文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、社是である「愛 仕事に愛情と誇りを持とう」「知 常に研鑽し知識を広げよう」「和 互いの人格を尊重し融和を図ろう」の精神を基本に、「情報通信分野において常に最先端技術に挑戦し、高度な機器の提供とネットワークシステムの構築を通じて社会に貢献するとともに、会社の発展と社員の幸せを図る」ことを経営理念に置いております。企業として利益を追求するのは当然と考えておりますが、この経営理念にもあるように、社会に貢献し社会とともに成長していくことが、存在理由の原点であると考えております。
ケーブルテレビ関連機器の専業メーカーとして発展し、インターネットの興隆、光ファイバーを加入者宅まで届けるFTTHの普及といった時代の変化に適応し、センター設備、光伝送路、放送通信用端末等を総合的に取り扱うシステムインテグレーターとして実績を積み重ねてまいりました。
絶えず変化するユーザーニーズを的確に捉え、これまで培ってきたインテグレーション能力を最大限に活かし、システムや機器の開発を進め、タイムリーにソリューションを提供することで、社会に貢献してまいります。
引き続き経営の合理化・効率化にも取り組み、安定かつ継続的に利益を生み出す企業であり続けることを基本方針としております。
当社グループは、「つなぐネットワーク、つくるミライ」というパーパスのもと、情報インフラの構築を通じて人々の暮らしと社会の持続的な発展を支え、デジタル技術が生み出す新たな価値を最大化し、笑顔あふれる未来の創造を目指して事業活動を推進しております。
これらを実現するための具体的な取り組みとして、2024年度から2026年度までの3ヵ年を対象とする中期経営計画「PLAN2026 未来を切り拓く ~継続的成長のための3つの柱~」を推し進めております。
『中期経営計画 概要』
■テーマ
未来を切り拓く ~継続的成長のための3つの柱~
■基本方針
1. 既存分野技術、既存顧客のさらなる深耕
2. 持続的な成長に向けた新領域の探索
3. 組織・人事の改革、デジタル活用
放送や通信を取り巻く環境は、デジタル技術の急速な進化により大きな転換期を迎えています。AIの実用化やデータ活用の高度化が進む中、これらの技術を社会や産業の現場で活かしていくためには、安定性と信頼性を兼ね備えた情報インフラの整備が不可欠です。また、ケーブルテレビ事業者をはじめとする放送通信事業者においては、従来のテレビ、インターネット、電話、モバイルといったサービスに加え、保有する通信インフラや地域密着性といった強みを活かし、地域DXの推進や地域課題の解決に資するサービスの提供など、高付加価値化に向けた取り組みが進むものと見込まれます。
2024年3月15日に公表した3年間計画に基づき、2026年12月期の売上高、営業利益、経常利益及び自己資本当期純利益率を以下のとおり計画しております。なお、2026年12月期の見通しにつきましては、2026年2月12日公表の「中期経営計画における数値目標の修正に関するお知らせ」に記載の通り、最新の事業環境および案件進捗を踏まえ中期経営計画策定当初から数値を見直しております。
上記(4)の目標とする経営指標を達成するための、現状の課題は以下のとおりであります。
1.既存分野技術、既存顧客のさらなる深耕
放送通信業界におけるシェア拡大を目指すため、技術開発と保守サポートの体制を強化します。また、新拠点「SYNC Labo」を活用し、開発力及び提案力を向上します。
(取組事項)
・最先端技術の取り込み、次世代通信インフラへの対応力強化
・既設集合住宅向け高速ネットワーク機器の開発
・地方エリア向けソリューションの研究開発
2.持続的な成長に向けた新領域の探索
放送設備に対する投資需要の成長鈍化に対する懸念等の外部環境の変化に対応するため、新しい成長領域を探索することは当社にとって重要課題であると捉えています。
(取組事項)
・地域・観光DXに資するARコンテンツの提供
・Wi-Fiセンシング技術を使った単身世帯向け安否確認支援サービス「でんぱでみてるくん」の提供
3.組織・人事の改革、デジタル活用
上記の既存領域の探耕と新領域の探索を両立するため、組織の生産性を高めることを課題として捉えております。人事制度の見直しとデジタル活用により、やりがいと高いパフォーマンスを実現できる働く環境の構築を目指します。
(取組事項)
・外部環境の変化に対応するべく人事制度見直しを実施
・デジタル投資資金を利用した基幹システムリプレイス
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、サステナビリティに関する取り組みを重要な課題と認識しており、取締役会を中心として、営業・工事・開発・製造・管理部門の連携により、組織横断的にサステナビリティに関する経営課題に取り組んでおります。また重要な事項については、取締役会、監査等委員会等に適宜報告・協議する体制を整備しております。
当社グループは、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に向けて、SDGs方針を策定し、取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定いたしました。また、代表取締役社長を委員長とするSDGs推進委員会を設置し、サステナビリティ活動の推進を行っております。
