文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社では、経営理念として「より良い働きを通じて 全従業員の物心両面の幸せを創造し 社会へ貢献する。」を掲げております。
また、「私たちの存在意義(Purpose)」として「お客さまのブランドサービスを形にし、人々の生活をより楽しく、記憶に残るものにする」を、「私たちの果たすべき役目(Mission)」として「お客さまの販促・マーケティング活動を支え、日本社会・地域社会の発展に貢献し続ける」を、「実現させる将来の姿(Vision)」として「挑戦と創造の心を大切にし、企業の永続的発展と働きがいあふれる会社になる」を、「組織の共通の価値観(Value)」として「誠実をきわめた信頼性と本質をきわめた独創性でまわりの人々に感動を与え、幸せにする」を掲げており、経営理念とともにグループ会社に共有しております。
この経営理念と企業理念のもと、当社グループは、生産体制を持つ総合販促支援企業として、インクジェットプリントを中心に、保有するノウハウを隣接分野で多角化し、「リアル領域」と「デジタル領域」を融合させたビジネスモデルを構築することにより、さらなる成長と企業価値の向上を目指します。
(2)経営戦略
当社はお客さまからの受注に基づき、業務用の大判インクジェットプリンターを使用し、プリント・加工・納品までを一貫して行うインクジェットプリントを主軸とし、その他にオフセット印刷・シルクスクリーン印刷・オンデマンド印刷等の少品種多量生産型のプリントソリューション、デジタルサイネージ機器や映像配信システムの販売、オーダーグッズ制作、拡張現実(AR)技術を活用した販売促進用広告物の制作等を行っております。大阪、東京、横浜、名古屋、福岡、京都に拠点を置き、主として、広告代理店、広告制作会社、印刷会社、デザイン会社等の得意先様からの様々な要望にお応えするため、プリンターや加工マシンの新規導入や更新による生産体制の拡大と顧客・販路の拡大を行ってまいりました。24時間生産体制にて、短納期の注文や緊急案件にも対応できることが当社の強みでもあります。「短納期」と「ワンストップサービス」をキーワードに、他社よりも質の高いサービス、付加価値の高いサービスを提供することが、当社の主たる経営戦略であり、以下の二つを成長方針として掲げております。
①基幹事業の拡大・強化
基幹であるインクジェットプリントを拡大・強化する。
②新規事業の積極的展開
インクジェットプリントを軸に、販路拡大・新規事業開発を実施し、成長市場に参入していく。
なお、2024年11月に広告・販促のエキスパートである株式会社イデイ(以下、「イデイ社」)の株式を取得してグループ会社化したことにより、イデイ社が顧客として有する多数の広告主が当社グループの顧客となりました。当社の生産力やサービスラインナップとイデイ社の販路や企画提案力を組み合わせることで、生産体制をもつ総合販促支援企業としてグループ一体で顧客への提案強化、受注拡大に努めております。
(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な事業拡大及び、持続的な利益成長の観点から成長性や効率性の向上に取り組んでおり、「売上高」と「売上高成長率」及び「売上高経常利益率」を重要な経営指標として位置づけ、継続的な利益体質を構築することで売上高成長率10%を目標としております。加えて、資本効率を高めるため、自己資本利益率を10%以上確保することを目指しております。
(4)経営環境
今後の見通しにつきまして、国内の経済状況は、資源価格の高騰や物価上昇への懸念があるものの、消費活動の拡大やインバウンド需要の拡大傾向が続くものと想定されます。
しかしながら、当社グループを取り巻く環境は、引き続き、他社との受注獲得競争が続き、それに伴う価格競争の激化などの影響を受け、経営環境は厳しさを増すものと考えます。こうした課題に向けて、当社グループは従来のインクジェットプリントを軸としつつ、ノウハウが蓄積されたインクジェットプリントサービスの隣接分野で多角化を図り、着実に成長してまいります。
また、今後の当社のさらなる成長および企業価値の向上を実現させるには、M&A戦略が非常に重要と考えており、引き続きM&Aに関する各種調査を積極的に行い、具体的に計画を進めてまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
このような経営方針の下、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の項目と認識しております。
①内部管理体制の強化
当社グループの事業の継続的な発展のためには、コーポレート・ガバナンス機能の強化は重要な問題であり、財務報告の信頼性を確保するため、内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しております。コーポレート・ガバナンスに関しては、ステークホルダーに対して経営の適正性や健全性を確保しつつも、さらに効率化された組織体制の構築に向けて内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
②コンプライアンス体制の強化
