第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

当社は、グループ役職員一同の力を結集して企業価値を高めていくため、当社グループの全ての事業活動の基軸となる「使命・存在意義(パーパス)」及び使命・存在意義を追求する中であるべき当社グループの姿として「将来のあるべき姿(ビジョン)」を策定しております。

当社グループが使命・存在意義(パーパス)を中心とした事業活動に取り組む上での基本的な取り組み姿勢(経営方針)として掲げている「健全なる積極進取」に基づき、経営の透明・公正かつ迅速・果断な意思決定により、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。

[使命・存在意義(パーパス)]

地域の豊かな未来を共創する

[将来のあるべき姿(ビジョン)]

地域に選ばれ、地域の信頼に応える、地域価値向上企業グループ

 

(2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標

① 「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」の概要

「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」は、当社グループの使命・存在意義(パーパス)『地域の豊かな未来を共創する』を軸として、将来のあるべき姿(ビジョン)『地域に選ばれ、地域の信頼に応える、地域価値向上企業グループ』からバックキャスティングで策定しております。

当社グループでは、計画期間を「“地域課題解決のプラットフォーマー”への進化へ向けた“同舟共命型ビジネスモデル”の確立を目指す5年間」と位置付けるとともに、成長領域見直し・合理化(選択と集中)を実行することで、資本コストを上回るROE水準を目指してまいります。なお、新たなビジネスモデルへの転換を最重要課題とし、その転換に必要な期間を勘案して計画期間を5年としております。

当社グループは地域・お客さまと同じ舟に乗り、地域・お客さまの課題解決に邁進する「地域課題解決のプラットフォーマー」への進化を通じて、地域の豊かな未来を共創してまいります。

地域課題解決のプラットフォーマー/同舟共命型ビジネスモデル:お客さまに対する総合サポート(融資・エ

クイティ・ソリューションを複合的に組み合わせたご支援)による複雑化した経営課題解決を最大の提供価値と

するビジネスを展開する事業体のことをいい、このビジネスモデルを「同舟共命型ビジネスモデル」と定義して

おります。

 

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② 3つの基本目標

「地域課題解決のプラットフォーマー」への進化に向けたエンジン(基本目標)として、基本目標①「同舟共命型ビジネスモデルの確立」、基本目標②「金融ビジネスの高度化」、基本目標③「マルチバンク・シングルプラットフォームの深化」を定めております。これら3つのエンジンを連動させていくことで、当社グループの企業価値向上を目指してまいります。

基本目標①:同舟共命型ビジネスモデルの確立

地域企業と事業リスクの共有を通じた「総合サポート」を収益の源泉とするビジネスモデルを確立

することで、地域企業の事業成長に貢献

基本目標②:金融ビジネスの高度化

資本の効率性を志向したRORAマネジメントの実践により、お客さまの事業成長と当社グループ

の経済的価値を両立

基本目標③:マルチバンク・シングルプラットフォームの深化

DX投資や勘定系システムの統合を進め、更に効率性に磨きをかけるとともに、当社グループの事

業成長を支える人財ポートフォリオを構築

マルチバンク・シングルプラットフォーム:グループ内に銀行を複数有する場合に、各銀行における人事制度

の一体化やシステムの統合・統一化、各種本部機能の持株会社への集約・一元的な運用を通じて、グループ経営

の一体化・効率化を追求する経営体制のことを指します。

③ 目標経営指標

経営指標

2024年度

(実績)

2029年度

(最終年度)

親会社株主に帰属する当期純利益

353億円

600億円

ROE(純資産ベース)

5.6%

8.0%程度

ROE(株主資本ベース)

5.8%

8.5%程度

RORA(注1)

0.69%

1.0%以上

OHR(注2)

56.2%

50%程度

(注)1 親会社株主に帰属する当期純利益ベース

2 OHR=経費/コア業務粗利益(投資信託解約益・金利スワップ解約損益除く)

④ 資本運営方針

イ.適切な資本水準

「株主還元」「成長投資」のバランスを取りつつ、「健全性」を確保していく観点から、普通株式等Tier1比率(CET1比率)の目標水準を11.5%程度としております。

ロ.株主還元

1株当たり配当金は維持・増加(累進配当)を基本とし、配当性向は2029年度までに50%程度へ引き上げてまいります。また、事業環境、資本の状況等を踏まえ、柔軟かつ機動的な自己株式の取得を実施してまいります。

ハ.政策投資株式の縮減

2030年3月末までに簿価残高350億円未満へ縮減し、連結純資産比(時価ベース)10%未満を目指してまいります。

⑤ 「YMFG中期経営計画2022」における目標経営指標等及び実績(2022年度~2024年度)

イ.目標経営指標

目標を着実に達成し、計画最終年度は経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益ともに、過去最高益を更新いたしました。

経営指標

2022年度

2023年度

2024年度

(目標)

(実績)

(目標)

(実績)

(目標)

(実績)

経常利益

250億円

256億円

350億円

372億円

475億円

524億円

親会社株主に帰属する当期純利益

170億円

178億円

240億円

252億円

330億円

353億円

ROE

2.7%

2.9%

3.7%

4.0%

5.0%程度

5.6%

修正OHR(投資信託解約益控除後)

65%

63.0%

62%

58.0%

60%程度

51.6%

総自己資本比率(注)

12%程度

14.35%

12%程度

13.14%

12%程度

12.85%

(注)2022年度より新たな資本規制であるバーゼルⅢ最終化を早期適用しております。

 

 

ロ.株主還元方針

株主還元方針としては、配当性向40%程度を目標とし、市場動向・業績見通し等を勘案した柔軟かつ機動的な自己株式の取得を実施した結果、実績は以下のとおりとなりました。

(年間配当金及び配当性向)

 

 

2022年度

2023年度

2024年度

1株当たり年間配当金

31円

43円

60円

 

(前年度比増減)

(+3円)

(+12円)

(+17円)

配当性向(連結)

40.0%

37.7%

36.3%

(自己株式の取得)

 

 

2022年度

2023年度

2024年度

自己株式取得数

12,621千株

8,231千株

6,031千株

 

取得価額総額

9,999百万円

9,999百万円

9,999百万円

ハ.サステナビリティ中期目標

 

2022年度

(実績)

2023年度

(実績)

2024年度

(目標)

(実績)

サステナブルファイナンス

累計実行額(2022年度~2024年度)

(注1、2)

2,328億円

4,527億円

4,000億円以上

6,502億円

 

(うち、環境分野・気候変動対応に資するもの)

(1,514億円)

(2,819億円)

(1,350億円以上)

(3,820億円)

多様性人財管理職割合(注3)

9.0%

12.2%

12%以上

14.8%

(注)1 環境課題や社会課題の解決に資する投融資やお客さまのサステナビリティ向上に向けた取組みを支援する投融資をサステナブルファイナンスと定義しております。

2 当社グループ内銀行(山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行)の合算額であります。

3 多様性人財は当社グループ内社員における女性、外国人、中途採用者、アルムナイ、副業従事者、外部出向経験者の総称であります。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

今後の金融経済環境を展望しますと、高水準の賃上げによる個人消費の拡大や旺盛なインバウンド需要などを主因に、回復基調が継続していくものとみております。一方、足元では米国の関税引き上げや中東情勢の緊迫化など、各国の政策運営の不確実性が高まる中で、株価や為替相場が不安定に変動する等、今後の経済動向については十分に注視していく必要があります。

地元経済は、依然として人口減少や少子高齢化、事業の後継者不足等の深刻な悩みを抱えております。いかに地域の企業、産業の活性化を図り、雇用の確保と地域経済の持続性を高めていくかが課題となっており、地域金融機関が地域創生、地域経済活性化の実現に向け、当社グループの果たすべき役割及び地域の皆さまからのご期待は益々大きくなっていると認識しております。

こうした環境下において、2025年度より「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」が始まりました。本中期経営計画では、地域のお客さまが抱える多様かつ複雑化した経営課題解決を最大の提供価値とする「地域課題解決のプラットフォーマー」への進化を目指します。そして、この姿を目指すための必要条件として、我々YMFGは、地域、お客さまと同じ舟に乗って、融資、エクイティ、ソリューションを複合的に組み合わせた総合支援を行い、課題解決型の付加価値を地域に還元するビジネスモデルである「同舟共命型ビジネスモデル」の確立を進めてまいります。

今後も、地域の皆さまをはじめとするステークホルダーの方々との対話を重視し、付加価値ある最高のサービスを提供できるように努め、地域経済の発展を通じて、企業価値の向上を図ってまいります。

また、企業グループとして安定的で実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築し、グループ経営の透明性を高めることで、皆さまへの説明責任を十分に果たしてまいります。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ全般

 ①ガバナンス

当社グループは、代表取締役社長CEOを委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を定期的に開催し、サステナビリティ関連項目について、審議及び進捗管理を一元的に行っております。サステナビリティ推進委員会における審議内容は、適宜グループ経営執行会議での議論を経て取締役会へ付議され、取締役会がサステナビリティに関する取組みを監督しております。

また、当社グループのサステナビリティ経営の高度化を図ることを目的に、2024年4月より、サステナビリティ推進委員会の諮問機関として「アドバイザリーボード」を設置しております。第三者である外部有識者の幅広い知見を活用することで、外部環境の急激な変化や、当社グループ及び地域を取り巻くESG課題を適切に把握し、対応の強化を図ってまいります。なお、2024年度は、サステナビリティ経営の重要なテーマとして、「カーボンニュートラルと地域の産業変革」「地域経済の未来とESG地域金融」「ネイチャーポジティブと関連産業」等のテーマを中心に、アドバイザリーボードを通じた諮問・意見交換を実施いたしました。

 

(サステナビリティ推進体制図)

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(サステナビリティ推進委員会概要)

構成

委員長

代表取締役社長CEO

副委員長

企画統括本部長

委員

取締役(社外取締役及び取締役監査等委員を除く)、執行役員(本部長)、総合企画部長、人財支援部長、コンプライアンス統括部長、サステナビリティ推進室長、(グループ内銀行)頭取

開催頻度

原則3カ月に1回(2024年度開催実績:5回)

 

(取締役会における主な付議事項(2024年度))

主な付議事項

内容

サステナビリティ関連情報における情報開示について

・サステナビリティ関連の情報開示の方向性

・主要開示媒体における開示案

お客さまのカーボンニュートラルへの取組み支援に関する進捗状況について

・サステナブルファイナンスの取組み状況

・非金融ソリューションを通じた支援状況

サステナビリティ推進活動の進捗状況について

・取組みの進捗状況と今後の方向性

・ワーキンググループの新設

ESG評価への対応について

・主要なESG評価における当社の評価状況と今後の対応

 

 

さらに、サステナビリティ推進委員会の下部組織として分野別のワーキンググループを設置し、組織横断的な推進体制を構築しております。2024年11月に「人権対応ワーキンググループ」を新設したほか、2025年4月には「気候変動対策ワーキンググループ」を「環境対応ワーキンググループ」へ、「ダイバーシティ&インクルージョン推進ワーキンググループ」を「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進ワーキンググループ」へそれぞれ改称いたしました。引き続き、グループ全体のサステナビリティ推進を統括する総合企画部サステナビリティ推進室が各ワーキンググループと連携し、取組みの強化を図ってまいります。なお、ワーキンググループの新設及び改称に至った背景は、以下のとおりであります。

