名称 メタウォーター株式会社
所在地 東京都千代田区神田須田町一丁目25番地
(1)普通株式
(1)意見の内容
当社は、2026年2月5日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに関し、賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員(監査等委員である取締役を含む。)の承認」に記載の方法により決議されております。
(2)意見の根拠及び理由
本公開買付けに関する意見の根拠及び理由のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。
① 本公開買付けの概要
公開買付者は、2026年2月5日開催の取締役会において、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)スタンダード市場に上場している当社株式の全て(当社が所有する自己株式及び東レ株式会社(以下「東レ」といいます。)が所有する当社株式(2,191,000株(所有割合(注1):51.06%)を除き、以下「本当社株式」といいます。)を取得することにより、当社の株主を公開買付者と当社の親会社である東レのみとし、当社株式を非公開化することを目的とした一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施すること、並びに東レとの間で公開買付不応募契約(以下「本不応募契約」といいます。)及び株主間契約(以下「本株主間契約」といいます。)を、当社及び東レとの間で資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」といい、本不応募契約、本株主間契約及び本資本業務提携契約を総称して「本最終契約」といいます。本最終契約の概要については、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意」の「① 本資本業務提携契約」、「② 本株主間契約」及び「③ 本不応募契約」をご参照ください。)を締結することを決議したとのことです。なお、本日現在、公開買付者は当社株式を所有しておりません。
公開買付者は、本公開買付けの実施にあたり、2026年2月5日付で、本最終契約を締結しているとのことです。このうち、本不応募契約において、東レが所有する当社株式の全て(所有株式数:2,191,000株、所有割合(注1):51.06%、以下「本不応募合意株式」といいます。)について本公開買付けに応募せず、本公開買付けの終了後も所有を継続する旨を合意しているとのことです。なお、東レが本取引後も引き続き当社の親会社として継続して当社株式を保有することを想定しており、また、公開買付者は、当社の企業価値向上を実現するにあたり、東レが当社に親会社として引き続き関与することは、東レからの水処理素材・システムにおける技術的な関与や上場廃止後の社会的知名度の補完、資金力を生かした成長投資支援等を以って実現するシナジーもあることを踏まえると一定の合理性があると考えていることから、東レと公開買付者の協議の結果、本取引を通じ、東レが当社の親会社として存続し、また、公開買付者が新たに当社を持分法適用関連会社とすることとしたとのことです。
(注1) 「所有割合」とは、当社が2026年2月5日に公表した「2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(以下「当社第3四半期決算短信」といいます。)に記載された2025年12月31日現在の当社の発行済株式総数(4,295,968株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(5,290株)を控除した株式数(4,290,678株、以下「本基準株式数」といいます。)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の計算において同じです。)をいいます。
公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限を669,400株(所有割合:15.60%)(注2)と設定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の下限(669,400株)に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他方、上記のとおり、公開買付者は、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得することにより、当社株式を非公開化することを企図しているため、買付予定数の上限は設定しておらず、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(669,400株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。
(注2) 買付予定数の下限(669,400株)については、本基準株式数(4,290,678株)に係る議決権の数(42,906個)に3分の2を乗じた数(28,604個)から本不応募合意株式に係る議決権の数(21,910個)を控除し、当社の単元株式数(100株)を乗じた株式数(669,400株)としているとのことです。これは、本公開買付けにおいて、公開買付者は、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、当社に対して、当社の株主を公開買付者及び東レのみとすることを目的として実施される会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第180条に基づく当社株式の併合(以下「本株式併合」といいます。)の手続を実施することを要請する予定であるところ、本株式併合の手続を実施する際には、会社法第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされることから、本取引の実施を確実に遂行すべく、本公開買付け後に公開買付者及び東レが当社の総株主の議決権数の3分の2以上を所有することで、当該要件を満たすことができるように設定したものとのことです。
公開買付者は、本公開買付けにより、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、本株式併合により当社の株主を公開買付者及び東レのみとするために必要な一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)の実施を要請する予定とのことです。なお、本スクイーズアウト手続の完了後、当社株式の所有状況や本株式併合における併合比率によっては東レが51.00%、公開買付者が49.00%とならない可能性があるものの、当社に対する議決権所有比率は、原則として東レが51.00%、公開買付者が49.00%となることを予定しております。
また、本取引を図で表示すると大要以下のとおりとなるとのことです。
Ⅰ.本公開買付けの実施前(現状)
本日現在において、東レが当社株式2,191,000株(所有割合:51.06%)、その他の少数株主が当社株式2,099,678株(所有割合:48.94%)を所有しております。
Ⅱ.本公開買付け(2026年2月6日~同年3月24日)
公開買付者は、当社株式の非公開化を目的として、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を対象とする本公開買付けを実施するとのことです。
Ⅲ.(本公開買付けの成立後)本株式併合を通じた本スクイーズアウト手続(2026年3月下旬(予定))
公開買付者が、本公開買付けにより、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得できなかった場合には、公開買付者は、東レとともに、本公開買付けの成立及び決済完了を条件として、当社に対して本株式併合の手続を実行することを要請し、当社は当社の株主を公開買付者及び東レのみとするための手続を実施するとのことです。
Ⅳ.本取引の実施後(2026年8月中旬(予定))
本スクイーズアウト手続の完了後、当社に対する議決権所有比率は原則として、東レが51.00%、公開買付者が49.00%となることを予定しておりますが、具体的な議決権割合の調整方法については本日現在では未定であり、本公開買付けの結果を踏まえて判断することを予定しているとのことです。
当社株式は、本日現在、東京証券取引所スタンダード市場に上場しておりますが、下記「(4)上場廃止となる見込み及びその理由」に記載のとおり、本公開買付けの結果次第では、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があり、また、本公開買付けの成立後に、本スクイーズアウト手続を実施することとなった場合には、所定の手続を経て上場廃止となるとのことです。
② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
公開買付者は、2007年4月に日本碍子株式会社及び富士電機システムズ株式会社がそれぞれの水環境部門を吸収分割により株式会社NGK水環境システムズ(以下「NGK水環境システムズ」といいます。)及び富士電機水環境システムズ株式会社(以下「富士電機水環境システムズ」といいます。)に承継し、2008年4月1日にNGK水環境システムズを存続会社、富士電機水環境システムズを消滅会社とする合併により、商号をメタウォーター株式会社として設立されたとのことです。公開買付者の株式については、2014年12月に東京証券取引所市場第一部へ上場した後、2022年4月の東京証券取引所の市場区分の見直しにより、本日現在においては、東京証券取引所プライム市場に上場しているとのことです。
公開買付者のグループは、2026年2月5日現在、公開買付者、連結子会社17社、非連結子会社27社及び関連会社13社で構成(以下「公開買付者グループ」といいます。)され、「環境エンジニアリング事業」「システムソリューション事業」「運営事業」「海外事業」の4つの区分で事業を展開しているとのことです。各事業の具体的な内容は以下のとおりとのことです。
・環境エンジニアリング事業
水環境事業及び資源環境事業で構成され、国内の浄水場・下水処理場・資源リサイクル施設向けの機械設備等の設計・建設及び保守・維持管理等を主たる業務としているとのことです。
・システムソリューション事業
システムエンジニアリング事業及びカスタマーエンジニアリング事業で構成され、国内の浄水場・下水処理場向けの電気設備等の設計・製造及び保守・維持管理等を主たる業務としているとのことです。
・運営事業
国内の浄水場・下水処理場・資源リサイクル施設の運営事業を主たる業務としているとのことです。
・海外事業
海外の浄水場・下水処理場向けの施設・設備の設計・建設及び保守・維持管理並びに工場排水処理装置製造等の民需事業を主たる業務としているとのことです。
公開買付者グループの主要事業である国内の上下水道市場では、公開買付者は、人口減少等に起因する歳入減に伴う自治体の財政難や自治体における技術者不足が顕在化していることに加え、高度経済成長期に整備された施設・設備の老朽化、大地震や台風・集中豪雨等の自然災害への対策が喫緊の課題と考えているとのことです。このような状況において、水道、工業用水道、下水道において、PFI(注3)法の施行や水道法の改正等による民間の資金、技術、ノウハウを活用する公民連携、国土強靭化計画に基づく取り組み等が着実に進展しており、特に、PPP(注4)/PFI推進アクションプラン(内閣府:令和5年改定版)では、PPP/PFIの質と量の両面から充実を図るために新たな公民連携方式「ウォーターPPP」(注5)の導入拡大が推進されているとのことです。また、AI、IoT等の技術革新を背景に、上下水処理場の運転管理に遠隔監視を導入し、無人化や省人化の提案などによる新たな事業機会やビジネスモデルが創出されているとのことです。一方、海外の上下水道市場では、欧米等の先進国における施設・設備の老朽化に加え、米国では水資源の確保に向けた再生水の活用、欧州では環境規制の厳格化等への対応が重点課題と考えているとのことです。また、東南アジア地域においては、人口増による水需要の増加に伴い、上下水道インフラ整備の需要が高まっており、今後も各国の上下水道市場における課題やニーズを背景とした事業機会の拡大が期待されると考えているとのことです。さらに、近年では、世界中における物価上昇、金融資本市場の変動、中東地域をめぐる情勢、米国の政策動向による影響等のリスクが懸念されると考えているとのことです。
(注3) 「PFI」とは、「Private Finance Initiative」の略で、施設の設計・建設、維持管理、修繕等の業務について民間事業者の資金とノウハウを活用して包括的に実施する手法をいいます。
(注4) 「PPP」とは、「Public-Private Partnership」の略で、公共サービスの提供に民間が参画する手法をいいます。
(注5) 「ウォーターPPP」とは、上下水道等の施設更新・整備に関する2031年までの官民連携方式等を活用した国土交通省のアクションプランをいいます。
このような市場環境を踏まえ、公開買付者グループは、長期ビジョンの実現に向け、2024年4月24日付で2027年度(2028年3月期)を最終年度とする「中期経営計画2027」を策定し、2027年度の経営目標を受注高2,000億円以上、売上高2,000億円、営業利益130億円とし、各事業セグメントにおいて以下の成長戦略を推進しているとのことです。
・環境エンジニアリング事業:
環境エンジニアリング事業は、「水環境事業」と「資源環境事業」で構成しているとのことです。水環境事業では、昨今の環境課題に対応すべく、上下水道施設の温室効果ガス排出削減に貢献する製品及びシステムの開発、導入に取り組んでいるとのことです。また、今後増加する上下水道施設の更新需要に対して、維持管理を起点にした提案や最適なLCC(ライフサイクルコスト)を追求することで競争力を強化し、新たな機場(浄水場、下水処理場等。以下同様です。)の獲得を図っているとのことです。資源環境事業では、清掃関連施設としては都内で初めてネーミングライツが導入された施設において、公開買付者が企業認知度の向上に向けて命名権を獲得して命名した「メタウォーターサステナブルパークこがねい」が2025年3月に竣工したとのことです。今後も資源リサイクル施設の更新需要に伴いDBO(注6)案件が増加するなか、提案から設計・建設・維持管理まで、組織としての対応力やパートナー企業との連携を強化し、新たな機場の獲得及び地域貢献を推進していくとのことです。
(注6) 「DBO」とは、「Design Build Operate」の略で、公共が資金を調達し、設計・建設、運営を民間に委託する方式をいいます。
・システムソリューション事業:
システムソリューション事業は、「システムエンジニアリング事業」と「カスタマーエンジニアリング事業」で構成しているとのことです。システムエンジニアリング事業では、今後の上下水道施設における電気設備の老朽化に伴う更新需要に対して、特に監視系のマイグレーション(注7)や開発投資等を積極的に推進し、新たな更新需要の獲得を図っているとのことです。また、事業部門横断に加え、協力会社との連携の深化によりエンジニアリング手法を改革し、ICT(注8)等を活用することで、データ連携による品質向上及びさらなる業務効率化によるコストダウン等に取り組んでいるとのことです。カスタマーエンジニアリング事業では、これまでの実績やノウハウを活用して顧客への提案力を強化し、継続的な電気設備の保守点検及び修繕工事等の獲得を図っているとのことです。また、WBC(注9)の拡販及び活用等により、新たな顧客及び新規事業の獲得を目指しているとのことです。
(注7) 「マイグレーション」とは、既存のシステムやソフトウェアを新たな環境等に移転・移行して活用することをいいます。
(注8) 「ICT」とは、「Information and Communication Technology」の略で、情報処理技術及び情報通信技術の総称をいいます。
(注9) 「WBC」とは、「Water Business Cloud」の略で、クラウド型プラットフォームを活用した上下水道事業をサポートするICTサービスをいいます。
・運営事業:
国内では、今後さらに人口減少、自治体の技術者不足や財政難等が顕在化していくなか、これらの解決策として新たに導入された公民連携方式「ウォーターPPP」を好機と捉えるとともに、PFI法の施行から約20年が経過し、初期に開始したPPP事業の多くは契約満了により第2期目を迎える時期が近付いており、公開買付者グループとしての実績やノウハウを生かした新たなビジネスモデルや地域特性に応じた自治体への提案等を推進しているとのことです。また、公開買付者グループが運営する機場について、現地運転員の省人化や無人化、運転ノウハウの蓄積や高度化等を実現するため、公開買付者グループ内の組織であるオペレーションサポートセンター(OSC)を活用し、競争力を強化するとともに運営事業の拡大を図っているとのことです。
・海外事業:
欧米市場では、水不足への懸念や環境規制等が強化されるなか、公開買付者グループは欧米を戦略エリアと位置付け、再生水市場及び微量汚染物質処理等の高度な処理プロセスへの対応に注力しているとのことです。また、公開買付者及び欧米のグループ企業間の連携を強化し、さらなるシナジー創出を目指しているとのことです。一方、アジア市場では公開買付者グループの特有技術やシステムの拡販に向けて、現地企業との連携を強化しているとのことです。公開買付者は、公開買付者の米国子会社であるMETAWATER USA, INC.を通じて、2025年4月に米国のエンジニアリング会社であるSchwing Bioset, Inc.の全株式を取得したとのことです。引き続き欧米を戦略エリアとして、さらなる事業拡大を目指しているとのことです。
一方、当社の創業は、1924年8月に株式会社エル・レイボルド商館内に当社の母体となった都市工業部が発足し、ドイツ製水処理機械の輸入を開始したことに遡り、1936年1月にシンター温泉管の製造を行うことを目的に日本温泉管株式会社として創立されました。当社は、1946年3月に商号を日本温泉水道用品株式会社に変更、同年12月に商号を水道機工株式会社に変更し、水道施設を主体として水処理機械・装置全般の事業展開を本格化いたしました。その後、当社は、1963年2月に東京店頭市場銘柄に登録した後、2013年7月東京証券取引所と株式会社大阪証券取引所の合併に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場し、2022年4月には東京証券取引所の市場区分の見直しにより東京証券取引所スタンダード市場へ移行し、現在に至っております。
当社は、本日現在、当社、親会社である東レ、子会社5社及び関連会社2社(以下「当社グループ」といいます。)で構成され、以下の「プラント建設」及び「O&M」の2つのセグメントで事業を営んでおります。
・プラント建設:
上水道施設浄水設備、下水道施設水処理設備、産業用水及び廃水施設水処理設備等の製造販売
・O&M:
上水道施設浄水設備、下水道施設水処理設備、産業用水及び廃水施設水処理設備等に関するメンテナンス保守・運転管理
当社グループの主力である上下水道水処理分野においては、水道インフラを取り巻く環境として、堅調な公共投資を背景に老朽化施設の更新投資は増加しているもののさらなる耐震化並びに耐災害化への対応が求められる一方で、自治体等の水道事業体が所有する浄水場などの水道供給用浄水施設の老朽化や給水人口減による料金収入減少及び水道関連職員数の不足などの課題に直面している状況です。当社グループとしては、このような状況の中で中長期的に水道インフラの課題解決に向けて大きな役割を担うべく2023年から2025年の中期経営計画を2023年2月に策定し、2030年目標として、2031年3月期において300億円の売上高目標を掲げると同時に営業利益構造の転換を図るための以下の諸施策を実行しております。
① グループ経営・総合力強化:グループ全体での諸課題の共有・実行、機能別組織下でのグループ内連携強化
② メンテナンス事業の収益拡大:2030年目標の売上高達成に向けたサービスステーション(注10)の拡充による基盤作り
③ 官民連携事業(PPP/PFI、DB/DBO(注11)への対応強化:関連案件への参画拡大
④ 製造・開発機能の強化:製品製造・開発基盤の体制拡充と製品管理の一元化
⑤ グループ内人材交流推進:交流・融合推進のための役員、幹部派遣
⑥ M&A・アライアンスの推進:事業全般におけるM&A機会の探索
(注10) 「サービスステーション」とは、既存納入顧客へのメンテナンスに即対応可能な技術サービス要員を配置した拠点をいいます。
(注11) 「DB/DBO」とは、Design Build(設計、施工)/Design Build Operation(設計、施工、運転管理)の略で一括発注方式での契約形態をいいます。
当社グループでは、「2030年近傍における目指す会社の姿」として、浄水場設備におけるメンテナンス事業で営業利益6割を稼ぎ出す事業構造の転換を打ち出し、2023年から2025年の中期経営計画期間をその構造転換のための準備期間と位置付けており、2026年3月期においても引き続き、グループ経営・総合力強化を柱に据え、グループ会社や事業の垣根を超えて、上記の諸施策を実行してまいりました。
当社グループの事業見通しは、上下水道分野において、国土強靭化に向けた対策である耐震・耐災害化への投資として浄水場を含む水道供給用浄水施設へのインフラ投資拡大が見込まれるとともに、中長期的には国土交通省による上下水道等の施設更新・整備施策であるウォーターPPP推進や水道事業の広域連携の加速による老朽化施設の統合、更新が進められることにより、対象となる市場は拡大する見通しです。
当社グループは、中期経営計画における事業方針に基づき次の課題への取り組みをグループの柱に据えて引き続き事業基盤強化並びに拡大に努めております。
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事業区分 |
事業対象分野等 |
中期事業方針 |
当面の課題 |
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プラント建設 |
浄水場等の施設 更新・建設 |
官需上水市場での自治体主導から官民連携による発注形態への変化の中で、更新・建設市場における収益確保に加え、DB市場でのプレゼンス向上により浄水場更新・建設分野での現状収益の維持を図る。 |
受注量の維持・確保 事業基盤・要員体制の維持 新製品開発の推進 |
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民間向け用廃水施設建設等 |
東レの水処理素材/システムを活用した設備納入を通じて利用顧客の裾野を広げることにより、将来のメンテナンス獲得のための顧客基盤拡大を図る。 |
受注量の拡大 将来のメンテナンス拡大 |
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浄水場向け標準製品製造販売等 |
浄水場向け製品の製造、開発拠点としての機能強化、整備を図る。 |
製造・開発体制の整備拡充 |
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O&M |
浄水場等のメンテナンス・保守等 |
浄水場等施設維持のためのメンテナンス対応ニーズが増加している顧客の状況から、潜在的な既設設備に対するメンテナンスニーズの掘り起こしを強化し、安定的な収益基盤の確立を目指す。 |
受注量の拡大 事業基盤・要員体制の拡大 |
このような状況の下、上下水道事業においてウォーターPPPが進展する中、競合他社においても公民連携案件への積極的な参画、事業領域の拡大等、競争環境が一層激化していることを踏まえ、公開買付者は、パートナー企業との連携を強化し、新たな機場の獲得を成長戦略として推進しているとのことです。公開買付者は、当社との間で、2013年3月に国内上下水道分野及び再生水処理分野で業務提携契約を締結し、関係を築いてきたとのことです。公開買付者は、当該業務提携を通じ、当社が国内上水道事業において、急速ろ過方式での高いシェア、エンジニアリング分野及びO&M分野における長年の実績に裏付けされた高いプレゼンスを有している一方で、上記のウォーターPPPの進展による事業環境が変化する中で、上下水道一体となった場合の下水道分野への対応、浄水場・下水処理場の設備全体(機械設備、電機設備)への対応、事業運営ノウハウ強化等の課題も存在すると認識したとのことです。公開買付者は、機械技術と電気技術の融合(機電融合)により水処理施設・関連施設全体を最適化する技術、維持管理ノウハウやICTまで含めたトータルソリューションの提供、宮城県・熊本県でのコンセッション事業(注12)等の公民連携事業に関する高い実績を誇り、ウォーターPPPの進展を見据えた事業運営ノウハウを有している点を公開買付者の強みとして考えているとのことです。他方で、今後起こり得る事業環境の変化への対応力の一層の強化の観点から、専門技術に関する機能等の拡充及び補完、技術者(監理技術者、技術士、施工管理技士等)のリソースの拡充、新技術や新たなビジネスモデルのマーケティング・設計・開発等を対処すべき課題として認識しているとのことです。公開買付者としては、本取引を通じて、両社の強みを融合したシナジーを創出し、上下水道事業における環境変化を踏まえた課題へ対処することにより、両社の一層の企業価値向上が可能になると考えているとのことです。また、公開買付者は、本取引により、当社株式を非公開化することで株式市場の短期的な評価にさらされる中では採用できなかった大胆かつ機動的な打ち手の検討も可能になり、より中長期的な視点からの事業投資の実行等を通じた企業価値向上の実現に向けた取り組みが加速できると考えているとのことです。なお、公開買付者は、東レが引き続き当社の親会社として当社株式を継続所有することを想定しており、公開買付者及び当社それぞれが本取引により実現するシナジーを享受し企業価値向上を実現するにあたり、引き続き親会社としての東レの関与は、東レからの水処理素材・システムにおける技術的な関与や上場廃止後の社会的知名度の補完、資金力を生かした成長投資支援等を以って実現するシナジーもあることを踏まえると一定の合理性があると考えているため、本取引により公開買付者が新たに東レの子会社である当社を関連会社とすることを企図しているとのことです。