当社グループは、法令、定款及び社内規程等の遵守は勿論のこと、日々の業務を適正かつ確実に遂行しており、誠実な姿勢を企業行動の基本として、事故やトラブルを未然に防止する取り組みを強化してまいります。今後、さらなる事業拡大と企業価値の向上に向けて、引き続き日常業務における関連法令の遵守を徹底するとともに、定期的なコンプライアンス研修の開催、各種取引の健全性の確保、情報の共有化、再発防止策の策定などを行い、また、厳正な管理による社会の「公器」としての責任を重視した透明性のある管理体制の構築を図ってまいります。
③認知度の向上
当社グループが今後も成長を続けていく上では、認知度を向上させていくことが必要不可欠であると考えております。展示会の出展や参加、SNSやウェブ広告を活用した露出、自社サイトのリニューアル等の活動を積極的に実施していく方針です。
④営業力の強化
当社グループが、事業拡大を進めていくにあたっては営業体制の強化が欠かせません。社内の営業人員の育成を加速させつつ、有能な人員の採用を強化していきます。また、協業先(得意先・仕入先)とのビジネス提携も積極的に行い、販売チャネルの拡充及び、営業活動により、より多くの新規顧客の獲得と既存顧客を深耕していくことで事業規模の大幅な拡大を図ってまいります。
⑤生産体制・技術力の強化
当社グループが、事業拡大を進めていくにあたっては生産体制の強化と技術力の向上が欠かせません。社内の制作人員の育成を加速させると同時に、高度かつ専門的な知識を有する職種に関しては、有能な専門職の採用を強化してまいります。また、「アナログからデジタル化」を積極的に進めていくため、最新鋭機器を調査し、加工の機械化・高速化を図ると同時に、ソフトウエアによるスマートファクトリー化を加速させてまいります。
⑥人材の確保と育成
当社は創業以来、優秀な人材を継続的に確保し、人格形成を育成することが最も重要な他社との差別化と認識しております。そのために当社では、従業員のプロフェッショナル化としてインクジェットやデジタル分野に関する専門知識の習得を求めるだけでなく、すべての業務に携わる従業員に対し、自己研鑽を重ね、高い専門性を身に付けること、自律的に行動していくことを求めております。これにより、従業員個々の能力向上を図り、当社の人材レベルの向上、ひいてはサービスの向上、維持に繋げていきたいと考えております。その実現には、グループ会社を含めた人材に対する投資が必要不可欠であると考え、毎年策定する人員計画に教育研修を盛り込み、継続して人材のレベルアップに取り組んでおります。また併せて、経営理念やコンプライアンスに基づいた業務運営体制の徹底のため、リスク認識などに対するグループ全社員の意識向上にも努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社は、コーポレート・ガバナンスの徹底は事業拡大する上で重要課題と位置付け、経営方針の一つに「人間として正しいか正しくないかを経営判断とする。」を挙げ、高い倫理道徳観をもって経営活動を行うことを基本としており、経営理念や経営方針をグループ会社に共有しております。そして、「
(2)戦略
当社グループは、人材を重要な経営資源と位置付けており、社員の多様性を尊重することで、組織の活性化を図り、企業競争力を高め、持続的な成長・発展を目指しております。
当社は、「企業競争力の源泉力である最高の『働きがい』を創る」ことを目指して、社員の働きがいを高める様々な取り組みを行っています。社員の意欲向上につながる制度を整備し、また、従業員が安心して働くことができる、安全・健康に配慮した職場環境を整備することで、従業員満足の向上を推進します。具体的には、健康診断やメンタルヘルス支援、設備投資等による業務効率化の推進、職場環境の改善、労務時間の見直しやノー残業デーの推進などの健康的な働き方の促進、社内クラブ活動などのコミュニケーションの活性化、育休制度や時短勤務等による多様な働き方ができる体制づくり、教育研修体制の整備の整備を行い、取り組み内容をグループ会社にも共有することで、グループ全体の生産性を向上させる取り組みを進めております。
(3)リスク管理
当社は、「リスク管理規程」を制定し、社長執行役員の下、内部監査担当がグループの組織横断的リスク状況の監視並びに全社的な対応を行い、各部門所管業務に付随するリスク管理は各担当部署が行うこととしており、サステナビリティ関連のリスクや機会に関する重要事項は当社の取締役会や経営会議にて報告、検討いたします。
(4)指標及び目標
当社は、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できる職場環境づくりは、事業成長に不可欠であると考えております。受注生産型の業務特性上、繁閑差により負担が生じる場面もありますが、業務改善や休暇取得の推進、柔軟な働き方支援を進め、社員の健康と継続的なキャリア形成を支援します。育児などライフステージによる働き方の変化に対応し、誰もが安心して働き続けられる環境整備に取り組んでまいります。
具体的な行動計画は以下の通りです。(グループ会社では具体的な行動計画が策定されていないため、連結グループにおける記載が困難ですので、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。)
1.計画期間:2025年11月1日~2028年10月31日(3年間)
2.目標と取組内容
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目標 |
取組内容 |
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年次有給休暇の取得率を、計画期間内に70%以上とする |