 

イ.人権対応ワーキンググループの新設

当社グループは、お客さま・地域社会・社員等すべてのステークホルダーの人権を尊重した取組みを推進するため、2023年6月に人権方針を策定し、社員への啓発活動や外部委託先等への周知活動を中心とした取組みを進めております。人権に関する理解を深めながら、常に人権を尊重する組織であり続けるため、組織横断的なワーキンググループを新設いたしました。今後は、ワーキンググループが中心となり、人権リスクの把握・分析・改善のサイクルを推進する方針です。

 

ロ.環境対応ワーキンググループへの改称

当社グループは、マテリアリティの1つである「大気汚染・気候変動への対応」を推進するため、2022年に気候変動対策ワーキンググループを立ち上げて以降、気候変動対策を中心に環境保全への取組みを進めております。今後は、ワーキンググループにおける検討の範囲を気候変動から環境に広げ、自然資本や生物多様性についても議論を本格化させていく方針です。

 

ハ.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)推進ワーキンググループへの改称

当社グループは、かねてよりD&Iに留まらず、公平性(エクイティ)に関する施策にも取組んでおります。「多様な働き方の実現」や「キャリア開発を含めた多様な人財が挑戦できる機会の整備・提供」等、当社グループのDE&Iに対する姿勢について社員への浸透も一定程度進んだことから、実態に沿った名称を使用することにより、更なる取組みの進化を図っていく方針です。

 

 ②戦略

当社グループは、サステナビリティ経営の推進により「グループの持続的成長」と「地域価値向上」の連動性を高め、さらには情報開示の充実を図ることで、ステークホルダーの皆さまとの長期的な信頼関係を構築してまいります。

地域価値向上に資する企業グループを目指し、かつグループ全体でその意思を共有できるものとして、2021年12月に「グループサステナビリティ方針」を策定いたしました。当社グループは、持続可能な社会の実現に貢献するために特に重点的に取組むべきESG課題「マテリアリティ」として12項目を特定しており、グループサステナビリティ方針に基づく事業活動を通して、マテリアリティの解決に積極的に取組んでまいります。

 

(グループサステナビリティ方針)

私たちは、地域の皆さまと共に歩み、共に成長するため、様々な事業活動を通じて、多様な課題の解決に取組み、地域の価値向上を実践していくことにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

(マテリアリティ)

地域社会・経済活性化への取組み

① 人口減少・少子高齢化への対応

② 地域におけるイノベーション創出、地域産業の成長サポート

③ 地域コミュニティとの連携強化

④ 商品・サービスの安全性と品質向上

環境保全への取組み

⑤ 省資源・省/創エネルギーへの対応

⑥ 大気汚染・気候変動への対応

⑦ 環境に配慮した商品・サービス開発

役職員全員の働きがいへの取組み

⑧ 人材育成・研修機会の創出

⑨ 安心・安全な労働環境作り

⑩ 多様な人材の活躍(ダイバーシティ&インクルージョン)

強固な経営基盤づくりへの取組み

⑪ ガバナンス体制・内部統制の強化

⑫ 経営の透明性向上と説明責任

 

 

また、2025年度よりスタートした「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」において、サステナビリティ戦略は「基本目標③ マルチバンク・シングルプラットフォームの深化」を構成する戦略の1つに位置付けております。サステナビリティ戦略における3つの重点テーマの取組みを着実に推進することでサステナビリティ経営を深化させ、企業価値の向上につなげてまいります。

重点テーマ

取組み事項

①「地域課題の解決」と「企業利益」のトレードオンの指向

・「重点的に取り組む地域課題(注)」の解決に資するアウトカムの設定と取組みの継続実施

②新たな環境・社会課題への対応

・気候変動への対応強化

・自然資本・生物多様性の保全への対応開始

③ESG基盤強化

・環境・社会・ガバナンスの取組みについて、網羅的かつ関連性を持って一体的に開示

(注)重点的に取り組む地域課題とは、当社グループの主要事業エリアにおける社会・環境課題のうち、特に注力すべき課題を抽出したものであります。

なお、「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度) 」の概要については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

 ③リスク管理

 当社グループの使命・存在意義(パーパス)である「地域の豊かな未来を共創する」を実現するためには、事業特性や地域特性から当社グループ及び地域を取り巻くサステナビリティ関連のリスクを適切に把握し、注視していくことが重要となります。

 環境・社会に負の影響を与える可能性のある特定セクターへの投融資に関しては、当社グループの「環境・社会に配慮した投融資方針」に基づき取組むことで、環境・社会への影響の低減・回避に努めております。なお、投融資方針を策定した2022年5月以降、方針に抵触する投融資は行っておりません。

 事業全体にわたるリスク管理の詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。また、気候変動に関するリスク管理については「(2)気候変動対策 ③リスク管理」、人的資本に関するリスク管理については「(3)人的資本・多様性 ③リスク管理」をご参照ください。

 

 ④指標及び目標

 気候変動に関する指標及び目標については「(2)気候変動対策 ④指標及び目標」、人的資本に関する指標及び目標については「(3)人的資本・多様性 ④指標及び目標」をご参照ください。

 

(2) 気候変動対策

地球温暖化の進行に伴って異常気象や自然災害の激甚化及び頻発化が顕著となる中、気候変動への対応は世界共通の課題であると認識しております。

また、当社グループの主要エリアである山口県、広島県、福岡県は、瀬戸内海沿岸地域・北九州地域にコンビナートが形成され、上場大手企業及びそのサプライチェーンを中心にGHG多排出業種の工場が集積しているという産業構造から、CO2排出量は全国平均を上回る水準にあります。このような状況を踏まえ、当社グループは、マテリアリティの1つとして「大気汚染・気候変動への対応」を特定し、気候変動への対応を経営の重要課題と位置付けております。

なお、当社グループは2021年12月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同し、2022年度より同提言に沿った対応及び情報開示を実施しております。今後は、SSBJ基準の適用も視野に入れながら、開示の充実を図ってまいります。

 ① ガバナンス

気候変動への対応に関するガバナンスはサステナビリティ全般に関するガバナンスの中に組み込まれており、気候変動に関するリスクと機会の把握・管理の実施状況や、サステナビリティ推進委員会の下部組織として設置した「環境対応ワーキンググループ」を中心とした各種施策の取組み状況等について、取締役会が監督する体制としております。サステナビリティ全般に関するガバナンスについては、「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」をご参照ください。

 

 

 ② 戦略

イ.リスク

a.気候変動に伴うリスク

当社グループの事業特性や主要エリアにおける地域特性等を踏まえ、気候変動に伴うリスクについて、短期・中期・長期の時間軸で、以下のとおり認識しております。

 

移行リスク

物理的リスク

主な評価項目

政策/法律

市場/技術

・異常気象の激甚化

・炭素税、炭素価格

・GHG排出量規制への対応 等

・消費者など顧客の行動変化

・エネルギー価格

・エネルギーミックス 等

・操業コストの増加、稼働率の低下、多額の設備投資等により、財務内容が悪化するリスク

・カーボンニュートラル実現に向けた対応が不十分で、ブランド価値が毀損するリスク

・物損被害の発生や事業の中断により、事業継続性や財務内容が悪化するリスク

当社グループに与える主なリスク

・操業コストや製造/建造コストの増加、資産価値の低下、ブランド価値の毀損等により、お客さまの財務内容が悪化し、与信コストが増加するリスク

・気候変動に対する不適切な対応や不十分な情報開示により、当社グループの評判が悪化するリスク

・風水災等の発生により、事業活動の停滞、物損被害により、お客さまの事業や財務内容に影響を与え、与信コストが増加するリスク

・風水災等の発生により、当社グループの本支店が被災し事業継続が困難となるリスク

時間軸(注)

中期~長期

短期~長期

短期~長期

(注) 短期を3年未満、中期を3年~10年、長期を10年超としております。

 

b.シナリオ分析

当社グループは、気候変動に伴うリスク(移行リスク、物理的リスク)が事業に及ぼす影響を認識するため、複数のシナリオを用いたシナリオ分析を実施しております。

移行リスクについては、GHG排出量が大きく気候変動の影響を受けやすいことや融資ポートフォリオを勘案し、2024年度は新たに金属・鉱業セクターを分析対象に追加いたしました。物理的リスクについては、台風や豪雨等の影響を受けやすい地域であることを勘案し、昨年度同様、洪水被害を分析対象としております。

分析結果から、移行リスク、物理的リスクともに与信ポートフォリオへの影響は限定的であると評価しておりますが、対象セクターの拡大や分析の高度化等に継続的に取組むことで、気候関連リスクの低減に向けた各種検討に活用してまいります。

 

移行リスク

物理的リスク

リスク事象

・炭素税導入に伴う費用増加による与信先の財務悪化

・脱炭素社会への移行に伴う設備投資等の増加による与信先の財務悪化

・洪水被害による担保物件の毀損

・洪水被害による与信先の事業停止に伴う財務悪化

シナリオ

・IEA NZE(ネットゼロ排出シナリオ)

・IEA APS(公約シナリオ)

・IPCC RCP2.6(2℃シナリオ)

・IPCC RCP8.5(4℃シナリオ)

分析手法

・IEAシナリオや公開情報等をもとに、サンプル企業の2050年までの財務諸表を作成し、サンプル企業の財務への影響を把握

・サンプル企業の影響度を分析対象セクター全体に展開し、与信関係費用の増加額を算出

・ハザードマップのデータから洪水発生時の担保物件への影響、取引先の財務への影響を算出した上で、与信関係費用の増加額を算出

分析対象

・電力セクター

・自動車セクター

・海運セクター

・金属・鉱業セクター

・国内の事業性貸出先

分析期間

・2050年まで

・2050年まで

分析結果

・与信関係費用の増加額:最大520億円程度

・与信関係費用の増加額:最大60億円程度

c.炭素関連資産

当社グループは、TCFD提言を踏まえ、気候変動に伴うリスク把握に向けた取組みとして、貸出金等に占める炭素関連資産(注1)の割合を算出しております。

2025年3月末時点における当社グループの貸出金等に占める炭素関連資産の割合は50.2%となりました。

セクター

債権残高(注2)

割合

エネルギー (注3)

4,460億円

5.1%

運輸

4,919億円

5.7%

素材・建築物

32,219億円

37.2%

農業・食料・林産物

1,876億円

2.2%

上記セクター(炭素関連資産)合計

43,476億円

50.2%

全セクター合計

86,622億円

100.0%

(注)1.2021年10月のTCFD提言改訂を踏まえ、炭素関連資産を「エネルギー」「運輸」「素材・建築物」「農業・食料・林産物」セクターに関連する資産と定義しております。

2.債権残高は貸出金、支払承諾、外国為替、私募債等の合計であります。

3.「エネルギー」に含まれる「電力」は、太陽光発電、バイオマス発電、風力発電等の再生可能エネルギー事業者を除いております。(ご参考_再生可能エネルギー事業者向け債権残高:2,016億円)

 

ロ.機会

a.気候変動関連の機会

当社グループは、気候変動に関する機会について、短期・中期・長期の時間軸で、以下のとおり認識しております。

主な評価項目

当社グループに関わる主な機会

時間軸(注)

