第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針・経営戦略等

当社グループは、「パーパス」および「経営理念」のもと、「ステークホルダーの期待に応え、信頼され続ける企業」、「持続的収益を基盤として、社員に安心・安全を与える企業」、「人と地球にやさしい環境技術を追求する企業」を目指しております。

将来にわたり持続的な成長を実現するため、経営環境の変化に敏速に対応し、将来を見据えた技術開発・人財育成・設備等への投資を積極的に行っております。

 

(パーパス)

 真心こめた『みち』への挑戦 ~安心と感動を~

 

(経営信条)

 社会の求めるものに応えることを通し、社会に奉仕する。

 このため会社はその存続発展をはかるに足る相応の利益を挙げる。

 

(社是)

 誠実 創造 最高の技術

 

(2) 経営環境および対処すべき課題

① 経営環境

道路建設業界におきましては、道路の老朽化対策と予防保全が推進され、政府による公共投資は引続き堅調に推移することが見込まれるものの、受注競争の激化や原材料価格の高止まりに加え、時間外労働の上限規制への対応や労働力不足、デジタル化の遅れ、建設コストの上昇による建設投資の先送りなど、今後の経営環境は引き続き予断を許さない状況にあります。

また、当社グループはPBRが1倍を下回る状況が継続しており、株主資本コストを上回るRОEを重要指標と位置づけ、PBRの改善を重要な経営課題として認識しております。

 

② 中期経営計画の推進

このような環境のもと、当社グループは、“変革と学習文化の醸成および持続可能性への取り組み”をテーマとする「佐藤渡辺グループ中期経営計画(2024~2026年度)」を策定し、①収益力の向上、②資本・財務戦略の強化、③ESG経営の推進の3つの基本方針を掲げて、グループ一丸となって取り組んでまいります。100年企業であるという誇りと伝統を継承しながらも、変化に対応する柔軟性と学習意欲を持つ組織文化を醸成してまいります。

また、コーポレートガバナンスの強化やコンプライアンスの徹底を図り、公正な事業活動を実現する内部統制システムを構築してまいります。

 

中期経営計画の概要

a. 収益力の向上

建設事業

重点施策

工事部門

舗装・土木工事等

・公共工事における評定点、提案力の向上

・当社保有技術を活かした販路拡大

・民間営業の強化

・DXの推進

・積算部署の強化

・施工体制の強化

・現場管理体制の強化

環境景観工事

・環境に配慮した景観舗装の展開

・パーミアコンの高性能化・多機能化の追求

・リ・タンスイシステムの販売強化

・橋梁インフラ補修工事におけるハイドロミリング

 (超高圧ウォータージェットシステム)の営業強化

製品等販売部門

・中温化アスファルト混合物の使用促進

・付加価値のある製品の販売

・営業力の強化

・資源の有効利用

 

 

b. 資本・財務戦略の強化

財務健全性を堅持し、更なる成長を目指した成長投資・経常投資と、株主還元の充実を実現します。

投資戦略

成長投資

・人的資本への投資

・建設DX

・脱炭素社会に寄与する投資

М&A投資

 

経常投資

・事業所、工場施設の維持更新

・研究開発

 

株主還元

配当方針

・2024~2026年度の3年間は年間配当80円以上を実施

・EPSを増大させ、配当を安定的に継続維持

・中間配当の実施

 

自己株式取得

・株式流動性や成長投資の成果等を勘案した上で検討

 

(注)当社は、2024年6月1日付で当社普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。

 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは持続的な成長に向けて、安定的な収益の確保と財務基盤の強化に努め、経営の安定性から自己資本比率を、収益力の観点から営業利益を重要な指標として位置付けております。また、経営上の目標の達成状況を判断する指標として、「佐藤渡辺グループ中期経営計画(2024~2026年度)」においては、売上高420億円以上、営業利益20億円以上、当期純利益13億円以上、ROE6.5%以上、年間配当金額80円以上を数値目標としております。

 

佐藤渡辺グループ中期経営計画2026年度数値目標

売上高

420億円以上

営業利益

20億円以上

当期純利益

13億円以上

ROE

6.5%以上

配当金額

80円以上

 

(注)当社は、2024年6月1日付で当社普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方および取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

サステナビリティ基本方針

当社グループは、経営信条、社是、行動規範に基づき、お客様、取引先、株主、従業員、地域社会といった全てのステークホルダーとのよりよい関係を築き、社会インフラ構築を通じて社会の持続的な発展に貢献するとともに、企業価値の向上に努めます。

 