・年度計画時に有給取得目標を部門ごとに設定し、毎月取得状況を管理(2025年11月より実施) ・有給取得の計画的付与を促進(2025年11月より実施) ・繁閑期に応じた休暇取得の奨励(2025年11月より実施) |
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法定時間外労働を5%削減する |
・ノー残業デーの実施を周知(2025年11月より実施) ・業務改善・業務平準化を推進(2025年11月より実施) |
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男性の育児休業の利用率を50%以上とする |
・時短勤務制度、時間外・深夜勤務免除制度の周知(2025年11月より実施) ・看護等休暇取得を推奨(2026年11月より実施) ・育児期社員向け制度説明資料を作成・イントラネットに掲載(2025年11月より実施) |
上記のほか、目標は特に定めておりませんが、性別や国籍等に関係なく優秀な人材を管理職に登用する方針です。
女性従業員の比率は営業部門33%、生産部門26.1%、管理部門36.4%です。今後も性別や国籍等に関係なく採用を行い、優秀な人材を管理職に登用いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)特定取引先への依存度が高いことについて
当社の顧客構成において、取引先10社の売上が売上高の約28%を占めております。当社では、特定取引先へ依存しない経営方針をとり、売上高の取引先による偏りを低減させるよう努めております。グループ会社においても同様であり、今後も取引先との良好な関係を継続してまいりますが、当該顧客企業の経営方針に変更が生じた場合、販売状況に影響が生じ、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2)競合について
当社グループの主軸であるインクジェットプリントは、特殊な技術や特許が不要であり、比較的参入障壁が低い事業です。こうしたことから、多数の競合会社が存在し今後一層の競争激化が生じる可能性があります。当社においては、1985年10月から事業運営している経験とノウハウの蓄積を活かしながら競争力の維持向上に努めております。しかしながら、競合他社に対する優位性が確立できる保証はなく、競合の結果、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3)情報漏洩について
インクジェットプリントはデジタル化の進展等により情報システムの重要性が高まっており、当社ではセキュリティの充実及び守秘義務の徹底を図ってきました。個人情報保護に関しては、2010年にプライバシーマーク認証を取得し、適切な管理の徹底、内部監査によるチェック等を行い、厳格な管理体制の構築が行われております。また、グループ会社の株式会社イデイは、2008年に情報セキュリティマネジメントシステムISO27001の認証を取得しております。しかしながら、不測の事態により、個人情報等が外部に流出した場合には、損害賠償の請求や信用力の失墜により、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4)人材の確保について
国内において少子高齢化による労働力人口の減少が進む中、あらゆる業界で就業者不足となっており、今後も人材不足が継続すると予測されております。当社グループの人事部門は、人材の確保に努めておりますが、しかしながら、人材の確保が充分に行えない場合、生産力の低下による納期遅延や品質低下が生じ、顧客からの信用低下などで当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5)新型コロナウイルス感染症による影響その他の経済動向による影響について
当社グループの経営成績は、日本国内市場における広告宣伝活動の需要に大きく影響を受けます。国内経済の低迷が長期化した場合は、企業収益の減少に伴い、企業は広告宣伝活動を縮小する傾向にありますので、当社グループではこれらの経済動向を注視し適時対策を講じております。新型コロナウイルス感染症の影響は特段ないものと仮定して業績予想の作成や会計上の見積りを行っておりますが、感染拡大による大規模な行動制限等が行われる場合、国内企業の販売促進活動が停滞し、それにより当社グループの経営成績は変動する可能性があります。
(6)法令規制について
法令の遵守を基本として事業を進めておりますが、廃棄物処理責任、環境・個人情報保護関連、税制関連等において、さまざまな法的規制を受けております。当社グループといたしましては各主管部門と管理部門が連携し、関連諸法規の順守に万全の体制で臨んでおりますが、今後さらにその規制が強化されることも考えられます。そのような場合、事業活動に対する制約の拡大やコストの増加も予想され、当社グループの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7)M&Aにおけるリスク
