文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、430年以上の歴史を刻む住友グループの総合不動産会社であり、「信用を重んじ、浮利を追わず」という住友の事業精神を受け継ぎ、従業員、顧客、取引先、債権者、株主等のステークホルダーに対し、当社の企業姿勢を示すスローガンとして「信用と創造」を掲げております。これには、何よりも「信用」を大切にして「浮利を追わず」に、開拓精神を持って新しい企業価値を創り出す、デベロッパーとしての矜持を込めております。
このスローガンのもと、「よりよい社会資産を創造し、それを後世に残していく」ことを基本使命とし、各事業を通じて、環境をはじめとする様々な社会課題の解決に貢献しつつ、企業価値の最大化を目指すことを経営の基本方針としております。
(2)中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題
①住友不動産グループの持続的成長戦略
当社は、市況の変化に強く利益が下振れしにくい強固な事業基盤を築くとともに、常に成長のための投資を怠らず、一過性の利益に頼らない持続的な成長を成し遂げ、その果実として持続的な賃上げと持続的な株主還元を可能にするという「持続的成長戦略」を経営の根本としております。
持続的成長戦略の現在地
■賃貸事業という強固な事業基盤を核に、リーマンショック、コロナ禍を乗り越え、しかも一過性の利益に依存しない『質の高い利益成長』を実現
■今後も成長投資を継続。投資資金は借入せずとも営業CFで賄えるようになった
⇒成長投資を継続しながら、株主還元強化の段階へ

②「持続的成長戦略」の推進、「第十次中期経営計画」スタート
本年3月28日に持続的成長戦略の長期展望と、「第十次中期経営計画」(計画期間:2026年3月期~2028年3月期)を、本年5月13日に「持続的成長戦略の着実な進展と株主還元強化、経営体制改革推進について」を公表いたしました。内容は、以下の通りです。










【当社の持続的成長戦略】
市況の変化に強く利益が下振れしにくい強固な事業基盤を築くとともに、常に成長のための投資を怠らず、一過性の利益に頼らない持続的な成長を成し遂げ、その果実として持続的な賃上げと持続的な株主還元を可能にするという「持続的成長戦略」を、経営の根本としております。
中でも重要な2点の基本戦略につき、補足します。
1.東京都心の賃貸ビルを中心としたプライム資産を保有し安定収益を積み上げる
(1)東京は世界最大・最優良のオフィス市場
■ 東京はNY、ロンドンよりも大きい、世界最大のマーケット
■ 建替え再開発が中心であり、ネット供給増は差引年間1%未満、また、ストックの2割が未だ旧耐震
■ 大企業が集結、全産業が揃う世界に類例のないマーケット
■ 充実した都市交通インフラゆえの都心の希少価値が不変
■ 構造的・継続的な人口流入
(2)他社には真似できない当社独自の”オフィスデパート戦略”
■ 賃貸オフィスビルポートフォリオの95%が東京23区、83%が都心7区に所在
■ 多くは主要な鉄道路線・地下鉄駅の至近に位置、ビジネス拠点として優位なアクセス利便性
■ 約2,000社のテナント企業は、大企業からベンチャー企業まで企業規模や業種が多種多様
→景気や社会の変化に耐性が強く安定した収益の確保を実現
(3)当社のプライム資産は「金の卵を産む鶏」、高い希少性
2.インド・ムンバイを東京に次ぐ ”一大事業拠点” へ
(1)インドは世界屈指の高成長市場
■ GDPは2025年には日本、2028年にはドイツを抜き、アメリカ・中国に次ぐ世界第3位へ
■ 国民1人あたり名目GDPも、自動車等の耐久消費財の消費が加速する3千米ドルラインを
数年後には突破、日本の高度経済成長期を彷彿とさせる確かな経済成長
■ 総人口は、2024年時点で中国を抜き世界第1位の14.5億人、平均年齢は28.4歳
(2)当社が事業を展開するムンバイは賃料高く、高収益が期待可
■ ムンバイの市域人口は約1,840万人でインドにおける経済の中心地として古くから繁栄
■ 課題の1つである渋滞解消の為、国を挙げてのインフラ整備が進捗
■ ムンバイBKC地区の優良オフィスビル賃料は東京都心並の高水準
(3)当社のハイスペックオフィスが市場から高評価
■ 2019年に取得した「BKC1号計画」は来秋稼働開始
⇒国際水準の高スペックオフィスビルとして市場から高く評価
大手グローバル金融企業が“東京都心最高水準相当“の賃料単価で内定
【東京の賃貸オフィスビル事業】
◇ 日本の大企業(時価総額上位100位)の8割が東京に本社 (NY 1割、ロンドン 5割)
製造、サービス、情報・通信など全業種が揃い(NYは金融だけで7割)業種ごとの好不況の影響を受けづら
く、安定した事業基盤を構成
◇ 加えて、ベンチャー・VCも7割が東京に集中

◇ 東京の空室率は過去30年間、平均約5%と低位で安定
(コロナ禍の出社抑制、コスト削減による解約増も短期間で回復)
◇ 現在は優秀な人材確保のための採用増などによりオフィス需要が増加、市況は大幅に回復
⇒空室減により、明らかな賃料増額ステージへ

