1【公開買付者の氏名又は名称及び住所又は所在地】

名称   Flowers株式会社

所在地  東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号

 

2【公開買付者が買付け等を行う株券等の種類】

普通株式

 

3【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】

(1)意見の内容

 当社は、2026年2月6日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。

 なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法により決議されております。

 

(2)意見の根拠及び理由

 本「(2)意見の根拠及び理由」の記載のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。

① 本公開買付けの概要

 公開買付者は、当社の株式を所有し、当社の事業活動を支配及び管理することを主たる目的として2026年1月23日に設立された株式会社とのことです(注1)。本書提出日現在において、デンカ株式会社(以下「デンカ」といいます。)が公開買付者の発行済株式の全てを所有しており、デンカの執行役員の稲田太郎氏が、公開買付者の代表取締役を務めているとのことです。また、公開買付者においては、本公開買付けの成立後、本取引(以下に定義します。以下同じです。)の実行に必要となる資金(以下「本決済資金」といいます。)への充当を目的として、本公開買付けの決済時までの期間において、デンカによる普通株式の引受けによる出資(以下「本出資(デンカ)」といいます。)のための手続、及び株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」といいます。)によるA種種類株式(無議決権株式)の引受けによる出資(以下「本出資(DBJ)」といいます。)のための手続が行われることが予定されているとのことです(注2)。なお、本書提出日現在、公開買付者、デンカ、DBJ及び稲田太郎氏は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)スタンダード市場に上場している当社株式を所有していないとのことです。

(注1) デンカは、デンカとDBJによる共同出資の形で本取引を実施するため、公開買付者を設立の上で公開買付者をして本公開買付けを実施することとしたとのことです。

(注2) DBJに割り当てられる予定のA種種類株式は、無議決権株式とし、優先配当権及び取得条項(金銭対価)が定められる予定とのことです。また、デンカ及びDBJは、本公開買付けの決済時までの期間において、本出資(デンカ)及び本出資(DBJ)の実行に係る投資契約、並びに当社の運営及び公開買付者の株式の取り扱いに係る株主間契約を締結する予定とのことです。投資契約及び株主間契約の詳細は、今後デンカ及びDBJ間の協議により定められる予定とのことであり、株主間契約においては、株式の取り扱いに関しては、一定期間経過後に、デンカがDBJに対してDBJの所有するA種種類株式の全部又は一部を売り渡すよう請求できる旨のコールオプション等が定められる予定とのことですが、本日現在、当社の運営に関して合意が予定されている事項はないとのことです。

 

 今般、公開買付者は、当社株式の全て(ただし、本不応募合意株式(以下に定義します。)、BBT所有株式(以下に定義します。)及び当社が所有する自己株式を除きます。)を取得することにより、当社を完全子会社とすることを目的とする取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施することを決議したとのことです。

 

 本公開買付けに際して、公開買付者及びデンカは、2026年2月6日付で当社の筆頭株主であり、主要株主(2025年12月31日時点)である旭化成ファーマ株式会社(所有株式数:940,000株、所有割合:21.13%(注3)、以下「本不応募合意株主」といいます。)との間で、不応募契約(以下「本不応募契約」といいます。)を締結し、本不応募合意株主が所有する当社株式(940,000株、所有割合:21.13%)の全て(以下「本不応募合意株式」といいます。)について、本公開買付けに応募しない旨を合意しているとのことです。また、公開買付者は、2026年2月6日付で、(ⅰ)光通信株式会社(所有株式数:45,500株、所有割合:1.02%)、当社の第3位株主(2025年12月31日時点)であるUH Partners 2投資事業有限責任組合(所有株式数:334,200株、所有割合:7.51%)、当社の第4位株主(2025年12月31日時点)である光通信KK投資事業有限責任組合(所有株式数:281,600株、所有割合:6.33%)、当社の第5位株主(2025年12月31日時点)であるUH Partners 3投資事業有限責任組合(所有株式数:257,200株、所有割合:5.78%)、及び当社の第10位株主(2025年12月31日時点)であるエスアイエル投資事業有限責任組合(所有株式数:60,800株、所有割合:1.37%、以下「本応募合意株主(光通信)」と総称します。)、(ⅱ)当社の第7位株主(2025年12月31日時点)であるシスメックス株式会社(所有株式数:230,000株、所有割合:5.17%、以下「本応募合意株主(シスメックス)」といいます。)並びに(ⅲ)日本化薬株式会社(所有株式数:50,000株、所有割合:1.12%、以下「本応募合意株主(日本化薬)」といい、本応募合意株主(光通信)、本応募合意株主(シスメックス)及び本応募合意株主(日本化薬)を「本応募合意株主」と総称します。)との間で、それぞれ応募契約(以下、本応募合意株主(光通信)と締結した応募契約を「本応募契約(光通信)」、本応募合意株主(シスメックス)と締結した応募契約を「本応募契約(シスメックス)」、本応募合意株主(日本化薬)と締結した応募契約を「本応募契約(日本化薬)」といい、本応募契約(光通信)、本応募契約(シスメックス)及び本応募契約(日本化薬)を「本応募契約」と総称します。)を締結し、本応募合意株主が所有する当社株式の全て(所有株式数の合計1,259,300株、所有割合:28.30%、以下「本応募合意株式」といいます。)について、本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。本不応募契約及び本応募契約の詳細については、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」をご参照ください。

(注3) 「所有割合」とは、当社が2026年1月27日に公表した「2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)」(以下「当社決算短信」といいます。)に記載された2025年12月31日現在の当社の発行済株式総数(4,558,860株)から当社決算短信に記載された同日現在の当社が所有する自己株式数(109,700株)(なお、当該自己株式数には、当社の「株式給付信託(J-ESOP)」及び「株式給付信託(BBT)」制度の信託財産として、株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社株式(233,500株)(以下、当社の「株式給付信託(J-ESOP)」制度の信託財産として、株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社株式(179,300株)を「J-ESOP所有株式」といい、当社の「株式給付信託(BBT)」制度の信託財産として、株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社株式(54,200株)を「BBT所有株式」といいます。)を含めておりません。以下、当社が所有する自己株式数について同じです。)を控除した株式数(4,449,160株、以下「本基準株式数」といいます。)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下、所有割合の計算においてほかに取り扱いを定めない限り同じとします。)をいいます。

 

 一方、公開買付者は、当社の第2位株主(2025年12月31日時点)である杉山晶子氏(以下「杉山氏」といいます。)が所有する当社株式(445,000株、所有割合10.00%)につき本公開買付けに応募することを、2025年2月6日付で書面(以下「本応募確認(杉山氏)」といいます。)により確認しているとのことです。また、公開買付者は、当社の株主である株式会社商工組合中央金庫が所有する当社株式(50,000株、所有割合:1.12%)の全てについて、本日現在においては、本公開買付けに応募することを前向きに検討する意向である旨を確認しているとのことです(応募合意に係る契約については、締結していないとのことです。)。

 

 公開買付者は、本公開買付けにおいて1,990,000株(所有割合:44.73%)を買付予定数の下限として設定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数の下限(1,990,000株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他方、上記のとおり、公開買付者は、当社株式の全て(ただし、本不応募合意株式、BBT所有株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)を取得することにより、当社を完全子会社とすることを目的としていることから、買付予定数の上限は設定しておらず、応募株券等の総数が買付予定数の下限(1,990,000株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。なお、買付予定数の下限(1,990,000株)は、当社決算短信に記載された2025年12月31日現在の当社の発行済株式総数(4,558,860株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(109,700株)及び同日現在のBBT所有株式(54,200株)を控除した株式数(4,394,960株)に係る議決権の数(43,949個)に3分の2を乗じた数(29,300個(小数点以下切上げ))から、本不応募合意株式数(940,000株)に係る議決権の数(9,400個)を控除した数(19,900個)に、当社の単元株式数(100株)を乗じた株式数(1,990,000株)としているとのことです。これは、本公開買付けにおいて、公開買付者は、当社株式(ただし、本不応募合意株式、BBT所有株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)の全てを取得し当社を完全子会社とすることを目的としているところ、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の本株式併合の手続を実施する際には、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされること、また、BBT所有株式については、当社と株式給付信託の受託者であるみずほ信託銀行株式会社(以下「みずほ信託銀行」といいます。)との間で締結されている株式給付信託契約書(当該信託に係る信託管理人が従うべき信託管理人ガイドラインを含みます。)において、本公開買付けへの応募が想定されず、受託者は信託管理人の指図に基づき当該当社株式の議決権を一律不行使とする旨が規定されていることを踏まえ、本取引の実施を確実に遂行すべく、本公開買付け後に公開買付者及び本不応募合意株主が当社の総株主の総議決権数(ただし、BBT所有株式に係る議決権を除きます。)の3分の2以上を所有することで、当該要件を満たすことができるように設定したとのことです。なお、J-ESOP所有株式に係る議決権については、当社と株式給付信託の受託者であるみずほ信託銀行との間で締結されている株式給付信託契約書(当該信託に係る信託管理人が従うべき信託管理人ガイドラインを含みます。)において、当社以外の者が当社株式の公開買付け(株式の上場維持を前提とする公開買付けを除きます。)を行うことが公表された場合には、みずほ信託銀行は、信託管理人の指図に基づき当該公開買付けに応じる方法により信託財産に属する株式を処分することが規定されており、そのためJ-ESOP所有株式については本公開買付けへの応募の可能性が排除されていないことから、買付予定数から控除していないとのことです。

 本公開買付けにおける買付予定数の下限とマジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)の関係に関しましては、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑦ マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)を上回る買付予定数の下限の設定」をご参照ください。

 公開買付者は、本公開買付けにより当社株式の全て(ただし、本不応募合意株式、BBT所有株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、当社の株主を公開買付者及び本不応募合意株主のみとし、当社株式を非公開化するための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を実施することを予定しているとのことです。

 公開買付者は、本公開買付けが成立した場合、本公開買付けに係る決済の開始日(以下「本決済開始日」といいます。)の2営業日前までに本出資(デンカ)及び本出資(DBJ)を受けることを予定しているとのことであり、これらの資金をもって、本公開買付けの決済資金に充当する予定とのことです。

 また、公開買付者及び当社は、本スクイーズアウト手続後、2026年6月下旬頃(予定)に、当社が本不応募合意株式を取得すること(以下「本自己株式取得」といい、本自己株式取得に係る自己株式取得価格を「本自己株式取得価格」といいます。)を予定しております。本自己株式取得は、本株式併合後、有価証券報告書提出義務免除承認前に実施する可能性がありますが、当社株式の上場廃止後の実施を予定しており、上場廃止後の株式は自社株公開買付け(法第27条の22の2に定める公開買付けをいいます。以下同じです。)の対象となる「上場株券等」(法第24条の6第1項、令第4条の3)に該当しないため、公開買付者は、自社株公開買付けを実施しない予定とのことです。また、本自己株式取得価格は、みなし配当の益金不算入規定が適用されることを考慮して、本自己株式取得に応じた場合に得られる税引後手取り額が仮に本不応募合意株主が本公開買付けに応募した場合の税引後手取り額と同等以下となる金額として、本株式併合前の当社株式1株当たり1,935円を予定しているとのことです。本自己株式取得価格が本公開買付価格より低く設定されることにより、本公開買付価格を引き上げることが可能となり、本公開買付けにより本不応募合意株式も含めた全ての当社株式の買付け等を行う場合と比べて、本公開買付けを通じて当社の少数株主の皆様により高い価格での売却機会を提供することができることになるとのことです。このように、本自己株式取得は、公開買付価格の最大化と株主間の公平性を両立させる観点からデンカから本不応募合意株主に提案したものであるとのことです。

 

② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針

(ⅰ)当社を取り巻く事業環境

 当社は、1975年5月に新しい診断薬の開発を目的として「株式会社ドムスヤトロン」として設立し、同年7月に現在の「株式会社カイノス」に商号を変更いたしました。その後、1993年8月からは生化学及び免疫検査試薬の生産を開始しております。当社の株式については、1995年12月に日本証券業協会に店頭登録された後、2004年12月に店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場いたしました。その後、2010年4月にジャスダック証券取引所と株式会社大阪証券取引所(以下「大阪証券取引所」といいます。)の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場し、2013年7月に東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場しました。そして、今般の東京証券取引所における市場区分の見直しにより2022年4月から東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。

 本書提出日現在、当社は、体外診断用医薬品等の臨床検査薬及び医療機器等の製造、販売を主な事業内容としており、当社の経営理念である「社員全員が喜びと誇りと楽しさを持ち、各々が能力を充分に発揮できる環境の下、独創的な臨床検査試薬を世の中に提供し続け、医療と予防医学の発展に貢献します。会社の発展は取引先や株主の皆様の繁栄と、社員とその家族への還元に繋がります。」のもと、医療業務の中で臨床検査が占める役割と価値を認識し、医療現場のニーズと市場動向を分析し、独創的な製品開発を実施し、世の中に提供し続けることを経営方針としております。当社の事業の具体的な内容は、以下のとおりです。

 

(a)体外診断用医薬品等の臨床検査薬の製造及び販売

 医療機関や検査センター及び提携関係にある国内体外診断用医薬品企業向けに、臨床検査における体外診断用医薬品を開発・製造・販売しております。具体的には、①腎臓や肝臓等の機能を酵素法等の生化学的手法で検査し、各種疾患の診断に寄与する生化学検査試薬、②腫瘍マーカーや感染症微生物等を、抗原抗体反応等の免疫学的手法で検出測定する免疫血清検査試薬、③新型コロナウイルス、ノロウイルス、セレウス菌等のウイルスや細菌等の感染症病原体を検出する遺伝子検査試薬、及び④ゲルカラム遠心凝集法(注4)を原理とする、Diagnostic Grifols SA(以下「Grifols社」といいます。)(注5)の輸血検査試薬の製造・販売を行っております。

(注4) 「ゲルカラム遠心凝集法」とは、専用のマイクロチューブ(カラム)に充填されたゲル内に検体(血球や血清等)を入れ、赤血球と抗体の抗原抗体反応による赤血球凝集反応を起こさせ、カラム遠心後の反応凝集像から血液型や不規則抗体等を判定する輸血検査方法のことをいいます。

(注5) Grifols社は、スペイン・バルセロナに本社を置き、血液製剤を中心とする医薬品及び輸血医療向けの医療機器・試薬を製造・販売しております。

 

(b)医療機器等の製造及び販売

 Grifols社が製造する全自動輸血検査装置を中心とした医療機器を輸入し、日本国内の認可に沿って受入・出荷検査を行った上で、医療機関や検査センター向けに販売しております。具体的には、①全自動輸血検査用装置Erytra、Erytra Eflexis及び②半自動輸血検査用装置DG Therm、DG Spin、DG Reader Netを製造・販売しております。また、製品を購入したユーザーに対して、機器の保守・修理サービスを行っております。

 

 医療業界では、少子高齢化の進行や人口減少に伴う労働力の減少に加え、医療費抑制に向け医療制度等の改革が求められ各医療機関では厳しい経営環境が続いてきました。臨床検査薬業界においては、国内の検査薬市場は成熟し飽和傾向ながら、インフルエンザ感染症をはじめ、新型コロナウイルス対策の下で抑えられていた様々な既存感染症が急拡大し、コロナ禍以前の状況に戻っております。こうした感染症をはじめ、各種疾患の診断や治療等に不可欠な臨床検査試薬や医療機器の重要性は変わることなく、臨床的に価値ある検査の継続的な供給に応えていくことが求められております。

 当社は、医療分野における臨床検査に必要な各種検査試薬や機器の開発から製造・販売まで一貫して担う、体外診断用医薬品及び医療機器の製造販売会社であり、臨床検査が占める役割と価値を認識し、多様化する医療現場のニーズと市場動向を分析した上で、独創的な製品開発を実施し、世の中に提供することに取り組んでおります。各種治療に直結する早期診断や予防医学に繋がる臨床検査試薬が希求される中、当社は既存の臨床検査試薬・機器事業の拡充とともに、提携企業各社との協業を強化し、ユーザーニーズをいち早く取り入れた診断薬の開発、製造及び販売を目指し、事業拡大に繋げております。

 このような当社を取り巻く経営環境の中で、飽和しつつある国内市場において当社がシェアを獲得するには、生活習慣病の予防医学領域等、早期診断や治療に役立つ優れた製品の拡充が必須であると考えております。また、安定的かつ持続的な成長の実現のためには、海外展開の加速が課題であると認識しており、長期的な海外売上比率の増加に向けて、中期的には海外製品の国内導入拡大を基盤に海外展開への足掛かりを構築すべく取り組みを進めております。さらに、これらの施策を実施するには、営業や研究開発機能に留まらず、コーポレート機能に係る人材も含めた全社的な人材リソースの不足が課題であると認識しております。

 

(ⅱ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程

 公開買付者の親会社であるデンカは、1915年5月に国産資源である石灰石と水力発電を活用したカーバイド(注6)の製造に端を発する化学メーカーとして設立後、カーバイドを出発点とした無機化学、有機化学に加え石油化学にも展開するなど特色のある総合化学メーカーとして歩んできたとのことです。デンカの株式については、1949年5月に、東京証券取引所、大阪証券取引所及び株式会社名古屋証券取引所(以下「名古屋証券取引所」といいます。)に、翌1950年1月に株式会社福岡証券取引所(以下「福岡証券取引所」といいます。)にそれぞれ上場した後、2003年3月に大阪証券取引所、名古屋証券取引所及び福岡証券取引所の上場を廃止し、2022年4月の東京証券取引所の市場区分の見直しにより、本書提出日現在、東京証券取引所プライム市場のみに上場しているとのことです。

(注6) 「カーバイド」とは、正式名称はカルシウムカーバイド(CaC2)といい、石灰石とコークスを高温の電気炉で反応させることで製造し、主にアセチレンガスや石灰窒素肥料の原料として使用されるとのことです。

 

 デンカのライフイノベーション事業としては、1979年7月に買収し、2020年にデンカへ吸収合併したデンカ生研株式会社(以下「デンカ生研」といいます。)により事業を開始し、予防(ワクチン製造)、診断(各種診断薬の製造)、治療(治療薬の受託製造)という幅広い領域での事業展開を行っているとのことです。中でも臨床検査薬事業はデンカ生研が1950年代に事業化した細菌検査を始まりとするイムノアッセイ技術(注7)に優位性を持ち、その後の自動分析装置向け試薬や抗原迅速診断キットの飛躍につながっているとのことです。

(注7) イムノアッセイ技術とは、抗原と抗体の特異的な結合反応を利用して、血液や尿中のホルモン、ウイルス、がんマーカー等の微量物質を高感度かつ高精度に検出・定量する免疫学的測定法をいい、多様な手法により臨床検査から食品検査まで幅広く応用されているとのことです。

 

 本提出日時点におけるデンカの企業グループは、デンカ、子会社58社及び関連会社18社(以下「デンカグループ」と総称します。)より構成されており、「電子・先端プロダクツ」、「ライフイノベーション」、「エラストマー・インフラソリューション」、「ポリマーソリューション」の製造・販売を主たる業務としているほか、これらに附帯するサービス業務等を営んでいるとのことです。デンカグループの事業内容及びデンカと関係会社の当該事業における位置付けは、次のとおりであるとのことです。

 