サステナビリティマテリアリティ

重点項目

施策

カーボンニュートラル社会の実現

・省エネルギー設備の導入

 

・再生可能エネルギーの利用拡大

 

・NEDО事業参画(持続可能なビジネスの実現)

 

・環境負荷の低減効果のある製品利用の推進

人的資本価値の向上

・従業員エンゲージメントの向上

 

・ワークライフバランスの推進

 

・ダイバーシティの推進

 

・社員の学びへの支援

人権の尊重

・人権方針の策定

 

・サプライチェーンを含めた教育・研修の実施

レジリエンスの強化

・インフラの構築・メンテナンスを通した地域貢献

 

・災害対策や復興に向けた社会貢献

取引先とのパートナーシップの醸成

・パートナーシップ構築宣言の厳守

 

・建設キャリアアップシステムの導入推進

地域・社会への貢献

・事業を通じた地域貢献

コーポレートガバナンスの強化

・取締役会の実効性評価

 

・内部統制システムの整備

 

・コンプライアンスの徹底

 

・リスクマネジメントの推進

ステークホルダーとの関係強化

・適示適切な情報開示の実施

 

 

(1) ガバナンス

当社は、「中期経営計画(2024~2026年度)」において、気候変動を含む環境問題を経営に重要な影響を与える課題のひとつと位置づけております。2024年8月より経営会議の直下にサステナビリティ委員会(以下、「当委員会」という。)を設置しております。当委員会は月に1回の頻度で開催され、代表取締役社長を委員長とし、社内取締役で構成されております。

当委員会では当社グループのサステナビリティに関する方針や重要課題の検討、目標設定や進捗状況のモニタリング、リスク・機会の評価などを行い、必要に応じて経営会議を経て、取締役会への付議・報告を行います。

当委員会の議題として、環境面ではカーボンニュートラル社会の実現など、社会面では人的資本価値の向上、人権の尊重、レジリエンスの強化、取引先とのパートナーシップの醸成、地域・社会への貢献など、ガバナンス面ではコーポレートガバナンスの強化、ステークホルダーとの関係強化などを取り扱っております。

上記当委員会にて検討された内容については、四半期に一度、取締役会に報告しており、取締役会では報告内容について当委員会に諮問のうえ当委員会で検討した気候変動や人的資本などのサステナビリティに関する課題の管理・監督を実施いたします。

 

・当社のサステナビリティ体系図


 

(2) 戦略

TCFD提言で示された各リスク・機会の項目を参考に、気候変動が及ぼすリスク・機会に関して、1.5℃シナリオおよび4℃シナリオにて分析を行いました。1.5℃シナリオにおいては、脱炭素社会への移行に伴い、炭素税の導入や再生可能エネルギーへの転換などの施策・規制が進むことによる事業への影響が考えられます。4℃シナリオにおいては、脱炭素社会への移行が進まず、異常気象の激甚化による洪水被害などの物理的な面での影響を想定しております。

 

1.5℃シナリオ

4℃シナリオ

社会像

2100年までの平均気温上昇を2℃未満に抑えるため、脱炭素社会を実現する施策・規制が実施される世界

2100年までの平均気温上昇が約4℃上昇することにより、気候変動による異常気象の激甚化が進行し、物理的影響が生じやすい世界

参照シナリオ

● IPCC SSP1-1.9

● IEA Net Zero Emission by 2050 Scenario

● IPCC AR6 SSP5-8.5

 

対象

全事業

 

 

 

(A) 主要なリスクおよび機会と影響度

気候変動シナリオをもとに当社の全事業に与えるリスク・機会を分析し、以下の項目を抽出いたしました。抽出したリスク・機会の項目が事業に与える影響を定性・定量評価し、対応策を立案し、レジリエンスを高めております。

当社としては、気候変動リスクの時間軸を短期(1~3年)、中期(4~5年)、長期(6~25年)とし、リスク・機会が当社に与える影響度合としては、財務的影響額(大:売上高の20%以上、中:売上高の10%以上20%未満、小:売上高の10%未満)とし判断しております。

