主体とする情報画像関連機器事業、ドラフターや光学式計測器、事務機器などからなる設計計測機器事業、CADシステム(注4)の開発・販売及びシステムインテグレーション・ソリューションサービスからなる情報サービス事業、不動産賃貸事業、更にスポーツケア用品等の販売等の事業を展開しております。
(注4) CADシステムとは、コンピュータを用いて設計や製図をするツールです。
当社グループを取り巻く経営環境としては、主力事業である情報画像関連機器事業及び情報サービス事業において、市場全体の縮小や中国メーカーの台頭、人件費高騰により、競争が激しさを増しております。当社グループは、技術革新等の大きな変革期の中、大判インクジェットプリンター事業では、環境を重視したインクを使用する製品を開発し、システムインテグレーション・ソリューションサービス事業では、社員のIT能力の向上により、より高度なニーズに対応できるようにする等、市場環境の変化に迅速に対応するように努めております。また、お客様に最適な提案と最高の価値を提供する企業として、2年前にUV(紫外線)-LEDを利用した照射装置を中核とした新規事業である「光応用事業」を立ち上げ、新たな事業分野の開拓・拡大に努めております。当社グループは、このような経営環境に的確に対応すべく「常に革新し 挑戦を続け 社会に貢献する」をグループ経営の基本方針とし、経営理念である、「国内外の法令、社会倫理を遵守し、良識ある企業活動を心がけ、グループ事業の価値向上と当社ブランドの恒久的維持・拡大、更には社会の健全な発展に努める」を徹底し、意思決定の迅速化、コーポレート・ガバナンスの強化を推進し、継続的な規模拡大と安定した利益確保と株主の皆様、当社グループの従業員、取引先、社会等の各ステークホルダーに対する適正な配分のできる企業グループを目指しております。
当社としては、中核事業である大判インクジェットプリンター事業において、販売台数がここ数年減少傾向にあるなどの厳しい経営環境下において、将来にわたる継続的かつ安定した利益確保と株主の皆様、当社グループの従業員、取引先、社会等の各ステークホルダーに対する適正な配分のできる企業グループの確立のためには、グループ経営の根幹をなす既存事業の強化、すなわち、製品・技術力の強化と原価力の強化等の構造改革が必要不可欠と考えております。また、バランスの取れた企業グループを確立すべく、グループ各社における事業全般についてお客様視点に立った見直しを随時実施することで、より効率的な運営を目指した組織再編や統廃合など、各々の事業において事業基盤の強化を図っております。
強い企業体質の実現に向け、当社グループは、以下のとおり取り組んでおります。
(ア)情報画像関連機器事業
当社グループが強みとする産業機器分野の市場環境は、比較的低価格のアジア製産業機器が日本市場に流入したことで、競争の激化と低価格化傾向が顕著に進む厳しい状況ではありますが、当社グループは、収益構造の改善に取り組んでおります。
主力事業である大判インクジェットプリンター事業では、「ドロップマスター」技術に代表される独自のスマートプリンティングテクノロジーを搭載した当社の製品は、世界規模の展示会において“Pinnacle Product Award”など数々の賞を受賞し、世界中の多くのお客様から賞賛を頂戴しています。当社は、デジタルプリンティングという分野で更なる付加価値の創造に努め、生産から販売、サプライ・メンテナンスサービスまで、「One Stop」体制でお客様のニーズにお応えしております。高画質印刷と印刷ワークフローの効率化を実現する自社製RIPソフトウェア(注5)VerteLithや、業界最先端レベルの人体安全性を誇る新インク等の高付加価値製品を市場投入することで、増収増益を目指しております。
また、3Dプリンター事業では、高度な造形精度を求められる宝飾業界等への展開に注力しております。新製品では複合材料により、高強度・高精度の造形を実現し、新たな生産方法の提案をしております。
(注5) RIPとは、Raster Image Processorのことで、PDFなどのデジタルデータを印刷用のデータに変換するものです。
(イ)設計計測機器事業
製図機器市場で、ほぼ100%のシェアを誇るドラフターをはじめとして、長年の実績からの信頼性と確かな製品を提供し、安定した収益確保を目指しております。
(ウ)情報サービス事業
CAD関連事業の強化とともに、顧客の注文に対応するビジネスモデルから、顧客のニーズ、需要を発掘し提案するビジネスモデルへの転換を図る需要創造型事業であるシステムインテグレーション・ソリューションサービス事業を行うムトーアイテックス株式会社を、2026年1月1日付で当社の完全子会社とする等、グループ内協業体制の強化により積極的な営業展開を図っております。
(エ)不動産賃貸事業
当社グループでは、東京都その他の地域において、賃貸収益を得ることを目的として、賃貸オフィスビル、賃貸商業施設及び賃貸保育所を所有しており、安定収益源としての基盤強化に努めております。
かかる状況の中、当社グループは2025年8月8日に2028年3月期を最終年度とする「MUTOHグループ 中期経営計画(2025年度~2027年度)」(以下「当社中期経営計画」といいます。)を公表し、新規事業である「光応用事業」の創出・拡大、既存事業の競争力強化・市場拡大による事業ポートフォリオの革新による持続的成長性の確保及び資本効率の改善による資本収益性の向上を重点取り組みに挙げています。
(ⅱ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った経緯・目的
公開買付者は、2025年5月上旬に、野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)より、本取引に関する当社との面談の打診があり、2025年6月上旬から同月下旬にかけて当社との面談を行い、当社より外部の経営資源の活用を目的に当社の企業価値向上に資する協業パートナーを検討している点の説明を受けるとともに、意見交換を行ってきたとのことです。また、公開買付者は、2025年7月中旬に、当社を完全子会社化することを前提に、当社株式の取得の是非について初期的な検討を開始したとのことです。その結果、公開買付者は、CS B2027の目標達成に向けた重点テーマ「成長事業への集中投資」、「M&A、アライアンスを積極的に推進し、産業用領域の成長を実現する基盤・組織能力を強化」、「インクジェット技術の総合的な強化と多様な用途への展開」の方針に合致し、また、インダストリアル・プリンティング事業内の産業用プリンター事業の事業戦略として、現在のテキスタイル製品を印刷対象としたガーメントプリンターの市場から、近接する他の印刷物を対象とする大判インクジェットプリンター等の市場に進出し、製品ラインアップ及びビジネス領域の拡大を目指しているところ、当社グループは当該市場において豊富な製品ラインアップと市場シェアを有しており、当該事業戦略の実現に資すると考えたことから、当社を公開買付者の完全子会社とするための本取引についての本格的な検討を開始したとのことです。なお、公開買付者は、当社株式の一部の取得を行った上での持分法適用会社化や連結子会社化の場合には、両社における協業体制の構築及び経営資源やノウハウの共有に際して、当社の少数株主を含む各ステークホルダーの利益を考慮した慎重な検討が必要となり、迅速かつ柔軟な意思決定に制約が生じ得ることから、当社を完全子会社化することが望ましいとの考えに至ったとのことです。
その後、公開買付者は、2025年7月下旬に、当社のファイナンシャル・アドバイザーとして選任された野村證券より、当社株式の全てを対象とする公開買付け及び本スクイーズアウト手続を通じた当社株式の非公開化に係る入札プロセス(以下「本入札プロセス」といいます。)を行う旨の連絡を受けるとともに、本入札プロセスに公開買付者を招聘する意向であるとの連絡を受けたとのことです。これを受けて、2025年7月下旬に、本取引についての本格的な検討を行うにあたり必要となる情報を得るため、本入札プロセスへの参加を決定したとのことです。
そして、公開買付者は、本取引に関する具体的な検討を開始するために、2025年7月下旬に、公開買付者、当社及び本応募合意株主から独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業及び弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を、同年8月下旬に、公開買付者、当社及び本応募合意株主から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)をそれぞれ選任したとのことです。
2025年8月下旬、公開買付者は、2025年10月8日を法的拘束力のない第一次意向表明書の提出期限とした第一次入札プロセス(以下「本第一次入札プロセス」といいます。)が開始されたことを受けて、野村證券を通じて受領した当社が所有する不動産の鑑定書や当社に関する公表情報等を基に当社株式の取得に関する初期的な検討を行い、2025年10月8日、当社に対して、本取引の意義及び目的、本取引実施後の経営方針、当社株式1株当たりの買付け等の価格として5,268円を想定している旨を含む想定する本取引のストラクチャー、資金調達の方法、並びに、当社グループに対するデュー・ディリジェンスを実施したい旨を含む本取引実行に向けた今後のプロセス及び時間軸等を記載した法的拘束力のない意向表明書を提出したとのことです。
その後、公開買付者は、野村證券より、2025年10月20日に、2025年12月3日を本取引に関する法的拘束力のある意向表明書(以下「最終意向表明書」といいます。)の提出期限とした第二次入札プロセス(以下「本第二次入札プロセス」といいます。)への参加が認められる旨の通知を受け、本第二次入札プロセスに参加することとしたとのことです。公開買付者は、本第二次入札プロセスにおいて、2025年10月下旬から2025年11月下旬まで、当社グループに対する財務・税務、法務及び事業等に関するデュー・ディリジェンスや当社の経営陣との当社グループの詳細を理解するための面談を実施し、本公開買付けの実現可能性を精査するとともに、公開買付者グループと当社グループとの間の事業シナジーの創出に向けた具体的な施策及び公開買付者による当社の完全子会社化後の経営方針等について更なる分析及び検討を進めてきたとのことです。
かかる検討の結果、2025年11月下旬、公開買付者は、本取引を通じて当社を完全子会社化することにより、公開買付者グループがCS B2027におけるインダストリアル・プリンティング事業内の産業用プリンター事業の事業戦略で目指す大判インクジェットプリンター等の近接する市場への進出、及び同市場での将来の成長のために必要となる製品ラインアップ及び開発・製造・販売等の事業基盤が獲得でき、更に当社の製品ラインアップ及び事業基盤が公開買付者のガーメントプリンター等の領域での成長にも資するものであり、当社グループに対しても、その企業価値向上に資する以下のような付加価値を公開買付者が提供可能であると考えたとのことです。
(ⅰ)公開買付者グループのリソースの活用
当社グループの従業員は、2025年3月末時点において全世界で595人、2024年度における研究開発費は約8億円であるところ、公開買付者グループの従業員は、2025年3月末時点において全世界で42,801人、試験研究従事者は2,322人、2024年度における研究開発費は約495億円に上るとのことです。公開買付者は、当社グループが公開買付者グループのこれらの研究開発関連の人的リソース・財務的リソース等の経営資源を活用することにより、当社グループにおける開発能力を更に発展させ、継続的な新製品開発を進めることが可能であると考えているとのことです。
(ⅱ)海外拠点の活用
当社グループは製造拠点を日本に有するところ、公開買付者グループの製造拠点は、日本、米国、英国、スロバキア、台湾、中国、ベトナム、フィリピン、インド等にあり、公開買付者は、これらの拠点と当社グループの製造拠点を合わせることで、より製造拠点の選択の柔軟性が高まると考えているとのことです。また、当社グループは、販売・サービス拠点を、北アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアに有するところ、公開買付者グループは、販売・サービス拠点を南北アメリカ、ヨーロッパ、中近東、アフリカ、アジア、オセアニア等、世界40以上の国と地域に有しているとのことです。公開買付者は、当社グループがこれらの製造拠点及び販売拠点を相互補完的に活用することにより、当社グループにおける売上の増加、並びに輸送、マーケティング及び営業のためのコスト等の効率化が可能であると考えているとのことです。
(ⅲ)売上及び調達の規模の活用
当社グループの2024年度の売上高は181億円、売上原価は105億円であるところ、公開買付者グループの2024年度の売上高は8,766億円、売上原価は4,950億円に上るとのことです。公開買付者は、公開買付者グループの調達規模及び調達網等の強みを活かした原材料や部品等の共同購買や部品共通化等を実現することで、当社グループのコスト競争力の強化が可能であると考えているとのことです。
(ⅳ)強固な財務体質の活用
当社グループの2025年9月末日時点における総資産は297億円、現金及び現金同等物は106億円であるところ、公開買付者グループの2025年9月末日時点における総資産は9,391億円、有利子負債は8億円、現金及び現金同等物は1,595億円となっているとのことです。公開買付者は、この強固な財務基盤を背景に、当社グループの経営戦略の達成のための財務的な支援が可能であると考えているとのことです。
(ⅴ)事業の多様性及び多様な独自技術、並びに生産技術・製造ノウハウの活用
公開買付者グループは、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業、インダストリアル・プリンティング事業、マシナリー事業、ニッセイ事業、パーソナル・アンド・ホーム事業、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業といった多様な事業を営んでおり、各々の事業において多様な独自技術を有しているとのことです。加えて、これらの多様な事業の製品を国内外の製造拠点において顧客が求める品質、競争力の有るコストで生産するための多様な生産技術・製造ノウハウも蓄積しているとのことです。公開買付者は、産業用印刷領域に留まらない公開買付者グループの技術や製造ノウハウを当社グループが活用することで、新たな事業展開の可能性を広げることが可能であると考えているとのことです。
また、公開買付者としては、当社グループの保有する技術・人材等の資産・組織能力等と上記の公開買付者が提供可能な付加価値を活用した、以下のような公開買付者グループ及び当社グループの企業価値向上に資する提携や協業を初期的に想定しているとのことですが、詳細については、本取引後に当社と協議・検討していく予定とのことです。なお、公開買付者は、本取引を通じて当社が公開買付者の完全子会社となることは、当社グループの従業員、取引先その他のステークホルダーにおいて受け入れられるものであると考えていることから、本取引の実施に伴うディスシナジーは特段想定していないとのことです。
(ⅰ)両社保有技術を活用した両者の製品・サービスの競争力強化
