第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(2023年7月1日~2023年12月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への引下げを背景に、一段と進んだ社会活動の正常化をはじめ、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果、インバウンド需要の持ち直し等により緩やかな回復傾向にあります。一方で、世界的な金融引締めや中国経済の動向、緊迫化する中東地域をめぐる情勢等による国内景気への影響が懸念されており、依然先行き動向に注視していく必要があります。

当社グループが属する不動産業界におきましては、2023年の首都圏新築分譲マンション市場は、供給戸数が2万6,886戸と前年(2万9,569戸)より減少したものの、平均価格は8,101万円で5年連続、平米単価は122.6万円で11年連続の上昇となり、価格・平米単価ともに過去最高値を更新しており、契約率も堅調に推移しております(不動産経済研究所資料参照)。不動産投資市場は、2023年4月~12月における国内の不動産投資額は前年同期比の約40%増を記録し、円安と低金利を背景に好調に推移しております。

このような状況下当社グループでは、所有物件の開発・売却に努め、分譲マンション2物件と収益物件7物件の売却引渡を行いました。また首都圏を中心とした分譲及び収益物件用地の仕入れ強化を図っております。

ホテル業界におきましては、国内需要も活発に推移しており、訪日外国人観光客数においても10月には2019年の同月比を上回り回復しております。宿泊施設の稼働も順調に推移しております(観光庁調べ)。当社グループにおきましても、営業再開しております施設の稼働も回復傾向で推移しております。また、京都ホテル案件2物件を売却しております。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高16,892百万円(前年同四半期比23.0%増)、営業利益1,489百万円(前年同四半期比200.5%増)、経常利益1,216百万円(前年同四半期比467.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益910百万円(前年同四半期比485.7%増)となりました。

当第2四半期連結累計期間におけるセグメントの業績は、以下のとおりであります。

 

[分譲マンション事業]

分譲マンション事業におきましては、「ウィルローズ府中宮町」、「ウィルローズ横浜鶴見」等合計109戸の引渡しを行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高5,886百万円(前年同四半期は売上高-百万円)、営業利益823百万円(前年同四半期は営業損失112百万円)となりました。

[収益物件事業]

収益物件事業におきましては、「八丁堀Ⅲプロジェクト」、「大森プロジェクト」、「亀有プロジェクト」等、7物件の引渡しを行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高8,712百万円(前年同四半期比1.7%増)、営業利益835百万円(前年同四半期比42.9%減)となりました。

[販売代理事業]

販売代理事業におきましては、グループ会社開発及び他社開発物件の販売代理を行い、地域別の引渡実績は、東京都区部28物件43戸、東京都下6物件65戸、神奈川県4物件53戸、埼玉県3物件5戸、千葉県2物件2戸、合計43物件168戸となりました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高502百万円(前年同四半期比37.7%増)、営業利益250百万円(前年同四半期比92.8%増)となりました。

[建物管理事業]

建物管理事業におきましては、2023年12月31日現在のマンション管理戸数が3,932戸となります。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高245百万円(前年同四半期比3.9%増)、営業利益30百万円(前年同四半期比36.2%増)となりました。

[ホテル事業]

ホテル事業におきましては、京都におけるホテル運営及び京都プロジェクト2物件の引渡し等を行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高1,944百万円(前年同四半期比57.1%減)、営業利益360百万円(前年同四半期は営業損失496百万円)となりました。

 

[その他]

その他としましては、不動産賃貸事業等による収入であります。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高4百万円(前年同四半期比88.3%減)、営業利益2百万円(前年同四半期は営業損失1百万円)となりました。

 

②財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ9,536百万円増加し42,780百万円となりました。負債については前連結会計年度末から8,623百万円増加し36,575百万円となりました。また、純資産については前連結会計年度末から912百万円増加し6,205百万円となりました。前連結会計年度末からの主な変動要因は以下のとおりであります。

資産の主な変動要因については、物件の仕入により仕掛販売用不動産が13,635百万円増加、物件の引渡により販売用不動産が2,116百万円減少したことによるものであります。

負債の主な変動要因については、有利子負債が9,823百万円増加したことによるものであります。

また、純資産の主な変動要因としては、利益剰余金が910百万円増加したことによるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,072百万円減少し2,616百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益1,216百万円、棚卸資産の増加額11,524百万円、未払消費税の減少額648百万円を主要因として、11,396百万円の支出(前年同四半期は1,736百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出440百万円を主要因として、443百万円の支出(前年同四半期は139百万円の収入)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増額4,781百万円、長期借入れによる収入8,749百万円、長期借入金の返済による支出3,702百万円を主要因として、9,766百万円の収入(前年同四半期は992百万円の支出)となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)従業員数

当第2四半期累計期間において、連結子会社(株式会社グローバル・エルシード及び株式会社グローバル・キャスト)との吸収合併により、従業員が50名増加し69名となりました。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループでは、分譲マンション事業、収益物件事業、販売代理事業及びホテル事業におきましては、物件の引渡時を売上計上時期としております。大規模プロジェクトや利益水準の高いプロジェクト等により、ある特定の時期に収益が偏重する可能性があります。また、法規制の強化等による建築確認申請の許認可下付までの期間の長期化、建築工事工程の長期化、建築コストの増加や、天災等不測の事態による工事遅延等が発生し、物件の引渡時期が期末を越えて遅延した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、これらのリスクを十分に認識した上で、可能な限りの対策を実施してまいります。

3【経営上の重要な契約等】

(1)極度方式基本契約の締結

2023年11月30日に開示しました「極度方式基本契約の締結及び資金の借入に関するお知らせ」のとおり、当社は、親会社であるSBIホールディングス株式会社の子会社であります株式会社SBI証券との間で、極度方式基本契約を締結しました。

本契約の概要につきましては、以下のとおりであります。

極度金額

4,050百万円

契約締結日

2023年11月30日

契約期間

2023年11月30日~2024年3月29日

利率

固定金利:1.5%

担保

本件プロジェクトにかかる土地に抵当権を設定

 

(2)借入期間の延長

2023年12月20日に開示しました「資金の借入の借入期間延長に関するお知らせ」のとおり、当社は、親会社であるSBIホールディングス株式会社の子会社であります株式会社SBI証券との間で、2023年9月28日付けでプロジェクトの運転資金として返済期限を2023年12月20日として借入をし、土地の取得は完了しましたが、昨今の金利上昇および建築費用の上昇を踏まえて当該プロジェクトの見直しを行っているため、借入期間の延長を行いました。

資金の借入の概要につきましては、以下のとおりであります。

 

変更前

変更後

借入金額

4,000百万円

変更なし

利率

固定金利 2.0%

変更なし

借入実施日

2023年9月28日

変更なし

返済期日

2023年12月20日

2024年9月27日