文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」をコーポレートミッションとして掲げ、中長期的な成長及び企業価値の向上を図るべく、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTech事業等において、多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、事業間連携によりIPのLTV(Life Time Value)の最大化を図り、さらに最新のテクノロジーを常に取り入れることで、IPを世界に広く展開する「グローバル・メディアミックス with Technology」を推進することを基本戦略としております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度を含む5か年の中期経営計画において、2028年3月期に売上高3,400億円(うち、海外売上高700億円)、営業利益340億円、EBITDA430億円を達成することを経営目標として掲げております。あわせて中長期的な目標として、ROE(自己資本利益率)12%以上を目指してまいります。
※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
(3)経営環境
当社グループを取り巻く事業環境は、国内出版市場においては電子出版が継続的に成長する中、紙出版は減少傾向が継続しています。海外での日本発コミック市場は、コロナ禍での特需は沈静化したものの、長期的な日本コンテンツの需要は拡大基調にあります。
映画館やイベントについては、国内興行収入は上昇基調でコロナ禍前2019年の85%まで戻しており、リアルイベント市場はコロナ禍前を凌ぐ水準となっています。
また、映像配信、オンラインゲーム及びオンラインライブの一層の普及により、デジタルのコンテンツ需要が世界的に高まるとともにコンテンツを中心に他者とつながる楽しみ方も広がっております。
こうした事業環境を捉え、当社は「グローバル・メディアミックス with Technology」を中期経営計画の基本方針とし、IP創出やメディアミックス及び海外展開、ライセンス展開の強化を通じて「IPのLTV(Life Time Value)最大化」を達成するとともに、教育・EdTech事業の拡大やファンコミュニティ運営の強化により、継続的な業績拡大に努めてまいります。
加えて、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」のコーポレートミッションの下、クリエイティビティ、モチベーション、テクノロジーをキーワードに従業員一人ひとりが創造性を最大限発揮できる社内基盤整備を継続し、イノベーション創出に挑戦してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
事業別の状況及び課題は以下のとおりであります。
[出版・IP創出事業]
引き続き強力なIPの創出に努め、グローバルな作品流通を増やすとともに、国内では製造・物流の改革による返品率の更なる改善や編集DXによる生産性の改善を進めてまいります。
IP創出においては、国内での小説投稿サイト「カクヨム」や台湾の「KadoKado」等を通じたネット投稿作品の開発を継続強化するとともに、新たにグループ入りするタイの出版社や新規進出となるインドネシア、フランス、韓国の各合弁会社を加えた海外子会社と一体となってグローバルに作品を開発してまいります。
また、スマートフォン読者層を拡大するため、縦スクロール漫画についても専用レーベル「タテスクコミック」を中心に配信本数を拡大してまいります。
グローバルな作品流通においては、多言語化の制作投資を行い、電子書籍でのサイマル流通や紙書籍での流通を拡大してまいります。
メディアでは、Web媒体を中心にデジタルシフトをさらに進めながら、IP創出と認知向上の機能を強化することで収益性の向上に取り組んでまいります。
電子書籍では、電子書籍配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」において英語・繁体字・タイ語といった多言語展開を拡大してまいります。IP創出においても、コミックWebプロモーションメディアの「Comic Walker」を「カドコミ」にリニューアルし、全コミック編集部が参加し新規コミックの連載を始めております。今春にアプリ版も投入し、当社のIP創出媒体として読者に支持される連載媒体に育ててまいります。グローバルに才能を集める「TATESC COMICS Global Awards」においては、多数の言語から応募があり、受賞者の連載と育成が決定しております。今後も継続的に開催するとともに、縦スクロール漫画、コミック、及びライトノベル等のグローバル市場の開拓に引き続き注力してまいります。
また、動画コンテンツによる新たな体験価値の創出、児童書等の商品化の拡大、dマガジン等の他プラットフォームとの連携、及び電子書籍のサブスクリプションサービスを推進し、多様な楽しみ方を世界中の読者に提案してまいります。
[アニメ・実写映像事業]
アニメ・実写映像事業では、制作能力の強化や新しい映像表現と効率的な制作工程の実現のため、アニメ制作スタジオやバーチャルプロダクションへの投資を行い、グローバルな映像配信に対応した企画制作一気通貫のIP創出体制の確立を目指してまいります。
アニメでは引き続き自社制作力を強化し良質な作品をラインナップしながら制作規模を拡大してまいります。また、北米を中心とするマーケティングを強化し作品認知度を上げ、国内及び海外市場における権利販売や映像配信事業に注力してまいります。
実写映像の製作・配給においては、作品の大型化とグローバルな映像配信に向けた作品開発の強化を行ってまいります。また、㈱角川大映スタジオで開始したバーチャルプロダクション事業では、歴史ある美術製作力と最先端のテクノロジーとの融合により、新しい映像表現と環境負荷が低くローコストな制作工程を同時に実現してまいります。
[ゲーム事業]
ゲーム事業では、世界市場が長期的に拡大する中で、当社原作のスマートフォンゲームの開発ラインを拡大し、メディアミックスによる更なる収益力の向上を図ってまいります。
PCや据置機のゲームにおいては、『ELDEN RING』の大型ダウンロードコンテンツが2024年6月に発売され、3日間で世界累計売上本数500万本を突破しました。今後は、これまでのヒット作品によって培われたブランド力や開発力の高さを活用しながら、2023年12月にグループ入りした㈱アクワイアも加えて制作パイプラインを拡大し、当社グループのシリーズタイトルの開発や他社からの受託開発を引き続き行ってまいります。
[Webサービス事業]
Webサービス事業では、ニコニコのプレミアム会員数を増加に転じさせるための継続的な取組みとニコニコチャンネルにおけるファンコミュニティの強化を行ってまいります。また、サービスの向上と開発効率の向上及び長期的な費用低減を行うため、クラウドサーバを活用したデジタルインフラへの投資を継続的に行ってまいります。
各種イベントの企画・運営では、2024年4月22日~4月28日の7日間にわたり日本最大級のユーザー参加型イベント「ニコニコ超会議」を開催いたしました。ネットとリアルのハイブリッドで開催し、4月27日~28日の幕張メッセでのリアル開催には昨年比6%増の12万5,362人にご来場いただきました。こうした大型イベントでユーザーの一体感と満足度を高めるとともに、ネットでの投稿や視聴を促進しユーザーの参加機会を拡大いたします。同時にイベントの選択と集中を高め収益の改善を図ってまいります。
[教育・EdTech事業]
教育・EdTech事業では、インターネットによる通信制高校であるN高等学校及びS高等学校の継続的な生徒数増加に伴い、両校等への教育コンテンツ提供事業が成長しているとともに、VR学習教材を提供することで教育コンテンツの高度化も進めております。また、2025年4月開学を目指すオンライン大学「ZEN大学(仮称・設置認可申請中)」に向けた教育システムやコンテンツの準備を進めております。今後もより付加価値の高いコンテンツを提供することで収益拡大を目指してまいります。