(ⅰ)電子・先端プロダクツ

 主要な製品は、溶融シリカ、球状アルミナ、電子回路基板、ファインセラミックス、電子包装材料、アセチレンブラック、電設資材、接着剤、粘着テープ、半導体工程用材料等であるとのことです。デンカが製造・販売を行うほか、子会社のYKアクロス株式会社(以下「YKアクロス」といいます。)がデンカ製品の販売を行っているとのことです。国内では子会社のデナールシラン株式会社がモノシランガス等の製造・販売を行っているとのことです。海外では、シンガポールで子会社のデンカアドバンテックP.L.が溶融シリカ及び球状アルミナの製造・販売、デンカシンガポールP.L.がアセチレンブラックの製造・販売を行っているとのことです。また、中国では電化精細材料(蘇州)有限公司が電子部品包装材料の製造・販売、電化電子材料(大連)有限公司がアルシンクの製造・販売を行い、ベトナムではデンカアドバンストマテリアルズベトナムC.L.が電子部品包装材料及びビニテープの製造・販売を行っているとのことです。

 

(ⅱ)ライフイノベーション

 主要な製品は、ワクチン、抗原迅速診断キット、臨床試薬、がん治療ウイルス製剤等であるとのことです。国内では、デンカが当部門主要製品の製造・販売を行っているとのことです。海外では、デンカライフイノベーションリサーチP.L.(シンガポール)にて熱帯感染症に対する遺伝子法による簡易診断システム等の研究開発を行っているとのことです。

 

(ⅲ)エラストマー・インフラソリューション

 主要な製品は、クロロプレンゴム、肥料、カーバイド、耐火物、特殊混和材、ポリエチレン製コルゲート管等であるとのことです。デンカが製造・販売を行うほか、子会社のYKアクロスがデンカ製品の販売を行っているとのことです。子会社の日之出化学工業株式会社が熔成燐肥の製造を、デンカアヅミン株式会社が腐植酸苦土肥料及び腐植酸液肥の製造を行っているとのことです。海外では、中国において子会社の電化無機材料(天津)有限公司が特殊混和材の製造・販売を行っているほか、東南アジアでは、デンカインフラストラクチャーマレーシアSdn.Bhd.(マレーシア)が特殊混和材及び建設化学品の製造・販売を行っているとのことです。なお、米国のクロロプレンゴム製造子会社であるデンカパフォーマンスエラストマーLLCについては、事業環境の急激な悪化に伴い2025年5月より期限を定めない暫定停止を行い、事業譲渡や資産の譲渡の可能性含めあらゆる選択肢を検討しているとのことです。

 

(ⅳ)ポリマーソリューション

 主要な製品は、スチレンモノマー、ABS樹脂、SBC樹脂、N-フェニルマレイミド樹脂、透明樹脂、ポバール、ウィッグ・ヘアピース用合成繊維、食品包装用シート等であるとのことです。デンカが製造・販売を行うほか、子会社のYKアクロスがデンカ製品の販売を行っているとのことです。国内では子会社のデンカポリマー株式会社が食品包装用容器等の製造・販売を、デンカアステック株式会社が住設資材の製造・販売を行っているとのことです。関連会社の東洋スチレン株式会社がポリスチレン樹脂を、デナック株式会社がモノクロル酢酸等の製造・販売を行っているとのことです。海外ではシンガポールにおいて、子会社のデンカシンガポールP.L.がSBC樹脂、MS樹脂といったスチレン系樹脂と、N-フェニルマレイミド樹脂を、デンカアドバンテックP.L.がウィッグ・ヘアピース用合成繊維の製造・販売を行っているとのことです。

 

(ⅴ)その他

 プラントエンジニアリング事業、卸売業等を含んでいるとのことです。子会社のデンカエンジニアリング株式会社がプラントエンジニアリング事業を、YKアクロスがデンカ製品等の卸売を、関連会社の黒部川電力株式会社が電力供給事業を行っているとのことです。

 

 また、デンカグループでは、現在進めている経営計画「Mission 2030」(2022年11月8日策定)においてヘルスケア領域を最重点領域の一つと位置づけ、ライフイノベーション事業の拡充に取り組んでいるとのことです。臨床検査薬事業においてもデンカが総合化学メーカーとして保有する多様な技術を製品の開発・製造において活用しシナジーを発揮するだけでなく、デンカグループの幅広いネットワークを通じた外部とのアライアンスの活用によっても事業展開を加速する方針であるとのことです。

 

 デンカは、我が国の体外診断用医薬品(IVD)メーカーは高い技術力を有する一方で、国内IVD企業の8割程度は売上規模が年間数億円から数十億円に留まっていると認識しており、かかる現状を踏まえると、国際競争力の面で課題を抱えており、国内市場の成熟化、少子化による縮小、専用装置化の進展、さらには海外メーカーの参入など、業界を取り巻く環境は厳しさを増していると考えているとのことです。また、過去十数年の間、装置系メーカーや化学メーカーによる試薬メーカーの買収が行われているものの、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号。その後の改正を含みます。以下「薬機法」といいます。)による参入障壁を回避することが主目的となっており、必ずしも個別事業の強化に結び付いているとは言えず、短期間にオーナーシップが変わってしまうような事例も見受けられると認識しているとのことです。

 

 このような状況下、デンカはヘルスケア領域の更なる拡大、強化を図るべく外部とのアライアンス活用を模索していたところ、デンカは、当社の筆頭株主である本不応募合意株主が、2024年9月26日付で、診断薬関連事業を第三者に譲渡することを内容とする契約を同年9月24日付で締結し、2025年7月1日を効力発生日として、かかる譲渡を実施する予定であることを公表したことにより当社との事業上の関係が乏しくなったことを契機に、当社株式の売却を検討しているのではないかと推察したとのことです。これを受け、デンカは、当社株式の取得を通じて、既にデンカとH.ピロリ-ラテックス「生研」及びFER-ラテックスRX「生研」(注8)の導入及び導出といった取引関係にある当社との協業を抜本的に強化することで、両社の診断薬事業の競争力を高め、中長期的な成長機会を確保するとともに、デンカとして、我が国IVD業界においてこれまで実現されてこなかったと認識している、国内IVD企業同士のアライアンスを形成することが可能と考えたことから、2024年11月中旬に、取引銀行である株式会社三井住友銀行(以下「三井住友銀行」といいます。)を通じて、本不応募合意株主へ初期的な面談の実施を打診し、2024年11月25日に、デンカ、本不応募合意株主、本不応募合意株主の親会社である旭化成株式会社及び紹介者である三井住友銀行の間で、当社とのアライアンス可能性について、初期的な面談を実施したとのことです。かかる面談の中で、デンカは、本不応募合意株主に対し、デンカと当社のアライアンスの可能性について説明し、本不応募合意株主より、当社の筆頭株主としては、企業価値向上に資する方策について、当社での検討を促していきたいとの回答を受けたとのことです。その後、デンカは、2025年2月下旬より、当社株式の取得の是非について検討を開始し、2025年3月7日に当社、本不応募合意株主及び本不応募合意株主の親会社である旭化成株式会社との間で初期的に面談を実施し、デンカによる当社の株式取得の可能性について初期的な協議を行ったとのことです。その後、デンカは2025年7月17日に、当社から当社の株式取得のための一連の取引の可能性について、初期的な検討依頼を受けたことから、当社に対し、2025年8月18日付で当社との協業深化を目的とした当社株式取得に関する協議申入書(以下「本協議申入書」といいます。)を提出したとのことです。デンカとしては、当初、本不応募合意株主が所有する当社株式の全ての買取を通じて、当社の上場を維持したままでの資本業務提携を実施することを検討していたところ、当社より、プライベート・エクイティ投資会社(以下「X社」といいます。)から当社株式の株式取得に係る提案を受けたことから、当社株式の非公開化の選択肢も含めて検討の上、改めて、2025年9月末を期限として、意向表明書を提出するように要請を受けたとのことです。デンカとしても、両社のシナジー発現可能性及び発生効果を最大化させるためには、機動的な経営体制のもとで柔軟な意思決定を迅速に下していくことが重要であり、また、国内IVDメーカーのうち年間の売上高が100億を超えるメーカーが25社程度存在すると認識している一方で、当社の年間売上高は2025年3月期において約53億円に留まっており、当社の社内で営業、研究開発やコーポレート機能に係る人材といった十分な経営リソースの確保が難しい状況下において、デンカが当社株式を非公開化した方が、間接費の削減や上場維持コストの削減等の合理化シナジーを見込むことでき、経営リソースをその他の研究開発や営業最適化等へ割り振ることができることから、当社の上場を維持したまま業務提携を行うのではなく、当社株式を非公開化することが最も効果的であると考えたとのことです。そこで、デンカは、2025年9月30日付で、当社株式を非公開化することを前提とした本取引の提案に関する意向表明書を提出したとのことです。具体的には、本取引により、以下のようなシナジーが期待されると考えているとのことです。

(注8) H.ピロリ-ラテックス「生研」とは、抗ヘリコバクター・ピロリ抗体を検出することに用いられるデンカが製造する体外診断用医薬品であり、FER-ラテックスRX「生研」とは、フェリチン(FER)を測定することに用いられるデンカが製造する体外診断用医薬品です。

 

(ⅰ)導入/導出(注9)~製品のクロスセルによる拡販

 既に両社間において導入及び導出の取り組みが進められており、一定の成果を上げているとのことです。今後、アライアンスの深化に伴い、これまで推進することができなかった生化学検査試薬や免疫血清検査試薬のクロスセルを積極的に推進することで、国内における両社製品の販売を拡大することができるものと考えているとのことです。

 現在、両社の国内営業要員は、おおよそ同規模と推定しているとのことです。アライアンスの実現により、要員が倍増することとなり、製品ラインアップの拡充と相まって、国内市場における競争力を一層向上できるものと考えているとのことです。

(注9) 導入/導出とは、異なる体外診断薬企業の間で、それぞれが保有する技術・製品等について、利用ないし販売する権利を取得したり、供与したりすることをいいます。

 

(ⅱ)受託事業のチャネル拡大

 当社の売上には、提携関係にある国内IVDメーカー等からの製造・開発受託等が一定割合あるものと認識しているとのことです。デンカにおいても同様の事業を展開しており、両社がそれぞれ有するネットワークや取引先との関係性を相互に活用することで、さらなるビジネス機会の創出及び事業領域の拡大が可能であると考えているとのことです。

 

(ⅲ)海外市場への展開加速

 デンカのライフイノベーション事業は、2000年代より海外展開を進め、売上の約25%の割合が海外市場向けで構成されているとのことです。一方、当社の海外向け販売は現時点では当社の販売全体に占める割合が当社の直近事業年度の売上高の約3%と非常に限定的であると理解しているとのことです。

 デンカが有する海外販売チャネルを活用し、当社製品を海外展開することで、当社の海外市場への展開を加速することが可能であると確信しているとのことです。

 

(ⅳ)原材料の共同調達によるコスト削減

 両社の製品に使用する原材料においては共通する部分が多く存在するため、原材料の共同調達等を通じて原材料調達元との価格交渉力の強化やサプライチェーンの強化・拡充が期待できるものと考えているとのことです。

 

(ⅴ)物流の合理化・BCP強化

 両社の物流機能の連携による業務の合理化は有効であると考えられることに加えて、両社の製造拠点が茨城県及び新潟県に所在しており、地域特性の異なる太平洋側と日本海側に製造拠点を有する体制を実現できることから、事業継続計画(BCP)の観点においても連携により災害への耐性を向上させるメリットが生じるものと認識しているとのことです。

 

(ⅵ)営業拠点の合理化

 両社の営業拠点は、所在地が概ね重複しており、事務所や業務インフラの統合・共有を図ることで、業務運営の効率化及びコストの合理化が可能であると考えているとのことです。

 

(ⅶ)研究開発の最適化

 クロスセルを前提とした製品開発の最適化を図ることで、開発リソースの効率的な活用が可能となり、それにより開発項目の増加や新製品の開発スピードの向上が期待されるとのことです。このような取組みにより、両社の研究開発体制の強化と、市場ニーズに即した製品展開の加速が実現できるものと考えているとのことです。

 

 なお、本取引が成立した場合、当社株式の上場が廃止されることとなりますが、上場廃止に伴うデメリットとして、一般的には、資本市場から資金調達を行うことができなくなることや、取引先を含む外部からの社会的信用の獲得、知名度の維持といった上場会社であることによるメリットを享受できなくなることが挙げられます。しかしながら、デンカは、資金調達においては、デンカグループの資金を活用できることから、資金調達に関する影響はないと考えているとのことです。また、デンカは、当社と取引先の信頼関係は既に一定程度構築されており、上場廃止を理由に既存の取引関係が大きく剥落することはないと考えられること、当社においてこれまでの事業運営により積み重ねられてきた社会的信用や知名度は、上場廃止により直ちに失われるものではなく、むしろ当社は本取引を通じ、完全子会社化とともにデンカグループへの編入が同時に行なわれることから、東証プライム市場に上場するデンカグループとしての信用力を享受することができるため、本取引後も、かかるデメリットによる影響は僅少であり、上記の当社の企業価値向上が見込まれるメリットを上回らないものと考えているとのことです。

 

 その後、デンカは、本取引の本格的な検討にあたり、デンカ及び当社から独立したファイナンシャル・アドバイザーとして2025年10月8日に三井住友銀行を、リーガル・アドバイザーとして2025年9月26日に長島・大野・常松法律事務所を、財務税務アドバイザー兼第三者算定機関として2025年10月28日に株式会社AGS FAS(以下「AGS FAS」といいます。)をそれぞれ選任したとのことです。

 そして、デンカは、当社の有価証券報告書、決算情報その他の適時開示等の公開情報、当社より受領した2026年3月期から2029年3月期までの中期事業計画、及び2025年11月上旬から2026年1月上旬にかけて実施した当社に関するデュー・ディリジェンスの途中経過を踏まえて、当社の事業、財務及び将来計画に関する初期的な分析を行い、2025年12月8日、当社に対して、本公開買付価格を2,200円(提案日の前営業日である2025年12月5日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,270円に対して73.23%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じです。)のプレミアムを加えた価格)として本取引を行う旨の法的拘束力を有さない初期的な提案書(以下「初期的提案」といいます。)を提出したとのことです。その後、デンカは、ビジネス、財務、税務及び法務に関するデュー・ディリジェンスの結果や、2025年12月24日実施の当社特別委員会によるデンカに対する初期的提案の内容に関するインタビューを踏まえ、2026年1月15日に、本公開買付価格を2,200円(同日の前営業日である同月14日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,342円に対して63.93%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,288円に対して70.84%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,267円に対して73.62%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,270円に対して73.23%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする旨の、法的拘束力を有する提案書(以下「正式提案」といいます。)を提出したとのことです。その後、デンカは、本特別委員会(下記「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」において定義します。)より、2026年1月21日に、当該提案価格は、当社株式の本源的価値を反映した価格であるとは言えず、本取引の実行により実現される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格としては未だ不十分な水準であるとして、提案価格の増額の検討の要請を受けたとのことです。

 これを受けて、デンカは、同年1月26日、本特別委員会に対して、本公開買付価格を2,274円(同日の前営業日である同月23日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,346円に対して68.95%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,318円に対して72.53%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,275円に対して78.39%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,276円に対して78.28%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とすることを含む本取引に関する提案書(以下「第2回提案」といいます。)を提出したとのことです。これに対し、同月29日、デンカは本特別委員会より、第2回提案における本公開買付価格(2,274円)は、当社株式の過去の市場価格平均に対して一定程度のプレミアムを考慮しているものの、当社株式の本源的価値及び直近の市場株価推移を十分に反映した価格であると結論付けるに至っていないとして、提案内容の再検討を要請する書面を受領したとのことです。

 かかる要請を受けて、同年2月2日、デンカは、真摯に検討を重ねたものの、第2回提案における本公開買付価格は、当社の少数株主の利益に最大限配慮した価格であることから、本特別委員会に対し、本公開買付価格を再度2,274円(同日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,299円に対して75.06%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,326円に対して71.49%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,280円に対して77.66%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,278円に対して77.93%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とすることを含む本取引に関する提案書(以下「第3回提案」といいます。)を提出したとのことです。これに対し、同月3日、デンカは本特別委員会より、第3回提案における本公開買付価格(2,274円)は、当社株式の過去の市場価格平均に対して一定程度のプレミアムを考慮しているものの、当社株式の本源的価値及び直近の市場株価推移を十分に反映した価格であると結論付けるに至っていないとして、1株あたり株式価値2,210円以上とした場合に不応募合意株式を当社が自己株式取得により取得することで発生するみなし配当に係る税務メリットを上乗せした公開買付価格とすることを要望する書面を受領したとのことです。

 かかる要請を受けて、同年2月4日、デンカは、当社の一般株主の利益に最大限配慮すべく、真摯に検討を重ねた結果、本特別委員会に対し、本公開買付価格を2,285円(同日の前営業日である同月3日付の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,295円に対して76.45%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,324円に対して72.58%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,281円に対して78.38%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,278円に対して78.79%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とすることを含む本取引に関する提案書(以下「第4回提案」といいます。)を提出したとのことです。これに対し、同月5日、デンカは本特別委員会より、第4回提案書に記載の本公開買付価格を2,285円にて応諾する旨の回答を受領したとのことです。

 

 また、公開買付者は、本公開買付けの成立の可能性を高める目的で、2026年1月21日に本応募合意株主(日本化薬)に対して、本応募契約(日本化薬)の締結を申し入れ、2026年2月6日に本応募契約(日本化薬)を、2026年1月24日に本応募合意株主(シスメックス)に対して、本応募契約(シスメックス)の締結を申し入れ、2026年2月6日に本応募契約(シスメックス)を、2026年1月27日に本応募合意株主(光通信)に対して、本応募契約(光通信)の締結を申し入れ、2026年2月6日に本応募契約(光通信)をそれぞれ締結したとのことです。なお、デンカ及び公開買付者(デンカ及び公開買付者を総称して、以下「公開買付者ら」といいます。)は、本応募契約の締結にあたって、それぞれ本応募契約の締結を申し入れた日に、本応募合意株主に対して当該時点において想定していた公開買付価格の提示は行ったものの、本応募合意株主から本公開買付価格に関する協議・交渉の申入れを受けておらず本応募合意株主との間では、本公開買付価格に関する協議・交渉を行っていないとのことです。

 以上の検討、協議及び判断を踏まえ、公開買付者らは、2026年2月6日、本取引の一環として、本公開買付価格を2,285円として本公開買付けを実施することを決定したとのことです。

 

(ⅲ)本公開買付け後の経営方針

 公開買付者は、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のシナジー効果を実現させるべく各経営施策を推進する予定とのことです。

 本取引実施後の当社の役員体制につきましては、本書提出日現在において、当社の取締役の半数以上をデンカから派遣すること、及び監査役をデンカから派遣することを想定しているものの、公開買付者における具体的な役員体制については、今後当社と協議の上、上記諸施策の実行や経営基盤の更なる強化に向けた最適な体制の構築を検討していく予定とのことです。

 

③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由

(ⅰ)検討体制構築の経緯

 当社は、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、中長期的な観点から、持続的に成長し、当社の企業価値を最大化する施策についての検討を継続的に行ってまいりました。かかる検討の一環として、当社は、デンカとの間で、2025年3月7日に、本不応募合意株主及び本不応募合意株主の親会社である旭化成株式会社も交えて初回の面談を実施し、デンカによる当社株式の取得について初期的な協議も行っておりました。