(注12) 「コンセッション」とは、利用料金の徴収を行う公共施設で、所有権を公的主体が有したまま、運営権を民間事業者に設定する手法をいいます。
公開買付者としては、本取引により、以下のシナジーの実現が可能になると考えているとのことです。なお、当社が公開買付者の持分法適用関連会社となった場合は、発現したシナジーによる利益の一部が親会社である東レに帰属する可能性はあるものの、新たに公開買付者が享受するシナジーに加えて、東レの水処理素材・システムにおける技術的な関与や知名度、資金力を通じてこれまで当社が享受してきたシナジーを引き続き実現することを踏まえると、公開買付者は、本取引後も東レが当社の親会社として存続することは望ましく一定の合理性があると考えているとのことです。
(ⅰ)ウォーターPPPの進展を見据えた事業運営ノウハウの強化
公開買付者は、ウォーターPPP案件での代表企業での実績、特別目的会社(SPC)の運営ノウハウを多数有していると考えており、ウォーターPPP案件を共同で応札する中で、公開買付者が保有している事業運営ノウハウを共有化することが可能と考えているとのことです。
(ⅱ)上水道分野の機械設備(特に急速ろ過方式による関連浄水設備)に強みを有する当社と、電機設備全般の技術を有する公開買付者との機電融合によるシナジーの創出
当社の急速ろ過方式を採用する既設機場において、公開買付者の電機設備やWBC(既設有、既設無を含みます。)と連携することで、顧客に対する提案内容(他社との差別化、コスト競争力等)を強化することが可能と考えているとのことです。
(ⅲ)両社グループが保有する技術・システムのシナジーによる国内外への事業展開
当社が保有する上水技術と公開買付者が保有する電機技術の連携や公開買付者の海外事業(海外子会社)と当社とのコラボレーション(例えば、当社の技術等の輸出、公開買付者の海外子会社の技術等の輸入)が可能と考えているとのことです。
(ⅳ)両社が保有するリソースを活用した新規事業の創出や開発力の強化、管理・間接部門の効率化
当社の上水事業の維持管理機場と公開買付者の上下水事業の維持管理機場との連携による広域的な維持管理の提案(例えば、公開買付者が保有するオペレーションサポートセンター(OSC)との連携による無人化・省人化)や当社が保有するろ過技術等と公開買付者が保有する制御技術等を組み合わせた新たなシステム・サービスの開発により、新規事業の創出や開発力の強化、管理・間接部門の効率化を図ることが可能と考えているとのことです。
なお、一般に、株式の非公開化に伴うデメリットとしては、社会的信用力の低下、取引先が減少する可能性、直接金融による資金調達手段の喪失、従業員・人材採用を含む人的リソースの確保に対する悪影響等が挙げられるものの、公開買付者としては、信用力の低下に関しては、親会社である東レの信用力や当社の創業100年の歴史から多くの自治体への納入実績を有し、近年の業績等を踏まえると大きく影響するものではないと考えていること、取引先の減少に関しては、当社グループの主力事業である上下水道水処理分野においては上場・非上場にかかわらず公正な入札により受注者が決まる仕組みであるため受注減少や支払い遅延等の影響はなく、上場廃止が直接的な取引先の減少の原因となることはないと考えていること、人的リソースの確保に関しては、テレビCMや広告媒体、SNS等での企業PRを実施することで知名度を確保することができると考えていることを総合的に検討した結果、当社株式の非公開化に伴うデメリットは、ないものと考えているとのことです。
かかる検討を踏まえ、公開買付者は、2023年11月上旬頃から、東レ及び当社に対して、資本提携に向けた協議を開始したい旨を申し入れ、社内で検討を行うとともに、2024年3月に公開買付者と東レとの間で資本提携後の資本構成等に関する協議を行ったとのことです。また、2024年4月から5月にかけて当社と合計3回の打合せを実施し、市場環境に関する認識、当社の事業体制、資本提携の意義、資本提携後の資本構成や業務の推進方法等について質疑応答を重ねたとのことです。上記の検討を踏まえて、東レ及び当社より2024年6月上旬に、当該協議に応じる旨の回答を受け、2024年6月下旬にリーガル・アドバイザーとして森・濱田松本法律事務所外国法共同事業を選任したとのことです。その後、公開買付者は、当該協議を通じて2024年7月上旬に、東レ及び当社より本取引を検討する意向があることを協議の過程において確認いたしました。そして、2024年7月11日に、東レ及び当社との間で資本業務提携の実現の可能性を検討する目的で秘密保持契約書を締結したとのことです。また、公開買付者は、本取引に関する検討を段階的に実施するため、2024年7月中旬にファイナンシャル・アドバイザーとしてみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)を選任したとのことです。そして、公開買付者は、2024年8月下旬から資本提携によるシナジーやディスシナジーの可能性、資本提携に伴う資金、検討に向けた社内体制などについて社内検討を行った上で、2024年11月中旬から同年12月下旬までに東レ及び当社とも複数回の協議を重ね、東レは当社の親会社として存続し、また、公開買付者が新たに当社を持分法適用関連会社とすることを合意した上で、2024年12月26日に、東レ及び当社に対して、東レ以外が所有する当社株式の全てを公開買付者が公開買付け等により取得することを企図している旨を記載した初期的な意向表明書を提出するとともに、当社グループに対するデュー・ディリジェンスを実施したいことを申し入れたところ、2025年1月29日に当社より、当社側での本取引の体制構築及び検討準備の観点から想定スケジュールに対して約半年間延期し、デュー・ディリジェンスの実施目途を同年10月上旬としたい旨の申し入れがあり、公開買付者は、その申し入れを受け入れたとのことです。また、東レとしても2024年12月26日に公開買付者から提出された意向表明書に記載の想定スケジュールが約半年間延期されることについて2025年1月29日に受け入れたとのことです。
その後、公開買付者は、2025年7月中旬に再度本取引の実施について検討した上で、2025年7月30日に、東レ及び当社に対して、東レの持分以外の当社株式を公開買付者が取得することについて検討している旨を記載した初期的な意向表明書を再提出するとともに、当社グループに対するデュー・ディリジェンスを実施したいことを改めて申し入れたところ、2025年9月18日に、東レ及び当社より、本取引の実施に向けた具体的な協議を進めること、及び当社より、デュー・ディリジェンスを受け入れる旨の連絡を受領したとのことです。
そこで、公開買付者は、2025年10月上旬から同年12月下旬にかけて実施した当社グループに対するデュー・ディリジェンスを踏まえ、本取引の検討を中止せざるを得ない重大な問題点が検出されなかったことから、当社及び本特別委員会(以下「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に定義します。以下同じです。)に対し、2025年12月25日に、当社が2026年3月期の期末配当を無配とすることを前提に、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を3,400円(提案日の前営業日である2025年12月24日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,035円に対して12.03%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じです。)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,026円(円未満を四捨五入。以下、終値単純平均値の計算において同じです。)に対して12.36%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値2,982円に対して14.02%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,755円に対して23.41%のプレミアムを加えた価格)とする初回提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2025年12月29日に、本特別委員会から、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の再検討を要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を受け、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年1月7日に、本公開買付価格を3,600円(提案日の前営業日である2026年1月6日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,255円に対して10.60%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,060円に対して17.65%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,005円に対して19.80%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,831円に対して27.16%のプレミアムを加えた価格)とする、2回目の提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年1月8日に、本特別委員会から、引き続き当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の再検討を要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を受けて、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年1月14日に、本公開買付価格を3,700円(提案日の前営業日である2026年1月13日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,225円に対して14.73%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,107円に対して19.09%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,031円に対して22.07%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,879円に対して28.52%のプレミアムを加えた価格)とする、3回目の提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年1月16日に、本特別委員会から、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の大幅な引き上げを要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を受けて、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年1月21日に、本公開買付価格を3,800円(提案日の前営業日である2026年1月20日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,525円に対して7.80%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,255円に対して16.74%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,092円に対して22.90%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,939円に対して29.30%のプレミアムを加えた価格)とする、4回目の提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年1月22日に、本特別委員会から、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の大幅な引き上げを要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を受けて、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年1月26日に、本公開買付価格を3,850円(提案日の前営業日である2026年1月23日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,510円に対して9.69%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,327円に対して15.72%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,128円に対して23.08%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,967円に対して29.76%のプレミアムを加えた価格)とする、5回目の提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年1月27日に、本特別委員会から、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の大幅な引き上げを要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を受けて、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年1月28日に、本公開買付価格を3,900円(提案日の前営業日である2026年1月27日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,455円に対して12.88%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,386円に対して15.18%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,146円に対して23.97%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,985円に対して30.65%のプレミアムを加えた価格)とする、6回目の提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年1月29日に、本特別委員会から、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の大幅な引き上げを要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を受けて、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年2月2日に、本公開買付価格を3,930円(提案日の前営業日である2026年1月30日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,280円に対して19.82%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,406円に対して15.38%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,173円に対して23.86%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,004円に対して30.83%のプレミアムを加えた価格)とする、7回目の提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年2月2日に、本特別委員会から、第7回目の提案価格は当社の本源的価値を十分に反映しているとはいえず、本公開買付けへの応募を推奨できる状況にはないとして、本公開買付価格を4,300円に引き上げることを要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を踏まえ、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年2月4日に、本公開買付価格を4,000円(提案日の前営業日である2026年2月3日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,570円に対して12.04%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,407円に対して17.41%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,184円に対して25.63%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,018円に対して32.54%のプレミアムを加えた価格)とする、8回目の提案を書面で行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、2026年2月4日に、本特別委員会から、当社のファイナンシャル・アドバイザー及びリーガル・アドバイザーからの助言並びに第三者算定機関による株式価値算定の試算結果等を踏まえ、第8回目の提案価格は本公開買付けへの応募を推奨できる状況にはないとして、本公開買付価格の大幅な引き上げを要請する旨の回答を受けたとのことです。かかる要請を踏まえ、公開買付者は、当社及び本特別委員会に対し、2026年2月4日に、本公開買付価格を4,050円(提案日の前営業日である2026年2月3日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,570円に対して13.45%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,407円に対して18.87%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,184円に対して27.20%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,018円に対して34.19%のプレミアムを加えた価格)とする旨、これ以上の提案価格の引上げは困難な状況にあるため最終提案価格とする旨の9回目の提案を書面で行ったところ、同日に、本特別委員会から、最終的な意思決定は当社の取締役会での決議によることを前提として、当該提案価格に応諾する旨の回答を受けたとのことです。
以上の経緯を経て、公開買付者は、2026年2月5日開催の取締役会において、本取引の一環として本公開買付けを実施すること、並びに東レとの間で本不応募契約及び本株主間契約を、東レ及び当社との間で本資本業務提携契約を締結することを決議したとのことです。
③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由
(ⅰ)公開買付者からの提案及び検討体制構築の経緯
当社は、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」のとおり、将来にわたる企業価値向上に向けた様々な施策についての検討を行ってまいりましたが、当社は、公開買付者から2023年11月上旬頃に、資本提携に向けた協議を開始したい旨の申し入れを受け、2024年2月から同年5月にかけて社内で検討を行うとともに、その間に公開買付者に対して合計3回のヒアリングを実施し、市場環境に関する認識、公開買付者の事業体制、資本提携の意義、資本提携後の資本構成や業務の推進方法等について質疑応答を重ねました。また、2024年3月には、公開買付者と東レとの間でも資本提携後の当社における資本構成等に関する協議が行われたとのことです。上記の検討を踏まえて、2024年6月上旬に、当社より当該協議に応じる旨の回答を行い、それ以降、公開買付者、東レ及び当社は、継続的に意見交換を行ってまいりました。そして、2024年7月11日に、公開買付者及び東レとの間で資本業務提携の実現の可能性を検討する目的で秘密保持契約書を締結いたしました。また、公開買付者は、社内検討を行ったうえで、2024年12月26日に東レ及び当社に対して、本取引に関する初期的な意向表明書を提出し、当社は、公開買付者より、本取引の提案に至った背景及び本取引の意義・目的について説明を受けました。当社は、かかる提案について、当社グループに対するデュー・ディリジェンスに対応するための体制を構築するために2025年3月から同年5月にかけての当社に対する税務調査への対応、決算対応等を完了させる必要があり、かつ慎重に検討を行う必要があると判断したため、2025年1月上旬に想定スケジュールに対して約半年延期することの申し入れを行うことを決定しました。そして、公開買付者は、再度社内検討を行った上で、2025年7月30日に、当社に対して、本取引に関する初期的な意向表明書を提出し、当社は、公開買付者より、改めて本取引の提案に至った背景及び本取引の意義・目的について説明を受けました。当社においてかかる提案について慎重に検討を行った結果、2025年9月18日に、デュー・ディリジェンスやその他の本取引に向けた具体的な検討及び協議を開始することを決定しました。
当社は、当社株式の非公開化の是非を含めて本公開買付けについて検討するに際し、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保することを目的として、公開買付者から独立した立場で、当社の企業価値の向上及び当社の少数株主の皆様の利益確保の観点から本公開買付け取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制を構築する観点から、2024年12月下旬、公開買付者、東レ及び当社から独立したファイナンシャル・アドバイザーとして、株式会社三井住友銀行企業情報部(以下「三井住友銀行企業情報部」といいます。)を、公開買付者、東レ及び当社から独立したリーガル・アドバイザーとして、サウスゲイト法律事務所・外国法共同事務所(以下「サウスゲイト法律事務所」といいます。)を、公開買付者、東レ及び当社から独立した第三者算定機関として、山田&パートナーズアドバイザリー株式会社(以下「山田&パートナーズアドバイザリー」といいます。)を選任しました。