①SDGs方針
シンクレイヤは、当社グループのパーパスである「つなぐネットワーク、つくるミライ」に基づき、情報ネットワークを通して人々のくらしと地球環境がシンクロナイズする社会を実現し、笑顔あふれる未来づくりに向けた企業活動を行います。この取り組みを通じ、持続可能な社会への貢献と当社の持続的成長を目指します。
②特定した重要課題(マテリアリティ)
a. 顧客の信頼と期待に応えます
社会のニーズを的確に捉え先進的技術をもって提供します
顧客エンゲージメントの向上で、潜在的課題を捉え解決を共に図ります
充実したサポート体制で、安定した技術フォローと品質を提供します
b. ネットワーク環境の創造により新たな人々のつながりを生みだします
地域密着性の高いケーブルテレビ事業者と連携し、情報拠点として地域の発展に貢献します
いつでも・どこでも・だれとでもつながる新たなネットワークソリューションを提供します
c. 循環型社会づくりに向けた事業活動を行います
バリューチェーンのパートナーシップを深めます
原材料の選定から生産、廃棄まで3R可能な製品を供給します
バリューチェーン全体で温室効果ガスを削減します
顧客との協働で3Rの仕組みを構築します
d. 働きやすく、働きがいのある会社をつくります
多様な人材が互いに尊重し合い、活躍できる環境をつくります
全ての人が健やかに生き生きと働ける職場をつくります
自ら学び高め合い、成長を実感できる人材育成を行います
社員エンゲージメントを高める制度を設計します
e. レジリエンスな地域社会をつくります
地域社会や顧客、パートナー企業と連携し災害に強く信頼性の高いネットワークを提供します
ネットワークを活かして地域のつながりを強め、コミュニティの活性化に貢献します
③サステナビリティの推進
当社グループの事業規模および経営資源等を踏まえながら、可能な範囲でSDGsへの取組を進めております。また、近年取引先等からサステナビリティに関する評価や情報開示への要請が高まりつつあることを踏まえ、外部評価への対応についても必要性を認識しており、その一環としてEcoVadisへの取組について検討を行っております。
当社グループにおけるサステナビリティ推進体制として、SDGs推進委員会を設置しております。SDGs推進委員会は、代表取締役社長を委員長、常務取締役を副委員長とし、各部門より選任された社員により構成されております。
SDGs推進委員会は、特定した重要課題に基づき指標および目標の素案を策定し、適宜取締役会に付議いたします。決定された指標および目標については、SDGs推進委員会においてモニタリングを行い、その進捗状況を原則として年1回取締役会へ報告しております。また、SDGs推進委員会は社内への啓蒙活動等も行い、目標達成に向けた組織的な取組の推進を図っております。
④人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
働きやすく魅力ある職場の実現に向けて、従業員一人ひとりが健康で安心して働き続けられる労働環境の整備に取り組んでおります。2025年度においては、労働環境の改善を目的として所定労働時間の見直しを行い、休憩時間の延長を実施いたしました。また、定年後も従業員がこれまで培ってきた経験やスキルを活かして働き続けられるよう、再雇用制度の見直しを行い、65歳までの雇用機会の改善を図りました。今後も多様な人材が能力を発揮できる職場環境の整備に継続して取り組んでまいります。
内部監査部門である監査法務部の活動の充実をはかり、あらゆる角度からリスクの未然防止やミニマイズに心がけております。特に内部牽制が当社グループ全体にわたって機能するよう、社内横断的な組織「内部統制委員会」を組成し社内規定によるルール化を図っております。また、実際にそれらのルールが守られているか常にチェックするため、監査法務部による内部監査を行い、業務に関するリスクを管理するなど、健全な経営基盤の確立に努めております。
当社グループは、特定したサステナビリティに関する重要課題の解決に向け、SDGs推進委員会を中心に指標及び目標の検討を進めておりますが、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標を設定しておりません。今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下が挙げられます。
なお、本記載は本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。将来に関する事項につきましては、不確実性やリスクが内在しており、そのため実際の結果と大きく異なる可能性がありますのでご留意ください。
放送通信分野では、大手通信事業者とケーブルテレビ事業者の相互参入や、インターネット動画配信事業者によるサービスの拡大に伴い競争が激化しており、各事業者は加入者確保のために新たなサービスを模索しています。また、FTTH関連の製品需要は継続しており、さらにインターネット回線を利用した放送の技術基準や法整備、携帯電話事業者によって商用サービスが開始された5Gサービスとは別に、地域の企業や自治体等の様々な主体が自らの建物や敷地内でネットワークを構築し利用可能とする「ローカル5G」など、技術革新に伴うビジネスモデルの変化が起こりつつあります。