公開買付者グループは、インダストリアル・プリンティング事業及びプリンティング・アンド・ソリューションズ事業等におけるインクジェット技術に加え、マシナリー事業、ニッセイ事業、パーソナル・アンド・ホーム事業、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業といった多様な事業における多様な独自技術を有しており、それらの技術と当社グループが保有する大判インクジェットプリンターの開発・製造等に関する技術を組み合わせることで、公開買付者グループ及び当社グループの製品及びサービスの競争力を強化することが可能であると考えているとのことです。
(ⅱ)両社の製品ラインアップ・販売・サービス網の相互活用
当社グループと公開買付者グループのインクジェットプリンターの製品ラインアップ及び両者グループの代理店等の販売・サービス網は、重複が非常に限定的であると認識しているとのことです。この両者の製品ラインアップ及び販売・サービス網を相互に活用し、公開買付者グループの販売網での当社グループの製品の販売又は当社グループの販売網での公開買付者グループの製品の販売等により、公開買付者グループ及び当社グループの売上を拡大することが可能であると考えているとのことです。
(ⅲ)製造・調達・物流コストの削減
公開買付者は、公開買付者グループ及び当社グループの製造拠点及び調達規模を相互に活用し、共同購買、部品の共通化、製造拠点の最適化等を当社と公開買付者で推進することにより、両社グループのコスト競争力を更に向上させることが可能であると考えているとのことです。
(ⅳ)公開買付者グループのリソースの活用
上記以外にも、公開買付者は、公開買付者グループの保有する幅広い技術資産・ノウハウ、開発・生産技術人材を含む人的リソース及び財務的リソース等を活用し、当社グループの中長期的な成長をサポートすること及び当社グループの更なる成長に必要なM&Aを、公開買付者グループの人的・財務的リソースを活用してサポートすることが可能であり、これらを通じた当社グループの企業価値向上により公開買付者グループの企業価値向上が可能であると考えているとのことです。
上記の分析及び検討の結果を踏まえ、公開買付者は、2025年12月3日に、野村證券に対して、当社が2026年3月期の期末配当を行わないこと及び株主優待制度を廃止することを前提に、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を6,971円(最終意向表明書提出日の前営業日である2025年12月2日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値2,760円に対して152.57%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じです。)のプレミアムを加えた価格)とすること等の諸条件についての記載を含む、法的拘束力のある最終意向表明書を提出したとのことです。その後、公開買付者は、2025年12月11日に、当社との間で面談を実施し、当該面談において、本取引後の当社の企業価値向上につながる施策、本取引の前提条件について議論を実施したとのことです。そして2025年12月19日に、本公開買付価格及び本取引の前提条件についての再提案の要請を受け、公開買付者において再度慎重な検討を実施した結果、2025年12月23日、上記の最終意向表明書に優先する法的拘束力のある提案として、本公開買付価格を7,280円(最終意向表明書再提出日の前営業日である2025年12月22日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値2,763円に対して163.48%のプレミアムを加えた価格)とすること等の諸条件についての記載を含む、法的拘束力のある最終意向表明書を再提出したとのことです。
そして、公開買付者は、2025年12月23日に、野村證券から、公開買付者を最終候補先として選定した旨の通知を受けたとのことですが、2025年12月26日に、本入札プロセスにおいて公開買付者を最終候補先として決定した後、公開買付者以外の候補先から、最終意向表明書の更新版として本公開買付価格が変更されたもの(以下「本入札プロセス後価格提案」といいます。)を受領し、本入札プロセス後価格提案に記載された本公開買付価格7,625円が公開買付者の最終意向表明書に記載の本公開買付価格を上回っていたことから、本公開買付価格について7,625円を上回る価格まで引き上げの要請を受けたとのことです。これを受けて、公開買付者は、再度慎重な検討を実施した結果、2025年12月29日、上記の最終意向表明書に優先する法的拘束力のある提案として、本公開買付価格を7,626円(最終意向表明書再提出日の前営業日である2025年12月26日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値2,915円に対して161.61%のプレミアムを加えた価格)とすること及び可能な限り本公開買付け成立の蓋然性を高めるべくインテグラルとの間で、同社傘下のTCSファンドが保有する当社株式の全てについて本公開買付けに応募することを内容に含む応募契約が締結され、当該応募契約が適法かつ有効に存続していることが本公開買付けを開始する前提条件であることについての記載を含む、法的拘束力のある最終意向表明書を再提出したとのことです。(なお、下記のとおり、最終的には、インテグラルではなく、TCSファンドとの間で本応募契約(TCSファンド)を締結しているとのことです。)
更に、公開買付者は、2026年1月19日、本特別委員会(下記「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に定義します。以下同じです。)から、最終意向表明書において公開買付者が提示した本公開買付価格7,626円について、一般株主に配慮された水準にあるものと認識しているものの、株主利益の最大化を図るために、更なる引き上げの要請を受けたとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年1月23日、本公開買付価格の引き上げの可能性について真摯に検討した結果、本公開買付価格を7,626円とする提案を維持する旨を記載した書面を本特別委員会に提出したとのことです。その後、公開買付者は、2026年2月1日、本特別委員会から、当社及び本特別委員会の本公開買付価格への最終的な見解は、2026年2月3日に実施予定の本特別委員会後に回答するものの、本公開買付価格7,626円は当社の少数株主に配慮された水準であると考えられること及び2025年12月29日付の最終意向表明書にて更なる価格の引き上げ余地がない旨の回答を受領していることを踏まえて、これ以上の本公開買付価格の引き上げ要請を行わない旨を本特別委員会で決定した旨の連絡を受けたとのことです。その後、公開買付者は、2026年2月3日、当社及び本特別委員会から、最終的な意思決定は2026年2月4日に開催される当社の取締役会での決議によることを前提として、公開買付者の提案を応諾する旨の回答を受領したとのことです。
また、公開買付者は、当社との協議と並行して、本応募合意株主との間で本応募契約に関する協議を実施したとのことです。具体的には、公開買付者は、本応募合意株主との間で2026年1月中旬に秘密保持契約を締結し、2026年1月14日から、本応募合意株主との本応募契約の本格的な交渉を開始したとのことです。その後、公開買付者は、2026年1月16日、インテグラルより、本公開買付けの成立の安定化に向けて、本公開買付価格の見直しの要請を受けたとのことですが、公開買付者は、2026年1月19日、本公開買付価格を7,626円とする提案を維持する旨を回答したとのことです。
その後、公開買付者は、2026年1月30日、インテグラルより、本公開買付価格を7,626円とする提案に応じる方向で検討している旨の連絡を受け、2026年2月4日、TCSファンドとの間で本応募契約(TCSファンド)を締結したとのことです。
また、公開買付者は、2026年1月20日、豊栄実業より、インテグラルと同等の条件であることを前提として提案に応じる旨の意向を受け、本応募契約に関する協議を保留したとのことです。その後、公開買付者は、2026年1月30日、インテグラルより、本公開買付価格を7,626円とする提案に応じる方向で検討している旨の連絡を受け、公開買付者は、2026年2月2日、豊栄実業に対して、本公開買付価格を7,626円とする提案を行い、同日、豊栄実業より、提案に応じる旨の連絡を受けたことから、2026年2月4日、豊栄実業との間で本応募契約(豊栄実業)を締結したとのことです。
以上の協議・交渉を踏まえ、公開買付者は、2026年2月4日開催の取締役会において、本取引の一環として本公開買付けを実施すること、及び本応募合意株主との間で本応募契約を締結することを決議したとのことです。
③ 本公開買付け後の経営方針
本取引後、公開買付者は、当社との協議の上、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」の「(ⅱ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った経緯・目的」に記載の当社グループへの付加価値の提供及び当社グループとの提携や協業の実現に向け、必要な役員・従業員の交流、派遣等の実施を想定しているとのことです。加えて、公開買付者グループとしての適切なガバナンス確保及びシナジーの早期実現を目的として、公開買付者グループから当社グループに対して役員等を派遣することを想定しているとのことですが、詳細については、本取引後に当社との間で協議して決定する予定とのことです。
④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由
当社は、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」の「(ⅰ)本公開買付けの背景」に記載の経営環境の下において、当社として企業価値の向上に向けた様々な経営戦略の検討を進める中、2024年11月から同年12月にかけて行われた本応募合意株主による当社株式に対する公開買付け(以下「2024年公開買付け」といいます。)及び2024年公開買付けに伴う当社株主構成の変化を受けて、インテグラルによる将来的な当社株式の売却可能性も踏まえて、当社の長期的な企業価値向上を見据えた外部の経営資源の活用を目的に、当社の企業価値向上に資する協業パートナーを能動的に検討することが有効と考え、2025年5月より資本提携の検討を本格化させ、同年6月より公開買付者を含む複数の事業会社との面談を行いました。面談した事業会社の一部から当社株式の非公開化を前提とする協業(以下「本協業」といいます。)について前向きな反応を受領したことを踏まえ、子会社を介してTCSファンドを管理・運用しているインテグラルと同年6月に実施した面談において、本協業の検討状況を伝えた上で、TCSファンドが所有する当社株式の保有意向を確認したところ、インテグラルが、TCSファンドが所有する当社株式の全てを将来的に売却する意向を持っており、当社の企業価値向上に向けた本協業の検討を進めることについても異存ないことを確認いたしました。
インテグラルの意向確認後、当社は本協業の検討を本格化させることに伴い、2025年7月23日開催の当社取締役会において、野村證券及び西村あさひ法律事務所・外国法共同事業(以下「西村あさひ」といいます。)について、当社、本候補先(以下に定義します。以下同じです。)、インテグラル及び本応募合意株主(以下、総称して「本取引関係者」といいます。)からの独立性に問題がないことを確認の上、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券を、リーガル・アドバイザーとして西村あさひをそれぞれ選任いたしました。当社は、公開買付者の連結子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による従属会社の買収には該当しないものの、本取引が当社の筆頭株主であるTCS-2を含むTCSファンドが所有する当社株式の取得を前提とする取引であり、当社株式を1,621,518株(所有割合35.33%)所有するTCSファンド及び当社株式を291,350株(所有割合:6.35%)所有する豊栄実業と当社の少数株主の利害が必ずしも一致しない可能性があること等により、当社における本取引の検討の過程において潜在的な利益相反の問題及び少数株主との間の情報の非対称性の問題がないとは言い切れないことに鑑み、西村あさひの助言を踏まえ、本取引の意思決定の過程における恣意性を排除し、公正性、透明性及び客観性を担保することを目的として、本取引関係者及び本取引の成否から独立した委員(当社の独立社外取締役である坂本弘子氏、当社の独立社外取締役である黒井義博氏、当社の独立社外取締役である大坪和敏氏(馬場・澤田法律事務所弁護士)の3名。)から構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置することを決議しました。また、本特別委員会は同日開催された特別委員会にて、本取引関係者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券を、リーガル・アドバイザーとして西村あさひを選任することについて、その独立性と専門性等に問題がないことを確認の上、それぞれの選任を承認いたしました。
当社は、当社株主の皆様の利益最大化及び当社の企業価値の更なる向上の観点から、当社株式の取得に関心を示しかつ当社企業価値向上に資すると考えられる複数の候補先を対象とする本入札プロセスを実施した上で当社の株主となるパートナーを決定するのが望ましいと判断し、2025年7月23日に開催された特別委員会で本特別委員会と協議した上で、本入札プロセスを開始いたしました。同年7月下旬より、公開買付者を含む複数の事業会社及び投資ファンドの合計6社(以下「本候補先」といいます。)に対して、当社株式の非公開化を前提とする公開買付けの実施に関する法的拘束力を有さない提案を求める本第一次入札プロセスへの参加について打診し、その結果、事業会社2社及びファンド1社が本入札プロセスへの参加に関心を示していることを確認したことから、同年8月下旬より、本第一次入札プロセスを開始し、同年10月上旬、公開買付者を含む2社から意向表明書を受領しました。そこで、当社は、各候補先から受領した意向表明書の内容に基づき、各候補先における当社に対する理解、当社の株式価値に対する評価、当社の業容拡大につながる施策、取得ストラクチャー等について慎重に比較検討を行い、同月17日に、意向表明書を提出した事業会社2社に対して、本第二次入札プロセスへの参加を打診し、公開買付者を含む本第二次入札プロセスに進む候補先(以下「本第二次候補先」といいます。)として選定しました。その後、当社は同月22日より、本第二次入札プロセスを開始し、本第二次候補先に対して同日から同年11月下旬まで、当社経営陣へのインタビューを含むデュー・ディリジェンスの機会を提供しました。そして、同年12月3日に、本第二次候補先の全てから法的拘束力のある最終意向表明書を受領しました。なお、当社は、同日に、本第二次候補先全てから最終意向表明書を受領しておりますが、その後、当社と本第二次候補先全てとの間でそれぞれ面談を実施し、当該面談において、本取引後の当社の企業価値向上につながる施策、本取引の前提条件について議論を実施しました。そして同月19日付で、当社の一般株主の利益を最大限追求する観点から本第二次候補先に対し、同月23日までに本公開買付価格の引き上げ及び本件の前提条件の変更を含む諸条件の再提案を行うことを要請いたしました。そして、同月23日に、本第二次候補先の全てから最終意向表明書の再提出(以下「12月23日付提案」といいます。)を受けました。