当社は、(ⅰ)当社株式を2,191,000株(所有割合:51.06%)所有する東レは、当社の筆頭株主兼親会社であるところ、本取引は、当社株式を非公開化し、当社の株主を公開買付者及び東レの2社のみとすることを企図していること、(ⅱ)東レは本公開買付けに応募せず、公開買付者と締結した株主間契約に基づき、本取引の実施後も、当社の株主として残存し、引き続き当社の親会社として影響力を維持することが予定されていること、並びに(ⅲ)公開買付者、東レ及び当社の間では、本取引完了後の当社の運営に関する本資本業務提携契約が締結されることが予定されていることを踏まえると、当社の親会社である東レと当社の少数株主の利害が一致しない可能性があること、並びに有価証券上場規程第441条(MBO等に係る遵守事項)の要請の趣旨を踏まえ、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保することを目的として、サウスゲイト法律事務所の助言を踏まえ、2025年9月18日付で、公開買付者、東レ及び当社並びに本取引の成否のいずれからも独立した、村上英治氏(当社の独立社外取締役)、藤本英昭氏(当社の独立社外取締役)、加藤祐大氏(増田パートナーズ法律事務所パートナー弁護士)の3名から構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置しました。また、当社は、本特別委員会に対し、(ⅰ)本取引の目的の正当性・合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含みます。)、(ⅱ)本取引の取引条件の公正性・妥当性、(ⅲ)本取引に係る手続の公正性、(ⅳ)上記(ⅰ)乃至(ⅲ)の観点から、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正なものといえるか、(ⅴ)上記(ⅰ)乃至(ⅳ)を踏まえ、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非(以下、これらを総称して「本諮問事項」といいます。)について諮問しました。(本特別委員会の設置等の経緯、検討の経緯及び判断内容等の詳細については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥ 当社における独立した特別委員会の設置及び当社における特別委員会からの答申書の入手」をご参照ください。)また、当社は、公開買付者及び東レから独立した立場で、本公開買付けに係る検討、交渉及び判断を行う体制(本公開買付けの検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)を当社の社内に構築するとともに、2025年9月30日に開催された第1回特別委員会において、本特別委員会により、かかる検討体制につき独立性及び公正性の観点から問題がないことについて承認を受けております(詳細については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における独立した検討体制の構築」をご参照ください)。
(ⅱ)検討・交渉の経緯及び判断内容
当社は、上記体制を整備した後、本特別委員会により事前に確認された交渉方針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、三井住友銀行企業情報部及びサウスゲイト法律事務所の助言を受けながら、本取引の是非及び取引条件の公正性等に関して公開買付者との間で複数回に亘る協議・交渉を行いました。
本公開買付価格については、当社及び本特別委員会は、2025年12月25日に、公開買付者から本公開買付価格を3,400円(提案日の前営業日である2025年12月24日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,035円に対して12.03%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じです。)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,026円(円未満を四捨五入。以下、終値単純平均値の計算において同じです。)に対して12.36%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値2,982円に対して14.02%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,755円に対して23.41%のプレミアムを加えた価格)とする初回提案の書面による提出を受けました。初回提案に対して、本特別委員会は、2025年12月29日に、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の再検討を要請しました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年1月7日に、本公開買付価格を3,600円(提案日の前営業日である2026年1月6日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,255円に対して10.60%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,060円に対して17.65%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,005円に対して19.80%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,831円に対して27.16%のプレミアムを加えた価格)とする、2回目の提案を書面で受領しました。第2回提案を受けて、本特別委員会は、2026年1月8日に、公開買付者に対して当社の少数株主の利益に配慮する観点から、改めて本公開買付価格の見直しを検討するように要請をいたしました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年1月14日に、本公開買付価格を3,700円(提案日の前営業日である2026年1月13日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,225円に対して14.73%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,107円に対して19.09%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,031円に対して22.07%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,879円に対して28.52%のプレミアムを加えた価格)とする、3回目の提案を書面で受領しました。第3回提案に対し、本特別委員会は、2026年1月16日に、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、改めて本公開買付価格の見直しを検討するように要請をいたしました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年1月21日に、本公開買付価格を3,800円(提案日の前営業日である2026年1月20日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,525円に対して7.80%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,255円に対して16.74%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,092円に対して22.90%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,939円に対して29.30%のプレミアムを加えた価格)とする、4回目の提案を書面で受領しました。第4回提案に対し、本特別委員会は、2026年1月22日に、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格の大幅な引き上げを検討するように要請をいたしました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年1月26日に、本公開買付価格を3,850円(提案日の前営業日である2026年1月23日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,510円に対して9.69%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,327円に対して15.72%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,128円に対して23.08%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,967円に対して29.76%のプレミアムを加えた価格)とする、5回目の提案を書面で受領しました。第5回提案に対し、本特別委員会は、2026年1月27日に、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、改めて本公開買付価格の大幅な引き上げを検討し、再度の価格提案については2026年1月28日までに回答するように要請をいたしました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年1月28日に、本公開買付価格を3,900円(提案日の前営業日である2026年1月27日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,455円に対して12.88%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,386円に対して15.18%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,146円に対して23.97%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値2,985円に対して30.65%のプレミアムを加えた価格)とする、6回目の提案を書面で受領しました。第6回提案に対し、本特別委員会は、2026年1月29日に、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、改めて本公開買付価格の大幅な引き上げを検討し、再度の価格提案については2026年2月2日までに回答するように要請をいたしました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年2月2日に、本公開買付価格を3,930円(提案日の前営業日である2026年1月30日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,280円に対して19.82%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,406円に対して15.38%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,173円に対して23.86%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,004円に対して30.83%のプレミアムを加えた価格)とする、7回目の提案を書面で受領しました。第7回提案に対し、本特別委員会は、2026年2月2日に、当社の少数株主の利益に配慮する観点から、本公開買付価格を大幅に引き上げ、4,300円とするように要請をいたしました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年2月4日に、本公開買付価格を4,000円(提案日の前営業日である2026年2月3日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,570円に対して12.04%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,407円に対して17.41%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,184円に対して25.63%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,018円に対して32.54%のプレミアムを加えた価格)とする、8回目の提案を書面で受領しました。第8回提案に対し、本特別委員会は、2026年2月4日に、現在の水準では一般株主に対して本公開買付けへの応募を推奨できず、今一度、提案価格の大幅な引き上げを検討するように要請をいたしました。当社及び本特別委員会は、かかる要請を受けた公開買付者から、2026年2月4日に、本公開買付価格を4,050円(提案日である2026年2月4日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,550円に対して14.08%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,413円に対して18.66%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,190円に対して26.96%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,026円に対して33.84%のプレミアムを加えた価格)とする、最終提案を書面で受領しました。最終提案に対し、本特別委員会は、同日に、最終的な意思決定は当社の取締役会での決議によることを前提として、最終提案における本公開買付価格に応諾する旨の回答をいたしました。
以上の検討・交渉過程において、当社は、適宜、本特別委員会に報告し、本特別委員会から確認及び意見の申述等を受けております。具体的には、公開買付者との交渉にあたっては、本特別委員会の意見を踏まえた交渉方針に従って対応を行っており、また、公開買付者から本公開買付価格の提案を受領した際には、その都度、直ちに本特別委員会に対して報告を行い、その助言を踏まえて当社内にて検討を行い、対応を行っております。その上で、当社は、サウスゲイト法律事務所から受けた法的助言及び山田&パートナーズアドバイザリーから2026年2月4日付で取得した株式価値算定書(以下「当社株式価値算定書」といいます。)の内容を踏まえつつ、本特別委員会から2026年2月5日付で取得した答申書(以下「本答申書」といいます。)の内容を最大限に尊重しながら、本取引を通じて当社の企業価値の向上を図ることができるか、本公開買付価格を含む本取引の諸条件は妥当なものか、本取引は公正な手続を通じて行われることにより少数株主の享受すべき利益が確保されるものとなっているか等の観点から慎重に協議・検討を行いました(本答申書の詳細については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥ 当社における独立した特別委員会の設置及び当社における特別委員会からの答申書の入手」をご参照ください)。
その結果、当社は、2026年2月5日開催の当社取締役会において、以下の点を踏まえると、本取引を通じて当社株式を非公開化し、公開買付者とより一層連携を深めることは、当社グループの企業価値向上に資するものであると考えるに至りました。
当社の主力事業分野である上下水道分野では、施設の老朽化に伴う更新需要や国土強靭化に向けた耐震・耐災害化への対応が急務となっております。これに伴い、政府による「ウォーターPPP」の導入加速など、官民連携による抜本的な事業構造の変革が進展しています。また、プラント建設事業では、従来型の公共事業(EPC)市場が縮小傾向にある一方で、自治体による設備更新の効率化の要請を背景として、設計・建設から運営・維持管理までを一括して民間に委託するDB・DBO方式への移行が急速に進んでおり、案件の広域化・大型化が顕著であります。また、O&M事業については、メンテナンス及び施設の運転管理の双方に関して需要が増加傾向にあります。
当社は、このような事業構造の変化を踏まえて、2027年3月期から2030年3月期に向けた方針として、2030年営業利益目標20億円達成に向けたO&M収益基盤による利益拡大とEPCからPPPへ変化する市場への対応を掲げ、2023年3月期から2026年3月期を対象とする現行の中期経営計画で拡大を進めてきたメンテナンス事業の収益基盤をベースに、より大型化するPPP案件の受注による収益拡大を目指しております。当社は、上下水道分野における急速ろ過方式による浄水処理技術を基盤とするエンジニアリング及びO&M分野において強みを有している一方で、ウォーターPPPの国策推進に伴う業界再編が急速に展開し、競合する各社による合従連衡が進む中、当社単独の技術領域や限られた人員リソースのみで土木・建築・電気設備を含む大規模な包括案件に対応することは困難になりつつあります。また、業界全体で人材不足が深刻化する中、単独での事業継続は市場競争力の低下やニッチ市場への縮小均衡を招くリスクがあり、包括的な技術力とプロジェクト管理能力を有するパートナーとの資本業務提携が不可欠であるとの判断に至りました。
当社は、公開買付者が、上下水道分野において業界トップクラスのPPPノウハウを有し、「機電融合」による高度な技術とICTを活用した運営管理に強みを持つリーディングカンパニーであると認識しております。また、当社は、公開買付者は、ろ過・排水・脱水等の技術領域に加え、大規模プロジェクトを総括する電気・土木の施工管理能力や、上下水道の運営及び維持管理に関する豊富なリソースを保有していると考えております。当社と公開買付者は、2013年から業務提携関係にあるものの、上記のとおり、ウォーターPPPの急速な進展による案件の大規模化、競合各社による合従連衡という市場環境の劇的な変化を受け、より強固な資本関係を伴う提携が必要であると判断するに至りました。当社は、公開買付者との提携関係により、以下のようなシナジーを期待できると考えております。
(a)技術・事業領域の相互補完による受注拡大
当社の強みである急速ろ過方式等の水処理技術と、公開買付者の保有する技術を組み合わせることで、上下水道における水処理において必要となる主要な技術領域を網羅することが可能となります。これにより、技術的な対応範囲の制約により応札・受注を断念せざるを得なかった大型一括発注案件への参入が可能となり、事業規模の拡大を見込むことができます。また、公開買付者の海外販路を活用することにより、当社の製品の海外拡販の可能性も高まると考えております。
(b)プロジェクト遂行能力の強化と効率化
当社は、大規模案件において、公開買付者がプロジェクト管理や電気・土木分野を担い、当社が得意とする水処理設備の納入にリソースを集中させることで、施工の効率化と品質の向上を図ることができると考えております。また、施工・製作業者の共同活用などサプライチェーンを共有することにより、調達力の強化やコスト削減が期待できると考えております。
(c)O&M事業の基盤強化
当社は、公開買付者との建設段階からの共同受注を通じて、建設後の長期的なO&M契約の獲得確度を高めるとともに、公開買付者のO&Mリソースやノウハウを活用することで、既存事業の収益性向上と安定的なストック収益の拡大を目指すことができると考えております。
(d)上場維持コストの削減
当社は、当社株式の非公開化により、当社株式の上場を維持するために必要な費用(有価証券報告書等の継続的な開示に要する費用、監査費用、株主総会の運営や株主名簿管理人への事務委託に要する費用等)を削減することができ、かつ、上場会社として必要となる管理部門の維持のための費用その他のコスト等、当社株式の上場を維持することによるその他の経営負担も軽減されるという副次的な効果も見込むことができるため、これにより、一層、事業成長への経営資源の集中を図ることも可能になると考えております。
なお、本取引の検討過程において、公開買付者、東レ及び当社の三社間で、本取引完了後の株主構成に関して協議を行ってまいりました。当社としては、本取引完了後の公開買付者の議決権所有比率が49.00%にとどまることにより、公開買付者との提携には一定の制約が生じるものの、東レによる技術支援や知名度、資金力を通じた支援を踏まえると、東レが親会社として存続しつつ、公開買付者が戦略的パートナーとして参画する体制が当社にとって最適であるものと判断しております。
他方、当社株式の非公開化に伴うデメリットとしては、当社は資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社としてのブランド力及び当社が享受してきた社会的な信用力等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかしながら、当社では東レを通じた資金調達に加えて、メインバンクとの取引関係を継続することで必要資金は十分に確保できると見込んでおり、資金調達に関する影響は限定的と判断しております。加えて、当社のブランド力に関しても、当社ではブランド委員会を設置し、テレビCMや新聞広告、近隣への広報活動を通じてブランド力の向上に努めているため、非公開化の影響は限定的と見込まれます。また、当社の社会的な信用力については、公開買付者及び東レが上場会社であり、そのガバナンス体制が当社にも及ぶことから、非公開化後も信用力は維持されるものと考えております。
当社が公開買付者の持分法適用関連会社になることに伴い、公開買付者以外の企業とのコンソーシアムの組成が実現しにくくなる可能性が抽象的には存在しているものの、公開買付者としては、当社が他社とのコンソーシアムの組成を制限する方針を有しておらず、また、公開買付者と当社の間では、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号、その後の改正を含みます。以下「独占禁止法」といいます。)上の制約も踏まえて、入札関連情報に関しては厳格な情報管理がなされるため、他社とのコンソーシアム組成において支障を生じることはないと考えております。また、当社の既存株主には取引先も存在しますが、当社は、本取引によって資本関係が消滅することによる事業上の影響は限定的と判断しております。
以上を踏まえ、当社取締役会は、当社株式の非公開化により得られるメリットが、想定されるデメリットを上回ると考えるに至り、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが当社の企業価値の向上に資するものであると判断いたしました。
また、当社は、以下の点等から、本公開買付価格4,050円は妥当であり、本公開買付けは当社の株主の皆様に対して合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
(a)当該価格が、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載の山田&パートナーズアドバイザリーから2026年2月4日付で提出を受けた当社株式価値算定書における当社株式の株式価値算定結果のうち、市場株価法におけるレンジの上限値を上回り、かつ、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)及び類似会社比較法に基づく算定結果のレンジの範囲内に収まる水準となっていること。特に、当社の本源的価値を反映すると考えられるDCF法に基づく算定結果との関係では、レンジの下限値を相当程度上回り、当該レンジを四分割した場合に、下限値から4分の1に位置する価格(3,939円)を超える価格となっていること。
(b)当該価格が、本公開買付けの実施についての公表日の前営業日である2026年2月4日を基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日の終値3,550円に対して14.08%、基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値3,413円に対して18.66%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値3,190円に対して26.96%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値3,026円に対して33.84%プレミアムが加算されたものであること。かかるプレミアムは、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」を公表した2019年6月28日から2025年12月30日までに公表されかつ成立したTOB事例480件のうち、買付者及び特別関係者のTOB実施後の予定保有割合が100%かつスクイーズアウト手続が株式併合である事例(ただし、対象者がREITまたはTOKYO PRO Market上場の事例、自己株TOB、ディスカウントTOB、二段階TOBの第一回TOB、MBO、対象者が投資法人である事例、PBR1倍未満の事例を除く。)35件(以下「参考事例」という。)の状況(プレミアム割合の中央値は、公表日前営業日の終値に対して28.08%、直近1ヶ月の終値単純平均値に対して32.04%、直近3ヶ月の終値単純平均値に対して35.33%、直近6ヶ月の終値単純平均値に対して42.62%)と比較したとき、過去の類似事例におけるプレミアム水準と比べると必ずしも高い水準とはいえないものの、下表の参考事例のプレミアム率分布記載のとおり、上述の本公開買付価格に係るプレミアム率と同水準のプレミアムが付された事例が、基準日の終値に対しては5件、直近1ヶ月の終値単純平均値に対しては5件、直近3ヶ月の終値単純平均値に対しては7件、直近6ヶ月の終値単純平均値に対しては7件存在しており、同水準のプレミアムが付与されている複数の事例が確認できること及びいずれの値も最もプレミアム率が低いレンジ(10%以下)は少なくとも超えていることからすると、市場価格に対するプレミアム率の水準の観点から本公開買付価格が不合理とまでは言えないこと。
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参考事例のプレミアム率分布 |
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プレミアム率 |
基準日終値 |
1ヶ月平均 |
3ヶ月平均 |
6ヶ月平均 |