 このような状況の中、当社は、2025年7月4日付で、X社から、公開買付けにおける買付け等の価格を1株1,530円とする当社株式に対する公開買付けを含む、当社株式の非公開化を前提とする一連の取引に係る買収提案(以下「X社提案」といいます。)を、書面により受領したため、2025年7月25日に開催された当社の定時取締役会において報告いたしました。もっとも、7月4日にX社提案を受領した段階では、X社提案の具体性、正当性、実現可能性がいずれも合理的に疑われる状況にあったため、当社は、2025年7月23日付で、X社に対して、X社の買収資金の裏付けや、当社に対する認識・分析、企業価値向上施策の実現可能性を確認する質問状を送付し、2025年8月3日付で当該質問状に対する回答を受領いたしました。当社において当該回答を精査した結果、X社提案には一定程度の具体性、目的の正当性及び実現可能性が認められたことから、当社は、2025年8月25日開催の当社取締役会において討議の上、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」(以下「企業買収行動指針」といいます。)に則り、当社の企業価値の向上及び株主利益の確保の観点から、X社提案について公正に検討するプロセス(以下「本件プロセス」といいます。)を開始することとし、X社提案に係る取引の公正性を担保するとともに本件プロセスの対応を行うべく、2025年8月25日、当社取締役会において、公開買付者ら、DBJ及び当社(総称して、以下「公開買付関連当事者」といいます。)、並びにX社及びY社(以下で定義いたします。)から独立したリーガル・アドバイザーとしてTMI総合法律事務所を、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)を、それぞれ選任いたしました。

 また、当社は、①当社企業価値の向上及び少数株主の利益の確保の観点からは、X社提案のみならず他の複数の選択肢を比較検討したうえで、より優れたものを選択することが適切であるとともに、②本件の重要性及び秘匿性に鑑みて適切な情報管理を図る上では、必要以上に広範なタッピングを行うのではなく、当社と事業上のシナジーが一定程度見込まれる特定の候補先に打診をすべきと考えたことから、X社提案の具体性、正当性、実現可能性を確認することと並行して、複数の潜在的な候補者への個別の打診の方法による積極的なマーケット・チェックの一環として同業他社かつ従前一定の取引関係も存在していたデンカ及び同業の事業会社1社(以下「Y社」といいます。)に対し、2025年7月17日に、当社の株式取得のための一連の取引の可能性について、初期的な検討依頼を行いました。

 その後、当社は、Y社からは、2025年8月8日付けで、当社の既存株主から約20%の当社株式を相対取得する、当社株式の上場維持を前提とした資本業務提携の提案を、またデンカからは、同月18日付けで、当社株式の上場維持を前提とした、当社株式の取得に関する本協議申入書を、それぞれ受領しました。当社はこれを受け、当社の株式を部分的に取得して行われる企業価値向上の施策よりも当社株式を非公開化した上で行われる企業価値向上施策の方が、一般論として効果が高いものと考えられ、また当社の株式を部分的に取得する取引よりも当社株式を非公開化する取引の方が、全ての株主の皆様に対してより多くのプレミアムの付された価格での売却機会を提供できることを踏まえ、X社提案との有意義な比較検討を行うために、デンカに対しては同月22日付で、また、Y社に対しては同月29日付で、X社提案と同様に、当社株式の非公開化の選択肢も含めて検討の上、結果を伝達するように改めて要請いたしました。

 その結果、デンカからは、2025年9月8日付で、当社株式の非公開化を視野に入れた提案を検討する旨の回答を受領したことから、当社は、デンカに対し、同日付で、当社株式の非公開化を前提とする提案を行う場合には、同月末日までに、改めて意向表明書を提出するよう求めたところ、デンカより、同月30日付で、当社株式を非公開化することを前提とした本取引の提案に関する意向表明書を受領いたしました。一方、Y社からは、同月8日付で、当社の完全子会社化や約20%を超える水準の株式取得を実施する想定はない旨の回答を受領いたしました。なお、当社は、下記(ⅱ)のとおり、当該時点の後も、デンカ及びX社との間で協議・交渉を行っておりますが、Y社との間においては、2026年1月20日付でY社提案を謝絶する旨の通知を行い、同日付でY社から当該通知を了解した旨の連絡を受領した以外に、協議・交渉を実施しておりません。

 なお、当社が本件プロセスを開始するにあたり、X社提案に係る取引はマネジメント・バイアウトや支配株主による従属会社の買収には該当しない独立当事者間の取引ではあるものの、①当社取締役会には当社の大株主の役職員である3名の取締役がいるところ、各大株主には、当社に対して、当社株式の取得を伴う、X社提案に係る取引と相いれない資本政策の提案を行う抽象的な可能性や、X社提案に係る取引により投資回収の機会を確保することに当社の一般株主の皆様と異なる利害を有する可能性があるため、潜在的に当社取締役会と当社の一般株主との間に利益相反が生じる可能性があること、及び、②X社提案は公開買付け成立後のスクイーズアウト手続(いわゆる二段階買収)を通じた当社株式の非公開化を伴うことが想定されており、X社は、公開買付けの成立後に当社の支配株主に該当することとなる可能性があったところ、その場合、公開買付け成立後のスクイーズアウト手続は、当社にとって、東京証券取引所の規則が定める「支配株主との重要な取引等」に該当し、当社は、これらの手続に係る意思決定にあたり、支配株主からの独立性を有する者から、当該決定が「少数株主にとって不利益なものでないこと」に関する意見を入手する必要があることから、X社提案に関する当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するため、2025年8月25日付の取締役会決議に基づき、特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置することとし、公開買付関連当事者、X社及びY社からの独立性を有する、当社の独立社外取締役である菊地謙治氏(税理士、菊地謙治税理士事務所)を特別委員会の委員として選定いたしました(特別委員の選定理由を含む本特別委員会の設置等の経緯、検討の経緯及び判断内容については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)。そして、本特別委員会に対し、(ⅰ)X社提案に係る取引の是非(当該取引が当社企業価値向上に資するかを含む。)に関する事項、(ⅱ)X社提案の取引条件の公正性(買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の取引の条件が公正なものとなっているかを含む。)に関する事項、(ⅲ)X社提案に係る取引の手続の公正性(取引条件の公正さを担保するための手続が十分に講じられているかを含む。)に関する事項、(ⅳ)上記(ⅰ)乃至(ⅲ)その他の事項を踏まえ、当社取締役会がX社提案に係る取引の実施(X社提案に係る公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが少数株主に不利益か否か(以下これらを総称して「当初諮問事項」といいます。)について諮問いたしました。なお、X社以外の第三者より、当社株式の取得を前提とする資本政策について真摯な提案がなされた場合には、当社取締役会からの通知に基づき、本諮問事項の内容が追加・変更されることがあることも合わせて決定しております。

 また、本特別委員会への諮問にあたり、当社取締役会は、X社提案に係る取引について決定を行うに際して、特別委員会の意見を最大限尊重し、特別委員会がX社提案に係る取引について妥当でないと判断した場合には、X社提案に係る取引を行う旨の意思決定(公開買付けに関する当社の賛同及び応募推奨を内容とする意見表明を含む。)を行わないこととする旨を決議しております。併せて、当社は、上記取締役会決議に基づき、本特別委員会に対して、(ⅰ)当社の費用負担の下、各提案に係る調査(各提案に関係する当社の役員若しくは従業員又は各提案に係る当社のアドバイザーに対し、当初諮問事項の検討に必要な事項について質問を行い、説明又は助言を求めることを含む。)を行うことができる権限、(ⅱ)当社に対し、①特別委員会としての提案その他の意見又は質問を提案者に伝達すること、並びに②特別委員会自ら提案者(各提案に関与するその役職員及び各提案に係る各提案者のアドバイザーを含む。)と協議・質問する機会の設定を要望することができる権限、(ⅲ)議事運営上の便宜の観点から、特別委員会に当社の役員若しくは従業員又は各提案に係る当社のアドバイザーが陪席する場合であっても、当該陪席者に対し、適宜、退席を求めることができる権限、(ⅳ)必要と認めるときは、X社提案及びX社提案に係る取引の成否から独立した社外取締役、社外監査役又は社外有識者を特別委員会の委員として選任することができる権限、並びに(ⅴ)必要と認めるときは、当社の費用負担の下、特別委員会独自の弁護士、算定機関、公認会計士その他のアドバイザーを選任することができ、また、特別委員会は、各提案に係る当社のアドバイザーを指名し、又は変更を求めることができるほか、当社のアドバイザーに対して必要な指示を行うことができる権限を、それぞれ付与いたしました。

 その後、第1回特別委員会が開催される前である2025年9月12日に、本特別委員会は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載の理由より、同種のM&Aに関する専門性を有する社外有識者を選任することが適切であると判断したため、上記(ⅳ)の権限に基づき、社外有識者である安田昌彦氏(公認会計士、ベネディ・コンサルティング株式会社)及び小池良輔氏(弁護士、奥野総合法律事務所パートナー弁護士)の2名を、本特別委員会の委員として追加選任いたしました。安田昌彦氏及び小池良輔氏は、公開買付関連当事者、X社及びY社から独立性を有しております。

 また、当社は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本特別委員会において、みずほ証券及びTMI総合法律事務所について、いずれも独立性及び専門性に問題がないことを確認の上、それぞれ、当社のファイナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関、リーガル・アドバイザーとして承認を受けております。

 その後、当社は、2025年9月30日付で、デンカから新たに本取引の提案に関する意向表明書を受領したことを受け、本件プロセスにおいては、X社提案及び本取引の提案の比較検討を行うこととし、これに伴い、2025年10月28日付で、本特別委員会の委員がデンカ及び本取引からも独立していることを確認した上で、本特別委員会に対する諮問事項を、当初諮問事項から、①X社提案又は本取引の提案に係る取引を選択する場合における、選択された取引に関する当初諮問事項の(ⅰ)乃至(ⅳ)の事項、及び、②その他特別委員会設置の趣旨に鑑み、当社取締役会又は当社代表取締役が必要と認めて諮問する事項(総称して、以下「本諮問事項」といいます。)に変更を行いました。これを受けて、同日付で、本特別委員会は、公開買付関連当事者及びX社から独立性を有するTMI総合法律事務所を当社のリーガル・アドバイザーとして、また、公開買付関連当事者及びX社から独立性を有するみずほ証券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、それぞれ引き続き承認することを確認しました。

 

(ⅱ)検討・交渉の経緯

 当社及び本特別委員会は、上記「(ⅰ)検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、2025年7月4日付で、X社から、X社提案を受領したことを契機として、企業買収行動指針に則り、当社の企業価値向上及び株主利益の確保の観点から、X社提案について公正に検討するプロセスを開始し、また、その後、2025年9月30日付で、当社は、デンカから新たに本取引の提案に関する意向表明書を受領したこと、Y社からY社提案を受領したことを受け、本件プロセスにおいては、X社提案、Y社提案及び本取引の提案の比較検討を行うこととし、X社提案、Y社提案及びデンカからの本取引に係る提案書の内容について、当社の企業価値向上及び株主利益の確保の観点から慎重に検討を行いました。具体的には、X社に対して、2025年7月23日、同年8月20日、同年9月12日及び10月28日の合計4回にわたり、質問状を送付して回答を受領するとともに、2025年10月3日、同年11月13日の合計2回、X社提案及びその後の質問状に対する回答の内容について協議を行うことを目的とした面談を実施の上、X社提案に係る取引において想定される当社事業戦略及びシナジーを中心に、検討・協議を進めました。また、当社は、2025年9月30日にデンカから本取引の提案に関する意向表明書を受領したことを踏まえ、同年10月4日にデンカと面談を実施し、デンカの本取引に係る検討状況や本件プロセスの進め方に関して協議を行いました。その後、デンカは、2025年11月上旬から2026年1月上旬にかけて当社に対するビジネス、財務・税務及び法務等に関する本格的なデュー・ディリジェンスを実施し、2025年12月上旬には、その一環として当社の笠間事業所(所在地:茨城県笠間市稲田字弥六内3番5)の視察、当社の経営陣に対するインタビュー及び実務者インタビュー等を実施いたしました。

 

 なお、当社は、Y社提案については、当社より当社株式の非公開化の選択肢も含めて検討をするよう要請したものの、当社の完全子会社化や約20%を超える水準の株式取得を実施する想定はない旨の回答を受領したところ、当社の株式を部分的に取得して行われる企業価値向上の施策よりも当社株式を非公開化した上で行われる企業価値向上施策の方が、一般論として効果が高いものと考えられ、また当社の株式を部分的に取得する取引よりも当社株式を非公開化する取引の方が、全ての株主の皆様に対してより多くのプレミアムの付された価格での売却機会を提供できることから、本取引の提案及びX社提案に劣後するものと考えました。そのため、当社からY社に対して、質問状の送付等は行っておりません。なお、本特別委員会は、2026年1月16日付で、当社に対して、Y社提案に関する認識を確認する質問状を送付し、同月19日付で、当社から上記認識を記載した回答書を受領いたしました。

 そして、当社及び本特別委員会により、面談の内容や質問状への回答等を精査し、デンカによる本取引の提案、X社提案及びY社提案を、(ⅰ)企業価値向上の観点及び(ⅱ)取引条件の観点から比較検討しました。その結果、(ⅰ)企業価値向上の観点については、(a)デンカの本取引実施後の事業戦略の方向性は当社の企業価値の向上に繋がると評価できた一方、(b)X社提案は、国内基幹事業の競争力強化という当社の中核戦略との整合性、当社の人材・組織・資金制約を踏まえた実行可能性、X社の提案する各施策における投資回収の蓋然性のいずれの観点からも、合理的な説明がなされているとはいえないものであると考えられ、また、(c)Y社提案は、上記のとおり、当社の完全子会社化や約20%を超える水準の株式取得を実施する前提ではなく、完全子会社化を前提に意欲的な経営戦略を提案し、経営課題の解決に資する十分なリソースの提供が期待できる、デンカによる本取引の提案に比して、創出されるシナジーは限定的で当社の企業価値向上が見込まれる程度が小さいものであると考えました。そのため、当社及び本特別委員会は、デンカによる本取引の提案が、X社提案及びY社提案よりも、当社の企業価値向上に資する蓋然性が高いと判断いたしました。さらに、(ⅱ)取引条件の観点については、デンカから提示された公開買付価格はX社提案の公開買付価格を大きく上回っていた上に、Y社提案は、上記のとおり、当社の完全子会社化や約20%を超える水準の株式取得を実施する前提ではなく、相対譲渡を行う既存株主以外の少数株主に当社株式の売却機会を提供するものではありませんでした。そのため、当社及び本特別委員会は、本取引の提案が、X社提案及びY社提案よりも、当社の株主利益の確保に繋がると評価できると判断いたしました。以上の点を含めて総合的に判断し、最終的に当社は、2026年1月27日付で、デンカによる本取引の提案を優先的に取り扱うことを決定し、同日付でデンカにその旨伝達いたしました。

 

 そして、当社は、2026年1月15日、デンカより、本公開買付価格を2,200円(価格提案書提出日の前営業日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,342円に対して63.93%、同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値1,288円に対して70.84%、同日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値1,267円に対して73.62%、同日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値1,270円に対して73.23%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする旨の、法的拘束力を有する正式提案を受領しました。これに対して、本特別委員会は、当該提案価格について、みずほ証券による株式価値算定の結果におけるDCF法に基づく算定レンジの範囲内であり中央値付近に位置すること、当該提案価格に付されたプレミアムが、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」(以下「公正M&A指針」といいます。)を公表した2019年6月28日以降に公表され、2025年12月1日までに成立した上場会社株式の非公開化を目的とした公開買付けの事例(マネジメント・バイアウト(MBO)事例、対象会社が公開買付者の連結子会社又は関連会社である事例等を除く。)89件のプレミアムの中央値(公表日の前営業日を基準日として、公表日の前営業日の終値に対するプレミアム並びに同日までの過去1ヶ月間、同過去3ヶ月間及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値におけるそれぞれのプレミアムの中央値が44.58%、45.32%、45.81%及び49.67%)と遜色ないことに照らし、当該提案価格をもって、本取引の実行により将来的に実現することが期待される価値のしかるべき部分が当社の株主に適切に分配された価格と言い得る水準は既に確保されているとの認識を持ちました。もっとも、特別委員会の役割からは、一般株主にとってより有利な取引条件を引き出すことが望ましいと考え、デンカに対し、2026年1月21日、当該提案価格は、当社株式の本源的価値を反映した価格であるとは言えず、本取引の実行により実現される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格としては未だ不十分な水準であるとして、提案価格の増額の検討を要請しました。

 これを受けて、本特別委員会は、2026年1月26日、デンカより、本公開買付価格を2,274円(2026年1月23日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,346円に対して68.95%、同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値1,318円に対して72.53%、同日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値1,275円に対して78.39%、同日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値1,276円に対して78.28%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする旨の、第2回提案を受領しました。本特別委員会は、当該提案価格は、初回提案時の価格から引き上げられた価格であるものの、当該価格の引上げは、初回提案の時点でも想定されていた、当社が本不応募合意株主の保有する株式を自己株式取得することで生じるみなし配当に係る税務メリットを公開買付価格に上乗せすることで生じる引上げであり、実質的には提案価格が初回から変動していないことを確認しました。そのため、本特別委員会としては、初回の正式提案を受領した際と同様の認識及び考えの下、デンカに対し、2026年1月26日、当該提案価格は、当社株式の過去の市場価格平均に対して一定程度のプレミアムを考慮しているものの、当社株式の本源的価値及び直近の市場株価推移を十分に反映した価格であると結論付けるに至っていないとして、提案内容の再検討を要請しました。

 その後、本特別委員会は、2026年2月2日、デンカより、本公開買付価格を、再度2,274円(同日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,299円に対して75.06%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,326円に対して71.49%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,280円に対して77.66%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,278円に対して77.93%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする旨の、第3回提案を受領しました。これに対して、本特別委員会は、当該提案価格は、(ⅰ)みずほ証券による当社株式価値の分析結果、(ⅱ)当社株式の市場株価の推移(基準日を2026年2月2日とした直近1年間で基準日終値1,299円、終値最高値1,363円(同年1月9日)、終値最安値1,098円(2025年4月7日))、(ⅲ)2019年6月28日から2025年12月1日までに成立した上場会社株式の非公開化を目的とした公開買付けの事例(マネジメント・バイアウト(MBO)事例、対象会社が公開買付者の連結子会社又は関連会社である事例等を除く。)89件のプレミアムの中央値(公表日の前営業日を基準日として、公表日の前営業日の終値に対するプレミアム並びに同日までの過去1ヶ月間、同過去3ヶ月間及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値におけるそれぞれのプレミアムの中央値が44.58%、45.32%、45.81%及び49.67%)を総合的に考慮し、当社の一般株主の利益の観点から公正な価格であると認められるものの、第3回提案価格は、本不応募合意株式を当社が自己株式取得により取得することで発生するみなし配当に係る税務メリットのみが上乗せされた価格であり、当該提案価格の基準となる税務メリットを考慮しない場合の1株あたりの株式価値は2026年1月21日付の初回の正式提案以降変化はないことを確認しました。そのため、本特別委員会としては、初回の正式提案を受領した際と同様の認識及び考えの下、デンカに対し、同年2月3日、1株あたり株式価値2,210円以上とした場合に本不応募合意株式を当社が自己株式取得により取得することで発生するみなし配当に係る税務メリットを上乗せした公開買付価格とすることを要望しました。

 その後、本特別委員会は、2026年2月4日、デンカより、当社の一般株主の利益にも最大限配慮して、公開買付価格を2,285円(2026年2月3日付の当社株式の終値1,295円に対して76.45%、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値1,324円に対して72.58%、直近3ヶ月間の終値単純平均値1,281円に対して78.38%、直近6ヶ月間の終値単純平均値1,278円に対して78.79%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする旨の第4回提案を受領しました。当該提案価格は、公開買付価格を、1株あたり株式価値2,210円以上とした場合に不応募合意株式を当社が自己株式取得により取得することで発生するみなし配当に係る税務メリットを上乗せした価格であるところ、初回提案価格をもってしても、本取引の実行により将来的に実現することが期待される価値のしかるべき部分が当社の株主に適切に分配された価格と言い得る水準は既に確保されていましたが、第4回提案価格はより当社株式の本源的価値及び直近の市場株価推移を十分に反映した価格であり、本取引の実行により将来的に実現することが期待される価値のしかるべき部分が当社の株主に適切に分配された価格であると認められ、本提案価格により公開買付けを開始する場合に、当社がこれに対する賛同及び当社株主への応募推奨を行うことに対する支障となるような事情は存在しないと判断したことから、2026年2月5日、デンカに対し、第4回提案価格に応諾する旨を返答しました。