その結果、当社は、当社のファイナンシャル・アドバイザーである野村證券からの助言、及び当社のリーガル・アドバイザーである西村あさひの助言を踏まえ、当社の株式価値、本取引実施後の事業戦略の方向性、シナジー効果、従業員の処遇及びガバナンス体制、本取引実施後における経営方針、競争法に基づくクリアランス取得等の手続の確実性等の観点から慎重に協議及び検討した結果、2025年12月23日に、上記観点から公開買付者の提案が最善であり、また、本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先のうち、公開買付者から提示された本公開買付価格は7,280円と最も高額であったことも踏まえ、公開買付者を最終候補先として選定することが、当社の一般株主の利益最大化と今後の当社の更なる企業価値向上に資すると判断し、公開買付者に対して最終候補先に選定した旨を通知いたしました。
なお、当社より、2025年12月23日の最終候補先の決定後に最終候補先以外の本第二次候補先の1社(以下「候補先A」といいます。)に対し、候補先Aとは異なる候補先を最終候補先に選定した旨、及び、候補先Aの本入札プロセスへの参加は終了した旨を通知いたしました。その後、同日中に候補先Aから、本入札プロセス後価格提案を受領いたしました。本入札プロセス後価格提案に記載の本公開買付価格は7,625円であり、公開買付者の12月23日付提案に記載の本公開買付価格を上回っておりました。もっとも、当社より、本入札プロセスの公正性の観点から、本入札プロセスが終了していること等を説明しつつ再度意向を確認したところ、同月25日に、候補先Aより正式に本入札プロセス後価格提案の取り下げを行う旨の連絡を受領いたしました。
一方で、これに関連して、株主利益の最大化の観点から、当社は本入札プロセス後価格提案を踏まえた公開買付者への本公開買付価格引き上げ要請について協議し、2025年12月26日に公開買付者に対して、本公開買付価格を、本入札プロセス後価格提案に記載された7,625円を上回る価格まで引き上げることを要請いたしました。そして、同月29日に、公開買付者から本公開買付価格を7,626円とすることを含む最終意向表明書の再提出(以下「12月29日付提案」といいます。)を受けました。
その後、当社は、2026年1月9日開催の特別委員会において、本特別委員会が公開買付者に対して、本取引の目的や意義、想定されるシナジーについて確認を行うインタビューを実施することとし、同月19日にインタビューを実施いたしました。また同日開催の特別委員会において、本特別委員会は公開買付者の提案について協議を行いました。公開買付者の提示価格は一般株主に十分配慮された水準であることを確認しつつも、株主利益の最大化を図る観点から、本特別委員会は同日公開買付者に対して、本公開買付価格の引き上げを依頼いたしました。その結果、本特別委員会は、同月23日に、公開買付者から、真摯に再検討をした結果、本公開買付価格を7,626円とする提案を維持する旨の回答を受領いたしました。本特別委員会は公開買付者の回答について協議を行い、本公開買付価格の7,626円は少数株主に十分配慮された水準であること、及び公開買付者は本公開買付価格を引き上げた12月29日付提案で7,626円からの引上げ余地がないことを既に明示していたことを踏まえ、更なる価格の引き上げ要請は行わないことといたしました。
当社及び本特別委員会は、2026年2月3日、本公開買付価格を7,626円とする12月29日付提案について検討し、(ⅰ)本入札プロセスを通じて競争環境が醸成された中で提案された価格であること、(ⅱ)野村證券による当社株式の株式価値の試算結果のうち、市場株価平均法による試算結果の上限額を上回り、また類似会社比較法による試算結果のレンジの中央値を上回り、その範囲内の水準であることとともに、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)による試算結果のレンジの範囲内にあることを踏まえ、公開買付者に対して、当社としての本取引に対する最終的な意思決定は2026年2月4日に開催予定の取締役会での決議によることを前提として、公開買付者の提案を応諾する旨の回答を行いました。
以上の検討・交渉過程において、当社は、西村あさひから、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他留意点について、必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から、2026年2月4日付で、答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けております(本答申書の概要については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(ⅲ)本取引における判断内容」をご参照ください。)。その上で、当社は、2026年2月4日開催の当社取締役会において、西村あさひから受けた法的助言、野村證券から受けた財務的見地からの助言及び2026年2月4日付で野村證券から提出を受けた当社株式の価値算定結果に係る株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(野村證券)」といいます。)の内容を踏まえつつ、本答申書において示された本特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当・公正なものか否かについて、慎重に協議・検討を行いました。その結果、以下のようなシナジーを見込むことができることから、当社としても、公開買付者による本公開買付けを含む本取引を通じた当社の非公開化が当社の企業価値の向上に資するとともに取引条件が妥当・公正なものであるとの結論に至りました。
(ⅰ)当社グループ製品・サービスの競争力強化
当社が2025年8月8日に公表した当社中期経営計画で記載のとおり、当社グループが事業ポートフォリオの革新による持続的成長性の確保を目指す中において、新規事業の「光応用事業」の創出・拡大、既存事業の競争力強化・拡大を重点取り組みとして挙げております。公開買付者グループの研究開発関連の経営資源も活用することにより、当社グループにおける開発能力を更に発展させ、継続的な新製品開発を進めることが可能となるとともに、公開買付者グループが展開する多様な事業、及びそれぞれの事業が保有する多様な独自技術を当社グループが保有する技術と組み合わせることで、当社グループの製品及びサービスの競争力を強化することが可能であると考えております。
(ⅱ)両社の販売・サービスチャネル・顧客基盤の活用による事業規模の拡大
当社は、当社グループと公開買付者グループは、顧客や代理店網が相互補完関係にある可能性が高いと理解しております。また、製品ラインアップの相互補完も可能であると考えており、本取引により、両社グループが協業し、両社グループの製品を相互に販売しサービスチャネルを活用すること等により、更に幅広い顧客へ両社の製品を販売することで、当社グループの売上を拡大することが可能になると考えております。
(ⅲ)効率化によるコスト競争力の強化
当社は、公開買付者グループが有する人的資源、国内外における製造拠点及び調達規模を活用し、人員配置の最適化、共同購買、部品の共通化等を両社で推進することにより、当社グループのコスト競争力を更に向上させることが可能であると考えております。
なお、一般的に、株式の非公開化に伴うデメリットとしては、資本市場からエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなることや、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力及び知名度の向上による優れた人材の確保及び取引先の拡大等に影響を及ぼす可能性が考えられます。もっとも、当社の現在の財務状況を踏まえると、当面の間エクイティ・ファイナンスの必要性は高くなく、また当社グループの社会的な信用力及び知名度の向上による優れた人材の確保及び取引先の拡大等は、事業活動を通じて獲得される部分が大きくなっていることから、仮に当社株式を非公開化しても、本取引を通じた既存株主との資本関係の解消及び公開買付者の完全子会社となることに伴う既存取引の剥落といったデメリットは生じないものと考えており、当社株式の上場を維持することのメリットが大きく損なわれる懸念は小さいと考えております。このように、今後も継続して株式の上場を維持することの意義を見出しにくい状況にあり、加えて近時の上場維持コストの上昇を踏まえると、株式の上場を維持する必要性は相対的に減少していることから、株式の非公開化のメリットはそのデメリットを上回ると考えるに至りました。
また、当社は、以下の点等から、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は公正であり、本公開買付けは、当社の少数株主の皆様に対して合理的なプレミアムを付した価格及び合理的な諸条件により当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
(ア)本公開買付価格は、本第二次入札プロセスにおいて複数の候補者間における競争原理に晒された中で各候補者から提示された価格のうち最も高い価格である7,280円から更なる引き上げが行われた金額であること。
(イ)下記「(3)算定に関する事項」に記載のとおり、本株式価値算定書(野村證券)における野村證券による当社株式に係る株式価値算定結果において、市場株価平均法により算定された当社株式の1株当たり株式価値のレンジの上限を上回っており、また類似会社比較法による試算結果のレンジの中央値を上回り、その範囲内の水準であることとともに、DCF法により算定された当社株式の1株当たり株式価値のレンジの範囲内であること。
(ウ)本公開買付価格である1株当たり7,626円は、本公開買付けの基準日(原則として公表日の前営業日)である2026年2月3日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値の2,962円に対して157.46%、同日までの過去1ヶ月間(2026年1月5日から2026年2月3日まで)の終値単純平均値2,979円(円未満を四捨五入しております。以下、終値単純平均値の計算において同じです。)に対して155.99%、同日までの過去3ヶ月間(2025年11月4日から2026年2月3日まで)の終値単純平均値2,848円に対して167.77%、同日までの過去6ヶ月間(2025年8月4日から2026年2月3日まで)の終値単純平均値2,757円に対して176.61%のプレミアムをそれぞれ加えた金額であること。当該プレミアム水準について、直近のプレミアムの傾向を参照する観点から2023年1月1日以降に公表され、2026年2月3日までに公開買付けが成立し、決済の開始日が到来している、国内の上場会社を対象とした他社株公開買付けのうち、本取引と類似している事例(上限が付されておらず、対象者の完全子会社化を企図した事例のうち、公表前営業日時点での買付者の特別関係者を含む議決権比率が15%未満の事例(ただし、MBOに該当する事例、複数回に渡る公開買付けを通じたスクイーズアウトを目指す事例、投資法人を対象会社とする事例を除きます。)71件)におけるプレミアム水準(公表日の前営業日の終値、公表前1ヶ月間、公表前3ヶ月間、公表前6ヶ月間の終値単純平均値それぞれからのプレミアムの平均値(それぞれ64.32%、66.88%、69.77%、71.68%)及び中央値(それぞれ53.78%、54.29%、54.55%、56.12%))と比較して、本公開買付価格に係るプレミアム(公表日の前営業日の終値、公表前1ヶ月間、公表前3ヶ月間、公表前6ヶ月間の終値単純平均値それぞれに対して157.46%、155.99%、167.77%、176.61%)は、相当程度プレミアムが付いていると評価できること。
(エ)本公開買付価格は、公開買付者が、本応募合意株主との間の独立当事者間同士の真摯な交渉を経て、応諾を得られた価格であること。
(オ)下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の本公開買付けの公正性を担保するための措置が講じられており、少数株主の利益が確保されていると認められること。
(カ)当社における独立した本特別委員会から取得した本答申書において、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(ⅲ)本取引における判断内容」に記載のとおり、本公開買付価格を含む本取引の取引条件の公正性・妥当性は確保されていると判断されていること。
(キ)本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「本公開買付期間」といいます。)を法定の最短期間である20営業日より長期の30営業日とすることにより、当社の株主に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会及び公開買付者以外の者にも当社株式の買付け等を行う機会が確保されているといえること。
以上より、当社は、本取引が当社の企業価値の向上に資するものであるとともに本公開買付価格を含む本取引の条件は妥当なものであると判断し、2026年2月4日開催の当社取締役会において、本公開買付けに賛同する意見を表明するとともに、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。
なお、上記当社取締役会における決議の方法は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない出席取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認」をご参照ください。
(3)算定に関する事項
① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、本取引関係者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券に対して、同社からの、当社の株式価値の算定を依頼し、2026年2月4日付で、本株式価値算定書(野村證券)を取得いたしました。
野村證券は、本取引関係者の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、本特別委員会は、初回の会合において、野村證券の独立性及び専門性に問題がないことを確認した上で、当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として承認しております。なお、当社は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、野村證券から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
