第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本項において、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1)経営環境

今後の日本経済は、国内外のインフレ動向や金融政策の見通しに対する不透明感が高まっているものの、ウィズコロナの下で社会経済活動の正常化が進み、回復の動きを続けていくと見込まれます。
 生命保険業界におきましても、人口減少・少子高齢化の進展、価値観・ライフスタイルの変容に伴うお客さまニーズの多様化、ITの高度化やコロナ禍を契機としたデジタル化の加速、金融市場における不確実性の増大等により経営環境が変化しており、お客さま本位の商品・サービスの提供、資産運用の高度化、資本コストを踏まえた資本効率の向上及び社会的課題を踏まえた企業経営等、業務運営の更なる質の向上に取り組んでいく必要があります。

 

(2)経営方針

当社グループは、「Try & Discover(挑戦と発見)による価値の創造を通じて、人と社会に貢献する」ことを経営理念として事業運営を行っております。この経営理念のもと、グループ経営ビジョンを「保険を通じて、“ひとり”から、世の中のしあわせをつくる。ていねいに向き合い、大胆に変えるグループへ。」と定め、これを実現するために、2021年4月を始期とする5年間の『グループ長期ビジョン「Try & Discover 2025」~すべてのステークホルダーのしあわせのために~』に取り組んでおります。
 このグループ長期ビジョンでは、グループKPIとグループ成長戦略を以下のとおり設定することにより、資本効率の向上を伴った成長ストーリーの推進を全体方針として掲げております。

 

 

 

(3)グループKPI

グループ長期ビジョンの策定にあわせて、定量的な目標指標であるグループKPI(Key Performance Indicator)を以下のとおり設定しております。

 

(グループ長期ビジョン「Try & Discover 2025」におけるグループKPI)

 

KPI

2025年度目標水準

財務的指標

グループ修正利益(注)1

1,300億円

修正ROE(注)2

8.0%

新契約価値

2,000億円

ROEV(注)3

7.5%

非財務的指標

お客さま満足度

2020年度水準以上

従業員満足度

2020年度水準以上

CO2排出量

2025年度までに

2013年度比40%削減

 

 (注)1 グループ修正利益=当期純利益±資産・負債の会計処理のアンマッチ等による評価性損益

              +負債性内部留保の超過繰入額

     2 修正ROE=修正利益/((前年度末純資産+当年度末純資産)/2)

     3 ROEV=EV増減額/((前年度末EV+当年度末EV)/2)

       4 「EV」、「新契約価値」については、「第2 事業の状況-4 経営者による財政状態、

             経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-(5)その他重要事項-(参考4) 市場整合的

       エンベディッド・バリュー(MCEV)」をご参照ください。

 

(4)経営戦略(グループ成長戦略)

具体的な経営戦略として、強固な経営基盤と競争優位性を確保するための5つの重点テーマと11の戦略方針を設定し、「資本効率の向上によるグループ収益の拡大」と「事業を通じた社会課題の解決」を目指してまいります。

 


 

 ①コアビジネスの強化

当社グループは、“複数の独自性のある生命保険会社がそれぞれ特化戦略を追求”していることが強み・特徴と考えております。また、コロナ禍においても、対面と非対面を組み合わせた営業活動の推進や、顧客接点拡大に向けた取組み等により、生命保険会社3社の契約業績は堅調に推移しております。引き続き、各社の特化戦略追求を通じた事業の領域拡大・強化により、保険収益力を強化し、グループ収益基盤の強靭化を図ってまいります。

 


 

<各社の具体的な取組方針>

太陽生命

「最優の商品・サービスで、お客さまの元気・長生きを支える会社」という経営方針のもと、家庭市場を主なターゲットに顧客数の拡大・収益の向上に取り組んでまいります。お客さま専用インターネットサービス「太陽生命マイページ」の活用や、「スマ保険」「インフォマーシャル」等を経由した新たな情報を活用したハイブリッド型営業(注)等、DXの推進による新たなお客さまとのアプローチ機会を拡大することで、顧客数拡大に取り組んでまいります。より多くのお客さまの元気・長生きをサポートするとともに、収益の向上による企業価値増大を図り、サステナブルな成長を目指してまいります。

 

(注)「対面」とデジタルを活用した「非対面」を融合した営業スタイルのことを指します。太陽生命

   では、ハイブリッド型営業を推進することで、対応可能地域・時間の広がりによるマーケットの

   拡大を図っています。

 

大同生命

“法人・個人を一体としたトータルな保障の提供”を通じて中小企業をお守りするとともに、昨今の大きな環境変化を受けて中小企業が直面する様々な課題の解決(健康経営の実践や社会的課題の解決)を支援するサービス等を開発・提供していくことで、提供価値を進化・拡大させ、日本の経済・家計・雇用を支える中小企業の事業継続や成長・発展に一層貢献してまいります。これからも中小企業に“期待を超える価値”をお届けし、“中小企業に信頼されるパートナー”として、より良い未来社会の実現を目指してまいります。

 

 

T&Dフィナンシャル生命

乗合代理店市場に特化し、お客さま本位の業務運営、SDGs、DXの視点をベースとしながら、変額保険を外貨連動型保険に次ぐ主力商品に育てるとともに、円建定額保険の販売拡大を進めてまいります。また、給付内容・付加価値サービス等を差別化した商品を機動的に開発・改定し、代理店の拡充及び代理店サポート体制の強化を推進することで、市場シェアの拡大を図り、企業価値の持続的な向上に向けて取り組んでまいります。

 

 

 

 ②事業ポートフォリオの多様化・最適化

国内生命保険事業をコアとするグループ既存事業での利益拡大に加え、グループの経営資源を成長事業に配賦し、資本効率の向上に取り組んでおります。この方針のもと、生命保険事業と親和性の高い領域でグループの強みを発揮するべく、クローズドブック事業における事業展開を拡大・発展させるとともに、新規事業の創出や育成にも取り組んでまいります。また、資本を有効活用することで、グループ全体の資本効率を向上させるべく、グループの事業ポートフォリオマネジメントを通じた低ROE事業の改革にも取り組み、グループ収益基盤の強化を図ってまいります。

 

 ③ERMの高度化(資本マネジメントの進化)

資本マネジメントにおきましては、資本十分性を確保しつつ、ERMの一層の活用を通じて収益性の向上に取り組むことで、資本の効率性を高めていくことを基本としております。経済環境の変化や金融市場の変動等にも的確に対応しながら、グループ経営資源の最適化や成長投資と株主還元のバランスを図り、資本コストを踏まえた資本効率の向上に努めてまいります。
 また、リスクマネジメントにおきましては、経済価値ベースの資本規制の導入を見据え、不確実性が高く、リスク対比リターンが低い、金利リスクの削減や政策保有株式の縮減を着実に進めております。これにより、資産運用リスクをコントロールする一方で、事業投資によるリスク量の拡大を進め、保険引受リスクとの最適なバランスを図っていく方針です。
(注)ERMとは、エンタープライズ・リスク・マネジメントの略で、資本・収益・リスクを一体的に管理するこ
   とにより、企業価値の増大や収益の最大化といった経営目標を達成することを目的とした戦略的な経営管理
   手法のことを言います。リスクを回避すべきものととらえる受動的なリスク管理と異なり、ERMでは、リ
   スクは排除・削減するだけのものではなく、資本の一定範囲内に抑えて健全性を確保したうえで、収益追求
   のために取るべきリスクを能動的に選択するものととらえます。

 

なお、2023年3月に東京証券取引所が全上場企業への要請として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けて重要と考えられる事項をまとめた「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願い」を公表しました。
 当社では、2021年4月に策定したグループ長期ビジョンにおいて、資本コストを踏まえた資本収益性指標(修正ROE、ROEV)をグループ財務KPIに設定し、グループ成長戦略の各種施策に取り組んでおります。今後もグループ長期ビジョンの進捗状況とともに当社の資本コストや資本収益性指標、市場評価に関する現状分析を投資家のみなさまに向けて適時にわかりやすく継続開示し、開示内容や投資家等との対話を一層強化することで、計画最終年度にあたる2025年度目標の達成をより確かなものにするべく、着実に歩みを進めてまいります。

 

 ④グループ一体経営の推進

不確実性の高い経営環境に対応していくため、グループ内の経営資源を最大限に有効活用する必要があるとの認識のもと、グループ各社間の事業シナジーを追求してまいります。また、それを実現していくための土台となる従業員のグループ意識の更なる向上に向けて、当社グループの役職員向けIR活動やグループ人材交流等の各種施策に取り組んでおります。今後もグループ内におけるコミュニケーションの活性化を図り、多様な人材が活躍できる環境の整備や計画的なグループ人材の育成を通じて、グループ一体経営を推進してまいります。

 

 

 ⑤SDGs経営と価値創造

グループの事業を通じて、「すべての人の健康で豊かな暮らしの実現」、「すべての人が活躍できる働く場づくり」、「気候変動の緩和と適応への貢献」、「投資を通じた持続可能な社会への貢献」というサステナビリティ重点テーマ(4つのマテリアリティ)に以下のとおり取り組むことで共有価値を創造し、SDGs達成への貢献を推進してまいります。 

 


 

以上、2023年度も、グループ長期ビジョンの実現に向けた取組みを継続してまいります。

 

今後もお客さまや金融市場から選ばれ続けるために、これまで以上に経済的価値と社会的価値の双方を追求する共有価値の創造を実践してまいります。

経営環境や人々の価値観が大きく変化し、不確実性が高まっている現在においても、当社グループは役職員とその家族の健康と安全・安心を守りつつ、円滑かつ安定的な業務運営に取り組んでまいります。生命保険事業は、国民生活の安定・向上、経済発展や社会インフラの基盤として、持続可能な社会の実現に関わりを持つ、社会的使命を有する事業です。その社会的使命を果たすべく、グループ一丸となって取り組んでまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

本項において、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

①取締役会による監視

取締役会は、SDGs及びCSRに関する基本方針や、地球環境や社会的課題に関連する施策等を審議・検討することを任務とする「グループSDGs委員会」を取締役会の下部機関として設置しています。

グループSDGs委員会は、取締役会議長である代表取締役社長が委員長を務め、グループ各社のサステナビリティ・CSR担当部門及び運用部門の担当役員、部長を構成員とし、SDGsなど地球環境や社会的課題に関連する基本方針・気候変動対応の目標と取組施策を定めています。取締役会の監督を受けており、半期ごとに取組状況のモニタリングを実施し、取締役会に報告しています。

このグループSDGs委員会の取組みを推進するため、グループSDGs委員会の下部機関として「気候変動リスク対応専門部会」「SDGs推進ワーキンググループ」「ESG投資専門委員会」「サステナビリティ・アドバイザリー・コミッティー」を設置しています。気候変動リスク対応専門部会とSDGs推進ワーキンググループは、気候変動リスクや様々なサステナビリティ課題の状況と必要な対応を調査・検討し、グループSDGs委員会に報告・付議することを通じて、グループSDGs委員会のサステナビリティ課題に関連する方針の策定や取組検討を支援しています。ESG投資専門委員会は、収益性向上と社会課題解決の同時追求を目指すESG投資への対応について、グループ内の情報連携を強化することで、グループ全体のESG投資の着実な遂行及び持続的強化を支援しています。加えて、外部有識者の参加するサステナビリティ・アドバイザリー・コミッティにより、外部有識者の視点や最新の動向を取り込み、当社グループのサステナビリティ対応の向上を図っています。

 

②経営の役割

当社は、当社の経営及び当社グループの経営管理に関する重要な事項を審議及び決議するための機関として経営執行会議を設置し、それに並列して、グループ企業価値の持続的な向上を実現するため、グループ全体の視点から、グループ成長戦略等に関する事項及びそれに付随する重要な事項を審議するための機関としてグループ成長戦略会議を設置しております。また、気候変動対応を含むグループ全体のサステナビリティ推進の専担部署として「サステナビリティ推進部」を設置しており、各種サステナビリティ課題に対する基本方針の策定や具体的施策の推進、また進捗状況のモニタリングを実施しています。サステナビリティ推進部はグループSDGs委員会の事務局であり、当該委員会で審議される地球環境や社会的課題に関する基本方針と取組施策の内容はすべて経営執行会議及び取締役会に報告されます。

 

<サステナビリティ推進体制>

 


 

 

 

(2)リスク管理

①リスクの特定・評価プロセス

当社グループではリスクの多様化・複雑化に対応するためリスクプロファイルを用いてグループを取り巻くリスクを網羅的に整理しています。リスクカテゴリー別にリスクを網羅的に洗い出し、当該リスクを把握・評価するとともに、各リスクの重要性、影響度、コントロール状況等を勘案し、取組事項の優先順位付けを行い、必要に応じ経営計画等への反映を行います。当社グループでは、気候変動関連リスクを管理すべき重要なリスクとしてリスクプロファイルに登録し、リスクの洗い出しとリスクの把握・評価を行っています。気候変動関連リスクは、保険引受リスク、資産運用リスク、オペレーショナルリスク、風評リスクのほか、経営全般に広く影響を及ぼすリスクとして把握・評価されます。

 

<当社グループの気候変動関連リスク>

ア.物理的リスク

熱ストレスによる死亡者数、熱中症搬送者数の増加や、自然災害の激甚化による災害犠牲者数の増加に起因する保険収支への影響等を物理的リスクとして認識しています。

 

イ.移行リスク

温室効果ガス排出に対する規制の強化や炭素税の導入、脱炭素に対応した新規技術への入れ替え、消費者の価値観や行動様式の変化等により生じる、当社グループの投融資先への財務的な影響に起因する資産運用収益の毀損等を移行リスクとして認識しています。

 

②リスクの管理プロセス

リスクの発生や既に認識しているリスクの変更を的確に認識・把握するため、年2回リスクプロファイルの見直しを行い、グループリスク統括委員会及び取締役会に報告しています。

リスクプロファイルを通じた全社のリスク特定・評価のプロセスにおいて、気候変動に関連するリスクは次に示すような観点で管理されています。

 