 

(ⅲ)判断の内容

 以上の経緯のもとで、当社は、2026年2月6日開催の当社取締役会において、TMI総合法律事務所から受けた法的助言、みずほ証券から受けた財務的見地からの助言及び2026年2月5日付で取得した当社株式の株式価値に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(みずほ証券)」といいます。)の内容を踏まえつつ、本特別委員会から2026年2月5日付で取得した本答申書において示された本特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当なものであるか否かについて、慎重に検討・協議を行いました。その結果、当社は、本取引は当社の企業価値の向上に資するとの判断に至りました。当社が本取引によって実現可能と考える具体的なシナジーは以下のとおりです。

 

(a)導入/導出~製品のクロスセルによる拡販

 当社とデンカの間では、同業でありながら製品の競合部分が少なく、多くの点で協働・補完関係にあるという特性を活かして、既に導入及び導出の取り組みが進められており、これにより更なる製品拡販が計画されております。今後、アライアンスの深化に伴い、これまで推進することができなかった生化学検査試薬や免疫血清検査試薬のクロスセルを積極的に推進することで、国内における両社製品の販売を拡大することができるものと考えております。

 また、アライアンスの実現により販売体制が強化され、製品ラインアップの拡充と相まって国内市場における競争力の一層の向上を期待しております。

 

(b)スイフトジーン製品の拡販

 デンカは、臨床試薬事業の創業以来、細菌検査を主要な事業領域として位置付けており、販路の構築に加え、大学等の研究機関や当該事業領域における医師との、製品の研究・開発や販売等における協力関係、さらには国立感染症研究所(注10)との連携においても製品開発上の協力関係を築いているといった強みを有していると考えております。このようなデンカの細菌検査薬の研究、開発・製造技術に係る知見とネットワークを活用することで、当社が展開している核酸クロマト製品(注11)「スイフトジーン」の既存項目の拡販に加え、今後の新規項目の開発を加速させることも可能であると考えております。

(注10) 国立感染症研究所は、2025年4月1日に国立国際医療研究センターと統合し、国立健康危機管理研究機構となっております。

(注11) 核酸クロマト製品とは、一定の温度で遺伝子(RNAやDNA等の核酸)を増幅する定温核酸増幅法のうち、特にRNAを増幅させる手法であるNASBA法に基づく核酸増幅試薬と、増幅された核酸を目視で確認することができるデバイスである核酸クロマトグラフィー検出ストリップから構成される、簡易・迅速な遺伝子検査試薬です。

 

(c)受託事業チャネル拡大

 当社の売上高の約20%を占める、提携関係にある国内体外診断用医薬品メーカー等からの製造・開発受託事業に関して、デンカも同様の事業を展開しているとのことです。両社がそれぞれ有するネットワークや取引先との関係性を相互に活用することで、さらなるビジネス機会の創出及び事業領域の拡大が可能であると考えております。

 

(d)海外市場への展開加速

 デンカの臨床試薬事業においては、売上高の50%超が海外市場向けで構成されているとのことです。デンカが有する海外販売チャネルを活用し、当社製品を海外に展開することで、当社の事業領域の拡張及びグローバル市場への進出を加速させることが可能であると考えております。

 

(e)原材料の共同調達によるコスト削減

 当社とデンカの製品に使用する原材料について、共通する部分が多くあるため、原材料の共同調達等を通じて原材料調達元との価格交渉力の強化やサプライチェーンの強化・拡充が期待できると考えております。

 

(f)物流の合理化・BCP強化

 一般的な観点からも、物流機能の連携による業務の合理化は有効であると考えておりますが、加えて、当社とデンカの製造拠点が茨城県及び新潟県に所在しており、地域特性の異なる太平洋側と日本海側に製造拠点を有する体制を実現できることから、事業継続計画(BCP)の観点においても連携によるメリットが生じるものと考えております。

 

(g)営業拠点の合理化

 当社とデンカの営業拠点は、所在地が概ね重複しており、事務所や業務インフラの統合・共有を図ることで業務運営の効率化及びコストの合理化が可能であると考えております。

 

(h)研究開発の最適化

 当社とデンカのクロスセルを前提とした製品開発の最適化を図ることで、開発リソースの効率的な活用が可能となり、開発項目の増加や新製品の開発スピードの向上が期待されます。このような取り組みにより、両社の研究開発体制の強化と市場ニーズに即した製品展開の加速が実現できると考えております。

 

 一方で、当社は、本取引を実施することによるデメリットについても検討いたしました。

 本取引の実施によるデメリットとしては、①資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなることや、②知名度や社会的信用の向上といった上場会社として享受してきたメリットを享受できなくなることが挙げられますが、①資金調達の面では、エクイティ・ファイナンスによる資金調達については、東証プライム市場におけるデンカグループの信用等を考慮すると、自己資金及び金融機関からの借入れによって資金を確保することが可能であるとともに、②知名度や社会的信用に基づく人材採用への悪影響についても、東証プライム市場に上場するデンカグループの傘下に入ることにより、むしろこれまで以上に採用力が強まる可能性も見込まれることからすれば、いずれのデメリットも僅少であるということができ、上記の当社の企業価値向上が見込まれるメリットを上回らないものと考えております。

 

 また、以下の理由により、本公開買付価格である2,285円は、当社の少数株主の皆様が享受すべき利益が確保された妥当な価格であり、本公開買付けは当社の少数株主の皆様に対して適切なプレミアムを付した価格での合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。

 

(ア)本公開買付価格は、当社において、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性を担保するための措置が講じられた上で、本特別委員会の実質的な関与の下、公開買付者との間で多数回にわたる交渉を重ねた結果合意された価格であること。

(イ)本公開買付価格である2,285円は、下記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載の本株式価値算定書(みずほ証券)における市場株価基準法によって算出した当社の株式価値の上限値を上回る価格であると共に、類似会社比較法によって算出したレンジの中央値を上回る価格であり、かつ、DCF法によって算出したレンジの中央値に当たる価格であること。

(ウ)本公開買付価格である2,285円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2026年2月5日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,304円に対して75.23%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,325円(小数点以下を四捨五入。以下、終値単純平均値の計算において同じです。)に対して72.45%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,283円に対して78.10%及び同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,279円に対して78.66%のプレミアムが加算されており、これらのプレミアムは、経済産業省が公正M&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表され、2026年1月29日までに成立した上場会社株式の非公開化を目的とした公開買付けの事例(マネジメント・バイアウト(MBO)事例、対象会社が公開買付者の連結子会社又は関連会社である事例等を除く。)95件のプレミアムの中央値(公表日の前営業日を基準日として、公表日の前営業日の終値に対するプレミアム並びに同日までの過去1ヶ月間、同過去3ヶ月間及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値におけるそれぞれのプレミアムの中央値が44.25%、43.37%、45.03%及び49.14%)と比較しても優位なプレミアムが付された価格であると評価できること。

(エ)本公開買付価格は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本特別委員会から取得した本答申書においても、妥当であると判断されていること。

(オ)下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の各措置を講じる等、当社の少数株主に対して配慮がなされていること。

(カ)本取引の対価は、本公開買付け及びその後に実施される予定の本スクイーズアウト手続を通じて、現金であることが予定されているところ、金銭は価値変動リスクが低く、かつ、流動性が高いことに加えて、株主の応募判断にあたっても評価が比較的容易であると考えられること。その他の取引条件(買付予定数その他のスキーム、公開買付期間を含みます。)についても、同種の取引における一般的な条件であり、特に問題がないと考えられること。

 

 以上より、当社は、2026年2月6日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。

 

 上記取締役会決議の詳細は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」をご参照ください。

 

(3)算定に関する事項

① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)算定機関の名称並びに公開買付関連当事者との関係

 当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性及び客観性を担保するための措置として、みずほ証券に対して、当社株式の価値の算定を依頼しました。みずほ証券は、公開買付関連当事者、並びに本応募合意株主及び本不応募合意株主から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であり、公開買付関連当事者の関連当事者に該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。

 また、みずほ証券のグループ企業である株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」といいます。)は、デンカ及び本不応募合意予定株主の親会社である旭化成株式会社の株主たる地位を有しているほか、当社、デンカ、本応募合意株主(光通信)及び本不応募合意株主に対して通常の銀行取引の一環として融資取引等を実施しておりますが、みずほ証券は金融商品取引法第36条及び金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第70条の4に従い、みずほ証券及びみずほ銀行の間に情報隔壁措置等の適切な利益相反管理体制を構築し、かつ実施しており、みずほ銀行の株主及び貸付人の地位とは独立した立場で当社の株式価値算定を行っているとのことです。当社は、みずほ証券の過去の同種事案の算定機関としての実績に加え、みずほ証券とみずほ銀行との間において適切な弊害防止措置が講じられていること等に鑑み、本取引におけるファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として職務を行うにあたり十分な独立性が確保されており、当社がみずほ証券に対して当社株式の株式価値算定を依頼することに関し、特段の問題はないと判断しております。また、本取引に係るみずほ証券に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行や、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれない報酬体系の場合、本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じ、かえって当社の不利益になる可能性があり、そのような不利益を低減させる報酬体系を選択することは不自然又は不合理ではないこと、及び、全ての報酬が、本取引が成立した場合に限って支払われることとされているわけではないこと等も勘案すれば、本公開買付けの完了を条件に支払われる成功報酬が含まれることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系によりみずほ証券を当社の独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任しております。

 また、本特別委員会において、みずほ証券の独立性に問題がないことが確認されております。

 なお、当社は、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置(具体的な内容については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」をご参照ください。)を実施していることから、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。

 

(ⅱ)算定の概要

 みずほ証券は、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価基準法を、比較可能な類似上場会社が複数存在し、類似上場会社の市場価値との比較において株式価値の類推が可能であることから類似企業比較法を、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法を用いて、当社株式の1株当たりの株式価値算定を行っております。

 みずほ証券が上記の手法に基づいて算定した当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。

 

市場株価基準法:1,279円から1,325円

類似企業比較法:1,644円から2,604円

DCF法   :1,735円から2,835円

 

 市場株価基準法では算定基準日を2026年2月5日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値1,304円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値1,325円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値1,283円及び直近6ヶ月間の終値の単純平均値1,279円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,279円から1,325円と算定しております。

 類似企業比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場企業の市場株価や収益性を示す財務指標との比較を行い、当社株式の1株当たりの価値の範囲を1,644円から2,604円までと算定しております。

 DCF法では、当社が現時点で合理的に予測可能な期間まで作成した2026年3月期から2029年3月期までの4期分の事業計画(以下「本事業計画」といいます。)における収益予測、当社の2026年3月期第3四半期における財務情報、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期第4四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値及び株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,735円から2,835円と算定しております。

 なお、本事業計画には、大幅な増減益を見込んでいる事業年度は含まれませんが、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2027年3月期において、売上高の増加に伴う運転資本の増加により、フリー・キャッシュ・フローが285百万円(対前年比35.2%減)となることを見込んでおります。また、2028年3月期に基幹システムの更新に係る大規模な設備投資を予定している一方で、2029年3月期には大規模な設備投資を予定していないことから、2029年3月期において、フリー・キャッシュ・フローが620百万円(対前年比161.0%増)となることを見込んでおります。

 また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、反映しておりません。(注12)

(注12) みずほ証券は、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、当社及びその関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、当社の財務予測に関する情報については、当社の経営陣による現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。

 

② 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)算定機関の名称並びにデンカ、公開買付者、当社、本応募合意株主及び本不応募合意株主との関係

 公開買付者は本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、デンカ、公開買付者、当社、本応募合意株主及び本不応募合意株主から独立した第三者算定機関としてAGS FASに対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2026年2月5日付で株式価値算定書(以下「公開買付者株式価値算定書」といいます。)を取得したとのことです。なお、AGS FASはデンカ、公開買付者、当社、本応募合意株主及び本不応募合意株主の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有していないとのことです。

 また、本取引に係るAGS FASの報酬は、本取引の成否に関わらず支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれていないとのことです。

 なお、公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅱ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載の諸要素を総合的に考慮し、かつ当社との協議・交渉を経て本公開買付価格を判断・決定していることから、AGS FASから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。

 

(ⅱ)算定の概要

 AGS FASは、複数の株式価値算定手法の中から当社の株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価法を、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法を用いて当社の株式価値の算定を行っているとのことです。

 AGS FASが上記の手法に基づいて算定した当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりとのことです。

 

市場株価法:1,279円から1,325円

DCF法 :2,002円から2,649円

 

 市場株価法では、2026年2月5日を基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値1,304円、直近1ヶ月間の終値単純平均値1,325円、直近3ヶ月間の終値単純平均値1,283円及び直近6ヶ月間の終値単純平均値1,279円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,279円から1,325円と算定しているとのことです。

 DCF法では、当社に対する2025年11月上旬から2026年1月上旬にかけて実施したデュー・ディリジェンスの結果、その他一般に公開された情報等の諸要素を考慮してデンカにおいて調整を行った2026年3月期から2031年3月期までの当社の財務予測に基づき、当社が2026年3月期第4四半期以降において創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を分析し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を2,002円から2,649円と算定しているとのことです。なお、AGS FASがDCF法による算定に用いた財務予測は本取引の実行を前提としており、本取引により想定されるシナジー効果を見込んでいるとのことです。

 また、当該財務予測においては、大幅な増減益及び大幅なフリー・キャッシュ・フローの増減を見込んでいる事業年度が含まれているとのことです。具体的には、2028年3月期においては、前年度に生じる一過性の本公開買付けに係る諸費用の影響が解消されることから、営業利益が827百万円(対前年比39.8%増)となり、また、基幹システムの更新に伴う一過性の設備投資によりフリー・キャッシュ・フローが228百万円(対前年比53.0%減)となる見込みであるとのことです。2029年3月期においては、当該設備投資の影響が解消されるため、フリー・キャッシュ・フローは622百万円(対前年比172.2%増)となることを見込んでいるとのことです。

 なお、本公開買付価格2,285円は、本公開買付けの実施についての公表日の前営業日である2026年2月5日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,304円に対して75.23%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,325円に対して72.45%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,283円に対して78.10%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,279円に対して78.66%のプレミアムをそれぞれ加えた価格とのことです。

 

(4)上場廃止となる見込み及びその事由

 当社株式は、2026年2月6日現在、東京証券取引所スタンダード市場に上場されていますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の本スクイーズアウト手続が実施された場合には、当社株式は東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所スタンダード市場において取引することはできません。

 

(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)

 公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由)の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けにおいて公開買付者が当社株式の全て(ただし、本不応募合意株式、BBT所有株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、以下の方法により、本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。

 具体的には、公開買付者は、本公開買付けの決済の完了後速やかに、当社に対し、会社法第180条に基づき、当社株式の併合(以下「本株式併合」といいます。)を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを当社に要請する予定とのことです。本臨時株主総会の開催時期は、本公開買付けの成立時期により異なるものの、現時点では、2026年5月下旬頃を予定しているとのことです。当社は、公開買付者からかかる要請を受けた場合には、かかる要請に応じる予定です。なお、公開買付者及び本不応募合意株主は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。

 本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、本株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主の皆様は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた本株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなるとのことです。本株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた当社の株主の皆様に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになるとのことです。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該株主の皆様が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に対して要請する予定とのことです。また、当社株式の併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者は、当社に対して、公開買付者が当社株式の全て(ただし、本不応募合意株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう要請する予定とのことです。当社は本公開買付けが成立した場合には、公開買付者によるこれらの要請に応じる予定です。

 本株式併合に関連する一般株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、本株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従って、所定の条件を満たす場合に、当社の株主の皆様(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)は、当社に対してその所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が定められています。

 上記のとおり、本株式併合においては、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数は1株に満たない端数となる予定ですので、本株式併合に反対する当社の株主の皆様(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)は、上記申立てを行うことができることになる予定です。なお、上記申立てがなされた場合の当社株式の買取価格は、最終的には裁判所が判断することとなります。

 上記の本株式併合の各手続については、関係法令についての改正、施行、当局の解釈等の状況等によっては、実施の方法及び時期に変更が生じる可能性があるとのことです。ただし、その場合でも、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であり、その場合に当該各株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。

 以上の各場合における具体的な手続及びその実施時期等については、公開買付者は、当社と協議の上、決定次第、速やかに公表する予定とのことです。

 また、本株式併合の効力発生日が2026年6月30日までに到来することが見込まれる場合には、公開買付者は、当社に対し、本株式併合の効力が発生していることを条件として、2026年3月期に係る当社の定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)で権利を行使することができる株主を、本株式併合の効力発生後の株主(公開買付者、又は公開買付者及び本不応募合意株主を意味します。)とするため、定時株主総会の議決権の基準日の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを要請する予定とのことです。そのため、当社の2026年3月31日の株主名簿に記載又は記録された株主であっても、本定時株主総会において権利を行使できない可能性があるとのことです。

 なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。また、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様において自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いします。

 

(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置

 2026年2月6日現在において、公開買付者らは当社株式を所有しておらず、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当いたしません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者に直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当いたしません。もっとも、本公開買付けが当社を完全子会社化することを目的とする本取引の一環として実施されることを踏まえ、公開買付者及び当社は、本公開買付価格の公正性の担保、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定に慎重を期し、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、それぞれ以下の措置を実施いたしました。なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。

 

① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

 当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性及び客観性を担保するための措置として、みずほ証券に対して、当社株式の価値の算定を依頼し、2026年2月5日付で、本株式価値算定書(みずほ証券)を取得いたしました。なお、みずほ証券は、公開買付関連当事者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であり、公開買付関連当事者の関連当事者に該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。なお、当社は、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置を実施していることから、みずほ証券から、本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。

 なお、本取引に係るみずほ証券に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行や、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれない報酬体系の場合、本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じ、かえって当社の不利益になる可能性があり、そのような不利益を低減させる報酬体系を選択することは不自然又は不合理ではないこと、及び、全ての報酬が、本取引が成立した場合に限って支払われることとされているわけではないこと等も勘案すれば、本公開買付けの完了を条件として支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないとの判断の下、上記の報酬体系によりみずほ証券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任しております。また、本特別委員会において、みずほ証券の独立性に問題がないことが確認されております。

 本株式価値算定書(みずほ証券)の概要については、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。

 

② 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

 公開買付者は本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、デンカ、公開買付者、当社、本応募合意株主及び本不応募合意株主から独立した第三者算定機関としてAGS FASに対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2026年2月5日付で、公開買付者株式価値算定書を取得したとのことです。

 公開買付者株式価値算定書の概要については、上記「(3)算定に関する事項」の「② 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。

 

③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得

 上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)検討体制構築の経緯」に記載のとおり、当社は、X社提案に係る取引に関する当社の意思決定に慎重を期し、また、その公正性を担保することを目的として、2025年8月25日に本特別委員会を設置し、当社の独立社外取締役である菊地謙治氏(税理士、菊地謙治税理士事務所)を本特別委員会の委員として選定いたしました。

