第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針及び経営環境

当社グループは、2014年11月の「再生医療等安全性確保法」及び「医薬品医療機器等法」施行を踏まえ、再生医療関連事業の産業化推進と同業での新たな価値創出を目指し2015年11月に創設され、当事業年度は第10期となります。

再生医療の市場規模は、世界では2030年には7.5兆円、2040年には12兆円まで達する見込みであり、その中で日本国内の売上は2030年には5,300億円、2040年には9,100億円までの成長が予測されております([参考] 令和2年9月. 第1回再生・細胞医療・遺伝子治療開発協議会. 議事資料より)。

当社グループは、下記のパーパス、ミッション及びバリューのもと、課題解決型企業として、研究から治療の段階へと発展してきた再生医療分野における事業及び再生医療分野事業により獲得したノウハウ・ブランディングを活かしたその他関連事業を行っております。


 

<パーパス ~当社グループの社会的存在意義~>

 ●Change Our Future

未来を変える

 

<ミッション ~当社グループの社会的使命~>

 ●Freedom of Life with Medical Revolution

すべての人生に自由を 医療に革命を

 

 ●具体的には、以下3つの社会課題の解決を通じて、社会に新しい価値を創出します。

1 . 高齢化問題

2 . 少子化問題

3 . 財政問題
 

<バリュー ~当社グループの価値観~>

 ●Ideas Into Reality アイデアを現実へ

 ●Issue Driven 課題ドリブン

 ●ZERO-Based Decision ゼロベースで考える

 ●Simple and Clear シンプルで明確に

 ●Respect and Fun リスペクトと楽しさを

 ●Be Happy , Make Happiness 幸せになり 幸せにしよう 

 

事業推進にあたっての経営基本方針は下記のとおりであります。

① 再生医療等安全性確保法に基づく自費診療の分野に注力し、確固たる事業基盤を構築する。

② 提携医療機関との緊密な関係性を強みとし、自家細胞治療及びエクソソーム関連治療・開発に重点的に資源投入。他家細胞治療分野においては再生医療等製品を製造する他社に対し原料供給者として協働する。

③ 医療・患者データの収集やマーケティング支援等、提携医療機関ネットワークを駆使した再生医療の

  リアルプラットフォーマーとして周辺ビジネスに商圏を拡大する。

④ 他社との事業提携を有効に活かし、自社内基盤コストを抑え、高い価格競争力を維持する。

⑤ 人財への投資は最重要な経営課題と捉え、採用・育成に妥協は許さない。

⑥ 将来的な海外グローバル展開を視野に、海外における再生医療に関する法令整備の動向を注視する。

⑦ 過剰な与信リスクを抱えぬよう、取引先の信用状況等を精査し取引先管理に努める。

⑧ 法的リスクのコントロール及びコンプライアンス遵守は経営及び業務遂行上の基本とし、業界全体の

  規範となる。

⑨ 最新のITを駆使して、コミュニケーションコストをミニマイズし、徹底したスピードを追求する。

⑩ 次の成長戦略を常に描き、足元の事業の拡大・安定化と並行して、次の布石を打つ努力を惜しまない。 

 

(2) 経営戦略

当社グループの経営戦略は以下のとおりであります。

① 再生医療関連事業における提携医療機関の増加と新たな治療分野の拡大

② 再生医療周辺の新規技術開発並びに共同研究への積極的参画による臨床応用の展開加速

③ 学会セミナーの本格展開とアカデミア・医師等との共同治験推進

④ 協業会社等との連携による国内営業力の強化

⑤ 再生医療関連事業により蓄積されたデータ、ノウハウを活用した新たな事業展開

 

なお、経営戦略①に記載する基本戦略に基づき、整形外科を中心とした全国の医療機関とより密な連携を図るために、子会社であるハイブリッドメディカル株式会社が医療機関の運営サポートに特化した事業を担っております。

 
 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループが属する再生医療業界は端緒についたばかりであり、業界を取り巻く環境の今後の動向に不確実性が高く、本書提出日現在、当社グループでは経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその数値目標を定めておりませんが、経営指標の構成要素となり得る、売上高営業利益率(以下、「営業利益率」)、再生医療関連事業における加工受託サービス提供先の医療機関数及び加工受託件数を主要業務係数としてモニタリングしております。

 今後、業界動向及び当社グループの業績の推移等を勘案し、早期に経営指標及び数値目標を決定する予定です。 

 

 (4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 経営戦略を推進する上で、当社グループが対処すべき課題を以下のとおり認識し、その解決に向けた取組が必要であると考えております。

 