<気候変動関連リスクの管理>

ア.物理的リスク

・大規模災害リスク(保険引受リスク)とあわせ、再保険の活用等による保険収支悪化の緩和を検討

・既存商品をモニタリングし、商品改定等の対応を適切に実施

 

イ.移行リスク

・責任投資原則(PRI)に基づき、気候変動関連リスクを考慮した投融資を実施

・エンゲージメントにより、投融資先企業の脱炭素化に向けた対応を促進

・経済政策や法規制等の変動動向をモニタリングし、「グループSDGs委員会」や「「グループ経営」推進委員会」において、グループ全体で情報を共有。当社グループの対応が上場企業として求められる水準から劣後しないよう取組みを実施

 

(3)戦略並びに指標及び目標

①気候変動リスク

当社グループは「TCFD:気候関連財務開示情報タスクフォース」の提言に賛同を表明するとともに、TCFDのフレームワークに則り、わかりやすい気候関連財務情報の開示に積極的に取り組んでいます。

 

 ア.戦略

当社グループは、事業活動に関わるさまざまなサステナビリティの分野から、社会にとっての重要度が高く、当社グループの事業との関連が大きい重要な社会課題を「SDGsの17の目標と169のターゲット」から抽出し、重点的に取り組む4つの「サステナビリティ重点テーマ」を定めています。この重点テーマの1つに「気候変動の緩和と適応への貢献」を掲げており、地球環境の保護、地球温暖化対策への貢献は、当社グループにとっても極めて重要な果たすべき役割と認識しています。当社グループは、環境への取組姿勢を明確に示すため、「T&D保険グループ環境方針」を制定するとともに、具体的な目標設定を行い、着実に成果を挙げていきます。

気候変動リスクへの対応としては、物理的リスク、移行リスクにより生じる当社グループへの影響を検証するため、シナリオ分析を実施しています。物理的リスクに関しては保険収支への影響を、移行リスクに関しては資産運用収益への影響を分析するとともに、気候変動に関連する当社グループの事業機会も分析しております。

 

 イ.指標及び目標

グループとしての環境保護関連の目標を設定し、毎日の事業活動の中でその達成に向けた取組みを進めています。目標は、「CO2排出量の削減」「電力使用量の削減」「事務用紙使用量の削減」「グリーン購入比率の向上」の4つです。その成果は半年ごとに計測し、各種レポート・ホームページ上で開示しています。

 

<T&D保険グループ CO2排出量削減目標>

対象

目標

自社排出

(Scope1+2)

2025年度:40%削減(2013年度比)

2050年度:ネットゼロ

投融資先

(Scope3、カテゴリー15)

2030年度:40%削減(2020年度比)

 ※対象は国内上場企業の株式、社債、融資

2050年度:ネットゼロ

 

 

当社グループでは、2050年度までに自社排出のCO2排出量を実質ゼロ(ネットゼロ)とする長期目標を掲げるとともに、2025年度までにCO2排出量の40%削減(2013年度比)を目指す中間目標を設定しています。CO2排出量の削減を推進するため、当社グループは、事業活動における全消費電力を再生可能エネルギーで賄うことを目指すグローバルイニシアティブ「RE100」に2022年4月に加盟しています。当社グループでは、「2030年度までに使用電力の60%を再生可能エネルギー由来とする」ことを中間目標とし、再生可能エネルギーの利用を積極的に進めていきます。

また、責任ある機関投資家として、投融資先のCO2排出量についても2050年度までにネットゼロとする削減目標を設定し、社会全体の排出量削減に貢献することを目指しています。その削減目標の達成に向けた取組みを着実に加速させるため、2030年度までに投融資先のCO2排出量を40%削減(2020年度比)する中間目標を設定しています。

 

※シナリオ分析及び環境目標・実績数値等の詳細については、当社のサステナビリティレポートをご覧ください。

サステナビリティレポート https://www.td-holdings.co.jp/csr/report/

(2022年4月1日~2023年3月31日を報告対象期間とするサステナビリティレポートは、2023年9月発行予定です。)

 

②人的資本

T&D保険グループは、「ともに働く『人材』こそが、グループ経営理念『Try&Discover(挑戦と発見)による価値の創造を通じて、人と社会に貢献するグループを目指します』の実現に向けた事業活動を担う、最も大切にすべき最大の原動力である」と位置づけ、T&D保険グループにおける人材マネジメントの基本的な方針としてグループ人事基本方針を定めています。当該方針に基づいた取組について、従業員の声を反映するため、毎年、従業員エンゲージメントスコアを調査し、その結果を非財務KPIとして開示しています。

 
 ア.戦略
  <人材育成方針>
    グループ人事基本方針では、育成に関し以下のとおり定め、経営戦略であるグループ長期ビジョンの実現に

  資する人材育成に取り組んでいます。

 [グループ人事基本方針抜粋]

 「当社グループの一員として高いインテグリティ(誠実・真摯・高潔)と社会の変化や多様な価値観を受け容れる柔軟性、およびグローバルな視野を有し、当社グループの方向性を理解した上で自身の業務に対し真摯に取り組み、自ら考え、能動的に行動し、期待される成果を出せる自律型人材を育成します。」
 

ⅰグループの成長を牽引するリーダーの育成

T&D保険グループでは、中長期的な視点を持ち、T&D保険グループ各社の成長を牽引できる将来のリーダー候補として相応しい人材の育成に繋がる人事ローテーション・教育研修を実施しています。

 

ⅱ成長機会の提供

T&D保険グループでは、自身の業務に対し真摯に取り組み、自ら考え、能動的に行動し、期待された成果を出せる自律型人材の育成に取り組んでおり、公募型のビジネススクール、MBA、語学留学派遣やオンラインツールを使用した教育機会の提供を実施しています。また、新たな価値の提供や業務の生産性向上等に向けたデータ分析やAI活用に関する教育の実施、ITリテラシーの向上を目的としたITパスポートの資格取得を推進しています。

 

ⅲ女性活躍の推進

女性のさらなる能力発揮は持続的な企業価値向上の源泉であり、女性活躍はグループの重要な経営課題と認識しています。この認識のもと、T&D保険グループでは、グループ各社で女性管理職比率目標を設定し、管理職登用に向けた研修を行うなど、計画的な人材育成に取り組んでいます。

 

ⅳグループ内人材の流動化

様々な会社が存在するT&D保険グループの経営を担う人材の育成・母集団の拡大を目的に、グループ内の各社からT&Dホールディングスへの異動・公募による配置転換やグループ内で人材交流派遣を実施し、グループ内の人材流動化を促進しています。

 

<社内環境整備方針>

T&D保険グループでは、グループ経営理念の実現と当社グループの成長を追及し続けるための基盤は、従業員とその家族の心身の健康であると考え、従業員が安心して業務に従事でき、いきいきと働くことができる環境の構築を目指しています。

 

ⅰダイバーシティの推進

T&D保険グループは、人材の多様性(ダイバーシティ)を受け容れ、一体感を醸成する(インクルージョン)ことで、従業員同士が相互に信頼でき、感謝し、尊重する企業文化を構築し、T&D保険グループの一員であることの誇りと責任を感じることができる企業グループを目指し、女性活躍の推進、障がい者雇用、シニア人材の活躍推進に取り組んでいます。

 

ⅱ健康経営

社内環境整備方針に基づいたグループ共通の取組みや、生活習慣病の予防や労働時間の縮減など各社独自の取組(太陽生命における「太陽の元気プロジェクト」、大同生命における「DAIDO-ココカラ」、「T&Dフィナンシャル生命の健康宣言」)により、太陽生命、大同生命、T&Dフィナンシャル生命は、経済産業省が従業員の健康増進に取り組む「健康経営」を普及させることを目的とし定めた健康経営優良法人認定制度に基づき、「健康経営優良法人〜ホワイト500〜」に認定されています。

 

ⅲワークライフバランスへの取組

T&D保険グループ各社では、従業員が家事や育児、介護などの家庭の責任を果たしながら仕事で十分に能力を発揮し、パフォーマンスを高めるために、育児休業などの制度の充実や総労働時間の縮減、多様な働き方を可能とするための在宅勤務制度やサテライトオフィス勤務制度の導入など、さまざまな取組みを強化しています。

 

 

 イ.指標及び目標

<人的資本関連指標の実績・目標(生命保険会社3社合計)>

対象

目標

2021年度

2022年度

従業員エンゲージメントスコア(※)

前年度水準以上

3.77

3.75

男性育児休業取得率

100%

100%

100%

 

※ 設問は5肢選択(評点は最大5.0~最小1.0)

 

対象

目標

2022年4月

2023年4月

女性管理職比率

-(※)

19.1%

21.2%

 

 ※ 生命保険3社で以下の目標を設定しています。

 太陽生命保険㈱:2024年4月に20%以上(2023年4月実績 20.2%)
 大同生命保険㈱:2025年4月に25%以上、2030年4月に30%以上(2023年4月実績 21.9%)
 T&Dフィナンシャル生命保険㈱:2026年4月に20%以上(2023年4月実績 14.5%)
 

 

 

3 【事業等のリスク】

以下において、当社及び当社グループの事業その他に関して投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項について記載しております。当社グループでは、これらのリスクを認識した上で、事態の発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。なお、本項において、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

本項においては、当社の傘下生命保険子会社である太陽生命保険株式会社(以下「太陽生命」といいます。)、大同生命保険株式会社(以下「大同生命」といいます。)及びT&Dフィナンシャル生命保険株式会社(以下「T&Dフィナンシャル生命」といいます。)の3社を「生命保険会社3社」、「生命保険会社3社」とともに当社が直接保有している「T&Dユナイテッドキャピタル株式会社」(以下「T&Dユナイテッドキャピタル」といいます。)、「T&Dアセットマネジメント株式会社」(以下「T&Dアセットマネジメント」といいます。)、「ペット&ファミリー損害保険株式会社」(以下「ペット&ファミリー損害保険」といいます。)及び「株式会社All Right」を併せた7社を「直接子会社」といいます。

 

(1) リスク管理

① リスク管理の基本的な考え方

当社グループでは、当社がグループにおけるリスク管理の基本的な考え方を定めた「グループリスク管理基本方針」を策定し、直接子会社は当方針のもと、関連会社を含めたリスク管理体制を整備しています。

当社は、グループにおけるリスクを統括管理するためグループリスク統括委員会を設置し、統一した経済価値ベースのリスク管理指標等に基づくリスクの状況について、直接子会社から定期的及び必要に応じて報告を受け、グループ各社が抱える各種リスクの状況を把握しています。また、当社は、グループ各社のリスクの状況を取締役会に報告するとともに、必要に応じて直接子会社に対し指導・助言を行うことにより、各社におけるリスク管理を徹底し、グループ全体のリスク管理体制の強化に取り組んでいます。

 

② リスク管理体制

当社グループでは、生命保険事業の社会公共性等に鑑み、経営の健全性及び適切性を確保するため、リスクを的確に把握し管理していくことを経営の重要課題の一つと位置づけ、持株会社である当社の統括管理のもと、グループ各社は自己責任原則に基づき事業特性に応じて適切なリスク管理を実施しています。

 

③ リスクの分類と対応

当社グループでは、金融市場の混乱、巨大災害、パンデミック、気候変動、サイバー攻撃など、経営上の様々なリスクを下記のとおり分類し、リスク分類ごとに管理方針を定め、リスクの発生を防止又は一定の許容範囲内にコントロールするよう努めています。

 

当社及び当社グループの事業その他に関して、重要であると考えられるリスクは次のとおりです。

持株会社のリスク

事業のリスク

生命保険事業の業績への依存等に関するリスク

配当収入に関するリスク

業務範囲の拡大に伴うリスク

規制変更のリスク

保険引受リスク

資産運用リスク

流動性リスク

オペレーショナルリスク(注)

風評リスク

関連会社等リスク

 

(注)オペレーショナルリスクは、事務リスク(個人情報の漏えいリスクを含みます)・システムリスク・法務リスク・労務人事リスク・災害リスクに分類して管理しています。

 

 

④ リスクの認識と評価(リスクプロファイル)

当社グループでは、リスクの多様化・複雑化に対応するため、リスクプロファイル(注)を用いて、当社グループを取り巻くリスクを網羅的に整理しています。リスクカテゴリー別にリスクを網羅的に洗い出し、当該リスクを把握・評価するとともに、各リスクの重要性、影響度、コントロール状況等を総合的に勘案し、取組事項の優先順位づけに活用し、必要に応じて経営計画等へ反映しています。なお、新たな重要なリスクの発生や、既に認識しているリスクの大きな変更、社内・業界慣行の世間からの乖離等を的確に認識・把握するため、原則として半期ごとにリスクプロファイルの見直しを行い、グループリスク統括委員会及び取締役会に報告しています。

(注)「リスクプロファイル」とは、リスクの性質、規模など各リスクの特性を表すさまざまな要素により構成されるものの総称です。

 

⑤ 統合的リスク管理の取組み

当社グループでは、グループを取り巻く様々なリスクをリスク種類毎に定量化し、損失発生時の影響を把握するとともに、定量化していないリスクも含めた事業全体のリスクの適切なコントロールを通じて、経営目標の達成等に繋げる統合的リスク管理に取り組んでいます。

 

ア.リスクの定量化

当社グループでは、資産運用リスク、保険引受リスク、オペレーショナルリスク等について、内部モデルを用いてリスクを計測しています。具体的には、これらのリスクについて、バリュー・アット・リスクという指標を用いて計測し、計測期間1年、信頼水準99.5%の損失額をリスク量としています。

 

イ.リスクコントロール

上記の通り定量化したリスク(エコノミック・キャピタル)を、経済価値ベースの資産から負債を差し引いた純資産(サープラス)の一定の範囲内にコントロールするとともに、健全性に係る監督規制も踏まえつつ、財務の健全性、資本の十分性の確保を図っています。

2023年3月末のエコノミック・キャピタルは1兆4,373億円であり、サープラス3兆3,066億円に対して一定の範囲内にコントロールしています。

 