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10%以下 |
6件 |
1件 |
1件 |
1件 |
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10%超20%以下 |
5件 |
5件 |
3件 |
0件 |
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20%超30%以下 |
7件 |
10件 |
7件 |
8件 |
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30%超40%以下 |
5件 |
7件 |
10件 |
7件 |
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40%超 |
12件 |
12件 |
14件 |
19件 |
(c)下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本公開買付けの公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が採られており、一般株主の利益への配慮がされていること。
(d)上記記載の措置が採られた上で、本特別委員会の実質的関与の下、上記「(ⅱ)検討・交渉の経緯及び判断内容」記載のとおり、公開買付者との間で真摯かつ継続的な交渉を公表日前日まで重ね、公開買付者による当初の提案である3,400円から計8回の値上げを経て、提示された価格であること。
(e)当該価格は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥ 当社における独立した特別委員会の設置及び当社における特別委員会からの答申書の入手」に記載のとおり、本特別委員会が、公開買付者との間の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与した上で、提出した本答申書においても、本公開買付価格を含む本取引の取引条件は、妥当性・公正性が確保されていると認められていること。
以上より、当社は、2026年2月5日開催の当社取締役会において当社の意見として、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。
上記取締役会決議の詳細は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員(監査等委員である取締役を含む。)の承認」をご参照ください。
④ 本公開買付け後の経営方針
公開買付者及び東レは、本取引後、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載の各シナジーを実現するための施策を講じるとともに、本株主間契約に基づく経営体制の構築を予定しているとのことです。具体的には、本取引後、監査等委員会設置会社から監査役設置会社に変更するとともに、取締役の員数は7名以内とし、東レが過半数の取締役、公開買付者がその余の取締役をそれぞれ指名することを予定しているとのことです。また、代表取締役の員数は1名とし、東レが指名することを予定しており、監査役の員数は1名とし、東レが指名することを予定しております。
なお、本株主間契約の概要については、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意」の「② 本株主間契約」をご参照ください。なお、公開買付者は、東レ及び当社との間で、本取引及び三社間の業務提携を通じて、各社が各種法令を遵守し、持続可能な環境や社会の実現に向けて取り組み、各社の企業価値の向上を目指すことを目的として、本資本業務提携契約を2026年2月5日付で締結しております。本資本業務提携契約の概要については、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意」の「① 本資本業務提携契約」をご参照ください。
(3)算定に関する事項
① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、本公開買付価格に関する意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付者、東レ及び当社から独立した第三者算定機関である山田&パートナーズアドバイザリーに対して、当社株式の価値の算定を依頼しました。なお、当社は、本取引に際して実施されている他の本公開買付価格の公正性を担保するための措置を踏まえると、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考え、山田&パートナーズアドバイザリーから本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。なお、第三者算定機関である山田&パートナーズアドバイザリーは、公開買付者、東レ及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、本取引に係る山田&パートナーズアドバイザリーの報酬は、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。
また、本特別委員会は、2025年9月30日に開催された第1回の本特別委員会において、山田&パートナーズアドバイザリーの独立性及び専門性に問題がないことを確認した上で、山田&パートナーズアドバイザリーが当社の第三者算定機関に就任することを承認しております。
(ⅱ)算定の概要
山田&パートナーズアドバイザリーは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の価値を多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価法を、当社と比較的類似する上場会社が複数存在し、類似会社との比較による当社の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、また、当社業績の内容や予想等を評価に反映するためにDCF法を用いて当社株式の株式価値の算定を行いました。山田&パートナーズアドバイザリーによれば、当社株式の株式価値の算定にあたり、採用した手法及び当該手法に基づいて算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価法 :3,026円~3,550円
類似会社比較法:4,036円~4,872円
DCF法 :3,564円~5,065円
市場株価法においては、2026年2月4日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の算定基準日の終値3,550円、算定基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値3,413円、算定基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値3,190円及び算定基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値3,026円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を3,026円~3,550円と算定しております。
類似会社比較法においては、当社と類似する事業を営む上場会社として、メタウォーター株式会社、月島ホールディングス株式会社、前澤工業株式会社を選定した上で、EBITDAの倍率を用いて当社の株式価値を算定し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を4,036円~4,872円と算定しております。
DCF法では、当社が作成した2026年3月期から2031年3月期までの事業計画(以下「本事業計画」といいます。)、当社の2026年3月期第2四半期における財務情報、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期第3四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値及び株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を3,564円~5,065円と算定しております。なお、割引率は加重平均資本コストを採用し、6.67%~8.15%を採用しており、継続価値の算定に当たっては永久成長率法を採用しております。永久成長率法では外部環境等を総合的に勘案した上で永久成長率を0%~1%とし、継続価値を11,623百万円~17,905百万円と算定しております。
また、非事業用資産として必要運転資金(当社における過去の資金繰り実績等を総合的に考慮し算出しています。)を控除した余剰現預金及び現金同等物と捉えられると当社が判断した投資有価証券を加算しています。
本事業計画は、本取引の取引条件の妥当性を検討することを目的として、公開買付者及び東レとの間で重要な利害関係を有しない当社の代表取締役社長の古川徹氏、専務取締役の丸山広記氏、取締役の鷹栖茂幸氏、取締役の國分健吾氏及び従業員が作成しております。また、本事業計画は、プラント建設事業及びO&M事業等の事業において、直近までの業績等を勘案の上で、合理的に将来予測が可能な期間として2026年3月期から2031年3月期までの6期間を予測期間としています。
なお、本事業計画には本日(2026年2月5日)公表の「営業外収益及び特別損失発生並びに2026年3月期通期連結業績予想数値の修正に関するお知らせ」に記載の営業外収益及び特別損失発生並びに2026年3月期通期連結業績予想数値の修正については、キャッシュ・フローへの影響はないため、本事業計画には反映しておりません。
山田&パートナーズアドバイザリーがDCF法の算定の前提とした本事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。当該財務予測においては、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、2026年3月期(6ヶ月)においては、毎期の売上高の増減に伴う運転資本の増減に加え、当社の持分法適用関連会社のSuido Kiko Middle East Co.,Ltd.の完全子会社化に伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでおります。2027年3月期においては、前期に発生した一過性の投資が発生しないことに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を見込んでおります。2028年3月期においては、新工場の建設による設備投資が発生することに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでおります。2029年3月期においては、前期の新工場の建設による設備投資が継続して発生することに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでおります。2030年3月期は、売上高の増加及び前期に発生した一過性の設備投資が発生しないことに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を見込んでおります。なお、本事業計画に営業利益の大幅な増減を見込んでいる事業年度は含まれておりません。
また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、上場維持費用の削減効果を除き、反映しておりません。
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(単位:百万円) |
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2026年3月期 (6ヶ月) |
2027年3月期 |
2028年3月期 |
2029年3月期 |
2030年3月期 |
2031年3月期 |
|
売上高 |
20,239 |
30,000 |
30,000 |
33,000 |
34,000 |
35,000 |
|
営業利益 |
1,520 |
1,435 |
1,447 |
1,847 |
1,947 |
2,047 |
|
EBITDA |
1,624 |
1,630 |
1,642 |
2,037 |
2,287 |
2,387 |
|
フリー・キャッシュ・フロー |
▲3,139 |
1,605 |
706 |
225 |
1,303 |
1,482 |
なお、上記の財務予測は、当社が2023年2月16日に開示した「中期経営目標(連結):2023~2025及び2030」(以下「中期経営計画」といいます。)における2026年3月期の業績目標(売上高250億円、営業利益6億円)及び2031年3月期の業績目標(売上高300億円、営業利益15億円)と乖離がございます。中期経営計画の策定時点では、営業停止処分に伴う継続契約の停止などによる売上高及び営業利益の減少を見込んでおりましたが、現在に至るまでこれらの影響を最小限に抑制できていること、また、今後は、これらの影響が解消されたことに加え、水道事業体におけるウォーターPPPによる発注などを通じた浄水場更新が進むことで市場拡大が見込まれることから売上高、営業利益の増加が予測されることを踏まえ、上記の財務予測数値を算出しております。
山田&パートナーズアドバイザリーは、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、当社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて当社の財務予測に関する情報については、当社が現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。ただし、山田&パートナーズアドバイザリーは、算定の基礎とした本事業計画について、当社と質疑応答を行い、その内容を確認しております。
また、本特別委員会は当社より本事業計画の内容、重要な前提条件及びその作成経緯等の合理性を確認し、本特別委員会として本事業計画案をDCF法による株式価値の算定の基礎とすることを承認しています。
② 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(ⅰ)算定の基礎
公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者グループ、東レ及び当社グループから独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券に対して、当社の株式価値の算定を依頼したとのことです。みずほ証券は、公開買付者グループ、東レ及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して公開買付者、東レ及び当社との利益相反に係る重要な利害関係を有していないとのことです。なお、みずほ証券のグループ企業である株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」といいます。)は、公開買付者、東レ及び当社に対して通常の銀行取引の一環としての融資取引等を実施しており、また、東レ及び当社の株主でありますが、みずほ証券は法第36条及び金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号。その後の改正を含みます。)第70条の4の適用法令に従い、みずほ証券とみずほ銀行間の情報隔壁措置等の適切な利益相反管理体制を構築し、かつ実施しており、みずほ銀行の貸付人及び株主の地位とは独立した立場で、当社の株式価値の算定を行っているとのことです。公開買付者は、当社の株式価値算定にあたり適切な利益相反管理体制が構築され、かつ実施されていると判断し、みずほ証券を第三者算定機関に選定したとのことです。なお、本取引に係るみずほ証券に対する報酬には、本取引の成立等を条件とする成功報酬が含まれているとのことです。公開買付者は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に公開買付者に相応の金銭負担が生じる報酬体系の是非等も勘案すれば、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系によりみずほ証券を公開買付者のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任しているとのことです。
みずほ証券は、当社の財務状況、当社株式の市場株価の動向等について検討を行った上で、多面的に評価することが適切であると考え、複数の株式価値算定手法の中から採用すべき算定手法を検討した結果、市場株価基準法、類似企業比較法及びDCF法を用いて、当社の株式価値の算定を行い、公開買付者は、みずほ証券から2026年2月4日付で公開買付者がみずほ証券から取得した当社の株式価値に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(みずほ証券)」といいます。)を取得して参考にしました。なお、公開買付者は、公開買付者及び当社において本公開買付けの公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置が実施されており当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていると考えているため、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。本株式価値算定書(みずほ証券)において採用した手法及び当該手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりとのことです。
市場株価基準法:3,026円~3,550円
類似企業比較法:3,731円~4,550円
DCF法 :3,153円~4,218円
市場株価基準法では、基準日を2026年2月4日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値3,550円、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,413円、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,190円及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,026円を基に、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を3,026円~3,550円と算定しているとのことです。
類似企業比較法では、当社と類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性を示す財務指標との比較を通じて、当社の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を3,731円~4,550円と算定しているとのことです。
DCF法では、当社から提供を受けた事業計画(2026年3月期から2031年3月期までの6期分)を基礎とし、直近までの業績の動向、公開買付者が2025年10月上旬から同年12月下旬まで当社に対して行ったデュー・ディリジェンスの結果、一般に公開された情報等の諸要素を考慮して公開買付者において調整を行った当社の将来の収益予想に基づき、2026年3月期第3四半期以降に当社が将来創出すると見込まれるキャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割引くことにより当社の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を3,153円~4,218円と算定しているとのことです。
公開買付者は、みずほ証券から取得した本株式価値算定書(みずほ証券)における当社の株式価値の算定結果に加え、2025年10月上旬から同年12月下旬まで当社に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果、当社株式の市場株価の動向(本公開買付けの公表日の前営業日である2026年2月4日の当社株式の終値3,550円、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,413円、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,190円、及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,026円)、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、東レ及び当社との協議・交渉の結果を踏まえ、2026年2月5日に、本公開買付価格を4,050円とすることを決定したとのことです。
なお、本公開買付価格である4,050円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2026年2月4日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,550円に対して14.08%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値3,413円に対して18.66%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値3,190円に対して26.96%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値3,026円に対して33.84%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となるとのことです。
また、本公開買付価格である4,050円は、本書提出日の前営業日である2026年2月5日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値3,870円に対して4.65%のプレミアムを加えた価格となるとのことです。
(ⅱ)算定の経緯
公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載の経緯を経て、公開買付者は、2026年2月5日、本公開買付価格を4,050円とすることを決定したとのことです。
(注) みずほ証券は、当社の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報が、全て正確かつ完全なものであること、また本公開買付価格の分析・算定に重大な影響を与える可能性がある事実でみずほ証券に対して未開示の事実はないこと等を前提としてこれに依拠しており、独自にそれらの正確性の検証を行っていないとのことです。加えて、当社の財務予測に関する情報については、当社の経営陣による算定時点での得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成され、公開買付者の経営陣がその内容を精査した上でみずほ証券による価値算定において使用することを了承したことを前提としているとのことです。また、当社及びその関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。みずほ証券の算定は、2026年2月4日までの上記情報を反映したものとのことです。
(4)上場廃止となる見込み及びその理由
当社株式は、本日現在、東京証券取引所スタンダード市場に上場されておりますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の上場廃止基準に従って、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。
また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、公開買付者は、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の株式併合手続を予定しておりますので、当該手続を実施した場合、当社株式は東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所スタンダード市場において取引することはできません。
(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
公開買付者及び東レは、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けが成立したものの、本公開買付けにより、公開買付者が当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、当社に対し、以下の方法により、当社株式の全て(ただし、当社が保有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)の取得を目的としたスクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。
