文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、特徴ある製品・技術・サービスを開発・提供し、持続的な成長を通じて豊かな未来の創造に貢献することを経営理念に掲げ、今日まで蓄積してきた製品・技術・サービスをもって合金鉄事業・機能材料事業・焼却灰資源化事業・アクアソリューション事業・電力事業における各種製品を改良・開発し、鉄鋼・電子部品材料・電池材料などの業界を始め、各方面の需要にお応えしてまいりました。
2023年11月に策定した中長期経営計画においては、2030年の「あるべき姿~素材と環境で人々の暮らしを支え、より良い未来に向かって挑戦し続ける会社」の実現に向け「“事業活動を通じた社会課題の解決”と“持続的な成長を通じた企業価値向上”の両立」という基本方針を掲げました。
高品質な製品の安定供給と新技術の開発、新製品の提供を目指し、経営諸課題に着実に取り組んでおります。
連結売上高 1,100億円以上、連結経常利益 130億円以上、ROE10%以上を2030年の業績目標としています。
また、2024年から2027年を対象とした第9次中期経営計画では、2027年の業績目標を連結売上高950億円、連結経常利益100億円、ROE10%以上としています。
(2)経営戦略等
当社グループは、2030年「あるべき姿」に向け、以下4つをターゲットとして取り組んでおります。
・「成長戦略」「収益性の向上と安定化」では、
事業環境変化を中長期の成長分野と捉え、当社事業の強みを活かしつつ事業規模・領域の拡大を図ってまいります。さらに、成長分野への積極的な戦略投資を進めることで、合金鉄市況の影響を受けにくいポートフォリオを構築し、収益力の向上と安定化を目指してまいります。また、社会課題の解決に貢献する新たな製品・事業の創出に向け、新製品の研究開発、外部との連携を通じて、事業機会の探索を進めてまいります。
・「財務戦略」では、
成長分野への積極的な戦略投資による固定資産の増強と、安定的で高水準の株主還元を両立させるため、適正な範囲内での財務レバレッジを活用し、企業価値の向上に寄与する財務体質への変革を行ってまいります。さらにDX等も活用して棚卸資産の効率化を進め、在庫影響の軽減を図ってまいります。
・「サステナビリティ関連施策」では、
“社会課題の解決”と“企業価値向上”の両立を図るため、地球温暖化対策では、2030年までにCO2排出量45%以上削減(2015年比)するため、50億円規模のGX投資を計画し、インターナルカーボンプライシング制度を導入して、積極的にカーボンニュートラルを推進してまいります。DXでは、IT人材育成、基幹システム刷新などの基盤強化を行いつつ、生産性や業務効率の飛躍的向上を図り、操業の省人化やオペレーションの最適化を進めます。更には人的資本経営の基盤強化を図るため、中長期事業戦略とリンケージした人材戦略を可視化し、取り組んでまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは「2030年あるべき姿」を実現するため、2024年から2027年までの第9次中期経営計画を策定し、当該期間で実行すべき具体的な施策をとりまとめております。
合金鉄事業では、国内合金鉄の生産性向上と棚卸資産の圧縮を追求し、より強固な収益・財務体質を確立します。海外事業では安定生産を継続し、水力発電によるグリーン電源の優位性を活かし市場開拓を進めてまいります。あわせて、コスト削減に取り組み、収益改善に努めてまいります。
機能材料事業では、地政学リスク回避に貢献するオンリーワン商品の拡販を進めるとともに、次世代電池材料分野などにおける研究開発の成果を具体化することで、収益の拡大を図ります。
焼却灰資源化事業では、電気料金などのコスト上昇分を着実に処理価格へ反映させ、自治体や地域社会との連携を更に強化し焼却灰の収集量を増加させてまいります。加えて、2030年までに焼却灰溶融炉を現状の4基から7基体制とすることを目指し、11月に5号炉の新設ならびに6号炉との共有設備の建設について決定いたしました。埋め立て処分場の延命化と資源循環に貢献することで事業成長を加速させてまいります。
アクアソリューション事業では、長年培ってきた水処理に関わるノウハウを活用して社会のニーズに応えてまいります。また、製品ラインナップを強化し、新しい事業領域の開拓に注力します。
電力事業では、FITによる長期的な安定収益の確保に加え、水力発電の環境価値を活かした非化石証明の発行により当社のカーボンニュートラル実現に貢献してまいります。