商品・サービス

・脱炭素社会への移行に向けた地域の環境関連産業の成長に伴う金融・非金融面でのビジネス機会の増加

短期~長期

・お客さまの気候変動対応やカーボンニュートラルへの取組みを支援する金融・非金融面でのビジネス機会の増加

短期~長期

・自然災害の激甚化に対応したお客さまの防災体制強化・設備拡充を支援する金融・非金融面でのビジネス機会の増加

短期~長期

  (注)短期を3年未満、中期を3年~10年、長期を10年超としております。

 

b.金融・非金融ソリューション

当社グループは、気候変動への社会的な対応を機会と捉え、お客さまのカーボンニュートラルへの取組みを支援するため、GHG削減に向けた様々な金融・非金融ソリューションを提供しております。

金融ソリューションでは、グリーンローンとサステナビリティ・リンク・ローンのパッケージ商品(注)を設計し、大企業だけでなく中小企業のお客さまにも利用しやすいファイナンス手法を展開しております。

また、非金融ソリューションでは、算定や可視化のプロセスで課題を有するお客さまへは「CO2排出量算定支援」等、目標設定や計画策定のプロセスで課題を有するお客さまへはカーボンニュートラルに向けた施策の選択や投資の意思決定に寄与する「CO2削減ロードマップ策定支援」等により、お客さまの課題に応じた支援を行っております。

当社グループが金融・非金融ソリューションを提供し、カーボンニュートラルへの取組みを進められたお客さまは、2025年3月末で累計360先となり、目標として掲げていた315先を大幅に上回る結果となりました。

地域のカーボンニュートラルに向けた動きを加速させるべく、自治体等と連携した取組みについてもさらに強化してまいります。

(注)各種ローン原則やガイドラインとの整合性に関する外部評価の認証を内包したパッケージ型の商品となります。

 

 

 ③ リスク管理

気候変動に伴うリスクは、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスク、風評リスクといった各リスク・カテゴリーに波及し、そのリスク・カテゴリーのリスクとして顕在化するという特徴を踏まえ、当社グループは、統合的リスク管理の枠組みの中に気候関連リスクを組み入れた上で、顕在化するリスクに応じて、各リスク・カテゴリーにおいて管理する体制を構築しております。

なお、各リスク・カテゴリーにおいて顕在化する気候関連リスク(移行リスク・物理的リスク)について、短期・中期・長期の時間軸で、以下のとおり認識しております。

 

リスク・

カテゴリー

移行リスクの内容

時間軸

(注)

物理的リスクの内容

時間軸

(注)

信用リスク

・脱炭素社会への移行に伴う事業環境の変化により、取引先の業績が悪化し、与信費用が増加するリスク

中期~長期

・風水災等の発生により、担保価値の毀損や取引先の業績が悪化し、与信費用が増加するリスク

短期~長期

市場リスク

・脱炭素社会への移行に伴う事業環境の変化により、取引先等の業績が悪化し、当社グループが保有する有価証券の市場価値が下落するリスク

短期~長期

・風水災等の発生により、取引先等の業績が悪化し、当社グループが保有する有価証券の市場価値が下落するリスク

短期~長期

流動性リスク

・脱炭素社会への移行に伴う事業環境の変化により、当社の業績や評判が悪化し、資金調達環境が悪化するリスク、預金が流出するリスク

短期~長期

・風水災等の発生により、取引先の資金需要が高まり、預金が流出するリスク

・風水災等の発生により、金融市場が混乱し、資金調達環境が悪化するリスク

短期~長期

オペレーショナル・リスク

・脱炭素社会への移行に伴う規制変更により、対応コストが増加するリスク、罰金・訴訟等により損失を被るリスク

短期~長期

・風水災等の発生により、本支店が被災し、事業継続が困難となるリスク、復旧コストが発生するリスク

短期~長期

風評リスク

・気候変動に対する不適切な対応や不十分な情報開示により、評判が悪化するリスク

短期~長期

・風水災等からの復旧対応や影響を受けた取引先への支援が不十分なことにより、評判が悪化するリスク

短期~長期

(注)短期を3年未満、中期を3年~10年、長期を10年超としております。

なお、サステナビリティ全般にわたるリスク管理については「(1)サステナビリティ全般 ③リスク管理」をご参照ください。

 

④ 指標及び目標

イ.温室効果ガス排出量

a.Scope1、2排出量

当社グループは、当社グループ自身のカーボンニュートラル達成に向けて、2022年11月に中長期目標として「2030年度までにCO2排出量(Scope1、2)ネットゼロ」を公表し、CO2排出量の削減に取組んでおります。また、2025年度よりスタートしたYMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)においては、最終年度である2029年度に1年前倒しでCO2排出量(Scope1、2)ネットゼロを達成することを目指しております。

当社グループの事業活動における2024年度のCO2排出量は前年度比11%の削減となりました。CO2排出量の更なる削減に向けて、電力における再生可能エネルギーへの切り替え、営業車両における環境配慮型車両への切り替え、省エネ設備(空調設備及び照明設備)への切り替え等の取組みを強化してまいります。

(単位:t-CO2)

計測項目

排出量(注)

増減率

2023年度

2024年度

Scope1

2,389

2,395

0.3%

Scope2

9,093

7,823

△14.0%

Scope1+Scope2

11,482

10,219

△11.0%

(注)「環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度」における2025年5月31日時点の排出係数に基づき算出しており、算定対象は、当社及び連結子会社であります。

 

 

b.Scope3排出量

当社グループは、2023年度よりカテゴリ15を含めたScope3の算定を行っております。算定対象範囲を当社及びグループ内銀行(山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行)としておりますが、引き続き算定対象範囲の拡大及び算定精緻化に取組んでまいります。

 

(単位:t-CO2)

計測項目

 

 

2024年度

Scope3

(注1、2)

カテゴリ1

購入した製品・サービス

36,826

カテゴリ2

資本財

7,092

カテゴリ3

Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動

1,827

カテゴリ4

輸送、配送(上流)

310

カテゴリ5

事業から出る廃棄物

327

カテゴリ6

出張

541

カテゴリ7

雇用者の通勤

1,431

カテゴリ15

(投融資)

株式・社債

810,144

事業性融資

17,878,525

プロジェクトファイナンス

15,275

合計

18,752,302

(注)1.算定対象は、当社及びグループ内銀行であります。

2.環境省・経済産業省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン (ver.2.7)」、環境省「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出量等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.5)」及び「IDEAv2(サプライチェーン温室効果ガス排出量算定用)」における排出原単位を用いて算定しております。なお、カテゴリ15においては対象先の開示情報等からScope1、2排出量を取得できない場合に限り、推計値を採用しております。

 

c.Scope3カテゴリ15(投融資)

金融機関は、その事業特性上、サプライチェーンにおけるCO2排出量の大半をScope3カテゴリ15が占めることから、グループ内に3つの銀行を有する当社グループにおいても継続的にカテゴリ15の把握に努めることが重要であると認識しております。2024年度は、グループ内銀行における「株式・社債」、「事業性融資」及び「プロジェクトファイナンス」を対象として算定を実施いたしました。

(単位:t-CO2)

業種

排出量(2024年度)

株式・社債

事業性融資

プロジェクトファイナンス

合計

エネルギー

 

石油及びガス

7,294

619,290

285

626,870

石炭

電力ユーティリティ

47,834

3,092,262

3,140,096

運輸

 

航空貨物

169

1,568

1,737

旅客空輸

1,026

60,200

61,227

海上輸送

20,251

1,384,349

1,404,600

鉄道輸送

3,523

24,535

28,059

トラックサービス

14,261

476,547

4,219

495,029

自動車及び部品

49,921

309,905

998

360,826

素材・建築物

 

金属・鉱業

40,787

2,115,651

71

2,156,510

化学

290,380

1,138,366

77

1,428,824

建設資材

94,473

1,829,040

1,923,513

資本財

126,247

3,070,884

2,243

3,199,376

不動産管理・開発

6,903

166,034

426

173,364

農業・食料・林産物

飲料

1,287

22,910

24,197

農業

56

40,791

40,848

加工食品・加工肉

21,193

537,623

558,817

製紙・林業製品

10,435

269,827

280,262

その他

74,094

2,718,735

6,951

2,799,781

合計

810,144

17,878,525

15,275

18,703,944

ロ.サステナブルファイナンス

 

2022年度~2024年度

2022年度~2031年度

目標(注2)

実績(注2)

目標(注2)

サステナブルファイナンス(注1)累計実行額

4,000億円以上

6,502億円

1兆5,000億円

上記のうち、環境分野・気候変動対応に資するもの

1,350億円以上

3,820億円

5,000億円

(注)1.環境課題や社会課題の解決に資する投融資やお客さまのサステナビリティ向上に向けた取組みを支援する投融資をサステナブルファイナンスと定義しております。

  2.当社グループ内銀行(山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行)の合算額であります。

 

ハ.外部評価

当社グループは、環境関連情報開示における国際的な非営利団体であるCDPの気候変動調査に対し、2022年以降、毎年回答を実施しております。CDP2024の評価結果は「B」スコア(注)となり、CDP2023の「C」スコアから2スコアアップとなりました。

(注)「B」スコアは、8段階のスコア(A、A-、B、B-、C、C-、D、D-)のうち、上から3番目の評価であります。マネジメントレベルとして位置付けられており、「自社の環境リスクや影響について把握し、行動している」と評価されたことを示すものです。

 

(3) 人的資本・多様性

当社グループは、すべての事業活動の基軸となる「使命・存在意義(パーパス)」を定め、社員がいきいきと活躍できる環境・機会を共に創り、一人ひとりが働きがいをもって成長することで組織文化を変容させ、グループ一体となって「地域・お客さまへの価値提供最大化」及び「新たな価値創造」に取り組んでいくことを目指しております。

① ガバナンス

当社グループは、マテリアリティに「人材育成・研修機会の創出」「安心・安全な労働環境作り」「多様な人材の活躍」を特定しており、人的資本経営及び多様性の推進を重要課題として捉えております。

人的資本経営に関する事項は、グループ経営執行会議での議論を経て取締役会へ付議され、取締役会がサステナビリティに関する取組みを監督しております。また、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以下、「DE&I」という。)推進に関するガバナンスはサステナビリティ全般に関するガバナンスの中に組み込まれており、サステナビリティ推進委員会の下部組織として設置した「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進ワーキンググループ」を中心とした各種施策への取組みを取締役会が監督する体制としております。サステナビリティ全般に関するガバナンスについては、「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」をご参照ください。

 

② 戦略

2025年度よりスタートした「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」では、経営戦略と連動した「人財マネジメント戦略」を策定しており、社員の「働きがい」と「働きやすさ」を追求することで、経営戦略の実現に向けた組織内の人財ポートフォリオが充足した状態を目指しております。「働きがい」の追求においては「社員のキャリア自律度向上」を、「働きやすさ」の追求においては「社員のウェルビーイング向上」をテーマに掲げ、各テーマの柱となる取組みに基づき、各種施策を推進してまいります。