当社グループでは、「技術力・ソリューション提供力の向上」「市場開拓・拡大、新規サービス展開への活用」「お客様訴求力・満足度の向上」などへの取組みを通じて、新たなネットワーク時代に向けて当社グループの存在価値を高め、高度な社会サービスが実現できるネットワーク製品・システム・サービスの提供を行ってまいりますが、世界経済の不確実性の高まりを背景とした民間投資や公共投資の鈍化・縮小による市場環境の悪化、製商品の需給に関する急激な変動、競争激化に伴う製商品の大幅な価格下落などが生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの生産拠点は、国内生産工場(可児工場)と中国生産工場(愛知電子(中山)有限公司)であり、これまで生産能力や品質等について重大な問題が発生したことはありません。国内におけるFTTH関連機器や光端末器等の需要は引き続き継続しており、また、BCP対策の観点からも、当面は国内生産工場と中国生産工場の二拠点による生産体制を維持する方針としておりますが、経営環境等の変化により体制を見直す可能性があります。この場合、工場規模の拡大に伴う設備投資や経費の増加、あるいは移転や閉鎖に伴う一時的な費用の発生等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、近年の世界情勢の不確実性を背景として、半導体をはじめとする電子部品の供給環境は変動しており、入手性の悪化や価格上昇が発生する可能性があります。当社グループでは調達先の多様化や在庫管理の強化等により安定調達に努めておりますが、半導体等の部材の供給不足や価格の大幅な上昇が生じた場合には、生産計画への影響や製造コストの増加につながり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループが製造するFTTH関連機器、通信関連機器および端末機器等は、急速に進化する技術革新に対応し、個々の製品の特徴や適性を活かした組み合せ等、専業メーカーとしての強みを生かしたトータルシステムとしての開発に努めています。
新製品の開発についてはその性質から複雑かつ不確実なものであり、以下のような様々なリスクが含まれます。
・新製品または新技術への投資を適切な時期に必要なだけ充当できる保証がないこと
・研究開発テーマのすべてが新製品または新技術の創造に繋がるとは限らないこと
・市場のニーズを的確に捉えた新製品または新技術を正確に予想できるとは限らないこと
・新製品または新技術が経営成績の向上に即貢献できるとは限らないこと
・新製品または新技術が独自の知的財産として保護される保証がないこと
・技術の急速な進歩や市場の変化により、研究開発テーマが影響を受けること
・新製品または新技術の開発期間の長期化が販売機会損失になり得ること
上記のリスクをはじめとして、業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品または新技術を開発できない場合、将来の成長と収益性を低下させ、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国内生産工場のほか、中国に設立した現地法人(愛知電子(中山)有限公司)において機器生産を行っており、当該現地法人に対する投資に加え、人材派遣や技術支援を通じて経営指導を行っております。
中国での事業活動においては、現地における予期しない法律・制度・規制の変更、経済的要因による部材価格の高騰や人件費の上昇、為替の変動のほか、取引先の信用不安や社会的混乱等のリスクが存在します。また、近年の国際情勢の不確実性を背景として、半導体をはじめとする電子部品の供給環境が不安定化しており、入手性の悪化や価格上昇が生じる可能性があります。
当社グループでは調達先の多様化等により安定調達に努めておりますが、これらの要因により調達コストの増加や部材の確保が困難となった場合には、当社グループの価格競争力の低下を招くおそれがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。さらに、地政学的リスクや各国が抱える諸問題が当社の海外事業活動に影響を与える可能性があり、これにより市場環境や事業運営に対する不確実性が高まる可能性があります。
当社グループでは、技術部門において新製品および新技術の研究開発を行っており、社員が成した発明に対する特許の帰属は社内規程に基づいて対応しております。他社との共同開発等の共同行為では、その着手当初から研究開発の範囲・費用の分担、権利の帰属および第三者への譲渡等にいたるまで契約書で取り決めを行い、共同出願についても同様に取り決めを行っております。しかしながら、社会では特許の帰属や報酬等について係争に至る例もあり、判例の中には多額な報酬や賠償が認められたものもあること等から、開発型メーカーである当社においては、これらに対して費用負担が発生する可能性は否定できません。