■ 当社独自の“オフィスデパート戦略”
当社は不動産賃貸事業の中核を担うオフィスビル賃貸事業において、賃貸オフィスビルポートフォリオの多く(95%)を東京23区に展開、83%がビジネス主要エリアの集中する東京都心部(都心7区)に所在しています。
また、その多くは、主要な鉄道路線・地下鉄駅の至近に位置し、ビジネス拠点として優位なアクセス利便性を有しており、当社ビルに入居する約2,000社のテナント企業は、大企業からベンチャー企業まで企業規模や業種が多岐に渡り、景気や社会の変化に耐性が強く安定した収益の確保を実現しています。
■ “金の卵を産む鶏” 生まれ変わったプライム資産「新宿住友ビル」
「新宿住友ビル」は1974年に竣工し築50年を迎えております。当社のポートフォリオの中で最も古いこのビルを、建て替えではなく再生する選択肢を選びました。足元に大屋根をかけ、天候に左右されない大規模イベントを 開催できるようにし、最上階にあったレストラン街を1~2階に移転して、オフィスフロアに再整備しました。設備を一新し、長周波地震に備える耐震性を強化しました。 この50年間の累計キャッシュフロー(償却前営業利益)は4千億円を超えており、80年代の高金利時代からバブル崩壊やリーマンショック、アベノミクス景気まで様々な経済変動を乗り越えながら、50年経った今もなお年間100億円を超える賃貸キャッシュフローをもたらす旗艦ビルの一つとなっております。
【インドの賃貸ビル事業】
■ インドの経済成長は近年さらに勢いを増しており、2028年にはGDP世界3位へ
(2011年対比の経済成長率では、すでに中国を上回る水準で推移)

■ 人口世界一、生産年齢人口は全人口の2/3
◇ 総人口は2024年時点で中国を抜き世界1位の14.5億人 平均年齢は28.4歳

■ ムンバイはインド経済の中心 市域人口は約1,840万人
■ アジア有数の金融センター
(ボンベイ証券取引所及びインド企業の本社、外資系大手IT企業などの主要拠点が所在)
■ 国を挙げてのインフラ整備が進む ⇒ 地下鉄、高速道路の敷設

■ BKC地区の賃料は東京都心最高水準相当 ⇒ 高い期待利回り
■ 開発難易度は高いが、東京で長年培ってきたノウハウを最大限に活用すべく当社100%出資で事業に取り組む

■ ムンバイは東京に次ぐ“一大事業拠点”: 総事業費1兆円規模へ


■ 2019年取得の1号物件は2026年秋 稼働
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国際水準のハイスペックオフィスと市場から高い評価
大手グローバル金融企業が東京都心最高水準相当の賃料で内定

(1)基本方針、ガバナンス及びリスク管理
① 基本方針
当社は、住友本社を継承した住友グループの総合不動産会社として、430年もの歴史を刻む“住友の事業精神”を経営理念として継承しています。世界で最も永続している企業グループの一つである住友グループは、「信用を重んじ、浮利を追わず」、「自身を利するとともに社会を利する」といった事業精神を脈々と受け継いできました。住友不動産グループでは、これら先人の教えを踏まえ、何よりも信用を大切にして、目先の利益を追わず、自己の経済価値だけでなく、先々まで世に必要とされる持続的な社会価値を一体的に創出することを経営理念に掲げ、事業展開を進めてまいりました。
この企業姿勢をコーポレートスローガン『信用と創造』として掲げ、何よりもステークホルダーとの信頼関係を大切に、高い目標を掲げ、新たな発想で新分野を開拓し、挑戦する、“新しい価値を創造”することを行動指針としております。また、『より良い社会資産を創造し、それを後世に残す』ことを基本使命とし、各事業を通じて環境をはじめとする様々な社会課題の解決に貢献しつつ、企業価値の最大化を目指すことを経営の基本方針としております。
不動産業は、人々が働き、住まい、交流する拠点形成や関連するサービスを創出し、人々の生活を豊かにする使命を負った社会的意義の高い事業です。当社の主要な開発手法であるオフィスや住宅を中核とする再開発事業では、木造家屋が密集するなど災害リスクの高い地域で、堅牢な耐火建築物への建替えを実施し、地域防災性を大きく向上させるとともに、地権者と共同で事業を推進することにより、コミュニティ形成や地域活性化を促進する交流拠点を形成するなど地域の課題解決に貢献するまちづくりを推進しております。
当社は、「災害に強い」、「環境にやさしい」、「地域とともに」、「人にやさしい」の4つを重要課題(マテリアリティ)とし、後世まで持続可能な社会資産を提供する、「サステナビリティ経営」を実践してまいります。
② ガバナンス及びリスク管理
当社グループ全体で横断的にサステナビリティ経営を推進していくため、社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティに関するリスク及び機会を識別・評価するとともに、目標の進捗状況を管理しております。また、その下部組織である「BCP対策協議会」、「サステナビリティ推進協議会」、「内部統制会議」では、議長を務める管理部門管掌役員を責任者とし、対応する分野のサステナビリティに関する課題の抽出、解決に取り組んでおります。重要課題については、サステナビリティ委員会に諮るほか、必要に応じて取締役会に報告します。