ウ.ストレステストの実施

定量化したリスクをコントロールしつつ、定量化で捉えきれないリスクにも適切に対応できるよう、幅広くリスクの把握に努めています。幅広く洗い出したリスクや、金融市場の大幅な悪化、大規模災害等、想定を上回る大きなショックが発生した場合の影響を確認するため、ストレステストを実施しています。ストレステストの結果を分析し、事前に対応策等を確認することにより、様々な局面においても健全性を維持できる態勢を構築しています。

 

 

(2) 持株会社のリスク

① 生命保険事業の業績への依存等に関するリスク

当社グループは、生命保険事業を主たる事業とする生命保険会社3社の業績に大きく依存しております。そのため、生命保険会社3社の経営状況が大きく変動した場合、又は生命保険会社3社の役割及び位置付けに大きな変更が生じた場合等は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。生命保険会社3社の業績については、当社取締役会等において予算実績差異管理や経営計画等の進捗状況をモニタリングするとともに、必要な助言・支援を実施しております。また、「事業ポートフォリオの多様化・最適化」をグループ長期ビジョンの成長戦略の柱の1つに掲げ、推進しております。

 

② 配当収入に関するリスク

当社の収入の大部分は、当社が直接保有している生命保険会社3社が当社に対して支払う配当となっております。一定の状況下では、保険業法及び会社法上の規制等により、生命保険会社3社が当社に支払うことができる配当の金額が制限される場合があります。また、生命保険会社3社が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合等には、当社は配当を支払えなくなるおそれがあります。生命保険会社3社の財務の健全性に関するリスクを適切にコントロールするとともに、予算実績差異管理や経営計画等の進捗状況に係るモニタリング等を通じて生命保険会社3社が当社に対して支払う配当の財源が確保できるよう管理しております。

 

③ 業務範囲の拡大に伴うリスク

当社グループは、今後も持株会社の利点を活かし、法令その他の条件の許す範囲内で、生命保険事業以外の分野に業務範囲を広げていくことを検討しております。当社グループは、拡大する業務範囲について全く経験がないか、限定的な経験しか有していないことがあります。また、業務範囲の拡大が進展しないか、又は当該業務の収益性が悪化した場合等には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。業務範囲の拡大にあたっては、生命保険事業に親和性のある分野を対象にするともに、当該業務に経験がある団体・企業との提携・協業を通じて事業を推進することで、リスクの抑制を図っております。また、実施計画を事前に検証し、実施後は適宜、モニタリングすることで、適切にリスクコントロールを実施しております。

 

④ 規制変更のリスク

当社及び当社グループの事業は、保険業法によって規制され、金融庁による監督を受けております。また、その他の規制(法令、実務慣行、解釈運用及び財政政策等の影響を含みます)の制約の下で業務を遂行しております。そのため、将来における規制の変更及びそれらによって発生する事態が、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。法令・規制改正情報を継続的に確認し、当社グループの事業運営に与える影響が大きいと想定される変更については、グループ各社と情報を連携しながら影響を検証・対応する態勢としております。

 

 

(3) 事業のリスク

直接子会社における主なリスクは以下のとおりです。これらのリスクは当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があり、特に、生命保険事業における保険引受リスク及び資産運用リスクの影響が大きいと考えております。

 

① 生命保険事業のリスク

ア.保険引受リスク

経済情勢や保険事故の発生率等が、保険料設定時の予測に反して変動することにより損失を被るリスクであり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大等により保険金や給付金等の支払いが急増するリスクも含まれます。

当社グループでは、保険引受が長期にわたって経営に重大な影響を与えることを認識したうえで、保険引受リスクの把握・分析・評価を行い、適切なリスクコントロールを行っています。

保険料の検討段階では、経済情勢の変化や保険事故発生率等の推移を考慮した適切な保険料が設定されていることを検証するとともに、ご加入者の公平性・モラルリスク防止の観点から、保険商品の特性に応じた適切な引受基準を設定しています。販売開始後は、保険事故の発生率等の実績の分析や、責任準備金の積立に関する適切性や十分性の確認を定期的に行い、必要に応じて保険商品の販売方針、引受基準及び保険料率の変更等の措置を講じています。

大規模災害や感染症の大流行が発生した場合に多額の保険金等の支払いが発生するリスクに対して、保険業法に基づく危険準備金を積み立てておりますが、この準備金が実際の保険金等の支払いに十分でない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

また、当社グループは、再保険契約を活用しております。再保険契約はカウンターパーティー・リスク(再保険会社の信用リスク)を有しており、カウンターパーティーに債務不履行が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があるため、カウンターパーティーの債務不履行時に担保される金額の設定や、再保険の取引量のコントロール等により、カウンターパーティー・リスクを適切に管理しております。

 

イ.資産運用リスク

資産運用リスクは、市場リスク、信用リスク及び不動産投資リスクに分類し、それぞれの資産特性に応じて適切なリスクコントロールを行っています。

ⅰ 市場リスク

金利、有価証券等の価格、為替等の様々なリスクファクターの変動により、保有する資産・負債(オフバランス資産を含む)の価値が変動することにより損失を被るリスクをいいます。

ⅱ 信用リスク

信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフバランス資産を含む)の価値が減少ないし消失することにより損失を被るリスクをいいます。

ⅲ 不動産投資リスク

賃貸料等の変動等を要因として不動産に係る収益が減少する、又は市況の変化等を要因として不動産価格自体が減少することにより損失を被るリスクをいいます。

 

当社では、グループ全体での特定の業種・グループ等に対する与信集中の状況や、問題債権の管理・回収状況等についてモニタリングを行っています。

なお、当社グループでは、2023年3月期に当社グループの関連会社の再保険会社であるFortitude International Reinsurance Ltd.や当社グループ外の再保険会社に対し、大同生命及びT&Dフィナンシャル生命の終身保険契約の一部を出再することで、お客様に保険金等を安定的にお支払いする財源を確保するとともに、資産運用リスクを削減し、将来の収益及び資本効率の向上を図っております。

 

 

ウ.流動性リスク

流動性リスクは、資金繰りリスクと市場流動性リスクに区分されます。

ⅰ 資金繰りリスク

事業収支の悪化、巨大災害での資金流出等により資金繰りが悪化し、資金の確保に通常よりも著しく低い価格での資産売却を余儀なくされることにより損失を被るリスクをいいます。

ⅱ 市場流動性リスク

市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクをいいます。

 

当社グループでは、生命保険会社3社が資金繰りの状況をその逼迫度に応じて区分したうえで、各区分に応じた管理方法を定め、一定の流動性を確保するとともに、資金調達のために資産の流動化を円滑に行えるよう体制を整備することにより適切なリスクコントロールを行っています。

 

エ.オペレーショナルリスク

オペレーショナルリスクは、事務リスク(個人情報の漏えいリスクを含みます)・システムリスク・法務リスク・労務人事リスク・災害リスクに分類して管理しております。

ⅰ 事務リスク

役職員等が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正・情報漏洩等を起こすことにより損失を被るリスクをいいます。当社グループでは、すべての業務に事務リスクが存在することを認識し、グループ各社ごとに事務リスクの管理体制を整備することにより事務リスクの発生防止・軽減に努めています。

また、個人情報の取扱いについては、「個人情報の保護に関する法律」及びその特別法である「行政手続における特定の個人を識別するための番号利用等に関する法律」等に対応し、個人情報保護に関する方針や個人情報保護宣言(プライバシーポリシー)の制定、各種規程・マニュアルの整備、個人情報保護に関する統括推進組織の設置、教育・研修の実施等を通じて、個人情報の保護・情報セキュリティ管理の徹底等に努めるなど、細心の注意を払っております。

万一、個人情報が漏洩した場合には、当社グループへの社会的信用、評判、ひいては当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

ⅱ システムリスク

コンピュータシステムのダウンや誤作動等、システムの不備等に伴い損失を被るリスク、又はコンピュータが不正に使用されることにより損失を被るリスクをいいます。当社グループでは、すべての業務を取扱うシステムに、システムリスクが存在することを認識し、システムリスクの管理体制を整備することにより、システムリスクの発生防止・軽減、及びリスク発生時の損失の極小化に努めています。

また、ファイアウォールやウィルス対策ソフト等による不正侵入・不正使用防止等のセキュリティ対策を講じ、コンピュータシステムの安定稼動の確保に努めています。

システムに重大な障害が発生した場合には、各種業務において支障をきたすとともに、当社グループへの信頼が損なわれ、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

ⅲ 法務リスク

諸法令等の遵守を怠ること等により損失を被るリスクをいいます。当社グループでは、コンプライアンスを推進することにより、リスクの発生防止に努めています。また、訴訟等の紛争が生じることにより損害賠償費用等の損失を被る懸念が生じた場合は、弁護士等と連携することなどにより早期解決を図り、損失の極小化に努めています。

当社グループは、「T&D保険グループCSR憲章」、「T&D保険グループコンプライアンス行動規範」及び「T&D保険グループコンプライアンス態勢整備基本方針」を制定のうえ、役職員に周知し、コンプライアンスの推進に取り組んでおります。また、当社及び直接子会社では、コンプライアンスに関する具体的な実践計画として「コンプライアンス・プログラム」を事業年度ごとに策定・実施し、コンプライアンスの徹底を図っているほか、業務遂行において遵守すべき法令等の解釈などを具体的に解説した「コンプライアンス・マニュアル」を作成し、手引書及び研修教材として活用しております。さらに、内部通報制度として「T&D保険グループヘルプライン」を設置し、グループ内のすべての役職員からコンプライアンス違反等の通報を受け付け、早期発見・未然防止に取り組んでおります。

これらの取組みにもかかわらず、今後当社グループの役職員により、法令・諸規則の違反、詐欺的行為その他不適切な行為等が行われ、それに伴う処分や訴訟提起など、法令等違反に起因した様々な問題が生じた場合には、当社グループの社会的信用、評判、ひいては当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

ⅳ 労務人事リスク

雇用問題、労務管理、人材流出、人権問題等、労務・人事上のトラブルが発生することにより損失を被るリスクをいいます。当社グループでは、労務人事リスクの存在を認識し、労務人事リスクの管理体制を整備することにより、労務人事リスクの発生防止・軽減に努めています。

 

ⅴ 災害リスク

大規模災害等に対する予防対策、あるいは発生時の緊急措置体制が整備されていないことにより損失を被るリスクをいいます。

当社グループでは、大地震や風水害等の災害や、感染症の流行を想定し、予防対策及び発生時の緊急対応体制を整備することにより、災害リスクの発生防止・軽減に努めています。

 

オ.風評リスク

当社グループ又は生命保険業界に関する悪評・信用不安情報等が保険契約者、投資家、マスコミ、インターネット、その他社会一般等に広がり、株価の下落、グループ各社の業績に悪影響が生じる等の事態が発生することにより損失を被るリスクをいいます。当社グループでは、風評リスクに関する情報、噂の収集を図るとともに、風評に接した場合の対応・報告体制を明確にすることにより、風評リスクの発生防止・軽減に努めています。

 

カ.関連会社等リスク

直接子会社の子会社・関連会社及び事業投資先において収支が悪化あるいは各種リスクが顕在化すること等により損失を被るリスクをいいます。当社グループでは、生命保険会社3社等の子会社・関連会社及び事業投資先における収支の状況、各種リスクの発生状況を把握し、適切なリスクコントロールを行っています。

なお、グループの関連会社の子会社である再保険会社(Fortitude Reinsurance Company, Ltd.等)に対する当社グループの生命保険会社3社による再保険の実施に伴い、当該再保険会社に対するカウンターパーティー・リスクは拡大しておりますが、T&Dユナイテッドキャピタル及び生命保険会社3社におけるリスク管理に加え、グループ全体の再保険取引量の上限設定や担保設定等に基づくモニタリング等により、リスクを適切に管理しております。

 

 

キ.その他

ⅰ 競合について

a 生命保険会社の状況

◇競合する生命保険会社

国内で「生命保険業免許」又は「外国生命保険業免許」を受けている会社は、当社グループの生命保険会社3社を含めて、合計42社あります(2023年3月末現在)。これらの保険会社は、生命保険契約を募集・維持管理する上においてはすべて当社グループと競合関係にあるといえ、これらの会社との競争が激化することにより、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

◇生命保険業界の動向

少子高齢化の進展や労働力人口の減少等により、将来的には新契約高や保有契約高が減少する可能性があります。その中にあって、新たなチャネルを有する保険会社の新規参入や様々な形態での業界再編、戦略的提携が行われており、今後さらに国内市場における業界再編等が進展する可能性があります。また、銀行等による保険販売の全面解禁に見られるように、自由化・規制緩和の動きが今後も進むことが予想されます。その結果、生命保険の商品価格、サービス面等の競争激化が予想され、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

b 生命保険事業における競合関係

民間生命保険会社が提供する生命保険と類似する機能を持つものとして、全国共済農業協同組合連合会、全国労働者共済生活協同組合連合会及び全国生活協同組合連合会等による生命共済等があり、生命保険会社3社が従事している生命保険事業と競合関係にあります。

また、金融機能に関わる分野では、企業年金資産の管理及び運用等の受託については主として信託銀行と、その資産運用の受託については主として投資顧問会社と競合関係にあります。

他社と競合関係にある事業について、生命保険会社3社の競争力が低下した場合は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

ⅱ 生命保険契約者保護機構に係る負担金について

生命保険契約者保護機構(以下「保護機構」といいます)は、生命保険会社が破綻した場合の保険契約者の保護を充実させるため、保険業法に基づいて、1998年12月に設立された法人であり、国内で営業を行うすべての生命保険会社(外国保険会社の日本支店を含みます)が会員として加入しております。保護機構は、保険契約者等のための相互援助制度として、生命保険会社が破綻した場合に、破綻生命保険会社の保険契約の移転等における資金援助、承継生命保険会社の経営管理、保険契約の引受け、補償対象保険金の支払いに係る資金援助及び保険金請求権等の買取り等を行います。保護機構が行う破綻生命保険会社に係る資金援助等の財源は、会員各社の負担金からまかなうこととなっております。ただし、2027年3月末までに生命保険会社が破綻した場合で、会員各社の負担金だけで資金援助等の対応ができない場合には、国から保護機構に対して補助金を交付することが可能とされております。会員は保護機構に対して負担金を保護機構の定款に定める基準により上限額に達するまで毎年納付しており、支出した年度毎に事業費として計上しております。