加えて、足下の国内外の政治・経済状況による事業環境の変化にも柔軟に対応し、各事業の変革に取り組むとともに、事業部門・製造部門における基盤整備・体質強化を推進します。
研究開発については、需要家、大学、研究機関、ベンチャー企業等と連携し、研究テーマの取捨選択を行いながら、当社の強みを生かした商品探索と研究開発を進めてまいります。
DXの分野では、当社のDXビジョン「デジタルの活用により自らが変革することで最適なモノづくりとあらたな価値創出を実現する」ために策定したDXロードマップにおける生産DX、業務DX、事業DXのそれぞれの活動テーマを着実に実行するとともにDX基盤・環境整備を推進してまいります。
GXについては、カーボンフリー合金鉄製造のための研究開発を推進し、2050年でのカーボンニュートラル実現を目指すとともに、2030年までにCO2排出量を2015年対比45%以上削減することを目標とします。上記方針に基づき、CO2排出削減の一環として、2025年に徳島工場へガスエンジン発電設備を導入することを決定いたしました。あわせて、使用燃料のグリーンエネルギーへの転換も推進してまいります。
人的資本経営の観点では、人材確保、人的付加価値創出、人的資本経営基盤強化の3つをターゲットとし、中長期事業戦略に連動した施策を推進しています。人材確保においては、教育施設のネーミングライツを取得することなどにより当社の知名度向上を図り、新たな人材の確保につなげてまいります。また、人的付加価値創出では各職場・各階層での対話を通じた情報共有とコミュニケーションの活性化を進めています。人的資本経営基盤強化に関しては、DE&I、働き方改革、エンゲージメント向上などを通じてウェルビーイングの向上やダイバーシティ推進に取り組んでいます。これらの施策を通じて、人材の確保と従業員一人ひとりの価値の伸長を図ってまいります。
これらの課題を着実にクリアしていくこと及びサステナビリティ活動の推進により、将来に向けた基礎体力を養い、「あるべき姿」の目標達成のために当社グループ一致団結して尽力してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みの状況は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
① ガバナンス
当社グループは、「特徴ある製品・技術・サービスを開発・提供し、持続的な成長を通じて、豊かな未来の創造に貢献する。」という経営理念を掲げており、この理念の下、サステナビリティを重要な経営戦略と位置づけ、「事業活動を通じた社会課題の解決への貢献」と「持続的な成長を通じた企業価値向上」の両立を目指しています。
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<サステナビリティ委員会> |
<サステナビリティ体制図> |
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2022年に代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しました。委員会は、各課題解決に向けたタスクフォースで構成されており、当社グループの経営戦略の一環としてサステナビリティ経営方針の策定、必要な戦略の立案・評価を行うだけでなく、その内容を半年に1回以上の頻度で取締役会に報告しており、サステナビリティ施策を推進する役割を担っています。取締役会は本委員会から報告を受け、活動への提言を行うなどサステナビリティへの取り組みを監督・指導しています。 |
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<重要課題特定プロセス>
当社グループは、サステナビリティ推進体制の下、経営における長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼしうる長期的な重要課題(マテリアリティ)の明確化を行い、重要機会及び重要リスクを特定しています。
<重要課題>
1.持続可能な地球環境の維持と脱炭素社会の実現に向けた2050年カーボンニュートラルへの挑戦
2.脱炭素化・サーキュラーエコノミーに貢献する製品・技術・サービスの提供と共に、持続可能な社会の実現に貢献するあらたな事業機会の創出
3.DE&I、人材開発などの人的資本を重視した経営による価値創造
4.取引先の人権尊重・環境対応なども勘案した公平かつ公正な購買の実行