(2)主な取組み
① 気候変動に関する取組み
イ 脱炭素への取組み方針
当社は、国際的社会課題である「2050年カーボンニュートラル」に賛同を表明するとともに、2022年5月には、2030年度までの中間目標として、パリ協定直前の2014年度対比でCO2排出量を50%削減する目標を掲げました。総合不動産デベロッパーとして、サプライヤーや事業パートナー、テナント、業界団体などの各ステークホルダーと協働し、各主力事業で省エネや創エネの普及促進を図り、消費者への訴求力を高めた商品やサービスの開発、提供を推進しております。
また、TCFDフレームワークに基づき、ガバナンス・戦略・リスク・目標の4つの観点から、気候変動がもたらす財務影響とその対応を整理・分析し、当社ホームページにて情報開示しております。
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ロ 各事業における取組み
当期に終了した「第九次中期経営計画」では、各事業の排出量削減目標を定め、以下の具体的取組みを推進してまいりました。当期は下表の通り順調な進捗となりました。「第十次中期経営計画」においても、引き続き脱炭素の取組みを事業拡大に結びつけ、目標の達成を目指してまいります。
オフィスビル
オフィスビル事業では、新規物件の開発や既存物件のリニューアルに際し、高断熱の外皮仕様や高効率設備等を積極的に導入して環境性能の高い開発により省エネ化を推進しております。また、テナント専有部においては、テナント企業の多様化するグリーン電力導入ニーズに応えるべく、一般的な非化石証書を使用した電力供給のみならず、脱炭素への貢献度が高い新設した再生エネルギー発電所からの電力供給など、複数のメニューを揃え提供する体制を整えております。
分譲マンション
第九次中計以降の設計物件は全件、現行の省エネ基準からエネルギー消費を2割抑制する高い環境性能を備えた「ZEH-M Oriented」を標準仕様とし、居住時の省エネ性能向上で脱炭素に貢献する開発を推進しております。
新築そっくりさん・注文住宅
日本の既存住宅は、5,000万戸超のストックのうち9割が最新の省エネ基準を満たさず、脱炭素化に向け、大きな社会課題となっております。当社の「新築そっくりさん」事業では、2021年12月に提供開始した高度な省エネ性能を実現する「高断熱リフォーム」が好評を博し、改修による長寿命化とともに既存住宅の省エネ化を推進しております。大規模リフォームの「高断熱リフォーム」受注比率は2025年3月期には65%まで上昇しております(第九次中計目標20%)。
また、初期費用負担を要因に普及が進みにくかった太陽光発電設備については、東京電力グループとの協業により、初期費用なし、居住期間中は月額サービス料のみでメンテナンス、交換も受けられる太陽光発電サービス「すみふ×エネカリ」(2021年9月提供開始)に加え、新プランの「新すみふ×エネカリ」を2025年3月に提供開始しました。注文住宅では、最新のZEH(ゼロエネルギーハウス)基準を上回る高い省エネ性能を確保した「住友不動産の栖(すみか)」を2022年4月に発売、2025年3月期のZEH受注比率は99%に達しました(第九次中計目標60%)。
第九次中計 各事業における数値目標と達成状況
② 人的資本に関する取組み
イ 当社の持続的成長を支える独自の人材投資戦略
当社は、コーポレートスローガンに掲げる「信用と創造」を実践し、持続的成長による企業価値を高める源泉は従業員であると考え、持続的成長の果実はまず従業員に還元する「従業員ファーストの経営」と「グループ一体経営」を目指しております。また、社内に異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することは、会社の持続的な成長を確保する上での強みとなるとの認識のもと、かねてよりダイバーシティ推進に積極的に取り組み、キャリア採用による人材確保、年功によらず専ら職務と実績に基づく評価制度、専門職種毎の給与体系を並立させる給与制度など、多様性に富む強靭な組織を実現するための独自の人事制度を構築しております。
ロ 経営再建時代、事業構造転換のために進めた人事制度改革
バブル崩壊後、再建計画として第一次中期経営計画(1997-2001)を開始した頃の当社は、収益力の大幅な低下とともに不良債権や過大な有利子負債を抱えておりました。
再建計画では、不動産証券化など資金調達の多様化に取り組み、不動産業の原材料である未稼働土地の商品化(開発)を進める一方で、先行投資を必要としない「人が収益を生み出す」受注生産型の新規事業「新築そっくりさん(リフォーム事業)」等に活路を見いだし、収益力の回復を目指しました。この事業構造転換に際して、外部から優秀な専門人材(キャリア職)を大量に採用する必要に迫られ、旧来の“年功序列”による人事制度を廃し、“高率歩合給”などの能力、成果主義を核とする人事制度への改革を実施し、「新築そっくりさん事業」や「注文住宅事業」の収益拡大に大いに寄与しました。