なお、保険契約者保護資金の残高が上限額に達していることに伴い、現在は保険契約者保護資金への負担金の拠出は停止されていますが、前記のとおり保護機構からの資金援助を要する生命保険会社の破綻が生じた場合等には当社グループの負担額が増加する可能性があります。

 

 

ⅲ 繰延税金資産について

当社グループは、日本の会計基準に基づき、将来の税金負担額の軽減効果を有すると見込まれる額を繰延税金資産として納税主体毎に繰延税金負債と相殺したうえで連結貸借対照表に計上しております。繰延税金資産の計上は、将来の課税所得の見積りに関する前提を含め様々な前提に基づいており、実際の課税所得は前提とは異なる可能性があります。また、今後、会計基準等の変更や、当社グループの将来の課税所得の見積額の変更等により、当社グループの繰延税金資産の一部又は全部の回収が困難であると当社グループが判断した場合、当社グループは、繰延税金資産の計上額を減額する可能性があります。なお、法人税制の改正により、法定実効税率が引き下げとなった場合には、繰延税金資産の計上額を減額することとなります。それらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

ⅳ 格付けについて

生命保険会社の保険金支払能力等に対して、格付機関が格付けを付与しております。今後、生命保険会社3社の支払余力、収益力、資産の質等の悪化により保険金支払能力格付け等が引き下げられた場合又は引き下げの検討を行うことが公表された場合、新契約の減少や解約の増加等により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

② その他事業のリスク

ア.アセット・マネジメント事業に関するリスク

当社は、直接子会社であるT&Dアセットマネジメントを通じて、第二種金融商品取引業や投資運用業、投資助言・代理業により、国内外の年金・機関投資家及び個人投資家に資産運用サービスを提供しております。これらのサービスの対価である委託者報酬や運用受託報酬は、投資家より受託した運用資産の残高に基づいているため、市場価格の変動、又は解約が増加するなどにより運用資産残高が減少する場合には、同社の収入が減少し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

運用資産残高は、同社の執行役員会、取締役会での月次報告等により現状を把握し、リスク発生の予兆把握又は影響軽減等の管理に努めております。また、持株会社である当社においても、四半期毎に経営計画進捗状況についての定量面、定性面を含めたモニタリングを行っております。

 

イ.損害保険事業に関するリスク

当社は、直接子会社であるペット&ファミリー損害保険を通じて、ペット保険事業を営んでおります。同社の市場は拡大傾向にあり、今後も成長ポテンシャルを有していると考えていますが、一方で近年支払保険金の増加傾向が継続しており、収支の圧迫要因となっています。当社は同社の財務基盤強化を目的として、2021年12月に17億円の資本増強を実施しました。今後も同社の財務基盤の強化又は事業拡大のための支援のために、同社への追加投資、その他の経営資源の投入が必要となる可能性があります。また、他社との競合が激しくなった場合、若しくはペット保険への需要が減少した場合、又はペットの伝染病発生等により損害率が上昇した場合には、同社の収益が悪化し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

同社の業績及び財務健全性の基準であるソルベンシー・マージン比率の状況に関しては毎月、また、保険引受リスクに関しては四半期ごとに、同社取締役会等の会議体において確認しており、それらの情報は当社に報告されております。実績が予算に対して著しく悪化している場合には、適宜必要な対応策を講じることとしております。

 

 

ウ.クローズドブック事業に関するリスク

クローズドブックとは、新規引受を停止した保険商品の保有契約ブロックを指します。また、クローズドブック事業とは、他の保険会社が事業環境の変化等に応じて事業戦略・商品ポートフォリオを見直した結果として分離されるクローズドブックを取得・集約し、事業の効率化等による価値向上の取組みを通じて収益を獲得する保険会社の事業形態・ビジネスモデルです。なお、欧米では、事業環境の変化等に応じた事業戦略・商品ポートフォリオの見直しの一環として、クローズドブック取引の市場が普及しており、大きな市場となっております。

当社は、直接子会社であるT&Dユナイテッドキャピタルを通じて、クローズドブック専業保険会社であるFGH Parent, L.P. (以下「フォーティテュード社」といいます。)を当社の持分法適用の関連会社としております。

フォーティテュード社において、新たなクローズドブックの取得が順調に進捗しない場合や、保険・運用収支が悪化した場合等には、フォーティテュード社の収益が減少し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、当社グループでは、T&Dユナイテッドキャピタルの北米拠点であるT&D United Capital North America Inc.からフォーティテュード社へ取締役を派遣するなど、フォーティテュード社事業への直接的関与・牽制・モニタリングを行うとともに、グループの知見を活用した継続的なリスク管理態勢の強化を行っています。

なお、フォーティテュード社は、ALM(アセット・ライアビリティ・マネジメント)を通じて経済価値ベースの企業価値及び規制上の健全性の安定化を図っておりますが、米国会計基準を採用していることから、会計上は、子会社で保有している再保険貸資産(再保険取引に関連して元受保険会社に留め置かれている社債等に対する債権)等の時価変動を当期の損益として認識する一方で、再保険貸資産に対応する保険負債については対応する資産との間で評価方法に相違(例えば、金利上昇局面では計算前提となる割引率の見直しを行わない等)があり、市場の変動によっては、会計上の利益に一時的な影響を与える場合があります。

そのため、当社グループでは2021年3月期より、市場の変動により会計上生じる一時的な評価性損益を一部調整した「グループ修正利益」をグループの経営実態を表す指標として導入しています。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況

2022年度の日本経済は、資源高や円安による物価上昇の影響を受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むなかで個人消費が緩やかに増加するなど、景気は持ち直しの傾向にありました。
 金融市場につきましては、世界的なインフレ圧力の高まりを抑制するため、欧米での利上げが急速に進んだことにより、海外金利は上昇しましたが、2023年3月の米国中堅銀行の経営破綻を契機とする金融不安の広がり等もあり年度末には上昇幅を縮めました。また、国内金利についても、2022年12月に日本銀行がイールドカーブ・コントロール政策を修正し、長期金利の許容変動幅を拡大したことにより上昇しましたが、欧米での金融不安の広がりを受けて、年度末には上昇幅を縮めました。こうした中、国内株式は欧米の金融引き締めによる景気減速懸念が株価への逆風となりましたが、同時に進行した円安や欧米対比で緩和的な日本の金融政策等が下支えとなり、年度を通じてはほぼ横ばいの動きとなりました。
 生命保険業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う入院給付金等の支払い増加や内外金利差の拡大に伴う為替ヘッジコストの上昇等、厳しい経営環境となりましたが、コロナ禍を契機とした保障ニーズが底堅く推移したほか、海外金利の上昇に伴う外貨建保険の販売増等によって、新契約業績は前年度より増加しました。
 

 

(新型コロナウイルス感染症に関する入院給付金の特別取扱い)
 新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う医療機関の逼迫等の社会情勢に鑑み、生命保険会社3社では柔軟な保険約款の解釈・適用により「みなし入院(注1)」を入院給付金のお支払い対象(注2)とする特例措置を行ってまいりました。これにより、本来必要である入院治療を受けられないお客さまに対しても保障を確実にお届けし、生命保険本来の役割である万一の場合に備えた保障を提供するという社会的使命を果たしてまいりました。今後も、社会情勢や政府による新型コロナウイルス感染症の取扱い等も踏まえ、適正なお支払いを続けてまいります。

(注)1 新型コロナウイルス感染症と診断された場合で、入院による治療が必要であったにもかかわらず、

     医療機関の事情等によりただちにご入院できないなど、必要な入院治療を受けられず、ご自宅や

     その他病院等と同等とみなされる施設で治療を受けられる場合を指します。
   2 2022年9月26日以降、政府における新型コロナウイルス感染症に係る発生届の範囲が全国一律に

     重症化リスクの高い方に限定されたことや、2023年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症の

     感染症法上の分類が2類相当から季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられたことを受け

     て、生命保険会社3社では、新型コロナウイルス感染症による入院給付金のお支払い対象を以下

     のとおり変更しております。

 

<新型コロナウイルス感染症による入院給付金のお支払い対象>

 ケース

 陽性判明日(診断日)

 2022年9月25日まで

 2022年9月26日以降
 2023年5月7日まで

 2023年5月8日以降

入院された場合
(約款における取扱い)

お支払い対象

宿泊・自宅療養された場合
(特別取扱い)
 

重症化リスクの高い方(※)

お支払い対象

お支払い対象

お支払い対象外

上記以外の方

 

お支払い対象

お支払い対象外

お支払い対象外

 

(※)①65歳以上の方、②入院を要する方、③重症化リスクがあり、新型コロナ治療薬の投与又は新たに酸素

   投与が必要と医師が判断する方、④妊娠中の方

 

当社グループは、グループ長期ビジョン「Try & Discover 2025」に基づく、グループ成長戦略に取り組み、絶えず変化する人と社会の課題の解決に貢献することで、社会とともに成長する保険グループを目指しております。

つきましては、2022年度の当社グループの主な取組みについてご報告いたします。

 

 

 ①コアビジネスの強化

当社グループは、「お客さま本位」をグループ共通の価値観として、お客さまの利益に繋がる真摯・誠実かつ公正・適切な企業活動を行うために、「T&D保険グループお客さま本位の業務運営に係る基本方針」を定めており、基本方針の趣旨・精神を尊重する企業文化の醸成に取り組んでまいります。この基本方針のもと、生命保険会社3社は、それぞれの特化市場における独自のビジネスモデルに基づき、「コアビジネスの強化」に取り組みました。

 

太陽生命

 高品質の商品・サービスを通じてお客さまに一生涯にわたる安心を提供するため、商品・サービス内容の充実を図っております。
 商品面では、予防保険シリーズにおいて、「ひまわり認知症予防保険」はシニアのお客さまを中心に、「ガン・重大疾病予防保険」は責任世代をはじめとする幅広い年齢層の方に、多くのご支持をいただいております。さらに、2022年5月には、健康状態に不安のある方にも手厚い保障をご準備いただけるよう、「告知緩和型死亡保険」及び「選択緩和型先進医療保険」を発売いたしました。
 サービス面では、お客さまの利便性や満足度の向上のための改善に継続的に取り組み、2022年4月には、「太陽生命マイページ」にて、ご契約者さまはもちろん、被保険者さま及び登録いただいたご家族さまも契約内容の詳細を簡単・便利に確認できるWeb保険証券「デジタル証書」の取扱いを開始いたしました。
 また、「太陽の元気プロジェクト」に取り組み、健康寿命の延伸すなわち“元気に長生きする”という社会的課題にお応えしております。具体的には、従業員向けに、育児や介護との両立等の各種支援制度や健康増進施策の拡充、お客さま向けには、認知症予防・疾病予防サービスや健康増進アプリの提供、社会向けには、株式会社太陽生命少子高齢社会研究所における健康寿命の延伸に貢献するための研究等を行っております。

 

 

大同生命

 中小企業の持続的な発展に一層貢献するため、中小企業の事業継続をお支えする商品と、経営課題の解決に資するサービスの拡充に取り組んでまいりました。
 商品面では、“法人・個人を一体としたトータルな保障の提供”に取り組むなか、“予期せぬリタイアへのそなえ”と“健康経営®(注1)の推進”の機能を一体化し、「死亡」「重大疾病」「就業障がい」を1つの商品で保障する「会社みんなでKENCO+」を提供しております。
 サービス面では、中小企業における健康経営の重要性が一層高まるなか、「大同生命 KENCO SUPPORT PROGRAM(注2)」の提供と機能拡充等を通じて、中小企業で働く方々の健康リスクの把握や生活習慣の改善等、健康経営実践の支援に取り組んでおります。また、中小企業経営者とともに課題解決に取り組むことを目的に、2022年3月より提供を開始したWebサービス「どうだい?」の会員数は既に3万名を超えるなど、多くの方々にご利用いただいております。

 

  (注)1 「健康経営® 」は、「特定非営利活動法人 健康経営研究会」の登録商標です。

 2 企業の健康診断の受診促進の支援、経営者・従業員個々の生活習慣病等の発症リスク分析、継

   続的な健康増進の取組みを促す健康促進ソリューションとインセンティブの提供等、健康経営

   に必要なPDCAサイクルの実践を一貫してサポートするWebサービスです。

 

T&Dフィナンシャル生命

 金融機関等の販売チャネルを通じて、保険商品を販売することをコアビジネスとして、金融市場環境やお客さまニーズを踏まえた新商品の開発及びITを活用したお客さま・代理店向けサービスの拡充により、企業価値の向上に取り組んでまいりました。
 商品面では、投資信託と生命保険の融合により、人生100年時代の自助努力による資産形成をサポートする「ハイブリッドシリーズ」の第3弾商品として、2022年4月に変額保険「ハイブリッド つみたて ライフ」を発売いたしました。本商品はお客さまお一人おひとりのニーズに寄り添った新機軸の資産形成型商品です。
 サービス面では、代理店に向けて、引き続きWebを活用した研修ツール等の充実を図るとともに、オンラインによるリモート研修を積極的に展開しております。また、引受査定業務における自動査定システムの査定時間短縮等により、お客さまの利便性向上を図りました。

 

 

 

 