なお、本取引に係る野村證券の報酬は、本公開買付けの成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれておりますが、当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じる報酬体系の是非等も勘案の上、本公開買付けの完了を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないとの判断から、上記報酬体系により野村證券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選定いたしました。
(ⅱ)算定の概要
野村證券は、当社の財務状況、当社株式の市場株価の動向等について検討を行った上で、多面的に評価することが適切であると考え、複数の株式価値算定手法の中から採用すべき算定手法を検討した結果、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価平均法、当社と比較的類似する事業を営む上場会社が存在し、類似会社との比較による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法及び当社の将来の事業活動の状況を算定に反映させるためにDCF法の各手法を用いて当社株式1株当たりの価値算定を行い、当社は、2026年2月4日付で野村證券より本株式価値算定書(野村證券)を取得しました。
本株式価値算定書(野村證券)によると、上記各手法に基づいて算定された当社の1株当たり株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価平均法:2,757円~2,979円
類似会社比較法:4,274円~9,095円
DCF法 :6,309円~10,133円
市場株価平均法では、本公開買付けの公表日の前営業日である2026年2月3日を基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日の終値2,962円、同日までの直近5営業日の終値の単純平均値2,972円、同日までの直近1ヶ月間の終値の単純平均値2,979円、同日までの直近3ヶ月間の終値の単純平均値2,848円、同日までの直近6ヶ月間の終値の単純平均値2,757円を基に、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を2,757円から2,979円と算定しております。
類似会社比較法では、当社と類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標との比較を通じて当社の株式価値を算定し、4,274円から9,095円と算定しております。
DCF法では、本取引の取引条件の妥当性を検討することを目的として、当社が足元の収益環境及び当社の業績等を踏まえて現時点で合理的に予測可能な期間を対象期間として作成した2026年3月期(2025年10月以降)から2028年3月期までの3期分の事業計画(以下「本事業計画」といいます。)や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期第4四半期以降において創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値を評価し、更に当社が保有する現金同等物や有利子負債等の価値を加減算する等の財務上の一定の調整を行って、株式価値を分析し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を6,309円から10,133円と算定しております。
野村證券がDCF法で算定の前提とした当社財務予測には、大幅な増減益及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2026年3月期においては、2026年2月4日に公表したMUTOH池尻ビルの売却による大幅な増益及びフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでいる一方で、2027年3月期においてはMUTOH池尻ビルの売却の影響が剥落すること及び事業ポートフォリオ革新に向けた投融資の実施による大幅な減益及び諏訪事業所の新棟建設工事に関する設備投資によるフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでおります。また、2028年3月期においても、引き続き諏訪事業所の新棟建設工事に関する設備投資は継続しているものの、海外事業の収益改善や新規事業である「光応用事業」の立ち上がり、投融資金額の減少に伴い、大幅な増益及びフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。
また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、当該財務予測には加味しておらず、これを算定の基礎とした野村證券による算定にも盛り込まれておりません。なお、本事業計画については、本特別委員会が、その内容及び作成経緯等について当社との間で質疑応答を行い、当社の少数株主の利益に照らして不合理な点がないことを確認しております。
(注) 野村證券は、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの情報等が全て正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。加えて当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自の評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っておりません。本事業計画については、当社の経営陣により現時点で得られる最善かつ誠実な予想及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。野村證券の算定は、2026年2月3日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反映したものです。なお、野村證券の算定は、当社取締役会が本公開買付価格を検討するための参考に資することを唯一の目的としております。
② 公開買付者による算定
公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者、当社及び本応募合意株主から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券に対して、当社の株式価値の算定を依頼したとのことです。なお、みずほ証券は、公開買付者、当社及び本応募合意株主の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して公開買付者、当社及び本応募合意株主との利益相反に係る重要な利害関係を有していないとのことです。みずほ証券のグループ企業である株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」といいます。)は、インテグラルに対して通常の銀行取引の一環としての融資取引等を実施しているとのことですが、みずほ証券によれば、みずほ証券は法第36条及び金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号。その後の改正を含みます。)第70条の4の適用法令に従い、みずほ証券とみずほ銀行との間において情報隔壁措置等の適切な利益相反管理体制を構築し、かつ実施しており、みずほ銀行の貸付人の地位とは独立した立場で算定を行っているとのことです。公開買付者は、みずほ証券とみずほ銀行間で適切な弊害防止措置が講じられていること、公開買付者とみずほ証券は一般取引先と同様の取引条件での取引を実施しているため、みずほ証券の第三者算定機関としての独立性が確保されていること、みずほ証券は過去の同種事案の第三者算定機関としての実績を有していること等を踏まえ、公開買付者はみずほ証券を独立した第三者算定機関として選任したとのことです。
みずほ証券は、当社の財務状況、当社株式の市場株価の動向等について検討を行った上で、多面的に評価することが適切であると考え、複数の株式価値算定手法の中から採用すべき算定手法を検討した結果、市場株価基準法、類似企業比較法及びDCF法を用いて、当社の株式価値の算定を行い、公開買付者は、みずほ証券から2026年2月3日付で当社の株式価値に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(みずほ証券)」といいます。)を取得して参考にしたとのことです。なお、公開買付者は、公開買付者及び当社において本公開買付けの公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置が実施されており当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていると考えているため、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
本株式価値算定書(みずほ証券)において採用した手法及び当該手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりとのことです。
市場株価基準法:2,757円から2,979円
類似企業比較法:6,758円から7,514円
DCF法 :6,747円から8,114円
市場株価基準法では、基準日を2026年2月3日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値2,962円、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値2,979円、同過去3ヶ月間の終値単純平均値2,848円及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,757円を基に、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を2,757円から2,979円と算定しているとのことです。
類似企業比較法では、当社と類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性を示す財務指標との比較を通じて、当社の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を6,758円から7,514円と算定しているとのことです。
DCF法では、当社から提供を受けた本事業計画(2026年3月期から2028年3月期までの3期分)を基礎とし、直近までの業績の動向、公開買付者が2025年10月下旬から同年11月下旬まで当社に対して行ったデュー・ディリジェンスの結果、一般に公開された情報等の諸要素を考慮して公開買付者が作成した2026年3月期以降の当社の将来の収益予想に基づき、2026年3月期第2四半期以降に当社が将来創出すると見込まれるキャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割引くことにより当社の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を6,747円から8,114円と算定しているとのことです。なお、みずほ証券が上記DCF法による分析に用いた財務予測には、大幅な増減益及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれているとのことです。具体的には、米国の追加関税引き上げに対する一時的なコストアップ等により、2026年3月期においては、一時的な原価率の悪化を見込んでいるものの、2027年3月期においては、UV製品・インクの売上高増加による原価率改善に伴い営業利益の大幅な増益を見込んでいる一方で、諏訪工場新棟建設工事に関する設備投資に伴う大幅なフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでいるとのことです。また、2028年3月期においても、諏訪工場新棟建設工事に関する設備投資の継続及び売上高増加による運転資本の増加に起因して大幅なフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでおり、更に2029年3月期においては諏訪工場新棟建設工事に関する設備投資の更なる増加に起因して大幅なフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでいるとのことです。なお、諏訪工場新棟建設工事は2029年3月期に完了することを見込んでおり、2030年3月期においてはその影響が剥落することから大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでいるとのことです。また、2026年2月4日に当社が公表したMUTOH池尻ビルの売却により見込まれる収入については、非事業用資産として加算しているとのことです。なお、本取引により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、当該財務予測には加味していないとのことです。
公開買付者は、みずほ証券から取得した本株式価値算定書(みずほ証券)における当社の株式価値の算定結果に加え、2025年10月下旬から同年11月下旬まで当社に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果、当社株式の市場株価の動向(本公開買付けの公表日の前営業日である2026年2月3日の当社株式の終値2,962円、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値2,979円、同過去3ヶ月間の終値単純平均値2,848円、及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,757円)、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、当社及び本応募合意株主との協議・交渉の結果を踏まえ、2026年2月3日に、本公開買付価格を7,626円とすることを決定したとのことです。
なお、本公開買付価格である7,626円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2026年2月3日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値2,962円に対して157.46%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値2,979円に対して155.99%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値2,848円に対して167.77%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,757円に対して176.61%のプレミアムをそれぞれ加えた価格とのことです。