5.ステークホルダーとの建設的なコミュニケーションを通じた中長期的な企業価値向上
<特定したマテリアリティ>
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② リスク管理
当社グループでは、前述のサステナビリティ推進体制の下、下記リスク管理プロセスを通じて、各マテリアリティに関するリスク及び機会の抽出・評価を行っています。なお、本委員会の活動内容につきましては、定期的に取締役会で監督・報告を行っています。
<リスク管理プロセス>
(2)重要なサステナビリティ項目
① 気候変動に関する取組
a.ガバナンス
当社グループは、気候変動への対応をはじめとしたサステナビリティへの取り組みの推進、中長期的な企業価値の一層の向上を目指すために取締役会直下の組織としてサステナビリティ委員会を設置しています。本委員会は四半期に一度開催され、代表取締役社長が委員長を務めています。サステナビリティ委員会は、全社的な対応策を検討し、取り組み(KPIとしてのGHG排出量の削減など)をモニタリングしています。また、当委員会で議論された内容は、委員長から取締役会へ半年に1回以上の頻度で報告され、取締役会は委員会で検討した気候変動に関する課題についてサステナビリティ委員会に提言を行います。
b.戦略
<分析のプロセス>
当社グループは、サステナビリティ経営を実現するために気候変動が事業に与える影響をリスクと機会に基づいて分析し、適切な対応を企業経営に反映させることが重要であると考えています。
この考えに基づき、気候変動問題が当社グループの事業に及ぼすリスク・機会に関して、上記のステップで検討しました。また、1.5℃~2℃シナリオと、4℃シナリオの二つの気候変動シナリオを用いて、政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と、災害などによる物理的変化(物理リスク・機会)に関する分析を実施しました。
その結果、GHG排出量規制・炭素税の導入等や原材料の調達コスト上昇などがリスクになりうる一方、環境性に優れた製品を拡大する機会にも繋がると認識しています。
<抽出したリスクと機会>
主なリスク:2℃未満シナリオにおいては、規制の強化による再生可能エネルギーへの転換及び低炭素素材への切り替えのための費用増加、4℃シナリオでは自然災害の激甚化による費用の増加リスクが予想されます。
主な機会:環境配慮型事業の拡大が予想されます。
c.リスク管理
<気候関連リスクを識別・評価するプロセス>
当社グループでは、気候変動に伴うリスクを情報開示タスクフォースが特定したのち、サステナビリティ委員会へ報告します。サステナビリティ委員会は、年に1回の頻度でリスクについて審議します。特に重要と判断されたリスクに関しては年に1回取締役会へ報告する体制となっています。
<気候関連リスクを管理するプロセス>
特定された気候変動リスクについては、サステナビリティ委員会がモニタリングし対応策を審議します。また、対応策を検討した上で、関係各部へ展開・対応を行い、リスクの軽減に努めます。
<全社のリスク管理への統合プロセス>
各部及びグループ会社から抽出された気候関連以外の全社的なリスクを一括で管理するために内部統制委員会を設置しています。サステナビリティ委員会は内部統制委員会へ移行リスク・物理リスク及び対応策について報告し、内部統制委員会は取締役会へ報告を行います。
<リスク検討プロセス>
d.指標と目標
当社グループは、CO2排出量を2030年に2015年対比45%以上削減する目標を掲げています。今後も、再生可能エネルギー活用による自家発電導入や省エネルギー対策、エネルギー効率の向上を図り、CO2排出量削減に取り組んでまいります。さらに、カーボンフリー合金鉄の革新的脱炭素製造プロセスの基礎研究に着手し、使用燃料のグリーンエネルギー転換を進めるなど、最新設備・技術を積極的に導入し飛躍的な生産性向上を目指しています。
<カーボンニュートラルの実現に向けた取組>
当社グループは、地球規模での気候変動が人類の存続に影響を与える大きな課題であるとの認識のもと、「継続可能な地球環境の維持と脱炭素の実現に向けた2050年カーボンニュートラルへの挑戦」をサステナビリティ経営の重要課題と捉え推進しています。
2022年に2050年カーボンニュートラル実現に向けたロードマップを策定し、CO2排出量の削減を目指して事業・研究開発に取り組んでいます。
<CO2排出量削減シナリオ>