 ②事業ポートフォリオの多様化・最適化

T&Dユナイテッドキャピタル

 クローズドブック専業保険会社であるフォーティテュード社の約25.9%の持分取得を通じて、同社事業へ参画しております。
 フォーティテュード社は、米国市場でのクローズドブック取得を軸とする成長戦略を推進しておりますが、米国に次ぐ魅力的な取引機会として日本の市場にも注目しており、足もとで国内生保からのクローズドブックの取得を複数件進めるなど、今後拡大が期待される国内クローズドブック市場でのプレゼンスを徐々に高めております。
 当社及びT&Dユナイテッドキャピタルは、クローズドブック事業を新たな成長事業領域の一つと位置づけ、投資利益の獲得に加え、事業ノウハウの取得・蓄積、国内生命保険事業とのシナジーを追求してまいります。

 

 

(新領域への挑戦)
 グループ長期ビジョンにおいて、新領域を探索し、当社グループのコアビジネスである生命保険事業の強化を目的とする新規事業に取り組む方針としております。この方針のもと、2022年6月にコーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)ファンドを設立し、ヘルスケアやインシュアテック等の領域で先進的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップ企業への出資を開始いたしました。同ファンドでは、スタートアップ企業の発展を支援するとともに、当社グループの既存事業の強化や新規事業の創出を目指してまいります。
 また、デジタルツールを活用した顧客基盤の構築に向けて、2022年9月に株式会社All Rightを当社子会社として設立いたしました。同社では、様々な企業やコミュニティと連携することで新たな顧客接点を構築し、お客さまのニーズにお応えする商品・サービスの開発・提供を行ってまいります。

 

③ERMの高度化(資本マネジメントの進化)
(資本効率向上に向けた各種施策の実践)
 保有資産のリスク対比リターンの改善を図るため、金利リスクの削減や政策保有株式の縮減を進めております。当社グループの中でも相対的に長い負債特性を持ち、金利マッチング比率(注1)向上への課題意識が高い大同生命においては、超長期国債の購入継続等により2022年度末の金利マッチング比率を58.4%と前年度末の54.6%から引き上げました。また、太陽生命・大同生命における政策保有株式につきましても、経済合理性に見合う銘柄に限定して保有するという方針のもと、発行体企業との丁寧な対話を通じて段階的な残高縮減を進めた結果、2022年度末の対連結純資産比率は23%と前年度末の33%から大きく低下いたしました。
 さらに、2022年3月の太陽生命による既契約ブロックの出再(注2)に続き、2023年3月には大同生命が終身保険契約の既契約ブロックの一部出再を行いました。加えて、T&Dフィナンシャル生命でも、一部の保険契約で出再を活用しております。既契約の出再により、資産運用リスク等を削減することで、将来収益及び資本効率の向上に繋げてまいります。
(注)1 金利マッチング比率とは、資産と負債のデュレーションについて金額を勘案した一致度合いを管理・把

      握するためのモニタリング指標です。
   2 出再取引とは、再保険会社と契約を締結し、保険契約ブロックに関する財務的なリスクを再保険会社へ

      移転するものであり、当該取引の対象となる保険契約におけるお客さまの契約内容に変更が生じるもの

      ではありません。
 

 

④グループ一体経営の推進
(グループ意識の向上)
 当社では、グループの役職員を対象とした社内IR活動(愛称:“グループ愛あ~る”)を拡充し、当社の経営層とグループ会社の役員・管理職とのスモールミーティングや、全従業員向けの説明動画配信等を積極的に実施いたしました。この活動を通じて、グループの経営理念や経営戦略等のグループ全体方針を役職員一人ひとりと共有し、グループ意識を向上させるとともに、グループ内への市場規律の浸透を図っております。
 
⑤SDGs経営と価値創造
(サステナビリティステートメントの制定)
 事業を通じて社会に果たすべき責任をあらためて整理することで、サステナビリティ課題に対する当社グループの取組み姿勢をステークホルダーのみなさまに表明する「T&D保険グループ サステナビリティステートメント」を2022年5月に制定・公表いたしました。本ステートメントでは、当社グループのサステナビリティに関する基本的な考え方や、グループ長期ビジョンで掲げるサステナビリティ重点テーマについての取組み方針をお示ししております。当社グループは、サステナビリティ重点テーマの選定プロセスの中にSDGsへの貢献を組み入れ、事業の特徴や強みを活かしたグループサステナビリティの取組みを通じて、SDGs達成への貢献を推進してまいります。
 

 

当連結会計年度の業績は、次のとおりです。

 

(連結収支)

区分

前連結

会計年度

(億円)

当連結

会計年度

(億円)

増減額

(億円)

増減率

(%)

経常収益

26,143

32,141

5,997

22.9

 

保険料等収入

17,819

21,782

3,962

22.2

 

資産運用収益

4,769

5,007

238

5.0

 

その他経常収益

3,387

5,351

1,963

58.0

 

持分法による投資利益

167

△167

△100.0

経常費用

25,573

32,882

7,309

28.6

 

保険金等支払金

21,741

25,479

3,737

17.2

 

責任準備金等繰入額

19

29

9

49.2

 

資産運用費用

823

1,910

1,087

132.1

 

事業費

2,292

2,513

220

9.6

 

その他経常費用

696

776

80

11.5

 

持分法による投資損失

2,173

2,173

経常利益又は経常損失(△)

570

△741

△1,311

特別利益

4

14

9

204.8

特別損失

102

88

△14

△13.7

契約者配当準備金繰入額

242

223

△19

△7.8

法人税等合計

85

277

192

226.6

親会社株主に帰属する当期純利益

又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

141

△1,321

△1,463

 

 

① 経常収益

ア 保険料等収入

保険料等収入は、契約業績好調等により前期比で増加しております。

 

イ 資産運用収益

資産運用収益は、主に有価証券売却益の増加等により、前期比で増加しております。

 

(当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の資産運用収益の状況)

区分

連結

太陽生命

大同生命

T&D
フィナンシャル生命

T&Dユナイテッドキャピタル(連結)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

利息及び配当金等収入

3,242

43

1,608

89

1,593

△34

60

△9

3

3

金銭の信託運用益

178

△823

178

△823

売買目的有価証券運用益

△3

△3

有価証券売却益

1,250

1,012

462

369

784

655

2

△13

有価証券償還益

3

△0

3

△0

為替差益

295

14

69

△56

188

71

38

0

△0

貸倒引当金戻入額

2

2

2

0

△0

0

0

その他運用収益

34

9

1

1

26

1

0

0

特別勘定資産運用益

△16

△0

△9

△6

5,007

238

2,147

403

2,592

679

280

△853

3

3

 

 

 

ウ その他経常収益

その他経常収益は、大同生命の既契約終身保険ブロック及びT&Dフィナンシャル生命の既契約一時払終身保険ブロックの再保険取引に伴う責任準備金戻入額の増加等により、前期比で増加しております。

 

② 経常費用

ア 保険金等支払金

保険金等支払金は、解約払戻金や再保険取引に伴う再保険料(※)の増加等により、前期比で増加しております。

※再保険契約に基づいて再保険会社へ支払う保険料。

 

イ 資産運用費用

資産運用費用は、為替ヘッジコスト上昇等に伴う金融派生商品費用の増加、有価証券売却損の増加及びその他運用費用の増加等により、前期比で大幅に増加しています。

 

(当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の資産運用費用の状況)

区分

連結

太陽生命

大同生命

T&D
フィナンシャル生命

T&Dユナイテッドキャピタル(連結)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減額
(億円)

支払利息

17

0

10

△0

0

0

0

△0

10

2

売買目的有価証券運用損

3

3

3

3

有価証券売却損

519

269

156

5

357

258

3

3

有価証券評価損

39

18

14

4

9

△2

13

13

金融派生商品費用

851

545

461

337

361

186

28

21

為替差損

0

0

貸倒引当金繰入額

△0

0

0

△0

貸付金償却

0

0

賃貸用不動産等減価償却費

57

△1

36

△0

26

△0

その他運用費用

415

246

35

△1

385

250

1

0

特別勘定資産運用損

5

5

0

0

4

4

1

1

1,910

1,087

715

345

1,149

701

35

26

24

16

 

 

  ウ 持分法による投資損失

持分法による投資損失は、米国金利上昇に伴いフォーティテュード社において再保険貸資産評価損(※)を計上したこと等により、前期比で大幅に増加しております。なお、持分法による投資損失には、フォーティテュード社と生命保険会社3社の再保険取引に係る未実現損益の調整△55億円が含まれます。

※再保険貸資産評価損は、米国会計基準上、再保険貸資産と保険負債の評価方法の相違から発生する一時的な評価損益であり、グループ修正利益の調整に含めております。

 

③ 経常利益又は経常損失

以上の結果、経常利益は、前期比で大幅に減少し、経常損失に転じております。

 

④ 特別利益・特別損失

特別利益は、固定資産等処分益の増加等により、前期比で増加しております。

特別損失は、価格変動準備金繰入額の減少等により、前期比で減少しております。

 

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比で大幅に減少し、純損失に転じております。

 

なお、親会社株主に帰属する当期純損失に対し、市場の変動により会計上生じる一時的な評価性損益等△2,224億円を調整したグループ修正利益は、902億円(前期比129.9%増)となりました。

 

 

(セグメントの収支)

○生命保険会社3社

<太陽生命>

区分

前事業年度

(億円)

当事業年度

(億円)

増減額

(億円)

増減率

(%)

経常収益

14,398

9,613

△4,785

△33.2

 

保険料等収入

5,981

6,433

451

7.6

 

資産運用収益

1,743

2,147

403

23.1

 

その他経常収益

6,673

1,032

△5,640

△84.5

経常費用

15,265

9,131

△6,133

△40.2

 

保険金等支払金

13,816

7,265

△6,551

△47.4

 

責任準備金等繰入額

16

2

△13

△84.5

 

資産運用費用

369

715

345

93.5

 

事業費

806

884

78

9.7

 

その他経常費用

255

263

8

3.1

経常利益又は経常損失(△)

△866

481

1,347

特別利益

2

12

10

399.3

特別損失

39

40

1

2.7

契約者配当準備金繰入額

125

108

△17

△13.7

法人税等合計

△287

77

364

当期純利益又は当期純損失(△)

△741

268

1,009

 

 

① 経常収益

ア 保険料等収入

保険料等収入は、前期に既契約年金ブロックを出再したことに伴う再保険収入の増加等により、前期比で増加しております。

 

イ 資産運用収益

資産運用収益は、有価証券売却益の増加等により、前期比で増加しております。

 

ウ その他経常収益

その他経常収益は、前期に既契約年金ブロック再保険取引に伴い責任準備金戻入額が増加したことの反動により、前期比で減少しております。

 

② 経常費用

ア 保険金等支払金

保険金等支払金は、前期に既契約年金ブロック再保険取引に伴い再保険料が増加したことの反動により、前期比で減少しております

 

イ 責任準備金等繰入額

責任準備金等繰入額は、前期比で減少しております

 

ウ 資産運用費用

資産運用費用は、主にヘッジコスト上昇に伴う金融派生商品費用の増加等により、前期比で増加しております。

 

エ 事業費

事業費は、業績好調に伴う営業職員報酬の増加、及びシステム経費の増加等により、前期比で増加しております。

 

 

③ 経常利益又は経常損失

以上の結果、経常利益は、前期比で増加しております。

 

④ 特別利益・特別損失

特別利益は、固定資産等処分益の増加により、前期比で増加しております。

特別損失は、概ね前期並みとなっております。

 

⑤ 当期純利益又は当期純損失

以上の結果、当期純利益は、前期比で増加しております。

 

 

<大同生命>

区分

前事業年度

(億円)

当事業年度

(億円)

増減額

(億円)

増減率

(%)

経常収益

10,326

12,330

2,003

19.4

 

保険料等収入

8,080

8,103

22

0.3

 

資産運用収益

1,912

2,592

679

35.6

 

その他経常収益

333

1,634

1,301

390.1

経常費用

9,099

11,489

2,390

26.3

 

保険金等支払金

5,167

8,876

3,708

71.8

 

責任準備金等繰入額

2,115

6

△2,109

△99.7

 

資産運用費用

447

1,149

701

156.6

 

事業費

1,161

1,218

56

4.9

 

その他経常費用

206

239

32

16.0

経常利益

1,227

840

△387

△31.5

特別利益

0

△0

△100.0

特別損失

53

43

△10

△19.5

契約者配当準備金繰入額

117

115

△1

△1.5

法人税等合計

295

189

△106

△36.0

当期純利益

762

493

△269

△35.3

 

 

① 経常収益

ア 資産運用収益

資産運用収益は、有価証券売却益の増加等により、前期比で増加しております。

 

イ その他経常収益

その他経常収益は、既契約終身保険ブロック再保険取引に伴う責任準備金戻入額の増加等により、前期比で増加しております。

 

② 経常費用

ア 保険金等支払金

保険金等支払金は、既契約終身保険ブロック再保険取引に伴う再保険料の増加等により、前期比で増加しております。

 

イ 責任準備金等繰入額

責任準備金等繰入額は、既契約終身保険ブロック再保険取引に伴う責任準備金戻入額の増加等により、前期比で減少しております。

 

ウ 資産運用費用

資産運用費用は、有価証券売却損の増加やヘッジコスト上昇に伴う金融派生商品費用の増加等により、前期比で増加しております。

 

エ 事業費

事業費は、人件費及びシステム経費の増加等により、前期比で増加しております。

 

③ 経常利益

以上の結果、経常利益は、前期比で減少しております。

 

 

④ 特別損失

特別損失は、固定資産等処分損の減少等により、前期比で減少しております。

 

⑤ 当期純利益

以上の結果、当期純利益は、前期比で減少しております。

 

<T&Dフィナンシャル生命>

区分

前事業年度

(億円)

当事業年度

(億円)

増減額

(億円)

増減率

(%)

経常収益

4,853

9,809

4,956

102.1

 

保険料等収入

3,671

7,146

3,475

94.7

 

資産運用収益

1,133

280

△853

△75.3

 

その他経常収益

48

2,382

2,334

    -

経常費用

4,796

9,699

4,902

102.2

 

保険金等支払金

2,707

9,284

6,576

242.9

 

責任準備金等繰入額

1,836

19

△1,817

△99.0

 

資産運用費用

8

35

26

320.9

 