社会の変化

リスク項目

時間軸

影響度

対応策

移行リスク

GHG排出に関する規制の強化

排出削減を目的とした設備や再生可能エネルギーの導入費用が増加

短~長期

・長期的な目線でコスト回収をしていく

1.5℃シナリオ

カーボンプライシングの導入

操業時の排出量に対するカーボンプライシングや課税がコストを押し上げる要因となる

中~長期

・中温化アスファルト混合物の製造

・省エネルギー設備の導入

・再生可能エネルギーの利用拡大

  物理リスク

平均気温の上昇

熱中症リスクの増加や酷暑時間帯の作業制限による生産性の低下

中~長期

・作業従事者の健康管理の徹底

・ICTを活用した施工の効率化

降雨や気象パターンの変化

天候不良により工事工程が遅れ、工数と費用が増大

中~長期

・天候不良による作業ロスを踏まえた

  作業計画による追加費用の回避

4℃シナリオ

台風・洪水のような異常気象の深刻化・増加

工事現場や製造拠点の被災、サプライヤーの被害による原材料供給の停止

中~長期

・設備に対する浸水を想定した対策

 

 

社会の変化

機会項目

時間軸

影響度

対応策

機会

気候への適応策・保険リスク対応の開発

CО2排出量を低減する中温化アスファルト混合物の需要が拡大

短~長期

・中温化アスファルト混合物の製造設備への投資

・中温化アスファルト混合物の使用促進

低炭素製品・サービスの開発・拡大

中温化舗装の拡充に伴う市場拡大とコスト最適化

短~長期

・中温化舗装の供給体制の拡充

・製品、施工の品質向上を契機とした事業

  機会拡大

・中温化舗装工事の設計提案

研究開発・イノベーションによる新規商品・サービスの開発

コンクリートにCО2を固定化させる技術による持続可能な事業の創出

中~長期

・CО2固定化の有効性を検証し、強度や

  耐久性を確保

・施工業者・材料メーカーとの協業を推進

社会インフラの更新、国土強靭化対策

道路舗装の高耐久、長寿命化の重要性が高まる

短~長期

・高耐久・長寿命化舗装工法の拡大

・高耐久舗装やリサイクル製品の新規開発、販売

降雨対策

流出抑制工法や雨水貯留浸透施設の重要性が高まる

短~長期

・ポーラスコンクリート舗装「パーミアコン」や雨水貯留浸透施設「リ・タンスイシステム」の事業機会および市場の拡大

 

 

(B) 特に重要と認識したリスクおよび機会

洗い出したリスクおよび機会に関しては、それぞれにおいて影響度合いを評価しておりますが、主要項目についてはより掘り下げた分析を行い、その対応策を検討し、リスクの最小化および機会の最大化に努めております。

(a) 移行リスク:カーボンプライシングの導入

 ■リスク・機会の認識

1.5℃目標(2030年までに2013年比で温室効果ガス排出量を46%削減)達成に向けたCО2排出規制強化により、自社Scope1,2に対しての炭素税(カーボンプライシング)の負担の増加が想定されます。

 

財務影響額試算

 

[財務影響額算出における前提条件]

 

 2030年のGHG排出量を、2パターンで算定。

(A)想定される炭素税コスト

(A)2013年からの売上成長率と同様にCО2排出量も増加すると想定した場合

(最大)

(B)削減目標を達成した場合

2030年時点:約900百万円

 

 

■排出量

(B)想定される炭素税コスト

(A)2030年時点:45.5千t-CO2e

(最小)

(B)2030年目標:14.8千t-CO2e

2030年時点:約300百万円

 

 

■炭素税(※)

 

 2030年の炭素税価格:$140/t-CO2e

 

 為替レート:1ドル 141.56円

 

※炭素税価格:「IEA WEO2024 Net Zero Emissions by 2025 Scenario」参照

 

 為替レート:2023年度の年間平均を使用

 

 

 ■対応策:リスク回避

将来の炭素税リスクに対応すべく、中温化アスファルト混合物の製造を推進し、製造プロセスにおけるエネルギー使用量の削減に取り組んでまいります。さらに、省エネルギー設備の導入による生産効率の向上を図るとともに、太陽光発電設備の導入をはじめとする再生可能エネルギーの利用拡大を進め、GHG排出量の削減を目指してまいります。また、省エネルギーに貢献する製品・加工技術の開発や提供など、多様な視点から持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進してまいります。

 

(b) 物理リスク:平均気温の上昇

 ■リスク・機会の認識

4℃シナリオにおける環境下では、気温上昇により熱中症被害が拡大することが想定されます。現状の熱中症対策コストに2030年の熱中症被害増加率を乗算し、リスク評価を実施いたしました。その結果、2023年と比較し、2030年時点で12百万円のコスト上昇が想定されます。

 