㈱バンタンにおいては、マンガやアニメ等グループシナジーを活用した分野の新コースを中心に生徒数が拡大しております。今後も展開地域を拡大し継続的な成長を図ってまいります。
[その他事業]
その他事業では、角川武蔵野ミュージアム、イベント、飲食等の商業施設を展開するところざわサクラタウンをはじめとする施設運営事業に関し、一部事業の撤退やコスト適正化を進め、持続可能な事業への再編成を進めております。
今後の更なる来場者増に向けて、IPファンのみならず地域の住民の皆様やインバウンド需要にも応える多様な企画を展開し、引き続き収益力を高めてまいります。
財務面では、自己資本比率50%~60%を維持し財務の健全性を確保しながら中長期でROE12%以上を目指すことを基本方針とし、持続的な事業成長と高い資本効率及び中長期的な企業価値の向上に向け、成長投資と株主還元を実行してまいります。
当社グループでは、持続可能なコンテンツ創出を通じて、より多くの人々に知識や感動を届け、文化の普及と発展に貢献していく「コンテンツのサステナビリティ」を目指しています。その実現のために、
環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の観点から、時代とともに変化する社会課題の解決と事業成長の両立を図り、お客様をはじめ、株主、取引先、地域社会、従業員など様々なステークホルダーの皆様の期待に応えながら、より良い社会の形成と持続的な企業価値の向上を推進しています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
気候変動に関する考え方及び取り組み
当社グループは、気候変動は社会の喫緊の課題であると認識し、温室効果ガス削減や省エネルギー化に取り組んでいます。また「気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、TCFD)」が公表した最終報告書(以下、TCFD提言)に賛同し、TCFD提言に沿った情報の開示をしています。
(1)ガバナンス
気候変動への対応については、取締役会の監督の下、執行役社長を委員長としたリスク管理委員会において、全社的なリスクマネジメントの一環として、気候変動に関するリスク分析と対策を審議し、リスクへの適切な対応とCO2排出量の削減などの取り組みを推進しています。また、取締役会は、リスク管理委員会で審議された重要事項について報告を受け、気候変動課題への実行計画等についても審議・監督を行っていきます。
(2)戦略
当社グループは、TCFD提言にて例示されている気候変動がもたらすリスク・機会を基に、シナリオ分析を実施しています。シナリオ分析においては、2℃以下シナリオを含む複数の温度帯のシナリオを選択、設定していく必要があるため、移行面で影響が顕在化する1.5℃シナリオと物理面での影響が顕在化する4℃シナリオの2つのシナリオを選択しました。それぞれのシナリオの概要、シナリオ毎の主なリスクと機会の分析は以下となります。
(3)リスク管理
当社グループではリスク管理規程を制定し、同規程に基づいてリスク管理委員会を組成しております。委員長が執行役社長、委員が各部門のチーフオフィサーほかから構成され、内部統制を担う部門が事務局となっております。
当社グループのリスク管理活動は、内部要因(経営資源、事業特性等)と外部要因(感染症、気候変動リスク等)の観点から、各部門が重要リスクの選定と対策立案を行い、その取り組み状況を内部統制部門がモニタリングし、継続的な改善を行うプロセスとなっております。
特に、気候変動に関するリスクを全社的な重要リスクの一つと位置付けており、気候変動によって受ける影響を把握し評価するため、TCFDの枠組みに基づいたシナリオ分析をふまえ、当社グループヘの影響を検討し、その結果をリスク管理委員会へ報告しています。気候変動リスクを含む、リスク管理の状況や重大なリスクの判断に関しては、取締役会への報告・提言を行っております。
(4)指標及び目標
気候変動に関する具体的な指標として、GHG(温室効果ガス)排出量と削減目標を開示しています。持続可能な社会の実現に向けて、SBT(Science Based Targets)として求められるCO2排出削減レベルを考慮し、Scope1(事業による直接排出)及びScope2(電力消費による間接排出)について、「2030年度に2020年度比50%削減・2050年度に実質ゼロ」の目標を設定しました。Scope1及びScope2の排出量の詳細は以下のグラフのとおりです。
※2023年度実績は2024年7月現在集計中であり、当社ウェブサイトにて2024年11月以降に開示予定です。
GHG排出量の削減にあたって、2023年1月1日より、東京都千代田区にある自社ビル4棟(角川本社ビル、角川第2本社ビル、角川本社ビル別館、KADOKAWA富士見ビル)の全館で使用する電力を実質的に再生可能エネルギーからなる電力に切り替えました。そして2023年12月1日より、拠点の一つであるところざわサクラタウン(埼玉県所沢市)の電力も再生可能エネルギーからなる電力への切り替えを実施しました。これによって、2024年度には2020年度実績(約3,783t-CO2)の約88%にあたる約3,333t-CO2のGHG排出量を削減できる見通しとなり、目標として掲げた「2030年度に2020年度比50%削減」を早期に達成する見込みです。
さらにグループ会社の㈱角川大映スタジオでも、調布スタジオで使用する全ての電力を2024年3月31日から実質的に再生可能エネルギーからなる電力に切り替えました。こうした活動をグループ各社に展開していくことを検討するとともに、「2050年度に実質ゼロ」の目標達成に向けて取り組みをさらに推進してまいります。
人的資本に関する考え方及び取り組み
当社グループは、多彩なポートフォリオからなるIP(Intellectual Property)の安定的な創出と世界展開を推進するうえでの重要な基盤として人的資本を位置づけています。事業活動を行う国や地域における現地法令や労働基準を遵守し、従業員の権利を尊重しています。また、職場における差別や偏見、ハラスメントを許しません。従業員が多様な個性を認め合ってクリエイティビティを最大限に発揮できる環境こそが、グループの事業活動に不可欠であると考えています。
(1)ガバナンス
人的資本への対応については、取締役会の監督の下、CEOとCHRO(Chief Human Resource Officer)のガバナンスの下で各種施策を立案・実行しております。個別の施策の実行にあたっては、事前にCHROを委員長、委員はCEO及び各部門のチーフオフィサーほかから構成される人事委員会の場で審議を行っています。
(2)戦略
当社グループでは公正かつ適正な労働環境の整備を前提とした上で、中期経営計画の基本方針である「グローバル・メディアミックス with Technology」を推進する基盤として、「クリエイティビティ」「モチベーション」「テクノロジー」を軸としたイノベーション推進を方針に掲げ、従業員が、モチベーション高く、クリエイティビティを最大限に発揮できる環境を実現し、多様な人材の継続的な成長を促進するべく、さまざまな取り組みを行っています。
具体的には、就業場所を自由に選択できるワークプレイスチョイス制度をはじめとした、モチベーションを高める制度改革の推進、DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務改革の深化に継続的に取り組んでいます。さらに、グループ会社間の人材交流や育成プログラム実施、公募型プロジェクト企画の推進など、従業員が積極的に挑戦できる機会の提供に取り組んでいます。
また、グローバル人材の開発強化を重点課題と捉え、世界各国での採用活動やインターンシップを通じた人材獲得の強化、グローバル人材のタレントマネジメント、グローバル人材の活躍支援の強化にも積極的に取り組んでいます。
人的資本に関する施策について、人材育成・働きやすい環境づくり・ダイバーシティ&インクルージョンの観点にて、具体的な取り組みを紹介します。
人材育成
・キャリア支援と適材適所の実現
当社では、従業員のモチベーション向上、スキルを活かしたキャリア形成、適材適所の実現、当社グループ内での新たなイノベーションなどを目的として、以下の制度や取り組みを行っています。