当社グループは、これまでも積極的な省エネ活動やエネルギーの高効率化などCO2排出量の削減に取り組んでまいりましたが、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2030年には2015年対比45%以上削減するという目標を掲げ、全社をあげて取り組んでいます。
<CO2排出量削減の取組>
当社グループ主力製品のひとつである合金鉄(フェロマンガン)は自然界に存在するマンガン鉱石から酸素を除去する還元反応により製造されています。この還元反応には石炭コークスの使用が最適ですが、この反応によりCO2が不可避的に発生します。当社グループでは、電力やガスといったエネルギーの高効率化やグリーンエネルギーへの転換を進めると共に、合金鉄の製造過程で発生するCO2排出量を削減する革新的な製造プロセスの開発実用化にもチャレンジしています。なお、CO2排出量削減施策の一環として、2025年に徳島工場にガスエンジン発電設備の設置を決定しました。CO2排出量削減計画に基づき2026年着工、2029年運転開始を予定しています。この施策によるCO2排出量削減目標は3,000トン/年としています。なお、本発電設備の導入は一般社団法人環境共創イニシアチブの「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」に採択されています。
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② 人的資本への取組
当社グループでは、労働人口が減少し続ける環境下において、中長期事業戦略を支えるための人材の確保と従業員一人ひとりの価値の伸長をはかることを最重要経営課題の一つととらえています。採用手法やツールを充実させながら採用活動を強化するとともに、多様な働き方を可能にする制度を調え、DE&Iを推進することでエンゲージメントを高めていきます。
2030年「あるべき姿」の実現に向け、持続的な成長を通じた企業価値向上の中核となる人的資本経営の基盤強化への取り組みを進めてまいります。
a.戦略
1)人材戦略
当社グループは、中長期事業戦略及び事業継続に連動した人材を確保することと、付加価値創造を可能にする人材の育成をターゲットとしています。そのためにDE&I、人権尊重、多様な働き方、ウェルビーイングといったサステナビリティを重視した労働環境の整備と人への投資を継続し、従業員のエンゲージメント向上を図ります。この戦略を企業文化として組織・風土に定着させることで、中長期事業戦略の達成を目指します。
<人材戦略の概念図>
<人材戦略のターゲットと施策>
2)人材確保
労働人口減少のなかで、有為な人材を確保することは当社グループの事業成長にとって不可欠です。給与処遇改善や知名度向上を通じた採用力の向上と採用手段の拡充、人事制度の見直しなどを進めながら、積極的な採用活動を展開し優秀な人材の確保・定着を図っています。
<採用ブランディング力の強化>
採用の売り手市場が継続する社会において、求職者との最初の接点であるウェブサイトの情報量と使いやすさは重要と考え、新たに採用特設サイトを立ち上げました。2024年12月に事務職・技術職・研究職向け、2025年4月には工場の操業や設備管理などを担う技能職向けを作成し、従業員のインタビューや女性従業員の座談会を加え、技術系や性別を問わず多様な人材に興味を持ってもらえるコンテンツを用意しています。
採用特設サイト:https://recruit.nippondenko.co.jp/
<エリア総合職制度>
総合職としてのキャリアを希望するものの、事情により転勤をすることができない人材の獲得と定着を目的として、2024年3月にエリア総合職制度を制定しました。希望する地域に限定して職務経験を積み、将来高い専門性を持った管理職となることを期待しています。なお、2024年に1名、2025年に4名がエリア総合職となり活躍しています。
<知名度向上への取組>
人材確保において会社の知名度が求職者の応募・内定受諾にますます重要な要素となっています。そのためBtoBの製造業である当社の知名度向上に向け、様々な取り組みを積極的に行っています。
ネーミングライツ:当社の工場拠点近くにある国立大学と国立工業高等専門学校とのネーミングライツ契約を締結しました。徳島大学では大学内図書館に「新日本電工ラーニングコモンズ」の愛称で、茨城工業高等専門学校の学内広場では「新日本電工eng創造スクエア」及び学生食堂に「新日本電工あつまる食堂」のネーミングライツを取得しました。学生や教職員のみならず地域住民、来校者にアピールすることで知名度向上の取り組みを行っています。