 その後、第1回特別委員会が開催される前である2025年9月12日に、本特別委員会は社外有識者である安田昌彦氏(公認会計士、ベネディ・コンサルティング株式会社)及び小池良輔氏(弁護士、奥野総合法律事務所パートナー弁護士)の2名を、本特別委員会の委員として追加選任いたしました。安田昌彦氏及び小池良輔氏は、公開買付関連当事者、X社及びY社からの独立性を有しております。なお、当社との間で資本関係及び事業パートナーとしての立場を有する本不応募合意株主、本応募合意株主(日本化薬)、本応募合意株主(シスメックス)には、それぞれ当社に対して、当社株式の取得を伴う、本取引と相いれない資本政策の提案を行う抽象的な可能性や、本取引による投資回収の機会の確保に当社の一般株主と異なる利害を有する可能性があるところ、当社の社外取締役のうち、本不応募合意株主の執行役員を兼務する岡島大介氏、本応募合意株主(日本化薬)の従業員を兼務する工藤恵子氏及び本応募合意株主(シスメックス)の従業員を兼務する飯塚健介氏の3名は、利益相反のおそれを回避する観点から本特別委員会の委員に選任しておりません。また、当社には3名の社外監査役(水口啓一氏、梅原健氏及び猪原玉樹氏)がおりますが、本特別委員会の委員の構成上、法律及び会計・税務の専門性を有する委員を選任し、本取引と同種のM&Aに関する専門性を補完することが望ましいという観点から、社外監査役ではなく、上記のとおり弁護士及び公認会計士資格を有する社外有識者2名を選任しております。なお、当社は、公正M&A指針において、独立社外取締役が特別委員会の委員の選定等のプロセスにも主体性を持って実質的に関与することが望ましいとされていることを踏まえ、本特別委員会の独立性をより慎重に確保する観点から、特別委員会に委員の追加選定権限を付与したうえで、まず独立社外取締役である菊地謙治氏を特別委員として選任し、その後に特別委員たる菊地謙治氏により社外有識者を特別委員として追加選任するという建付けをとっております。

 なお、安田昌彦氏及び小池良輔氏の追加選任の他に委員は変更されておりません。

 そして、当社は、上記取締役会決議に基づき、本特別委員会に対し、当初諮問事項を諮問し、これらの点についての答申書を当社に提出することを委嘱いたしました。

 また、本特別委員会への諮問にあたり、当社取締役会は、X社提案に係る取引について決定を行うに際して、特別委員会の意見を最大限尊重し、特別委員会がX社提案に係る取引について妥当でないと判断した場合には、X社提案に係る取引を行う旨の意思決定(本公開買付けに関する当社の賛同及び応募推奨を内容とする意見表明を含む。)を行わないこととする旨を決議しております。併せて、当社は、上記取締役会決議に基づき、本特別委員会に対して、(ⅰ)当社の費用負担の下、各提案に係る調査(各提案に関係する当社の役員若しくは従業員又は各提案に係る当社のアドバイザーに対し、諮問事項の検討に必要な事項について質問を行い、説明又は助言を求めることを含む。)を行うことができる権限、(ⅱ)当社に対し、①特別委員会としての提案その他の意見又は質問を提案者に伝達すること、並びに②自ら提案者(各提案に関与するその役職員及び各提案に係る各提案者のアドバイザーを含む。)と協議・質問する機会の設定を要望することができる権限、(ⅲ)議事運営上の便宜の観点から、特別委員会に当社の役員若しくは従業員又は各提案に係る当社のアドバイザーが陪席する場合であっても、特別委員会は、当該陪席者に対し、適宜、退席を求めることができる権限、(ⅳ)必要と認めるときは、X社提案及びX社提案に係る取引の成否から独立した社外取締役、社外監査役又は社外有識者を特別委員会の委員として選任することができる権限、並びに(ⅴ)必要と認めるときは、当社の費用負担の下、特別委員会独自の弁護士、算定機関、公認会計士その他のアドバイザーを選任することができ、また、特別委員会は、各提案に係る当社のアドバイザーを指名し、又は変更を求めることができるほか、当社のアドバイザーに対して必要な指示を行うことができる権限を、それぞれ付与いたしました。これを受けて、本特別委員会は、当社のリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所、当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券につき、いずれも独立性及び専門性に問題がないことから、それぞれ、当社のリーガル・アドバイザー、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として承認し、また本特別委員会としても必要に応じて専門的助言を受けることができることを確認いたしました。

 その後、2025年9月30日付で、当社は、デンカから新たに本取引の提案に関する意向表明書を受領したことを受け、本件プロセスにおいては、X社提案及び本取引の提案の比較検討を行うこととし、これに伴い、2025年10月28日付けで、本特別委員会の委員がデンカからも独立していることを確認の上で、本特別委員会に対する諮問事項を、本諮問事項に変更いたしました。これを受けて、同日付で、本特別委員会は、当社のリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所、当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券につき、X社に加え、デンカからの独立性にも問題がないことから、それぞれ、当社のリーガル・アドバイザー、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としての承認を維持することを確認しました。

 本特別委員会は、2025年9月30日より2026年2月5日までの間に合計11回開催され、本諮問事項についての協議及び検討が慎重に行われました。具体的には、本特別委員会は、(ⅰ)X社提案に係る取引と本取引の比較検討、(ⅱ)公開買付者らに対する、本取引の目的・背景、本取引の条件及び本取引後の当社の経営方針等に関する事項のヒアリング、(ⅲ)当社に対する、みずほ証券による当社株式の株式価値算定の前提とした事業計画の内容及び策定方法、並びに公開買付者の提案内容及び本取引後の当社の経営方針等に関する事項のヒアリング、並びに(ⅳ)みずほ証券に対する、当社株式の株式価値算定に関する事項のヒアリング等を行っております。

 本特別委員会は、以上の経緯で本諮問事項について慎重に協議及び検討を重ねた結果、2026年2月5日、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、本諮問事項につき大要以下を内容とする本答申書を提出しております。

 

(a)答申内容

(ⅰ)本取引は当社の企業価値の向上に資すると認められる(すなわち「是」である。)。

(ⅱ)本取引の買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の取引の条件を含む本取引の取引条件は公正である。

(ⅲ)本取引においては取引条件の公正さを担保するための十分な公正性担保措置が講じられており、本取引の手続は公正である。

(ⅳ)上記(ⅰ)乃至(ⅳ)を踏まえて、当社取締役会が、本取引の実施(本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主が本公開買付けに応募することを推奨することを含む。)を決定することは、当社の少数株主にとって不利益ではない。

 

(b)答申理由

Ⅰ.デンカからの本取引の提案(以下「デンカ提案」という。)を選択した当社の判断の合理性について

 本特別委員会としては、以下のとおり、(ⅰ)企業価値向上の観点及び(ⅱ)取引条件の観点から、デンカ提案とX社提案及びY社提案に対する当社の認識を聴取し、その合理性の有無を確認する等の比較検討を行った結果、デンカ提案を選択した当社の判断は合理的であると思料する。

(ⅰ)企業価値向上の観点について

 当社を取り巻く経営環境等を分析した結果、当社及び本特別委員会は、①国内市場向けの優れた製品の拡充、②海外展開の加速及び長期的な海外売上比率の増加に向けた海外展開への足掛かりの構築、③これらの施策を実施するための、営業や研究開発機能に留まらず、コーポレート機能に係る人材も含めた全社的な人材リソースの不足が、企業価値向上に向けた主要な経営課題(以下「本経営課題」という。)であると認識している。

 これに対し、デンカ提案には、大要、①導入/導出~製品のクロスセルによる拡販、②スイフトジーン製品の拡販、③受託事業チャネル拡大、④海外市場への展開加速、⑤原材料の共同調達によるコスト削減、⑥物流の合理化・BCP強化、⑦営業拠点の合理化、⑧研究開発の最適化等、本経営課題の解決に資する各シナジーが見込まれる(詳細については、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅲ)判断の内容」のとおりである。)。また、各シナジーは、デンカが当社と同業でありながら製品については競合部分が少なく、協働・補完関係にあること(①~③)、デンカの有する海外販売チャネルを活用できること(④)、当社とデンカは同業であり、サイズメリットを享受しやすいこと(⑤~⑧)から、実現可能性が十分に認められる。

 また、DBJとの共同出資などの資金調達に関する根拠やストラクチャーも具体的に示されており、本経営課題の解決策及び今後の当社の企業価値の向上について具体的かつ実現可能性のある提案であると考えられる。さらに、デンカの提案資料の内容や、デュー・ディリジェンスにおける対応、当社経営陣との協議内容、本特別委員会によるインタビューに対する回答等を踏まえると、デンカは、当該提案を実現するために必要となる十分な資金力と知見を有していると認められ、当社の事業を成長させるためのデンカによる支援の提案の内容及びその実現可能性については不合理な点はなく、当社の企業価値向上に資する提案と考えられる。

 一方、X社提案は、想定されるシナジーとして、①X社のポートフォリオ会社とのシナジー創出や、②海外直接販売体制の構築等を掲げている。しかしながら、①については、X社の投資先企業の機器及び試薬を、当社の下で日本国内市場向けに最適化して導入することにより、当社製品の拡充を行うこと等を提案するものであるが、X社の投資先企業が主として扱う技術・製品群は、日本市場において支持を失いつつあり、国内市場で競争力を見込める魅力度の高い項目が乏しい。また、②に関しては、海外に当社の現地オフィスを設立し、当社商品を、海外で直販する体制の構築を目指すこと等を提案するものであるが、当社に海外展開の体制は現存せず、海外拠点設置には大きなコストを要する一方で、当該コストに見合う収益確保の手段について具体的かつ十分な説明はなされず、当社が海外市場で競争力を発揮し収益を確保することについての懸念は払拭できなかった。加えて、X社提案には、グローバル事業戦略を推進するための人材支援を行う旨の提案が含まれているものの、実務レベルでの人材支援については特に言及がなく、人的側面におけるシナジーは不明瞭である。

 X社提案は、国内基幹事業の競争力強化という当社の中核戦略との整合性、当社の人材・組織・資金制約を踏まえた実行可能性、想定される投資回収の蓋然性のいずれの観点からも、合理的な説明がなされているとはいえない。

 また、Y社提案は、想定されるシナジーとして、検査試薬・検査システムの開発・製造・販売における協業や、海外市場への展開加速を掲げており、より具体的には、当社の開発(薬事申請等を含む。)のリソースと営業リソースを活用して、遺伝子検査分野における医療用検査試薬の開発販売を推進することを提案している。しかし、当該協業は、Y社が当社に対して当該開発製品の販売権を付与し、当社が国内販売を実施する形式で行うものと提案されているところ、製品開発や収益創出の主導権はY社に帰属する構造となっており、当社が獲得することのできる利益は限定的であると見込まれる。また、Y社が協業を企図する核酸検査試薬について、既に当社でも取り扱いがあるものの、売上は小さく、国内需要もコロナウイルスのパンデミック以降、減少傾向にあると認識している。

 加えて、Y社提案は、当社株式を上場維持しつつ既存株主から約20%程度の当社株式を相対取得することを内容としており、当社の完全子会社化や当該約20%程度を超える水準の株式取得の想定はない旨が明示されていたが、完全子会社化を前提に意欲的な経営戦略を提案し、本経営課題の解決に資する十分なリソースの提供が期待できるデンカ提案に比して、創出されるシナジーは限定的で当社の企業価値向上が見込まれる程度も小さいと考えられる。

 このようなデンカ提案とX社提案及びY社提案の差異を踏まえると、当社の企業価値向上という観点からは、デンカ提案が最も優れていると判断することは合理的といえる。

 

(ⅱ)取引条件の観点について

 初期的提案におけるデンカの提案価格である1株当たり2,200円は、X社の提案価格を大幅に上回るものであった。

 また、Y社提案においては、当社株式を上場維持しつつ既存株主から約20%程度の当社株式を相対取得することを内容としており、当社の完全子会社化や当該約20%程度を超える水準の株式取得の想定はない旨が明示されていた。かかる取引条件は、相対譲渡を行う既存株主以外の少数株主に当社株式の売却機会を提供するものではない。

 したがって、株主の利益を踏まえた取引条件の観点からも、デンカ提案が最も優れていると判断することは合理的といえる。

 なお、当社及び本特別委員会は、初期的提案を受領した後も価格交渉を行い、最終的に本公開買付価格は2,285円となっている。したがって、取引条件の観点からデンカ提案を選択することが合理的であるという判断について、その後も変動は生じさせる事情はない。

 

(ⅲ)小括

 以上のような点を踏まえ、本特別委員会において、慎重に協議及び検討した結果、(ⅰ)当社の企業価値向上の観点、(ⅱ)株主の利益を確保する観点のいずれからも、デンカからの本取引の提案を選択することが合理的であるとの判断に至った。

 

 したがって、当社は、デンカ提案、X社提案及びY社提案のうち、デンカ提案を選択した当社の判断は合理的であると思料する。

 

Ⅱ.本取引の是非(本取引が当社企業価値の向上に資するかを含む。)に関する事項について

 以下を踏まえて、本特別委員会において慎重に審議・検討をしたところ、本取引の目的に関する当社の認識は、本特別委員会としても合理的と考えるものであり、本取引は当社の企業価値向上に資するものと認められる(すなわち「是」である。)と判断するに至った。

(ⅰ)本取引の目的等

 本特別委員会は、本取引の目的及び本取引により向上することが見込まれる当社の企業価値の具体的内容等について、当社及びデンカに対して質疑を行った。その結果、本特別委員会は、本取引の目的及び本取引により向上することが見込まれる当社の企業価値の具体的な内容等について、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」及び「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載の回答を得た。

(ⅱ)本特別委員会による検討

 本特別委員会は、上記(ⅰ)の事項の具体的な内容及びこれらを踏まえた当社の企業価値向上の可能性等について、当社及びデンカに対するインタビューを通じて、各施策の具体的な実現可能性を把握するとともに、当社経営陣に対する質問状を送付の上、これらのシナジーに関する当社の見解を確認したうえで、その合理性を慎重に検証した。その結果、以下の点を踏まえると、それらの説明に不合理な点は認められなかった。

(a)当社の置かれている経営環境への認識について

 デンカは、我が国の体外診断用医薬品(IVD)メーカーは高い技術力を有する一方で、売上規模が小さく、国際競争力の面で課題を抱えており、国内市場の成熟化、少子化による縮小、専用装置化の進展、さらには海外メーカーの参入など、業界を取り巻く環境は厳しさを増している、といった認識を有しているところ、これらの認識は、本特別委員が当社への質疑によって得られた経営環境の認識及び当社の経営課題の内容とも概ね一致しており、特に不合理な点は認められない。

(b)デンカが想定する、本取引により見込まれる当社の企業価値の向上について

 デンカ及び当社は、上記(ⅰ)記載の通り、本取引により、①導入/導出~製品のクロスセルによる拡販、②スイフトジーン製品の拡販、③受託事業チャネル拡大、④海外市場への展開加速、⑤原材料の共同調達によるコスト削減、⑥物流の合理化・BCP強化、⑦営業拠点の合理化、⑧研究開発の最適化の各シナジーが実現されることを見込んでいるところ、デンカが当社と同業でありながら製品については競合部分が少なく、協働・補完関係を実現しやすいことから、①乃至③の実現可能性が認められ、デンカの有する海外販売チャネルを活用できることから、④の実現可能性が認められ、当社とデンカは同業であり、サイズメリットを享受しやすいことから、⑤乃至⑧の実現可能性が認められる。したがって、デンカ及び当社が本取引により実現されることを見込んでいる各シナジーは、実現可能性が十分に認められる。

 また、デンカの提案資料の内容や、デュー・ディリジェンスにおける対応、当社経営陣との協議内容、本特別委員会によるインタビューに対する回答等を踏まえると、デンカは、当該提案を実現するために必要となる十分な資金力と専門的な知見を有していると認められ、当社の企業価値を成長させるためのデンカによる支援及びその実現可能性については不合理な点はなく、当社の企業価値向上に資する提案と考えられる。

(c)本取引の実施がもたらす当社の事業上のデメリットについて

 本取引が当社株式の非公開化を前提とするものであることから、本特別委員会は、当社株式の非公開化に伴う影響についても検討した。

 本取引の実施による株式の非公開化に伴うデメリットとしては、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなることや、知名度や社会的信用の向上といった上場会社として享受してきたメリットを享受できなくなることが挙げられるが、資金調達の面では、エクイティ・ファイナンスによる資金調達については、東証プライム市場におけるデンカグループとしての信用等を考慮すると、自己資金及び金融機関からの借入れによって資金を確保することが可能であり、デメリットは限定的である。

 加えて、上場会社としての知名度や社会的信用及びそれを活用した人材確保の点についても、東証プライム市場に上場する、より大規模な企業体であるデンカグループ傘下となることを踏まえれば、特段のマイナス影響はないと考えられる。

 したがって、本取引によって生じるデメリットは限定的であり、そのメリットを上回るものではない。

 

(ⅲ)小括

 以上のような点を踏まえ、本特別委員会において、慎重に協議及び検討した結果、本取引は当社の企業価値向上に資すると認められる(すなわち「是」である。)と判断するに至った。

 

Ⅲ.本取引の取引条件の公正性(買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の取引の条件が公正なものとなっているかを含む。)に関する事項

(ⅰ)みずほ証券による株式価値算定の結果

 本株式価値算定書(みずほ証券)によれば、当社株式の1株当たりの株式価値は、市場株価基準法によると1,279円~1,325円、類似企業比較法によると1,644円~2,604円、DCF法によると1,735円~2,835円とされているところ、本公開買付価格である2,285円は、市場株価基準上による算定結果のレンジの上限値を上回る価格であると共に、類似会社比較法による算定結果のレンジの中央値を上回る価格であり、かつ、DCF法による算定結果のレンジの中央値に当たる価格である。

 そして、本特別委員会は、みずほ証券から株式価値評価に用いられた算定方法等について詳細な説明を受けるとともに、みずほ証券及び当社から、評価手法の選択、DCF法の算定の基礎となる当社の事業計画の作成経緯及び財務予測・前提条件等の内容・合理性、割引率の算定根拠、継続価値の算定根拠等に関する説明を受けて、質疑応答を行った上で検討した結果、DCF法の算定の基礎となる当社の事業計画の作成経緯及び財務予測・前提条件等の内容に不合理な点はなく、また、その他の点についても一般的な評価実務に照らして不合理な点は認められなかった。

 

(ⅱ)過去の市場株価・同種案件に対するプレミアム水準の妥当性

 本公開買付価格である2,285円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2026年2月5日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,304円に対して75.23%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,325円に対して72.45%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,283円に対して78.10%及び同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,279円に対して78.66%のプレミアムが加算された金額であり、これらのプレミアムは、経済産業省が公正M&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表され、2026年1月29日までに成立した上場会社の非公開化を目的とした公開買付けの事例(マネジメント・バイアウト(MBO)事例、対象会社が公開買付者の連結子会社又は関連会社である事例等を除く。)95件のプレミアムの中央値(公表日の前営業日を基準日として、公表日の前営業日の終値に対するプレミアム並びに同日までの過去1ヶ月間、同過去3ヶ月間及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値におけるそれぞれのプレミアムの中央値が44.25%、43.37%、45.03%及び49.14%)と比較しても、優位なプレミアムが付された価格であると評価できる。

 

(ⅲ)交渉を通じた公開買付価格の引上げ

 下記Ⅳ「本取引の手続の公正性(取引条件の公正さを担保するための手続が十分に講じられているかどうかの検討を含む。)に関する事項について」に記載のとおり、本公開買付けを含む本取引に係る交渉過程の手続は公正であると認められるところ、本公開買付価格は、かかる交渉の結果も踏まえて決定されたものであると認められる。

 また、実際に、本取引のストラクチャーを含む取引条件に係る交渉の結果として、当社株式1株当たり2,200円とするデンカの初期的提案より、合計で85円の価格引上げを引き出している。

 