その後、分譲マンションや賃貸マンション、ホテル、イベントホールなど、「実物資本」と「人的資本」をハイブリッド活用する他の事業にもこの人事制度を拡大適用しました。グループ全体でキャリア職を通年採用し、多岐に渡る職種ごとに、その職務と実績によって年収を定めるジョブ型に近い給与制度に切り替えるなど、キャリア職中心の人事制度を中核に据え、各事業の付加価値向上に大きく寄与しました。さらに当期に、創立50周年を迎えた住友不動産販売㈱を住友不動産ステップ㈱に社名変更するとともに、同社の人事制度を他のグループ会社と同じ職務と実績によって評価する制度に変更することを決定しております。
当社はこうして、東京都心の再開発事業を中心としたオフィスビル賃貸事業を収益の柱に据えて長期的な安定成長基盤を構築するとともに、賃貸マンションやホテル、イベントホールなどの賃貸関連事業、分譲マンション、新築そっくりさん、注文住宅、仲介などの各主力事業において、それぞれ特徴的な事業スタイルを築きながら、現在まで持続的な成長による企業価値向上を実現してきました。
ハ 当社独自の「職種別人事制度」
当社はこの人材戦略の有効性を踏まえ、営業職や技術職に限らず、コーポレートスタッフにも専門職種のキャリア職採用を拡大、現在は主要職種だけで約30種もの職種別の給与体系を並立させる人事制度を構築しています。各専門職種は従事する事業や業務の特性に応じて、固定給、変動給の割合、昇給テーブル等を個別に設定しておりますが、全職種で共通して年齢、性別、社歴を問わず、主に職務と実績で評価する公正な給与制度としており、この制度が持続的に職員の成長を促しています。
ニ ダイバーシティに富んだ組織を実現
20年余り前から、他社での多種多様なキャリアを持つ人材を、即戦力として積極的に採用し人材確保を推し進めた結果、すでに当社グループ職員の8割以上がキャリア職となり、異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点、価値観の存在する柔軟かつ強靭なダイバーシティに富んだ組織を実現し、当社成長の源泉となっております。
さらに、職員のモチベーション向上のためには管理職登用における機会均等が最も重要であるとの考えから、性別、新卒・中途の別によらず、専ら意欲と能力による登用を進めております。その結果、現在、管理職の7割以上をキャリア職出身者が占め、管理職における多様性も確保されております。
また、女性活躍推進についても積極的に取り組んでおります。まず、現場の第一線を支える営業・技術職における女性採用比率の数値目標(営業職25%、技術職13%)を公表し、将来の登用に向けてまずは社員数を厚くすべく、職員における女性比率の向上に取り組んでいます(当期実績:営業職29.0%、技術職21.3%)。次に、2022年に、職務給中心の人事制度を全職員に適用する改革を行い、出産、育児等のライフイベントにより中長期にわたりキャリアの中断があった職員についても、復職後、不利なく責任あるポストに即座に就くことが可能な制度とするなど、女性のキャリア形成支援に取り組んでいます。その結果、当期末時点の管理職に占める女性の比率はグループ全体で10.5%(前期比0.8p増)となりました。また、女性の役員選任についても積極的に取り組んでおり、本報告書提出日時点で女性の役員は3名(社外取締役、社外監査役、執行役員各1名)となっております。
なお、管理職の多様性は、上記のような公正な採用方針、公正な制度、公正な登用の結果として自ずと確保されていくべきものと考えております。管理職の多様性について数値目標を定めることは、却って、管理職登用における機会均等を歪め、職員全体のモラールを下げてしまう懸念があると考えているため、かかる数値目標は定めない方針です。
ホ 制度の継続活用と深化拡大
現行の人事制度は、持続的成長を目指す当社の経営戦略において既存事業の成長に資するだけではなく、新規事業や将来の事業構造転換においても、必要なスキルを有する人材の確保、育成を推進する上で引き続き有効と考えております。
一方で、現行制度を当社の持続的成長に資する制度としてさらに深化拡大させるため、各専門職種の人材マーケットに則した柔軟な給与水準の見直しや、必要な人材の厚みを確保するため職種ごとに専門的なスキルアップ教育を拡充させるなどの取組みを進めております。
また、2023年7月に新設した「人材開拓推進室」が、当社グループ全体においてすべての従業員が個々に能力を十分に発揮しながら仕事にやりがいを感じてもらい、能力に見合ったステップアップを実現できるよう、有能な人材に社内転職の機会を提供する「住友不動産グループ・キャリアチェンジ応援制度」によるキャリア形成支援を行うなど、さまざまな取組みによる人事制度のさらなる発展を推し進めております。
ヘ グループ一体経営の推進
当社グループ各社は、設立から様々な成長過程を経た結果、健康保険制度や産育休暇・私傷病休暇などのセーフティーネットが不統一となっておりました。「第九次中期経営計画」において、グループ全体の人的資源の流動化を企図し、基本的な諸制度を統一いたしました。