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施策 |
概要 |
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資格取得一時金支給制度 |
従業員の主体的な学びと自律的なキャリア形成を支援するため、対象資格を取得した従業員に対し、資格の難易度に応じて、合格時に3万~1,000万円の奨励金を支給。 |
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フリーエージェント型異動制度 |
従業員が希望するポジションに応募しマッチングを図る制度(当社正社員及び制度への参加表明をしたグループ会社の正社員が対象)。 |
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プロジェクト公募 |
従業員自らが、挑戦的、中長期的、又は部署横断的なプロジェクトを提案し、プロジェクトチームを組成、実現を目指すとともに、一緒にプロジェクトを推進するメンバーを社内公募できる制度。 |
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副業制度 |
全従業員を対象に、働き方の選択肢を拡大し、自発的なキャリア形成を支援する制度。約5%の当社従業員が本制度を利用(2024年5月時点)。 |
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N予備校無料受講ID発行サービス |
社員の学びを支援する施策として、プログラミングやWebデザインを学ぶ機会を提供。 |
・人材パイプラインの強化
当社では、多彩な人材がさまざまな事業を生み出し・支えるとの考えから、多様性のある人材の採用に力を入れており、採用に関する各種制度を設けています。
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施策 |
概要 |
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リファラル制度 |
業務に必要なスキルや経験がマッチするより良い人材の発掘を目的に、業務の現場をよく知る社員からの紹介制度を制定。2021年1月の導入以来、本制度によるキャリア採用者数は115名(2024年5月時点)。 |
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インターン制度 |
国内外の大学院、大学、高等専門学校に在学中の皆さんを対象に、インターン制度を制定。3か月以上の長期間に渡る就業により、コンテンツビジネスを支える一員として学生の皆さんに活躍していただくことを期待。 |
・従業員研修
当社では、ビジネススキルの習得や各事業への理解の促進などを目的として、従業員に対しさまざまな研修を行っています。マネジメントに関する研修においては、人事部門が人材開発会社と共同で内容を設計した研修メニューに沿って実施しています。また、事業に役立つ情報や知見を得るための社内セミナー、勉強会も積極的に開催しています。
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施策 |
概要 |
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役職に合わせた研修 |
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新卒新人導入研修 |
毎年4月に新卒新人全員を対象に実施。働き方や社内で使用するシステム、各種制度、当社グループの全体像、事業内容のほか、現場の雰囲気や社会人としての心得なども理解することを目的に実施。座学だけでなく、映像制作スタジオや印刷所など、実際の施設見学も行う。 |
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新卒新人フォロー研修 |
毎年2月に新卒新人全員を対象に実施。ビジネスパーソンが持つべき視点の確認など、新入社員の配属後のフォローアップを中心に行う。 |
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新任管理職・専門職研修 |
春期、秋期の年2回、新たに管理職・専門職に就いた従業員を対象に実施。社外講師を招き、少人数でのワークショップ・グループディスカッションを交えた研修を行い、マネジメントの原理原則の理解と基本的マネジメントスキルを習得する。 |
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考課者研修 |
毎年5月頃、管理職を対象に実施。目標設定及び考課フィードバック方法を学ぶ。 |
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OJTリーダー研修 |
毎年7〜8月に新卒新人配属部署の教育担当先輩社員を対象に実施。新人育成の目的と先輩社員の役割、新人教育における知見と情報の共有などを行う。 |
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次世代リーダー研修 |
春期、秋期の年2回、社内で選抜された従業員を対象に実施。経営戦略やリーダーシップ、ファイナンス、ビジネスプランニング、プレゼンテーションなどを学ぶ。 |
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事業に合わせた研修・セミナー・勉強会 |
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編集制作講座 |
編集者のスキルアップを目的に連続開催している講座。企画立案から出版物の制作に必要な知識の習得、販売促進やSNSを利用したプロモーションの手法、著作権や下請法など、出版物の編集と制作において必要な幅広い内容をテーマに開催。 |
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事業部門向けシステム開発講習 |
新規事業開発、システム開発に事業部門の立場で関わるようになった人(非専門家)向けに、プロジェクトで失敗しないための基本ノウハウを伝える。 |
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デジタルプロモーション基礎講座 |
消費者購入プロセス、オウンドメディア、アクセスログ解析など、デジタルプロモーションの基礎知識を従業員に向けてレクチャーする。 |
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SNS勉強会 |
デジタル事業を推進する部門の従業員が主体となり、SNSの種類やプロモーション方法など、SNSに関して学ぶ勉強会を数回にわたって開催。 |
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プレスリリース書き方勉強会 |
当社のプレスリリース配信代行サービス「PressWalker」編集部が、プレスリリース作成のノウハウ、メディアに選ばれるプレスリリース作成のポイントについて共有。 |
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コンプライアンス研修 |
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コンプライアンスポリシー及びコンプライアンス規程に基づき、各種法令への遵守を徹底するとともに贈収賄・腐敗行為などの不正の防止や、ハラスメントの防止、反社会勢力の排除などに努めている。 ・当社グループにコンプライアンスを浸透させるため、eラーニングによる啓発活動(正社員、契約社員対象)を毎年継続的に実施し、一人ひとりが自分事としてコンプライアンスを徹底できるよう、意識付けと知識の向上を図っている。 ・意欲的に取り組んでもらうため、会社として遵守すべきことを網羅したガイドブックとアニメ動画コンテンツの両輪で教育を展開し、半期毎にテストを実施。 |