また、本公開買付価格である7,626円は、本書提出日の前営業日である2026年2月4日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値2,980円に対して155.91%のプレミアムを加えた価格となります。
(4)上場廃止となる見込み及びその事由
本書提出日現在、当社株式は、東京証券取引所スタンダード市場に上場されておりますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。
また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けが成立した後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の本スクイーズアウト手続を実行することを予定しており、その場合、当社株式は、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所スタンダード市場において取引することはできません。
(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
公開買付者は、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けにおいて、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、以下の方法により、本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。
① 株式売渡請求
公開買付者は、本公開買付けの成立により、公開買付者が所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%以上となり、会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法第2編第2章第4節の2の規定に基づき、当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)の全員(以下「売渡株主」といいます。)に対し、その所有する当社株式の全部を売り渡すことを請求(以下「株式売渡請求」といいます。)する予定とのことです。株式売渡請求においては、当社株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を売渡株主に対して交付することを定める予定とのことです。この場合、公開買付者は、その旨を当社に通知し、当社に対して株式売渡請求の承認を求める予定とのことです。当社がその取締役会の決議により株式売渡請求を承認した場合には、関係法令の定める手続に従い、売渡株主の個別の承諾を要することなく、公開買付者は、株式売渡請求において定めた取得日をもって、売渡株主からその所有する当社株式の全部を取得するとのことです。この場合、公開買付者は、売渡株主がそれぞれ所有していた当社株式1株当たりの対価として、各売渡株主に対し、本公開買付価格と同額の金銭を交付する予定とのことです。なお、当社は、公開買付者より株式売渡請求をしようとする旨及び会社法第179条の2第1項各号の事項について通知を受けた場合には、当社取締役会において、上記株式売渡請求を承認する予定です。
株式売渡請求に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、会社法第179条の8その他関係法令の定めに従って、売渡株主は、裁判所に対して、その所有する当社株式の売買価格の決定の申立てを行うことができる旨が定められています。なお、上記申立てがなされた場合の当社株式の売買価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
② 本株式併合
本公開買付けの成立後、公開買付者が所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%未満である場合には、公開買付者は、本公開買付けの決済の完了後速やかに、本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを、当社に要請する予定とのことです。本臨時株主総会の開催時期は、本公開買付けの成立時期により異なるものの、現時点では、2026年5月下旬を予定しているとのことです。なお、公開買付者は、当社の企業価値向上の観点から、本臨時株主総会を可能な限り早期に開催することが望ましいと考えており、本公開買付けの決済の開始後の近接する日が本臨時株主総会の基準日となるように、本公開買付期間中に基準日設定公告を行うことを当社に要請する予定とのことです。
また、当社は、公開買付者からかかる要請を受けた場合には、かかる要請に応じる予定です。なお、公開買付者は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。
本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、本株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主の皆様は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた本株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなります。本株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた当社の株主の皆様に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになります。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(ただし、公開買付者及び当社を除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該株主の皆様が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に対して要請する予定とのことです。また、本株式併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者は、当社に対して、公開買付者のみが当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(ただし、公開買付者及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう要請する予定とのことです。また、当社は、本公開買付けが成立した場合には、公開買付者によるこれらの要請に応じる予定です。
本株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(ただし、公開買付者及び当社を除きます。)は、当社に対して、その所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全てを公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格の決定の申立てを行うことができる旨が会社法上定められています。なお、上記申立てがなされた場合の当社株式の買取価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
なお、本譲渡制限付株式については、その割当契約書において、(a)譲渡制限期間中に、株式の併合(当該株式の併合により付与対象者の有する本譲渡制限付株式が1株に満たない端数のみとなる場合に限ります。)に関する事項が当社の株主総会で承認された場合又は株式売渡請求に関する事項が当社取締役会で承認された場合(ただし、株式の併合の効力発生日又は会社法第179条の2第1項第5号に規定する取得日(以下「本スクイーズアウト効力発生日」といいます。)が譲渡制限期間の満了時より前に到来するときに限ります。)には、当社取締役会の決議により、本スクイーズアウト効力発生日の前営業日の直前時をもって、当該承認の日において付与対象者が保有する本譲渡制限付株式の数に、払込期日(ただし、付与対象者が取締役を兼務しない執行役員及び執行役員待遇の技監の場合は、払込期日の属する事業年度の開始日と読み替えます。)を含む月から当該承認の日を含む月までの月数を12で除した数(その数が1を超える場合は、1とします。)を乗じた結果得られる数(1株未満の端数が生ずる場合は、これを切り捨てます。)の本譲渡制限付株式について譲渡制限を解除するとされており、(b)上記(a)に規定する場合は、当社は、本スクイーズアウト効力発生日の前営業日をもって、同日における付与対象者の保有に係る譲渡制限が解除されていない本譲渡制限付株式の全部を当然に無償で取得するとされております。本スクイーズアウト手続においては、上記(a)の規定に従い、本スクイーズアウト効力発生日の前営業日の直前時において譲渡制限が解除された本譲渡制限付株式については、本スクイーズアウト手続の対象とし、上記(b)に従い、本スクイーズアウト効力発生日の前営業日をもって譲渡制限が解除されていない本譲渡制限付株式については、当社において無償取得する予定です。
上記の①及び②の各手続については、関係法令の改正、施行及び当局の解釈等の状況によっては、実施に時間を要し、又は実施の方法に変更が生じる可能性があります。ただし、その場合でも、本公開買付けが成立した場合には、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(ただし、公開買付者及び当社を除きます。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であり、その場合に当該当社の株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該当社の株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。以上の各場合における具体的な手続及びその実施時期等については、当社と協議の上、決定次第、当社が速やかに公表する予定とのことです。
また、公開買付者は、当社に対して、本スクイーズアウト手続の完了を条件として、2026年6月に開催予定の2026年3月期に係る当社定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)で権利を行使することのできる株主を公開買付者のみとするため、定時株主総会の議決権の基準日の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを要請する予定とのことです。そのため、当社の2026年3月31日の株主名簿に記載又は記録された株主であっても、本定時株主総会において権利を行使できない可能性があります。
なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。また、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様において自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。
(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置
本書提出日現在、公開買付者は当社株式を所有しておらず、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当いたしません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者に直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)にも該当いたしません。もっとも、公開買付者及び当社は、公開買付者が本取引を通じて当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得することにより、当社株式を非公開化することを目的としていること、また、公開買付者は、当社の主要株主かつ筆頭株主であるTCS-2を含むTCSファンドとの間において、本応募契約(TCSファンド)を締結していること、TCSファンドと共同して2024年公開買付けを行いその代表取締役が当社の取締役を兼任する豊栄実業との間で本応募契約(豊栄実業)を締結していることから、本応募合意株主と当社の少数株主の利害が必ずしも一致しない可能性があることを踏まえて、公開買付者及び当社は、本公開買付価格の公正性を担保するとともに、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下の措置を講じております。なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
なお、公開買付者は、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本応募合意株主が当社株式1,912,868株(所有割合:41.68%)を所有しているところ、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立が不安定なものとなり、かえって本公開買付けに応募することを希望する少数株主の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限は設定していないとのことです。もっとも、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置として、以下の措置を実施していることから、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えております。
① 入札手続の実施
上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社は、2025年7月下旬より、本候補先に対して、本入札プロセスへの参加について打診を開始しました。その結果、事業会社2社及びファンド1社が本入札プロセスへの参加に関心を示していることを確認したことから、同年8月下旬より、本第一次入札プロセスを開始しました。そして、同年10月上旬、公開買付者を含む事業会社2社から意向表明書を受領しました。そこで、当社は、各候補先から受領した意向表明書の内容に基づき、各候補先における当社に対する理解、当社の株式価値に対する評価、当社の業容拡大につながる施策、取得ストラクチャー等について慎重に比較検討を行い、同月17日に、本第二次入札プロセスへの参加を打診する公開買付者を含む本第二次候補先2社を選定しました。その後、当社は同月22日より、本第二次入札プロセスを開始し、公開買付者を含む本第二次候補先に対して同日から同年11月下旬まで当社経営陣へのインタビューを含むデュー・ディリジェンスの機会を提供しました。そして、2025年12月3日に、本第二次候補先全てから法的拘束力のある最終意向表明書を受領し、更に同月19日に前提条件の確認及び最終価格の引き上げ要請を行い12月23日付提案を受領後、同日、公開買付者を最終候補者として選定した旨を公開買付者に通知しました。