① 新たな選択肢としての再生医療の認知拡大

 当社グループが展開する再生医療関連事業が属する再生医療市場は、国内外で急速に成長しておりますが、医療機関並びに患者における新たな選択肢としての認知については更なる拡大の余地があります。当社グループはリーディングカンパニーとして再生医療の社会実装を牽引し、医療機関並びに患者に対するエビデンスに基づいた情報提供をはじめとした啓発活動を続けることが、当社グループの事業基盤の安定化につながると考えております。

 

② 拠点集約による加工受託処理能力の効率化と向上
  再生医療等市場の成長を背景に、当社グループの再生医療関連事業での加工受託件数は、創業来着実に積み上がり、累計数を伸ばしてきました。当事業年度においては、加工受託件数の増加にあわせた処理能力の向上のため、製造拠点の拡大を実現しました。今後当社グループは、専門的な知識・技能を有する優秀な人材の活用を更に進め、拠点集約による加工業務の改良による作業工程の効率化と技術開発等による、加工受託処理能力の効率化と向上を進めてまいります。

 

③ 治療・診療データの蓄積・エビデンスの確保

 加工受託の実績及び医療機関等との連携による治療・診療等の実績データの蓄積・エビデンスの確保は、学会やセミナー等での展開やアカデミア・医師等との協働推進、さらには新たな事業エリアへの布石に向けて必要不可欠なものであると認識しております。当社グループでは、これまでに9万件超となる加工受託の実績がありますが、今後も、一層データ蓄積・エビデンス確保を重要な経営課題と認識するとともに、その手法についても強化、改善してまいります。

 

④ 内部統制、内部管理・法令遵守・情報管理体制の強化

 事業推進や外部との協業等において、当社グループの経営管理上の信用力向上が必要となります。そのためには、内部統制システム及びリスク管理・法令遵守・情報等に関する内部管理体制の基盤構築が重要であると認識しております。当社グループでは、かかる内部統制・内部管理体制の強化を継続的に実施してまいります

 

⑤ 知財戦略

 当社グループの事業推進の過程や第三者との共同研究等で獲得した知的財産権の確保は、競争力の確保、将来の事業展開のために重要であると認識しております。当社グループでは、かかる知的財産権を顧問弁理士との緊密な連携により維持・確保してまいります。

 

⑥ デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

 デジタルトランスフォーメーションの推進は当社グループの継続的なイノベーションの創出や競争優位の源泉となる無形資産投資であり、経営戦略の重要な課題と認識しております。業務プロセスやビジネスモデル、企業文化等の変革に向けて、担当部署のみならず全社員が当事者意識を持ち、デジタルトランスフォーメーションに向けての投資を推進してまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループは、社長が責任者を務めるコンプライアンス・リスク協議会にて、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた方針、人材・多様性の確保、ならびに気候変動によるリスク機会への対応(TCFD)等のサステナビリティについての取組方針を協議します。

また取締役会では、コンプライアンス・リスク協議会による協議内容についての報告を受け、かかる方針等に加え、ステークホルダーへの開示及び対話、長期視点での投資計画等の協議・検討を行い、決定するとともに、具体的な活動状況を監督する体制としております。

 

(1)サステナビリティのための「HSF経営」の推進

当社グループは、人=Human・社会=Social・未来=Futureにフォーカスした「HSF経営」を推進することにより、当社グループの社会的存在意義の体現や、社会的使命の実現に直結すると共に、持続可能な社会の実現に向けた社会課題の解決に繋がると考えております。つまり、当社グループの持続的成長が、持続可能な社会の成長と同期化する経営方針としてHSF経営を掲げ、推進して参ります。

 

(2)人材・多様性の確保

当社グループは社歴が浅く小規模組織であるため、今後の事業拡大や企業価値向上に向け、経営戦略策定から事業推進、内部管理等、すべての経営機能の維持・高度化において人材の確保が重要な課題であると認識しております。また当社グループが事業成長を継続するためには、従業員1人ひとりが成果を最大化し、持続的な成長を続けていくことが重要であると考えております。そのため全ての従業員に公平かつ透明性の高い評価制度を設け、優秀な人材は積極的に登用する方針です。また、人材採用も慎重かつ積極的に行って参ります。

多様性確保の状況については、当社グループは女性や外国人の具体的な目標比率を設定しておりませんが、今後も全ての属性に対して公平かつ積極的に採用及び登用してまいります。

採用においては優れた能力のみならず、人間性を重視した選考を心がけております。また、社内外での研修・教育の強化などを含む人材育成制度の整備を進めるとともに、機動的な人材活用を制度的にも実施し、人材が企業と共に、若しくはそれ以上のスピードで成長する態勢整備に努めております。これらの方針により獲得した唯一無二の人材同士が企業文化と経営理念を共有し、当社グループが各ステークホルダーに提供する付加価値の総和の最大化を実現する組織・態勢作りを図っております。

 