・DX人材育成
当社グループ全体においては、リモートワーク環境の整備、各事業部門へのBPR(Business Process Re-engineering)支援サービスやデータ活用支援サービスを通じて、DX(デジタルトランスフォーメーション)の思考と行動様式を浸透させることで、デジタルに精通しユーザー中心の改革を推進できるDX人材を育成しています。
また、事業部門と宣伝のデジタル部門を兼務し事業のデジタルプロモーションに関する知見を相互に共有する「デジプロナレッジリーダー」を設置したり、データ活用に関する組織横断チームを組成し、個々の部署にそれぞれ存在していたデータの統合を図るとともに、従業員が同じ指標でデータを活用できるようなBI(Business Intelligence)ツールを整備するなど、業務を通じて、事業に活かせるデジタル知識を持ち合わせた人材を広く育成するよう取り組んでいます。
加えて、グループ従業員向けのデータ活用に関する研修プログラムも提供しています。ビッグデータの分析手法、BIツールを用いたダッシュボード開発手法、統計学や機械学習といったデータサイエンスなどさまざまなプログラムを提供し、データ・ドリブン経営を促進するデータ活用知識を持ち合わせた人材育成にも取り組んでいます。
・定期的な評価レビュー
当社では、正社員・継続雇用契約社員・特務社員は年1回、契約社員は年2回の考課を行っています。業務の目標設定・調整と振り返り、上司からのフィードバックを行う複数回の面談を設け、従業員を公正に評価するよう努めています。
2023年度より、管理職が期待される役割を果たせているかを問うため、マネジメント行動評価を導入しています。上司から部下への一方的な評価だけでなく、部下から上司への評価も参照できるよう、「アップワードフィードバック」というサーベイも実施しています。また、どのような要因でモチベーションが変化するかを定量的に測定する適性検査「アチューンド」も導入しました。従業員のモチベーションコントロールに役立てるほか、適切なミッションのアサインや組織運営にも役立てています。
働きやすい環境づくり
・働き方改革の推進
当社では、従業員がそれぞれの理由でベースとなる拠点(ワークプレイス)を選択し、選択に応じたメリットを享受できるよう会社のサポートを強化した「ワークプレイスチョイス(就業場所の選択制度)」を導入しています。
また、この制度に合わせて全オフィスのレイアウトを改修し、出社した際にはメンバーが集まりやすく、効率よくチームワークができる環境を構築しています。そして、在宅勤務メインを選んだ場合には、自宅での業務環境構築のために支援金を支給するなど、従業員それぞれがクリエイティビティを発揮できる働き方をサポートしています。
・多様な働き方を支援する制度
当社では、在宅ワークや子育て、介護など、従業員の多様な働き方を支援するため、さまざまな福利厚生・休暇制度を設けています。また、仕事へのモチベーションや組織の状態、経営層とのコミュニケーションなどについて、満足度や課題意識を調査する従業員向けアンケート調査を実施し、その結果を全社にフィードバックするとともに、社内施策の検討などに活用しています。
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施策 |
概要 |
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福利厚生制度 |
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出産祝い金 |
子育てと仕事の両立をサポートするため、子どもの人数に応じて祝い金を支給。 |
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育児手当支給制度 |
小学校卒業前までの子どもを持つ従業員に対して、毎月手当を支給。 |
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ベビーシッター利用者支援 |
小学3年生までの子どもを持つ従業員に対して、ベビーシッター派遣サービス利用時の支援を行う。 |
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団体3大疾病保障保険 |
従業員は、3大疾病(所定のがん・急性心筋梗塞・脳卒中)になった場合に一時金100万円が支給される保険を自己負担なし(保険料全額を会社が負担)で利用出来る。 |
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脳検査(脳ドック)費用補助 |
40歳以上の従業員は2年に1度、検査費用の自己負担額最大5万円までの補助を受けることが出来る。 |
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サブスク手当 |
従業員のクリエイティブな発想を支える施策として、従業員が契約するエンタメジャンルのサブスクリプションサービス(コンテンツなどを定額料金で一定期間利用できるサービス)の費用を月額3,000円支援。 |
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在宅チョイス支援金 |
在宅勤務メインを選択した場合は、月額2万円の「在宅チョイス支援金」を支給 |
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従業員持株会 |
福利厚生の一環として従業員持株会を設置し、株式購入奨励金を支給。 |
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休暇制度 |
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介護休暇・介護休業 |
要介護状態にある家族を介護する従業員は、対象家族の人数に応じて年間5~10日の休暇を取得できるほか、時短勤務などの利用、介護休業の取得が出来る。 |
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子どもの看護休暇 |
小学校就学前までの子どもを持つ従業員に対して、子どもの人数に応じて年間5~10日の休暇を付与。 |
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F休暇 |
生理など、女性特有の体調不良により就業が著しく困難な場合に休暇が取得出来る。 |
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従業員向けアンケート調査 |
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当社従業員に対し、仕事へのモチベーションや組織の状態、経営層とのコミュニケーションなどについて、満足度や課題意識を調査するアンケートを実施。結果はSlackやグループ全社集会などで全社にフィードバックするとともに、社内の課題発見や制度の効果検証、社内施策の検討などに活用。ほかにも、年次有給休暇や労働時間に関するアンケートなども適宜実施している。 |
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・労働安全衛生
当社では、従業員の健康と安全を守るため、衛生委員会や長時間労働防止事務局を設置しているほか、各種相談・通報窓口を整備しています。
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施策 |
概要 |
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衛生委員会の設置 |
産業医と従業員からなる衛生委員会で月1回の協議を行い、従業員からの要望を会社側に伝える機会を設けるとともに、議事録を社内で公開。健康管理室より産業医からの労働衛生上の情報を「健康管理室通信」との名称で定期発信し、産業医による定期的な職場巡視も行っている。 |
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長時間労働の防止 |