イ.人財の育成及び社内環境整備に関する方針

人財マネジメント戦略における各重点テーマにおいて、当社グループが目指す姿は以下のとおりとなります。これらの実現に向けて、人財育成および社内環境整備に取組んでまいります。

a.社員のキャリア自律度向上

・社員が、継続的かつ積極的に自己研鑽に努めており、高品質な価値提供が行われている状態

・社員の学ぶ意欲に対して、戦略に応じた育成システムが整備されている状態

・社員が、自身の中長期的なキャリアを描くことができている状態

・若手人財の働きがいを引き出す人財マネジメントが実現している状態

b.社員のウェルビーイング向上

・社員が、各人の属性や背景にとらわれず、すべての社員に公平な活躍機会がある状態

・社員が、公正な評価・処遇のもと、自律的な成長を続けながら付加価値を生み出している状態

・社員が、ワークライフバランスを実現し、いきいきと働いている状態

 

 

 

ロ.具体的な取組み状況
上記の方針に基づく、当社グループの具体的な取組み状況は以下のとおりであります。

a.社員のキャリア自律度向上

ⅰ.自己啓発のカルチャー醸成

当社社員が継続的かつ積極的に自己研鑽に努め、お客様へ高品質な価値提供が行えるよう、教育体系の整備に取組んでおります。

提供価値の向上に向けて社員のスキルアップを図るべく、2023年度に銀行業務スキルの社内定義を見直し、2024年度は、同スキル定義に基づく社員のスキルレベルと連動した業務別研修を体系的に実施いたしました。この結果、教育投資額は154百万円となり、前中期経営計画にて掲げた「2021年度比2倍以上」の人財育成に係る投資金額目標を3年連続で達成した他、2024年度の年間総研修時間は前年度比+13,800時間の69,667時間、総研修受講者数(延べ人数)は前年度比+668名の9,372名となりました。

また、2024年度の社員意識調査における「人材開発」の満足度は、3.43ポイント(前年度比+0.11ポイント/最大5.00ポイント)と向上しております。

ⅱ.自律的なキャリア形成を促す仕組みづくり

社員が自律的に自らのキャリアを描くための仕組みづくりに、継続的に取組んでおります。

具体的には、タレントマネジメントシステムを通じたスキルレベルの可視化・把握、特定の分野でキャリアアップを志向する人財を対象とした「専門コース」の設置、本部部署やグループ内会社が挑戦意欲のある社員を募る「キャリア公募」等を実施しております。

経営戦略の実行に向けた人財ポートフォリオ構築に向けて、キャリアモデル・必要スキル・対応する社内外研修等を社員へ明示するとともに、各種人事制度についても適切に見直しを図ることで、社員の自律的なキャリア開発を支援してまいります。

ⅲ.マネジメント改革

社員の働きがいを引き出す職場単位での人的資本経営の実践に向けて、マネジメント力強化およびマネジメント支援に資する体制整備に取組んでおります。

具体的には、階層別による「マネジメント研修」をはじめ、上司部下間の対話・傾聴の強化を目的とした「1on1ミーティング」、マネジメントにおける自己認識と他者認識のギャップを明らかにして行動変容を促す「360度フィードバック」、無意識の思い込みや偏見の解消に繋げる「アンコンシャス・バイアス研修」等を実施しております。

また、各職場において、上司がタレントマネジメントシステムを活用し、部下社員の保有スキル、希望キャリア及びエンゲージメント状態を把握可能な体制を整備する等、適切なマネジメントを行うための仕組みづくりにも注力しております。

 

b.社員のウェルビーイング向上

ⅰ.DE&Iの浸透

多様な人財の活躍推進に向けて、DE&Iに関する理解促進や多様な人財の採用・登用、キャリア開発機会の提供等を継続的に実施しており、2025年3月末時点で、多様性人財(注)管理職比率は14.8%となっております。

当社社員のDE&Iに関する理解度を高め、各現場や社員間において積極的に多様性が活かされる組織づくりを進めるとともに、地域のDE&I推進をけん引するリーディングカンパニーを目指してまいります。

(注)多様性人財は、当社社員における女性、外国人、経験者採用者、アルムナイ、副業従事者、外部出向経験者の総称です。

(女性活躍推進)

当社社員の40%以上を占める女性社員の更なる活躍フィールドの拡大は、経営の重要なテーマの1つに位置付けております。そのため、女性法人渉外ジョブトライアル等の取組みに加え、2024年度は営業店に配属された新入社員は男女問わず法人渉外を担当する等、若年層におけるジェンダーギャップ是正に向けた取組みを実施いたしました。

2030年3月末までに女性管理職比率15.0%以上とする目標を設定し、女性のキャリア形成・キャリアアップの支援にも注力しております。女性社員の前向きなキャリア形成支援を行うイベント「YMFG Women‘s Day」については、参加者は延べ300名超となり、多くの女性社員のキャリアアップ意欲の醸成につながっております。

なお、2025年3月末における女性管理職比率は8.2%となっています。

 

 

(男性社員の育児参画支援)

ジェンダーギャップ解消の観点から、男性社員の育児参画も非常に重要であると考えております。

2023年度に育児休暇を新設し、男性社員が育児参画しやすい環境づくりを行いました。2024年度は対象社員に対し、1か月以上の育休取得を推奨する働きかけを行っております。

なお、男性育休取得率は100%を維持しております。

ⅱ.評価・等級制度の設計、運用の見直し

多様な人財の活躍推進を目的として、2024年4月に評価制度および等級制度の一部を改定し、その着実な運用と定着に注力しております。

具体的な制度改定として、評価のメリハリと納得感の向上に向けた「評価項目の改定」を実施いたしました。また、若手社員等の抜擢登用を実現可能とする「等級制度の運用見直し」や、ベテラン・シニア社員の活躍に向けた「55歳以降および定年再雇用後の処遇の見直し」等も実施しております。この結果、2024年度の社員意識調査における「評価・処遇」の満足度は、3.18ポイント(前年度比+0.15ポイント/最大5.00ポイント)と大きく向上しております。

引き続き、多様な人財の活躍と社員のエンゲージメント向上に向けた各種人事制度の改定を実施してまいります。

ⅲ.健康経営の促進

社員がいきいきと働くことのできる社内環境の整備と、社員の健康づくり支援に継続的に取組んでおります。

具体的には、復職制度・短時間勤務制度・フレックスタイム制度の導入、テレワークの実施、事業所内保育所の開設等を行っております。また、社員の健康増進に向けた社内プロジェクトを立ち上げるとともに、ヘルスケアアプリを活用した各種健康増進施策を展開いたしました。制度休暇(注)の取得に向けた推進活動も継続し、2024年度の制度休暇取得率は前年度比+0.9%の97.1%となりました。

また、各種福利厚生に関わる制度改定の結果、2024年度の社員意識調査における「福利厚生」の満足度は、3.51ポイント(前年度比+0.13ポイント/最大5.00ポイント)と向上しております。

(注)制度休暇は、連続休暇(5日)、リフレッシュ休暇(10日)からなる合計15日間の有給休暇であります。

 

③ リスク管理

リスク管理の詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (4)オペレーショナル・リスク」をご参照ください。

 

④ 指標及び目標

人的資本に関する取組みの進捗状況を把握するため、当社グループは具体的な取組みとの関連性が高いと考えられる指標と目標を設定しております。目標達成に向けて、施策の着実な実施と定期的な見直しを推進してまいります。

また、社員の意識や当社グループにおける組織文化の状態を把握する「社員意識調査」(注1)を実施し、当社グループの目指す姿と現状のギャップを把握することで、問題点や課題点の特定に努めております。

2024年度の社員意識調査では、グループ全体で約4,400名の社員(嘱託、臨時雇等を含む)が回答し、総合満足度は3.61ポイント(前年度比△0.01ポイント)となりました。同調査は±0.10ポイント以上の変化があった場合に満足度の変化が認められることから、傾向としては「維持(前年度同水準)」と捉えております。

主な指標における目標及び実績は、以下のとおりであります。

主な指標

2029年度目標

2023年度実績

2024年度実績

多様性人財管理職比率

24以上

12.2%

14.8

女性管理職比率

15以上

6.2%

8.2

男性育休取得率(育児目的休暇含む)

100以上

108.5%

103.8

男性育児休業取得日数

平均取得日数28以上

平均19.9日

平均15.3

社員意識調査結果(総合満足度)

3.62ポイント

3.61ポイント

プレゼンティーイズム数値(注2)

80以上

82.0%

81.0

(注)1.当該調査は、最大5.00ポイントで評価されるものであります。

    2.社員が出勤しているにもかかわらず、健康問題の影響で生産性が低下してしまう状態を指します。当該数値は、社員へのアンケート調査にて算出しております。同調査は、自身の仕事の量・質・実績の3項目について、不調のない状態でのパフォーマンスを100%とした場合の活性度(%)を自己評価した、全項目の平均値であります。

 

(4) 人権対応

当社グループは、2023年に策定した人権方針に基づき、人権デュー・ディリジェンスに取組んでおります。2024年度は、初期分析として過去の内部通報事象を基にした人権リスクの洗い出しを実施いたしました。2025年度は、バリューチェーン上の人権リスクを幅広く把握した上で、特定したリスクについて「深刻度」と「発生可能性」の2軸で評価し、重要度の高いものから順次対応を行ってまいります。

 

(5) 自然資本・生物多様性

当社グループは、自然資本・生物多様性に関する取組みは、気候変動対策と並ぶ重要な課題であるとの認識から、事業活動における自然関連の依存とインパクトの大きさを把握すべく、グループ内銀行の融資取引先を対象として、リスク分析ツール「ENCORE(注1)」を用いた分析に着手しております。

今後、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が推奨するLEAPアプローチ(注2)に沿って、分析を進めてまいります。

(注)1.事業活動における自然関連の依存とインパクトの大きさを評価するためのグローバルツールであります。

2.TNFDによって開発された、自然関連課題を評価するための統合的なアプローチであります。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めてまいります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(リスク管理体制の概要)

当社グループは、使命・存在意義(パーパス)「地域の豊かな未来を共創する」を経営の基軸に据えた地域金融機関として、お客さまからお預かりした預金を貸出金や有価証券等で運用していることから、信用リスク及び市場リスクに晒されております。経済環境の悪化に伴い、取引先の経営状況が悪化することによる当社グループの与信関係費用の増加(信用リスクの顕在化)や、金融市場の混乱などから、有価証券運用における評価損又は減損の発生(市場リスクの顕在化)などの事象が当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクが顕在化した場合に備え、当社グループが直面する全てのリスクに関して、それぞれにリスク・カテゴリーごとに評価したリスクを可能な限り総体的にとらえ、リスクを自己資本の範囲内に収めることを統合的リスク管理の基本方針として「リスク管理規程」に定めております。リスク管理統括部署並びに各種リスクごとのリスク管理部署を設置し、当社グループにおけるリスクを組織横断的に分析・評価する態勢を構築しております。

各種リスクをⅤaR(一定の保有期間及び特定の確率の範囲内で想定される最大損失額)等の統一的な尺度で計量化し、各種リスク量を合算して、リスクを自己資本の範囲内に収めるリスク資本配賦運営を、統合的リスク管理の中核と位置付けております。リスク資本運営では、業務計画遂行にあたり、当社グループの各部門のリスクが顕在化しても健全性を確保できるように、中核的な自己資本の範囲内でリスク資本を配賦しております。信用リスク、市場リスク、オペレーショナル・リスクの各リスク・カテゴリー、取引等に資本を配賦するとともに、バッファー資本として定量化が困難なリスクへの備えを確保しております。各リスク・カテゴリー、取引等への資本の配賦額については、業務計画の策定において、グループ経営執行会議にて審議・決議しております。また、グループALM委員会において、リスク資本の使用状況・遵守状況のモニタリングを行っております。