なお、当社は前述の部門以外の、例えばSE部門、営業部門および製造部門でも技術者が在籍していることから、発明が行われる可能性があります。
当社グループでは、製品の安定供給を目指すために部品材料等を一定量在庫しておく必要があります。これらが長期滞留となった場合には、社内規定に基づき評価減を行う必要があり四半期毎、相当額の棚卸資産評価損が発生します。さらに技術革新が加速する中で、製品が市場ニーズに合わず陳腐化した場合、これらの評価損が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループでは品質マネジメントシステム(ISO9001)に則って製造を行っており、製品品質向上に努めておりますが、全ての製品について欠陥がないという保証はありません。そのため、PL保険とリコール保険にも加入しておりますが、これらの保険が賠償や損失の金額を十分にカバーできるという保証はありません。
なお、当社の製品に使用している半導体部品等一部の部品においては、自動車やスマートフォン、ゲーム機にも世界中で多く使用されている為、これらの業界で需要が急拡大した場合、入手性に影響が出ることが予想され、製品原価の増加に繋がり当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
国内におけるインターネット市場の発展に伴い、インフラを構成する情報通信機器の分野においては米国、中国、韓国、台湾などの国外通信機器メーカーの製品が広く利用されるようになっています。そのような情勢の中、国家間の経済的な利害対立や貿易政策の変動、さらに地政学的リスクにより、国内においても国外通信機器メーカーの製品の採用を見送る可能性があります。
また、国外通信機器メーカーの製品が性能、価格面で市場優位性が得られない場合、受注減となり当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
なお、国外通信機器メーカーからの購入品に品質異常や性能に欠陥があった場合、事前に締結した契約書等があったとしても是正や解決ができない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
外国通貨建て取引につきましては、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じておりますが、近年の世界経済の不確実性の高まりや国際金融市場の変動等により、予測を超える為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループが属する業界は技術革新が急速に進行し、人材の流動性が高いこと、高度な技術力や施工技術が求められることが特徴です。当社グループでは各種技術者の確保と育成を最重要課題と位置付け、優秀な人材の確保を図るとともに、社内教育の充実や人材育成に積極的に取り組んでおりますが、デジタルトランスフォーメーションやAI技術の導入が進む中で、優秀な人材の確保や育成が困難となった場合、当社グループの将来の成長や業績に影響を与える可能性があります。
また、高水準の技術革新と進歩を維持するため、最新技術の経験を持つ優秀なエンジニア等の積極的な採用や継続的な社内教育は、採用コストと人件費を押し上げ、これらのコストの増加は当社グループの業績と財政状態に影響を与える可能性があります。
当社可児工場は環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を取得しており、また、その他の拠点においても関係法令等の遵守に努めております。しかし、事業活動を行う過程において環境事故等により関係法令等の違反が生じた場合、あるいは、今後新たに制定される法令等に対応するため多額の費用が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に深刻な影響を与える可能性があります。
一方、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)への対応については、当社グループの事業規模や経営資源を踏まえながら可能な範囲で取組みを進めております。また、近年取引先等からの要請が高まりつつあるサステナビリティ評価への対応として、EcoVadisへの取組みについて検討を進めております。しかしながら、こうした社会的要請や評価基準の変化等に十分に対応できなかった場合には、当社グループの将来の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、安全な工事の遂行を最優先事項としており、各種工事の施工をしておりますが、全ての工事において事故が発生しないという保証はありません。不可抗力を含めた事故による顧客からの信用低下は、受注環境に多大な影響を与え、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