労働時間や残業に関する法令を遵守し、長時間労働防止事務局を設置して従業員の労働時間のモニタリングと注意喚起を行うことで、長時間労働の防止に取り組んでいる。 |
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各種相談・通報窓口の設置 |
プライバシーが守られ、匿名で相談できる相談窓口のほか、コンプライアンス違反などに関する通報を適切に処理する当社グループ共通の通報窓口として、内部通報窓口を設置。 |
ダイバーシティ&インクルージョン
・女性の活躍推進
当社では、すべての従業員の多様な働き方を支援するため、各種休暇制度や手当などを導入しており、育児休業における女性従業員の復職率は100%となっています(2024年3月31日時点)。女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画も策定し、働きやすい環境を整えることで女性活躍の基盤づくりを行っています。
・障がい者雇用
当社グループでは、障がいの有無や程度にかかわらず、個々の能力を存分に発揮して働くことのできる環境づくりに取り組んでいます。2019年には、障がい者雇用の特例子会社として、コーヒー豆の焙煎・販売や編集、バックオフィスなどの業務支援を中心とした事業を展開する㈱角川クラフトを設立しました。㈱角川クラフトは、2024年2月に障がい者雇用に関する優良な中小事業主を厚生労働大臣が認定する「もにす認定」を受けています。現在、角川クラフトにおける36名(うち重度障がい者15名)を含め、特例グループ(当社、㈱角川クラフト、㈱ドワンゴ、㈱角川アップリンク、㈱KADOKAWA Connected、㈱ブックウォーカー)全体で74名(うち重度障がい者26名)の障がいのある従業員が活躍しています(2024年3月時点)。
2024年4月、就労継続支援事業(※)などの福祉事業や、希少な純国産鶏の高級卵を「ハコニワファーム」ブランドで生産・販売する鶏卵事業などを手掛ける、Win Graffiti㈱を子会社化しました。当社グループでは、今後も事業として成立しうるサステナブルな障がい者雇用の拡充を行うとともに、上場企業の障がい者雇用に対するさまざまな向き合い方を模索していきます。
※障がいや病気のために一般企業や事業所での就労が困難な方々に対して、就労機会を提供するとともに、知識・能力の向上のために必要な訓練を行う事業。
・グローバル人材
当社グループでは800名以上の外国人従業員が勤務し、日本国内と海外でグループの事業を担っています(2024年3月31日時点)。
2021年10月、グループの基本方針であるグローバル・メディアミックスを力強く牽引する人材を採用・育成・支援していくため、「グローバル人材開発センター」を新設しました。主に以下の施策を実施し、グローバルで活躍する人材とビジネスのサポートを行っています。
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施策 |
概要 |
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グローバルで活躍する人材とビジネスのサポート |
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グローバル人材採用強化 |
キャリア採用自社メディアの多言語対応と、グローバルコンテンツ追加による幅広い採用活動の実施。多国籍人材のインターンシップ受け入れも強化。 |
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従業員スキルサーベイ |
国内外のグループ従業員に向けたスキルサーベイの実施や、グローバルビジネスへの参加意欲を高めるセミナーなどを運営。 |
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グローバル人材育成 |
“KADOKAWA流の専門スキル”と“グローバルで活躍する能力”の双方を有するハイブリッド人材を育成するため、人材交流やリモート兼務など各種施策を推進。 |
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褒章制度の拡充 |
海外現地法人従業員が日本語能力検定試験にて資格取得した際に一時金を支給するなど、各種褒賞制度の充実。 |
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一時帰国サテライトワーク制度 |
グローバル人材の採用強化とリテンション施策の一環として、2023年10月より、外国籍社員を対象に、1年度のうち年間平均労働日数の約1/3にあたる最長90日程度、一時帰国先でリモートワークができる制度を導入。 |
・LGBTQ+への取り組み
当社では、事実婚及びLGBTQ+の方の結婚時にも、慶弔休暇の取得と結婚祝い金の支給を行っています。また、社内におけるLGBTQ+への理解促進のため、2023年10月に「LGBTQ+セミナー~みんなで考える職場のダイバーシティ~」を開催、グループ会社を含む多くの従業員がセミナーに参加しました。各種規程についても、多様性を尊重し、適用範囲の拡大を検討、実施していく予定です。
(3)リスク管理
当社では、これらの取り組みを進めるうえで、人事基幹システムの刷新、組織コンディション調査・従業員モチベーションアセスメント等の実施と併せて、意見箱の設置や、全階層の社員と直に対話する場を設けることで、定量・定性の両面で経営戦略と人材戦略に関するリスクと課題を把握し、適切な目標設定と進捗管理を行うよう努めております。また経営陣は経営方針や各種施策の意図について、グループ向けビジネスチャットツールなどを介して、従業員に向けてダイレクトに発信する取り組みも行っております。
これからも従業員との対話を通じて課題を抽出しながら、引き続き戦略立案と実行に注力してまいります。
(4)指標及び目標
当社グループでは多くの女性が事業の中核を担っています(グループ女性従業員比率44.3%)。女性活躍に関する具体的な指標としては、2024年3月31日時点、当社及び国内連結子会社を合わせた女性管理職の比率は21.6%となっており、2030年には30%を目指してまいります。また、女性を含む全ての従業員の多様な働き方を支援するため、各種休暇制度や手当などを導入しております。
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画も策定し、働きやすい環境を整えることで女性活躍の基盤「えるぼし認定」において、設定段階「3」を2017年9月に取得するなど、外部からの高い評価も受けています。
当社事業の成長基盤となる多様な人材の成長と活躍に向けて、今後も継続して取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループのリスク管理体制
当社では、取締役会の監督の下、執行役社長を委員長とし、事業部門を始め各部門を統括するチーフオフィサーほかを委員とするリスク管理委員会(年2回)を設置し、全社的リスク管理体制を構築しております。リスク管理委員会では、リスクの発生懸念、発生状況を始め、当社グループを取り巻くリスクに関する情報の収集分析を行い、毎年、重点対応すべきリスクを選定し、対応を実施することで、リスクのコントロールを進めております。
(2)当社グループの主要なリスク
当事業年度において重点対応すべきリスクと位置付けたもののうち、主なものを記載しておりますが、その他のリスクについても、それぞれ対応を進めております。
社会環境に関するリスク
① 気候変動に伴うリスク
気候変動の影響は年々深刻さを増しており、経済・社会・環境に大きな影響を及ぼしています。
当社グループにおいても、将来、気候変動による電力、原材料などのコスト増や異常気象の激甚化などのリスク懸念があることに加え、社会の一員として持続可能な社会の実現に向けた責任を果たすことが求められております。
当社グループでは、気候変動への対応が社会の喫緊の課題であると認識し、温室効果ガス削減や省エネルギー化に取り組むなど、気候変動リスクへの対応を進めております。対応策の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