(個別のリスク)

(1)信用リスク

 信用リスクとは、信用供与先の財務内容の悪化などにより、保有する資産の価値が減少あるいは消滅し、損失を被るリスクであります。信用リスクが顕在化した場合、当社グループにおける経営の健全性に大きな影響を及ぼすため、大部分の信用リスクを有する貸出資産について、特に厳正な管理を行っております。その主なリスク事象、要因および対応策は以下のとおりで、①、②、③いずれも発生時の当社グループへの影響が大きいと認識しております。

リスク事象

主な要因

対応策

① 不良債権に対しては十分な引当金を確保し資産の健全性を維持しているものの、今後の本邦及び地元地域の景気の動向、不動産価格及び株価の変動、当社グループの融資先の経営状況等によっては、不良債権及び与信関係費用が増加するおそれがあり、その結果、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・国内外(※特に山口県、広島県及び北九州市)の景気悪化

・経済情勢全般の悪化

・震災、台風等の自然災害発生

・経済情勢全般の悪化、担保価値の下落、その他予期せざる事由等、信用リスクの高まりが懸念される兆候が表れた場合は、貸倒等の損失が顕在化する前に、貸倒引当金を積み増しし、自己資本の急激な変動を抑制

② 貸倒引当金は、取引先の状況、債権の保全状況、経済全般に関する見通しに基づく予想損失率の算出等により、十分な引当金を確保しているものの、前提条件と比較して、著しい経済情勢の悪化、担保価値の下落、その他予期せざる事由が生じた場合は、貸倒引当金の積み増しが必要となり、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 貸出先に債務不履行等が生じた場合であっても、追加貸出等の支援や再起に向けた協力を行うことがあります。また回収の効率・実効性その他の観点から、当社グループが債権者として有する法的な権利を行使しない場合があります。このような貸出先の信用状況の悪化や支援により、与信関係費用が増加することで、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・債務不履行等が生じ、経営課題を抱える企業に対しては、早めに対応策を協議することや対応策を実行支援することにより、与信関係費用の顕在化を予防

※ 当社グループは山口県、広島県及び北九州市を主たる営業基盤としており、地域経済の影響を特に強く受ける傾

  向にあります。そのため当該地域の経済状況により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性がありま

  す。

(2)市場リスク

 市場リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替相場等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、保有する資産、負債、およびオフバランス取引の価値が変動し、損失を被るリスクであります。その主なリスク事象、要因および対応策は以下のとおりで、発生時の当社グループへの影響が大きいと認識するものは①、②であります。

リスク事象

主な要因

対応策

① 当社グループは銀行業を主たる業務としており、資金運用手段である貸出金の貸出金利、債券投資等の利回り、資金調達手段である預金の金利等は、市場金利の動向の影響を受けております。資金運用と資金調達との金額または期間等のミスマッチが生じている状況において、予期せぬ金利変動が生じる場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・世界の経済金融情勢の変動

・国内外の財政、金融政策の変更

・政変、紛争の勃発等

・震災、台風等の自然災害発生

・有価証券の残高に限度額を設定

・有価証券の総合損益や評価損益に協議基準を設定

・リスクの定量化とモニタリング

・必要に応じて、保有資産の売却やヘッジ取引等によるポジションの圧縮

② 投資等を目的として市場性のある有価証券を大量に保有しております。全般的かつ大幅な価格下落が続く場合には、保有有価証券に減損または評価損が発生し、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 当社グループは、資産及び負債の一部を外貨建てで保有しております。これらの外貨建資産と負債の額が通貨毎に同額で相殺されない場合、又は適切にヘッジされていない場合には、為替相場の不利な変動によって、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)流動性リスク

 流動性リスクとは、銀行の財務内容の悪化等により必要な資金が確保できなくなり、資金繰りがつかなくなる場合や、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)と、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより、損失を被るリスク(市場流動性リスク)であります。主なリスク事象、要因および対応策は以下のとおりで、発生時の当社グループへの影響が大きいと認識するものは①であります。

 

リスク事象

主な要因

対応策

① 当社グループの信用力低下や、市場環境の著しい悪化により、資金流出の発生や市場での調達が困難となり、通常よりも著しく割高な金利で資金調達を余儀なくされることにより損失が発生する可能性があります。

・金融市場の混乱

・金融機能の低下

・当社グループの信用不安

・運用と調達のバランスや大口資金調達状況等のモニタリング

・市場性資金ギャップに限度額を設定

・流動性準備の要確保額の設定

② 保有する有価証券等の売却が円滑にできず、通常よりも不利な価格での売却を余儀なくされることにより損失が発生する可能性があります。

・低流動性資産の保有限度額の設定

 

(4)オペレーショナル・リスク

 オペレーショナル・リスクとは、内部の不正、外部からの不正、労働環境における不適切な対応(法令に抵触する行為等)、顧客との取引における不適切な対応(顧客に対する過失による義務違反、商品設計における問題等)、自然災害、事故、システム障害、不適切な取引処理、並びにプロセス管理の不備等、業務運営において問題となる事象が発生することにより、損失を被るリスクであります。

 当社グループでは、オペレーショナル・リスクを以下の7つのリスク・カテゴリーに区分し、管理しております。発生時の当社グループへの影響が大きいと認識するものは②、③、④、⑤、⑦であります。

リスク・カテゴリー

想定されるシナリオ

対応策

①事務リスク

役職員が正確な事務を怠るなど、事故・不正等を起こした場合には、直接的な損失の発生だけではなく、社会的信用の失墜等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・標準手続に基づく事務処理

 の徹底

・事務検査および改善策の実

 施

②システムリスク

コンピュータシステムの停止、誤作動等のシステムの不備、サイバーセキュリティ事案、またはコンピュータの不正使用等が発生した場合には、業務停止に伴う損害賠償負担の発生や社会的信用の失墜等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・システム管理対策基準に基

 づく、安全管理措置の実施

・サイバー攻撃の動向等を踏

 まえた対応策の整備

・リスクが顕在化した際の被

 害範囲や影響を最小化する

 ための態勢整備

③情報リスク

お客さまの情報や社内の機密情報について漏洩、紛失、改ざん、および不適切な取り扱い等が発生した場合、社会的責任を問われるだけでなく、損害賠償負担の発生などにより、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・情報管理対策基準に基づ

 く、情報管理態勢の整備

・役職員教育の徹底

④法務リスク

法令の改正等への対応が不十分である、または取引等における法律関係が不完全であることで行政処分や重大な訴訟などが発生した場合、社会的信用の失墜等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・法令の改正や契約にかかる

 リーガルチェック体制の整

 備

⑤マネロン・テロ資金

 供与リスク

マネー・ローンダリングやテロ活動に資金を提供する行為への対策の不備が発生した場合、巨額の制裁金やコルレス契約の解消を求められる等、業務運営に支障をきたすのみならず、社会的な信用の失墜等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・リスクの適時・適切な特定

 ・評価と、リスクに見合っ

 た低減措置の実施

・営業部門、管理部門、監査

 部門の各部門の役割・責任

 を明確にし、組織的な対応

 を実施

⑥有形資産リスク

自然災害、犯罪または資産管理の瑕疵等により、有形資産の毀損や執務環境等の質の低下が発生した場合には、有形資産の再構築費用の発生等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・自然災害等への対策の実施

・老朽化した施設・設備の更

 改や維持管理の実施

⑦人的リスク

不適切な就労・職場・安全環境や、人財の確保や育成が不十分となることにより、当社グループの競争力や効率性が低下することにより、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

・人事制度の見直しや中途採

 用の強化等による多様な人

 財の活躍促進

 

(5)自己資本に関するリスク

① 自己資本比率

 当社グループは海外営業拠点を有しておりますので、「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第20号)に基づき、国際統一基準により連結自己資本比率を算出しており、総自己資本比率8%以上、Tier1比率6%以上、普通株式等Tier1比率4.5%以上の最低所要水準を維持する必要があります。自己資本比率は、現在、この水準を上回っておりますが、資本金、利益剰余金、保有有価証券の評価差額等の増減、リスク・アセット等が変動した場合には、自己資本比率に影響を及ぼす可能性があります。

 また、国際統一基準では、資本保全バッファー(各最低所要水準+2.5%)を備える必要があります。現在、このバッファー水準を上回っておりますが、一定水準を下回り、配当等の社外流出について制限を受ける場合には、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 なお、銀行業を営む連結子会社におきましては、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に基づき、山口銀行は国際統一基準により、もみじ銀行及び北九州銀行は国内基準により、それぞれ単体自己資本比率を算出しております。

 

② 繰延税金資産

 当連結会計年度末現在の本邦の会計基準では、ある一定の状況において、将来実現すると見込まれる税務上の便益を繰延税金資産として計上することが認められております。

 国際統一基準においては、一時差異に係る繰延税金資産について一定の限度額まで自己資本の額に含めてよいこととされており、2012年金融庁告示第28号に従って計算した額を自己資本の額に含めております。

 繰延税金資産の貸借対照表計上額は、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいているため、繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。

 

(6)コンプライアンス・リスク

 役職員全員によりコンプライアンス体制の強化を図るため、毎年コンプライアンス・プログラム重点項目を策定し、様々な取組みを行っておりますが、コンプライアンス上の問題が発生した場合には、直接的な損失の発生だけではなく、永年培ってきたお客さまからの信頼失墜に繋がる可能性があり、結果として経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)風評リスク

 当社グループや金融業界に関するネガティブな報道や風評が発生した場合、それが事実であるか否かにかかわらず、経営成績、財政状態及び株価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)事業に関するリスク

① 競争に関するリスク

 近年、金融制度の大幅な規制緩和に加え、地域金融機関の再編や他業態による金融分野への参入などにより、金融業界の競争環境が激化しております。この結果、当社グループの営業基盤において、他金融機関などに対して競争優位を得られない場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② ビジネス戦略が奏功しないリスク

 当社グループは、銀行業務を中心として、証券業務、クレジットカード業務など、地域密着型の総合金融サービスを展開しているため、企業価値の向上を目指して様々なビジネス戦略を実施しておりますが、想定を上回る経営環境の変化等により、想定したとおりの収益が計上できない場合、あるいは想定を上回るコスト等が発生した場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」に基づき展開する経営戦略が奏功しない場合、当初想定した結果が得られない可能性があります。

 

③ 持株会社のリスク

 当社は、銀行持株会社であり、収益の大宗は完全子会社である山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行が当社に対して支払う配当からなっております。一定の状況下では、銀行法及び会社法上の規制等により、山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行が当社に支払う配当の金額が制限される場合があります。また、山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況等が生じた場合は、当社株主に対する配当の支払いが不可能となる可能性があります。

 

④ 業務範囲の拡大に伴うリスク

 法令等の規制緩和に伴い、新たな収益機会を得るために業務範囲を拡大することがあります。業務範囲を拡大することに伴い、新たなリスクに晒されるほか、当該業務の拡大が予想どおりに進展しない場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)その他リスク

① 年金債務に関するリスク

 年金資産の時価が下落した場合や運用利回りが低下した場合、または退職給付債務を計算する前提となる基礎率に変更等があった場合には、損失が発生する可能性があります。年金制度の変更により過去勤務費用の償却費用が発生する可能性があります。また、金利環境の変動その他の要因により退職給付債務の未積立額に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 固定資産の減損に関するリスク