(ⅳ)取引の方法の合理性

 当社は、本取引の方法として、デンカから、現金を対価とする公開買付け及びその後の株式併合の方法による二段階買収を提案されている。

 一段階目として公開買付けを行い、二段階目として株式併合を行うという方法は、完全子会社化の取引においては一般的に採用されている方法であり、二段階目の取引において支払われる対価は本公開買付価格と同額とすることが予定されているほか、対価の額に不満のある株主は、株式買取請求権及び裁判所に対して価格決定の申立てを行う権利が確保されている。

 以上のとおり、本公開買付けを含む本取引においては、いわゆる強圧性の問題に対応すべく、本公開買付けに応募しなかった少数株主の利益に配慮がなされているといえ、当該スクイーズアウト手続に係る条件には、一定の合理性があると考えられる。

 

(ⅴ)対価の種類

 本取引の対価は金銭とされているが、金銭は価値変動リスクが低く、かつ、流動性が高いことに加えて、株主の応募判断にあたっても評価が比較的容易であると考えられる。これらを踏まえると、対価の種類は妥当と認められる。

 

(ⅵ)複数の提案からの選択

 当社は、複数の選択肢を比較検討したうえで、より優れたものを選択することが適切であるという観点から、当社と事業上のシナジーが一定程度見込まれる特定の候補先に打診をすべきと考えたことから、複数社に提案を打診した。そのうえで、かかる打診に応じて受領した提案を含めた、デンカ提案、X社提案及びY社提案の3つの選択肢の中から、最も取引条件が優れた提案であったデンカ提案を選択している。

 また、本公開買付価格は、X社提案における公開買付価格を大幅に上回るものである。

 

(ⅶ)小括

 以上のような内容に照らし、本特別委員会において、慎重に協議及び検討した結果、本取引の実施方法や対価の種類を含む本取引の取引条件は公正であると判断するに至った。

 

Ⅳ.本取引の手続の公正性(取引条件の公正さを担保するための手続が十分に講じられているかを含む。)に関する事項

 本特別委員会は、以下の諸点を考慮し、本取引に係る取引条件の公正性を担保するための手続として、適切かつ十分な公正性担保措置が実施されており、本取引において、公正な手続を通じた当社の株主の利益への十分な配慮がなされていると思料する。

(ⅰ)独立した特別委員会の設置

 当社は、X社提案に係る取引に関する当社の意思決定に慎重を期し、また、その公正性を担保することを目的として、2025年8月25日に本特別委員会を設置し、当社の独立社外取締役である菊地謙治氏を本特別委員会の委員として選定した。

 その後、第1回特別委員会が開催される前である2025年9月12日に、本特別委員会は社外有識者である安田昌彦氏及び小池良輔氏の2名を、本特別委員会の委員として追加選任した。

 その後、デンカから非公開化の提案を受けたことを契機として、2025年10月28日開催の当社取締役会決議により、本諮問事項が諮問された。

 なお、当社は、2025年8月25日開催の当社取締役会決議において、当社取締役会は、本取引に関する決定を行うに際して、本特別委員会の意見を最大限尊重することを決議するとともに、本特別委員会に対し、(ⅰ)当社の費用負担の下、各提案に係る調査(各提案に関係する当社の役員若しくは従業員又は各提案に係る当社のアドバイザーに対し、諮問事項の検討に必要な事項について質問を行い、説明又は助言を求めることを含む。)を行うことができる権限、(ⅱ)当社に対し、①特別委員会としての提案その他の意見又は質問を提案者に伝達すること、並びに②自ら提案者(各提案に関与するその役職員及び各提案に係る各提案者のアドバイザーを含む。)と協議・質問する機会の設定を要望することができる権限、(ⅲ)議事運営上の便宜の観点から、特別委員会に当社の役員若しくは従業員又は各提案に係る当社のアドバイザーが陪席する場合であっても、特別委員会は、当該陪席者に対し、適宜、退席を求めることができる権限、(ⅳ)必要と認めるときは、X社提案及びX社提案に係る取引の成否から独立した社外取締役、社外監査役又は社外有識者を特別委員会の委員として選任することができる権限、並びに(ⅴ)必要と認めるときは、当社の費用負担の下、特別委員会独自の弁護士、算定機関、公認会計士その他のアドバイザーを選任することができ、また、特別委員会は、各提案に係る当社のアドバイザーを指名し、又は変更を求めることができるほか、当社のアドバイザーに対して必要な指示を行うことができる権限を付与することを決議している。

 そして、特別委員会の各委員は、デンカ、X社及びY社(以下総称して「買付者候補」という。)、DBJ及び当社並びに本取引の成否から独立した立場にある。加えて、本特別委員会の委員の報酬は、それぞれ固定額とされており、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件とする成功報酬は含まれていないことから、本特別委員会の各委員の本取引の成否からの独立性は確保されている。

 したがって、本特別委員会は、独立した立場から少数株主の利益を保護すべく適正な構成とされているといえ、また、当社取締役会が、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して意思決定を行う仕組みが担保されており、さらに、本特別委員会が有効に機能するために必要な権限等が付与されているものと考えられる。

 

(ⅱ)特別委員会による協議・交渉への実質的な関与

 本特別委員会は、本公開買付価格について、一般株主の利益保護の観点からその公正性を確保するため、本取引の提案者であり、公開買付者の親会社であるデンカとの間で、実質的な協議・交渉を、当社を通じて、複数回にわたって行っている。

 具体的には、当社は、2026年1月15日付で、デンカより、本公開買付価格を2,200円(価格提案書提出日の前営業日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,342円に対して63.93%、同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値1,288円に対して70.84%、同日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値1,267円に対して73.62%、同日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値1,270円に対して73.23%のプレミアムをそれぞれ加えた価格である。)とする旨の、法的拘束力を有する正式提案を受領した。本特別委員会は、当該提案価格について、みずほ証券による株式価値算定の結果におけるDCF法に基づく算定レンジの範囲内であり中央値付近に位置すること、当該提案価格に付されたプレミアムが、同種案件において付されるプレミアムの平均値と遜色ないことに照らし、当該提案価格をもって、本取引の実行により将来的に実現することが期待される価値のしかるべき部分が当社の株主に適切に分配された価格と言い得る水準は既に確保されているとの認識を持った。もっとも、特別委員会の役割からは、一般株主にとってより有利な取引条件を引き出すことが望ましいと考え、本特別委員会は、デンカに対し、2026年1月21日、当該提案価格は当社株式の本源的価値を反映した価格であるとは言えず、本取引の実行により実現される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格としては未だ不十分な水準であるとして、提案価格の増額の検討を要請した。

 これを受けて、本特別委員会は、2026年1月26日、デンカより、本公開買付価格を2,274円(2026年1月23日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,346円に対して68.95%、同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値1,318円に対して72.53%、同日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値1,275円に対して78.39%、同日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値1,276円に対して78.28%のプレミアムをそれぞれ加えた価格である。)とする旨の、第2回提案を受領した。本特別委員会は、当該提案価格は、初回提案時の価格から引き上げられた価格であるものの、当該価格の引上げは、初回提案の時点でも想定されていた、当社が本不応募合意株主の保有する株式を自己株式取得することで生じるみなし配当に係る税務メリットを公開買付価格に上乗せすることで生じる引上げであり、実質的には提案価格が初回から変動していないことを確認した。そのため、本特別委員会としては、初回の正式提案を受領した際と同様の認識及び考えの下、デンカに対し、2026年1月26日、当該提案価格は、当社株式の過去の市場価格平均に対して一定程度のプレミアムを考慮しているものの、当社株式の本源的価値及び直近の市場株価推移を十分に反映した価格であると結論付けるに至っていないとして、提案内容の再検討を要請した。

 その後、本特別委員会は、2026年2月2日、デンカより、本公開買付価格を、再度2,274円(同日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値1,299円に対して75.06%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,326円に対して71.49%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,280円に対して77.66%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,278円に対して77.93%のプレミアムをそれぞれ加えた価格である。)とする旨の、第3回提案を受領した。これに対して、本特別委員会は、当該提案価格は、(ⅰ)みずほ証券による当社株式価値の分析結果、(ⅱ)当社株式の市場株価の推移、(ⅲ)本件取引と類似する取引事例におけるプレミアム水準を総合的に考慮し、当社の一般株主の利益の観点から公正な価格であると認められるものの、第3回提案価格は、本不応募合意株式を当社が自己株式取得により取得することで発生するみなし配当に係る税務メリットのみが上乗せされた価格であり、当該提案価格の基準となる税務メリットを考慮しない場合の1株あたりの株式価値は2026年1月21日付の初回の正式提案以降変化はないことを確認した。そのため、本特別委員会としては、初回の正式提案を受領した際と同様の認識及び考えの下、デンカに対し、同年2月3日、1株あたり株式価値2,210円以上とした場合に不応募合意株式を当社が自己株式取得により取得することで発生するみなし配当に係る税務メリットを上乗せした公開買付価格とすることを要望した。

 その後、本特別委員会は、2026年2月4日、デンカより、当社の一般株主の利益にも最大限配慮して、公開買付価格を2,285円(2026年2月3日付の当社株式の終値1,295円に対して76.45%、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値1,324円に対して72.58%、直近3ヶ月間の終値単純平均値1,281円に対して78.38%、直近6ヶ月間の終値単純平均値1,278円に対して78.79%のプレミアムをそれぞれ加えた価格である。)とする旨の第4回提案を受領した。本特別委員会は、当該提案価格は、公開買付価格を、1株あたり株式価値2,210円以上とした場合に不応募合意株式を当社が自己株式取得により取得することで発生するみなし配当に係る税務メリットを上乗せした価格であるところ、初回提案価格をもってしても、本取引の実行により将来的に実現することが期待される価値のしかるべき部分が当社の株主に適切に分配された価格と言い得る水準は既に確保されていたが、第4回提案価格はより当社株式の本源的価値及び直近の市場株価推移を十分に反映した価格であり、本取引の実行により将来的に実現することが期待される価値のしかるべき部分が当社の株主に適切に分配された価格であると認められ、本提案価格により公開買付けを開始する場合に、当社がこれに対する賛同及び当社株主への応募推奨を行うことに対する支障となるような事情は存在しないと判断したことから、2026年2月5日、デンカに対し、第4回提案価格に応諾する旨を返答した。

 以上のとおり、本特別委員会は、上記(ⅰ)に記載の構成及び権限等を前提として、当社のファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券による当社の各株式価値の算定結果やデンカとの交渉方針等を含めた財務的な助言、当社のリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所からの助言等を踏まえ、当社に対し、買付者候補との間における本公開買付価格を含む本取引に係る協議・交渉方針について、戦略的に、かつ、継続的に検討・要請を行った。

 また、当社は、買付者候補との間で本取引に係る協議・交渉を行うに際して、買付者候補から受領した本取引に係る取引条件の提案を直ちに本特別委員会に対して報告し、本特別委員会から意見、指示、要請等を受け、これに従って対応を行った。

 その結果、2,285円という本公開買付価格は、過去の類似事例におけるプレミアム水準に照らしても優位なプレミアム水準であると認められ、少数株主に配慮された水準となった。

 このように、本特別委員会が当社とデンカとの間の本取引に関する協議・交渉過程に実質的に関与していたといえる。

 

(ⅲ)当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

 当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性及び客観性を担保するための措置として、みずほ証券に対して、当社株式価値の算定を依頼し、2026年2月5日付で本株式価値算定書(みずほ証券)を取得した。なお、みずほ証券は、買付者候補及びDBJから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であり、買付者候補及びDBJの関連当事者に該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有していない。なお、当社、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置を実施していることから、みずほ証券から、本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していない。

 なお、本取引に係るみずほ証券に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれている。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行や、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれない報酬体系の場合、本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じ、かえって当社の不利益になる可能性があり、そのような不利益を低減させる報酬体系を選択することは不自然又は不合理ではないこと、及び、全ての報酬が、本取引が成立した場合に限って支払われることとされているわけではないこと等も勘案すれば、本公開買付けの完了を条件として支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないとの判断の下、上記の報酬体系によりみずほ証券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任している。また、本特別委員会において、みずほ証券の独立性に問題がないことが確認されている。

 

(ⅳ)独立したリーガル・アドバイザーからの助言の取得

 当社は、当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を確保するために、買付者候補、DBJ及び当社から独立したリーガル・アドバイザーとして、TMI総合法律事務所を選任し、本公開買付けに関する当社取締役会の意思決定の過程、方法その他の意思決定にあたっての留意点に関する法的助言を受けている。

 なお、TMI総合法律事務所は、買付者候補、DBJ及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引の成否に関して重要な利害関係を有していない。また、TMI総合法律事務所に対する報酬は、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれていない。また、本特別委員会は、TMI総合法律事務所の専門性・独立性に問題がないことを確認した上で、当社のリーガル・アドバイザーとして承認している。

 

(ⅴ)当社における独立した検討体制の構築

 本特別委員会は、当社において本取引の検討に関与する役職員に、買付者候補、DBJ及び公開買付者の役職員を兼務しているものはおらず、当社の検討体制の独立性に問題がない旨を確認している。

 また、当該役職員は、買付者候補、DBJ及び公開買付者の役職員を兼務しているものはおらず、当社の検討体制の独立性に問題がなく、当社は買付者候補、DBJ及び公開買付者から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う体制を当社の社内に構築しているといえる。

 

(ⅵ)本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保

 公開買付者は、公開買付期間を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日に設定している。公開買付期間を法定の最短期間より長期に設定することにより、当社の株主が本取引の是非や本公開買付価格の公正性について熟慮し、本公開買付けに対する応募の是非について適切な判断を行うための期間を提供しつつ、公開買付者以外にも対抗的な買付け等を行う機会を確保することにより、本公開買付価格の公正性を担保することを企図している。

 また、当社は、2026年2月6日付で、公開買付者との間で本公開買付契約(以下に定義する。)を締結する予定であるところ、本公開買付契約には、当社が、①本公開買付けに対する賛同及び応募推奨の意見表明を撤回又は変更する取締役会決議を行うこと、並びに、②(ⅰ)公開買付者以外の者との間で本取引と実質的に競合、矛盾若しくは抵触し、又はそのおそれのある一切の取引(公開買付け、組織再編その他方法を問わず、当社の株式等を取得する取引、当社の株式又は事業の全部又は重要な一部を処分する取引を含み、以下「競合取引」という。)に関連する合意(当該取引に対する賛同又は応募推奨の意見表明を含む。)を行うこと、(ⅱ)公開買付者以外の者に対し、競合取引に関連して当社に関する情報その他の情報を提供すること、及び(ⅲ)かかる競合取引の提案、勧誘、申込若しくは協議申入れ又はかかる競合取引に関する協議若しくは交渉を行うことを禁止する取引保護条項を含む合意が定められている。しかしながら、本公開買付契約には、(ⅰ)当社株式を対象とする公開買付け(但し、当社の非公開化を目的とし、買付予定数の上限を定めず、かつ、成立した場合に当社の非公開化を確実に実現できるような買付予定数の下限を定めたものであって、当該公開買付けにおける当社株式の公開買付価格が、本公開買付価格を5%以上上回る金額であることを要する。以下「適格対抗公開買付け(本公開買付け)」という。)が公表若しくは開始され、又は、(ⅱ)適格対抗公開買付けに係る実現可能性に疑義のない法的拘束力のある真摯な内容及び条件の提案(以下「対抗提案」という。)を受けた場合であって、かつ、(ⅲ)適格対抗公開買付け(本公開買付け)が公表若しくは開始され又は対抗提案を受けているにもかかわらず、なお賛同意見表明を維持することが、当社の取締役としての善管注意義務に違反する具体的なおそれがあると合理的に認められる場合には、当社は、本公開買付契約に定める自らの義務の違反がない場合に限り、公開買付者に対して、本公開買付価格の変更について協議を申し入れることができ、公開買付者が本公開買付価格を適格対抗公開買付け(本公開買付け)に係る買付価格以上の金額に変更する旨の再提案を行わない場合、又は、適格対抗公開買付け(本公開買付け)又は対抗提案に係る買付価格が再提案後の本公開買付価格を上回っている場合には、当社は上記の禁止義務を負わない旨の例外が設けられていることから、本公開買付契約の上記合意内容は、当社の株主にとってより望ましい内容の対抗提案が行われる機会を過度に阻害するとまではいえないと考えられる。また、②後述(ⅷ)のとおり、一定の積極的なマーケット・チェックを行っている本件においては、適切な内容の取引保護条項を合意することも合理的といえる。

 このように、公開買付者及び当社は、上記公開買付期間の設定と併せ、他の買収者による対抗的な買付け等の機会を確保することにより、本公開買付けの公正性を担保している。

 

(ⅶ)マジョリティ・オブ・マイノリティ条件

 公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限を1,990,000株(所有割合:44.73%)と設定しており、応募株券等の総数の合計が買付予定数の下限(1,990,000株)に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わないこととしている。なお、買付予定数の下限である1,990,000株(所有割合:44.73%)は、当社決算短信に記載された2025年12月31日現在の当社の発行済株式総数(4,558,860株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(109,700株)及び不応募合意株式(940,000株)を控除した株式数(3,509,160株)を2で除した株式数(1,754,580株(小数点以下切上げ)、所有割合:39.44%。これは、公開買付者と重要な利害関係者を有しない当社の株主が所有する当社株式の数の過半数、すなわち、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」に相当する数である。)を上回るものとなる。

 なお、公開買付者としては、公開買付者との間で本公開買付けへの応募に係る応募契約を締結する予定である応募合意株主は、公開買付者と利害関係を有しない独立した投資者であるところ、当該応募契約は、独立した当事者間で行われた真摯な協議・交渉に基づき締結されたものであること等から、当該応募契約の締結の事実により、応募合意株主が、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」条件の判断における、公開買付者と利害関係を有する当社の株主に該当することになるものではないと考えているとのことであるが、このような整理も不合理なものではないと考えられる。これにより、当社の少数株主の意思を重視して、公開買付者の利害関係者以外の株主の過半数の賛同が得られない場合には、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしているとのことである。

 

(ⅷ)複数の潜在的な候補者への打診

 当社は、①当社企業価値の向上及び少数株主の利益の確保の観点からは、X社提案のみならず他の複数の選択肢を比較検討したうえで、より優れたものを選択することが適切であるとともに、②本件の重要性及び秘匿性に鑑みて適切な情報管理を図る上では、必要以上に広範なタッピングを行うのではなく、当社と事業上のシナジーが一定程度見込まれる特定の候補先に打診をすべきと考えたことから、企業買収行動指針及び公正M&A指針を踏まえ、複数の潜在的な候補者への個別の打診の方法による積極的なマーケット・チェックの一環として、デンカ及びY社に対して当社株式の非公開化に関する打診を行っている。本取引に係るデンカの提案は、かかるマーケット・チェックを経たうえで選択されたものである。

 

(ⅸ)適切な情報開示

 本特別委員会は、本公開買付けに関する意見表明に係るプレスリリース(以下「本意見表明プレス」という。)ドラフトを含む各種開示資料の提供を受け、その検証を行い、特に、TMI総合法律事務所及びみずほ証券から、当社が公表又は提出予定の本取引に係る本意見表明プレスのドラフトの内容について説明及び助言を受けてその内容を確認した。

 そして、本意見表明プレスのドラフトでは、(a)委員の独立性や専門性等の適格性、(b)本特別委員会に付与された権限の内容、(c)当社又は本特別委員会のファイナンシャル・アドバイザー及びリーガル・アドバイザーの適格性、(d)本特別委員会における検討経緯、買付者候補との本取引に係る協議・交渉過程への関与状況、(e)本公開買付けの是非、取引条件の妥当性や手続の公正性についての本特別委員会の判断の根拠・理由の概要を含む本答申書の内容の概要、(f)委員の報酬体系、(g)当社及び本特別委員会が取得した株式価値算定書における算定方法に基づく株式価値算定の計算過程、(h)当社及び本特別委員会がフェアネス・オピニオンを取得しないことの理由の説明、(i)本公開買付けを実施するに至った経緯、(j)この時期に本公開買付けを行うことを選択した背景・目的等、(k)当社と買付者候補との間で行われた本取引に関する協議・交渉の具体的な経緯等に関して、充実した情報開示が予定されている。