 ■対応策:リスク回避

将来の熱中症リスクの増加や酷暑時間帯の作業制限による生産性の低下に対応するため、作業従事者の健康管理の徹底を図り、適切な休憩時間の確保や作業環境の改善を推進してまいります。さらに、ICTを活用した施工の効率化を進めることで、酷暑時間帯を最小限に抑えつつ、生産性の維持・向上を目指してまいります。これらの施策を通じて、作業の安全性と効率性を両立し、持続可能な労働環境の確保に取り組んでまいります。

 

 

(c) 物理リスク:台風・洪水のような異常気象の深刻化・増加

 ■リスク・機会の認識

4℃シナリオにおける環境下では、異常気象の激甚化により洪水発生確率が最大になることが想定されます。対象範囲を全事業とし、国内全拠点におけるリスク評価を実施いたしました。その結果、8拠点に浸水リスクがあることが判明いたしました。

これにより、設備などの固定資産への被害、業務停止に伴う売上機会損失の可能性が想定されます。その他の拠点についても、リスクの程度を定量評価し、対策を検討しております。

財務影響額試算

 

● リスク評価は、洪水発生時の想定浸水深について、国土交通省が提供する

パターン(A):50.5百万円

『重ねるハザードマップ』を活用して検証しております。

 

 

パターン(B):3,367百万円

● 想定される浸水リスクに関しては、以下の2つの前提※に基づき財務影響額を

 

 試算しております。

 

   パターン(A):年超過確率および発生確率を考慮した試算

 

   パターン(B):年超過確率および発生確率を考慮しない試算

 

※パターン(A)は年超過確率や発生確率を加味した期待値ベースの影響額であり、

 

 パターン(B)は確率的要素を考慮せずに想定最大影響額を試算した結果となります。

 

 

 ■対応策:リスク回避

気候変動による物理リスクに対して、ハザードマップを活用した洪水リスクの調査や被害予想額の算定を実施し、設備に対する浸水を想定した対策を強化いたします。今後は、防災・減災対策の最新情報を収集して、洪水発生時の被害軽減と迅速な事業復旧のための予防策を検討してまいります。

 

(3) 人的資本への対応

当社グループは多様な人材が能力を活かして活躍できる、活力に満ちた働き甲斐のある職場づくりに努めております。特に「健康(心・身体)」と「教育」を中心に人材育成を行っております。

「健康(心・身体)」に関しましては、健康診断の100%実施、診断結果に基づく産業医によるフォローアップ状況の管理、ストレスチェックの実施、高ストレス者に対する第三者(外部)によるカウンセリング、ストレスの軽減対策を行い、社員の健康維持に努めております。また、あらゆるハラスメント行為、不正行為および企業倫理に反する行為の通報・相談窓口に、当社の総務部長直通および外部専門機関を内部通報窓口として設置しております。

「教育」に関しましては、社員教育実施規程に基づき新入社員教育(3年間のフォローアップ教育を含む)、初級社員教育、中級社員教育等の各年次による集合研修のほか、能力・専門知識の習得を目的とした外部講師による中堅社員教育、特別教育を行っております。また、資格取得のバックアップ体制を整え、各自のスキルアップを促しております。

多様性の確保につきまして、当社グループは、持続的な成長のためには多様な人材が活躍できることが不可欠であると考えておりますが、若年層を中心に就業意識も変化しており、人材の獲得に苦戦している状況であります。そのような状況のもと、多様な人材が仕事と家庭を両立し、最大限に能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に取り組み、ワークライフバランス研修やパワーハラスメント研修等を行っております。

 

(4) リスク管理

 ■気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセス

当社グループでは、気候変動に伴うリスクを短期的なリスクだけでなく、中長期的なリスクも考慮しております。担当役員や担当部署がリスクを抽出した後、サステナビリティ委員会で識別・評価を実施しております。評価されたリスクについては予防策と対応方針を検討し、少なくとも年に1回、経営会議を経て取締役会に付議・報告する体制を整えております。

リスクレベルは、「影響度」と「緊急度」をそれぞれ3段階で評価し、総合評価を9段階に分類することで、対処すべきリスクの重要性と優先度を決定しております。

 

 ■全社のリスク管理への統合プロセス

サステナビリティ委員会は経営会議の直下に設置されており、統合的なリスク管理体制を構築しております。サステナビリティ委員会では、気候変動に関連するリスクだけでなく、担当役員や担当部署から報告された事業に多大な影響を与えるリスク全般について、予防、発見、是正および再発防止のための議論・検討を行っております。

 

(5) 指標と目標

当社は、気候関連問題が経営に及ぼす影響を評価・管理するため、2013年度よりGHGプロトコル基準に基づき、温室効果ガス排出量の算定を実施しております。温室効果ガス排出量の削減目標については、2030年度までに2013年度の基準排出量からScope1,2を46%以上削減することを目標としております。