(3)気候変動によるリスク機会への対応(TCFD)

当社グループは、気候変動に伴う事業活動への影響を把握するため、リスクと機会の分析を行っています。金融安定理事会が提言する「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」のフレームワークを活用し、以下の項目について整理を行いました。

 

ガバナンス

取締役会の監視体制

気候変動関連のリスク及び機会を含む経営上の最重要事項に関する意思決定機能は取締役会が担っております。また取締役会では、社長が責任者を務めるコンプライアンス・リスク協議会における気候変動関連の協議事項の報告を受け、業務執行及びリスク管理システムの監督を行っております。

評価・管理する際の経営者の役割

当社グループの気候変動関連におけるトップマネジメントは社長が担っております。社長は、取締役会のメンバーであり、コンプライアンス・リスク協議会の責任者です。取締役会では、気候変動に関する戦略、リスク管理、指標と目標の進捗状況について、コンプライアンス・リスク協議会における協議事項の報告を受け、業務執行及びリスク管理システムの監督を行います。

戦略

短・中・長期の気候関連リスクと機会

〇リスク:TCFDが定義するハイリスクセクターのように、長期的に大規模な事業転換や投資を必要とするような重大な気候関連リスクは認識されていませんが、当社グループでは以下のリスクについて今後対応策を検討してまいります。

・物理的リスク:気候変動に伴う製造設備地域での災害リスク、サプライチェーンの寸断リスク等

・移行リスク:カーボンプライシングによるコスト増等

・法令リスク:環境関連法令の厳格化に伴う遵守に向けての体制整備、設備対応等によるコストアップ等

〇機会:気候変動に伴う健康寿命の変化に対応した製品・サービスの提供

戦略・財務計画等に与える影響

新たな規制強化が実施される可能性を念頭に置き、規制動向を注視することが必要であると認識しております。一方で、環境負荷を低減する製造プロセスの構築等、機会のポテンシャルも発生し得ると考えています。

気候変動シナリオに基づいた戦略のレジリエンス

多様なシナリオにおいての対策検討を実施するとともに、不確実な将来に向けてのレジリエンスを高めてまいります。

リスク管理

識別・評価プロセス

気候変動関連リスクのうち、特に経営に大きな影響を与えるものをコンプライアンス・リスク協議会で全社リスクとして特定します。

管理プロセス

気候変動関連リスクのうち、特に経営に大きな影響を与えるとして特定されたリスクについては、コンプライアンス・リスク協議会において、リスク評価とリスク低減策を定期的に実施・策定し、モニタリングします。

プロセスとリスク管理全体との統合状況

コンプライアンス・リスク協議会には顧問弁護士がアドバイザーとして出席し、専門的知見で適宜助言を受け、取締役会へ報告します。

指標と目標

評価指標

当社グループは中長期的な視点をもって環境保全活動を推進しております。しかしながら当社グループの事業は未だ黎明期であり、当社グループ製品・サービスが大きく拡大していく中でも、日本の2050年におけるカーボンニュートラルに貢献して参りますが、現時点で具体的な指標・目標を定めることは難しいと考えております。

現状

2025年10月期における当社グループの電力使用量のうち、再生可能エネルギーが8.25%を占めております。

目標と実績

2050年カーボンニュートラルの実現を目指し、以下の取組を進めております。

・再生可能エネルギー活用の推進

・自転車通勤の許可等による温室効果ガス排出量削減への取組

 

 

 

 

 

3 【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断にあたってリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、かかるリスク発生の回避及び発生した場合の当社グループ事業、業績又は財務状態への悪影響をミニマイズするための対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。

 

 (1)事業及び事業環境に関するリスク

   ① 国内再生医療市場の拡大について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

現在、当社グループが扱う加工受託サービスの主な疾患領域は変形性膝関節症としており、当該疾患に対して当社グループの加工受託サービスを利用して医療機関が行う自家による血液や脂肪由来幹細胞を用いた治療件数は、国内外での有効臨床データの発表や当該治療方法の認知度の高まり等を背景に増加してきており、当社グループでは今後もこの傾向は継続するものと認識しております。しかしながら、自家による血液や脂肪由来幹細胞を用いた再生医療の市場は、いまだ黎明期であり不確実性が高く、今後の法令諸規則の制定・変更や治療効果等の動向によっては医療機関における治療件数の増加が鈍化する事もありえ、その場合には、今後の当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

