第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済活動の持ち直しが見られ

緩やかな回復基調となりましたが、継続している不安定な国際情勢等の影響によるエネルギー価格の高止まり、円安の長期化、それらに伴う物価の上昇など、依然として先行き不透明な状況は継続しています。

 

このような情勢下、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比181百万円減(0.6%減)の

31,642百万円になりました。

損益面では、営業利益は、前年同期比719百万円減(23.0%減)の2,412百万円となりました。

また、経常利益は、前年同期比568百万円減(15.9%減)の3,012百万円、

親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比171百万円減(9.9%減)の1,563百万円となりました。

 

当第3四半期連結累計期間の各セグメントの概況は次のとおりであります。

 

〔機能性色素セグメント〕

イメージング材料事業は、プリンター向け材料の需要が海外を中心に引き続き低迷しており、

大幅な減収となりました。

色素材料事業は、繊維向け染料の海外での需要が堅調に推移し、

アルミ着色用染料もスマートフォン向けを中心に引き続き販売が増加したこと等から、

大幅な増収となりました。

有機EL材料事業は、当社の子会社におけるPCR診断キット用材料の需要が引き続き低迷しているものの

スマートフォン向けを中心とするディスプレイ分野において、有機EL材料の需要増に加え、

為替影響による増収効果もあり、有機EL材料事業全体としては大幅な増収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は、前年同期比1,282百万円増(9.1%増)の15,298百万円となりました。

 

〔機能性樹脂セグメント〕

建築材料事業は、材料販売を中心に需要が回復基調にあり、増収となりました。

一方、医薬向け及び剥離剤向けの特殊化学品事業での需要が引き続き低迷し、

また、樹脂材料事業においても、海外向けを主とするウレタン材料の在庫調整の影響等を受け、

大幅な減収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は、前年同期比2,152百万円減(26.0%減)の6,113百万円となりました。

 

〔基礎化学品セグメント〕

過酸化水素は、一部で需要減が見られるものの、コスト上昇分の価格転嫁を進めたことで、

前年同期並みを確保しました。

過炭酸ナトリウムも価格転嫁に加え、需要の回復並びに新規顧客の取り込みにより、大幅な増収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は、前年同期比500百万円増(9.3%増)の5,859百万円となりました。

 

〔アグロサイエンスセグメント〕

一部製品で、海外顧客の在庫調整に伴い、大幅な輸出の減少が見られたものの、

家庭園芸向け除草剤にて需要が回復し、さらにゴルフ場向け除草剤での需要好調により

大幅な増収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は、前年同期比361百万円増(13.6%増)の3,024百万円となりました。

 

〔物流関連セグメント〕

中国をはじめとする海外での景気減速により、輸出貨物の取り扱いが低迷し、大幅な減収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は、前年同期比229百万円減(15.8%減)の1,223百万円となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末(12月末)における資産合計は、78,038百万円となり、

前連結会計年度末(3月末)比5,987百万円の増加となりました。

主な増減要因は、有形・無形固定資産の増加4,036百万円、現金及び預金の増加2,761百万円、

長期貸付金の減少1,210百万円等であります。

負債合計は、23,075百万円となり、前連結会計年度末比921百万円の増加となりました。

主な増減要因は、その他流動負債の増加1,093百万円、繰延税金負債の増加442百万円、

短期・長期借入金の減少793百万円等であります。

純資産合計は、54,963百万円となり、前連結会計年度末比5,066百万円の増加となりました。

主な増減要因は、非支配株主持分の増加1,946百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,249百万円、

利益剰余金の増加1,131百万円、為替換算調整勘定の増加700百万円等であります。

以上の結果、自己資本比率は58.9%となり、前連結会計年度末の59.5%から0.6ポイント減少しました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は10,993百万円となり、

前連結会計年度末に比べ、4,285百万円増加いたしました。(前年同期比4,954百万円増)

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益2,962百万円、

売上債権の増加2,005百万円、減価償却費1,729百万円等により、

6,542百万円の収入となりました。(前年同期は919百万円の収入)

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出3,866百万円、

定期預金の預入による支出2,235百万円、定期預金の払戻による収入4,009百万円等により、

2,377百万円の支出となりました。(前年同期は6,003百万円の支出)

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出793百万円、

配当金の支払額261百万円及び非支配株主への配当金の支払額174百万円等により、

1,388百万円の支出となりました。(前年同期は689百万円の収入)

なお、REXCEL CO.,LTD.を連結の範囲に含めたことにより、現金及び現金同等物は

1,280百万円増加しております。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの

状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について

重要な変更はありません。

 

(6)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について

重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、3,677百万円であります。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。