今後は、温室効果ガス排出量の削減目標に関する国際的なイニシアチブであるSBT(Science Based Targets)認定の取得を検討しており、目標達成に向けて、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーの徹底など、各種削減活動を推進してまいります。

 

Scope

Scope3 カテゴリ

2023年度 CО2排出量(t-CO2e)

2024年度 CО2排出量(t-CO2e)

Scope1+2

 

 

20,124

17,088

Scope1

 

 

15,543

14,484

Scope2

 

 

4,581

2,604

Scope3

購入

79,062

 

資本財

2,230

 

その他燃料

3,500

 

輸送(上流)

2,065

 

事業廃棄物

2,030

 

従業員の出張

89

 

従業員の通勤

331

 

リース資産(上流)

 

輸送(下流)

 

10

商品の加工

 

11

商品の使用

 

12

商品の廃棄

 

13

リース資産(下流)

 

14

フランチャイズ

 

15

投資

9,870

 

16

その他

 

Scope3 合計

99,177

合計

 

20,124

116,265

 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 受注環境について

当社グループの主要事業である道路舗装工事および一般土木建築工事の今後の受注環境は、現況よりも官公庁の公共投資や民間設備投資に大きな抑制要因が生じた場合に、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、官公庁や民間の投資動向の早期把握に努め、建設需要に対応した人材配置の最適化により経営の効率化を図ることとしております。

 

(2) 資材価格の変動

当社グループの製品等販売部門に係る主要な原材料、特にストレートアスファルトの仕入価格が上昇し、その価格を製品価格に転嫁できない場合、また、舗装・土木工事等においても急激な需要動向の変化に伴う需給逼迫等による資機材価格の上昇がある場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、原材料価格の市況を常に把握し、早期に原価検討を実施することにより、影響を最小限にとどめるよう努めることとしております。

 

(3) 顧客に関する信用リスクについて

当社グループが有する完成工事未収入金・貸付金・その他債権または求償権について、顧客に債務の不履行がある場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、与信管理規程に基づく受注可否の徹底や未収入金の管理の徹底に努めることとしております。

 

(4) 法的規制等について

当社グループは、建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、将来これらの法令の改正、新たな法的規制が制定適用された場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、関係法令等の動向について適宜情報収集およびその分析を行い、関連部署を中心に適切に対応することとしております。

なお、当社は、福島県石川郡石川町が発注する工事の入札に関し、談合罪で当社従業員が略式命令を受け、その刑が確定したことにより、2025年3月25日付で、国土交通省関東地方整備局から、建設業法第28条第3項の規定に基づく営業停止処分を受けております。停止を命じられた営業の範囲は「全国における土木事業及び舗装工事業に関する営業のうち、公共工事に係るもの」、営業停止期間は「2025年4月9日から2025年8月6日までの120日間」であります。

本件に関し、株主の皆様、お取引先をはじめ関係者の皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、心からお詫び申し上げます。

当社といたしましては、この度の処分を厳粛かつ真摯に受け止め、役職員一同、さらなるコンプライアンスの徹底に取り組み、早期の信頼回復に努めてまいります。

 

(5) 自然災害について

当社グループの事業所や合材工場周辺で地震等の大規模な自然災害が発生し、生産設備等に被害を受けた場合、売上高の低下や設備復旧費用の発生等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、全社的なBCPと防災マニュアルおよび地域ごとの地震・災害マニュアルを策定し、大規模災害を想定した訓練および必要な対策を継続実施することにより、影響を最小限にとどめるよう努めることとしております。

 

(6) 情報セキュリティについて

当社グループがコンピューターウイルス等のサイバー攻撃の被害にあった場合、また、役職員の過失、不正アクセス等により、個人情報等の情報が漏洩または消失等した場合は、社会的信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このため、データセンターで基幹システムの管理・保全を図っております。また、情報セキュリティに関する社内規程、マニュアルを定め、役職員に周知をするとともに、定期的に行われるシステム監査、セキュリティ教育の実施などの取り組みを行い、情報セキュリティの確保に努めております。

 