当社グループの加工受託サービスの委託者である医療機関においては、自費診療領域にて患者に治療を行うものであり、当社グループは医療機関から加工受託サービスの対価として委託費を受領しておりますが、将来、当社グループが提供する加工受託サービスに関する医療機関による治療が保険診療の対象となった場合には、診療報酬の改定等に伴い医療機関から当社グループへの委託費の価格引下げ圧力が生じる可能性があります。また、当社グループが展開する再生医療分野における加工受託サービスは、今後さらなる拡大が見込まれることから、多くの新規企業による市場参入及び競争激化が想定され、その際にも委託費の価格引下げ圧力が生じ得ます。このような要因により当グループ社の加工受託サービスの委託費の価格低下が生じる場合には、今後の当社グループの事業推進や経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

 

   ② 法的規制について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当社グループの行う加工受託サービス及び医療機器の販売は、「再生医療等安全性確保法」、「医薬品医療機器等法」、「製造物責任法」、及び「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等の法令の規制を受けております。また、化粧品販売事業で行う業務は、化粧品の仕入れ・販売に関する「医薬品医療機器等法」、自社製品の製造販売に関する「製造物責任法」、事業者の営業活動に関する「不正競争防止法」、製品の製造委託に関する「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」、一般消費者への直接販売に関する「消費者契約法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、及び「特定商取引に関する法律」、並びに「個人情報保護法」等の法令の規制を受けております。

 当社グループは、事業に関連する法規制やリスク対応等について、毎月1回定期的に開催する社内のコンプライアンス・リスク協議会において検討するとともに、社内管理体制の維持・強化を図ることにより、これら法令に基づく許可・登録の維持、法令及び関連する諸規則の遵守を徹底する経営基盤を構築しておりますが、当社グループがこれら法令諸規則に抵触しているとして、許可・登録の取消し処分等を受けた場合、営業停止や課徴金等の行政処分を受けた場合、製造物責任法等に基づく損害賠償責任が発生した場合又はそれらに伴う当社グループ信用の失墜などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、これら法令諸規則の予期しない制定・変更又は解釈の変更によって、当社グループにおいて新たな対応が必要となり追加コストが発生する等の場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

 

   ③ 品質・安全性の確保及び製造・生産体制について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

「再生医療等安全性確保法」に基づく当社グループの脂肪由来幹細胞に関する加工 受託サービスは、厚生労働大臣から「特定細胞加工物製造許可」を得た再生医療センターで行っており、当該加工受託サービスの工程は、同許可の前提となる「標準業務手順書」(SOP)に基づき実施し、品質確保に努めております。また、同法の規制を受けないPFC-FDの加工工程におきましても、同許可に準拠したSOPを作成し、その規定に沿った品質の確保に努めております。

 また、加工受託サービスにおけるPFC-FD加工及び脂肪由来幹細胞の抽出・培養・保存の処理能力は、加工施設、各種加工機器、及び加工技術者それぞれの処理能力に依存します。当社グループでは受託件数の増加を見込み、受託業務に使用する培地や機器等の改良及び増設などにより作業工程の効率化や専門的な知識・技能を有する優秀な人材の採用と育成を進めております。また、当連結会計年度において合理的な投資による製造拠点の拡大を実現しましたが、今後も、受託件数の増加ペース加速化を想定し加工施設の増設や新設についても検討してまいります。しかしながら、これら処理能力の増強以上のスピードで医療機関からの委託ニーズが伸長し、当社グループの処理能力上そのすべてを受託する事ができず事業機会を逸失する場合、又は受託するための処理能力の増強に係る費用が想定以上に膨らんだ場合、計画どおりの人材の確保が行えない、若しくは当社グループの優秀な人材が流出した場合には、当社グループの再生医療関連事業の事業拡大に支障が生じ、今後の当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 なお「シグナリフト」ブランドの化粧品については、販売する製品の製造設備を自社で保有せず、すべての製造を株式会社シャロームに委託しています。そのため、何らかの理由で同社への製造委託が維持できない状況となった場合、同社の製造拠点が事故や自然災害などにより生産停止になった場合などには、製造委託の代替先が確保されるまでの間、当社グループ製品の販売機会損失を招き、化粧品販売サービスの売上減少を通じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、化粧品の製造・販売にあたっては、顧客の身体・衛生に危害が生じないよう細心の注意をもって品質と安全性の確認を行い、また、取扱い方法の適切な案内に留意しておりますが、当社グループが販売する化粧品等により顧客の健康被害等が発生した場合には、賠償対応やリコール対応等による費用が発生し、また当社グループに対する信用が失墜するなどし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

   ④ 製造物責任について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当社グループの事業には、製造物責任賠償のリスクが内在しております。当社グループは製造物責任を負う可能性のある各サービスについて、リスクを定量的及び定性的に検討の上、製造物責任保険を一部付保しておりますが、最終的に当社グループが負担すべき賠償額を全額カバーできるとは限りません。従いまして、当社グループが受託した細胞加工物等が患者の健康被害を引き起こした場合、又は当社グループが販売する医療機器や化粧品の欠陥等による事故が発生した場合には、当社グループが製造物責任を負う可能性があり、当社グループの事業推進に支障が生じ、今後の当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、このような事例において結果として当社グループの責任が否定されたとしても、当社グループに対する信頼に悪影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