当社グループは、さらなる成長及び企業価値の向上を実現させるため、当社グループの事業内容と一致し、かつ成長が見込まれる会社とのM&Aを推進してまいります。M&Aの実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の経営成績、財務状況、市場競争力等を十分に考慮しておりますが、事前の調査・検討に不足や見落としがあったり、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等において、当社グループの経営成績や成長見通し及び事業展開等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は長期的な企業価値向上のため、役員及び従業員に対しインセンティブとして新株予約権を付与しております。当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式総数は38,500株であり、発行済株式総数2,326,800株の1.7%に相当します。これらの新株予約権の行使可能期間は2021年10月21日から2028年9月20日までであり、この期間内に行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
(9)材料費の上昇に係るリスク
当社が製造で使用するインクやインクジェット用紙は、気候変動や原油価格の高騰により価格が上昇することがあります。当社では、取引先材料メーカーを1社に限定せずに、複数社との取引を継続しており、材料価格の見直しや代替品の検討を適宜行っております。しかしながら、これら原材料の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは代替品の調達による採算の改善が困難な場合、当社グループの経営成績及び財務状況に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10)自然災害等のリスク
当社は災害による生産体制への影響を最小化するため、大阪・横浜・名古屋・福岡に生産拠点を構え、その分散化によりリスクの低減を図っておりますが、災害による影響を完全に防止できる保証はありません。自然災害等により、設備や従業員に大きな被害を受け、その一部又は全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、被害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの事業活動、経営成績及び財務状況に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
なお、当社グループは当連結会計年度より連結決算に移行いたしました。そのため、前連結会計年度に連結財務諸表を作成していないことから、前期との比較分析は行っておりません。
①財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、4,235,261千円となりました。
主な内訳は、現金及び預金3,345,647千円、売上債権723,958千円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、460,389千円となりました。
主な内訳は、有形固定資産171,113千円、のれん58,259千円、繰延税金資産118,202千円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、680,264千円となりました。
主な内訳は、支払手形及び買掛金250,507千円、未払法人税等152,372千円、賞与引当金115,076千円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、205,101千円となりました。
主な内訳は、長期未払金180,401千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、3,810,285千円となりました。
主な内訳は、利益剰余金3,229,401千円であります。
②経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、物価上昇や米国の通商政策や不安定な国際情勢など、先行きに対する不透明な要素があったものの、雇用・所得関係の改善や消費活動の活発化により緩やかな回復基調にあります。
当社グループを取り巻く環境は、消費活動の拡大やインバウンド需要の拡大を背景に好調に推移しており、さらなる成長を図るため、前期から引き続き、①シェア拡大、②機能拡大、③領域拡大の3つの戦略を掲げ、実行しております。
シェア拡大戦略について、各拠点において顧客基盤を拡大するため、既存顧客への提案強化、新規顧客獲得活動に注力するとともに、営業力を強化するため人材育成を進めました。また、販売管理システムの入替や営業支援ツールの導入を行い、より効果的かつ効率的な営業活動を通じて成果を最大化する体制を整備し、運用を進めました。
機能拡大・領域拡大については、2024年12月2日にシンガポールのZKDigimax社とデジタルサイネージの拡販に関する業務提携契約を締結しました。同社のシステムはインドネシア国内の2大コンビニエンスストアやファストフードチェーンの店舗で採用されるなど、インドネシアのデジタルサイネージのシェア90%を獲得し、世界22ヵ国で導入されており、モニターとAIカメラを連動させて来客属性などをシステム上で一元管理し、即時配信や配信予約ができるAI搭載モニターです。同社システムの拡販を通じて販売促進活動のDX化のスマートリテールソリューションとして国内企業に展開すべく、2025年2月3日に東京本社にショールームを開設するとともに、展示会への出展を通じて多くの方に最新のデジタルソリューションを体験していただくことで提案を強化し、問合せや受注に繋げました。また、ARの技術を活用したサービス「Promotion AR」をアップデートし、新たに「オクルージョン機能」を実装することで、より没入感のあるAR体験を提供することが可能となり、観光施設の集客施策などで活用いただいております。