具体的には、本公開買付けの成立後、公開買付者及び東レは、本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを当社に要請する予定であり、公開買付者及び東レは、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。なお、公開買付者及び東レは、当社の企業価値向上の観点から、本臨時株主総会を可能な限り早期に開催することが望ましいと考えていることから、本臨時株主総会の開催日を2026年6月上旬とすることを予定しているとのことです。
本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、本株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主の皆様は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた本株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなります。本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、当社の株主の皆様に対し、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになります。
当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募しなかった当社の株主の皆様に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう設定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定とのことです。また、当社株式の併合の割合は、本日現在において未定ですが、公開買付者は、当社に対して、公開買付者及び東レが当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(ただし、公開買付者、東レ及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう要請する予定とのことです。
本株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、本株式併合がなされた場合であって、本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、所定の条件を充たす場合には、当社の株主の皆様は、当社に対し、自己の所有する当社株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が定められています。
上記のとおり、本株式併合においては、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者、東レ及び当社を除きます。)が所有する当社株式の数は1株に満たない端数となる予定ですので、本株式併合に反対する当社の株主の皆様は、上記申立てを行うことができることになる予定とのことです。なお、上記申立てがなされた場合の買取価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。
また、本スクイーズアウト手続が2026年6月30日までの間に完了することが見込まれる場合には、公開買付者は、当社に対して、本スクイーズアウト手続が完了していることを条件として、2026年3月期に係る当社の定時株主総会で権利を行使することのできる株主を、公開買付者及び東レのみとするため、定時株主総会の議決権の基準日の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを要請する予定とのことです。そのため、当社の2026年3月31日の株主名簿に記載又は削除された株主であっても、本定時株主総会において権利を行使できない可能性があるとのことです。
本公開買付けへの応募又は上記の手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様が自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。
(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置
本日現在において、公開買付者は、当社株式を所有しておらず、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当いたしません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者に直接又は間接に出資することは予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)取引にも該当いたしません。
もっとも、(ⅰ)当社株式を2,191,000株(所有割合:51.06%)所有する東レは、当社の筆頭株主兼親会社であるところ、本取引は、当社株式を非公開化し、当社の株主を公開買付者及び東レの2社のみとすることを企図していること、及び、(ⅱ)東レは本公開買付けに応募せず、公開買付者と締結した本株主間契約に基づき、本取引の実施後も、当社の株主として残存し、引き続き当社の親会社として影響力を維持することが予定されていること、並びに(ⅲ)公開買付者、東レ及び当社の間では、本取引完了後の当社の運営に関する本資本業務提携契約が締結されていることから、東レと当社の少数株主の利害が必ずしも一致しない可能性があることを踏まえ、公開買付者及び当社は、本公開買付価格の公正性を担保しつつ、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、本取引の公正性及び透明性を担保するため、以下の措置を講じております。
なお、本日現在、東レは、当社株式を2,191,000株(所有割合:51.06%)所有しているため、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けによる当社株式の売却を希望する当社の少数株主の皆様の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて、「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限は設定していないとのことです。もっとも、公開買付者及び当社において、以下の措置をそれぞれ実施していることから、公開買付者としては、当社の少数株主の皆様の利益には十分な配慮がなされていると考えているとのことです。
なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置等については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者及び当社から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)に対して、当社の株式価値の算定を依頼したとのことです。なお、みずほ証券は、公開買付者、東レ及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。また、公開買付者は、公開買付者及び当社において本公開買付けの公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置が実施されており当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていると考えているため、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
公開買付者がみずほ証券から取得した当社の株式価値に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(みずほ証券)」といいます。)の概要については、上記「(3)算定に関する事項」の「② 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。
② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に関する当社の意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付者、東レ及び当社から独立した第三者算定機関である山田&パートナーズアドバイザリーに対し、当社の株式価値の算定を依頼し、2026年2月4日付で株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(山田&パートナーズアドバイザリー)」といいます。)を取得いたしました。当該株式価値算定書の概要については、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定期間からの株式価値算定書の取得」の「(ⅱ)算定の概要」をご参照ください。
③ 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザーからの専門的助言
当社は、本取引に関する当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するため、公開買付者、東レ及び当社から独立したファイナンシャル・アドバイザーとして三井住友銀行企業情報部を2024年12月下旬に選任し、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置、本取引に係る当社の意思決定の方法及びその過程等に関する助言を含む財務的見地からの専門的助言を受けております。
三井住友銀行企業情報部は、公開買付者、東レ及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。
法人としての三井住友銀行は、行内(ファイナンシャル・アドバイザーを担当する部署と通常の銀行取引等を担当する部署との間)における情報隔離措置等、適切な利益相反管理体制を構築し、かつ、実施していることから、ファイナンシャル・アドバイザーとしての三井住友銀行企業情報部において適切な弊害防止措置が講じられているものと判断の上、三井住友銀行企業情報部をファイナンシャル・アドバイザーに選任しております。また、本取引に係る三井住友銀行企業情報部に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じる報酬体系の是非等も勘案の上、本公開買付けの完了を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないとの判断から、上記の報酬体系により三井住友銀行企業情報部を当社のファイナンシャル・アドバイザーとして選任しております。本特別委員会は、当社が選任したファイナンシャル・アドバイザーにつき、独立性及び専門性に問題がないこと並びに本特別委員会としても必要に応じて専門的助言を受けることができることを、第1回の本特別委員会において確認しております。
④ 当社における独立した法律事務所からの助言の取得
当社は、本取引に関する当社取締役会の意思決定過程における透明性及び合理性を確保するため、公開買付者、東レ及び当社から独立したリーガル・アドバイザーであるサウスゲイト法律事務所を2024年12月下旬に選任し、同法律事務所から、本取引に関する当社取締役会の意思決定の方法、過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。また、サウスゲイト法律事務所は、公開買付者、東レ及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。また、サウスゲイト法律事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず、稼働時間に時間単価を乗じて算出するものとされており、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。本特別委員会は、当社が選任したリーガル・アドバイザーにつき、独立性及び専門性に問題がないこと及び本特別委員会としても必要に応じて専門的助言を受けることができることを、第1回の本特別委員会において確認しております。
⑤ 当社における独立した検討体制の構築
当社は、本取引に関する当社取締役会の意思決定過程の透明性及び合理性を確保するために、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)公開買付者からの提案及び検討体制構築の経緯」に記載のとおり、公開買付者、東レ及び当社から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う体制を当社の社内に構築いたしました。具体的には、当社は、2025年7月30日に公開買付者より意向表明書を受領して以降、本取引に関する検討(当社株式の価値算定の基礎となる事業計画の作成を含みます。)並びに公開買付者との協議及び交渉を行うプロジェクトチームを設置しましたが、当該プロジェクトチームを構成する当社の専務取締役である丸山広記氏及び従業員7名は、東レ又は東レの関連会社の役職員たる地位を有していないこと及び過去5年以内にかかる地位を有していないことを確認しております。
なお、以上の取扱いを含めて当社の検討体制(本取引の検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)につき独立性及び公正性の観点から問題がないことについては、2025年9月30日に開催された第1回の本特別委員会において、本特別委員会の承認を得ております。
⑥ 当社における独立した特別委員会の設置及び当社における特別委員会からの答申書の入手
(ⅰ)設置等の経緯
上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)公開買付者からの提案及び検討体制構築の経緯」に記載のとおり、当社は、2025年9月18日に開催された当社取締役会決議により、公開買付者、東レ及び当社並びに本公開買付けを含む本取引の成否に利害関係を有しない、村上英治氏(当社独立社外取締役)、藤本英昭氏(当社独立社外取締役)及び加藤祐大氏(弁護士)の3氏から構成される本特別委員会を設置しました。なお、当社の社外取締役は、村上英治氏、藤本英昭氏、齋藤敏仁氏、竹内佐和子氏及び大川和宏氏の5名ですが、齋藤敏仁氏については2020年6月まで東レにて勤務しており、竹内佐和子氏については東レのグループ会社の技術顧問を務めていることから、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保する観点から、本特別委員会の委員への就任は適当ではないと判断しております。また、大川和宏氏については会社経営に直接関与した経歴がないこと、審議の充実の観点からは本取引と類似の取引に関する専門性を補完する必要性が認められることから、本特別委員会の委員には選任せず、村上英治氏及び藤本英昭氏に加えて、かかる専門性を有する外部有識者である加藤祐大氏(弁護士)を本特別委員会の委員として選任しております。
また、本特別委員会の委員の互選により、本特別委員会の委員長として加藤祐大氏が選定されております。なお、本特別委員会の委員は設置当初から変更されておりません。また、本特別委員会の委員の報酬は、その職務の対価として、答申内容にかかわらず固定額の報酬を支払うものとされており、当該報酬には、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
その上で、当社は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)公開買付者からの提案及び検討体制構築の経緯」に記載のとおり、取締役会における決議により、本特別委員会に対し、本諮問事項について諮問しました。また、当社取締役会は、本取引の実施に関する当社取締役会の意思決定は本公開買付けへの賛否を含め、本特別委員会の判断内容を最大限尊重しなければならず、本取引の条件等について本特別委員会が妥当でないと判断した場合には、当社取締役会は本取引の実施を承認しない(本公開買付けに賛同しないことを含みます。)ことを決議しております。併せて、当社取締役会は、本特別委員会に対し、(ⅰ)公開買付者との交渉方針に関して指示又は要請を行うこと、及び必要に応じて自ら交渉を行うこと等により、当社が公開買付者との間で行う交渉の過程に実質的に関与する権限、(ⅱ)本諮問事項に関する検討及び判断を行うに際し、必要に応じ、自らの財務アドバイザー若しくは第三者評価機関及び法務アドバイザーを選任若しくは指名する権限、又は当社の財務若しくは法務等に関するアドバイザーを指名若しくは承認する権限、(ⅲ)必要に応じ、当社の役職員その他本特別委員会が必要と認める者から本諮問事項の検討及び判断に合理的に必要な情報を受領する権限を付与しております。
(ⅱ)検討の経緯
本特別委員会は、2025年9月30日より2026年2月4日までの間に合計14回開催され、本諮問事項についての協議及び検討が慎重に行われました。
具体的には、本特別委員会は、当社のファイナンシャル・アドバイザーである三井住友銀行企業情報部、当社のリーガル・アドバイザーであるサウスゲイト法律事務所及び当社の第三者算定機関である山田&パートナーズアドバイザリーにつき、いずれも独立性及び専門性に問題がないことから、それぞれ、当社のファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー及び第三者算定機関として承認し、また本特別委員会としても必要に応じて専門的助言を受けることができることを確認いたしました。
さらに、本特別委員会は、当社が社内に構築した本取引の検討体制(本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)に独立性の観点から問題がないことを確認の上、承認をしております。
その上で、本特別委員会は、サウスゲイト法律事務所から本特別委員会の設置が求められる背景、本特別委員会の権限・役割等について説明を受け、本取引に関する意思決定の過程、方法その他の本取引に関する意思決定にあたっての留意点等についての法的助言を踏まえ、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置について検討を行っております。
また、本特別委員会は、本取引の目的・背景、本取引後の当社の経営方針、本取引のスキーム・取引条件等について公開買付者の考えを聴取するとともに、当社の経営陣に対しても、当社の経営課題、公開買付者から受領した意向表明書に対する認識(本取引により得られるシナジー、本取引によるメリット・デメリットを含みます。)、本取引後の当社の経営方針に関する意見を聴取した上で質疑応答を実施しております。
加えて、本特別委員会は、当社から、当社の事業環境や運営方針についての説明を受けた上で、本事業計画の作成経緯及び内容の説明を受け、本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等の合理性について確認しております。その上で、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載のとおり、山田&パートナーズアドバイザリーは、本事業計画を前提として当社株式の価値算定を実施しておりますが、本特別委員会は、山田&パートナーズアドバイザリーから、実施した当社株式の価値算定に係る算定手法、当該算定手法を採用した理由、各算定手法による算定の内容及び重要な前提条件(類似会社比較法における類似企業及びその選定理由その他の前提、DCF法における割引率(WACC)等のパラメータの数値、継続価値の算定方法及びその採用理由を含みます。)について説明を受け、質疑応答及び審議・検討を行った上で、その合理性を確認しております。
さらに、本特別委員会は、公開買付者から2025年12月25日に本公開買付価格等の初回の提案を受けて以降も、当社や当社のアドバイザーから都度報告を受け、本公開買付価格等の条件について意見を述べ、かつ本特別委員会から公開買付者に対して回答書面を送付することにより、本公開買付価格を含む本取引に関する取引条件につき、交渉過程に実質的に関与しております。
(ⅲ)判断内容
本特別委員会は、以上の経緯の下で、本諮問事項について慎重に検討・協議を重ねた結果、2026年2月5日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出いたしました。
Ⅰ 答申
a 本取引は当社の企業価値向上に資するものと認められ、その目的に正当性・合理性が認められると考えられる(本諮問事項(ⅰ)に対する答申)
b 本公開買付けにおける買付け等の価格を含む本取引の条件の公正性・妥当性は確保されていると考えられる(本諮問事項(ⅱ)に対する答申)
c 本取引の手続の公正性は確保されていると考えられる(本諮問事項(ⅲ)に対する答申)
d 本取引を行うことは、当社の一般株主にとって公正であると考えられる(本諮問事項(ⅳ)に対する答申)
e aからdを踏まえると、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同の意見を表明すること、及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することは、いずれも相当であると考えられる(本諮問事項(ⅴ)に対する答申)
Ⅱ 答申の理由
a 本取引の目的の正当性・合理性について
(a)当社の事業内容
当社は、本答申書提出日現在において、当社、親会社、子会社5社及び関連会社2社から成る当社グループで構成され、以下の「プラント建設」及び「O&M」の2つのセグメントで事業を営んでいる。
(ア)プラント建設
上水道施設浄水設備、下水道施設水処理設備、産業用水及び廃水施設水処理設備等の製造販売
(イ)O&M
上水道施設浄水設備、下水道施設水処理設備、産業用水及び廃水施設水処理設備等に関するメンテナンス保守及び運転管理
(b)当社の事業環境及び経営課題等
(ア)当社の事業環境
当社グループの主力である上下水道水処理分野においては、水道インフラを取り巻く環境として、堅調な公共投資を背景に老朽化施設の更新投資は増加しているものの更なる耐震化並びに耐災害化への対応が求められる一方で、自治体等の水道事業体が所有する浄水場などの水道供給用浄水場等の水道供給用浄水施設の老朽化や料金収入減少及び水道関連職員数の不足などの課題に直面している状況である。また、プラント建設事業では、従来型の公共事業(EPC)市場が縮小傾向にある一方で、自治体による設備更新の効率化の要請を背景として、設計・建設から運営・維持管理までを一括して民間に委託するDB・DBO方式への移行が急速に進んでおり、案件の広域化・大型化が顕著である。さらに、O&M事業については、メンテナンス及び施設の運転管理の双方に関して需要が増加傾向にある。
当社グループとしては、このような状況の中で中長期的に水道インフラの課題解決に向けて大きな役割を担うべく2023年から2025年の中期経営計画を2023年2月に作成し、及び2030年目標として、2031年3月期において300億円の売上高目標を掲げると同時に営業利益構造の転換を図るための以下の諸施策を掲げ実行している。
当社グループでは、「2030年近傍における目指す会社の姿」として、浄水場設備におけるメンテナンス事業で営業利益6割を稼ぎ出す事業構造の転換を打ち出し、2023年から2025年の中期経営計画期間をその構造転換のための準備期間と位置付けており、2026年3月期においても引き続き、グループの経営及び総合力強化を柱に据え、グループ会社や事業の垣根を超えて、以下の経営課題を設定し、各経営課題に対する施策を実行してきた。
(イ)当社の経営課題とその施策
① グループの経営及び総合力強化:グループ全体での諸課題の共有・実行、機能別組織下でのグループ内連携強化
② メンテナンス事業の収益拡大:2030年目標達成に向けサービスステーションの拡充による基盤作り
③ 官民連携事業(PPP/PFI、DB/DBO)への対応強化:関連案件への参画拡大
④ 製造・開発機能の強化:製品製造・開発基盤の体制拡充と製品管理の一元化
⑤ グループ内人材交流推進:交流・融合推進のための役員、幹部派遣
⑥ M&A・アライアンスの推進:事業全般におけるM&A機会の探索
当社グループの事業見通しは、上下水道分野において、国土強靭化に向けた対策である耐震・耐災害化への投資として浄水場を含む水道供給用浄水施設へのインフラ投資拡大が見込まれるとともに、中長期的には国土交通省による上下水道等の施設更新・整備施策であるウォーターPPP推進や水道事業の広域連携の加速による老朽化施設の統合、更新が進められることにより、対象となる市場は拡大するという内容である。
当社グループは、①乃至⑥記載の経営課題を踏まえ、中期経営計画における事業方針に基づき次の具体的課題への取組みをグループの柱に据えて引き続き事業基盤強化及び拡大に努めている。
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事業区分 |