   ⑤ 特定の取引先について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当連結会計年度の売上高3,711,455千円のうち、医療法人社団活寿会(以下、「活寿会」)及び活寿会が運営するクリニックに対する売上の合計額は1,355,036千円と売上高総額の36.5%となっており、活寿会に対する当社グループの売上依存度は高い水準となっております。活寿会は、主に変形性膝関節症の治療を専門とするクリニックを経営しており、本書提出日現在において、首都圏をはじめ全国に13院を展開しております。当社グループは、活寿会傘下の各院とは、それぞれの開院以来、加工受託サービスを中心に再生医療関連事業の各サービスを提供するなどし、当社グループ事業拡大にあたり活寿会とは極めて緊密かつ重要な取引関係を築いてまいりました。当社グループ及び活寿会は、今後もこの関係を維持、発展させる方針でありますが、何らかの理由で将来、両社の関係が悪化し、あるいは活寿会の経営環境が悪化した場合などには、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。尚、当社グループは、活寿会との関係性にかかわらず、引き続き活寿会以外の取引先の新規開拓、取引深耕も図る方針としております。

また、当社グループで販売する医療機器の一部は、Medikan Co., Ltd.からの仕入れに依存しており、本書提出日現在において当該医療機器の代替製品は確保できておりません。当社グループでは、代替品の確保に向けての施策を検討しておりますが、何らかの理由でMedikan Co., Ltd.からの仕入れが実施できない状況となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

   ⑥ 再生医療等治療に対する風評リスクについて

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

再生医療に関する規制の枠組みは、「再生医療等安全性確保法」及び、旧薬事法から改定された「医薬品医療機器等法」により整備されましたが、両法は2014年11月に施行された新しい法律であります。今後、両法に基づき再生医療を行う医療機関や関連サービスを提供する事業会社が増えるに従い、再生医療等に関して法令違反行為や医療過誤の発生、又は想定外の治療結果などが起こり得ます。

 今後医療機関等による法令違反行為等や患者にデメリットとなるような治療、また違法な治療や医療過誤等により重篤な症状を引き起こす事象等が医療機関等で発生した場合には、再生医療全体に対する風評被害となり、結果として当社グループの事業推進に支障が生じ、今後の当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

   ⑦ 研究開発について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当社グループでは、様々な細胞が分泌する小型の膜小胞であるエクソソームに着目し、再生医療関連事業における新たな製造・加工受託分野の開拓を進めております。また、既に当社グループが加工受託を実施しているPFC-FDや脂肪由来幹細胞を用いた治療についても各種診療領域での有効性評価などを継続的に実施しております。これら研究開発活動は大学等のアカデミアや他事業者との共同研究を中心に推進しており、当連結会計年度における研究開発費19,073千円の売上高に対する比率は0.5%と前事業年度と比較して減少しております。ただし、今後の研究方法や具体的な事業化の内容によっては、将来的にはさらなる多額の研究開発費を投じる事により当社グループの経営成績や財政状態が現状と大きく変化する可能性があります。また、研究開発費に見合うだけの事業化等の成果が得られなかった場合等には、当社グループの事業拡大に支障が生じ、今後の当社グループの事業戦略や経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

⑧ サイバーリスクについて

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当社グループは、安定した事業運営を行う為、十分なシステムセキュリティ体制を構築しておりますが、サイバー攻撃等により当社グループの製造・生産フローや販売チャネルにシステム障害が発生した場合には、事業の継続に重大な影響を与える可能性があります。また当社グループは事業活動を通じて、医療機関より患者の個人情報や取引先の機密情報を入手することがあります。これらの情報管理につきましては、サイバー攻撃等による不正アクセスや改ざん、データの破壊、紛失、漏洩等が不測の事情により発生し、レピュテーションを大きく毀損し、結果として業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑨ 個人情報の保護について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当社グループの化粧品販売サービスでは、インターネット等の媒体を利用した個人顧客への直接販売を実施しており、購入者の個人情報を保有しております。また、加工受託サービスを行う際、取引先の医療機関から患者の個人情報を入手する機会があります。

 当社グループでは、入手した個人情報の管理を徹底していますが、何らかの理由で個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合には、当社グループの社会的信頼の失墜や賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

   ⑩ 知的財産権について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当社グループは、研究開発活動等により得た技術・ノウハウ等について、顧問弁理士の助言に基づき積極的に特許等をはじめとした知的財産権を確保するよう努めております。また、当社グループが他社の知的財産権を侵害しないよう十分に留意し疑義ある場合には顧問弁理士に調査を依頼するようにしております。