オフセット印刷やシルクスクリーン印刷、オンデマンド印刷等の少品種多量生産型のプリントソリューション及びオーダーグッズ制作については、全国規模の需要に対応するため、東京に加えて大阪にも専任担当を配置してサポート体制を強化しました。加えて、協力会社とのネットワークを拡大、強化することで、高品質なものを短納期で提供できる体制を構築し、付加価値の高いサービスの提供により業績を拡大しております。オーダーグッズ制作については、引き続きIP(知的財産)コンテンツ関連の受注を進めるとともに、アパレルEC販売会社との連携によりノウハウを確立し、内製化を推進することで、企画から製造まで自社で一貫対応できる体制を構築しました。
ウェブプロモーション事業については、ECサイト運営を行うネット販売部門と、WEB集客活動を通じて当社が得意とする対面営業に繋げるマーケティング部門に分割のうえ、セールスプロモーション事業に組み込んでWEBサイト改修や広告費の適正化によるWEB集客の強化、営業支援ツールの運用その他営業部門に対する各種支援活動を行い、受注拡大に貢献しております。
生産体制については、引き続き高収益体質の生産体制を構築し、生産性や品質管理の向上に繋げるべく、業務標準化により属人化しない技術による「人に依存しない」生産工程の実現、スマートファクトリー化を推進し、生産設備の増強や生産管理システムの本稼働、オンデマンド梱包作成システムの導入、オペレーションの自動化の推進、品質管理体制の強化を行いました。
また、2024年11月8日に広告・販促のエキスパートである株式会社イデイ(以下、「イデイ社」)の株式を取得してグループ会社化したことにより、イデイ社が顧客として有する多数の広告主が当社グループの顧客となりました。人員の交流や勉強会を通じて相互理解を進めており、当社の生産力やサービスラインナップとイデイ社の販路や企画提案力を組み合わせることで、生産体制をもつ総合販促支援企業としてグループ一体で顧客への提案強化、受注拡大に努めるとともに、2025年9月にイデイ社の大阪本社を当社大阪本店に移転することで、グループのさらなる融合と経費削減を進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,495,008千円、営業利益は701,655千円、経常利益は709,773千円、親会社株主に帰属する当期純利益は491,324千円となり、2024年12月9日に公表した業績予想に対して売上高で104.5%、営業利益で111.1%と上振れしました。イデイ社のグループ化による規模拡大はもちろんのこと、当社単体でも過去最高の売上高と営業利益を獲得できたことが主な要因です。
なお、連結決算において、イデイ社の第1四半期期末日である2024年12月20日をみなし取得日としたこと、及び、その後イデイ社の決算期を9月20日から当社と同じ10月31日に変更したことに伴い、イデイ社の損益については2024年12月21日から2025年10月31日までの損益を連結決算に取り込んでおります。
当社は従来セールスプロモーション事業とウェブプロモーション事業の2事業体制でしたが、当連結会計年度において、ウェブプロモーション事業を再編し、販売促進用広告物を扱うECサイトを運営するネット販売部門とウェブ集客活動を通じて販売促進用広告物の対面営業に繋げるマーケティング部門に分割したこと、及び、広告・販促のエキスパートであるイデイ社をグループ会社化したことに伴い、セグメント区分を見直した結果、セールスプロモーション事業の単一セグメントに変更いたしました。このため、セグメント別の経営成績の記載はしておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、3,345,647千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は743,009千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益703,865千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は265,822千円となりました。これは主に、長期貸付けによる支出134,400千円、短期貸付金の増加額90,000千円及び有形固定資産の取得による支出88,680千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は114,572千円となりました。これは主に配当金の支払額137,582千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループはインクジェットプリントを主力とするセールスプロモーション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
イ.生産実績
当社グループの事業は、提供する商品の性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