この結果、「住友不動産グループ・キャリアチェンジ応援制度」や他のグループ会社からの管理職登用の障壁が取り除かれ、一人ひとりのキャリア選択の自由度が増しております。
ト グループ従業員に当社株式の受取権を付与する「勤続功労株式報酬制度」の新設・拡充
当社は、2024年12月に住友不動産ハウジング株式会社の従業員向けに本制度を新設し、その後2025年2月に当社グループ従業員全体(退職金制度がある当社従業員、グループ会社を除く。)に対象範囲を拡大いたしました。
本制度は従業員の毎年の貢献に応じて当社株式の受取権を割り当てるもので、年々当社株の受取権が累増するとともに、当社の持続的成長の実現を通じて株価が上昇することにより、さらに受取報酬が増えるという期待が醸成されることを通じて、当社の基本方針である持続的成長による企業価値の向上に、大いに力を発揮してもらうためのものです。本制度により、従業員が当社の持続的成長に貢献する結果、当社の株価上昇により自らの受取報酬が増加するという好循環を作り出してまいります。(本制度の運用開始は2025年7月以降を予定)
このように当社は、今後も個々の従業員の能力・実績に応じた評価制度を深化拡大させていくことに加えて、生産性向上のためのDX投資や教育投資などの積極投資を継続し、その結果が従業員の賃上げ(当期実績:5.7%)に繋がる好循環を実現してまいります。
人的資本の関連情報については、当社ホームページをご参照ください。
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当社グループが行っている不動産賃貸事業、不動産販売事業、完成工事事業及び不動産流通事業は、景気動向や企業業績、個人所得等の動向、人口動態、地価動向、原材料価格や建築費の動向、金融情勢、税制等の影響を受けやすい傾向にあり、これらが当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
その中で、経営者が、当連結会計年度末現在において、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に特に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)災害その他不可抗力の事態に関するリスク
当社グループは、災害その他不可抗力の事態に備えるため、保有資産において、免震・制振構造の採用や非常用発電機の設置による無停電対応などにより事業継続性を高めるとともに、当社事業活動において、各種事態を想定したマニュアルの策定と訓練の実施による継続性の確保に努めております。また、サステナビリティ委員会の下部組織であるBCP対策協議会において、当社グループにおけるBCP対策整備の具体的方針を定め、整備状況のモニタリングを行っております。
しかしながら、想定をはるかに凌駕する規模の不可抗力の事態が発生した場合、保有資産の復旧費用負担の発生や営業活動の停滞等に伴い、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループが行う事業は、宅地建物取引業法、建設業法、建築基準法、労働基準法をはじめとして、様々な法規制の下に置かれており、その改正動向を注視しつつ、適時適切に対応するよう努めております。また、サステナビリティ委員会の下部組織である内部統制会議において、当社グループにおけるコンプライアンス推進活動のモニタリングを行うとともに、当社内部監査室が子会社を含めた内部監査を実施、更に、社内外に複数の内部通報窓口を設置し、不正、違法行為の発見、抑止に努めております。
しかしながら、法律等の改正による事業活動への影響を通じて、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社グループやその役職員によるコンプライアンス違反が発生した場合、当社グループの信用が損なわれ、当社グループの商品需要が低下することにより、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、気候変動に伴い発生する風水害等の物理的リスクだけでなく、気候変動を抑止するための諸制度や事業環境の変化等の移行リスクに対応するため、TCFDフレームワークに基づき、ガバナンス・戦略・リスク・目標の4つの観点から、気候変動がもたらす財務影響とその対応を整理・分析し、開示するとともに、サステナビリティ委員会の下部組織であるサステナビリティ推進協議会において、様々な取り組みを推進しております。社会資産を供給する事業者として、事業活動を通じた気候変動対策の推進に向け、特に環境性能が高い物件や商品の新規開発や、運用時における省エネ啓蒙、既存物件の改修による環境性能の向上等に注力し、脱炭素の取り組みを推進しております。