事業費

205

300

95

46.4

 

その他経常費用

38

59

20

54.0

経常利益

56

110

53

95.0

特別利益

特別損失

8

7

△1

△18.9

契約者配当準備金繰入額又は

契約者配当準備金戻入額(△)

△0

0

0

法人税等合計

15

23

8

51.0

当期純利益

31

79

47

148.2

 

 

① 経常収益

ア 保険料等収入

保険料等収入は、一時払商品の販売好調等により、前期比で増加しております。

 

イ 資産運用収益

資産運用収益は、金銭の信託運用益及び有価証券売却益の減少等により、前期比で減少しております。

 

ウ その他経常収益

その他経常収益は、既契約一時払終身保険ブロック再保険取引に伴う責任準備金戻入額の増加等により、前期比で増加しております。

 

② 経常費用

ア 保険金等支払金

保険金等支払金は、再保険料の増加等により、前期比で増加しております。

 

イ 責任準備金等繰入額

責任準備金等繰入額は、既契約一時払終身保険ブロック再保険取引に伴う責任準備金戻入額の増加等により、前期比で減少しております。

 

ウ 資産運用費用

資産運用費用は、金融派生商品費用の増加等により、前期比で増加しております。

 

③ 経常利益

以上の結果、経常利益は、前期比で増加しております。

 

 

④ 特別損失

特別損失は、概ね前期並みとなっております。

 

⑤ 当期純利益

以上の結果、当期純利益は、前期比で増加しております。

 

○T&Dユナイテッドキャピタル(連結)

 主に米国金利上昇に伴いフォーティテュード社において再保険貸資産評価損を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期から2,045億円減少し、2,124億円の親会社株主に帰属する当期純損失(前期は79億円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 なお、修正利益については、前期から103億円減少し、82億円(前期比55.6%減)となりました。

 

 なお、フォーティテュード社への出資及び出再の状況は以下のとおりです。

 

① 出資

 当連結会計年度末

既出資額

(億円)

出資コミットメント額

(億円)

合計

(億円)

1,082

296

1,378

 

※上記出資コミットメント額については、2023年5月12日に出資を実施しております。

 

② グループ内出再

 当連結会計年度末

 

出再責任準備金

(億円)

太陽生命

3,690

大同生命

1,528

T&Dフィナンシャル生命

3,164

合計

8,383

 

※出再責任準備金の大部分について、担保を設定しており、フォーティテュード社の信用リスクが顕在化した場合の影響は限定的と考えております。

※再保険取引のリスク管理については、「3 事業等のリスク-(3)事業のリスク-①生命保険事業のリスク-ア.保険引受リスク」をご参照ください。

 

 

(生命保険会社3社の契約業績等(単体))

生命保険会社3社(合算)の契約業績は以下のとおりであります。

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約年換算保険料(新契約には、転換による純増加を含みます。以下同じ)は、保障ニーズの高まる中、対面・非対面を融合した営業の定着等により1,508億円(前期比23.7%増)となり、前期比で増加しました。医療保障・生前給付保障等の第三分野の新契約年換算保険料についても、383億円(同6.7%増)となり、前期比で増加しました。

また、個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約年換算保険料は1兆5,650億円(同1.4%増)となり、前期比で増加しました。

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約高(新契約には、転換による純増加を含みます。以下同じ)は、4兆447億円(同16.1%増)となり、前期比で増加しました。

また、当連結会計年度末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約高は52兆8,349億円(同2.6%減)となり、前期比で減少しました。

以下、生命保険会社3社の契約業績に重要な影響を与えた要因について説明いたします。

 

① 太陽生命

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約年換算保険料は、保障ニーズの高まる中、対面・非対面を融合した営業活動を通じて保障性商品の販売が好調だった半面、貯蓄性商品の販売が伸び悩み、全体では333億円(前期比2.5%減)となり、前期比で減少しました。医療保障・生前給付保障等の第三分野の新契約年換算保険料については、207億円(同5.0%増)となり、前期比で増加しました。また、個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約年換算保険料は、5,727億円(同1.3%減)となり、前期比で減少しました。

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約高は、2,371億円(同32.0%増)となり、前期比で増加しました。また、当連結会計年度末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約高は12兆9,919億円(同10.6%減)となり、前期比で減少しました。

 

② 大同生命

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約年換算保険料は、保障ニーズの高まる中、対面・非対面を組み合わせた丁寧なコンサルティング営業の実践等により670億円(前期比10.5%増)となり、前期比で増加しました。医療保障・生前給付保障等の第三分野の新契約年換算保険料についても、173億円(同11.7%増)となり、前期比で増加しました。また、個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約年換算保険料は、8,020億円(同0.4%増)となり、概ね前期並みとなりました。

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約高は、3兆1,199億円(同8.3%増)となり、前期比で増加しました。また、当連結会計年度末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約高は36兆5,861億円(同0.4%減)となり、概ね前期並みとなりました。

 

③ T&Dフィナンシャル生命

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約年換算保険料は、一時払商品の販売好調等により、505億円(前期比86.1%増)となり、前期比で増加しました。医療保障・生前給付保障等の第三分野の新契約年換算保険料については、3億円(同56.3%減)となり、前期比で減少しました。また、個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約年換算保険料は、1,902億円(同15.9%増)となり、前期比で増加しました。

個人保険及び個人年金保険を合計した新契約高は、6,875億円(同63.2%増)となり、前期比で増加しました。また、当連結会計年度末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約高は3兆2,568億円(同8.7%増)となり、前期比で増加しました。

 

以下、[保険引受業務] ア 保有契約高明細表、イ 新契約高明細表、ウ 保有契約年換算保険料明細表、エ 新契約年換算保険料明細表、オ 保険料明細表及びカ 保険金等明細表に記載の各数値は、太陽生命、大同生命及びT&Dフィナンシャル生命の合算数値であります。

 

 [保険引受業務]

ア 保有契約高明細表

 

区分

前連結会計年度末
(2022年3月31日)
(百万円)

当連結会計年度末
(2023年3月31日)
(百万円)

個人保険

49,882,447

48,834,821

個人年金保険

4,367,752

4,000,123

小計

54,250,200

52,834,945

団体保険

15,562,043

15,486,204

団体年金保険

1,491,905

1,540,914

その他

8,872

8,786

71,313,020

69,870,851

 

 

 当連結会計年度末のセグメント別保有契約高

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度末
(百万円)

前年度末比

増減率(%)

当連結会計年度末
(百万円)

前年度末比

増減率(%)

当連結会計年度末
(百万円)

前年度末比

増減率(%)

個人保険

10,128,725

△10.8

35,544,587

△0.3

3,161,509

9.3

個人年金保険

2,863,249

△9.9

1,041,559

△4.1

95,314

△9.0

小計

12,991,974

△10.6

36,586,147

△0.4

3,256,823

8.7

団体保険

9,596,818

0.4

5,889,385

△1.9

1

△57.5

団体年金保険

929,550

7.9

609,590

△3.0

1,773

△3.8

その他

4,616

△1.1

3,926

△0.6

243

△3.0

23,522,959

△5.7

43,089,049

△0.6

3,258,842

8.6

 

(注) 1 個人年金保険、団体保険(年金特約)の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資(ただし、変額個人年金保険は、責任準備金(最低保証に係る部分を除く))と年金支払開始後契約の責任準備金額の合計額であります。

2 団体年金保険の金額は、責任準備金額であります。

3 その他は、財形保険、財形年金保険、医療保障保険、就業不能保障保険、受再保険の合計で表示しております。なお、各々の計上基準については、財形保険、財形年金保険の金額は、責任準備金額(財形年金保険(財形年金積立保険を除く)の年金支払開始前契約は年金支払開始時における年金原資)、医療保障保険の金額は入院給付金日額、就業不能保障保険の金額は就業不能保険金月額であります。

 

 

 

イ 新契約高明細表

 

区分

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

(百万円)

個人保険

3,473,749

4,030,707

個人年金保険

8,655

14,001

小計

3,482,405

4,044,708

団体保険

19,004

1,356

団体年金保険

11

5

その他

7

8

3,501,429

4,046,077

 

 

 当連結会計年度のセグメント別新契約高

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

232,216

28.3

3,113,494

8.4

684,996

63.3

個人年金保険

4,912

6,498

△22.3

2,590

54.4

小計

237,128

32.0

3,119,992

8.3

687,586

63.2

団体保険

164

△98.9

1,191

△65.3

団体年金保険

5

△56.4

その他

1

3.3

4

244.7

2

△49.2

237,299

21.5

3,121,189

8.2

687,588

63.2

 

(注) 1 個人保険及び個人年金保険は、転換による純増加を含みます。

2 個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。

3 団体年金保険の金額は、第1回収入保険料であります。

4 その他は、財形保険、財形年金保険、医療保障保険、就業不能保障保険、受再保険の合計で表示しております。なお、各々の計上基準については、財形保険、財形年金保険の金額は、第1回収入保険料(財形年金保険(財形年金積立保険を除く)の年金支払開始前契約は年金支払開始時における年金原資)、医療保障保険の金額は入院給付金日額、就業不能保障保険の金額は就業不能保険金月額であります。

 

 

ウ 保有契約年換算保険料明細表

 

区分

前連結会計年度末
(2022年3月31日)
(百万円)

当連結会計年度末
(2023年3月31日)
(百万円)

個人保険

1,191,003

1,219,576

個人年金保険

352,172

345,458

1,543,175

1,565,035

 うち医療保障・生前給付保障等

277,592

287,058

 

 

 当連結会計年度末のセグメント別保有契約年換算保険料

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度末
(百万円)

前年度末比

増減率(%)

当連結会計年度末
(百万円)

前年度末比

増減率(%)

当連結会計年度末
(百万円)

前年度末比

増減率(%)

個人保険

303,814

△0.6

736,604

0.5

179,157

17.5

個人年金保険

268,939

△2.0

65,468

△0.8

11,050

△6.0

572,754

△1.3

802,072

0.4

190,208

15.9

うち医療保障・生前給付保障等

133,607

4.6

149,923

2.4

3,527

2.3

 

(注) 1 年換算保険料とは、1回当たりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年当たりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間で除した金額)。

2 医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除く。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含む。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。

 

エ 新契約年換算保険料明細表

 

区分

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

(百万円)

個人保険

121,456

149,741

個人年金保険

500

1,135

121,956

150,877

 うち医療保障・生前給付保障等

35,947

38,346

 

 

 当連結会計年度のセグメント別新契約年換算保険料

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

32,935

△3.8

66,719

10.8

50,086

85.7

個人年金保険

381

290

△23.8

464

159.2

33,316

△2.5

67,009

10.5

50,550

86.1

うち医療保障・生前給付保障等

20,703

5.0

17,334

11.7

309

△56.3

 

(注) 転換による純増加を含みます。

 

 

オ 保険料明細表

 

区分

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

(百万円)

個人保険

1,523,379

1,706,753

個人年金保険

56,969

56,138

団体保険

46,887

47,063

団体年金保険

112,203

162,270

その他

2,218

2,212

1,741,658

1,974,438

 

 

 当連結会計年度のセグメント別保険料

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

360,806

△21.3

733,735

0.7

612,212

82.2

個人年金保険

32,916

1.4

20,828

△7.8

2,392

24.8

団体保険

26,827

△0.3

20,235

1.3

団体年金保険

129,723

64.6

32,413

△2.5

133

0.9

その他

994

△4.2

1,200

3.3

17

△2.2

551,268

△7.8

808,414

0.3

614,755

81.8

 

(注) その他は、財形保険、財形年金保険、医療保障保険、就業不能保障保険、受再保険の合計で表示しております。

 

 

カ 保険金等明細表

前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

区分

保険金
(百万円)

年金
(百万円)

給付金
(百万円)

解約返戻金
(百万円)

その他返戻金
(百万円)

個人保険

367,069

27

61,218

342,036

14,340

個人年金保険

366

249,204

20,506

35,561

68,102

団体保険

21,216

406

134

16

団体年金保険

16,276

30,931

70,718

43,300

5,717

その他

270

195

151

355

301

405,199

280,766

152,729

421,270

88,461

 

 

当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

 

区分

保険金
(百万円)

年金
(百万円)

給付金
(百万円)

解約返戻金
(百万円)

その他返戻金
(百万円)

個人保険

377,517

22

103,314

560,060

14,478

個人年金保険

574

279,867

18,166

47,382

88,129

団体保険

22,373

385

128

41

0

団体年金保険

5,195

30,899

72,653

12,892

3,547

その他

307

189

270

470

366

405,968

311,365

194,533

620,847

106,522

 

 

 当連結会計年度のセグメント別保険金等

 保険金

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

176,736

△6.0

137,710

6.7

63,070

26.2

個人年金保険

374

7.7

199

964.4

団体保険

12,793

10.6

9,580

△0.7

団体年金保険

5,195

△68.1

その他

0

△64.2

295

22.8

12

△58.7

195,100

△9.8

147,785

6.3

63,082

26.2

 

 

 年金

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

22

△18.9

個人年金保険

210,936

16.8

56,291

2.9

12,639

△8.7

団体保険

344

△3.8

40

△13.4

1

△33.0

団体年金保険

24,221

0.6

6,626

△2.5

51

△22.1

その他

60

△1.5

111

△2.3

17

△11.3

235,562

14.8

63,091

2.3

12,710

△8.8

 

 

 

 給付金

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

70,176

79.7

17,638

38.9

15,499

63.7

個人年金保険

10,380

△11.9

7,273

△9.6

513

△24.8

団体保険

45

116.2

82

△26.8

団体年金保険

27,228

7.2

45,273

0.2

151

5.1

その他

242

82.2

27

52.4

0

66.4

108,073

41.5

70,294

6.4

16,164

57.1

 

 

 解約返戻金

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

43,262

32.2

256,558

12.1

260,239

223.9

個人年金保険

36,931

40.9

9,150

17.2

1,300

△15.7

団体保険

41

△100.0

団体年金保険

11,830

△72.2

1,061

35.0

その他

247

43.3

220

23.1

2

△34.4

92,314

△9.2

266,990

12.3

261,541

219.3

 