企業運営に関するリスク
② 法令違反・コンプライアンス上のリスク
当社グループが行う事業では、様々な法の適用を受けており、適正な運用がなされない場合に法令違反が生じるリスクがあります。また、法令違反やコンプライアンスに反する事象が具体化した場合、社会的信用の低下などが発生し、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、コンプライアンス(法令等遵守)を重要な経営方針と位置づけ、コンプライアンス規程の制定や業務フローにおける法務チェック体制及び内部通報制度の整備とともに、従業員啓発の研修等を通じたコンプライアンスの推進により、贈収賄・インサイダー取引等を含む従業員の法令違反や社会規範に反した行為等の発生可能性を低減するよう努めています。
③ 業務環境におけるリスク
当社グループのDX推進、働き方改革において、インフラとしてのIT環境に対しては、これまで以上に依存度が高まってきており、業務に使用するサーバやネットワークの不良・事故・故障によるリスク、またサイバーテロによるデータの改ざん・搾取などによる情報漏洩のリスクがあります。
顕在可能性や発生時期については、予測できるものではありませんが、可能性としては起こり得るものです。
これらの事態が生じた場合には、業務の中断などの事態が生じ、回復までの期間が長期間に及ぶことになった場合には、当社グループの収益に影響が出てくる可能性があります。
対応策としては、IT環境の整備は、当社グループのDX推進、働き方改革において、必須の装備であり、今後の当社グループの継続的な成長のために必要なものとして、適切な規模・品質を確保しつつ、適時に投入していくよう努めてまいります。
以上のようなリスクを認識した上で対応策を行ってまいりましたが、2024年6月8日に当社グループのデータセンター内の㈱ドワンゴ専用ファイルサーバへのサイバー攻撃が発覚し、その後、攻撃を行ったとされる組織が同社が保有する情報の一部を漏洩させたとする旨の主張がありました。当社は、関係当局に必要な報告を行った上で、大手セキュリティ専門企業の支援を受けながら調査を進めるとともに、セキュリティ体制の一層の強化徹底を図り、再発防止に全力を尽くしてまいります。
特定の事業に関するリスク
④ 出版流通におけるリスク
ア.当社グループが製作・販売している紙の書籍、雑誌等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下「独占禁止法」という)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下「再販制度」という)が認められております。再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(「再販売価格」という)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度であります。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については独占禁止法の特例として再販制度が認められており、この再販制度が廃止されるリスクがあります。
顕在可能性や発生時期については、公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。
影響度としては、当該制度が廃止された場合、出版業界全体への影響は大きく、当社グループの業績も大きな影響を受ける可能性があります。
対応策としては、再販制度に関する公正取引委員会の動向を注視し、また出版・IP創出事業においては、再販制度の対象外である電子書籍事業の拡大を推進するとともに、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業を始めとする複数の事業領域を横断するビジネスを推進し、収益の最大化を目指してまいります。
イ.法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として返品条件付販売制度があります。返品条件付販売制度とは、当社グループが取次及び書店に配本した出版物について、返品を受け入れることを条件とする販売制度であります。
当社グループではそのような返品に備えるため、過去の返品実績等に基づく将来返品見込額を返金負債として計上しております。ただし、この場合であっても、返品見込額と実際の返品受入額に乖離が生じた場合、当社グループの業績が影響を受けるリスクがあります。
顕在可能性や発生時期については、出荷額及び返品率が一定ではないため、常に発生し得ます。
対応策として、返品率そのものの低減を目指し、市場需要予測の精度向上や、計画刊行の推進に努めております。また、製造・物流を一体で行う最適な生産プロセス、物流システムの構築により、小ロット・適時製造・適時配送を本格稼働させ、返品率を改善してまいります。
なお、返金負債の算出方法及び算出に用いた主要な仮定並びに翌年度の財務諸表に与える影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) 返金負債」に記載しております。
ウ.紙の出版市場が縮小を続ける状況下、業界を構成する企業や小売店舗において、信用力の低下リスクがあります。
顕在可能性や発生時期については、紙の出版市場が縮小を続けている中、常に発生し得ます。
影響度としては、顕在化した場合に、物流システムへの影響や、返品の増加などが発生する可能性があります。
対応策としては、こまめな与信管理の実施、また製造・物流を一体で行う最適な生産プロセス、物流システムの構築により、当社から小売店への直送を可能とする、自律的な物流配送システムの構築、拡大に努めております。
⑤ Webサービスにおけるリスク
Webサービス事業における動画コミュニティサービスでは、同様の動画投稿サイトやライブ映像配信サイトの参入、また映像コンテンツ権利元の動画配信サービスの参入など、今後も国内事業者及び海外事業者から多くの新規参入が予想され、激しい競争におかれるものと思われます。これら競合他社との競争において、サービス自体がユーザーのニーズに対応できず、利用者の増加が見込めない場合、当社グループの業績が影響を受けるリスクがあります。
現在、「ニコニコ」においては、月額有料会員(プレミアム会員)の減少が続いております。Webサービス事業では、引き続き斬新なアイデアや高いネットワーク技術力による他にはない魅力あるサービス・コンテンツの提供に努めてまいります。
⑥ 出版・映像・ゲーム等のIP創出・展開におけるリスク
ア.当社グループは、IPを安定的に創出し、それらを世界に広く展開することを中核とする「グローバル・メディアミックス with Technology」の推進を基本戦略としております。出版・IP創出事業、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業において、製品化、映像化にかかる過程でスケジュールの変動が生じることにより、市場への適切な投入時期を逸することや、製作コストが増加することで収益が悪化するリスク、また製品、作品が消費者のニーズに合致せずに売上が想定通りあげられないリスクがあります。
顕在化可能性や発生時期については、恒常的にIP創出活動を行っており、個々の製品、作品毎に常に生じる可能性があります。
影響度については、特に映像作品、ゲーム作品については、製作に時間、コストがかかることから、作品1点あたりの影響度は、出版物に比べると相対的に高くなります。
対応策として、マーケットリサーチ、綿密な刊行計画のトレースや適切なプロジェクト管理に努めております。
イ.IP創出に際しては、制作作業の一部又は全部を外注する場合がありますが、成果物の納入が完了する前に、外注先が倒産するリスクがあります。
顕在化可能性や発生時期については、当社グループのIP創出活動において、外注は恒常的に発生することから、常に生じる可能性があります。
顕在化した場合、他社へ発注し直すことなどにより制作費が増額となることで収益が悪化したり、また制作が遅延することにより、市場への適切な投入時期を逸するといった影響が生じる可能性があります。