 第三者により当社グループの知的財産権が侵害された場合や権利侵害を当社グループが行ったとして係争を起こされた場合、又は、当社グループが獲得した知的財産権が当社グループの想定に反し有効に活用できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

     ⑪ 自然災害等について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

大地震等の自然災害及び火災等の事故等により、自社及び委託先の製造・加工設備の損壊、配送網の分断、多くの役職員の就業不可状況の長期化等の不測の事態が発生した場合、当社グループ事業の継続に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

  ⑫   地球温暖化等の気候変動について

影響度

発生頻度

既に発生し、今後影響度が増加

当社グループの

リスク認識

当社グループは、気候変動によるリスクについて、毎月1回定期的に開催する社内のコンプライアンス・リスク協議会においてリスク評価とリスク低減策を定期的に実施・策定し、モニタリングしております。

しかしながら、今後気候変動が進むことにより、製造設備地域での災害リスクやサプライチェーンの寸断リスク、カーボンプライシングによるコスト増、環境関連法令の厳格化に伴う遵守に向けての体制整備や設備対応によるコストアップ等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

 

   ⑬ 資材調達について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

再生医療分野やバイオ医薬分野等においては、世界的な需要の拡大や国際情勢による地政学リスクのレベルの変化に伴い、関連する設備や資材の供給並びに輸送状況が不安定になる状況が発生する可能性があります。

資材調達については、改めて供給先の見直し、供給先とのコミュニケーション体制並びに厳格な在庫管理体制の構築を行っております。また複数の代替品を常に供給できるようにしておりますが、再生医療分野やバイオ医薬分野等における需要の急拡大や、国際情勢による輸送状況の懸念、ならびに新型コロナウイルス感染症に類似した事象が起こる場合には、資材が不足し加工受託サービスの遅延・停止を引き起こし、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

  (2) 会社組織に関するリスク

① 最適な組織構築について

影響度

発生頻度

時々発生する

当社グループの

リスク認識

 当社グループの人員体制は、事業の急成長と共に優秀な人材採用を積極的に進めた結果、当連結会計年度末日現在、取締役7名、従業員148名(2024年10月末比△9名)となっております。

 当社グループは、事業の成長や変化並びに人員の増加に合わせて、最適な組織構築を迅速且つ柔軟に行っております。継続的に内部管理体制の強化を進めておりますが、事業や組織の変化に対し、最適な内部管理体制が築けない場合においては、当社グループの業務推進に支障が生じ、今後の事業拡大に影響を及ぼす可能性があります。

 

 
   ② 人材の確保と育成について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

今後の更なる企業価値最大化のためには、各部門において優秀な人材の確保は重要な経営課題と認識しており、人員の採用・教育を進めております。しかしながら、人材の確保・育成が計画どおりに進まず、又は優秀な人材の流出等が発生した場合には、当社グループの事業拡大に支障が生じ、当社グループの事業や経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

  (3) 財務状況等について

   ① 新株予約権による希薄化について

影響度

発生頻度

わずかに発生する

当社グループの

リスク認識

当社グループは、長期的な企業価値向上へのインセンティブや優秀な人材の確保等を目的に、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、当社グループ取締役、従業員及び社外協力者に対し新株予約権を付与しております。当連結会計年度末日現在、これら新株予約権の未行使残である潜在株式数は281,500株であり、発行済株式総数19,819,962株の1.42%に相当します。当社グループでは、今後も、役職員等へのインセンティブ付与等を目的に、新株予約権又はそれに類するエクイティ・インセンティブプランを実施する可能性があります。現在の潜在株式及び将来に付与・発行される新株予約権等の権利行使が行われた場合には、当社株式の1株当たりの価値が希薄化し、さらに、かかる行使により交付された当社株式が市場で売却された場合には、当社株式の株価形成に影響を与える可能性があります。

 

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の分析

当社グループは、2014年11月の「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(以下、「再生医療等安全性確保法」という。)」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」施行を踏まえ、再生医療関連事業の産業化推進と同業での新たな価値創出を目指し2015年11月に創設され、当連結会計年度は第10期となります。

 

当社グループは、血液由来加工受託サービス、脂肪由来幹細胞加工受託サービス、滑膜由来幹細胞加工受託サービス、FatBankサービス及び卵子凍結保管受託サービスで構成される「組織・細胞の加工受託・保管サービス」、医療機関に対し再生医療等安全性確保法に関連する書類作成等のサポートを行う再生医療等法規対応サポートサービスや経営管理支援サービスで構成される「医療機関支援サービス」、医療機関が患者から脂肪等を採取するために必要となる機器を販売する「医療機器販売」、並びに「化粧品販売その他」から構成される「再生医療関連事業」を行っております。

 