 かかる充実した開示は、本取引に関する情報の非対称性を緩和し、少数株主に十分な情報に基づく適切な判断機会を確保するものであるといえる。

 また、上記各ドラフトの内容は、金融商品取引法令及び東京証券取引所の適時開示基準に準拠し、かつ、近時のベストプラクティスをも適切に考慮したものになっていると考えられ、各当事者は、それぞれのリーガル・アドバイザーからの助言を得て適切な開示を行う予定とのことである。

 

(ⅹ)スクイーズアウト手続の適法性・強圧性の排除

 公開買付者は、(ⅰ)本公開買付けの決済の完了後速やかに、株式併合による当社の完全子会社化を実施することを想定しており、当社の株主に対して価格決定請求権又は株式買取請求権が確保されない手法は採用しないこと、(ⅱ)株式併合を行う際に、当社の株主に対価として交付される金銭は本公開買付価格に当該各株主(公開買付者及び当社を除く。)の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一となるように算定されることを明らかにしているところ、このような方法は、完全子会社化の取引においては一般的に採用されている方法であり、かつ、いずれの手続においても裁判所に対する価格決定の申立てが可能であることから、本取引については強圧性の問題が生じないように配慮の上、スクイーズアウト手続の適法性も確保されているといえる。

 

)公正性を疑わせるその他の事情の不存在

 以上の点に加え、本取引に係る協議、検討及び交渉の過程において、当社が買付者候補、DBJ及び公開買付者より不当な影響を受けたことを推認させる事実は認められない。

 

)小括

 以上の点を検討の上、本特別委員会は、本取引に係る取引条件の公正性を担保するための手続として、適切かつ十分な公正性担保措置が実施されており、本取引において、公正な手続を通じた当社の株主の利益への十分な配慮がなされていると思料する。

 

ⅴ.上記を踏まえ、当社取締役会が本取引の実施(本取引に付随する公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが少数株主に不利益か否か

 上記Ⅰ乃至Ⅳ.その他の事項を踏まえ慎重に検討した結果、上記Ⅰ乃至Ⅳまでにおいて検討した諸事項以外の点に関しても、本特別委員会において、本公開買付けを含む本取引が当社の少数株主にとって不利益なものであると考えられる事情は特段見当たらず、したがって当社の取締役会が、本公開買付けへの賛同意見の表明及び当社の株主に対して応募推奨することを含め、本取引の実施を決定することは当社の少数株主にとって不利益ではないと判断するに至った。

 

④ 当社における独立した法律事務所からの助言

 当社は、当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するために、公開買付関連当事者及びX社から独立したリーガル・アドバイザーとして、TMI総合法律事務所を選任し、本公開買付けに関する当社取締役会の意思決定の過程、方法その他の本公開買付けに関する意思決定にあたっての留意点に関する法的助言を受けております。

 なお、TMI総合法律事務所は、公開買付関連当事者の関連当事者にも該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。また、TMI総合法律事務所に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。また、本特別委員会は、TMI総合法律事務所の専門性・独立性に問題がないことを確認した上で、当社のリーガル・アドバイザーとして承認しております。

 

⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見

 当社取締役会は、TMI総合法律事務所から受けた法的助言及びみずほ証券からの本株式価値算定書(みずほ証券)の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引に関して、当社の企業価値向上、本取引に関する諸条件の公正性等の観点から慎重に協議及び検討を行いました。

 その結果、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社は、本公開買付けを含む本取引は当社の企業価値の向上に資するとともに、本公開買付価格は公正性を有し、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断し、2025年2月6日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社取締役(岡島大介取締役、工藤恵子取締役及び飯塚健介取締役を除く4名)の全員一致により、本公開買付けに関し、賛同する意見を表明するとともに、当社株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。また、上記の当社取締役会において、審議に参加した監査役全3名全員が上記の決議について異議がない旨の意見を述べております。

 なお、当社の取締役のうち、①岡島大介氏は、当社の20%以上の株式を所有する主要株主である筆頭株主であり、かつ、公開買付者との間で本不応募契約を締結している本不応募合意株主の執行役員であること、②工藤恵子氏は、公開買付者との間で本応募契約(日本化薬)を締結している本応募合意株主(日本化薬)の従業員であること、③飯塚健介氏は、当社の5%以上の株式を所有する第7位株主であり、公開買付者との間で本応募契約(シスメックス)を締結している本応募合意株主(シスメックス)の執行役員であることから、それぞれ本取引について一定の利害関係を有し、当社の一般株主との間で利益相反のおそれがあるため、三氏は、当社取締役会における本公開買付けの意見表明に係る議案並びに公開買付者が本不応募契約、本応募契約(日本化薬)及び本応募契約(シスメックス)を締結する方針が決定した以降の本取引に関連する議案の審議及び決議には一切参加しておらず、また、本取引に関し、当社の立場において、X社、Y社及び公開買付者らとの協議及び交渉にも一切参加しておりません。なお、当社の取締役のうち、中野伸朗氏は、本不応募合意株主の元従業員であるものの、既に同社を退職してから1年半以上が経過しており、本取引について特段の利害関係はないと考えられることから、当社取締役会における本公開買付けの意見表明に係る議案の審議及び決議に参加しております。

 

⑥ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保

 公開買付者は、公開買付期間を法令に定められた最短期間である20営業日より長い30営業日に設定しているとのことです。公開買付者は、公開買付期間を法令に定められた最短期間より長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保することをもって本公開買付価格の適正性を担保することを企図しているとのことです。

 また、当社は、2026年2月6日付で、公開買付者との間で公開買付契約(以下「本公開買付契約」といいます。)を締結しているところ(本公開買付契約の具体的な内容については、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「① 本公開買付契約」をご参照ください。)、本公開買付契約には、当社が、①本公開買付けに対する賛同及び応募推奨の意見表明を撤回又は変更する取締役会決議を行うこと、並びに、②(ⅰ)公開買付者以外の者との間で競合取引に関連する合意(当該取引に対する賛同又は応募推奨の意見表明を含む。)を行うこと、(ⅱ)公開買付者以外の者に対し、競合取引に関連して当社に関する情報その他の情報を提供すること、及び(ⅲ)かかる競合取引の提案、勧誘、申込若しくは協議申入れ又はかかる競合取引に関する協議若しくは交渉を行うことを禁止する取引保護条項を含む合意が定められております。しかしながら、本公開買付契約には、(ⅰ)適格対抗公開買付け(本公開買付契約)が公表若しくは開始され、又は、(ⅱ)対抗提案を受けた場合であって、かつ、(ⅲ)適格対抗公開買付け(本公開買付契約が公表若しくは開始され又は対抗提案を受けているにもかかわらず、なお賛同意見表明を維持することが、当社の取締役としての善管注意義務に違反する具体的なおそれがあると合理的に認められる場合には、当社は、本公開買付契約に定める自らの義務の違反がない場合に限り、公開買付者に対して、本公開買付価格の変更について協議を申し入れることができ、公開買付者が本公開買付価格を適格対抗公開買付け(本公開買付契約)に係る買付価格以上の金額に変更する旨の再提案を行わない場合、又は、適格対抗公開買付け(本公開買付契約)又は対抗提案に係る買付価格が再提案後の本公開買付価格を上回っている場合には、当社は上記の禁止義務を負わない旨の例外が設けられていることから、本公開買付契約の上記合意内容は、当社の株主にとってより望ましい内容の対抗提案が行われる機会を過度に阻害するとまではいえないと考えられます。また、後述⑧のとおり、一定の積極的なマーケットチェックを行っている本件においては、適切な内容の取引保護条項を合意することも合理的といえると考えております。

 

⑦ マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)を上回る買付予定数の下限の設定

 公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限を1,990,000株(所有割合:44.73%)と設定しており、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(1,990,000株)に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わないこととしているとのことです。なお、買付予定数の下限である1,990,000株(所有割合:44.73%)は、当社決算短信に記載された2025年12月31日現在の当社の発行済株式総数(4,558,860株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(109,700株)及び本不応募合意株式(940,000株)を控除した株式数(3,509,160株)を2で除した株式数(1,754,580株(小数点以下切上げ)、所有割合:39.44%。これは、公開買付者と重要な利害関係者を有しない当社の株主の皆様が所有する当社株式の数の過半数、すなわち、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ〈Majority of Minority〉」に相当する数です。)を上回るものとなるとのことです。(なお、本応募合意株主は、公開買付者と利害関係を有しない独立した投資者であるとのことであるところ、本応募契約は、独立した当事者間で行われた真摯な協議・交渉に基づき締結されたものであり、また、本不応募契約と異なり本株式併合に係る議案の議決権行使の合意をしているものでもないことから、本応募契約の締結の事実により、本応募合意株主が、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」条件の判断における、公開買付者と利害関係を有する当社の株主に該当することになるものではないと考えているとのことです。また、杉山氏も、公開買付者と利害関係を有しない独立した投資者であるところ、本応募確認(杉山氏)においては、本不応募契約と異なり本株式併合に係る議案の議決権行使の合意をしているものでないことから、本応募確認(杉山氏)により、杉山氏が、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」条件の判断における、公開買付者と利害関係を有する当社の株主に該当することになるものではないと考えているとのことです。)。

 これにより、当社の少数株主の皆様の意思を重視して、公開買付者の利害関係者以外の株主の皆様の過半数の賛同が得られない場合には、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしているとのことです。

 

⑧ 複数の潜在的な候補者への打診

 当社は、①当社企業価値の向上及び少数株主の利益の確保の観点からは、X社提案のみならず他の複数の選択肢を比較検討したうえで、より優れたものを選択することが適切であるとともに、②本件の重要性及び秘匿性に鑑みて適切な情報管理を図る上では、必要以上に広範なタッピングを行うのではなく、当社と事業上のシナジーが一定程度見込まれる特定の候補先に打診をすべきと考えたことから、企業買収行動指針及び公正M&A指針を踏まえ、複数の潜在的な候補者への個別の打診の方法による積極的なマーケット・チェックの一環として、デンカ及びY社に対して当社株式の非公開化に関する打診を行っております。デンカからの本取引の提案はかかるマーケット・チェックを経たうえで選択されたものです。

 

(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項

① 本公開買付契約

 公開買付者及び当社は、2026年2月6日付で本取引の実行に関する以下の内容を含む本公開買付契約を締結しております。

 

(a)当社は、本公開買付契約締結日に、当社の取締役会において、本公開買付けに賛同し、当社の株主に対して賛同意見表明を行い、かつ、本公開買付期間中、本公開買付けにできる限り多くの株主の応募が得られるよう必要な協力を誠実に行うものとされています。なお、当社は、本公開買付契約締結日から本公開買付期間満了日までの間、賛同意見表明を維持し、これを撤回又は変更する取締役会決議を行わないものとされています。ただし、公開買付者以外の者により、本公開買付期間満了日の5営業日前までに、(ⅰ)適格対抗公開買付け(本公開買付契約)が公表もしくは開始され、又は、(ⅱ)対抗提案を受けた場合であって、かつ、(ⅲ)適格対抗公開買付け(本公開買付契約)が公表若しくは開始され又は対抗提案を受けているにもかかわらず、なお賛同意見表明を維持することが、当社の取締役としての善管注意義務に違反する具体的なおそれがあると合理的に認められる場合には、当社は、本公開買付契約に定める自らの義務の違反がない場合に限り、公開買付者に対して、公開買付価格の変更について協議を申し入れることができるものとされています。また、当社が公開買付者に対して当該申入れを行った場合、当社は、公開買付者が本公開買付価格に関する再提案を行う機会を確保できるよう、実務上可能な範囲で速やかに公開買付者との間で誠実に協議を行い、公開買付者に対して当該申入れが行われた日から同日を起算日として5営業日後の日又は本公開買付期間満了日の2営業日前の日のいずれか早い日までに、公開買付者が本公開買付価格を適格対抗公開買付け(本公開買付契約)に係る買付価格以上の金額に変更する旨の再提案を行わない場合、又は、適格対抗公開買付け(本公開買付契約)又は対抗提案に係る買付価格が再提案後の本公開買付価格を上回っている場合に限り、当社は賛同意見表明を撤回又は変更する取締役会決議を行うことができるものとされています。

(b)当社は、本公開買付けが成立したことを条件として、本決済開始日後、実務上合理的に可能な限り速やかに、本スクイーズアウトの一環として、本株式併合を行うことを付議議案に含む臨時株主総会を開催することとされています。また、当社は、本株式併合の効力発生を条件として、公開買付者及び本不応募合意株主が合意により定める日(本株式併合の効力発生日以降の日とされております。)をもって、本自己株式取得を行うものとされています。

(c)当社は、本公開買付契約締結日から本スクイーズアウトの完了までの間、直接又は間接に、(ⅰ)競合取引に関連する合意を行ってはならず、(ⅱ)公開買付者以外の者に対し、競合取引に関連して当社に関する情報その他の情報を提供してはならず、かつ(ⅲ)かかる競合取引の提案、勧誘、申込もしくは協議申入れ又はかかる競合取引に関するいかなる協議もしくは交渉も行ってはならないとされています。また、当社は、本公開買付契約締結日から本スクイーズアウトの完了までの間、公開買付者以外の者から競合取引の提案、勧誘、情報提供又は申込を受けた場合、直ちに、公開買付者に対し、その旨及び当該提案等の内容を通知するものとし、その対応について公開買付者との間で誠実に協議するものとされています。

(d)当社は、本公開買付開始日以降、当社が導入した(ⅰ)J-ESOP保有株式が本公開買付けに応募されるために必要な手続を行い、かつ(ⅱ)BBT保有株式のうち、株式給付規程(退任時給付型)及び信託契約上、当社による無償取得の対象となる株式が信託契約の終了により当社に無償で譲渡されるために必要な手続を行うことに関し、必要かつ合理的な範囲で協力するものとするものとされています。

 

 その他、本公開買付契約においては、(ⅰ)公開買付者及び当社が、書面で本公開買付契約の終了につき合意した場合、(ⅱ)公開買付者が法令等に従い本公開買付けを撤回した場合、(ⅲ)本公開買付けに係る応募株券等の総数が買付予定数の下限に満たなかった場合、(ⅳ)各当事者が、相手方当事者(当社にとっては公開買付者を、公開買付者にとっては当社を指します。以下、本①の「相手方当事者」の記載において同じです。)において本公開買付契約に基づく義務の重大な違反又は表明保証(注)の重大な違反があった場合、及び(ⅴ)上記(a)に従い、当社が賛同意見表明を撤回又は変更する取締役会決議を行った場合に、本公開買付けが開始される前に、相手方当事者に対し、本公開買付契約を解除する旨を書面により通知した場合が解除事由として規定されております。

(注) 本公開買付契約において、公開買付者は、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④法令等との抵触の不存在、⑤倒産手続等の不存在、⑥反社会的勢力等との取引の不存在について表明及び保証を行っています。また、当社は、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④法令等との抵触の不存在、⑤倒産手続等の不存在、⑥反社会的勢力等との取引の不存在、⑦株式、⑧法令等の遵守及び事業上必要な許認可の取得等、⑨未公表の重要事実の不存在、⑩開示書類の正確性について表明及び保証を行っています。

 

② 本不応募契約

 公開買付者及びデンカは、2026年2月6日付で、本不応募合意株主との間で本不応募契約を締結し、本不応募合意株主が、本不応募合意株式(所有株式の合計:940,000株、所有割合:21.13%)について本公開買付けに応募しない旨、及び本臨時株主総会において、本不応募合意株式に関して、本株式併合に関連する議案に本不応募合意株主が賛成する旨、本株式併合の効力発生後に本不応募合意株主が本自己株式取得に応じて本不応募合意株式の全てを当社に売却する旨の合意をしているとのことです。なお、本不応募契約を除いて、公開買付者と本不応募合意株主との間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払を除き、本不応募合意株主に対して本公開買付けへの応募に際して付与される利益は無いとのことです。

 

(a)本不応募合意株主は、本不応募契約において別途明示的に規定される場合を除き、本不応募合意株式の全部又は一部について、譲渡、担保設定その他の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含みますがこれに限りません。)を行わないものとされ、また、当社株式又は当社株式に係る権利の取得を行わないものとされているとのことです。

(b)本不応募合意株主は、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接又は間接に、本公開買付け本不応募契約で企図される取引と競合、矛盾もしくは抵触する行為(第三者との合意、合意に向けた申込み、申込みの誘引、承諾、協議、交渉、勧誘又は情報提供を含みますがこれらに限られません。)(以下「競合取引等」といいます。)を行わないものとし、公開買付者以外の第三者から競合取引等に関する勧誘、提案、情報提供又は申込みを受けた場合には、速やかに当該第三者との間の守秘義務に反しない範囲で、公開買付者にその旨及びこれらの内容を通知し、かかる第三者への対応について公開買付者と誠実に協議するものとされているとのことです。

(c)上記(a)及び(b)にかかわらず、本不応募合意株主は、本公開買付期間満了日の5営業日前までに、①第三者が当社株式に対する本公開買付価格を上回る公開買付価格による公開買付け(但し、当社の非公開化を目的とし、買付予定数の上限を定めず、かつ、成立した場合に当社の非公開化を確実に実現できるような買付予定数の下限を定めたものであることを要するものとされています。以下「適格対抗公開買付け(本不応募契約)」といいます。)を開始し、かつ、②当社が適格対抗公開買付け(本不応募契約)に賛同する旨の意見表明決議をした場合であって、③本不応募合意株主が本不応募契約において企図される取引を実行すること又は本不応募合意株式について適格対抗公開買付け(本不応募契約)に応募しないことが本不応募合意株主の取締役の善管注意義務に違反する可能性があると合理的に認められるときは、本不応募合意株主は、公開買付者に対し、本公開買付価格及び1株あたり本自己株式取得対価の変更について協議を申し入れることができるものとされているとのことです。かかる協議の結果、公開買付者に対して当該申入れが行われた日から起算して7営業日を経過する日、本公開買付期間満了日又は適格対抗公開買付け(本不応募契約)の買付期間の満了日の前営業日前の日のうちいずれか最も早い日までに協議が調わない場合、本不応募合意株主は、適格対抗公開買付け(本不応募契約)に係る公開買付価格が本買付価格を上回っており、かつ、本不応募合意株主が上記(b)に定める自らの義務に違反していない場合に限り、事前に公開買付者に書面により通知した上で、適格対抗公開買付け(本不応募契約)を開始した第三者との間で、競合取引等に関する情報提供、協議又は合意をし、当該合意により企図される取引を実行し、若しくは適格対抗公開買付け(本不応募契約)に応募し、本不応募合意株式の当該第三者への譲渡を行うことができるものとされ、この場合、下記(d)乃至(g)の義務を負わず、また、下記(f)(注)の表明及び保証を行わないものとされているとのことです。ただし、本公開買付けが成立した場合にはこの限りではないとされているとのことです。

(d)本不応募合意株主は、本不応募契約締結日から本自己株式取得完了までの間、本不応募契約に明示的に定める事項を除き、公開買付者の事前の書面による承諾なく、当社の株主総会の招集請求権(会社法第297条)、株主提案権(会社法第303条乃至第305条)その他の株主権を行使してはならないとされているとのことです。