 

 その他返戻金

区分

太陽生命

大同生命

T&Dフィナンシャル生命

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

当連結会計年度
(百万円)

前期比

増減率(%)

個人保険

8,321

8.0

6,059

△6.3

97

△42.0

個人年金保険

84,536

29.0

233

3.8

3,359

44.5

団体保険

0

団体年金保険

1,874

△54.3

1,667

3.4

5

△3.0

その他

80

148.3

286

6.5

94,812

22.5

8,246

△3.8

3,462

38.6

 

(注) その他は、財形保険、財形年金保険、医療保障保険、就業不能保障保険、受再保険の合計で表示しております。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

資本の財源及び資金の流動性については、「(2)財政状態の状況」及び「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

(2)財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は16兆7,738億円(前年度末比5.8%減)となりました。

主な資産構成は、公社債を中心とする有価証券11兆7,841億円(同9.0%減)、貸付金1兆7,578億円(同3.7%増)、金銭の信託1兆2,174億円(同8.1%減)、現金及び預貯金1兆1,408億円(同28.1%増)、有形固定資産3,824億円(同2.6%増)であります。

負債合計は15兆7,801億円(同3.9%減)となりました。その大部分を占める保険契約準備金は14兆558億円(同3.1%減)となっております。

純資産合計は9,936億円(同28.5%減)となりました。純資産の部中、その他有価証券評価差額金は2,748億円(同46.1%減)となっております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、保険料等収入によるキャッシュイン、保険金等支払によるキャッシュアウトが大半を占めております。

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前期から892億円支出減の3,076億円の支出となりました。これは主に、保険料等収入が増加したことによります。

なお、保険料等収入は、前連結会計年度から3,962億円増加し、2兆1,782億円となりました。

当社グループの投資活動によるキャッシュ・フローは、収入保険料の運用に係るキャッシュ・フローが中心です。主な資産運用に関するキャッシュ・フローは有価証券の取得・売却等、資金の貸付・回収等です。

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前期から3,827億円収入増の6,659億円の収入となりました。

収入増加の主な要因は、大同生命の既契約終身保険ブロック及びT&Dフィナンシャル生命の既契約一時払終身保険ブロック再保険取引に伴い有価証券の売却・金銭の信託の解約を行ったことによります。

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前期から488億円支出増の1,065億円の支出となりました。

支出増加の主な要因は、社債償還による支出370億円、借入金の返済による支出249億円によります。

なお、当社の株主還元は、当社及びグループ会社の経営の健全性維持に留意し、グループとして必要な内部留保を確保したうえで株主価値の向上に取り組み、安定的な利益配分を実施していくことを基本方針としております。

以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期から2,502億円増加し、1兆1,655億円(前年度末残高は9,152億円)となりました。

 

(4)生産、受注及び販売の実績

当社グループの主たる事業である生命保険業における業務の特殊性により、該当する情報がないため記載しておりません。

 

 

(5)その他重要事項

生命保険会社3社合算の基礎利益は930億円(前期比46.2%減)、順ざや額は557億円(同33.4%減)となりました。

当連結会計年度末の連結ソルベンシー・マージン比率は920.1%となりました(前連結会計年度末は1,026.3%)。また、連結実質純資産は1兆8,691億円となりました(同2兆6,675億円)。

生命保険会社3社のその他重要事項は以下のとおりです。

なお、当連結会計年度より基礎利益及び順ざやの算出方法が一部変更になっております。対前年との比較は、前年数値を新基準で算出した金額で行っています。

 

① 太陽生命

基礎利益は、新型コロナウイルス感染症により給付金の支払が増加したこと等により212億円(前期比54.1%減)となりました。順ざや額は、予定利息負担の減少等により420億円(同23.1%増)となりました。

ソルベンシー・マージン比率は580.9%(前年度末は734.2%)となりました。また、実質純資産額は6,177億円(同8,520億円)となりました。

 

② 大同生命

基礎利益は、順ざやの減少等により750億円(前期比42.1%減)となりました。順ざや額は、為替ヘッジコストの増加等により156億円(同70.0%減)となりました。

ソルベンシー・マージン比率は1,116.1%(前年度末は1,203.8%)となりました。また、実質純資産額は1兆2,632億円(同1兆5,661億円)となりました。

 

③ T&Dフィナンシャル生命

基礎利益は、△32億円(前期は△30億円)となりました。逆ざや額は19億円(前期比27.4%減)となりました。

ソルベンシー・マージン比率は659.4%(前年度末は749.5%)となりました。また、実質純資産額は645億円(同1,097億円)となりました。

 

(当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の基礎利益)

区分

合算

太陽生命

大同生命

T&D
フィナンシャル生命

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減
(億円)

当連結
会計年度
(億円)

前期比
増減
(億円)

経常利益A

1,432

1,014

481

1,347

840

△387

110

53

キャピタル損益B

513

521

279

333

352

369

△118

△180

臨時損益C

△11

1,292

△11

1,265

△261

△209

261

236

基礎利益A-B-C

930

△799

212

△250

750

△546

△32

△2

 

 

 

(当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の順ざやの状況)

区分

合算

太陽生命

大同生命

T&D
フィナンシャル生命

当連結
会計年度

前期比
増減

当連結
会計年度

前期比
増減

当連結
会計年度

前期比
増減

当連結
会計年度

前期比
増減

順ざや額(億円)
(負値の場合は逆ざや額)

557

△279

420

78

156

△365

△19

7

基礎利益上の運用収支等の利回り(%)

1.87

△0.32

1.73

△0.61

1.80

0.14

(期中)平均予定利率(%)

1.15

△0.49

1.48

△0.03

1.91

0.10

一般勘定(経過)責任準備金(億円)

138,241

△3,616

58,115

△3,525

63,311

391

16,814

△482

 

   (注) 1 順ざや額は、次の算式で算出しております。

順ざや額=(基礎利益上の運用収支等の利回り-(期中)平均予定利率)×一般勘定(経過)責任準備金

2 基礎利益上の運用収支等の利回りは、基礎利益に含まれる運用収支(一般勘定分の資産運用損益)から契約者配当金積立利息繰入額を控除したものの、一般勘定(経過)責任準備金に対する利回りのことであります。

3 (期中)平均予定利率は、予定利息の一般勘定(経過)責任準備金に対する利回りのことであります。

4 一般勘定(経過)責任準備金は、危険準備金を除く一般勘定部分の責任準備金について、以下の方式で算出しております。

一般勘定(経過)責任準備金=(期始責任準備金+期末責任準備金-予定利息)×1/2

 

(当連結会計年度末(2023年3月31日)のソルベンシー・マージン比率の状況)

区分

連結

太陽生命

大同生命

T&D
フィナンシャル生命

当連結
会計年度末
(%)

前年度末比

増減
(ポイント)

当連結
会計年度末
(%)

前年度末比

増減
(ポイント)

当連結
会計年度末
(%)

前年度末比

増減
(ポイント)

当連結
会計年度末
(%)

前年度末比

増減
(ポイント)

ソルベンシー・マージン比率

920.1

△106.2

580.9

△153.3

1,116.1

△87.7

659.4

△90.1

 

 

(当連結会計年度末(2023年3月31日)の実質純資産額の状況)

区分

連結

太陽生命

大同生命

T&D
フィナンシャル生命

当連結
会計年度末
(億円)

前年度末比
増減
(億円)

当連結
会計年度末
(億円)

前年度末比
増減
(億円)

当連結
会計年度末
(億円)

前年度末比
増減
(億円)

当連結
会計年度末
(億円)

前年度末比
増減
(億円)

実質純資産額

18,691

△7,983

6,177

△2,342

12,632

△3,029

645

△452

 

 

(参考1)固有指標の説明

1.基礎利益

基礎利益とは生命保険本業における期間収益を示す指標の一つであります。

生命保険会社においては、株式、債券、為替市況等の運用環境が変動した場合、有価証券売却損益、有価証券評価損及び為替差損益が発生し、経常利益に大きな影響を与えることがあります。そのため、生命保険会社各社は、ディスクロージャー推進の一環として一般社団法人生命保険協会が定める「ディスクロージャー開示基準」に基づき、2001年3月期決算から、保険本業の期間収益を示す指標として、基礎利益を公表しております。基礎利益は、「経常利益」から有価証券売却益、有価証券売却損、有価証券評価損等の「キャピタル損益」と危険準備金戻入額、危険準備金繰入額、貸付金償却等の「臨時損益」を控除したものであります。基礎利益については、損益計算書に項目が設けられていませんが、参考情報として開示しております。

なお、当連結会計年度より基礎利益の算出方法が一部変更になっております。

 

2.順ざや・逆ざや

生命保険会社は、保険契約者が支払う保険料を計算するにあたって、あらかじめ資産運用による一定の運用収益を見込み、その分保険料を割り引いて計算しております。この割引率を予定利率といいます。そのため、保険会社は、毎年割り引いた分に相当する金額(予定利息)を運用収益等で確保する必要があります。

予定利息を実際の運用収益等でまかなえている状態を「順ざや」といい、まかなえていない状態を「逆ざや」といいます。

なお、当連結会計年度より順ざや・逆ざやの算出方法が一部変更になっております。

<順ざや・逆ざやの算出方法>

 順ざや・逆ざや = ( 基礎利益上の運用収支等の利回り ― 平均予定利率 ) × 一般勘定責任準備金

 ※「平均予定利率」とは、予定利息の一般勘定責任準備金に対する利回りをいいます。

 

 

3.責任準備金

責任準備金とは、将来の保険金等の支払いを確実に行うため、保険料や運用収益等を財源として積み立てる準備金のことで、生命保険会社の負債の最も大きな部分を占めております。

なお、責任準備金は期末において繰入と戻入とを相殺した差額を損益計算書に計上します。すなわち、繰入額が戻入額を上回る場合はその差額を責任準備金繰入額として経常費用の科目に表示し、戻入額が繰入額を上回る場合はその差額を責任準備金戻入額として経常収益の科目に表示します。

 

4.ソルベンシー・マージン比率

ソルベンシー・マージンは、大地震や株の暴落等、通常の予測を超えて発生するリスクに対応するための財務的な余裕である「支払余力」を意味しております。保険会社は、将来の保険金等の支払いに備えて通常予測できる範囲のリスクについては、責任準備金を積み立てて対応しておりますが、ソルベンシー・マージンは、これを超えるリスクへの備えとなります。ソルベンシー・マージン比率は、「ソルベンシー・マージン総額」(純資産の部合計、価格変動準備金、危険準備金、一般貸倒引当金等)を、通常の予測を超えて発生するリスクを計量化した「リスクの合計額」の2分の1で割ることにより算出される比率であります。

ソルベンシー・マージン比率が200%以上であれば、健全性について一つの基準を満たしていることを示しております。

 

5.実質純資産額

実質純資産額とは、貸借対照表の資産を基礎として計算した額(有価証券・不動産等について一定の時価評価を行ったもの)から負債を基礎として計算した額(負債の額から価格変動準備金・危険準備金等の額を差し引いた額)を控除した金額をいい、金融庁による早期是正措置において、実質的な債務超過の判定基準として用いられる行政監督上の指標の一つです。

 

 

(参考2) 連結ソルベンシー・マージン比率

 

項   目

前連結会計年度末
(2022年3月31日)
(百万円)

当連結会計年度末
(2023年3月31日)
(百万円)

連結ソルベンシー・マージン総額              (A)

2,470,584

2,123,602

 

資本金等

890,770

697,008

 

価格変動準備金

259,979

267,329

 

危険準備金

148,448

150,416

 

異常危険準備金

275

316

 

一般貸倒引当金

2,033

1,818

 

(その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ損益
(税効果控除前))×90%(マイナスの場合100%)

628,169

355,234

 

土地の含み損益×85%(マイナスの場合100%)

107,251

116,935

 

未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の合計額(税効果控除前)

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額

253,300

237,712

 

配当準備金中の未割当額

7,914

7,383

 

税効果相当額

134,925

116,406

 

負債性資本調達手段等

183,500

133,500

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額及び負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額

 

少額短期保険業者に係るマージン

 

控除項目

△145,986

39,540

連結リスクの合計額

 


(B)

481,424

461,574

 

保険リスク相当額          R1

35,771

34,665

 

一般保険リスク相当額        R5

2,235

2,568

 

巨大災害リスク相当額        R6

 

第三分野保険の保険リスク相当額      R8

19,112

19,344

 

少額短期保険業者の保険リスク相当額  R9

 

予定利率リスク相当額        R2

35,318

26,893

 

最低保証リスク相当額        R7

661

639

 

資産運用リスク相当額        R3

431,730

420,692

 

経営管理リスク相当額        R4

10,496

10,096

連結ソルベンシー・マージン比率

 

 


 

 

1,026.3%

920.1%

 

(注) 1 上記は、保険業法施行規則第210条の11の3、第210条の11の4及び平成23年金融庁告示第23号の規定に基づいて算出しております。

   2 「最低保証リスク相当額 R7」は、標準的方式を用いて算出しております。

 

 

(参考3) 生命保険会社3社のソルベンシー・マージン比率

 

太陽生命

項 目

前事業年度末
(2022年3月31日)
(百万円)

当事業年度末
(2023年3月31日)
(百万円)

ソルベンシー・マージン総額                (A)

779,699

575,945

 

資本金等

177,772

163,529

 

価格変動準備金

131,356

134,651

 

危険準備金

67,325

68,475

 

一般貸倒引当金

1,582

1,378

 

(その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ損益
(税効果控除前))×90%(マイナスの場合100%)

233,664

93,015

 

土地の含み損益×85%(マイナスの場合100%)

27,917

31,356

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額

17,887

17,174

 

配当準備金中の未割当額

1,669

1,380

 

税効果相当額

20,522

14,983

 

負債性資本調達手段等

100,000

50,000

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額及び
負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額

 

控除項目

リスクの合計額


(B)

 

 

212,366

198,288

 