ロ.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりますが、受注から販売までの期間が短いため、記載を省略しております。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績は4,495,008千円となりました。
なお、当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。
イ.繰延税金資産の回収可能性
過年度の課税所得の実績や事業計画に基づく課税所得の見積りに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提条件に変更が生じた場合には、繰延税金資産を取り崩し税金費用の計上が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、消費活動の拡大やインバウンド需要の拡大を背景に好調に推移いたしました。なお、当社グループは当連結会計年度より連結決算に移行したため、前期との比較分析は行っておりません。
イ.売上高
当連結会計年度の売上高は、4,495,008千円となりました。株式会社イデイ(以下「イデイ社」)のグループ化による規模拡大はもちろんのこと、関西地区を中心に販促需要が活発化したことにより、市場全体が好調に推移し、インバウンド需要の回復等による企業の販売促進活動の増加が、当社の事業領域にも好影響をもたらしました。また、インクジェットプリントをはじめとする既存事業の着実な成長に加え、オーダーグッズ、デジタルクリエイト、プリントソリューションといった新規事業が成長したことも寄与しております。
ロ.売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は、2,576,744千円となりました。売上が伸びているため材料費、労務費、経費が増加傾向にあります。当社においてインクジェットプリント以外の新規事業が成長し、外注取引が増加したことや、生産設備を持たず外注を行っているイデイ社をグループ会社化して連結したことにより、外注費の割合が増加しております。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は、1,918,264千円となりました。
ハ.販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,216,608千円となりました。イデイ社の連結による増加はもちろんのこと、人員の増加や昇給により人件費が増加傾向にあります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は、701,655千円となりました。
ニ.営業外収益、営業外費用、経常利益
当連結会計年度の営業外収益は補助金収入等により8,194千円となりました。営業外費用は支払利息等により76千円となっております。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、709,773千円となりました。
ホ.特別損益、税金費用、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は固定資産売却益により1,448千円となりました。特別損失については、当連結会計年度においてイデイ社の大阪本社を当社の大阪本店に移転したことに伴う固定資産除却損等が発生し、7,356千円となりました。また、税金費用は212,540千円となりました。当社の課税所得は増加しましたが、賃上げ促進税制の適用により税金費用の増加が抑えられました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、491,324千円となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの運転資金及び設備投資資金は原則として自己資金で賄う方針でありますが、必要に応じて借入の実行も検討いたします。
当社グループは、資金の源泉と流動性を安定的に確保することを基本方針としております。主として営業活動によるキャッシュ・フローにより、当連結会計年度末の現金及び預金は3,345,647千円となっており、これを主として設備投資資金・成長のための投資資金に充当する予定であります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、重要な経営指標として「売上高」と「売上高成長率」及び「売上高経常利益率」を掲げ、売上高成長率10%を目指しております。当連結会計年度の売上高は4,495,008千円となりました。連結初年度のため前期比較はできませんが、当社単体の売上高は前期に対して11.2%増加しました。売上高経常利益率は15.8%となり、前期単体のそれと比べて0.2ポイント上昇しました。今後もグループとしてシナジー効果を高め、この3つの指標を重視してまいります。なお、資本効率の観点から自己資本利益率10%以上確保についても意識しており、当連結会計年度の自己資本利益率は12.9%となっております。今後も成長性及び効率性の確保を図ってまいります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績は、新型コロナウイルス感染症その他の疫病や、特定取引先への依存、同業他社との競合、人材の確保、材料費の高騰等、様々な要因の変動による影響を受ける可能性があります。このため、事業を取り巻く環境に注視し、内部統制システムの強化等によりこれらのリスク要因に対応してまいります。