大規模な自然災害や事故、新たな感染症等が発生した際には、公共インフラ停止、設備被害および人的被害、さらにはサプライチェーンの寸断等により当社グループの事業活動と業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループの社内ネットワークにつきましては、安定した運用を行うための体制を構築しておりますが、近年増加しているサイバー攻撃(特にランサムウェア等)への対応として、セキュリティ監視体制の強化やSOC(Security Operation Center)サービスの導入など、情報セキュリティ対策の強化に取り組んでまいります。しかしながら、災害や高度化するサイバー攻撃等により、「機密性」「完全性」「可用性」が確保できずシステムが稼働不能となった場合には、企業としての信用低下や、加入しているサイバー保険で賄えない損害賠償が発生する可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、監査等委員会設置会社の体制を採用しており、監査等委員による業務執行取締役に対する監査機能を強化することがコーポレート・ガバナンスの強化に繋がり、経営の健全性と効率性が一層高まると考えております。
また、内部統制委員会の設置により事業活動に係る法令遵守を徹底し、監査法人との契約により企業の会計における信頼性・正確性を担保し株主その他ステークホルダーを保護することで、企業の社会的価値の維持や向上に貢献するものと考えておりますが、経営監視の仕組みが不十分となる場合や、内部統制の不備・不足により社内の監視体制が整わず業務の適正が保たれなくなった際には、不祥事や企業スキャンダルを起こす恐れがあり、結果として株主その他ステークホルダーの利益を害する可能性があります。
当社グループでは、決算説明資料の開示及び決算説明動画の配信に加え、当社ウェブサイトにおける製品情報やシステム導入事例などコンテンツの充実と新着情報の積極的な発信などにより、IR活動の強化に努めておりますが、市場が求める水準に対して不十分であった場合、株価の低迷や株主その他ステークホルダーからの評価が下がる可能性があります。
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
当連結会計年度の我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復が続くことが期待されるものの、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスク、金融・資本市場の変動などの影響により、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する固定ブロードバンド回線業界では、株式会社MM総研の「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査」(2025年9月末時点)によると、FTTH(光回線サービス)の契約数は4,131.6万件(2025年4月~9月で26.8万件増加)となりました。CATV事業者におけるアクセス回線のFTTH化が引き続き進展していることに加え、集合住宅向け全戸一括型サービスの安定的な導入や、高速・大容量通信ニーズの高まりを背景とした10Gbpsサービスの提供エリア拡大が、加入件数の増加を下支えしていると考えられます。
こうした市場環境のもと、当社は、FTTHネットワークの需要拡大を背景に、光ファイバー網の敷設および設備構築工事の受注を積極的に獲得してまいりました。国内初となる50G-PONフィールド実証を行い、低遅延・大容量通信の社会実装に向けた検証を進めるなど、次世代通信インフラへの対応力強化にも注力してまいりました。また、新たなソリューションとしてWi-Fi電波を活用した安否確認支援サービス「でんぱでみてるくん」の開発・販売を開始し、不動産管理会社や自治体を新たな販売先として、事業領域の拡大に向けた取り組みも進めております。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,532百万円減少し、9,820百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,595百万円減少し、3,611百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ62百万円増加し、6,208百万円となりました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高は10,488百万円(前年同期比10.4%減)となりました。昨今の資材不足等の影響により主要資材の調達に要する期間が長期化したことに加え、顧客の計画変更に伴う工期および納期の調整が発生した結果、複数案件で売上計上が翌期へずれ込んだことが減収の主因となりました。利益面では、トータル・インテグレーション部門の利益率が回復したものの、全社としては減収の影響に加え、一部機器の収益性見直しに伴う棚卸資産評価損の計上および急速な円安進行による調達コストの上昇が重なったことから、営業利益は351百万円(同46.2%減)、経常利益377百万円(同49.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益242百万円(同55.7%減)となりました。