 保有する固定資産について「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、保有する固定資産の使用目的の変更、収益性の低下及び価額の下落などにより評価減が発生した場合には、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 金融犯罪に関するリスク

 キャッシュカードの偽造・盗難や振り込め詐欺・サイバー犯罪等の金融機関を狙った犯罪が多発している状況を踏まえ、金融犯罪による被害発生を未然に防止するため、セキュリティ強化に向けた対策を講じております。しかしながら、高度化する金融犯罪等の発生により、不公正・不適切な取引を未然に防止できなかった場合には、不測の損失の発生や信用失墜等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 規制変更のリスク

 当社は、銀行持株会社であり、銀行法によって規制及び監督されており、また、当連結会計年度末現在の規制(法律、規則、政策、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。このため、将来における規制の変更によって、業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 格付低下のリスク

 格付機関が当社の格付を引き下げた場合、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない可能性や、または一定の取引を行うことができなくなり、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 気候変動に係るリスク

 気候変動リスクとは、脱炭素社会への移行に伴う規制、技術、市場環境等の変化によって引き起こされるリスク(移行リスク)や、自然災害の激甚化、気温・降水変化、海面上昇等によって引き起こされるリスク(物理的リスク)であります。

 気候変動リスクは、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスクといった各リスク・カテゴリーに波及し、そのリスク・カテゴリーのリスクとして顕在化するという特徴があります。

 当社グループでは、統合的リスク管理の枠組みの中に気候変動リスクを組入れた上で、顕在化するリスクに応じて、各リスク・カテゴリーにおいて管理する体制の構築を進めておりますが、気候変動に係るリスクへの取組みが不十分である場合には、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の業務運営、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

(業務運営)

当期における我が国経済は、ロシアのウクライナ侵攻の長期化等による資源高や円安による物価上昇の影響はあるものの、雇用・所得環境の改善や物価・エネルギー価格高騰などに対する各種政策効果もあり、緩やかに回復しております。また、日米金利差等を背景に円安が進み、日経平均株価は最高値を更新し、日本銀行の金融政策正常化に向けた政策金利引上げが実施されました。しかし、中国経済の先行き懸念や中東地域をめぐる情勢、米国の関税引き上げによる影響など、国内外の景気下振れリスクや物価上昇の継続等により、先行きは不透明な状況が続いております。

地元経済においては、設備投資や公共投資は増加しましたが、生産活動は電気機械・生産用機械の増加に対して、人手不足・資材価格高騰による建設需要低迷により鉄鋼・化学が減少し、横ばい圏内の動きとなりました。個人消費は雇用・所得環境の緩やかな改善により、物価上昇の影響を受けながらも着実に持ち直し、全体では緩やかな回復基調で推移しました。

2022年度よりスタートした中期経営計画「YMFG中期経営計画2022」では、使命・存在意義(パーパス)「地域の豊かな未来を共創する」を経営の基軸に、地域とYMFGのサステナビリティ向上に向けて、「チームYMFG」として、地域・お客さま本位の事業活動に邁進してまいりました。

中期経営計画の最終年度となる今年度は、不確実性の高い環境下においても着実に結果を出し将来に向けた成長軌道への方向性を定めるべく、「地域の持続可能性向上」と「YMFGの持続可能なビジネスモデル構築」を目指して、計画の実現に向けて取組んでまいりました。

2024年4月には、3月に資本業務提携契約を締結した株式会社ドリームインキュベータ(以下「ドリームインキュベータ」)の株式を取得し、持分法適用会社といたしました。ドリームインキュベータは、国内において数多くの社会課題の解決をテーマとした事業創造の実績を有する企業で、今後は、当社がこれまで培ってきたファイナンス力、多様なネットワーク力とドリームインキュベータのコンサルティング力を組み合わせることで、これまで以上に地域の社会課題の解決に貢献し、地域価値向上を実現してまいります。

また、当社グループの持続的成長と地域価値向上に向けた取組みを加速させていくため、サステナビリティ推進に関する企画・統括を担う専門部署として、「サステナビリティ推進室」を新設するとともに、サステナビリティ推進委員会の諮問機関として、「アドバイザリーボード」を設置いたしました。今後当社グループのサステナビリティ戦略の高度化を図り、取組みを強化してまいります。

当社では、代表取締役社長CEOを委員長とするサステナビリティ推進委員会において、気候変動を含むサス

テナビリティ関連事項の審議及び進捗管理を一元的に行っております。

2024年6月には、当社及び当社子会社である山口キャピタル、YMFG ZONEプラニングは地域共創サミット「Shimonoseki Add-venture Summit2024」を開催いたしました。当社グループが「地域」と「スタートアップ」の架け橋となり、社会課題解決に向け地域に新たなイノベーションを起こすことを目的に昨年度より始めたイベントで、今年度で2回目を迎えました。地域企業や自治体とスタートアップとの商談も多数行われ、地域関係者全員の力を掛け合わせ、豊かな未来を創っていく「共創」が具現化できたイベントとなりました。

2024年10月には、当社及び当社子会社である山口銀行、ワイエムコンサルティング、ワイエムリース、YMFG ZONEプラニングは、環境省が実施する「第5回 脱炭素先行地域」に下関市と共同提案し、「脱炭素先行地域」へ選定されました。唐戸市場等の観光施設や第三次産業が集積する市街地を中心として、下関市の環境配慮行動優良事業者認定制度と連携した山口銀行が、金利優遇融資商品を提供することで認定事業者の脱炭素化を推進し、また、地元事業者を巻き込んだ地域リース事業を展開すること等により、地域経済循環を創出し、地域経済の活性化と脱炭素化の同時達成を図る取組みであります。

2024年12月には、住宅ローン手続きのDX化に向けて、グループ内銀行はクラウド型銀行業務統合プラットフォームサービスの提供を開始いたしました。お客さまの住宅ローンの申込から審査、契約までをWEB上で完結できるサービスで、1つのプラットフォームの中でお客さま、住宅事業者さま、当社の3者間において住宅ローン手続きのシームレス化を実現し、申込から審査事務のプロセスをDX化することにより、お客さまの住宅ローン手続きにかかる負荷低減を実現してまいります。

2025年3月には、当社子会社である山口銀行、YMFG ZONEプラニング、山口キャピタルは、株式会社 Stapleとの合弁事業として、長門湯本温泉に客室・サウナ・レストラン・アクティビティセンター等を備えた複合施設「SOIL Nagatoyumoto」を開業いたしました。当社グループは、2017年9月に締結した長門市との「地方創生に係る包括連携協定」に基づき、新たな民間投資の促進を図るために、長門湯本温泉観光まちづくりの推進や創業支援・事業承継など地域課題解決に向けた活動を行ってまいりました。本事業は、事業承継の課題を抱えていた老舗旅館「六角堂」を承継し、大規模リノベーションによる旅館再生を基点とした地域共創プロジェクトの一環であり、今後も引き続き周辺地域の活性化や観光振興に向けて取組んでまいります。

(財政状態)

預金は、お客さまの多様化するニーズにお応えすべく商品やサービスの充実とともに、地域に根ざした着実な営業展開を進めてまいりました結果、譲渡性預金と合わせますと、前連結会計年度末比6,393億円増加して10兆9,833億円となりました。

貸出金は、金融仲介機能を通じて地域金融機関としての責務を果たし、お取引先の信頼にお応えすべく資金需要に積極的姿勢で取組んだものの、前連結会計年度末比178億円減少して8兆5,721億円となりました。

有価証券は、有価証券運用における安定的な収益構造への転換を進めてまいりました結果、前連結会計年度末比631億円増加して2兆1,285億円となりました。

総資産は、預金及び譲渡性預金の増加を背景に、預け金が増加したこと等により、前連結会計年度末比4,449億円増加して12兆9,934億円となりました。

純資産は、利益の積み上げにより利益剰余金が243億円増加し、その他有価証券評価差額金が426億円減少、自己株式の取得により自己株式が99億円増加した結果、前連結会計年度末比335億円減少して6,221億円となりました。

(経営成績)

経常収益は、貸出金利息や有価証券利息配当金の増加等を主因として、前連結会計年度比286億82百万円増加して2,134億35百万円となりました。一方、経常費用は、資金調達費用や国債等債券売却損の増加等を主因として、前連結会計年度比135億28百万円増加して1,609億99百万円となりました。その結果、経常利益は前連結会計年度比151億54百万円増加して524億36百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比101億29百万円増加して353億45百万円となり、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに過去最高益を更新しました。

また、包括利益は、当期純利益が101億95百万円増加し、その他有価証券評価差額金が650億82百万円減少、退職給付に係る調整額が91億20百万円減少、繰延ヘッジ損益が74億11百万円減少した結果、前連結会計年度比716億79百万円減少して△123億51百万円となりました。

なお、当社グループは、銀行業の単一セグメントであるため、セグメントの業績は記載しておりません。

(キャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、預金及び譲渡性預金の増加等から、前連結会計年度比5,831億円増加して6,150億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出の減少等から、前連結会計年度比3,471億円増加して△1,466億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付社債の発行を行ったこと等から、前連結会計年度比218億円増加して35億円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は期中4,720億円増加して1兆8,465億円となりました。

 

(参考)

(1)国内・海外別収支

 資金運用収支は、国内1,131億98百万円、海外8億57百万円、合計1,140億55百万円となりました。

 役務取引等収支は、国内186億59百万円、海外△2百万円、合計186億57百万円となりました。

 特定取引収支は、国内のみの取扱いで、4億82百万円となりました。

 また、その他業務収支は、国内△280億66百万円、海外26百万円、合計△280億40百万円となりました。

種類

期別

国内

海外

相殺消去額

(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

99,178

953

100,132

当連結会計年度

113,198

857

114,055

うち資金運用収益

前連結会計年度

131,889

1,067

255

132,702

当連結会計年度

148,515

968

325

149,158

うち資金調達費用

前連結会計年度

32,711

114

255

32,569

当連結会計年度

35,317

111

325

35,103

役務取引等収支

前連結会計年度

19,174

△7

19,166

当連結会計年度

18,659

△2

18,657

うち役務取引等収益

前連結会計年度

28,816

12

28,828

当連結会計年度

28,727

11

28,738

うち役務取引等費用

前連結会計年度

9,642

20

9,662

当連結会計年度

10,067

13

10,080

特定取引収支

前連結会計年度

998

998

当連結会計年度

482

482

うち特定取引収益

前連結会計年度

998

998

当連結会計年度

482

482

うち特定取引費用

前連結会計年度

当連結会計年度

その他業務収支

前連結会計年度

△20,344

68

△20,275

当連結会計年度

△28,066

26

△28,040

うちその他業務収益

前連結会計年度

13,182

68

13,250

当連結会計年度

17,987

26

18,014

うちその他業務費用

前連結会計年度

33,526

33,526

当連結会計年度

46,054

46,054

(注)1 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

3 相殺消去額は、銀行業を営む連結子会社の海外店に係る本支店間の資金貸借の利息であります。

4 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用を控除して表示しております。

 

(参考)

(2)国内・海外別資金運用/調達の状況

 資金運用勘定は、国内が平均残高12兆3,299億円、利回り1.20%、海外が平均残高263億円、利回り3.68%、合計平均残高12兆3,433億円、利回り1.20%となり、利息は1,491億58百万円となりました。