(e)本不応募合意株主は、本不応募契約に明示的に定める事項を除き、本不応募契約締結日から本株式併合の効力発生日までの間に開催される当社の株主総会において議決権を行使できる場合において、(ⅰ)剰余金の配当その他の処分に関する議案、(ⅱ)株主提案に係る議案、及び(ⅲ)可決されれば当社の財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー、事業、資産、負債若しくは将来の収益計画又はその見通しに重大な影響を及ぼす又は及ぼすことが合理的に予想される議案が上程されるときは、本不応募合意株式に係る当該株主総会における議決権について、当該議案に反対の議決権を行使するものとされているとのことです。

(f)本株式併合の効力が発生した場合、本株式併合の効力発生日以降に開催される株主総会において、本不応募合意株主は、本不応募合意株式に係る議決権その他の一切の権利行使について、公開買付者の指示に従って権利を行使するものとされ、公開買付者の意思が適切に反映されるために必要な措置を執るものとされているとのことです。その他、本不応募契約においては、(ⅰ)公開買付者が法令等に従い本公開買付けを撤回した場合及び(ⅱ)本公開買付けに係る応募株券等の総数が買付予定数の下限に満たなかった場合が終了事由として規定されているとのことです。また、(ⅰ)相手方(本不応募合意株主にとっては公開買付者を、公開買付者にとっては本不応募合意株主を指すとのことです。以下、本②の「相手方当事者」の記載において同じです。)において本不応募契約に基づく義務の重大な違反があった場合及び(ⅱ)相手方において表明及び保証(注)の重大な違反があった場合が解除事由として規定されているとのことです。

(注) 本不応募契約において、本不応募合意株主は、公開買付者に対して、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨株式の所有等について表明及び保証を行っているとのことです。また、公開買付者及びデンカは、本不応募合意株主に対し、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨資金調達等について表明及び保証を行っているとのことです。

(g)本株式併合の効力発生を条件として、本株式併合の効力発生日以降の公開買付者が別途指定する日(以下「本取得日」といいます。)をもって、本不応募合意株主は、本不応募契約に従って、当社から本自己株式取得に係る取得価額の総額の全額の支払を受けるのと引き換えに、本不応募合意株式の全部を当社に対して売り渡すものとし、本不応募合意株主及び本公開買付者は、本株式併合の効力発生後実務上可能な限り速やかに(ⅰ)当社をして、臨時株主総会の開催を含む、本自己株式取得を実施するために必要な手続を実施させ、また、(ⅱ)自ら本自己株式取得に必要な一切の行為を行うことで、本取得日における本自己株式取得の実施を完了させるものとされています。

 

③ 本応募契約(光通信)

 公開買付者は、2026年2月6日付で、本応募合意株主(光通信)との間で本応募契約(光通信)を締結し、本応募合意株主(光通信)が所有する当社株式(光通信株式会社(所有株式数:45,500株、所有割合:1.02%)、光通信KK投資事業有限責任組合(所有株式数:281,600株、所有割合:6.33%)、UH Partners 2投資事業有限責任組合(所有株式数:334,200株、所有割合:7.51%)、UH Partners 3投資事業有限責任組合(所有株式数:257,200株、所有割合:5.78%)及びエスアイエル投資事業有限責任組合(所有株式数:60,800株、所有割合:1.37%)の所有株式の合計:979,300株、所有割合の合計:22.01%、以下「本応募合意株式(光通信)」といいます。)について本公開買付けに応募する旨をしているとのことです。なお、本応募契約(光通信)を除いて、公開買付者と本応募合意株主(光通信)との間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払を除き、本応募合意株主(光通信)に対して本公開買付けへの応募に際して付与される利益はないとのことです。本応募契約(光通信)に定める本応募合意株主(光通信)の義務は、本公開買付けが、法令等の規定に従い、2026年2月6日付で公表されることを前提条件としているとのことです。ただし、本応募合意株主(光通信)は、その任意の裁量により、かかる条件を放棄することができるものとされているとのことです。

 

(a)本応募合意株主(光通信)による本応募合意株式(光通信)の応募は、本公開買付けが開始されたこと及び上記(a)に記載の条件を前提条件としているとのことです。

(b)本応募合意株主(光通信)は、本応募契約(光通信)の締結日から本決済開始日までの間、本応募契約(光通信)において別途明示的に規定される場合を除き、本応募合意株式(光通信)の全部又は一部について、譲渡、担保設定その他の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含みますがこれに限りません。)を行わないものとされ、また、当社株式又は当社株式に係る権利の取得を行わないものとされているとのことです。

(c)上記(b)及び(c)にかかわらず、(ⅰ)第三者が当社株式に対する本公開買付価格を上回る公開買付価格による公開買付けが開始され、本応募契約(光通信)で企図される本公開買付けに応募することが本応募合意株主(光通信)の取締役(光通信KK投資事業有限責任組合、UH Partners 2投資事業有限責任組合、UH Partners 3投資事業有限責任組合及びエスアイエル投資事業有限責任組合については、その業務執行組合員)の善管注意義務に違反する可能性が高いと合理的に認められる場合、又は(ⅱ)上記(b)及び(c)の各行為を行うことが各本応募合意株主(光通信)に適用ある法令等に違反又は違反する合理的なおそれがあると各本応募合意株主(光通信)が判断した場合には、上記(b)及び(c)は適用されないものとされているとのことです。

(d)本応募合意株主(光通信)は、本応募契約(光通信)締結日以降に開催される当社の株主総会において議決権を行使できる場合、剰余金の配当その他の処分に関する議案が上程されるときは、本応募合意株式(光通信)に係る当該株主総会における議決権について、当該議案に反対の議決権を行使するものとされているとのことです。

(e)その他、本応募契約(光通信)においては、(ⅰ)相手方(本応募合意株主(光通信)にとっては公開買付者を、公開買付者にとっては本応募合意株主(光通信)を指すとのことです。以下、本③の「相手方当事者」の記載において同じです。)において本応募契約(光通信)に基づく義務の重大な違反があった場合、(ⅱ)相手方において表明及び保証(注)の重大な違反があった場合、(ⅲ)公開買付者が、法令等に従い本公開買付けを撤回した場合、及び(ⅳ)本公開買付けに係る応募株券等の総数が買付予定数の下限に満たなかった場合が解除事由として規定されているとのことです。

(注) 本応募契約(光通信)において、本応募合意株主(光通信)は、公開買付者に対して、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨株式の所有等について表明及び保証を行っているとのことです。また、公開買付者は、本応募合意株主(光通信)に対し、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨資金調達等について表明及び保証を行っているとのことです。

 

④ 本応募契約(シスメックス)

 公開買付者は、2026年2月6日付で、本応募合意株主(シスメックス)との間で本応募契約(シスメックス)を締結し、本応募合意株主(シスメックス)が所有する当社株式(所有株式:230,000株、所有割合:5.17%、以下「本応募合意株式(シスメックス)」といいます。)について本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。なお、本応募契約(シスメックス)を除いて、公開買付者と本応募合意株主(シスメックス)との間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払を除き、本応募合意株主(シスメックス)に対して本公開買付けへの応募に際して付与される利益はないとのことです。

 

(a)本応募合意株主(シスメックス)による本応募合意株式(シスメックス)の応募は、本公開買付けが開始されたこと及び下記(c)を前提条件としているとのことです。

(b)本応募合意株主(シスメックス)は、本応募契約(シスメックス)において別途明示的に規定される場合を除き、本応募合意株式(シスメックス)の全部又は一部について、譲渡、担保設定その他の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含みますがこれに限りません。)を行わないものとされ、また、当社株式又は当社株式に係る権利の取得を行わないものとされているとのことです。

(c)上記(a)及び(b)の本応募合意株主(シスメックス)の義務は、(ⅰ)本公開買付価格が2,285円以上であること、(ⅱ)本公開買付けが適用ある法令等に従い適法かつ有効に開始されており、撤回されていないこと、(ⅲ)本応募契約(シスメックス)に基づく公開買付者の表明及び保証(注)が重要な点において真実かつ正確であること、(ⅳ)公開買付者が、本応募契約(シスメックス)に基づき履行又は遵守すべき義務を重要な点において履行又は遵守していること、(ⅴ)本公開買付けを制限又は禁止する旨の法令等又は司法・行政機関等の判断等が存在しないこと、(ⅵ)当社の取締役会において、賛同意見表明の決議が適法かつ有効に行われ、当社によりその内容が公表されており、かつかかる決議が変更又は撤回されていないこと、及び(ⅶ)当社に係る業務等に関する重要事実並びに当社の株券等の公開買付け等の実施に関する事実及び中止に関する事実で未公表のものを公開買付者が認識していないことが前提条件とされているとのことです。ただし、本応募合意株主(シスメックス)は、その任意の裁量により、かかる条件の全部又は一部を放棄することができるものとされているとのことです。

(d)本応募合意株主(シスメックス)は、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接又は間接に、本公開買付けその他本応募契約(シスメックス)で企図される取引と競合、矛盾若しくは抵触し、又はそのおそれのある一切の行為に関する合意を行わないものとされ、公開買付者以外の第三者から当該行為に関する勧誘、提案、情報提供又は申込みを受けた場合には、速やかに公開買付者にその旨及びこれらの内容を通知し、かかる第三者への対応について公開買付者と誠実に協議するよう努めるものとされているとのことです。

(e)上記(a)、(b)及び(d)にかかわらず、本公開買付期間満了日の5営業日前までに、①第三者が当社株式に対する本公開買付価格を上回る公開買付価格による公開買付け(但し、当社の非公開化を目的とし、買付予定数の上限を定めず、かつ、成立した場合に当社の非公開化を確実に実現できるような買付予定数の下限を定めたものであることを要するとのことです。以下「適格対抗公開買付け(本応募契約(シスメックス))」といいます。)を開始若しくは公表(法第167条第4項に定める意味を有します。)した場合、又は②当社が第三者から適格対抗公開買付け(本応募契約(シスメックス))に関する真摯な提案(以下「対抗提案(本応募契約(シスメックス)」といいます。)を受けた場合は、本応募合意株主(シスメックス)は、公開買付者に対応について協議を申し入れることができるとのことです。かかる協議の結果、公開買付者に対して当該申入れが行われた日から5営業日を経過する日又は本公開買付期間の満了日の前日のうちいずれか早い日までに協議が整わない場合、本応募合意株主(シスメックス)は、適格対抗公開買付け(本応募契約(シスメックス))に係る公開買付価格又は対抗提案(本応募契約(シスメックス)で示された買付価格が本公開買付価格を上回っており、かつ、本応募合意株主(シスメックス)が本応募契約(シスメックス)に定める自らの義務に違反していない場合に限り、事前に公開買付者に書面により通知した上で、本応募合意株式(シスメックス)の全部又は一部につき、本公開買付けに応募せず、又は本公開買付けへの応募の結果成立した本応募合意株式(シスメックス)の買付けに係る契約を解除するとともに、適格対抗公開買付け(本応募契約(シスメックス))(対抗提案(本応募契約(シスメックス)に基づき開始される公開買付けを含む。)に応じることができるものとされているとのことです。

(f)本応募合意株主(シスメックス)は、本応募契約(シスメックス)に明示的に定める事項を除き、公開買付者の事前の書面による承諾なく、当社の株主総会の招集請求権(会社法第297条)及び株主提案権(会社法第303条乃至第305条)を行使してはならないものとされているとのことです。

(g)本応募合意株主(シスメックス)は、本応募契約(シスメックス)締結日から本決済開始日までの間に開催される当社の株主総会において議決権を行使できる場合、剰余金の配当その他の処分に関する議案が上程されるときは、本応募合意株式(シスメックス)に係る当該株主総会における議決権について、当該議案に反対の議決権を行使するものとされているとのことです。

(h)本公開買付けが成立した場合において、本決済開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が、本決済開始日以降に開催される場合、本応募合意株主(シスメックス)は、本応募合意株式(シスメックス)に係る当該株主総会における議決権その他の一切の権利行使について、公開買付者の指示に従って権利を行使するものとされているとのことです。

 

 その他、本応募契約(シスメックス)においては、(ⅰ)相手方(本応募合意株主(シスメックス)にとっては公開買付者を、公開買付者にとっては本応募合意株主(シスメックス)を指しているとのことです。以下、本④の「相手方当事者」の記載において同じとのことです。)において本応募契約(シスメックス)に基づく義務の重大な違反があった場合、(ⅱ)相手方において表明及び保証(注)の重大な違反があった場合、(ⅲ)公開買付者が、2026年2月9日に本公開買付けを開始しなかった場合、(ⅳ)公開買付者が、法令等に従い本公開買付けを撤回した場合、及び(ⅳ)本公開買付けに係る応募株券等の総数が買付予定数の下限に満たなかった場合が解除事由として規定されているとのことです。

(注) 本応募契約(シスメックス)において、本応募合意株主(シスメックス)は、公開買付者に対して、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨株式の所有等について表明及び保証を行っているとのことです。また、公開買付者は、本応募合意株主(シスメックス)に対し、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨資金調達等について表明及び保証を行っているとのことです。

 

⑤ 本応募契約(日本化薬)

 公開買付者は、2026年2月6日付で、本応募合意株主(日本化薬)との間で本応募契約(日本化薬)を締結し、本応募合意株主(日本化薬)が所有する当社株式(所有株式:50,000株、所有割合:1.12%、以下「本応募合意株式(日本化薬)」といいます。)について本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。なお、本応募契約(日本化薬)において、本応募合意株主(日本化薬)の本公開買付けへの応募義務を免除する旨の条項は存在せず、また、本応募契約(日本化薬)を除いて、公開買付者と本応募合意株主(日本化薬)との間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払を除き、本応募合意株主(日本化薬)に対して本公開買付けへの応募に際して付与される利益は無いとのことです。

 

(a)本応募合意株主(日本化薬)による本応募合意株式(日本化薬)の応募は、本公開買付けが開始されたことのみを前提条件としているとのことです。

(b)本応募合意株主(日本化薬)は、本応募契約(日本化薬)において別途明示的に規定される場合を除き、本応募合意株式(日本化薬)の全部又は一部について、譲渡、担保設定その他の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含みますがこれに限られません。)を行わないものとされ、また、当社株式又は当社株式に係る権利の取得を行わないものとされているとのことです。

(c)本応募合意株主(日本化薬)は、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接又は間接に、本公開買付けその他本契約で企図される取引と競合、矛盾若しくは抵触し、又はそのおそれのある一切の行為(第三者との合意、合意に向けた申込み、申込みの誘引、承諾、協議、交渉、勧誘又は情報提供を含みますがこれらに限りません。)を行わないものとされ、公開買付者以外の第三者から当該行為に関する勧誘、提案、情報提供又は申込みを受けた場合には、直ちに公開買付者にその旨及びこれらの内容を通知し、かかる第三者への対応について公開買付者と誠実に協議するものとされているとのことです。

(d)本応募合意株主(日本化薬)は、本応募契約(日本化薬)に明示的に定める事項を除き、公開買付者の事前の書面による承諾なく、当社の株主総会の招集請求権(会社法第297条)、株主提案権(会社法第303条乃至第305条)その他の株主権を行使してはならないものとされているとのことです。

(e)本応募合意株主(日本化薬)は、本応募契約(日本化薬)締結日から本決済開始日までの間に開催される当社の株主総会において議決権を行使できる場合、(ⅰ)剰余金の配当その他の処分に関する議案、(ⅱ)株主提案に係る議案、及び(ⅲ)可決されれば当社の財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー、事業、資産、負債若しくは将来の収益計画又はその見通しに重大な影響を及ぼす又は及ぼすことが合理的に予想される議案が上程されるときは、本応募合意株式(日本化薬)に係る当該株主総会における議決権について、当該議案に反対の議決権を行使するものとされているとのことです。

(f)本公開買付けが成立した場合において、本決済開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が、本決済開始日以降に開催される場合、本応募合意株主(日本化薬)は、本応募合意株式(日本化薬)に係る当該株主総会における議決権その他の一切の権利行使について、公開買付者の指示に従って権利を行使するものとされているとのことです。

 

 その他、本応募契約(日本化薬)においては、(ⅰ)相手方(本応募合意株主(日本化薬)にとっては公開買付者を、公開買付者にとっては本応募合意株主(日本化薬)を指しているとのことです。以下、本⑤の「相手方当事者」の記載において同じとのことです。)において本応募契約(日本化薬)に基づく義務の重大な違反があった場合、(ⅱ)相手方において表明及び保証(注)の重大な違反があった場合、(ⅲ)公開買付者が、法令等に従い本公開買付けを撤回した場合、及び(ⅳ)本公開買付けに係る応募株券等の総数が買付予定数の下限に満たなかった場合が解除事由として規定されているとのことです。

(注) 本応募契約(日本化薬)において、本応募合意株主(日本化薬)は、公開買付者に対して、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨株式の所有等について表明及び保証を行っているとのことです。また、公開買付者は、本応募合意株主(日本化薬)に対し、①権利能力等、②契約の締結及び履行、③強制執行可能性、④許認可等の取得、⑤法令等との抵触の不存在、⑥倒産手続等の不存在、⑦反社会的勢力等との取引の不存在、⑧反収賄等、⑨資金調達等について表明及び保証を行っているとのことです。

 

⑥ 本応募確認(杉山氏)

 公開買付者は、本応募確認(杉山氏)において、杉山氏が所有する当社株式(445,000株、所有割合10.00%、以下「本株式(杉山氏)」といいます。)につき本公開買付けに応募することを、2025年2月6日付で確認しているとのことです。なお、本応募確認(杉山氏)において、杉山氏の本公開買付けへの応募義務を免除する旨の条項は存在せず、また、本応募確認(杉山氏)を除いて、公開買付者と杉山氏との間で本取引に関して確認された事項は存在せず、本公開買付価格の支払を除き、杉山氏に対して本公開買付けへの応募に際して付与される利益はないとのことです。

 

(a)杉山氏は、本株式(杉山氏)の全部又は一部について、譲渡、担保設定その他の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含みますがこれに限りません。)を行わず、また、当社株式又は当社株式に係る権利の取得を行わないものとされているとのことです。

(b)杉山氏は、本公開買付けの開始日から本決済開始日までの間に開催される当社の株主総会において議決権を行使できる場合、(ⅰ)剰余金の配当その他の処分に関する議案、(ⅱ)株主提案に係る議案、及び(ⅲ)可決されれば当社の財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー、事業、資産、負債若しくは将来の収益計画又はその見通しに重大な影響を及ぼす又は及ぼすことが合理的に予想される議案が上程されるときは、本株式(杉山氏)に係る当該株主総会における議決権について、当該議案に反対の議決権を行使するものとされているとのことです。

(c)杉山氏は、本公開買付けが成立した場合において、本決済開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が、本決済開始日以降に開催される場合、本株式(杉山氏)に係る当該株主総会における議決権その他の一切の権利行使について、公開買付者の指示に従って権利を行使するものとされているとのことです。

 

4【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】

氏名

役職名

所有株式数(株)

議決権の数(個)

長津 行宏

代表取締役社長

18,800

188

林 司

常務取締役

管理本部本部長

10,400

104

中野 伸朗

取締役

1,100

11

菊地 謙治

取締役

0

0

岡島 大介

取締役

0

0

工藤 恵子

取締役

0

0

飯塚 健介

取締役

0

0

水口 啓一

常勤監査役

200

2

梅原 健

常勤監査役

0

0

猪原 玉樹

監査役

0

0

30,500

305

 (注1) 役名、職名、所有株式数及び議決権の数は、本書提出日現在のものです。

 (注2) 取締役菊地謙治、岡島大介、工藤恵子、飯塚健介は、社外取締役であります。

 (注3) 監査役水口啓一氏、梅原健氏及び猪原玉樹氏は、社外監査役であります。

 

5【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】

 該当事項はありません。

 

6【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】

 該当事項はありません。

 

7【公開買付者に対する質問】

 該当事項はありません。

 

8【公開買付期間の延長請求】

 該当事項はありません。

以 上