事業対象分野等 |
中期事業方針 |
当面の課題 |
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プラント建設 |
浄水場等の施設 更新・建設 |
官需上水市場での自治体主導から官民連携による発注形態への変化の中で、更新・建設市場における収益確保に加え、DB市場でのプレゼンス向上により浄水場更新・建設分野での現状収益の維持を図る。 |
受注量の維持・確保 事業基盤・要員体制の維持 新製品開発の推進 |
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民間向け用廃水施設建設等 |
東レの水処理素材/システムを活用した設備納入を通じて利用顧客の裾野を広げることにより、メンテナンス獲得のための顧客基盤拡大を図る。 |
受注量の拡大 将来のメンテナンス拡大 |
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浄水場向け標準製品製造販売等 |
浄水場向け製品の製造、開発拠点としての機能強化、整備を図る。 |
製造・開発体制の整備拡充 |
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O&M |
浄水場等のメンテナンス・保守等 |
浄水場等施設維持のためのメンテナンス対応ニーズが増加している顧客の状況から、潜在的な既設設備に対するメンテナンスニーズの掘り起こしを強化し、安定的な収益基盤の確立を目指す。 |
受注量の拡大 事業基盤・要員体制の拡大 |
(c)本取引の意義
① 公開買付者が想定する本取引の意義
公開買付者は、機械技術と電気技術の融合(機電融合)により水処理施設・関連施設全体を最適化する技術、維持管理ノウハウやICTまで含めたトータルソリューションの提供、宮城県・熊本県でのコンセッション事業等の公民連携事業に関する高い実績を誇り、ウォーターPPPの進展を見据えた事業運営ノウハウを有している点を公開買付者の強みとして考えている。
他方で、今後起こり得る事業環境の変化への対応力の一層の強化の観点から、専門技術に関する機能等の拡充及び補完、技術者(監理技術者、技術士、施工管理技士等)のリソースの拡充、新技術や新たなビジネスモデルの開発等を対処すべき課題として認識している。
公開買付者は、本取引を通じて、両社の強みを融合したシナジーを創出し、上下水道事業における環境変化を踏まえた経営課題へ対処することにより、両社の一層の企業価値向上が可能になると考えており、また、公開買付者は、本取引により、当社株式を非公開化することで株式市場の短期的な評価にさらされる中では採用できなかった大胆かつ機動的な打ち手の検討も可能になり、より中長期的な視点からの事業投資の実行等を通じた企業価値向上の実現に向けた取組みが加速できると考えている。なお、公開買付者は、東レが引続き当社の親会社として当社株式を継続保有することを想定しており、公開買付者及び当社それぞれが本取引により実現するシナジーを享受し企業価値向上を実現するにあたり、引続き親会社としての東レの関与は、東レからの水処理素材・システムにおける技術的な関与や上場廃止後の社会的知名度の補完、資金力を生かした成長投資支援等を以って実現するシナジーもあることを踏まえると一定の合理性があると考えているため、本取引により公開買付者が新たに東レの子会社である当社の関連会社とすることを企図していると考えている。
公開買付者は、本取引により、具体的に以下のシナジーの実現が可能になると考えている。なお、公開買付者は、当社が公開買付者の持分法適用関連会社となった場合は、発現したシナジーによる利益の一部が親会社に帰属する可能性はあるものの、新たに公開買付者が享受するシナジーに加えて、親会社の水処理素材・システムにおける技術的な関与や知名度、資金力を通じてこれまで当社が享受してきたシナジーを引き続き実現することを踏まえると、公開買付者は、本取引後も東レが当社の親会社として存続することは望ましく一定の合理性があると考えている。
ⅰ.ウォーターPPPの進展を見据えた事業運営ノウハウの強化
公開買付者は、ウォーターPPP案件での代表企業での実績、特別目的会社(SPC)の運営ノウハウを多数有していると考えており、ウォーターPPP案件を共同で応札する中で、公開買付者が保有している事業運営ノウハウを共有化することが可能と考えている。
ⅱ.上水道分野の機械設備(特に急速ろ過方式による関連浄水設備)に強みを有する当社と、電機設備全般の技術を有する公開買付者との機電融合によるシナジーの創出
当社の急速ろ過方式を採用する既設機場において、公開買付者の電機設備やWBC(既設有、既設無を含む。)と連携することで、顧客に対する提案内容(他社との差別化、コスト競争力等)を強化することが可能と考えている。
ⅲ.両社グループが保有する技術・システムのシナジーによる国内外への事業展開
当社が保有する上水技術と公開買付者が保有する電機技術の連携や公開買付者の海外事業(海外子会社)と当社とのコラボレーション(例えば、当社の技術等の輸出、公開買付者の海外子会社の技術等の輸入)が可能と考えている。
ⅳ.両社が保有するリソースを活用した新規事業の創出や開発力の強化、管理・間接部門の効率化
当社の上水事業の維持管理機場と公開買付者の上下水事業の維持管理機場との連携による広域的な維持管理の提案(例えば、公開買付者が保有するオペレーションサポートセンターとの連携による無人化・省人化)や当社が保有するろ過技術等と公開買付者が保有する制御技術等を組み合わせた新たなシステム・サービスの開発により、新規事業の創出や開発力の強化、管理・間接部門の効率化を図ることが可能と考えている。
② 当社が想定する本取引の意義
当社は、上下水道分野における急速ろ過方式による浄水処理技術を基盤とするエンジニアリング及びO&M分野において強みを有している一方で、ウォーターPPPの国策推進に伴う業界再編が急速に展開し、競合する各社による合従連衡が進む中、当社グループ単独の技術領域や限られた人員リソースのみで土木・建築・電気設備を含む大規模な包括案件に対応することは困難になりつつあり、また、業界全体で人材不足が深刻化する中、単独での事業継続は市場競争力の低下やニッチ市場への縮小均衡を招くリスクがあり、包括的な技術力とプロジェクト管理能力を有するパートナーとの資本業務提携が不可欠であると考えている。
他方で、当社は、公開買付者が、上下水道分野において業界トップクラスのPPPノウハウを有し、「機電融合」による高度な技術とICTを活用した運営管理に強みを持つリーディングカンパニーであり、ろ過・排水・脱水等の技術領域に加え、大規模プロジェクトを総括する電気・土木の施工管理能力や、上下水道の運営及び維持管理に関する豊富なリソースを保有していると考えている。
当社は、当社と公開買付者が2013年から業務提携関係にあるものの、ウォーターPPPの急速な進展による案件の大規模化、競合各社による合従連衡という市場環境の劇的な変化を受け、より強固な資本関係を伴う提携が必要であると判断するに至ったとのことである。
当社は、本取引により、具体的に以下のシナジーの実現が可能になると考えている。なお、当社としては、本取引完了後の買付者の議決権所有比率が49.00%にとどまることにより、公開買付者との提携には一定の制約が生じるものの、親会社による技術支援や知名度、資金力を通じた支援を踏まえると、東レが親会社として存続しつつ、公開買付者が戦略的パートナーとして参画する体制が当社にとって最適であるものと判断している。
ⅰ.技術・事業領域の相互補完による受注拡大
当社は、当社の強みである急速ろ過方式等の水処理技術と、公開買付者の保有する技術を組み合わせることで、上下水道における水処理において必要となる主要な技術領域を網羅することが可能となり、これにより、技術的な対応範囲の制約により応札・受注を断念せざるを得なかった大型一括発注案件への参入が可能となり、事業規模の拡大を見込むことができ、また、公開買付者の海外販路を活用することにより、当社の製品の海外拡販の可能性も高まると考えている。
ⅱ.プロジェクト遂行能力の強化と効率化
当社は、大規模案件において、公開買付者がプロジェクト管理や電気・土木分野を担い、当社が得意とする水処理設備の納入にリソースを集中させることで、施工の効率化と品質の向上を図ることができると考えている。
また、当社は、施工・製作業者の共同活用などサプライチェーンを共有することにより、調達力の強化やコスト削減が期待できると考えている。
ⅲ.O&M事業の基盤強化
当社は、公開買付者との建設段階からの共同受注を通じて、建設後の長期的なO&M契約の獲得確度を高めるとともに、公開買付者のO&Mリソースやノウハウを活用することで、既存事業の収益性向上と安定的なストック収益の拡大を目指すことができると考えている。
ⅳ.上場維持コストの削減
当社は、当社株式の非公開化により、当社株式の上場を維持するために必要な費用(有価証券報告書等の継続的な開示に要する費用、監査費用、株主総会の運営や株主名簿管理人への事務委託に要する費用等)を削減することができ、かつ、上場会社として必要となる管理部門の維持のための費用その他のコスト等、当社株式の上場を維持することによるその他の経営負担も軽減されるという副次的な効果も見込むことができるため、これにより、一層、事業成長への経営資源の集中を図ることも可能になると考えている。
③ 本取引の意義に係る評価
公開買付者の考えるシナジー及び当社の考えるシナジーは、当社の認識する経営課題及び中長期的な経営方針とも整合的である。また、各シナジーの実現可能性を否定するに足る事情も見当たらない。さらに、上記の本取引の意義に鑑みると、当社が上場を維持したままでの単独での事業変革や、他の提携先とのM&Aによる非上場化等のほかの手法によらず、本取引による企業価値向上の実現を目指すという判断は、正当で合理的なものと考えられる。
(d)本取引により想定されるディスシナジー
株式の非公開化に伴うデメリットとしては、社会的信用力の低下、取引先が減少する可能性、直接金融による資金調達手段の喪失、従業員・人材採用を含む人的リソースの確保に対する悪影響等が挙げられるものの、公開買付者としては、信用力の低下に関しては、親会社の信用力や当社の創業100年の歴史から多くの自治体への納入実績を有し、近年の業績等を踏まえると大きく影響するものではないと考えていること、取引先の減少に関しては、当社グループの主力事業である上下水道水処理分野においては上場・非上場にかかわらず公正な入札により受注者が決まる仕組みであるため受注減少や支払い遅延等の影響はなく、上場廃止が直接的な取引先の減少の原因となることはないと考えていること、人的リソースの確保に関しては、テレビCMや広告媒体、SNS等での企業PRを実施することで知名度を確保することができると考えていることから、これらを総合的に検討した結果当社株式の非公開化に伴うデメリットは無いものと考えているとのことである。
他方、当社は、当社株式の非公開化に伴うデメリットとしては、当社は資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社としてのブランド力及び当社が享受してきた社会的な信用力等に影響を及ぼす可能性が考えられるものの、当社では親会社を通じた資金調達に加えて、メインバンクとの取引関係を継続することで必要資金は十分に確保できると見込んでおり、資金調達に関する影響は限定的と判断している。加えて、当社のブランド力に関しても、当社ではブランド委員会を設置し、テレビCMや新聞広告、近隣への広報活動を通じてブランド力の向上に努めているため、非公開化の影響は限定的と見込まれるものと考えている。さらに、当社の社会的な信用力については、親会社等が上場会社であり、そのガバナンス体制が当社にも及ぶことから、非公開化後も信用力は維持されるものと考えている。
なお、当社が公開買付者の持分法適用関連会社になることに伴い、公開買付者以外の企業とのコンソーシアムの組成が実現しにくくなる可能性が抽象的には存在しているものの、公開買付者としては、当社が他社とのコンソーシアムの組成を制限する方針を有しておらず、また、公開買付者と当社の間では、独占禁止法上の制約も踏まえて、入札関連情報に関しては厳格な情報管理がなされるため、他社とのコンソーシアム組成において支障を生じることはないと当社は考えている。また、当社の既存株主には取引先も存在するものの、本取引によって資本関係が消滅することによる事業上の影響は限定的と判断していると当社は考えている。
以上の点及びこれに関する当社に対する意見聴取等の内容に鑑みると、本取引による当社の企業価値向上に対する重大な支障となる事情として認められるものは特に見受けられない。
(e)小括
以上を総合的に勘案すると、本取引は、当社の企業価値の向上に資するものと認められ、その目的の正当性・合理性が認められると考えられる。
b 本取引の条件の公正性・妥当性について
2019年6月28日付で経済産業省が公表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」(以下「M&A指針」といいます。)は、構造的な利益相反及び情報の非対称性の問題が存在するMBO及び支配株主による従属会社の買収を直接の対象として、公正なM&Aの在り方を提示するものである。
本取引は、M&A指針において定義される「支配株主による従属会社の買収」に直接該当するものではないものの、少なくともMBO等に係る企業行動規範(有価証券上場規程第441条も含まれる。)に定める手続きの実施を検討することが期待される取引に該当することからすれば、構造的な利益相反の問題や情報の非対称性の問題が生じ得るスキームであることから、M&A指針に示されている実務上の対応を参考にすることは、本取引の条件の公正さを担保することに資すると考えられる。
そこで、以下においては、M&A指針において提示されている観点から、本取引の条件の妥当性について検討する。
(a)取引条件に係る協議・交渉過程
本取引の取引条件に係る協議・交渉過程については、以下のとおりである。本取引の取引条件に関して、本特別委員会は、計8回の引き上げ要請を行い、当社及び公開買付者の複数回にわたる協議・交渉が行われた。かかる協議・交渉は、少しでも一般株主にとって有利な価格提案を得られるよう強い交渉態度で臨んだものであり、本取引の公表日前日まで実施され、2026年2月2日の提案価格における上昇幅が30円だったにも拘らず、直前で50円の上昇幅となる提案価格4,050円という有意な譲歩を引き出した上で合意されたものであると評価できる。
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提案日 |
提案価額 |
当社及び本特別委員会の回答 |
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2025.12.25 |
3,400円 |
提案価格の大幅な引き上げを要請 |
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2026.1.7 |
3,600円 |
提案価格の大幅な引き上げを要請 |
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2026.1.14 |
3,700円 |
提案価格の大幅な引き上げを要請 |
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2026.1.21 |
3,800円 |
提案価格の大幅な引き上げを要請 |
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2026.1.26 |
3,850円 |
提案価格の大幅な引き上げを要請 |
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2026.1.28 |
3,900円 |
提案価格の大幅な引き上げを要請 |
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2026.2.2 |
3,930円 |
提案価格を4,300円とするよう要請 |
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2026.2.4 |
4,000円 |
提案価格の大幅な引き上げを要請 |
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2026.2.4 |
4,050円 |
提案価格を受け入れる |
以上を踏まえると、本取引の取引条件に関する協議・交渉の過程においては、独立した当事者間の交渉と認められる公正なものであり、企業価値を高めつつ一般株主にとってできる限り有利な取引条件で本取引が行われることを目指した合理的な努力が行われる状況が確保されていたものと認められる。
(b)株式価値
① 株式価値算定の結果
当社は、本公開買付けに関する意見を決定するに当たり、当社及び公開買付者から独立した第三者算定機関である山田&パートナーズアドバイザリーに対して、当社の株式価値の算定を依頼し、2026年2月4日付で本株式価値算定書を取得している。なお、山田&パートナーズアドバイザリーは、当社及び公開買付者の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して、当社及び公開買付者との間で重要な利害関係を有していないとのことである。
山田&パートナーズアドバイザリーは、当社株式について、市場株価が存在することから市場株価平均法を、比較可能な類似上場会社が複数存在し、類似会社の市場価値との比較において株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映するためDCF法を採用して、当社の株式価値を算定した。当該各算定手法による当社の株式価値の評価レンジは、以下のとおりである。
市場株価平均法:3,026円~3,550円
類似会社比較法:4,036円~4,872円
DCF法 :3,564円~5,065円
② 事業計画の合理性
本株式価値算定書は、本事業計画を基礎資料としている。本事業計画は、過去の実績や足元の収益状況、当社を取り巻く事業環境等を踏まえ、各項目において合理的な前提を設定の上、本取引の実施を前提としないスタンドアロンベースで作成されており、当社に対する意見聴取等によれば、公開買付者及び東レ(以下、買付者及び東レを総称して「公開買付者等」という。)がその作成に関与し、又は影響を及ぼした事実は検出されておらず、かつ、本事業計画の合理性に疑義を生じさせる事実も検出されていない。なお、本事業計画に基づく財務予測においては、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増減が見込まれている事業年度が含まれている(具体的には、2026年3月期(6か月)においては、毎期の売上高の増減に伴う運転資本の増減に加え、当社の持分法適用関連会社のSuido Kiko Middle East Co.,Ltd.の完全子会社化に伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を、2027年3月期においては、前期に発生した一過性の投資が発生しないことに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を、2028年3月期においては、新工場の建設による設備投資が発生することに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を、2029年3月期においては、前期の新工場の建設による設備投資が継続して発生することに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を、2030年3月期は、売上高の増加及び前期に発生した一過性の設備投資が発生しないことに伴うフリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を見込んでいる)ものの、その内容及び発生原因ともに不合理な点は見受けられない。
また、当該財務予測は、当社が2023年2月16日に開示した「中期経営目標(連結):2023~2025及び2030」(以下「本中期経営計画」という。)における2026年3月期の業績目標(売上高250億円、営業利益6億円)及び2031年3月期の業績目標(売上高300億円、営業利益15億円)と乖離がある。この点については、本中期経営計画の策定時点では、当社の営業停止処分に伴う継続契約の停止などによる売上高及び営業利益の減少を見込んでいたものの、現在に至るまでこれらの影響を最小限に抑制できていること、また、今後は、これらの影響が解消されたことに加え、水道事業体におけるウォーターPPPによる発注などを通じた浄水場更新が進むことで市場拡大が見込まれることから売上高、営業利益の増加が予測されることを踏まえ、当該財務予測数値を算出しているとのことであり、本中期経営計画と財務予測の数値に乖離があることについても特に不合理な点は見受けられない。
以上を踏まえると、本事業計画を当社株式の価値算定の基礎として用いることについて不合理な点は見当たらない。
③ 算定方法及び算定根拠の合理性
山田&パートナーズアドバイザリーが採用した株式価値の評価手法は、継続企業を前提とした企業価値評価手法であり、具体的には、市場株価法、類似会社比較法及びDCF法を採用している。
市場株価を基準にして、将来キャッシュ・フローの現在価値を評価に織り込むDCF法にて評価上限を把握する評価手法の組み合わせは、企業評価の標準的アプローチに沿ったものである。
また、山田&パートナーズアドバイザリーから本特別委員会に対して株式価値算定の根拠についてなされた説明においても、特段指摘すべき恣意的な数値の操作や不合理な前提条件の設定は見受けられなかった。
以上を踏まえると、山田&パートナーズアドバイザリーが採用した株式価値の評価手法及び算定根拠に不合理な点は見当たらず、当社株式の価値検討にあたり、本株式価値算定書に依拠することは合理的である。
(c)プレミアムの水準
本公開買付けにおける貴社株式の買付価格とすることを買付者が予定している貴社株式1株当たり4,050円(以下「本公開買付価格」という。)は、市場株価法におけるレンジの上限値及び類似会社比較法における下限値を上回り、かつ、DCF法におけるレンジの下限値を相当程度上回り、当該レンジを四分割した場合に、下限値から4分の1(3,939円)を超える価格となっている。
また、本公開買付価格は、株式市場の状況等の諸事情を勘案し、本公開買付けの公表日の前営業日(以下「基準日」という。)である2026年2月4日における当社株式の普通取引終値の3,550円に対して14.08%、2026年2月4日までの過去1ヶ月間の普通取引終値の単純平均値3,413円に対して18.66%、同3ヶ月間の普通取引終値の単純平均値3,190円に対して26.96%、同6ヶ月間の普通取引終値の単純平均値3,026円に対して33.84%のプレミアムをそれぞれ加えた金額となっている。
この点、本公開買付価格は、M&A指針が公表された2019年6月28日以降、2025年12月30日までに公表されかつ成立したTOBの事例480件のうち、公開買付者及び特別関係者のTOB実施後の予定保有割合が100%かつスクイーズアウト手続が株式併合である事例(但し、対象会社がREIT又はTOKYO PRO Market上場の事例、自己株TOB、ディスカウントTOB、二段階TOBの第一回TOB、MBO、対象会社が投資法人である事例、PBR1倍未満の事例を除く。)35件(以下「参考事例」という。)の状況(プレミアム割合の中央値は、公表日の前営業日の終値に対して28.08%、直近1ヶ月間の終値単純平均値に対して32.04%、直近3ヶ月間の終値単純平均値に対して35.33%、直近6ヶ月間の終値単純平均値に対して42.62%)と比較したとき、過去の類似事例におけるプレミアム水準と比べると必ずしも高い水準とはいえない。もっとも、下表の参考事例のプレミアム率分布記載のとおり、上述の本公開買付価格に係るプレミアム率と同水準のプレミアムが付与された事例が、基準日の終値に対しては5件、直近1ヶ月の終値単純平均値に対しては5件、直近3ヶ月の終値単純平均値に対しては7件、直近6ヶ月の終値単純平均値に対しては7件存在しており、同水準のプレミアムが付与されている複数の事例が確認できること及びいずれの値も最もプレミアム率が低いレンジ(10%以下)は少なくとも超えていることからすると、市場価格に対するプレミアム率の水準の観点から本公開買付価格が不合理とまでは言えないと認められる。
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参考事例のプレミアム率分布 |
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プレミアム率 |
基準日終値 |
1ヶ月平均 |
3ヶ月平均 |
6ヶ月平均 |
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10%以下 |
6件 |
1件 |
1件 |
1件 |
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10%超20%以下 |
5件 |
5件 |
3件 |
0件 |
|
20%超30%以下 |
7件 |