(7) 関係会社等に関する重要事項について

当社のその他の関係会社である佐藤工業株式会社は、当社株式の議決権20.89%を所有する筆頭株主であり、当社は同社の持分法適用会社であります。

当社は、同社から舗装工事および土木工事を請負っておりますが、同社との取引は通常の取引関係にあり、価格その他の取引条件については、個別に交渉のうえ、一般取引と同様の基準で決定し、社内規程に沿って取引の承認を行っており、関連当事者間の取引が会社および株主共同の利益を害することのない体制を整備しております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー、以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、賃上げによる所得環境の改善や定額減税の効果により、個人消費は堅調に推移しました。また、高水準の企業収益を背景に設備投資にも持ち直しの動きがみられ、引き続き緩やかな回復基調で推移しました。一方で、国内では日本銀行による追加利上げ、海外では米国政権の新たな関税措置や、中東情勢などの地政学リスクの影響等、不確実性が高まる中で、先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループは、“変革と学習文化の醸成および持続可能性への取り組み”をテーマとする「佐藤渡辺グループ中期経営計画(2024~2026年度)」を策定し、①収益力の向上、②資本・財務戦略の強化、③ESG経営の推進の3つの基本方針を掲げて、グループ一丸となって取り組んでまいりました。

その結果、当連結会計年度の受注高は352億7千8百万円(前年同期の受注高は452億3千3百万円)となり、売上高は404億2千2百万円(前年同期の売上高は384億円)となりました。

損益につきましては、経常利益は13億2千8百万円(前年同期の経常利益は17億6千4百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は8億9千1百万円(前年同期の親会社株主に帰属する当期純利益は12億2百万円)となりました。

部門別の事業の概況は以下の通りであります。

(工事部門)

当連結会計年度の受注高は305億9千8百万円(前年同期比24.6%減)となりました。また、完成工事高は357億4千3百万円(前年同期比6.0%増)となり、次期繰越高は169億2千万円(前年同期比23.3%減)となりました。

(製品等販売部門)

当連結会計年度の製品売上高は46億7千9百万円(前年同期比0.2%増)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度の資産合計は354億3千2百万円(前連結会計年度比2億9千9百万円増、0.9%増)、流動資産は210億4千9百万円(同1億1千2百万円増、0.5%増)、固定資産は143億8千2百万円(同1億8千7百万円増、1.3%増)となりました。流動資産増加の主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等が26億4百万円増加したことによるものであります。固定資産増加の主な要因は、建物・構築物の取得により2億4千3百万円増加したことによるものであります。

(負債)

当連結会計年度の負債合計は140億5百万円(同1千3百万円増、0.1%増)、流動負債は107億3千9百万円(同1億4千6百万円増、1.4%増)、固定負債は32億6千6百万円(同1億3千2百万円減、3.9%減)となりました。流動負債増加の主な要因は、短期借入金が28億円増加したことなどによるものであります。固定負債減少の主な要因は、退職給付に係る負債が1億4千9百万円減少したことによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度の純資産合計は214億2千6百万円(同2億8千6百万円増、1.4%増)となりました。純資産増加の主な要因は、利益剰余金が1億7千6百万円増加したことによるものであります。

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度の59.9%から60.2%に増加いたしました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25億9千2百万円減少し、50億3千万円となりました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動による資金の減少は39億6千4百万円(前連結会計年度は34億8千3百万円の増加)となりました。主な減少の要因は、売上債権の増加と仕入債務の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動による資金の減少は6億2千5百万円(前連結会計年度は4億3千7百万円の減少)となりました。主な減少の要因は有形固定資産の取得による支出であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動による資金の増加は19億9千7百万円(前連結会計年度は4億1千2百万円の減少)となりました。主な増加の要因は、短期借入によるものであります。

 

 

③ 生産、受注および販売の実績

a. 売上高に対する部門別比率

部門別

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

工事部門(%)

87.8

88.4

製品等販売部門(%)

12.2

11.6

計(%)

100.0

100.0

 

 

b. 工事部門の工事種類別比率

工事種類別

完成工事

手持工事

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度末

(2025年3月31日)

舗装(%)

82.5

82.7

84.4

土木等(%)

17.5

17.3

15.6

計(%)

100.0

100.0

100.0

 

 

c. 受注工事高、完成工事高および繰越工事高

年度別

工事

種類別

前期繰越

工事高

(千円)

当期受注

工事高

(千円)

合計

(千円)

当期完成

工事高

(千円)

次期繰越

工事高

(千円)

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

舗 装

13,027,664

34,030,105

47,057,770

27,828,802

19,228,967

土木等

2,203,440

6,534,462

8,737,902

5,902,084

2,835,817

15,231,105

40,564,567

55,795,672

33,730,887

22,064,785

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

舗 装

19,228,967

24,612,322

43,841,290

29,560,114

14,281,175

土木等

2,835,817

5,986,068

8,821,886

6,183,040

2,638,845

22,064,785

30,598,390

52,663,176

35,743,155

16,920,020

 