一方で、中長期的な成長領域である10Gbpsサービスに対応する伝送路工事や設備更改および光通信端末の需要は堅調であり、しばらく低調が続いていた受注高・受注残高は回復傾向となりました。当社グループでは、引き続き、収益性改善と新たな成長基盤の強化に取り組んでまいります。
当連結会計年度における各部門の業績は、次のとおりであります。
当部門の連結売上高は5,473百万円(前期比14.7%減)となりました。主要資材の調達に時間を要する状況が継続し、加えて顧客の計画変更による工期調整が発生したことで、複数案件で売上計上が翌期へずれ込んだことが減収要因です。
当部門の連結売上高は5,014百万円(同5.3%減)となりました。トータル・インテグレーション部門の工期調整に連動した販売時期の後ろ倒しに加え、特定顧客の投資計画変更を受けた一部機器の収益性見直しに伴う棚卸資産評価損の計上や、急速な円安の進行による調達コストの上昇が減収・減益の主要因です。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、903百万円と、前連結会計年度末と比べ45百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,538百万円(前年同期は1,320百万円の使用)となりました。これは主に、売上債権の減少額903百万円及び棚卸資産の減少額752百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は227百万円(前年同期比64.5%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出111百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,352百万円(前年同期は1,727百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の減少額1,250百万円等によるものであります。
当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当連結会計年度における生産実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における受注実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の額は9,820百万円と、前連結会計年度末に比べ1,532百万円の減少となりました。資産の減少の主な原因は、受取手形及び売掛金が278百万円、完成工事未収入金が619百万円及び商品及び製品が633百万円減少したことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の額は3,611百万円と、前連結会計年度末に比べ1,595百万円の減少となりました。負債の減少の主な原因は、支払手形及び買掛金が226百万円及び短期借入金が1,250百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の額は6,208百万円と、前連結会計年度末に比べ62百万円の増加となりました。純資産の増加の主な原因は、利益剰余金が102百万円増加したことによるものであります。
(自己資本比率)
上記の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の54.1%から63.2%となりました。
当連結会計年度における売上高は10,488百万円(前期比10.4%減)、営業利益は351百万円(同46.2%減)、経常利益は377百万円(同49.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は242百万円(同55.7%減)となりました。主な原因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものです。
これらの資金は、自己資金及び金融機関からの借入により調達しております。
当社グループを取り巻く経営環境は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、また、「3 事業等のリスク」及び「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」に記載している各要因が、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
該当事項はありません。
当社グループは、ケーブルテレビを中心とした放送と通信の各分野にわたって、その通信インフラの高度化に対応していくため研究開発に取組んでおります。研究開発は当社の技術部で行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は
FTTH関連では、50G-PON用WDMの基礎検討等を行いました。統合管理システム関連では、新バージョンに向けた基本検討を等を行いました。また、光ファイバーセンシングや、既存製品のリプレイスに関する調査及び技術検討を行いました。
なお、事業は単一セグメントでありセグメント情報を記載していないため、研究開発費の総額と内容を記載しております。