保険リスク相当額

1

13,031

12,290

 

第三分野保険の保険リスク相当額

8

11,239

11,211

 

予定利率リスク相当額

2

11,444

9,782

 

最低保証リスク相当額

7

9

9

 

資産運用リスク相当額

3

194,878

182,747

 

経営管理リスク相当額

4

4,612

4,320

ソルベンシー・マージン比率

 

 


 

 

734.2%

580.9%

 

(注) 1 保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。

2 「最低保証リスク相当額 R7」は、標準的方式を用いて算出しております。

 

 

 

大同生命

項 目

前事業年度末
(2022年3月31日)
(百万円)

当事業年度末
(2023年3月31日)
(百万円)

ソルベンシー・マージン総額                (A)

1,510,027

1,344,496

 

資本金等

514,178

483,070

 

価格変動準備金

123,898

127,322

 

危険準備金

77,731

78,781

 

一般貸倒引当金

317

367

 

(その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ損益
(税効果控除前))×90%(マイナスの場合100%)

405,273

276,906

 

土地の含み損益×85%(マイナスの場合100%)

67,993

74,235

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額

199,986

196,387

 

配当準備金中の未割当額

6,245

6,002

 

税効果相当額

114,403

101,422

 

負債性資本調達手段等

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額及び
負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額

 

控除項目

リスクの合計額


(B)

 

 

250,874

240,911

 

保険リスク相当額

1

22,660

22,278

 

第三分野保険の保険リスク相当額

8

7,632

7,876

 

予定利率リスク相当額

2

17,637

11,515

 

最低保証リスク相当額

7

498

487

 

資産運用リスク相当額

3

225,385

221,694

 

経営管理リスク相当額

4

5,476

5,277

ソルベンシー・マージン比率

 

 


 

 

1,203.8%

1,116.1%

 

(注) 1 保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。

2 「最低保証リスク相当額 R7」は、標準的方式を用いて算出しております。

 

 

T&Dフィナンシャル生命

項 目

前事業年度末
(2022年3月31日)
(百万円)

当事業年度末
(2023年3月31日)
(百万円)

ソルベンシー・マージン総額                (A)

103,932

96,837

 

資本金等

74,108

82,048

 

価格変動準備金

4,724

5,355

 

危険準備金

3,392

3,160

 

一般貸倒引当金

3

2

 

(その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ損益
(税効果控除前))×90%(マイナスの場合100%)

△13,643

△17,880

 

土地の含み損益×85%(マイナスの場合100%)

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額

35,426

24,150

 

配当準備金中の未割当額

 

税効果相当額

 

負債性資本調達手段等

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額及び
負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額

 

控除項目

△79

リスクの合計額


(B)

 

27,733

29,369

 

保険リスク相当額

1

724

696

 

第三分野保険の保険リスク相当額

8

239

256

 

予定利率リスク相当額

2

6,236

5,594

 

最低保証リスク相当額

7

154

143

 

資産運用リスク相当額

3

20,489

22,732

 

経営管理リスク相当額

4

835

882

ソルベンシー・マージン比率

 

 


 

 

749.5%

659.4%

 

(注) 1 保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。

2 「最低保証リスク相当額 R7」は、標準的方式を用いて算出しております。

 

 

 

(参考4) 市場整合的エンベディッド・バリュー(MCEV)

①市場整合的エンベディッド・バリューについて

エンベディッド・バリュー(Embedded Value、以下、EV)とは、株主に帰属すると考えられる価値であり、貸借対照表などから計算される「修正純資産」と、保有契約に基づき計算される「保有契約価値」を合計したものであります。欧州では、生命保険会社の企業価値を評価する指標の一つとされております。

現行の生命保険会社の財務会計では、新契約獲得から会計上の利益の実現までにタイム・ラグがあります。

一方、EVでは、将来の利益貢献が新契約獲得時に認識されるため、財務会計による財務情報を補強することができると考えられております。

当グループでは、欧州の主要保険会社のCFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)から構成されるCFOフォーラムによって公表されたEV計算の基準である「The European Insurance CFO Forum Market Consistent Embedded Value Principles(※)(MCEV原則)」に基づいたEV(以下、MCEV)を開示しております。(※)Copyright© Stichting CFO Forum Foundation 2008

 

②MCEV及びGroup MCEV

 

前事業年度末

(2022年3月31日)

(億円)

当事業年度末

(2023年3月31日)

(億円)

Group MCEV

35,085

33,313

 

対象事業のMCEV(注)1

34,146

34,403

 

非対象事業の純資産(注)2

939

△1,090

 

(注) 1 当グループの生命保険事業を対象にしております。

2 当グループの生命保険以外の事業に係る会計基準に基づく純資産であります。

 

対象事業のMCEVの内訳

 

前事業年度末

(2022年3月31日)

(億円)

当事業年度末

(2023年3月31日)

(億円)

MCEV

34,146

34,403

 

修正純資産

19,310

15,114

 

保有契約価値

14,835

19,289

新契約価値(注)

1,669

1,670

 

(注)  当年度中に販売した新契約(転換契約を含む)の年度末における価値を表したものであります。

 

   当事業年度末のMCEVは、新契約の獲得等により257億円増加し、3兆4,403億円となりました。修正純資産は内外金利上昇に伴う債券の時価下落等により減少し、保有契約価値は新契約の獲得、国内金利上昇等により増加しました。

   また、新契約価値は1,670億円となりました。

 

③各社別のMCEV

 

 

前事業年度末

(2022年3月31日)

(億円)

当事業年度末

(2023年3月31日)

(億円)

 太陽生命

MCEV

11,345

10,842

 

 

修正純資産

6,710

5,033

 

 

保有契約価値

4,635

5,808

 

新契約価値

575

493

 大同生命

MCEV

21,481

22,225

 

 

修正純資産

11,454

9,331

 

 

保有契約価値

10,026

12,893

 

新契約価値

1,056

1,094

 T&Dフィナンシャル生命

MCEV

1,113

1,266

 

 

修正純資産

939

679

 

 

保有契約価値

174

586

 

新契約価値

38

82

 

 (注)  T&Dフィナンシャル生命の新契約価値は契約獲得時点の評価としております。

 

④第三者機関の意見

   当グループは、保険数理に関する専門的知識を有する第三者機関(アクチュアリー・ファーム)に、当グループのMCEV及びGroupMCEVについて検証を依頼し、意見書を受領しております。

 

(参考5) 資産運用業務(連結)
① 運用資産明細表

 

区分

前連結会計年度末
(2022年3月31日)

当連結会計年度末
(2023年3月31日)

金額
(百万円)

構成比
(%)

金額
(百万円)

構成比
(%)

預貯金

890,553

5.0

1,140,753

6.8

コールローン

504

0.0

543

0.0

買入金銭債権

170,920

1.0

158,873

0.9

金銭の信託

1,324,898

7.4

1,217,451

7.3

有価証券

12,948,127

72.7

11,784,186

70.3

貸付金

1,695,200

9.5

1,757,818

10.5

不動産

367,494

2.1

377,882

2.3

17,397,699

97.7

16,437,508

98.0

総資産

17,813,408

100.0

16,773,877

100.0

 

 

② 有価証券明細表

 

区分

前連結会計年度末
(2022年3月31日)

当連結会計年度末
(2023年3月31日)

金額
(百万円)

構成比
(%)

金額
(百万円)

構成比
(%)

国債

4,031,699

31.1

4,344,197

36.9

地方債

412,349

3.2

405,479

3.4

社債

2,483,060

19.2

2,159,739

18.3

株式

755,797

5.8

672,177

5.7

外国証券

4,756,968

36.8

3,670,315

31.2

その他の証券

508,251

3.9

532,277

4.5

12,948,127

100.0

11,784,186

100.0

 

 

 

③ 貸付金明細表

 

区分

前連結会計年度末
(2022年3月31日)

当連結会計年度末
(2023年3月31日)

金額
(百万円)

金額
(百万円)

保険約款貸付

100,044

100,664

契約者貸付

98,013

98,773

保険料振替貸付

2,030

1,890

一般貸付

1,595,156

1,657,153

(うち非居住者貸付)

(163,424)

(205,813)

企業貸付

1,286,711

1,348,299

(うち国内企業向け)

(1,123,287)

(1,142,486)

国・国際機関・政府関係機関貸付

2,020

3,276

公共団体・公企業貸付

91,897

85,384

住宅ローン

167,740

164,578

消費者ローン

45,355

54,556

その他

1,430

1,057

1,695,200

1,757,818

 

 

④ 海外投融資明細表

 

区分

前連結会計年度末
(2022年3月31日)

当連結会計年度末
(2023年3月31日)

金額
(百万円)

構成比
(%)

金額
(百万円)

構成比
(%)

外貨建資産

6,255,056

97.3

4,610,061

95.7

公社債

3,264,309

50.8

1,794,604

37.2

株式

194,157

3.0

35,789

0.9

現預金・その他

2,796,589

43.5

2,779,667

57.6

円貨額が確定した外貨建資産

55,354

0.9

45,307

0.9

現預金・その他

55,354

0.9

45,307

0.9

円貨建資産

111,199

1.8

167,058

3.4

非居住者貸付

12,152

0.2

6,800

0.1

外国公社債

87,742

1.4

135,390

2.8

外国その他の証券

11,094

0.2

24,490

0.5

その他

210

0.0

377

0.0

6,421,610

100.0

4,822,427

100.0

 

(注) 「円貨額が確定した外貨建資産」は、為替予約等が付されていることにより決済時の円貨額が確定し、当該円貨額を資産の貸借対照表計上額としているものであります。

 

 

(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況-1 連結財務諸表等-(1)連結財務諸表」の「会計方針に関する事項」に、重要な見積りは「第5 経理の状況-1 連結財務諸表等-(1)連結財務諸表」の「重要な会計上の見積り」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

なお、会計上の見積りについては、財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき、その現況が継続するとの仮定により、見積りを実施しております。

 

① 責任準備金の積立方法

保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てております。保険料及び責任準備金の算出方法書に記載された計算前提(予定発生率・予定利率等の基礎率)が、直近の実績と大きく乖離することにより、将来の債務履行に支障を来すおそれがあると認められる場合には、追加の責任準備金を計上する必要があります。

 

② 支払備金の積立方法

保険業法第117条及び保険業法施行規則第72条に基づき、連結会計年度末時点において支払義務が発生したもの、又は、まだ支払事由の報告を受けていないものの支払事由が既に発生したと認められるもののうち、それぞれ保険金等の支出として計上していないものについて、支払備金を積み立てております。

既発生未報告支払備金(まだ支払事由の発生の報告を受けていないが保険契約に規定する支払事由が既に発生したと認める保険金等をいう。以下同じ。)については、新型コロナウイルス感染症と診断され、宿泊施設又は自宅にて医師等の管理下で療養をされた場合(以下「みなし入院」という。)の入院給付金等の支払対象を当連結会計年度中に変更したことにより、平成10年大蔵省告示第234号(以下「IBNR告示」という。)第1条第1項本則に基づく計算では適切な水準の額を算出することができないことから、IBNR告示第1条第1項ただし書の規定に基づき、以下の方法により算出した額を計上しております。

(計算方法の概要)

IBNR告示第1条1項本則に掲げる全ての連結会計年度の既発生未報告支払備金積立所要額及び保険金等の支払額から、重症化リスクの高い方(以下「4類型」という。)以外のみなし入院に係る額を除外した上で、IBNR告示第1条1項本則と同様の方法により算出しております。

また、診断日が2022年9月25日以前の4類型以外のみなし入院に係る額を推計するために用いた4類型のみなし入院に係る額は、診断日が2022年9月26日以降の4類型に係る累計支払額と4類型の1つである65歳以上の方のみなし入院に係る累計支払額の比率に診断日が2022年9月25日以前である65歳以上の方のみなし入院に係る額を乗じて推計しております。

将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、支払備金の計上額が当初の見積り額から変動する可能性があります。

 

③ 退職給付債務及び退職給付費用

退職給付債務及び退職給付費用は、年金資産の期待運用収益率や将来の退職給付債務算出に用いる数理計算上の前提条件に基づいて算出しております。このため、主要な仮定である割引率や長期期待運用収益率等が変動した場合、退職給付に係る資産・負債に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

④ 固定資産の減損処理

固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。回収可能価額は、資産グループの時価から処分費用見込み額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としております。今後、主要な仮定である保険営業活動から生じる損益や投資用資産の収支見込みが悪化し、割引前将来キャッシュ・フローが変動した場合、新たに減損損失が発生する可能性があります。なお、固定資産の減損処理に係る基準は「第5 経理の状況-1 連結財務諸表等-(1)連結財務諸表」の「連結損益計算書関係」にも記載しております。

 

⑤ 繰延税金資産の回収可能性の評価

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際し、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積り額が減少した場合は繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。なお、当社及び生命保険会社3社を含む一部子会社は、当社を通算親会社とするグループ通算制度を適用しております。そのため、グループ通算制度を適用するグループ全体の連結課税所得の見積りに依存しますので、その見積り額が減少した場合は繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

 

⑥ 有価証券の減損処理

当社グループは、資産運用を目的として株式等の有価証券を保有しております。売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価もしくは実質価額が著しく下落したものについては、合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っております。なお、減損処理に係る合理的な基準は「第5 経理の状況-1 連結財務諸表等-(1)連結財務諸表」の「有価証券関係」の注記に記載しております。将来、金融市場の変動により、多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。

 

⑦ 金融商品の時価の算定方法

有価証券の一部及びデリバティブ取引は、時価法に基づいて評価しております。時価は、原則として市場価格に基づいて算定しておりますが、市場価格がない場合には合理的に算定された価額によっております。時価の算定方法については、「第5 経理の状況-1 連結財務諸表等-(1)連結財務諸表」の「金融商品関係」に記載しております。将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積り額は変動する可能性があります。

 

⑧ 貸倒引当金の計上基準

当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、債務者の状況に応じ、回収不能見積り額を計上しております。将来、債務者の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。