 資金調達勘定は、国内が平均残高11兆9,884億円、利回り0.29%、海外が平均残高258億円、利回り0.43%、合計平均残高12兆14億円、利回り0.29%となり、利息は351億3百万円となりました。

① 国内

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

11,968,894

131,889

1.10

当連結会計年度

12,329,917

148,515

1.20

うち貸出金

前連結会計年度

8,397,073

105,165

1.25

当連結会計年度

8,565,654

112,847

1.31

うち有価証券

前連結会計年度

1,874,164

24,780

1.32

当連結会計年度

2,158,868

31,114

1.44

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

78,370

344

0.43

当連結会計年度

36,619

340

0.93

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

1,591,137

1,421

0.08

当連結会計年度

1,545,443

4,095

0.26

資金調達勘定

前連結会計年度

11,662,903

32,711

0.28

当連結会計年度

11,988,452

35,317

0.29

うち預金

前連結会計年度

9,914,948

4,908

0.04

当連結会計年度

10,089,502

11,517

0.11

うち譲渡性預金

前連結会計年度

382,959

23

0.00

当連結会計年度

425,423

1,128

0.26

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

479,359

2,822

0.58

当連結会計年度

329,278

4,182

1.27

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

412,178

9,396

2.27

当連結会計年度

439,324

9,538

2.17

うち借用金

前連結会計年度

486,756

93

0.01

当連結会計年度

690,258

371

0.05

(注)1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。

2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、当社及び銀行業以外の国内連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高等を利用しております。

3 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

 

② 海外

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

33,507

1,067

3.18

当連結会計年度

26,322

968

3.68

うち貸出金

前連結会計年度

20,566

755

3.67

当連結会計年度

16,383

553

3.37

うち有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

3,831

129

3.39

当連結会計年度

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

3,866

66

1.71

当連結会計年度

5,059

98

1.93

資金調達勘定

前連結会計年度

32,434

114

0.35

当連結会計年度

25,861

111

0.43

うち預金

前連結会計年度

5,212

37

0.72

当連結会計年度

6,865

47

0.69

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

2,926

76

2.61

当連結会計年度

2,474

63

2.58

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

(注)1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を控除して表示しております。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

 

③ 合計

種類

期別

平均残高(百万円)

利息(百万円)

利回り

(%)

小計

相殺消去額

(△)

合計

小計

相殺消去額

(△)

合計

資金運用勘定

前連結会計年度

12,002,401

20,722

11,981,679

132,957

255

132,702

1.10

当連結会計年度

12,356,240

12,893

12,343,346

149,484

325

149,158

1.20

うち貸出金

前連結会計年度

8,417,639

8,417,639

105,920

105,920

1.25

当連結会計年度

8,582,037

8,582,037

113,400

113,400

1.32

うち有価証券

前連結会計年度

1,874,164

1,874,164

24,780

24,780

1.32

当連結会計年度

2,158,868

2,158,868

31,114

31,114

1.44

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

82,202

82,202

474

474

0.57

当連結会計年度

36,619

36,619

340

340

0.93

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

1,595,004

1,595,004

1,487

1,487

0.09

当連結会計年度

1,550,502

1,550,502

4,193

4,193

0.27

資金調達勘定

前連結会計年度

11,695,337

20,722

11,674,615

32,825

255

32,569

0.27

当連結会計年度

12,014,313

12,893

12,001,420

35,429

325

35,103

0.29

うち預金

前連結会計年度

9,920,161

9,920,161

4,946

4,946

0.04

当連結会計年度

10,096,368

10,096,368

11,565

11,565

0.11

うち譲渡性預金

前連結会計年度

382,959

382,959

23

23

0.00

当連結会計年度

425,423

425,423

1,128

1,128

0.26

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

482,285

482,285

2,899

2,899

0.60

当連結会計年度

331,753

331,753

4,246

4,246

1.28

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

412,178

412,178

9,396

9,396

2.27

当連結会計年度

439,324

439,324

9,538

9,538

2.17

うち借用金

前連結会計年度

486,756

486,756

93

93

0.01

当連結会計年度

690,258

690,258

371

371

0.05

(注)1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。

2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、当社及び銀行業以外の国内連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高等を利用しております。

3 相殺消去額は、銀行業を営む連結子会社の海外店に係る本支店間の資金貸借の平均残高及び利息であります。

 

(参考)

(3)国内・海外別役務取引の状況

 役務取引等収益は、預金・貸出業務、為替業務及び証券関連業務を中心として、国内287億27百万円、海外11百万円、合計で287億38百万円となりました。

 一方、役務取引等費用は、国内100億67百万円、海外13百万円、合計で100億80百万円となりました。

種類

期別

国内

海外

相殺消去額

(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

28,816

12

28,828

当連結会計年度

28,727

11

28,738

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

7,439

7,439

当連結会計年度

7,223

7,223

うち為替業務

前連結会計年度

4,848

12

4,860

当連結会計年度

5,051

11

5,062

うち証券関連業務

前連結会計年度

5,056

5,056

当連結会計年度

5,085

5,085

うち代理業務

前連結会計年度

200

200

当連結会計年度

192

192

うち保護預り・貸金庫

業務

前連結会計年度

191

191

当連結会計年度

181

181

うち保証業務

前連結会計年度

509

509

当連結会計年度

461

461

役務取引等費用

前連結会計年度

9,642

20

9,662

当連結会計年度

10,067

13

10,080

うち為替業務

前連結会計年度

469

9

479

当連結会計年度

518

4

523

(注)1 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

 

(参考)

(4)国内・海外別特定取引の状況

① 特定取引収益・費用の内訳

 特定取引収益は、商品有価証券収益など4億82百万円を計上しました。

種類

期別

国内

海外

相殺消去額

(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

特定取引収益

前連結会計年度

998

998

当連結会計年度

482

482

うち商品有価証券収益

前連結会計年度

368

368

当連結会計年度

265

265

うち特定取引有価証券

収益

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定金融派生商品

収益

前連結会計年度

630

630

当連結会計年度

217

217

うちその他の特定取引

収益

前連結会計年度

当連結会計年度

特定取引費用

前連結会計年度

当連結会計年度

うち商品有価証券費用

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引有価証券

費用

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定金融派生商品

費用

前連結会計年度

当連結会計年度

うちその他の特定取引

費用

前連結会計年度

当連結会計年度

(注)1 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

 

② 特定取引資産・負債の内訳(末残)

 特定取引の資産残高は、特定金融派生商品26億15百万円のほか、合計32億93百万円となりました。

 一方、特定取引の負債残高は、特定金融派生商品の12億35百万円となりました。

種類

期別

国内

海外

相殺消去額

(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

特定取引資産

前連結会計年度

4,058

4,058

当連結会計年度

3,293

3,293

うち商品有価証券

前連結会計年度

725

725

当連結会計年度

677

677

うち商品有価証券派生

商品

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引有価証券

派生商品

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定金融派生商品

前連結会計年度

3,332

3,332

当連結会計年度

2,615

2,615

うちその他の特定取引

資産

前連結会計年度

当連結会計年度

特定取引負債

前連結会計年度

1,730

1,730

当連結会計年度

1,235

1,235

うち売付商品債券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち商品有価証券派生

商品

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引売付債券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引有価証券

派生商品

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定金融派生商品

前連結会計年度

1,730

1,730

当連結会計年度

1,235

1,235

うちその他の特定取引

負債

前連結会計年度

当連結会計年度

(注)1 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

 

(参考)

(5)国内・海外別預金残高の状況

預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内

海外

相殺消去額

(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

10,053,235

4,687

10,057,923

当連結会計年度

10,361,613

8,612

10,370,225

うち流動性預金

前連結会計年度

6,318,616

3,074

6,321,690

当連結会計年度

6,284,857

4,163

6,289,021

うち定期性預金

前連結会計年度

3,470,267

1,613

3,471,881

当連結会計年度

3,764,245

4,448

3,768,694

うちその他

前連結会計年度

264,351

264,351

当連結会計年度

312,510

312,510

譲渡性預金

前連結会計年度

286,100

286,100

当連結会計年度

613,170

613,170

 総合計

前連結会計年度

10,339,335

4,687

10,344,023

当連結会計年度

10,974,783

8,612

10,983,395

(注)1 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

3 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

4 定期性預金=定期預金

 

(参考)

(6)国内・海外別貸出金残高の状況

① 業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

(除く特別国際金融取引勘定分)

8,571,875

100.00

8,558,286

100.00

製造業

1,066,692

12.44

1,067,990

12.48

農業,林業

7,318

0.09

7,697

0.09

漁業

4,327

0.05

4,895

0.06

鉱業,採石業,砂利採取業

8,482

0.10

7,840

0.09

建設業

297,602

3.47

289,568

3.38

電気・ガス・熱供給・水道業

589,660

6.88

588,460

6.87

情報通信業

28,474

0.33

27,242

0.32

運輸業,郵便業

1,076,613

12.56

1,090,152

12.74

卸売業,小売業

774,944

9.04

765,634

8.95

金融業,保険業

638,705

7.45

630,618

7.37

不動産業,物品賃貸業

1,456,693

16.99

1,469,394

17.17

その他サービス業

570,391

6.66

564,923

6.60

地方公共団体

784,383

9.15

755,964

8.83

その他

1,267,586

14.79

1,287,904

15.05

海外及び特別国際金融取引勘定分

18,057

100.00

13,831

100.00

政府等

金融機関

その他

18,057

100.00

13,831

100.00

 合計

8,589,933

8,572,118

(注)1 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

 

② 外国政府等向け債権残高(国別)

 「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしておりますが、前連結会計年度末及び当連結会計年度末の外国政府等向け債権残高は該当ありません。

 

(参考)

(7)国内・海外別有価証券の状況

有価証券残高(末残)

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

540,414

540,414

当連結会計年度

590,424

590,424

地方債

前連結会計年度

411,017

411,017

当連結会計年度

449,038

449,038

短期社債

前連結会計年度

当連結会計年度

社債

前連結会計年度

242,512

242,512

当連結会計年度

269,194

269,194

株式

前連結会計年度

119,753

119,753

当連結会計年度

106,029

106,029

その他の証券

前連結会計年度

751,717

751,717

当連結会計年度

713,875

713,875

合計

前連結会計年度

2,065,414

2,065,414

当連結会計年度

2,128,562

2,128,562

(注)1 「国内」とは、当社、銀行業を営む連結子会社(海外店を除く)及び国内に本店を有する銀行業以外の連結子会社であります。

2 「海外」とは、銀行業を営む連結子会社の海外店であります。

3 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

 

(自己資本比率等の状況)

(参考)

 自己資本比率は、「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。

 当社は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の計算は、標準的計測手法を採用しております。

 自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準」(2019年金融庁告示第12号)に定められた算式に基づき、算出しております。

 

連結自己資本比率(国際統一基準)

 

(単位:億円、%)

 

2025年3月31日

1.連結総自己資本比率(4/7)

12.85

2.連結Tier1比率(5/7)

11.41

3.連結普通株式等Tier1比率(6/7)

11.41

4.連結における総自己資本の額

6,505

5.連結におけるTier1資本の額

5,774

6.連結における普通株式等Tier1資本の額

5,774

7.リスク・アセットの額

50,584

8.連結総所要自己資本額

4,046

 