10件 |
7件 |
8件 |
|
30%超40%以下 |
5件 |
7件 |
10件 |
7件 |
|
40%超 |
12件 |
12件 |
14件 |
19件 |
(d)1株当たり純資産額との比較
継続企業を前提とした当社の株式価値の算定においては、将来の収益性を反映するものではない純資産額を重視する必要はないものの、一般株主に対する説明責任を果たす観点からは、本公開買付価格が1株当たり純資産額を下回らないことがより望ましいと考えられる。
この点、本公開買付価格は、当社が2026年2月5日付で公表する2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)に記載された1株当たり純資産額(2437.35円(小数点以下第三位を四捨五入))を上回っており、1株当たりの純資産額との比較においても、本公開買付価格の合理性を否定すべき事由は特段認められない。
(e)その他の取引条件の妥当性
本取引においては、公開買付け後に本スクイーズアウトの実施が予定されているところ、本スクイーズアウトは会社法第180条に基づく株式併合により行われる予定であり、本取引に反対する株主に株主買取請求権又は価格決定請求権が確保できないスキームは採用されておらず、また、(ⅰ)本公開買付けが成立した場合には株式併合による本スクイーズアウトを行う旨及び(ⅱ)本スクイーズアウトにおいて本公開買付けに応募しなかった当社の株主に対して交付される金銭の額は、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となる旨が開示される予定である。
このように、本スクイーズアウトにおいては、一般株主が本公開買付けに応募するか否かに当たって、仮に本公開買付けに応募しなかった場合に不利に取り扱われることが予想される状況には陥らないような配慮がなされていることから、本スクイーズアウトに係る取引条件は、公正かつ妥当であると考えられる。
このほか、以上に記載した条件のほかには、本取引に係るその他の取引条件について、他の類似事例と比較して、当社の一般株主にとって不利益となる事情は認められない。
(f)小括
以上より、当社の企業価値は適正に評価されており、また、本公開買付価格、本スクイーズアウトにおいて本公開買付けに応募しなかった当社の株主に対して交付される対価の額を含めて、本取引に係る取引条件は適正に設定されていると評価できるから、本取引の取引条件(本公開買付価格を含む。)は、妥当性・公正性が確保されていると考えられる。
c 本取引の手続の公正性について
上記b記載のとおり、M&A指針に示されている実務上の対応を参考にすることは、本取引に係る手続との関係でも、公正性を確保することに資すると考えられる。
そこで、以下においては、M&A指針において提示されている実務上の具体的対応策(公正性担保措置)のうち、本取引の手続と関連するものが本取引において履践されているか否かを中心に検討する。
(a)独立した特別委員会の設置
① 設置の時期
当社取締役会は、2025年7月30日に、公開買付者から、当社の非公開化に関する初期的な意向表明書の提出を受けたことを受けて、本特別委員会の設置のための検討を開始し、2025年9月18日には、本特別委員会を設置する旨の決議を行い、その後、同月30日に第1回の本特別委員会が開催されている。
したがって、本取引においては、本取引に係る取引条件の形成過程の初期段階から、本特別委員会が本取引に対して関与する状態が確保されていたことが認められる。
② 委員構成(独立性、属性・専門性)
本取引においては、当社取締役会は、本特別委員会の委員の選定に際して、当社の独立したリーガル・アドバイザーであるサウスゲイト法律事務所の助言を得て、弁護士として本取引と同種案件における実務経験に長けている加藤氏に加えて、当社の社外取締役であり、かつ東京証券取引所が求める独立役員にも該当する村上氏及び藤本氏を、当社及び公開買付者からの独立性を確認した上で、委員に選定した。なお、当社の社外取締役は、村上氏、藤本氏、齋藤敏仁氏、竹内佐和子氏及び大川和宏氏の5名であるが、齋藤敏仁氏については2020年6月まで親会社にて勤務しており、竹内佐和子氏については親会社のグループ会社の技術顧問を務めているいたことから、当社は、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保する観点から、本特別委員会の委員への就任は適当ではないと判断し、また、大川和宏氏については会社経営に直接関与した経歴がないこと、審議の充実の観点からは本取引と類似の取引に関する専門性を補完する必要性が認められることから、本特別委員会の委員には選任せず、村上氏及び藤本氏に加えて、かかる専門性を有する外部有識者である加藤氏を本特別委員会の委員として選定したとのことである。
以上のとおり、本特別委員会の委員は、それぞれ独立性を有することが確認されており、専門性・属性にも十分配慮して選定されたものであることが認められる。
③ 特別委員会の設置・委員選定のプロセス
当社取締役会は、本取引においては上記のような構造的な利益相反の状況にあることに鑑みて、サウスゲイト法律事務所の助言も踏まえ、特別委員会の設置、権限及び職責、委員の選定、報酬の決定等について検討を開始した。
このように、本特別委員会については、本特別委員会の設置、権限及び職責、委員の選定や報酬の決定の各過程において、当社の独立したリーガル・アドバイザーであるサウスゲイト法律事務所の助言を得て、その独立性に配慮した判断がなされたものと認められる。
④ アドバイザー等
当社は、本特別委員会の設置に係る取締役会決議において、本特別委員会に対し、当社が諮問した事項に関する答申を行うにあたり、必要であれば、自らの財務又は法務等のアドバイザーを選任すること(費用は当社が負担)についての権限を付与している。もっとも、本特別委員会は、当社のアドバイザー等が高い専門性を有しており、独立性にも問題がないなど、本特別委員会として当社のアドバイザー等を信頼して専門的助言を求めることができると判断した場合には、当社のアドバイザー等に対して専門的助言を求めることができると解される。そこで、本特別委員会は、当社のファイナンシャル・アドバイザーである三井住友銀行企業情報部、リーガル・アドバイザーであるサウスゲイト法律事務所及び第三者算定機関である山田&パートナーズアドバイザリーにつき、いずれも独立性及び専門性に問題がないことから、それぞれ、当社のファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー及び第三者算定機関として承認し、本特別委員会としても必要に応じて専門的助言を受けることができることを確認した。
そして、本特別委員会においては、本取引に関する検討過程において、上記の各外部アドバイザー等の専門的な助言・意見等を適時に取得しながら、当社の企業価値向上の観点及び一般株主の利益を図る観点から、本取引の是非、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の妥当性、本取引における手続の公正性等について、慎重に検討及び協議が行われた。
⑤ 公開買付者との取引条件の交渉過程への関与
当社は、本特別委員会の設置に係る取締役会決議において、本特別委員会に対して(ⅰ)公開買付者との交渉方針に関して指示又は要請を行うこと及び必要に応じて自ら交渉を行うこと等により、当社が公開買付者との間で行う交渉の過程に実質的に関与する権限、(ⅱ)第1記載の諮問事項に関する検討及び判断を行うに際し、必要に応じ、自らの財務アドバイザー若しくは第三者評価機関及び法務アドバイザーを選任若しくは指名する権限又は当社の財務若しくは法務等に関するアドバイザーを指名若しくは承認する権限、(ⅲ)必要に応じ、当社の役職員その他本特別委員会が必要と認める者から当該諮問事項の検討及び判断に合理的に必要な情報を受領する権限を付与するとともに、(ⅳ)当社は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重すること、本特別委員会が本公開買付けの条件について妥当でないと判断した場合は、本公開買付けに賛同しないことを併せて決議している。
そして、本特別委員会は、公開買付者に対して意見聴取等を実施し、本取引の目的、本公開買付価格についての考え方、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を含むその他の取引条件についての考え方、本取引の実行に要する資金の調達方法、本取引により生じ得るシナジー、当社の企業価値を向上させるための施策、本取引後における当社の経営方針等について確認を行った。その上で、本特別委員会は、これらの意見聴取等に対して得られた公開買付者の回答に基づき、公開買付者が提案する本取引により生じ得るシナジーの実現可能性の有無、公開買付者が提案する当社の企業価値向上のための施策により当社の企業価値が現実に向上する蓋然性の有無及び程度、本公開買付価格の設定方法、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件の設定要否その他の一般株主保護の在り方等について議論を行った。
また、本特別委員会は、当社、三井住友銀行企業情報部及びサウスゲイト法律事務所から、本取引の背景・経緯、本取引のストラクチャー及び手続、事業計画の内容及び作成、第三者算定機関である山田&パートナーズアドバイザリーの本株式価値算定書の内容及び算定手法等について説明を受け、これらの点に関する質疑応答を行ったほか、当社、三井住友銀行企業情報部及びサウスゲイト法律事務所から、本取引に係る公開買付者との間の協議・交渉の経緯及び内容等につき適時に報告を受けた上で、本特別委員会を都度開催して方針等を協議し、最終的な本取引の取引条件の提案を受けるに至るまで、複数回に亘り当社との間で協議を行い、当社に意見する等して、公開買付者及び公開買付者との協議・交渉の過程に直接的又は間接的に関与している。
このように、本特別委員会は、公開買付者及び公開買付者との間の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与してきたことが認められる。
⑥ 情報の取得
本特別委員会は、本取引の検討に際して、本件資料の検討に加えて、公開買付者に対して直接意見聴取等を実施しており、これらによって得られた非公開情報を含む重要な情報も併せて本取引の検討を行う体制を確保している。
このように、本特別委員会は、非公開情報も含めて重要な情報を入手し、これを踏まえて本取引の是非や取引条件の妥当性について検討・判断を行うことのできる体制を整備していることが認められる。
⑦ 報酬
本取引の検討に際しては、当社取締役会は、本特別委員会の委員のいずれに対しても、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定報酬を支払うこととしており、成功報酬制は採用されていない。
このように、本取引の検討について本特別委員会に求められる役割を適切に果たすための特別の報酬が、本取引の成否と関係なく支払われることとなっていることを踏まえると、特別委員が時間的・労力的なコミットメントを行いやすく、かつ本取引の成否から独立した立場から判断を行うための環境が整えられていることが認められる。
⑧ 対象会社の取締役会における特別委員会の判断の取扱い
上記⑤のとおり、当社は、本特別委員会の設置に係る取締役会決議において、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、本取引に賛同しないことを併せて決議している。
このように、本取引については取締役会が特別委員会の意見を尊重して意思決定を行うことのできる体制が確保されていることが認められる。
⑨ 小括
上記①乃至⑧のとおり、本取引の検討に際しては、特別委員会の実効性を高める工夫に関するM&A指針の指摘事項に配慮した上で、独立性を有する特別委員会が設置されており、これが有効に機能していることが認められる。
(b)外部専門家からの独立した専門的助言等の取得
① 独立したリーガル・アドバイザーの選任及び助言の取得
本取引においては、当社は、2024年12月下旬頃よりサウスゲイト法律事務所をリーガル・アドバイザーに選定し、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けていたことが認められる。なお、サウスゲイト法律事務所は、当社及び公開買付者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有していないことが認められる。
② 独立したファイナンシャル・アドバイザーの選任及び助言の取得並びに第三者算定機関等からの株式価値算定書等の取得
本取引においては、当社は、2024年12月下旬頃より三井住友銀行企業情報部をファイナンシャル・アドバイザーに選定し、本取引のストラクチャーや代替手段、代替取引の検討、価格交渉等についての助言を得たほか、2024年12月下旬頃に山田&パートナーズアドバイザリーに対して当社普通株式の株式価値の算定を依頼し、本株式価値算定書を取得している。なお、三井住友銀行企業情報部及び山田&パートナーズアドバイザリーは、当社及び公開買付者の関連当事者には該当せず、本取引に関して、重要な利害関係を有していないことが認められる。
(c)公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
公開買付者は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するに当たり、当社及び公開買付者から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券に対して、当社の株式価値の算定を依頼したとのことである。なお、みずほ証券は、当社及び公開買付者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有していないとのことである。
(d)他の公開買付者からの買付機会を確保するための措置
① 公開買付期間
本取引においては、本公開買付けにおける買付等の期間(以下「本公開買付期間」といいます。)が法令に定められた最短期間である20営業日を超える30営業日に設定されている。このように、本公開買付期間を比較的長期に設定することにより、当社の株主に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付者以外の者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付価格の適正性を担保することが企図されたものであるといえる。
② 取引保護条項を含む当社の合意の不存在
本取引においては、当社及び公開買付者等は、本資本業務提携契約を締結するところ、当社には、当社において、本資本業務提携契約の締結日から公開買付期間満了日までの間、一定の条件充足を条件として本公開買付けに賛同し、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨の意見(以下「本意見」という。)を表明する旨の取締役会決議(以下「本決議」という。)が行われたのち、本決議を変更又は撤回せず維持し、これと矛盾する決議を行わない義務が課されているものの、上述の一定の事由の全部若しくは一部が充足されていない若しくは事後的に充足されなくなった場合又は本意見の維持が当社の取締役の善管注意義務違反を構成するおそれが高いと当社の取締役会が合理的に判断した場合又は本特別委員会から本決議を撤回若しくは変更することが適当である旨の助言又は答申を受けた場合には、かかる義務は課されないことが明記されている。
また、当該契約の締結日から公開買付期間満了日までの間に、公開買付者以外の第三者から、本取引若しくは公開買付者等及び当社の間の業務提携と実質的に競合、矛盾、抵触し若しくはその実行を困難とする又はそのおそれのある取引に係る提案、能動的な接触若しくは勧誘を受け、若しくはかかる提案が存在することを知った場合で、当社がその内容を検討することを希望するとき、又はその他本公開買付けに賛同し、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨の意見を維持することが困難であると合理的に認められる事情が発生若しくは判明した場合には、公開買付者に対して、その旨及び当該提案等の内容を速やかに通知すること、この場合において、当社及び公開買付者は、かかる提案等への対応、本公開買付価格及び本取引の条件の変更等について誠実に協議することが定められているものの、当社の取締役の善管注意義務違反の可能性の有無を判断する上で客観的かつ合理的に必要な範囲で、当社が当該第三者との間で協議、又は情報提供を行うことは妨げられないものとされている。
以上のことから、本資本業務提携契約における係る規定は、当社が対抗的買収提案者と接触することを一切禁止する合意には該当せず、本公開買付期間の設定も勘案すれば、対抗的な買付け等を行う機会を過度に妨げるものとはいえず、結論として、当社が対抗的買収提案者と接触することを一切禁止するような取引保護条項を含む合意等、対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っていない。
③ 積極的マーケット・チェック
M&A指針によれば、M&Aにおいて他の潜在的な買収者による対抗的な買収提案(以下「対抗提案」といいます。)が行われる機会を確保すること(以下「マーケット・チェック」といいます。)は、取引条件の形成過程における対象会社の交渉力が強化され、企業価値を高めつつ一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることに資するという機能を有するとされている(M&A指針3.4.1)。
マーケット・チェックの方法としては、市場における潜在的な買収者の有無を調査・検討する、いわゆる積極的なマーケット・チェックや、M&Aに関する事実を公表し、公表後に他の潜在的な買収者が対抗提案を行うことが可能な環境を構築した上でM&Aを実施することによる、いわゆる間接的なマーケット・チェック等が存在するが、M&Aに対する阻害効果の懸念や情報管理の観点から実務上の問題がある場合もあることを踏まえ、常に積極的なマーケット・チェックを実施することが望ましいとまではいえないとされている。
上記①のとおり、本公開買付期間は、法令に定められた最短期間の20営業日より長期の30営業日に設定することにより、当社の株主に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保しつつ、公開買付者以外にも当社株式の買付け等を行う機会を確保し、もって本公開買付価格の公正性を担保することを企図しており、また、上記②のとおり、公開買付者及び当社は、当社が公開買付者以外の者(対抗的買収提案者)と接触することを一切禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意は行っていないため、本取引においては、いわゆる間接的なマーケット・チェックが実施され得る環境は一応整備されていると考えられる。
以上に加え、本取引においては、上記(a)乃至(d)及び後記(f)及び(g)の公正性担保措置が講じられていることに併せ鑑みると、積極的なマーケット・チェックが実施されていないことが、直ちに本取引の手続の公正性を損なわせるものとはいえないと考えられる。
(e)マジョリティ・オブ・マイノリティ条件
M&A指針によれば、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定することは、一般株主の過半数が取引条件について満足していることを直接確認することを通じて、一般株主による判断機会の確保がより重視されることにつながるとともに、取引条件の形成過程における対象会社の交渉力が強化され、一般株主にとって有利な取引条件でM&Aが行われることに資するという機能も有するとされている(M&A指針3.5.1)。
本公開買付けにおける買付予定数の下限は、当社の発行済株式総数から、当社が所有する自己株式数を控除した株式数の3分の2に相当する株式数(小数点以下切上げ)から、親会社が所有する当社株式を控除した株式数に設定され、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定することは予定されていない。
本取引においては、①現在、親会社が当社株式を2,191,000株(所有割合:51.17%)所有しているところ、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定すると、本公開買付けにおける買付予定数の下限が高くなり過ぎ、本公開買付けの成立を不安定にし、応募する一般株主の利益に資さない可能性が認められることに加え、②上記(a)乃至(d)及び後記(f)及び(g)の公正性担保措置が講じられているほか、③上記(a)⑤のとおり、本特別委員会の実質的な関与の下、公開買付者と取引条件について真摯に協議・交渉した過程において、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件の設置の有無についても併せて交渉が行われ、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定しないことが条件とされていたこと、また、④上記b(b)及び(c)のとおり、公開買付者の提案する本公開買付価格4,050円は、山田&パートナーズアドバイザリーによる当社普通株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価法におけるレンジの上限値及び類似会社比較法における下限値を上回り、かつ、DCF法におけるレンジの下限値を相当程度上回り、当該レンジを四分割した場合に、下限値から4分の1に位置する価格(3,939円)を超えるものであり、かつ、過去の類似の公開買付事例におけるプレミアム水準と比較しても不合理とまではいえないプレミアムが加算されており、本取引に係る取引条件は公正であると考えられること等に鑑みると、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定しないことが、直ちに本取引の手続の公正性を損なわせるものとはいえないと考えられる。
(f)一般株主への情報提供の充実とプロセスの透明性の向上
① 特別委員会に関する情報
本取引においては、当社の開示資料において、(ⅰ)本特別委員会の委員の独立性、専門性に関する情報、(ⅱ)本特別委員会に付与された権限の内容に関する情報、(ⅲ)本特別委員会の意見を最大限尊重すること及び本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、当社取締役会としても本取引に賛同しない旨の当社取締役会の決議内容、(ⅳ)本特別委員会の検討経過、(ⅴ)本特別委員会が当社と公開買付者との間の交渉に実質的に関与したことに関する情報、(ⅵ)本特別委員会の答申内容及びその理由及び⑦本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定報酬を支払うこととされていることが開示される予定であり、M&A指針が求める情報は十分に開示されるものと認められる。
② 株式価値算定書に関する情報
本取引においては、当社の開示資料において、(ⅰ)本株式価値算定書の内容について、各算定手法(市場株価法、類似会社比較法及びDCF法及びそれに基づく当社の株式価値の計算過程に関する情報、(ⅱ)山田&パートナーズアドバイザリーが当社及び公開買付者から独立性を有し、重要な利害関係を有しないことが開示される予定であり、MBO等に係る企業行動規範に従った情報は開示されるものと認められる。
③ その他の情報
本取引においては、当社の開示資料において、(ⅰ)本取引を実施するに至ったプロセス等に関する情報、(ⅱ)この時期に本取引を行うことを選択した背景・目的、(ⅲ)当社と公開買付者との間の取引条件に関する協議・交渉の経緯、(ⅳ)当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意又は対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意の有無、(ⅴ)本取引の賛否を決定するための取締役会決議において反対した取締役がいないことが開示される予定であるから、M&A指針が求める情報は十分に開示されるものと認められる。
(g)強圧性の排除
本取引においては、(ⅰ)公開買付け後において、当社株主を公開買付者等のみとするための本スクイーズアウトが予定されているが、本取引に反対する株主に株主買取請求権又は価格決定請求権が確保できないスキームは採用されておらず、(ⅱ)(ア)本公開買付けが成立した場合には株式併合によるスクイーズアウト手続を行う旨、及び(イ)本スクイーズアウトにおいて本公開買付けに応募しなかった当社の株主に対して交付される金銭の額は、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となる旨が開示される予定である。すなわち、一般株主は、本公開買付けに応募するか否かに当たって、仮に本公開買付けに応募しなかった場合に、不利に取り扱われることが予想される状況には陥らないような配慮がなされているといえる。