当社グループは2024年12月に「セルソースビジョン」と題して、「膝の痛みに悩む人をゼロへ」というテーマと共に中長期的な事業の方向性を示しました。当連結会計年度はその実現に向けた「Year 0」であり、中長期的な成長の基盤を築く年として、「経営リソース配分の最適化」「整形外科向け既存事業の拡充」「ビジョン実現に向けた先行投資」の3つのコミットメントを掲げました。

 

当連結会計年度(2024年11月1日から2025年10月31日まで)におきましては、主事業である血液由来加工受託サービス、脂肪由来幹細胞加工受託サービスにおいて、受託件数が前期比減少しました。また、医療機器販売及び化粧品販売その他につきましても前期実績を下回り、売上高減少の要因となりました。一方で、全社的なコストコントロールの徹底によりコスト削減を進めましたが、売上高の減少に伴う影響をカバーするには至りませんでした。

また、3つのコミットメントは以下の通りに進捗いたしました。

 

「経営リソース配分の最適化」

事業の選択と集中を終え、事業規模に合わせた一層のスリム化と新規事業領域におけるリソース有効活用の検討フェーズに移行にします。

 

「整形外科向け既存事業の拡充」

自費診療特化型医療機関の売上減が続き、ハイブリッド型整形外科向けサービスの更なる強化による特定医療機関依存からの脱却を進めます。

 

「ビジョン実現に向けた先行投資」

既存事業の強化、新規事業の推進のために外部パートナーとの連携を進めるも、事業拡大につなげる型作りや活用方針の更なる検討をいたします。

 

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は3,711,455千円、売上総利益は2,087,476千円、販売費及び一般管理費は1,920,768千円、営業利益は166,708千円、経常利益は167,624千円、親会社株主に帰属する当期純利益は10,659千円となりました。

 

 

各サービス別の概況は、以下のとおりです。なお、当連結会計年度の期首より、従来「コンサルティングサービス」としていた名称を「医療機関支援サービス」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。また、当社は「再生医療関連事業」の単一セグメントを採用しております。

 

(加工受託サービス・医療機関支援サービス)

加工受託サービス又は医療機関支援サービスの契約を締結した提携医療機関数が前年度末から147院増加し、当連結会計年度末には2,102院に拡大いたしました。一方、医療機関あたりの受託件数は伸び悩み、血液由来加工受託サービスと脂肪由来幹細胞加工受託サービスを合計した加工受託件数が前年度の22,944件から当連結会計年度は20,832件に低下しました。

 上記の結果、当連結会計年度の加工受託サービスの売上高は2,446,409千円、医療機関支援サービスの売上高は182,064千円となりました。

 

 (医療機器販売)

医療機器販売は、主に美容クリニック等の医療機関に脂肪吸引機器等の医療機器を販売しております。当連結会計年度の売上高は、取引先への販売の減少により756,940千円となりました。

 

(化粧品販売その他)

化粧品販売はBtoCモデルとBtoBモデルがあります。BtoCモデルは、主に自社Webサイトを中心に自社の化粧品を販売しております。またBtoBモデルは、自社で開発した化粧品原料を販売会社に提供、及び販売会社の委託を受けて自社化粧品原料を用いたOEM製造・販売をしております。当連結会計年度は、BtoBモデルによる化粧品販売の減少により、売上高は326,041千円となりました。

 

当社グループが経営上の主要係数としてモニタリングしている加工受託サービス又は医療機関支援契約を締結した「提携医療機関数」、血液由来加工受託サービスと脂肪由来幹細胞加工受託サービスを合計した「加工受託件数」及び「営業利益率」の各数値、並びにサービス分類別売上高の四半期(3カ月)推移は以下のとおりとなっております。

(金額単位:千円)

 

2024/10期

第4四半期

2025/10期

第1四半期

2025/10期

第2四半期

2025/10期

第3四半期

2025/10期

第4四半期

直前四半期

対比

提携医療機関数(期末)

1,955院

1,982院

2,017院

2,057院

2,102院

+45院

加工受託件数

5,418件

4,981件

5,322件

5,578件

4,951件

△627件

営業利益率

-25.5%

-7.3%

8.2%

10.7%

4.9%

△5.8%

(サービス分類別売上高)

 

 

 

 

 

 

加工受託サービス

694,970

555,534

639,255

680,182

571,436

△16.0%

医療機関支援サービス

24,275

21,542

41,165

59,346

60,009

+1.1%

医療機器販売

206,669

218,285

204,645

149,774

184,234

+23.0%

化粧品販売その他

87,765

53,822

86,251

108,288

77,679

△28.3%

 

 

② 財政状態の状況
(資産)