しかしながら、想定を超える規制や事業環境の急激な変化等により、建築コストや事業運営コストが高まり、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、建設事業者をはじめとして、賃貸資産の管理に係る清掃員・係員・警備員・設備保守点検事業者など、多くのサプライヤーとともに事業を推進しており、サプライヤーに起因するリスクを低減するため、サステナビリティ委員会の下部組織であるサステナビリティ推進協議会において、新規取引開始時におけるデューデリジェンスや「サステナブル調達ガイドライン」の周知徹底、当社職員による監理、サプライヤー向け安全研修などを実施しております。また、定期的な価格協議を励行するとともに、サプライヤー向けのアンケートを実施し、価格協議の実効性を検証、不十分な部門に対する指導を実施しております。
しかしながら、想定外の事態の発生等により、サプライヤーに起因して、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
(5)情報セキュリティに関するリスク
当社グループでは、各事業において、個人情報を含む多くの重要な情報を保有しており、情報流出を防ぐためのサイバーセキュリティを導入しているほか、職員に対して情報セキュリティに関する研修を実施しております。
しかしながら、サイバー攻撃や職員の不注意により情報が流出した場合、補償の発生や、信用の喪失による当社グループの商品需要の低下などにより、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループが行っている不動産賃貸事業および不動産販売事業は、まず用地を取得し、かつ建物が竣工しなければ収益に計上できない投資先行型の事業であるため、事業資金を金融機関等からの借入や社債等により安定的に賄う必要があります。
これに対し、連結有利子負債の借入期間の長期化、固定金利化を進めるとともに、多様な金融機関※との安定的な関係性の構築を進め、資金調達の安定化を図っております。
しかしながら、金融環境の急速かつ大幅な変化、借入先の経営状況の変化等により、借入利息の上昇、資金繰りの悪化等、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
※報告書提出日現在、当社は119の金融機関と取引を行っております。
4期連続経常最高益、12期連続純利益最高益更新
当連結会計年度の業績は下表の通りで、売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてにおいて過去最高を更新しました。
全部門増収増益、不動産賃貸事業が業績を牽引、不動産販売事業、完成工事事業も最高益
部門別では、需給改善傾向が続く東京のオフィスビルを中心とする不動産賃貸事業が大幅増益となり業績を牽引しました。分譲マンションが堅調に推移した不動産販売事業に加え、高い環境性能を備えた商品を中心に売上高が増加した完成工事(ハウジング)事業も最高益を更新しました。Web広告強化の取組みなどによって集客が増加に転じた不動産流通事業も含め、全部門増収増益を達成しました。
営業外損益は支払利息の増加により31億円のマイナス(前期比△16億円)となり、特別損益は、減損損失を187億円計上した一方、投資有価証券売却益を383億円計上した結果、55億円(同+53億円)のプラスとなりました。
その結果、売上高1兆142億円(前期比+4.8%)、営業利益2,715億円(同+6.6%)、経常利益2,683億円(同+6.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,916億円(同+8.2%)となりました。
部門別の営業成績は下表の通りです。
<不動産賃貸事業部門>
増収増益、最高益更新
当連結会計年度は、既存ビルの稼働率改善と値上げの浸透、「住友不動産東京三田ガーデンタワー」、「住友不動産新宿ファーストタワー」の入居進捗、「住友不動産中野駅前ビル」、「住友不動産新宿南口ビル」などの新規稼働に加え、ホテル、イベントホールなどの収益増も業績に寄与した結果、大幅な増収増益となり、売上、営業利益ともに過去最高を更新しました。
需給改善継続、新規ビル募集順調
当期末の空室率は、5.8%(前期末比△1.1p)となりました。働きやすいオフィス環境を志向する企業や事業拡大のため採用強化を図る企業の新規需要は引き続き旺盛で、契約面積が解約面積を上回る状況が継続しております。また、当第4四半期に竣工した「住友不動産六本木セントラルタワー」ほか新規ビルのテナント募集も進捗し始めました。
<不動産販売事業部門>
増収増益、最高益更新
当連結会計年度は、「シティテラス善福寺公園」、「THE ASAKUSA RESIDENCE」、「シティハウス横浜」、「シティテラス若江岩田」などが引渡しを開始、マンション、戸建、宅地の合計で3,526戸(前期比+2戸)を販売計上した結果増収増益となり、営業利益は過去最高を更新しました。
マンション契約順調、次期計上分確保済
当連結会計年度のマンション契約戸数は2,620戸(前期比△661戸)となりました。期首時点で次期計上予定分は概ね確保済みとなり、さらに次々期計上予定分の契約も順調に進捗しております。
<完成工事事業部門>