⑥経営者の問題意識と今後の方針について
今後の見通しにつきまして、国内の経済状況は、物価上昇や不安定な国際情勢への懸念があるものの、消費活動の拡大傾向が続くものと想定されます。
当社は、2023年12月に2024年10月期を初年度とする3か年の中期経営計画を策定しました。2026年10月期に売上高50億円、営業利益7億5千万円の達成を目標とし、『世界で唯一無二のアプローチで次の時代の競争優位性をつくる』を中期ビジョンに掲げ、「シェア拡大」「機能拡大」「領域拡大」の3つを継続的基本戦略とし、具体的実行施策である「顧客層の拡大」「スマートファクトリーの実現」「パーパス経営の実践」の各種取り組みを推進して高成長・高収益経営の実現に努めております。
シェア拡大戦略について、主力のインクジェットプリントを中心に地域密着型の営業体制をさらに強化し、高品質な製品を短納期で提供できる強みを活かし、リボードなどの環境配慮型商品の拡販を推進することで顧客層を拡大します。
機能拡大、領域拡大について、国内店舗のスマートリテールソリューションを加速させるため、シンガポールのZKDigimax社のデジタルサイネージモニターを常備し、スピード感ある商品提供を実現します。また、AIカメラによる来場者分析ソリューションの提供を開始し、新たな店舗運営に役立てます。オーダーグッズ制作につきましては、成長が見込めるIPコラボ分野への営業を推進し、内製化を進めて高品質なものを短納期で提供できる強みを強化します。オフセット印刷やシルクスクリーン印刷、オンデマンド印刷等の少品種多量生産型のプリントソリューションにおいては、規模拡大に合わせて社内体制の強化や協力会社の拡充を進めます。
ネット販売の分野においても、豊富な商品ラインナップを短納期で供給できる強みを活かし、サポート体制を充実することで他社との差別化を図ります。また、マーケティング部門がDMやWEB広告などの各種営業支援策を実行し、顧客獲得に繋げます。
加えて、2026年10月期から新たな事業領域に注力すべく、「包む」を通じてブランドの想いと顧客の心を結び、開封の瞬間に感動と期待を生み出すことを目指して、紙器、貼箱、ギフトBOXなどのパッケージソリューションの提供を開始します。EC取引の拡大に合わせてパッケージ印刷市場も成長しており、小ロット・高品質なサービスで差別化を図ります。
生産体制については、引き続き高収益体質の生産体制を構築し、生産性や品質管理の向上に繋げるべく、業務標準化により属人化しない技術による「人に依存しない」生産工程の実現、スマートファクトリー化を推進し、省力化・自動化・設備の最適化や生産人員の技術力を高めて利益率向上を目指します。
また、社員一人ひとりが健康でいきいきと働き、自身の成長と会社の発展を同時に実感できる会社を目指し、社員教育、人事評価、報酬制度、職場環境の改善を進め、パーパス経営の実現に向けて取り組みます。
グループ会社のイデイ社については、小ロット多品種の生産対応ができる広告代理店の強みを活かし、①内製化推進による利益拡大、②インクジェットプリント、デジタルサイネージ、オーダーグッズなど当社とイデイ社の連携営業強化による機能拡大、③WEBによる受注強化など当社マーケティング部門との連携による領域拡大に取り組みます。
これら個社での取り組みに加え、当社グループ全体としても、チームとして機能する強い組織を目指し、印刷・クリエイティブ・マーケティングなど、多様な事業領域を結びつけ、顧客体験と社内知見を双方向に成長させることで持続的な成長基盤の強化に向けた施策を推進してまいります。
さらに、2026年10月期における戦略的な取り組みとして、総合販促支援企業として新しい体験価値を創造するべく、2026年8月に東京都内に新拠点を開設し、当社東京本社、当社横浜ファクトリー、イデイ社東京オフィスを統合します。この拠点統合により、これまで分散していた知見や情報を集約してグループの人・情報・技術が有機的に交わることで、想像を超えるクリエイティブが連鎖し、これまでにないソリューションを提供します。
また、今後の当社グループのさらなる成長及び企業価値の向上を実現させるため、引き続き社内で編成したM&Aのプロジェクトチームによる各種情報収集や調査を積極的に行い、当社グループの事業との相乗効果、成長性、利益率等の観点から投資案件の調査を進めてまいります。
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相手先の名称 |
契約の名称 |
契約の内容 |
契約期間 |
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株式会社トラース・オン・プロダクト |
業務提携契約 |
デジタルサイネージ関連商品の販売企画立案 |
2021年3月9日から 2024年3月8日まで (以降1年毎自動更新) |
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株式会社 OnePlanet |
業務提携契約 |
ARに関する技術提供、技術指導 |
2023年6月14日から (以降1年毎自動更新) |
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ZKDigimax Pte. Ltd |
業務提携契約 |
デジタルサイネージ関連商品の日本国内における販売 |
2024年12月2日から 2025年12月1日まで (その後2026年12月17日まで更新) |
特記すべき事項はありません。