当連結会計年度末における総資産は7,023,969千円となりました。主な内訳は、現金及び預金4,711,820千円、建物(純額)702,019千円、売掛金337,998千円であります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債は1,007,142千円となりました。主な内訳は、資産除去債務301,457千円、固定負債の契約損失引当金227,016千円、流動負債その他144,813千円であります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は6,016,826千円となりました。主な内訳は、利益剰余金3,131,681千円、資本金1,428,146千円、資本剰余金1,338,146千円であります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は4,711,820千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は333,095千円となりました。これは主に、減価償却費198,258千円の計上及び税金等調整前当期純利益109,846千円などがあったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は3,292千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入45,165千円及び関係会社株式の取得による支出47,365千円などがあったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は61,071千円となりました。これは主に、短期借入金の純増額180,296千円及び配当金の支払額98,859千円などがあったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

再生医療関連事業のうち医療機関支援サービスに関する、当連結会計年度における受注実績は以下のとおりとなります。

 

なお、その他のサービス・事業につきましては、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。

事業の名称

受注実績(千円)

医療機関支援サービス

117,083

 

 

 

c.販売実績

当社グループは再生医療関連事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。当連結会計年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。

サービスの名称

販売高(千円)

加工受託サービス

2,446,409

医療機関支援サービス

182,064

医療機器販売

756,940

化粧品販売その他

326,041

合計

3,711,455

 

(注)1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

医療法人社団活寿会

1,355,036

36.5

メトラス株式会社

550,802

14.8

医療法人社団THE CLINIC Institute

458,492

12.4

 

2. 当連結会計年度末日において、医療法人社団活寿会は傘下に13院のクリニックを開設しており、上表の販売高には同法人及び傘下13院の販売額を合算して記載しております。

3.当連結会計年度末日において、医療法人社団THE CLINIC Instituteは傘下に7院のクリニックを開設しており、上表の販売高には同法人及び傘下7院の販売額を合算して記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

当社グループは、過去の実績や取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産、負債の帳簿価額及び収益、費用の全般に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業の主要業務係数について

当社グループで推進する事業の主要サービスは、血液由来加工受託サービス及び脂肪由来幹細胞加工受託サービスであり、主要業務係数として「提携医療機関数」と両サービスの「加工受託数」をモニタリングしております。当連結会計年度末の提携医療機関数は2,102院であり、前年度末の1,955院から147院増加した一方、加工受託数は前年度の22,944件から20,832件に低下しました。今後は、特定の医療機関への依存度を低減しつつ、ハイブリッド型整形外科へのサービス浸透を加速させることで、1院あたりの受注件数の安定化と再成長に努めてまいります

 

 

b.収益性について

当社グループでは、当社の企業価値向上と将来に向けての投資等の原資の確保のため、コストコントロールが極めて重要と認識し、そのための主要業務係数として営業利益率を重視しております。
当連結会計年度は、事業規模に見合った組織のスリム化および販管費の抑制に注力し、地代家賃、研究開発費、人件費を中心に前年度比減少しておりますが、自費診療特化型医療機関の受託件数が伸び悩んだこと、また、医療機器販売およびBtoBモデルの化粧品販売が減少したことにより、売上高が当初想定を下回る結果となり、営業利益率は4.5%となりました。
 今後は、「セルソースビジョン」の実現に向けた「Year 0」の取り組みとして掲げた3つのコミットメントを軸に収益性の回復を図り、中長期的な成長に資する先行投資のバランスを最適化し、主要業務係数である営業利益率の向上に努めてまいります。
 

c.資本の財源及び流動性の確保について

当連結会計年度末の純資産額は6,016,826千円、現金及び現金同等物の残高は4,711,820千円となっております。自己資本比率は84.0%であり、多額な資本的支出の予定はなく、また金融機関の当座貸越枠を確保している事から流動性の問題はないものと認識しております。強固な財務基盤を維持しつつ、将来の事業拡大や新規事業領域への投資、そのための投資を含めた資金配分の最適化を目指してまいります

 

 

5 【重要な契約等】

(1) 独占販売店契約

契約会社名

相手先の名称

相手先の
所在地

契約品目

契約期間

契約内容

セルソース

株式会社

Medikan Co., Ltd.

韓国

医療機器商品

2020年4月1日から
2026年3月31日まで

指定医療機器商品の日本国内独占販売契約

 

 

(2) OEM基本契約書

契約会社名

相手先の名称

契約期間

契約内容

セルソース株式会社

株式会社シャローム

2017年1月1日から
2026年12月31日まで
(以降1年毎自動更新)

化粧品及び医薬部外品の製造委託

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、主に自家細胞・組織を用いた再生医療に関する臨床応用及び大学や事業会社との共同で実施しております。

当連結会計年度における研究開発費の金額は19,073千円であり、全額が再生医療関連事業における研究開発費用であります。