以上のとおり、当社は本入札プロセスを実施し、幅広く当社の戦略的選択肢の提案を受ける機会を確保しております。
② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」の「(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係」に記載のとおり、当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、本取引関係者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券に対して、当社の株式価値の算定を依頼し、同社から2026年2月4日付で本株式価値算定書(野村證券)を取得いたしました。なお、野村證券は、本取引関係者の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して独立性を有しております。更に、本特別委員会において、野村證券の独立性に問題がないことが確認されております。また、当社は、当社グループにおいて、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置(具体的には上記「① 入札手続の実施」乃至下記「⑦ 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」)を実施し、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えていることから、野村證券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
本株式価値算定書(野村證券)の概要については、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。
③ 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するために、本取引関係者から独立したリーガル・アドバイザーとして西村あさひを選任し、本公開買付け及びその後の一連の手続に対する当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の意思決定にあたっての留意点に関する法的助言を受けております。なお、西村あさひは、本取引関係者の関連当事者には該当せず、また西村あさひの報酬体系は、本公開買付けの成立如何によって成功報酬が発生する体系とはなっておらず、本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。更に、本特別委員会において、西村あさひの独立性に問題がないことが確認されております。
④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得
(ⅰ)本取引における設置等の経緯
上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社は、本取引の意思決定の過程における恣意性を排除し、公正性、透明性及び客観性を担保することを目的として、2025年7月23日開催の当社取締役会において、本特別委員会全体としての知識・経験・能力のバランスを確保しつつ適正な規模をもって本特別委員会を構成するべく、本取引関係者及び本取引の成否から独立した委員(当社の独立社外取締役である坂本弘子氏、当社の独立社外取締役である黒井義博氏、当社の独立社外取締役である大坪和敏氏(馬場・澤田法律事務所弁護士)の3名)によって構成される本特別委員会を設置することを決議いたしました。
そして、当社は、本特別委員会に対して、①本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む)、②本取引の取引条件の公正性・妥当性、③本取引に係る手続の公正性、④本取引を行うことの当社の一般株主にとっての公正性、⑤本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非を諮問し、これらの点についての答申書を当社に提出することを委嘱いたしました。なお、当社から公開買付者に対し、本応募合意株主との間の契約交渉状況を確認し、公開買付者と本応募合意株主との間において、本取引の実施後に、本応募合意株主が当社の株主として残存することを予定した合意がなされない想定であることを確認したことから、本取引が東京証券取引所の有価証券上場規程に定めるMBO等に該当しないことが明らかになったことを踏まえ、当社は、2026年1月28日開催の取締役会において、上記の諮問事項④について、「本取引を行うことの当社の一般株主にとっての公正性」から「本取引を行うことが当社の少数株主にとって不利益なものではないか」に変更をしております(以下、変更後の諮問事項を総称して、「本諮問事項」といいます。)。
また、当社取締役会は、(ア)当社取締役会における本取引に関する意思決定は、上記委嘱に基づく本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行うこととすること及び(イ)本特別委員会が本取引に係る取引条件が妥当でないと判断した場合、当社取締役会は当該取引条件による本取引に賛同しないことを決議するとともに、本特別委員会に対し、(ア)本特別委員会のファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー、第三者算定機関、その他のアドバイザー(以下「アドバイザー等」といいます。)を選任し、又は当社のアドバイザー等を指名しもしくは承認(事後承認を含みます。)する権限、(イ)本特別委員会が必要と認める者に本特別委員会への出席を要求し、必要な情報について説明を求めること、(ウ)本取引の取引条件等の交渉を行うことの権限を付与することを決議いたしました。
なお、委員による互選の結果、大坪和敏氏が本特別委員会の委員長に選任されております。また、本特別委員会の委員は設置当初から変更されておりません。なお、本特別委員会の委員の報酬は、答申内容にかかわらず、固定額の報酬とされており、本取引の成否等を条件に支払われる成功報酬は採用しておりません。
(ⅱ)本取引における検討の経緯
本特別委員会は、2025年7月23日から2026年2月3日までの間に計13回、合計約15時間にわたって開催され、本諮問事項についての協議及び検討を行ったほか、各会議間においても、本特別委員会の委員の間で随時電子メール等による意見交換を行いました。
具体的には、本特別委員会は、当社、野村證券、及び西村あさひから、本取引の背景・経緯、当社の事業概要、本取引のストラクチャー、各アドバイザーの独立性、本入札プロセスの概要及び状況、公開買付者の選定手続の確認、本公開買付価格の算定手法の合理性、公開買付者との間の協議・交渉の経緯及び内容(公開買付者と本応募合意株主の間の協議・交渉の内容も含みます。)等について適時に報告・説明を受けた上で、本特別委員会において検討を行っております。
また、本特別委員会は、当社から本事業計画の説明を受け、質疑応答を行った上で本事業計画の合理性について確認を行い、その上で当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券から、当社株式の株式価値算定に係る算定手法及び結果に関する説明を受け、質疑応答及び審議・検討を行った上で、その合理性を確認しております。加えて、当社のリーガル・アドバイザーである西村あさひから、当社における本公開買付けを含む本取引に関する意思決定にあたっての留意点に関して当社が同事務所から得た法的助言の内容についても説明を受け、検討を行っております。
なお、本特別委員会は、本入札プロセスにおいて、当社、野村證券、及び西村あさひから、適宜その状況について報告を受け、本第二次入札プロセスへの参加を打診する第二次候補先の選定に関する当社の判断の合理性、及び本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先から受領した最終意向表明書及び12月23日付提案を基に、公開買付者を最終候補先として選定することに関する当社の判断の合理性について確認したとのことで、その内容を審議・検討し意見を述べることにより、本第二次候補先及び最終候補先の選定等の重要な局面において実質的に関与しております。
本特別委員会は、以上の経緯で本諮問事項について慎重に協議及び検討を重ねた結果、2026年2月4日、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、本諮問事項につき大要以下を内容とする本答申書を提出しております。
(ⅲ)本取引における判断内容
(a)本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)に関する事項について
(ア)本取引の目的等
上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」記載の当社の事業内容に照らして、当社が、当社の経営環境及び経営課題について、主力事業である情報画像関連機器事業及び情報サービス事業において、市場全体の縮小や中国メーカーの台頭、人件費高騰により、競争が激しさを増しており、中核事業である大判インクジェットプリンター事業において、販売台数がここ数年減少傾向にあるなどの厳しい経営環境下において、将来にわたる継続的かつ安定した利益確保と株主の皆様、当社グループの従業員、取引先、社会等の各ステークホルダーに対する適正な配分のできる企業グループの確立へ向け、グループ経営の根幹をなす既存事業の強化、すなわち、製品・技術力の強化と原価力の強化等の構造改革が必要不可欠と考えている点について不合理な点は認められない。
そして、公開買付者は、「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」のとおり、(ⅰ)公開買付者グループのリソースの活用、(ⅱ)海外拠点の活用、(ⅲ)売上及び調達の規模の活用、(ⅳ)強固な財務体質の活用、(ⅴ)事業の多様性及び多様な独自技術、並びに生産技術・製造ノウハウの活用をシナジーとして想定している。また、公開買付者は、シナジーに関する具体的な当社の企業価値向上施策として、①両社保有技術を活用した両者の製品・サービスの競争力強化、②両社の製品ラインアップ・販売・サービス網の相互活用、③製造・調達・物流コストの削減、④公開買付者グループのリソースの活用を挙げている。公開買付者に対するインタビューによれば、公開買付者は、シナジーの発現時期について短期(2027年まで)・中期(2030年まで)・長期(それ以降)に整理して検討しており、シナジー及び企業価値向上施策の説明について不合理な点は認められず、当該企業価値向上施策による各シナジーの発現が一定程度合理的に見込まれると考えられる。また、当社は、「(2)意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」のとおり、(ⅰ)当社グループ製品・サービスの競争力強化、(ⅱ)両社の販売・サービスチャネル・顧客基盤の活用による事業規模の拡大、(ⅲ)効率化によるコスト競争力の強化を考えているところ、公開買付者の提示するシナジー及びその企業価値向上施策と相互に矛盾抵触せず、整合的であるとともに、内容として不合理な点は認められず、シナジーの発現が一定程度合理的に見込まれるものと認められるため、公開買付者及び当社の主張するシナジー効果には合理性が認められる。
また、公開買付者は、本取引後の諏訪事業所・販売拠点について、取り扱いの変更は想定していないが、シナジーの実現のための取り組み等、当社グループの企業価値の維持・向上に資する内容があれば、当社と協議・検討する旨、公開買付者製品と当社製品について顧客の一部重複の可能性が想定されるものの、印刷対象及び使用するインクが異なること等により直接的な競合関係には無く、顧客・技術・製造等のラインアップとして補完関係にある旨、公開買付者グループと当社での組織再編は現状想定していない旨、当社グループへの付加価値の提供及び当社グループとの提携や協業の実現に向け、必要な役員・従業員の交流、派遣等の実施を想定している旨、当社役員の処遇について、本取引後も公開買付者グループの一員として、引き続き十分に能力を発揮できるポジションで当社グループを主導する役割を果たしてほしいと考えている旨説明しており、企業価値を毀損する不合理な点は認められない。
上場廃止の影響については、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」の「(ⅱ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った経緯・目的」のとおり、公開買付者は、本取引の実施に伴うディスシナジーは特段想定していないものとしている。
当社としては、一般的に、株式の非公開化に伴うデメリットとしては、資本市場からエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなることや、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力及び知名度の向上による優れた人材の確保及び取引先の拡大等に影響を及ぼす可能性が考えられる。もっとも、当社は、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、今後も継続して株式の上場を維持することの意義を見出しにくい状況にあり、近時の上場維持コストの上昇を踏まえると、株式の上場を維持する必要性は相対的に減少していることからすれば、上場廃止の影響が限定的であるとの認識をしているが、これらの点に特段不合理な点は認められない。
以上を踏まえれば、本取引は、当社の企業価値の向上に資するものと認められる。
(イ)小括
以上のとおり、本取引は、当社の企業価値の向上に資するものと認められ、その目的は合理性を有するものであると考えられる。
(b)本取引の取引条件の公正性・妥当性に関する事項について
(ア)本取引の取引条件等
本取引の取引条件に係る協議・交渉過程については、本入札プロセスにおいて、当社、野村證券、及び西村あさひから、適宜その状況について報告を受け、本第二次入札プロセスへの参加を打診する本第二次候補先の選定に関する当社の判断の合理性、及び本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先から受領した最終意向表明書及び12月23日付提案を基に、公開買付者を最終候補先として選定することに関する当社の判断の合理性について確認し、その内容を審議・検討し意見を述べている。また、「(2)意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」のとおり、本公開買付価格等の本取引の取引条件に関する協議・交渉等の重要な局面において、本特別委員会が実質的に関与している。
以上を踏まえると、本取引の取引条件に関する協議・交渉の過程は、独立した当事者間の交渉と認められる公正なものであり、企業価値を高めつつ少数株主にとってできる限り有利な取引条件で本取引が行われることを目指した合理的な努力が行われる状況が確保されていたものと認められる。