(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減

     額を含みます。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。

2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高―当期完成工事高)であります。

 

d. 受注工事高の受注方法別比率

年度別

特命(%)

競争入札(%)

計(%)

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

71.2

28.8

100.0

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

83.0

17.0

100.0

 

(注)百分比は受注工事高比であります。

 

e. 完成工事高

年度別

工事種類別

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

舗装

18,209,411

9,619,391

27,828,802

土木等

3,044,191

2,857,892

5,902,084

21,253,603

12,477,284

33,730,887

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

舗装

18,497,213

11,062,901

29,560,114

土木等

3,507,383

2,675,657

6,183,040

22,004,596

13,738,558

35,743,155

 

 

(注)1.完成工事のうち主なものは次のとおりであります。

 

前連結会計年度の完成工事のうち請負金3億円以上の主なもの

工事件名

発注者

新名神高速道路 甲賀土山地区6車線化工事

中日本高速道路株式会社

令和4年度 外貿埠頭ヤード舗装及びその他補修工事

東京港埠頭株式会社

東北自動車道 菅生スマートIC舗装工事

東日本高速道路株式会社

R3・4新屋地区舗装その2工事

国土交通省北陸地方整備局

(修)舗装改修工事2021-2-1

首都高速道路株式会社

 

 

当連結会計年度の完成工事のうち請負金3億円以上の主なもの

工事件名

発注者

東北自動車道 R5安代~青森間舗装補修工事

東日本高速道路株式会社

常磐自動車道 R5常磐富岡~新地間舗装補修工事

東日本高速道路株式会社

令和5年度 外貿埠頭ヤード舗装及びその他補修工事

東京港埠頭株式会社

令和5年度 横断道羽ノ浦トンネル舗装工事

国土交通省四国地方整備局

東北自動車道 原瀬川橋床版取替工事の内、既設床版撤去工事

五洋建設株式会社

 

 

2.売上高総額に対する割合が100分の10以上に該当する相手先は次のとおりであります。

     前連結会計年度

      該当事項はありません。

 

     当連結会計年度

      該当事項はありません。

 

f. 手持工事高 (2025年3月31日現在)

工事種類別

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

舗装

7,777,376

6,503,799

14,281,175

土木等

1,507,093

1,131,751

2,638,845

9,284,470

7,635,550

16,920,020

 

(注)手持工事のうち主なものは次のとおりであります。

手持工事のうち請負金3億円以上の主なもの

工事件名

発注者

完成予定

新東名高速道路 谷ヶ山トンネル~新御殿場IC間

コンクリート舗装版工事

中日本高速道路株式会社

2025年10月

令和5年度 青海埠頭ヤード改修工事(第1期)

東京港埠頭株式会社

2025年5月

東北自動車道 R6青森管内舗装補修工事

東日本高速道路株式会社

2026年2月

常磐自動車道 水戸舗装補修工事

東日本高速道路株式会社

2025年6月

令和5年度 九州自動車道 北九州高速道路事務所管内

舗装補修工事

西日本高速道路株式会社

2025年11月

 

 

g. 販売実績

アスファルト合材等の販売実績は次のとおりであります。

年度別

アスファルト合材

その他

売上金額

(千円)

売上高

合計

(千円)

製造数量(t)

販売数量(t)

販売金額

(千円)

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

年間

492,930

334,362

4,223,282

446,082

4,669,364

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

年間

460,645

324,612

4,114,914

564,719

4,679,632

 

(注)製造数量と販売数量との差異は、連結会社の請負工事に使用した数量であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

 

イ.財政状態の分析

 当社グループでは、将来の持続的な成長に向け、事業所の更新や環境負荷低減などの付加価値を提供する機械装置の取得を中心とする投資を行っております。これらの投資については、主に自己資金により行われており、当連結会計年度末における固定比率につきましては67.1%となっております。

 また、当連結会計年度末の純資産合計につきましては配当金7億1千5百万円の支払いによる減少はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益8億9千1百万円の計上などにより、前連結会計年度末と比較して2億8千6百万円増加の214億2千6百万円となり、自己資本比率は60.2%となっております。

 

ロ.経営成績の分析

前期からの繰越工事が多くあったことにより、受注高は前年実績を下回ったものの、複数の大型工事が順調に進捗したことなどにより、売上高は前年実績を上回る結果となりました。一方で損益面については、販売費及び一般管理費が減少したものの、低採算工事があったことやコスト上昇の影響などにより、前年実績を大きく下回る結果となりました。