 連結総自己資本比率(国際統一基準)は12.85%、連結Tier1比率は11.41%、連結普通株式等Tier1比率は11.41%となりました。

 なお、各子銀行の自己資本比率、Tier1比率は以下のとおりとなりました。

 山口銀行の単体総自己資本比率(国際統一基準)は13.77%、単体Tier1比率は13.77%、単体普通株式等Tier1比率は13.77%となりました。

 もみじ銀行の単体自己資本比率(国内基準)は10.49%となりました。

 北九州銀行の単体自己資本比率(国内基準)は13.45%となりました。

 

持株レバレッジ比率(国際統一基準)

 

(単位:%)

 

2025年3月31日

持株レバレッジ比率

5.09

 

 持株レバレッジ比率(国際統一基準)は、5.09%となりました。

 なお、山口銀行の単体レバレッジ比率(国際統一基準)は、6.21%となりました。

 

(生産、受注及び販売の状況)

 「生産、受注及び販売の状況」は、銀行持株会社における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

(資産の査定)

(参考)

 資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、株式会社山口銀行、株式会社もみじ銀行及び株式会社北九州銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

① 破産更生債権及びこれらに準ずる債権

 破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

② 危険債権

 危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

③ 要管理債権

 要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

④ 正常債権

 正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記①から③までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

株式会社山口銀行の資産の査定の額

債権の区分

2024年3月31日

2025年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

66

64

危険債権

506

509

要管理債権

46

34

正常債権

47,677

46,465

 

株式会社もみじ銀行の資産の査定の額

債権の区分

2024年3月31日

2025年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

100

81

危険債権

440

479

要管理債権

42

56

正常債権

24,832

25,110

 

株式会社北九州銀行の資産の査定の額

債権の区分

2024年3月31日

2025年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

53

51

危険債権

170

156

要管理債権

28

38

正常債権

13,952

14,245

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(財政状態の分析)

イ.預金(譲渡性預金含む)

お客さまの多様化するニーズにお応えすべく商品やサービスの充実とともに、地域に根ざした着実な営業展開を進めてまいりました結果、山口銀行は前事業年度末比6,390億円増加して6兆3,791億円、もみじ銀行は前事業年度末比473億円減少して3兆2,487億円、北九州銀行は前事業年度末比485億円増加して1兆3,887億円となりました。その結果として、当社グループ連結では前連結会計年度末比6,393億円増加して10兆9,833億円となりました。

ロ.貸出金

金融仲介機能を通じて地域金融機関としての責務を果たし、お取引先の信頼にお応えすべく資金需要に積極的姿勢で取組んだものの、山口銀行は前事業年度末比937億円減少して4兆6,613億円、もみじ銀行は前事業年度末比335億円増加して2兆5,516億円、北九州銀行は前事業年度末比258億円増加して1兆4,261億円となりました。その結果として、当社グループ連結では前連結会計年度末比178億円減少して8兆5,721億円となりました。

ハ.有価証券

山口銀行ともみじ銀行は、有価証券運用における安定的な収益構造への転換を進めてまいりました結果、山口銀行は前事業年度末比633億円増加して1兆3,578億円、もみじ銀行は前事業年度末比70億円増加して7,060億円となりました。北九州銀行は、株式の減少を主因として、前事業年度末比129億円減少して471億円となりました。その結果として、当社グループ連結では前連結会計年度末比631億円増加して2兆1,285億円となりました。

ニ.総資産

主要勘定等の増減により、山口銀行は前事業年度末比3,593億円増加して7兆5,651億円、もみじ銀行は前事業年度末比329億円減少して3兆7,101億円、北九州銀行は前事業年度末比1,213億円増加して1兆7,907億円となりました。その結果として、当社グループ連結では前連結会計年度末比4,449億円増加して12兆9,934億円となりました。

ホ.純資産

当社グループ連結の純資産は、利益の積み上げにより利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金の減少及び自己株式の取得を主因として、前連結会計年度末比335億円減少して6,221億円となりました。

なお、「YMFG中期経営計画2022」において目標とした連結経営指標及び2025年3月期実績につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に記載しております。

(経営成績の分析)

当社グループ連結につきましては、資金調達費用や国債等債券売却損等が増加したものの、貸出金利息や有価証券利息配当金の増加等を主因に、経常利益は前連結会計年度比151億54百万円増加して524億36百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比101億29百万円増加して353億45百万円となりました。

山口銀行につきましては、貸出金利息及び有価証券利息配当金、株式等売却益の増加等を主因に、経常利益は前事業年度比121億18百万円増加して394億86百万円、当期純利益は前事業年度比80億38百万円増加して287億4百万円となりました。

もみじ銀行につきましては、資金調達費用や国債等債券売却損等は増加したものの、貸出金利息や有価証券利息配当金の増加等を主因に、経常利益は前事業年度比10億66百万円増加して110億76百万円、当期純利益は前事業年度比11百万円減少して73億36百万円となりました。

北九州銀行につきましては、資金調達費用が増加したものの、貸出金利息や株式等売却益の増加及び与信関係費用の減少等を主因に、経常利益は前事業年度比26億81百万円増加して79億18百万円、当期純利益は前事業年度比28億44百万円増加して64億59百万円となりました。

 

「YMFG中期経営計画2022」では、「事業ポートフォリオ経営」及び「戦略的資本活用」を持続的な成長に向けたドライバーとすることで、持続性のある収益構造への転換を図り、着実な目標経営指標の達成を目指してまいりました。最終年度となる2024年度の当社グループ連結業績予想に対する当連結会計年度の実績につきましては、経常利益は計画比+49億36百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は計画比+23億45百万円となり、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに、計画を達成いたしました。

「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」初年度となる2025年度の業績予想につきましては、金利上昇に伴う貸出金利息の増加が見込まれるものの、与信関係費用の増加及び政策投資株式売却益の減少等により、経常利益は450億円、親会社株主に帰属する当期純利益は315億円を予想しております。

 

2024年度

計画

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

計画比

(百万円)

経常利益

47,500

52,436

4,936

親会社株主に帰属する当期純利益

33,000

35,345

2,345

 

 

 

 

 

2025年度予想

(百万円)

 

 

経常利益

45,000

 

 

親会社株主に帰属する当期純利益

31,500

 

 

 

 

(経営成績に重要な影響を与える要因についての分析)

イ.連結コア業務純益(除く投資信託解約益及び金利スワップ解約損益)

 資金利益は、邦貨預金利回りの上昇を主因に、預金利息が増加した一方で、邦貨貸出金利回りの上昇を主因とした貸出金利息の増加や有価証券運用における安定的な収益構造への転換を進めたことによる有価証券利息配当金の増加等により、前連結会計年度比139億23百万円増加して1,140億55百万円となりました。

 役務取引等利益は、投資信託販売手数料は増加したものの、融資関係手数料や住宅ローン関係手数料の減少を主因に、前連結会計年度比5億9百万円減少して186億57百万円となりました。

 経費(除く臨時処理分)は、ベア等による人件費の増加により、前連結会計年度比14億28百万円増加して649億69百万円となりました。

 この結果、連結コア業務純益(除く投資信託解約益及び金利スワップ解約損益)は前連結会計年度比95億87百万円増加して506億63百万円となりました。OHR(除く投資信託解約益及び金利スワップ解約損益)につきましても、経費(除く臨時処理分)が増加した一方で、資金利益を中心に連結業務粗利益が増加した結果、前連結会計年度比4.5%改善し、56.2%となりました。

 

 

 

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結会計年度比

 

 

 

 

 

(百万円)

(百万円)

(百万円)

 連結業務粗利益

100,021

105,155

5,134

 

 資金利益

 

100,132

114,055

13,923

 

 

 貸出金利息

 

105,920

113,400

7,480

 

 有価証券利息配当金

 

24,780

31,114

6,334

 

 

 投資信託解約益

4,168

1,117

△3,051

 

 金利スワップ解約損益

4,876

10,225

5,349

 

 預金利息(△)

 

4,969

12,694

7,725

 役務取引等利益

 

19,166

18,657

△509

 

 特定取引利益

 

998

482

△516

 

 その他業務利益

 

△20,275

△28,040

△7,765

 

 

 国債等債券損益

△13,641

△21,820

△8,179

 経費(除く臨時処理分)(△)

63,541

64,969

1,428

 連結コア業務純益

 (除く投資信託解約益及び金利スワップ解約損益)
(ⅰ-ⅱ-ⅲ-ⅳ-ⅴ)

41,076

50,663

9,587

 OHR

 (除く投資信託解約益及び金利スワップ解約損益)

(ⅴ/(ⅰ-ⅱ-ⅲ-ⅳ))

60.7%

56.2%

△4.5%

 

 

ロ.与信関係費用

与信関係費用は、新型コロナウイルスの影響が収束したことに伴い、2021年度に行った新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けたお客さまに対する抜本的な事業再生の推進を目的とした追加的な引当を戻入れたこと等により、前連結会計年度比29億20百万円減少して16億65百万円となりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前連結会計年度比

(百万円)

与信関係費用

ⅰ+ⅱ-ⅲ-ⅳ-ⅴ

4,585

1,665

△2,920

一般貸倒引当金繰入額

△1,931

△7,801

△5,870

不良債権処理額

6,555

9,485

2,930

貸倒引当金戻入益

不良債権売却益

1

3

2

償却債権取立益

37

14

△23

 

ハ.国債等債券損益

国債等債券損益は、安定的な収益構造への転換を進める中、国内債券の売却損の増加等を主因に、前連結会計年度比81億79百万円減少して△218億20百万円となりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前連結会計年度比

(百万円)

国債等債券損益

ⅰ+ⅱ-ⅲ-ⅳ-ⅴ

△13,641

△21,820

△8,179

売却益

1,348

673

△675

償還益

売却損

8,362

18,462

10,100

償還損

6,626

4,031

△2,595

償却

 

ニ.株式等関係損益

株式等関係損益は、政策投資株式の売却益の増加等を主因に、前連結会計年度比74億53百万円増加して119億42百万円となりました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前連結会計年度比

(百万円)

株式等関係損益

ⅰ-ⅱ-ⅲ

4,489

11,942

7,453

売却益

5,867

13,130

7,263

売却損

986

1,101

115

償却

391

85

△306

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、預金及び譲渡性預金の増加等から、前連結会計年度比5,831億円増加して6,150億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出の減少等から、前連結会計年度比3,471億円増加して△1,466億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付社債の発行を行ったこと等から、前連結会計年度比218億円増加して35億円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は期中4,720億円増加して1兆8,465億円となりました。

 当連結会計年度における、資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りであります。

 当社グループの中核事業は銀行業であり、主に本店ほか支店が立地する地域のお客さまから預け入れいただいた預金を貸出金や有価証券で運用しております。

 固定資産の取得等の資本的支出につきましては、自己資金にて対応しております。また、今後の固定資産の取得や各事業分野への投資等、並びに株主還元等についても自己資金にて対応する予定であります。

 なお、期間損益や自己資本の安定成長を図るべく、これら資本の財源及び資金の流動性等については、リスクの状況等を把握の上、適切な管理を行っております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

5【重要な契約等】

 該当ありません。

 

6【研究開発活動】

 該当ありません。