当社は、本公開買付けに関する意見を決定するに当たり、本取引関係者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券に対して、当社の株式価値の算定を依頼し、2026年2月4日付で本株式価値算定書(野村證券)を取得しているところ(なお、当社は、野村證券から本公開買付けの価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していない。)、本株式価値算定書(野村證券)によれば、市場株価平均法2,757円から2,979円、類似会社比較法4,274円から9,095円、DCF法6,309円から10,133円と算定されているところ本公開買付価格である1株当たり7,626円は、本株式価値算定書(野村證券)における当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法に基づく算定結果の上限額を上回り、類似会社比較法に基づく算定結果のレンジの中央値を上回り、その範囲内の水準であることとともに、DCF法に基づく算定結果のレンジの範囲内にある水準である。本特別委員会による本株式価値算定書(野村證券)の内容の検討、野村證券による本株式価値算定書(野村證券)及び算定に用いた当社の本事業計画の内容に関する説明並びに質疑応答の結果等からすると、野村證券が当社株式の価値の算定に当たり採用した手法及び算定の過程並びに株式価値の算定結果について、特段不合理と認められる点はないと考えられる。また、その他に、本事業計画の策定に当たり設定された仮定及びそれに基づく計画数値についても特段不合理な点は認められない。
また、本公開買付価格である7,626円は、本公開買付けの公表日の直前営業日(2026年2月3日)の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値2,962円に対して157.46%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、株価に対するプレミアムの計算において同じ。)、過去1ヶ月(2026年1月5日から2026年2月3日)の終値単純平均値2,979円に対して155.99%、過去3ヶ月(2025年11月4日から2026年2月3日)の終値単純平均値2,848円に対して167.77%、過去6ヶ月(2025年8月4日から2026年2月3日)の終値単純平均値2,757円に対して176.61%とのプレミアムを加えた価格となっており、相当程度プレミアムが付いていると評価できる。
本取引においては、本公開買付け後に本スクイーズアウト手続の実施が予定されているところ、上記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」のとおり、本スクイーズアウト手続は会社法第179条に基づく株式売渡請求又は会社法第180条に基づく株式併合により行われる予定であり、本取引に反対する株主に株主買取請求権又は価格決定請求権が確保できないスキームは採用されておらず、また、(ⅰ)本公開買付けが成立した場合には株式売渡請求又は株式併合による本スクイーズアウト手続を行う旨及び(ⅱ)本スクイーズアウト手続において本公開買付けに応募しなかった当社の株主に対して交付される金銭の額は、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となる旨が開示される予定である。このように、本スクイーズアウト手続においては、少数株主が本公開買付けに応募するか否かにあたって、仮に本公開買付けに応募しなかった場合に不利に取り扱われることが予想される状況には陥らないような配慮がなされていることから、本スクイーズアウト手続に係る取引条件は、公正かつ妥当であるといえる。
このほか、以上に記載した条件のほかには、本取引に係るその他の取引条件について、他の類似事例と比較して、当社の少数株主にとって不利益となる事情は認められない。
(イ)小括
以上より、当社の企業価値は適正に評価されており、また、本公開買付価格、本スクイーズアウト手続において本公開買付けに応募しなかった当社の株主に対して交付される対価の額を含めて、本取引に係る取引条件は適正に設定されていると評価できるから、本取引の取引条件(本公開買付価格を含む。)は、公正・妥当であると考えられる。
(c)本取引に係る手続の公正性に関する事項について
(ア)本取引に係る手続等
独立した特別委員会の設置について、①設置時期については、2025年7月23日に本特別委員会を設置する旨の決議を行い、その後、同日に第1回の特別委員会が開催され、本入札プロセス開始前の段階から本特別委員会が本取引への関与を開始しており、本取引に係る取引条件の形成過程の初期段階から、本特別委員会が本取引に対して関与する状態が確保されており、②委員構成については、当社の独立社外取締役(監査等委員)である坂本弘子氏、当社の独立社外取締役(監査等委員)である黒井義博氏、当社の独立社外取締役(監査等委員)である大坪和敏氏を、本取引関係者からの独立性を確認し、専門性・属性にも十分配慮した上で委員に選任しており、③本特別委員会の設置、権限及び職責、委員の選定や報酬の決定の各過程において、当社の独立社外取締役が主体性をもって実質的に関与する形で行われる体制が確保されており、④当社取締役会が選任したアドバイザー等が独立性及び十分な専門性を有していることから、本特別委員会が当該アドバイザー等を信頼して専門的助言を求めることができると判断した上で、当該アドバイザー等を利用しており、⑤本特別委員会は、公開買付者との間の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与してきたことが認められ、⑥非公開情報も含めて重要な情報を入手し、これを踏まえて本取引の是非や取引条件の妥当性について検討・判断を行うことのできる体制を整備しており、⑦本特別委員会の委員の報酬として成功報酬は採用せず、⑧当社取締役会は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、本取引に賛同しないことを併せて決議しており、本取引については取締役会が本特別委員会の意見を尊重して意思決定を行うことのできる体制が確保されており、⑨当社取締役のうち、髙山芳之氏は、豊栄実業の代表取締役であることを踏まえ、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保するため、本取引に関連した当社取締役会の審議及び決議には一切参加しておらず、また、当社の立場において本候補先、インテグラル、本応募合意株主との協議及び交渉にも一切参加しておらず、本公開買付けへの賛同の意見表明及び株主に対する本公開買付けへの応募推奨に係る取締役会決議にも参加しないことで、当社において、これらの者から独立した立場で検討・交渉等を行うことができる体制が構築されており、経済産業省が2019年6月28日に公表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」(以下「公正M&A指針」といいます。)に配慮した上で、独立性を有する特別委員会が設置され、有効に機能していることが認められる。
また、当社はリーガル・アドバイザーである西村あさひから必要な法的助言を取得し、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券から価格交渉等についての助言及び株式価値算定書(野村證券)を取得している。
他の買収者による買収提案の機会の確保(マーケット・チェック)として、本入札プロセスを実施し、競争環境が維持された中で、企業価値の向上及び株主価値の最大化等の観点から評価基準を置き、公開買付者を選定している。本特別委員会は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」のとおり、本入札プロセスや本候補先との協議状況等について当社から適時に報告を受け、当該プロセスの公正性を確認し、本候補先との交渉方針や最終候補者の選定プロセス等について当社に助言を行うなど、最終候補者を選定する過程に実質的に関与しているところ、本入札プロセスを通じて、市場における潜在的な買収者の有無を調査・検討する、いわゆる積極的なマーケット・チェックが、公正な手続により実施されたものと認められる。
本公開買付けの公開買付期間は30営業日に設定されており、当社の株主に本公開買付けに対する売買について適切な判断を行う機会が与えられている。
本取引においては、当社が、公開買付者より、取引保護条項を含む公開買付契約の締結を要請された経緯があるものの、当該契約の締結に至らず、当社は、公開買付者との間で、対抗的買収提案者と接触することを一切禁止するような取引保護条項を含む合意等、対抗的買収提案者が当社との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意を行っていない。
更に、公開買付者によれば、本応募合意株主が当社株式1,912,868株(所有割合:41.68%)を所有しているところ、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立が不安定なものとなり、かえって本公開買付けに応募することを希望する少数株主の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限は設定していないとのことである。TCSファンド及び豊栄実業の所有割合に鑑みると、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定すると、本公開買付けの成立が不安定なものとなり、かえって本公開買付けに応募することを希望する少数株主の利益に資さない可能性もあるとの公開買付者の考えは特段不合理でなく、他方で、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置として、各措置等を実施していることから、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると言い得ること等に鑑みると、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定しないことが、直ちに本取引の手続の公正性を損なわせるものとはいえないと考えられる。
本特別委員会及び本取引に関する情報についても、公正M&A指針が求める情報を十分に開示するものと認められる。
本取引においては買付予定数の上限は設けられておらず、本公開買付けの成立後には本スクイーズアウト手続が予定されている。また、本公開買付けが成立した場合に、本公開買付けに応募しなかった当社株主に対しては、最終的に金銭を交付することが予定されているところ、当該各株主に交付される金額は本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同額になるよう算定することが予定されている。これらにより、いわゆる二段階買収に係る強圧性が排除又は軽減されていると評価することが可能である。その他、二段階買収に係る強圧性を窺わせる事情は特に見当たらない。
(イ)小括
以上のとおり、本取引においては公正M&A指針に定められる各公正性担保措置に則った適切な対応が行われており、その内容に不合理な点は見当たらない。したがって、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられる。
(d)本取引を行うことが当社の少数株主にとって不利益なものではないかについて
以上のとおり、本取引の目的は合理性を有すると考えられ、また、本取引の取引条件は公正・妥当であり、また本取引に係る手続は公正であると考えられるから、本取引を行うこと(当社取締役会が賛同意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを含む。)は当社の少数株主にとって不利益なものではないと考えられる。
(e)本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非に関する事項について
以上のとおり、本取引は当社の企業価値の向上に資するものであり、本取引の目的は合理性を有すると考えられるから、当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明することは妥当であり、また本取引の取引条件は公正・妥当であり、本取引に係る手続は公正であると考えられるから、当社取締役会が当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することも妥当であると考えられる。
⑤ 当社における利害関係を有しない出席取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認
本公開買付けにおいて、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社は、西村あさひから受けた法的助言、野村證券から受けた財務的見地からの助言並びに本株式価値算定書(野村證券)の内容を踏まえつつ、本答申書において示された本特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当なものか否かについて、慎重に協議・検討しました。
その結果、当社は、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、本取引が当社の企業価値の向上に資するものであるとともに、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件は妥当なものであると判断し、2026年2月4日開催の当社取締役会において、審議及び決議に参加した当社の利害関係を有しない取締役(監査等委員である取締役を含む。)の全員一致で、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
なお、当社の取締役のうち、髙山芳之氏は、豊栄実業の代表取締役であることを踏まえ、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保するため、上記の取締役会における審議及び決議を含む、本取引に関連した当社取締役会の審議及び決議には一切参加しておらず、また、当社の立場において本候補先、インテグラル、本応募合意株主との協議及び交渉にも一切参加しておりません。また、大坪和敏氏は、一身上の都合から、上記の当社取締役会を欠席しておりますが、同氏は本特別委員会全13回に出席して議論に参加しており、かつ、同氏からも、当社取締役会が本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議することに賛同する旨を別途確認しております。
⑥ 本公開買付けの公正性を担保するための客観的状況の確保
公開買付者は、法令に定められた公開買付けに係る買付け等の最短期間が20営業日であるところ、本公開買付期間を30営業日に設定しているとのことです。このように本公開買付期間を法令に定められた最短期間と比較して長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保しているとのことです。