工事部門におきましては政府による国土強靭化の推進を背景とする、国土交通省や高速道路会社発注の大型工事の受注確保に努めるとともに、当社の強みである環境景観工事の受注拡大に努めてまいりました。当連結会計年度の業績につきましては、前期からの繰越工事が多く、それらが順調に進捗したことで、売上高は前期比増となったものの、一部で低採算の工事があったことが完成工事総利益を低下させる要因となりました。その結果、受注高は305億9千8百万円(前連結会計年度比99億6千6百万円減、24.6%減)、完成工事高は357億4千3百万円(同20億1千2百万円増、6.0%増)、完成工事総利益は31億9千6百万円(同4億5百万円減、11.2%減)となりました。

製品等販売部門におきましては、アスファルトをはじめとする原材料価格の高止まりが継続し、アスファルト合材の全国的な需要減少により、当社の製造数量も減少したことから製品売上総利益が低下する要因となりました。その結果、製品売上高は46億7千9百万円(前連結会計年度比1千万円増、0.2%増)、製品売上総利益は3億4千1百万円(同1億1千2百万円減、24.8%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの資本の財源および資金の流動性について、事業活動における資金需要の主なものは、運転資金として、建設事業に係る材料費・労務費・外注費・経費・一般管理費等があります。また、設備資金として、事業所の更新や工事用機械、合材工場用機械の拡充更新があります。

当社グループでは、運転資金および設備資金につきましては、主に自己資金、金融機関からの借入れにより資金調達することを基本としております。このうち、借入れにつきましては、運転資金は短期借入金で、設備資金は長期借入金で調達することを基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成にあたって、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローに影響を与える見積りが含まれております。当社グループではこの見積りを、過去の実績値や合理的と判断される入手可能な情報により継続的に行っております。しかし、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりであります。

 

a.工事部門における発生したコストに基づくインプット法による収益認識

「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計の見積り)」に記載しております。

 

b.繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対し評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得見込額を合理的に見積っております。

課税所得見込額はその時の業績により変動するため、課税所得見込額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

c.退職給付費用および退職給付債務

退職給付費用および退職給付債務は、主に数理計算で算定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率、発生した給付額、昇給率等に基づいて計算しております。実際の結果がこれらの想定と異なる場合、退職給付費用および退職給付債務に影響を与える可能性があります。

 

d.工事損失引当金

当社グループでは、受注工事の損失に備えるため、手持工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事については、工事損失引当金を計上しております。手持工事の損失見込額については、工事責任者が工事原価総額を見積り、一定の合意に基づいた契約金額(工事収益総額)を基礎として所属長が承認しておりますが、見積る際に想定していなかった工事契約の変更や施工条件の悪化等により損失見込額が増加した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、これからの舗装のニーズとされる長寿命化、維持修繕、環境、CО2削減への対応を想定し、これに対応する商品の開発および技術提案できる工法、また、従来工法の高度化について、研究開発活動を実施しております。さらに、環境景観商品(透水性舗装、歩道舗装、景観舗装等)の研究開発にも力を入れております。

研究の形態としましては、自社独自の研究開発および同業他社、大学、各種研究会、コンソーシアム(任意団体)、材料メーカーとの共同研究を通じて、商品開発、特許出願、論文発表を成果品とした研究活動を実施しております。

当連結会計年度における研究開発費の総額は58百万円であり、主な研究・開発のテーマは次のとおりであります。

(1) 舗装の長寿命化、維持修繕に関する研究開発

① 長寿命化舗装材料に関する研究開発

② コンクリート舗装の品質確保に関する研究開発

③ アスファルト混合物の品質確保に関する研究開発

④ アスファルト舗装の高耐久化に関する研究開発

⑤ 舗装の補修材料に関する研究開発

⑥ 舗装の環境負荷軽減対策に関する研究開発

(2) 環境景観商品に関する研究開発

① 透水性コンクリート舗装に関する研究開発

② 環境対策(豪雨対策、CО2削減など)に関する研究開発

③ 廃材を利用した環境景観舗装に関する研究開発

④ 舗装材を再利用した環境景観舗装に関する研究開発

(3) 共同研究他

① 透水性舗装の高度化に関する研究

② コンクリート舗装の施工の高度化に関する研究

③ アスファルト改質材の研究開発

④ CО2固定化コンクリートの開発

⑤ 補修機械の高度化に関する研究開発