販売単価増、最高益更新
当連結会計年度の受注棟数は、「新築そっくりさん」事業で7,044棟(前期比+97棟)、注文住宅事業で2,140棟(同△82棟)となりました。「高断熱リフォーム」や、ZEH仕様を標準とする「住友不動産の栖(すみか)」など環境性能を訴求した商品の受注は引き続き好調で、1棟当たり単価が上昇したことに加え、マンションスケルトンリフォームの着実な成長もあり、受注高は両事業部門とも前年比プラスとなりました。当事業部門の業績は、両事業ともに計上棟数の減少を販売価格の上昇でカバーして、増収増益となり最高益を更新しました。
<不動産流通事業部門>
増収増益、先行指標の改善傾向継続
当連結会計年度は、仲介引渡し件数が減少しましたが、取扱単価の上昇により増収増益となりました。当期は、Web広告強化の取組みなどにより問い合わせ件数が増加、契約ベースでは、件数、取扱高とも前年比プラスとなり、改善傾向が続いております。
<その他の事業部門>
フィットネスクラブ事業、飲食業などその他の事業は、売上高13,034百万円(前期比+1,756百万円)、営業利益2,170百万円(同+751百万円)となりました。
<中期経営計画の達成状況>
2022年4月より取り組んできた「第九次中期経営計画」は当期(2025年3月期)をもって終了しました。計画最終年度の当期は、前掲「当期の経営成績」に記載の通り、4期連続経常最高益、12期連続純利益最高益更新を達成しました。
3ヵ年累計業績は下表の通りで、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてにおいて八次実績を上回るとともに、経常利益と当期純利益は当初目標を超過達成することができました。
※2022年5月12日公表
<資産、負債、純資産の状況>
当連結会計年度における総資産は、6兆7,224億円(前期末比+440億円)となりました。仕掛販売用不動産と賃貸ビルを主とする有形固定資産が増加しました。
負債合計額は、4兆5,543億円(前期末比△734億円)となりました。連結有利子負債が3兆8,919億円(同△696億円)と減少しました。
純資産合計額は2兆1,681億円(前期末比+1,175億円)となりました。当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が1,916億円となり、利益剰余金が増加しました。自己資本比率は32.3%(前期末30.7%)となりました。
なお、当連結会計年度における連結有利子負債の長期比率は97%(前期末97%)、固定金利比率は87%(同84%)となっております。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、
営業活動によるキャッシュ・フロー 253,171百万円(前期比 + 21,138百万円)
投資活動によるキャッシュ・フロー △143,616百万円(前期比 +167,078百万円)
財務活動によるキャッシュ・フロー △116,847百万円(前期比 △113,192百万円)
となり、現金及び現金同等物は△4,890百万円減少して98,234百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
当期の経常利益は2,683億円、減価償却費は748億円となりました。法人税等の支払を差し引いた営業キャッシュ・フローは2,531億円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
主に賃貸事業の増強を目的として合計1,655億円の有形固定資産投資を行う一方、投資有価証券を455億円売却した結果、投資キャッシュ・フローは1,436億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
賃貸事業の増強に伴う有形固定資産投資がキャッシュ・フローで賄える状況となったため、当連結会計年度中に、期限到来に伴う長期借入金(ノンリコース含む)2,937億円の返済、社債900億円の償還、コマーシャルペーパー差引き260億円の償還に対応し、3,372億円の長期借入を実施しました。その結果、財務キャッシュ・フローは1,168億円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
生産、受注及び販売の状況については、前掲「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度は、売上高1兆142億円(前連結会計年度比+465億円)、営業利益2,715億円(同+168億円)、経常利益2,683億円(同+152億円)となりました。売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてにおいて過去最高を更新しました。