対応策として、外注先への発注の際に、適切な与信を設定し、継続的に与信管理を行うことにより、外注先の管理に努めております。
ウ.当社は、「グローバル・メディアミックス with Technology」の推進を基本戦略としており、国内コンテンツの海外展開や海外コンテンツの日本国内展開を行っております。これらのコンテンツ展開に際しては、各国・地域での表現規制等各種規制の変化や対日感情の変化などが生じた場合、想定どおりの収益が上げられないリスクがあります。
顕在化可能性や発生時期については、該当地域における法規制の制定や、社会情勢の変化により生じてきます。
影響度としては、対象となる地域単位で発生することとなるため、特定の地域に対する依存度が高い場合には、影響度も高くなります。
対応策として、各地域の状況の早期把握に努めていくとともに、IPを様々なメディアを駆使して展開し、複数の事業領域を横断するビジネスを推進して、収益最大化を目指してまいります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における業績は、売上高2,581億9百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益184億54百万円(前年同期比28.8%減)、経常利益202億36百万円(前年同期比24.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益113億84百万円(前年同期比10.2%減)となりました。
当連結会計年度における各セグメントの業績は、以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、従来「出版事業」としていた報告セグメントの名称を「出版・IP創出事業」に、「映像事業」としていた報告セグメントの名称を「アニメ・実写映像事業」に、「教育事業」としていた報告セグメントの名称を「教育・EdTech事業」に変更しております。この報告セグメントの名称変更がセグメント情報に与える影響はありません。
[出版・IP創出事業]
出版・IP創出事業では、書籍・雑誌の出版・販売、電子書籍・電子雑誌の出版・販売、Web広告の販売、権利許諾等を行っております。当事業においては、メディアミックス展開の重要な源泉として年間5,500タイトル以上の新作を継続的に創出しております。それにより蓄積されたタイトルは130,000以上にのぼり、この豊富な作品アーカイブが当社グループ成長の原動力となっております。
電子書籍・電子雑誌では、メディアミックス作品を中心として国内自社ストア・他社ストア向け販売ともに好調に推移しております。
書籍・雑誌は、アジアでは堅調に成長しましたが、米国では過去数年間の急激な需要増の反動による書店の発注抑制・返品増が継続したこと等により、海外事業全体で減収となりました。国内では、新規IP数が増加したものの、市場全体の縮小影響が大きかったこと等により減収となりました。新刊では、『パンどろぼうとほっかほっカー』、『メメンとモリ』(児童書)、『山田くんとLv999の恋をする(7)』、『光が死んだ夏(3)』(コミック)等の販売が売上高に貢献しました。また、当社の出版IPの使用を他社に許諾することで得られるライセンス収入は堅調に伸長しました。
当事業の中長期的な成長を見据えた人員増強、デジタル製造工場・新物流設備への投資等を積極的に実施したことで、費用は増加しました。
この結果、当事業の売上高は1,419億67百万円(前年同期比1.4%増)、セグメント利益(営業利益)は103億60百万円(前年同期比21.3%減)となりました。
[アニメ・実写映像事業]
アニメ・実写映像事業では、アニメ及び実写映像の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、パッケージソフトの販売等を行っております。
アニメでは、『ダンジョン飯』や『《推しの子》』(《》は隅付き括弧)、『異修羅』等の人気タイトルの国内・海外配信向けやゲーム・グッズ向けライセンス収入が好調に推移し、力強く成長しました。実写映像では、『わたしの幸せな結婚』や『首』、『マッチング』等の自社原作の実写映像化が貢献し増収となりました。
利益面では、上記増収影響等により、セグメント全体で増益となりました。
この結果、当事業の売上高は460億60百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益(営業利益)は45億74百万円(前年同期比110.9%増)となりました。
[ゲーム事業]
ゲーム事業では、ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾等を行っております。
㈱フロム・ソフトウェアの新作『ARMORED CORE Ⅵ FIRES OF RUBICON』の国内外の販売や過去作品のリピート販売が好調に推移したことに加え、㈱スパイク・チュンソフトの新作『超探偵事件簿 レインコード』や『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』が売上高に貢献しました。一方で、前期の『ELDEN RING』の業績貢献が大きかった影響により、当事業の売上高は253億51百万円(前年同期比16.5%減)、セグメント利益(営業利益)は79億50百万円(前年同期比44.1%減)となりました。
[Webサービス事業]
Webサービス事業では、動画コミュニティサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信等を行っております。
動画コミュニティサービスでは、動画配信サービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)が3月末には117万人となり、前年3月末から減少となったことに加え、投資効果に鑑み一部広告関連サービスを縮小させたことにより減収となりました。各種イベントの企画・運営では、8月開催の『Animelo Summer Live』等の貢献により増収となりました。
利益面では、動画コミュニティサービスの減収影響に加え、将来の開発スピードアップやコスト効率性向上のためにITインフラ投資を増加させたこと等により、減益となりました。
この結果、当事業の売上高は213億99百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益(営業利益)は3億62百万円(前年同期比77.9%減)となりました。
[教育・EdTech事業]
教育・EdTech事業では、専門校運営及びインターネットによる通信制高校であるN高等学校・S高等学校等向けの教育コンテンツ・システム提供等を行っております。
クリエイティブ分野の人材育成スクールを運営する㈱バンタンでは、展開地域拡大の貢献に加え、強化を進めている社会人コースを中心とした生徒数増加により、増収となりました。また、㈱ドワンゴによるN高等学校・S高等学校向け事業では、同校の通学コース向け新キャンパス開設等により生徒数が引き続き増加し、堅調に推移しています。
利益面では、㈱バンタンにて2024年4月に開校する新スクール「KADOKAWAアニメ・声優アカデミー」等での生徒獲得のために積極的に広告宣伝費を投下したこと等により、セグメント全体で減益となりました。
この結果、当事業の売上高は133億90百万円(前年同期比7.3%増)、セグメント利益(営業利益)は17億27百万円(前年同期比2.4%減)となりました。
[その他事業]
その他事業では、ところざわサクラタウン等の施設運営及びキャラクターグッズ等の企画・販売を行うMD事業等を行っております。
施設運営事業では増収となりました。MD事業でも、フィギュアの売上高が順調に拡大し増収となったことに加え、一部新規サービスの拡大もセグメント全体の増収に貢献しています。
利益面では、施設運営事業における一部事業撤退やコスト適正化の効果を中心に、セグメント全体として増益となりました。