また、公開買付者及び当社は、当社が対抗的買収提案者と接触を禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意を行っておりません。
このように、上記本公開買付期間の設定とあわせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことです。
⑦ 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者、当社及び本応募合意株主から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券に対して、当社の株式価値の算定を依頼したとのことです。なお、みずほ証券は、公開買付者、当社及び本応募合意株主の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有していないとのことです。また、公開買付者は、「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の諸要素を総合的に勘案し、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えていることから、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
公開買付者がみずほ証券から取得した本株式価値算定書(みずほ証券)の概要については、上記「(3)算定に関する事項」の「② 公開買付者による算定」をご参照ください。
更に、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社は、本取引に関して本入札プロセスを実施しており、一定の競争状況において、他の候補先との比較を通じて公開買付者を選定した経緯があります。したがって、公開買付者以外の者による当社株式に対する買付け等の機会は既に十分に設けられていたと考えております。
(7)公開買付者と当社の株主との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項
① 本応募契約(TCSファンド)
公開買付者は、2026年2月4日付で、TCSファンドとの間で、本応募契約(TCSファンド)を締結し、TCSファンドが所有する当社株式の全て(以下「本応募株式(TCSファンド)」といいます。)(所有株式数の合計1,621,518株(TCS-1につき39,014株、TCS-2につき741,179株、TCS-3につき408,498株、TCS-4につき432,827株)、所有割合の合計:35.33%(TCS-1につき0.85%、TCS-2につき16.15%、TCS-3につき8.90%、TCS-4につき9.43%))を本公開買付けに応募する旨の合意をしているとのことです。また、本応募契約(TCSファンド)において、以下の内容を合意しているとのことです。
(ア)TCSファンドは、本応募契約(TCSファンド)締結日から本公開買付けの決済の開始日(以下「本決済開始日」といいます。)までの間、本応募契約(TCSファンド)において別途明示的に規定される場合を除き、本応募株式(TCSファンド)の全部又は一部について、譲渡、担保設定その他の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含むがこれに限らない。)を行わず、また、当社株式又は当社株式に係る権利の取得を行わない。
(イ)TCSファンドは、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接又は間接に、本公開買付けと競合、矛盾若しくは抵触し、又はそのおそれのある一切の行為を行わず、公開買付者以外の第三者から当該行為に関する勧誘、提案、情報提供又は申込みを受けた場合には、直ちに公開買付者にその旨及びこれらの内容を通知する。TCSファンド及び公開買付者は、公開買付者以外の第三者からTCSファンド又は当社に対する、本公開買付けと競合、矛盾若しくは抵触し、又はそのおそれのある提案(以下「競合提案」といいます。)を認識した場合には、かかる提案への対応について相互に誠実に協議する。
(ウ)公開買付者以外の第三者から当社又はTCSファンドに対して競合提案があり、かつ、かかる競合提案の買付価格(現金以外が対価である場合には、かかる対価の公正価値をいいます。以下同じです。)が本公開買付けの買付価格を上回る場合であって、(ⅰ)上記(イ)後段のTCSファンドと公開買付者の協議にかかわらず、上記(イ)後段の協議が開始された日若しくはTCSファンドが公開買付者に対してかかる協議の開始の申入れをした日から5営業日を経過する日又は公開買付期間満了日の前営業日のうちいずれか早い日までに、公開買付者が本公開買付価格を当該競合提案の買付価格と同等以上に引き上げず、かつ、(ⅱ)TCSファンドをして本公開買付けに応募させること、又は本公開買付けへの応募を撤回させないことが、TCSファンドの無限責任組合員若しくはジェネラルパートナー又はインテグラル若しくはインテグラルの取締役又はディレクターの善管注意義務に違反する客観的かつ合理的なおそれがあるとき、TCSファンドは、本応募株式(TCSファンド)の全てを本公開買付けに応募せず、又は本公開買付けへの応募を撤回するとともに、当該競合提案に係る対抗公開買付けに応募することができ、以後(ア)及び(イ)並びに(エ)乃至(キ)の義務を免れる。
(エ)TCSファンドは、本応募契約(TCSファンド)締結日から本決済開始日までの間、本応募契約(TCSファンド)に明示的に定める事項を除き、公開買付者の事前の書面による承諾なく、当社の株主総会の招集請求権(会社法第297条)、株主提案権(会社法第303条乃至第305条)その他の株主権(議決権行使を除く。)を行使してはならない。
(オ)上記(エ)にかかわらず、TCSファンドは、本応募契約(TCSファンド)締結日から本決済開始日までの間に開催される当社の株主総会において議決権を行使できる場合、(ⅰ)剰余金の配当その他の処分に関する議案、(ⅱ)株主提案に係る議案、及び(ⅲ)可決されれば当社の財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー、事業、資産、負債若しくは将来の収益計画又はその見通しに重大な影響を及ぼす又は及ぼすことが合理的に予想される議案が上程されるときは、本応募株式(TCSファンド)に係る当該株主総会における議決権について、当該議案に反対の議決権を行使する。
(カ)上記(エ)にかかわらず、本公開買付けが成立した場合において、本決済開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が、本決済開始日以降に開催される場合、TCSファンドは、本応募株式(TCSファンド)に係る当該株主総会における議決権その他の一切の権利行使について、公開買付者の指示に従って権利行使し、公開買付者の意思が適切に反映されるために必要な措置を執る。
(キ)TCSファンド及び公開買付者は、本応募契約(TCSファンド)締結日以降、(ⅰ)自らの表明及び保証(注1)が虚偽若しくは不正確となる具体的なおそれがある事由を認識した場合、又は(ⅱ)自らの本応募契約(TCSファンド)上の義務違反を認識した場合には、速やかに、相手方当事者に書面で事実関係を特定して通知する。
(注1) 本応募契約(TCSファンド)において、TCSファンドは、公開買付者に対して、TCSファンドに関して①設立及び存続、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧当社株式の保有について表明及び保証を行っているとのことです。公開買付者は、TCSファンドに対して、①設立及び存続、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等、⑤法令等の抵触の不存在、⑥反社会的勢力等との取引の不存在、⑦資金調達について表明及び保証を行っているとのことです。
その他、本応募契約(TCSファンド)においては、本応募契約(TCSファンド)に基づく義務の不履行又は表明保証事項違反が生じた場合の相手方当事者に対するTCSファンド及び公開買付者の補償義務が定められているとのことです。また、本応募契約(TCSファンド)においては、(ⅰ)相手方当事者につき表明及び保証の重大な違反があった場合、(ⅱ)相手方当事者につき本応募契約(TCSファンド)上の義務の重大な不履行があった場合、(ⅲ)公開買付者が2026年2月19日を経過しても本公開買付けを開始しない場合(ただし、(ⅲ)に基づいて本応募契約(TCSファンド)を解除することができるのはTCSファンドに限ります。)が解除事由として規定されているとのことです。
② 本応募契約(豊栄実業)
公開買付者は、2026年2月4日付で、豊栄実業との間で、本応募契約(豊栄実業)を締結し、豊栄実業が所有する当社株式の全て(以下「本応募株式(豊栄実業)」といいます。)(合計291,350株、所有割合:6.35%)を本公開買付けに応募する旨の合意をしているとのことです。また、本応募契約(豊栄実業)において、以下の内容を合意しているとのことです。
(ア)豊栄実業は、本応募契約(豊栄実業)締結日から本決済開始日までの間、本応募契約(豊栄実業)において別途明示的に規定される場合を除き、本応募株式(豊栄実業)の全部又は一部について、譲渡、担保設定その他の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含むがこれに限らない。)を行わず、また、当社株式又は当社株式に係る権利の取得を行わない。
(イ)豊栄実業は、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接又は間接に、本公開買付けと競合、矛盾若しくは抵触し、又はそのおそれのある一切の行為を行わず、公開買付者以外の第三者から当該行為に関する勧誘、提案、情報提供又は申込みを受けた場合には、直ちに公開買付者にその旨及びこれらの内容を通知する。豊栄実業及び公開買付者は、公開買付者以外の第三者から豊栄実業又は当社に対する、競合提案を認識した場合には、かかる提案への対応について相互に誠実に協議する。
(ウ)公開買付者以外の第三者から当社又は豊栄実業に対して競合提案があり、かつ、かかる競合提案の買付価格が本公開買付けの買付価格を上回る場合であって、(ⅰ)上記(イ)後段の豊栄実業と公開買付者の協議にかかわらず、上記(イ)後段の協議が開始された日若しくは豊栄実業が公開買付者に対してかかる協議の開始の申入れをした日から5営業日を経過する日又は公開買付期間満了日の前営業日のうちいずれか早い日までに、公開買付者が本公開買付価格を当該競合提案の買付価格と同等以上に引き上げず、かつ、(ⅱ)豊栄実業をして本公開買付けに応募させること、又は本公開買付けへの応募を撤回させないことが、豊栄実業の善管注意義務に違反する客観的かつ合理的なおそれがあるとき、豊栄実業は、本応募株式(豊栄実業)の全てを本公開買付けに応募せず、又は本公開買付けへの応募を撤回するとともに、当該競合提案に係る対抗公開買付けに応募することができ、以後(ア)及び(イ)並びに(エ)乃至(キ)の義務を免れる。
(エ)豊栄実業は、本応募契約(豊栄実業)締結日から本決済開始日までの間、本応募契約(豊栄実業)に明示的に定める事項を除き、公開買付者の事前の書面による承諾なく、当社の株主総会の招集請求権(会社法第297条)、株主提案権(会社法第303条乃至第305条)その他の株主権(議決権行使を除く。)を行使してはならない。
(オ)上記(エ)にかかわらず、豊栄実業は、本応募契約(豊栄実業)締結日から本決済開始日までの間に開催される当社の株主総会において議決権を行使できる場合、(ⅰ)剰余金の配当その他の処分に関する議案、(ⅱ)株主提案に係る議案、及び(ⅲ)可決されれば当社の財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー、事業、資産、負債若しくは将来の収益計画又はその見通しに重大な影響を及ぼす又は及ぼすことが合理的に予想される議案が上程されるときは、本応募株式(豊栄実業)に係る当該株主総会における議決権について、当該議案に反対の議決権を行使する。
(カ)上記(エ)にかかわらず、本公開買付けが成立した場合において、本決済開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が、本決済開始日以降に開催される場合、豊栄実業は、本応募株式(豊栄実業)に係る当該株主総会における議決権その他の一切の権利行使について、公開買付者の指示に従って権利行使し、公開買付者の意思が適切に反映されるために必要な措置を執る。
(キ)豊栄実業及び公開買付者は、本応募契約(豊栄実業)締結日以降、(ⅰ)自らの表明及び保証(注2)が虚偽若しくは不正確となる具体的なおそれがある事由を認識した場合、又は(ⅱ)自らの本応募契約(豊栄実業)上の義務違反を認識した場合には、速やかに、相手方当事者に書面で事実関係を特定して通知する。
(注2) 本応募契約(豊栄実業)において、豊栄実業は、公開買付者に対して、豊栄実業に関して①設立及び存続、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧当社株式の保有について表明及び保証を行っているとのことです。公開買付者は、豊栄実業に対して、①設立及び存続、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等、⑤法令等の抵触の不存在、⑥反社会的勢力等との取引の不存在、⑦資金調達について表明及び保証を行っているとのことです。
その他、本応募契約(豊栄実業)においては、本応募契約(豊栄実業)に基づく義務の不履行又は表明保証事項違反が生じた場合の相手方当事者に対する豊栄実業及び公開買付者の補償義務が定められているとのことです。また、本応募契約(豊栄実業)においては、(ⅰ)相手方当事者につき表明及び保証の重大な違反があった場合、(ⅱ)相手方当事者につき本応募契約(豊栄実業)上の義務の重大な不履行があった場合、(ⅲ)公開買付者が2026年2月19日を経過しても本公開買付けを開始しない場合(ただし、(ⅲ)に基づいて本応募契約(豊栄実業)を解除することができるのは豊栄実業に限ります。)が解除事由として規定されているとのことです。
|
氏名 |
役職名 |
所有株式数(株) |
議決権の数(個) |
|
礒邊 泰彦 |
代表取締役 取締役社長 |
9,451 |
94 |
|
鴨居 和之 |
取締役 |
7,565 |
75 |
|
世羅 政則 |
取締役 |
5,627 |
56 |
|
山崎 浩太郎 |
取締役 |
700 |
7 |
|
近縄 一成 |
取締役 |
1,592 |
15 |
|
髙山 芳之 |
取締役 |
23,939 |
239 |
|
坂本 弘子 |
取締役(監査等委員) |
- |
- |
|
大坪 和敏 |
取締役(監査等委員) |
- |
- |
|
黒井 義博 |
取締役(監査等委員) |
- |
- |
|
計 |
- |
48,874 |
486 |
(注1) 役職名、所有株式数及び議決権の数は、本書提出日現在のものです。
(注2) 坂本弘子氏、大坪和敏氏及び黒井義博氏は、社外取締役です。
(注3) 上記所有株式数には、持株会における本書提出日現在の各自の持分を含めた実質所有株式数を記載しています。
該当事項はありません。
以 上