当連結会計年度は、需給改善傾向が続く東京のオフィスビルを中心とする不動産賃貸事業が大幅増益となり業績を牽引しました。分譲マンションが堅調に推移した不動産販売事業に加え、高い環境性能を備えた商品を中心に売上高が増加した完成工事(ハウジング)事業も最高益を更新しました。Web広告強化の取組みなどによって集客が増加に転じた不動産流通事業も含め、全部門増収増益を達成しました。その結果、売上高は1,014,239百万円(前連結会計年度比+46,547百万円、同+4.8%)、営業利益は271,516百万円(同+16,849百万円、同+6.6%)となりました。
なお、各事業部門の詳細については、前掲「(1) 経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。
営業外収益は、受取配当金の増加などにより、21,146百万円(前連結会計年度比+549百万円)となりました。また、営業外費用は24,339百万円(同+2,187百万円)となりました。その結果、営業外損益は△3,192百万円(同1,637百万円の悪化)となりました。
当連結会計年度は、投資有価証券売却益などにより特別利益は38,495百万円(前連結会計年度比+25,599百万円)となった一方、減損損失や固定資産除却損など32,978百万円(同+20,234百万円)の特別損失を計上しました。その結果、特別損益は、差引5,516百万円の利益(同5,365百万円の改善)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益が191,681百万円となり、株主資本が前連結会計年度末比144,022百万円増加 した結果、当連結会計年度末の自己資本は、2,168,107百万円(同+117,525百万円)、自己資本比率は32.3%となりました。
資金調達においては、賃貸事業の増強に伴う有形固定資産投資がキャッシュ・フローで賄える状況となったため、当連結会計年度中に、期限到来に伴う長期借入金(ノンリコース含む)2,937億円の返済、社債900億円の償還、コマーシャルペーパー差引き260億円の償還に対応し、3,372億円の長期借入を実施しました。その結果、連結有利子負債は、3,891,925百万円(前連結会計年度末比△69,639百万円)となりました。
なお、当連結会計年度における連結有利子負債の長期比率は97%(前期末97%)、固定金利比率は87%(同84%)となっております。
2025年4月より開始した「第十次中期経営計画」では、更なる収益基盤強化のため、東京都心およびインド・ムンバイにおける賃貸資産への投資を継続推進することとしております。必要な資金は、拡大する賃貸キャッシュフローにより賄うこととしており、併せて累進配当による株主還元も強化していく方針としております。詳しくは、前掲「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題」をご参照ください。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針等が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
販売用不動産(仕掛含む)及び賃貸資産の評価
当社グループは、販売用不動産(仕掛含む)について、連結財務諸表の注記事項に記載のとおり、主として個別法に基づく原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)により評価しております。また、賃貸資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、資産のグルーピング、減損の兆候の識別、減損損失の認識の判定及び測定を行っております。
なお、詳細は第5[経理の状況]の連結財務諸表の(重要な会計上の見積り)に記載しております。
当社は、2024年11月8日開催の取締役会において、当社完成工事事業の両輪である新築そっくりさん事業及び注文住宅事業の両事業を、新たに設立した完全子会社(住友不動産ハウジング株式会社)へ会社分割(吸収分割)により承継することを決議し、同年11月26日付で吸収分割契約を締結致しました。
会社分割の概要は、以下のとおりであります。
(1)会社分割の目的
新築そっくりさん事業及び注文住宅事業は、当社の一部門として各々事業を行ってきましたが、両事業を新会社 に移管・統合し、①事業統合深化により、早期の売上5割増、3,000億円達成を目指す、②施工体制を共通化し、各パートナーとの共存共栄を図る、③柔軟な人事制度を作り、人的資本投資を拡充し、陣容の拡大を図る、ことにより、完成工事事業のさらなる成長を目指します。
(2)会社分割の方法
当社を分割会社とし、住友不動産ハウジング株式会社を承継会社とする簡易吸収分割といたします。
(3)会社分割の期日
2025年4月1日
(4)分割に際して発行する株式及び割当
本件分割は、当社と当社の完全子会社との間で行われるため、本件分割による承継会社から当社への株式の交付はありません。
(6)住友不動産ハウジング株式会社の概要
代表者 代表取締役社長 加藤 宏史
住所 東京都新宿区西新宿四丁目34番7号
資本金 3,000百万円
事業内容 完成工事事業
特記すべき事項はありません。