この結果、当事業の売上高は202億98百万円(前年同期比18.0%増)、セグメント損失(営業損失)は43億99百万円(前年同期 営業損失45億35百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権及び契約資産の増加や法人税等の支払があった一方、税金等調整前当期純利益の計上等により、82億98百万円の収入(前年同期は175億16百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出等があった一方、定期預金の払い戻し及び投資有価証券の売却等により、34億94百万円の収入(前年同期は162億59百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済及び自己株式の取得等により、658億円の支出(前年同期は307億28百万円の収入)となりました。
以上の結果、為替換算差額も含めて515億47百万円の支出となり、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、798億41百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
出版・IP創出事業 |
(百万円) |
92,602 |
103.5 |
|
アニメ・実写映像事業 |
(百万円) |
31,879 |
94.5 |
|
ゲーム事業 |
(百万円) |
13,475 |
122.0 |
|
Webサービス事業 |
(百万円) |
14,836 |
107.3 |
|
教育・EdTech事業 |
(百万円) |
5,911 |
112.8 |
|
その他 |
(百万円) |
16,161 |
120.9 |
|
合計 |
(百万円) |
174,866 |
104.9 |
(注)1.金額には、セグメント間の内部取引高を含んでおります。
2.金額は、製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績については、受注高の販売高に対する割合が僅少であることから、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
出版・IP創出事業 |
(百万円) |
141,967 |
101.4 |
|
アニメ・実写映像事業 |
(百万円) |
46,060 |
106.4 |
|
ゲーム事業 |
(百万円) |
25,351 |
83.5 |
|
Webサービス事業 |
(百万円) |
21,399 |
97.0 |
|
教育・EdTech事業 |
(百万円) |
13,390 |
107.3 |
|
その他 |
(百万円) |
20,298 |
118.0 |
|
合計 |
(百万円) |
268,467 |
101.2 |
(注)1.金額には、セグメント間の内部取引高を含んでおります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び当該見積に用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、会計上の見積りが必要となる事項については、過去の実績や将来計画等を考慮し、「棚卸資産の評価に関する会計基準」「金融商品に関する会計基準」「固定資産の減損に係る会計基準」「資産除去債務に関する会計基準」「退職給付に関する会計基準」「税効果会計に係る会計基準」「収益認識に関する会計基準」等の会計基準に基づいて会計処理を実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて425億87百万円減少し、3,403億10百万円となりました。これは主に現金及び預金が減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて319億82百万円減少し、1,277億44百万円となりました。これは主に長期借入金を返済したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて106億5百万円減少し、2,125億66百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加した一方、配当金の支払により利益剰余金が減少し、さらに自己株式の取得により株主資本が減少したことによるものであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
(a)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
2024年 3月期 |
|
自己資本比率 |
43.3% |
47.2% |
52.8% |
52.9% |
56.0% |
|
時価ベースの自己資本比率 |
34.5% |
102.7% |
137.8% |
102.8% |
104.8% |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
4.0年 |
4.2年 |
3.0年 |
3.8年 |
3.1年 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
167.4倍 |
161.6倍 |
211.5倍 |
139.5倍 |
118.1倍 |
(注)1.各指標の算出は、以下の算式を使用しております。
|
自己資本比率 |
:自己資本 ÷ 総資産 |
|
時価ベースの自己資本比率 |
:株式時価総額 ÷ 総資産 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
:有利子負債 ÷ 営業キャッシュ・フロー |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
:営業キャッシュ・フロー ÷ 利払い |
2.上記各指標は、連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。また、利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(b)資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、製品の製造費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備投資を目的とした資金需要の主なものは、出版・IP創出事業における製造・物流拠点の建設費、自社電子書籍サイトの機能拡張等によるものであります。
(c)財務政策
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。手元流動性につきましては、月次売上高の約2.5か月分を目安に運転資金を確保しており、これに今後の資金需要等を加味した金額を、保持すべき現預金水準として設定しております。
短期運転資金は基本的に自己資金より充当し、設備投資資金や長期運転資金につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境を勘案の上、金融機関からの長期借入や社債発行及び株式発行により適宜調達を行っております。
また、2028年3月期までの中期経営計画における財務基本方針として、財務健全性確保と資本効率追求を両立すべく、自己資本比率50~60%程度を今後も維持すべき適正水準として設定するとともに、ROE(自己資本利益率)は中長期的に12%以上を目指すことを掲げております。
なお、現金及び預金と有利子負債の推移は、以下のとおりであります。
|
|
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
2024年 3月期 |
|
現金及び預金 (百万円) |
74,880 |
79,042 |
123,931 |
167,219 |
105,351 |
|
有利子負債 (百万円) |
65,822 |
65,669 |
65,701 |
65,893 |
25,832 |
(注)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
該当事項はありません。
当社グループでは、主にゲーム事業において新規ゲームの研究開発をしております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の金額は