したがって、本取引においては、一般株主に対する強圧性を生じさせないような配慮がなされているといえ、手続の公正性の確保に資する対応が取られていると考えられる。
(h)小括
以上のとおり、本取引においてはM&A指針に定められる各公正性担保措置に則った適切な対応が行われており、その内容に不合理な点は見当たらない。したがって、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられる。
d aからcの観点から、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であるといえるか
上記aからcのとおり、本取引は当社の企業価値の向上に資するものであり、本取引の目的の正当性・合理性が認められると考えられること、本取引の条件の公正性・妥当性が確保されていると考えられること、本取引に係る手続の公正性が確保されていると考えられることに加え、本取引が当社の一般株主にとって不利益であるとする特段の事情は認められないと解されることから、本取引を行うことは、当社の一般株主にとって公正であると考えられる。
e aからdを踏まえ、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非
上記aからdを踏まえると、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することは、いずれも相当であると考えられる。
f 結論
以上を踏まえ、本特別委員会は、上記意Ⅰに記載のとおり、本諮問事項に対して答申する。
⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員(監査等委員である取締役を含む。)の承認
当社は、山田&パートナーズアドバイザリーから取得した本株式価値算定書(山田&パートナーズアドバイザリー)、本特別委員会から提出された本答申書、サウスゲイト法律事務所からの法的助言その他の関連資料を踏まえ、本公開買付けを含む本取引に関する諸条件について、慎重に協議及び検討を行いました。
その結果、当社は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、(a)本取引は当社の企業価値向上の観点から最良の選択肢であり、当社の成長戦略の実現可能性を一層高めることが期待でき、(b)本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件は当社の株主の皆様に対して合理的な株式売却の機会を提供するものであると判断し、2026年2月5日開催の当社取締役会において、監査等委員である取締役を含む全取締役10名の全員の一致により、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。当社の取締役(監査等委員である取締役を含む。)には、本公開買付けを含む本取引に関して、利害関係を有する取締役はいません。なお、当社の代表取締役である古川徹氏は、東レの出身者であるものの、2019年6月に東レの子会社の代表取締役を退任しております。また、当社の社外取締役である齋藤敏仁氏は東レにて勤務していたものの、2020年6月に東レを退職しております。両氏は、東レ及びそのグループ会社(当社を除く。)の役職員を退任・退職してから5年超が経過しており、社外取締役の独立性基準として、過去に親会社の役職員であった場合であっても5年を経過していれば独立性を否定しないとする上場企業の事例も見られること、両氏は、東レから本取引に関する指示等を受けるような立場及び関係性はなく、東レの意思決定に関与する立場にもないことから、両氏が東レの出身者であること自体は、当社取締役会における本取引の審議及び決議から除外すべき事情には当たらないと判断しております。
⑧ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保
公開買付者及び東レは、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)に記載のとおり、(ⅰ)本公開買付けの決済の完了後速やかに、公開買付者が本公開買付けの成立により取得する株式数に応じて、会社法第180条に基づき本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総会の開催を当社に要請することを予定しており、当社の株主の皆様に対して株式買取請求権が確保されない手法は採用しないこと、(ⅱ)本株式併合をする際に、当社の株主の皆様に対価として交付される金銭は本公開買付価格に当該各株主(公開買付者、東レ及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一になるように算定されることを明らかにしていることから、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保し、これをもって強圧性が生じないように配慮しております。
また、公開買付者は、法令に定められた公開買付けに係る買付け等の最短期間が20営業日であるところ、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)を30営業日に設定しております。このように公開買付期間を法令に定められた最短期間と比較して長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保しております。
⑨ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置
上記「⑧ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保」に記載のとおり、公開買付者は、公開買付期間を30営業日に設定しております。このように公開買付期間を法令に定められた最短期間と比較して長期に設定することにより、公開買付者以外にも対抗的な買付け等を行う機会を確保することにより、本公開買付価格の公正性を担保することを企図しております。
なお、下記「4 公開買付者と当社の株主との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」の「① 本資本業務提携契約」に記載のとおり、当社、公開買付者及び東レの間で2026年2月5日付で締結された本資本業務提携契約においては、当社には、本資本業務提携契約の締結日において、一定の事由(下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「① 本資本業務提携契約」をご参照ください。)が全て充足されていることを条件として、本決議を行い、当該事実及びその内容を法令等に従って公表する義務が定められていますが、かかる一定の事由には、本特別委員会により、当社に対して、当社の取締役会が、本決議を行うことについて肯定的な内容の答申がなされ、かつ、かかる答申が変更又は撤回されていないことが含まれており、本特別委員会の判断が尊重される内容となっています。
また、当社には、本資本業務提携契約の締結日から公開買付期間満了日までの間、本決議を変更又は撤回せず維持し、これと矛盾する決議を行わない義務が定められていますが、上記の事由の全部若しくは一部が充足されていない若しくは事後的に充足されなくなった場合又は本意見の維持が当社の取締役の善管注意義務違反を構成するおそれが高いと当社の取締役会が合理的に判断した場合又は本特別委員会から本決議を撤回若しくは変更することが適当である旨の助言又は答申を受けた場合には、かかる義務は課されないことが明記されております。
さらに、当社は、本資本業務提携契約の締結日から公開買付期間満了日までの間に、公開買付者以外の第三者から、本取引若しくは公開買付者、東レ及び当社の間の業務提携と実質的に競合、矛盾、抵触し若しくはその実行を困難とする又はそのおそれのある取引に係る提案、能動的な接触若しくは勧誘を受け、若しくはかかる提案が存在することを知った場合で、当社がその内容を検討することを希望するとき、又はその他本意見を維持することが困難であると合理的に認められる事情が発生若しくは判明した場合には、公開買付者に対して、その旨及び当該提案等の内容を速やかに通知すること(当該通知をすることが法令等によって禁じられる場合を除くものとし、この場合は当該通知が可能となった段階で速やかに通知することで足りるものとします。)、この場合において、当社及び公開買付者は、かかる提案等への対応、本公開買付価格及び本取引の条件の変更等について誠実に協議することが定められていますが、当社の取締役の善管注意義務違反の可能性の有無を判断する上で客観的かつ合理的に必要な範囲で、当社が当該第三者との間で協議、又は情報提供を行うことは妨げられないものとされています。
以上のことから、当社としては、本資本業務提携契約における上記の規定は、当社が対抗的買収提案者と接触することを一切禁止する合意には該当せず、上記公開買付期間の設定も勘案すれば、対抗的な買付け等を行う機会を過度に妨げるものとはいえないと考えております。
(7)本公開買付けに係る重要な合意
① 本資本業務提携契約
公開買付者は、東レ及び当社との間で、本資本業務提携契約を2026年2月5日付で締結しております。本資本業務提携契約は、本取引及び三社間の業務提携を通じて、各社が各種法令を遵守し、持続可能な環境や社会の実現に向けて取り組み、各社の企業価値の向上を目指すことを目的としております。本資本業務提携契約の概要は、以下のとおりです。
(ア)当社は、本資本業務提携契約の締結日において、一定の事由(注1)が全て充足されていることを条件として、本意見を表明する旨の取締役会決議本決議を行い、当該事実及びその内容を法令等に従って公表する。当社は、上記の事由の全部若しくは一部が充足されていない若しくは事後的に充足されなくなった場合又は本意見の維持が当社の取締役の善管注意義務違反を構成するおそれが高いと対象会社の取締役会が合理的に判断した場合又は本特別委員会から本決議を撤回若しくは変更することが適当である旨の助言又は答申を受けた場合を除き、本資本業務提携契約の締結日から公開買付期間満了日までの間、本決議を変更又は撤回せず維持し、これと矛盾する決議を行わない。
(注1) ①公開買付者に係る表明及び保証(注2)がいずれも重要な点において真実かつ正確であること、②本特別委員会により、当社に対して、当社の取締役会が、本決議を行うことについて肯定的な内容の答申がなされ、かつ、かかる答申が変更又は撤回されていないこと、③本株主間契約が適法かつ有効に締結され、存続していること、④本不応募契約が適法かつ有効に締結され、存続していること、⑤公開買付者において、本公開買付けの開始日の前営業日までに遵守し又は履行すべき本資本業務提携契約、本株主間契約及び本不応募契約上の義務が、重要な点において全て遵守又は履行されていること、⑥本取引が法令等に違反しないこと、⑦本取引の実施のために必要となる独占禁止法その他の独占禁止に関連する法令等に基づく届出その他の手続が完了していること、並びに⑧その他本取引を制限又は禁止する司法・行政機関等の判断等がないことが定められております。
(注2) 本資本業務提携契約において、公開買付者は、①設立及び存続並びに事業を遂行するために必要な権利能力及び行為能力の存在、②本資本業務提携契約の締結及び履行に必要な権利能力及び行為能力の存在等、③本資本業務提携契約の有効性及び強制執行可能性、④本資本業務提携契約の締結及び履行についての法令等との抵触の不存在、⑤本資本業務提携契約の締結及び履行に必要な許認可等の取得又は履践、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力に該当しないこと及び反社会的勢力との関係の不存在、並びに⑧本公開買付けの決済を行うために必要となる資金の保有等について表明及び保証を行っております。
(イ)(a)当社は、本資本業務提携契約の締結日から公開買付期間満了日までの間に、公開買付者以外の第三者から、本取引若しくは公開買付者、東レ及び当社の間の業務提携と実質的に競合、矛盾、抵触し若しくはその実行を困難とする又はそのおそれのある取引に係る提案、能動的な接触若しくは勧誘を受け、若しくはかかる提案が存在することを知った場合で、当社がその内容を検討することを希望するとき、又はその他本意見を維持することが困難であると合理的に認められる事情が発生若しくは判明した場合には、公開買付者に対して、その旨及び当該提案等の内容を速やかに通知すること(当該通知をすることが法令等によって禁じられる場合を除くものとし、この場合は当該通知が可能となった段階で速やかに通知することで足りるものとします。)、(b)この場合において、当社及び公開買付者は、かかる提案等への対応、本公開買付価格及び本取引の条件の変更等について誠実に協議すること、(c)当社の取締役の善管注意義務違反の可能性の有無を判断する上で客観的かつ合理的に必要な範囲で、当該第三者との間で協議、又は情報提供を行うことは妨げられない。
(ウ)当社は、本株式併合の効力発生日(以下「本効力発生日」といいます。)までの間、本資本業務提携契約に明示的に定める事項及び公開買付者及び東レが事前に書面により同意した事項を除き、自ら又は他の当社グループに属する会社をして、善良なる管理者の注意をもって、かつ、通常の業務の範囲内において、従前と同様又は本取引の実施を妨げない範囲の合理的な方法により、その業務を遂行し、又は遂行させるものとし、剰余金の処分、株式等の発行等、自己株式の取得若しくは処分又は組織再編を含む、当社グループに重大な悪影響を生じさせ得る行為を行わない。
(エ)当社は、本公開買付けが成立した場合、その決済の完了後実務上可能な限り速やかに、公開買付者及び東レの要請に従い、本株式併合の承認に係る議案を目的とする株主総会の開催を含む本株式併合を実施するために必要な手続を実施するものとし、本株式併合が完了するために必要な協力をすること。その他、本取引の完了後、三社の企業価値の向上を図るための当事者間における協業に関する協議及び検討、当社の経営体制、契約終了事由(注3)等について合意をしております。
(注3) 公開買付者、東レ及び当社は、①公開買付者又は東レが本資本業務提携契約を終了させる意思を表明し、他の当事者全てがこれに同意した場合、②本資本業務提携契約の定めに従い、いずれかの当事者により本資本業務提携契約が解除された場合、③本公開買付けが不成立となった場合(法令等の定めに従い、公開買付者が本公開買付けを撤回した場合を含む。)、④本公開買付けの決済完了後に公開買付者又は東レが当社の株主としての地位を失った場合(ただし、公開買付者又は東レが、本株主間契約の定めに基づき、子会社に対して、その所有する当社株式の全部を譲渡した場合を除く。)、⑤当社において、本資本業務提携契約に規定する自らの義務又は表明及び保証に重要な点で違反し、当該違反がその是正を求める書面による催告後30日以内に治癒されない場合で、公開買付者又は東レのいずれかが本資本業務提携契約を解除する旨の通知をした場合、並びに⑥理由の如何を問わず、本株主間契約が終了した場合又は本不応募契約が本効力発生日前に終了した場合のいずれかの場合には、本資本業務提携契約は終了する。また、公開買付者及び東レのいずれかについて、①本資本業務提携契約に規定する自らの義務又は表明及び保証に重要な点で違反し、当該違反がその是正を求める書面による催告後30日以内に治癒されない場合、②支払の停止若しくは手形交換所の取引停止処分、又は法的倒産手続の開始の申立があった場合、③解散の決定又は解散命令がなされた場合、④差押、仮差押、仮処分若しくは競売開始の申立又は租税公課の滞納による督促若しくは差押を受けた場合、並びに⑤公開買付者又は東レの総議決権の過半数を直接又は間接に所有する者の変更があった場合のいずれかの場合には、当該二社のうちの他方当事者は、本資本業務提携契約を解除することができる。
② 本株主間契約
公開買付者は、東レとの間で、本取引後の当社の運営及び当社株式の取扱いに関する以下の内容を含む本株主間契約を2026年2月5日付で締結しているとのことです。
(ア)本取引完了時における当社に係る出資比率は、原則として東レが51.00%、公開買付者が49.00%となることを確認する。
(イ)当社の機関構成
本取引完了以降、実務上可能な限り速やかに、当社の機関構成等を、次の(a)から(c)のとおりとするための必要な行為(当社の株主総会における定款変更等の議案についての賛成の議決権の行使を含む。)を行う。
(a)株式の譲渡制限:あり
(b)設置機関:取締役会、監査役、会計監査人
(c)事業年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで
(ウ)(a)当社の取締役の員数は7名以内とし、公開買付者及び東レが上記(ア)記載の出資比率に変動がないことを条件として、東レがそのうち過半数(総数が偶数の場合は、総数を2で割った値に1を足した整数、総数が奇数の場合は、総数を2で割った値の小数点第一位以下を切り上げた整数をいう。例えば、総数が7名の場合は4名、総数が6名の場合は4名、総数が5名の場合は3名とする。)の取締役を、公開買付者がその余の取締役をそれぞれ指名すること、(b)当社の代表取締役の員数は1名とし、東レが指名することができること、(c)当社の監査役の員数は1名とし、東レが指名することができる。
(エ)当社の株主総会及び取締役会の決議事項並びに代表取締役の決裁権限事項について合意する。
(オ)公開買付者及び東レは、相手方当事者の事前の書面による承諾がない限り、その所有する当社株式の全部又は一部につき、原則として、第三者に対して、譲渡、質権その他の担保の設定その他の処分を行うことができず、承継させてはならず、公開買付者又は東レのいずれかが、譲渡禁止期間経過後に、その所有する当社株式を第三者に対して譲渡することを希望する場合においては、相手方当事者は先買権及び共同売却権を有する。
③ 本不応募契約
公開買付者は、東レとの間で、本不応募契約を2026年2月5日付で締結しているとのことです。本不応募契約の概要は、以下のとおりとのことです。
(ア)東レは、本不応募合意株式を一切本公開買付けに応募しない。
(イ)東レは、本不応募契約の締結日から本効力発生日までの間、直接又は間接に(当社を通じて行う場合を含む。)、公開買付者以外の者との間で、本取引と実質的に競合、矛盾、抵触し、若しくは本取引の実行を困難にする又はそのおそれのある取引(以下「抵触取引」といいます。)を行ってはならず、抵触取引に関する提案、能動的な接触、勧誘、情報提供又は合意を一切行ってはならない。また、東レは、本不応募契約の締結日から本効力発生日までの間、自らが公開買付者以外の第三者から抵触取引の提案、接触若しくは勧誘を受け、又は当社がかかる提案、接触若しくは勧誘を受けたことを知った場合で、東レがその内容を検討することを希望するときには、速やかに、公開買付者に対し、その旨及び当該提案等の内容を通知し(当該通知をすることが法令等によって禁じられる場合を除くものとし、この場合は当該通知が可能となった段階で速やかに通知することで足りるものとされています。)、かかる提案等への対応について誠実に協議する。なお、東レの取締役の善管注意義務違反の可能性の有無を判断する上で客観的かつ合理的に必要な範囲で、当該第三者との間で協議、又は情報提供を行うことは妨げられない。
(ウ)東レは、本不応募契約の締結日から本効力発生日までの間、原則として、本不応募合意株式について譲渡、担保権の設定その他一切の処分(本公開買付け又はその他の公開買付けに応募することを含む。)を行ってはならず、当社株式を取得してはならない。
(エ)公開買付者及び東レは、本公開買付けの決済後、実務上可能な限り速やかに、本株式併合を行うために必要な手続(当社の株主総会における本株式併合の議案についての賛成の議決権の行使を含む。)を行う。また、本公開買付けの決済後において、公開買付者が所有する当社株式の数と同数以上の当社株式を所有する株主(但し、東レを除き、以下「多数所有株主」といいます。)が存在し、又は本株式併合の効力発生直前時において、多数所有株主が生ずることが見込まれる場合には、公開買付者及び東レは、公開買付者が所有する当社株式の数が、多数所有株主が所有する当社株式の数を上回ることに向けた施策を実施する。その他、本公開買付け開始の前提条件(以下「本公開買付前提条件」といいます。)、本公開買付前提条件の充足を条件として公開買付者が本公開買付けを実施する義務、表明保証(注1)、東レの義務(注2)、公開買付者の義務(注3)、契約終了事由(注4)等について合意しております。
(注1) 本不応募契約において、(ⅰ)公開買付者は、①設立及び存続並びに事業を遂行するために必要な権限及び権能の存在、②本不応募契約の締結及び履行に必要な権限及び権能の存在等、③本不応募契約の有効性及び強制執行可能性、④本不応募契約の締結及び履行についての法令等との抵触の不存在、⑤本不応募契約の締結及び履行に必要な許認可等の取得又は履践、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力との関係の不存在、並びに⑧本不応募契約に基づく義務の履行及び本取引の実施に必要な資金を調達する能力等について、(ⅱ)東レは、①設立及び存続並びに事業を遂行するために必要な権限及び権能の存在、②本不応募契約の締結及び履行に必要な権限及び権能の存在等、③本不応募契約の有効性及び強制執行可能性、④本不応募契約の締結及び履行についての法令等との抵触の不存在、⑤本不応募契約の締結及び履行に必要な許認可等の取得又は履践、⑥本不応募合意株式に関する事項、⑦倒産手続等の不存在、並びに⑧反社会的勢力との関係の不存在について、それぞれ表明及び保証を行っているとのことです。
(注2) 本不応募契約において、東レは、上記に記載した義務のほか、大要、①本効力発生日までの間、原則として、当社グループをして、通常の業務の範囲内において、従前と同様又は本取引の実施を妨げない範囲の合理的な方法により、その業務を遂行させ、当社グループに重大な悪影響を生じさせ得る行為を行わせない義務、②本公開買付前提条件の充足のための協力及び努力義務、③自らの表明保証違反、義務違反若しくは本公開買付前提条件の不充足又はそのおそれが判明した場合の公開買付者への通知義務、④公開買付者の事前の書面による承諾なしに、本効力発生日までの間における本不応募合意株式に係る株主権の行使をしない義務、⑤当社グループに属する会社及び東レ又は東レの子会社(当社グループを除く。)の間の契約及びこれらに基づく取引について、東レが本取引を理由として解除、終了、期限の利益の喪失を行わず、その条件を当社グループにとって不利益に変更せず、東レの子会社をしてこれらの行為を行わせない義務及び当社グループが、東レの子会社として利用又は享受している取引について、当社グループが本取引後も引き続き当該便益を利用又は享受できるよう、必要な措置を講じ、東レの子会社をして同様の措置を講じさせる義務、⑥自己の義務違反又は表明保証違反があった場合における補償義務等を負担しているとのことです。
(注3) 本不応募契約において、公開買付者は、上記に記載した義務のほか、大要、①本公開買付前提条件の充足のための協力及び努力義務、②自らの表明保証違反、義務違反若しくは本公開買付前提条件の不充足又はそのおそれが判明した場合の公開買付者への通知義務、③自己の義務違反又は表明保証違反があった場合における補償義務等を負担しているとのことです。
(注4) 本不応募契約において、公開買付者及び東レは、①相手方当事者につき、表明保証の重大な違反があった場合、②相手方当事者につき、本不応募契約上の義務の重大な不履行があった場合、③相手方当事者につき、倒産手続等の開始の申立てがなされた場合、④自らの責に帰すべき事由によることなく、2026年3月6日までに本公開買付けが開始されない場合には、本不応募契約を解除することができることを合意しているとのことです。また、本不応募契約において、①公開買付者が、法その他の法令等に従い本公開買付けを適法に撤回した場合、②本公開買付けが開始されたものの不成立となった場合、③解除に係る規定に基づき本不応募契約が解除された場合のいずれかに該当する事由が生じた場合には、本不応募契約は直ちに終了することを合意しているとのことです。
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氏名 |
役職名 |
所有株式数(株) |
議決権の数(個) |
|
古川 徹 |
代表取締役社長 |
19,674 |
196 |
|
丸山 広記 |
専務取締役 |
14,154 |
141 |
|
鷹栖 茂幸 |
取締役 |
9,738 |
97 |
|
國分 健吾 |
取締役 |
3,553 |
35 |
|
村上 英治 |
社外取締役 |
- |
- |
|
藤本 英昭 |
社外取締役 |
- |
- |
|
大川 和宏 |
社外取締役 |
- |
- |
|
柴田 宗孝 |
取締役 (常勤監査等委員) |
6,326 |
63 |
|
齋藤 敏仁 |
取締役 (監査等委員) |
300 |
3 |
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竹内 佐和子 |
社外取締役 (監査等委員) |
- |
- |
|
計 |
- |
53,745 |
535 |
(注1) 役職名、所有株式数及び議決権数は本書提出日現在のものです。
(注2) 所有株式数及び議決権の数は、それぞれ当社役員持株会を通じた所有株式数(小数点以下切捨て)及びそれらに係る議決権の数を含めた数を記載しております。