テレビ・ラジオCM:工場拠点の近隣県において、テレビ・ラジオCMを流すことで、広範囲かつ多数の方に企業名「新日本電工」の浸透を図る取り組みを行っています。
<奨学金返還支援制度>
総合職の採用力強化と雇用安定を目的として、奨学金返還支援制度を2025年より新設しました。会社が従業員の奨学金の返還を支援することで、若手従業員が安心して長く働ける環境を整えています。なお、制度利用予定者は2名です。
<リファラル採用制度>
従業員の人脈を通じて、信頼できる人材の紹介により人材の獲得につなげることを目的として、リファラル採用制度を2025年4月から導入しました。採用力の強化だけでなく、定着率を高めることにも寄与すると考えています。なお、リファラル採用した人数は5名です。
<報酬(処遇改善)>
従業員の処遇を改善することは人材の確保、人的資本への投資、事業成長という好循環を実現する上で重要であると考えています。2024年・2025年の春闘では労働組合要求に対して満額回答となるベースアップを実施しました。今後も従業員の成長と事業成長の好循環の実現を図ります。
3)人的付加価値創出
人材を競争力の源泉としてとらえ、OJTによる育成を主体とする教育研修や成長機会を提供することにより付加価値の創出に取り組んでいます。
<育成研修>
階層別研修:将来、会社の経営を担う人材を育成するため、階層別研修を実施しています。若手従業員は社会人として求められる基礎的素養を育み、中堅従業員は「リーダーシップ」や「マネジメント」といった研修を通して、部下の育成、組織やチームの目標を達成するために必要な能力を学ぶなど、様々な研修を提供することで本人の成長を促しています。管理職は、新任管理職研修、部長候補者研修を定期的に行い、それぞれの役職に応じた役割や心構えを学んでいます。また、環境の変化に対応したサステナブルな経営を推進する経営幹部候補者の育成を図っており、若手従業員から管理職、経営層まで連動する研修を通じて経営理念を実践できる人材を育成しながら、企業文化への定着を目指しています。
女性の活躍(女性リーダー研修):女性活躍推進については2016年に女性活躍推進委員会を発足、社内制度の充実や研修、社内広報による意識改革などの活動を続けてきました。現在は、多様な意見を経営に反映させるため、女性管理職比率を2027年に2%とすることを目標に定めています。2024年より管理職候補者への女性リーダー研修を実施しております。2025年の女性管理職比率は1.6%となっています。
<国内留学制度>
会社の業務に有用な人材を育成することを目的として、国内留学制度を設けています。現在までの制度利用者は5名です。
<DC&M活動>
企業が持続的に成長するためには、現場力の維持と向上が欠かせません。そのため、製造や設備に関する技術や技能を習得するための教育訓練計画を策定し、完了後に力量評価を実施しています。また、「継続的改善」を実現し、成長を支える「自律的で強い職場」を育むことを目的に、マネジメント層の積極的な関与を高めた小集団の取り組みであるDC&M(Denko Circle & Management)活動を全社的に展開しています。
<管理職と社長の対話>
2024年に続き、社長と全管理職との対話を2025年4月に実施しました。管理職は事前に「あるべき姿の実現に向けた2025年の業務課題と社長への質問」をテーマとして事前レポートを作成した上で社長との対話に臨み、そのために何をすべきかについてグループでそれぞれの意見を交わしました。こうした取り組みと並行し、各職場・各階層において対話を通じた情報の共有とコミュニケーションの活性化を進めています。
4)人的資本経営基盤強化(ウェルビーイング経営・ダイバーシティ推進)
当社グループは、人的資本経営の基盤強化のため、DE&I、働き方改革、エンゲージメント向上を通じてウェルビーイング経営、ダイバーシティ推進に取り組み、多様な人材が安心して働くことができる職場づくりに向けて、それぞれが活躍できる制度や環境の整備を行っています。
<ウェルビーイング経営>
柔軟な働き方:時間と場所に制限のない柔軟な働き方を推進し事務職については、フレックスタイム制度やテレワーク制度を導入しています。また出産・育児、介護、配偶者転勤のために退職した従業員について再入社を認めるキャリアリターン制度も整えています。
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子育て、介護と仕事の両立:従業員が個々の事情やライフステージに応じた休み方ができる制度設計を行っています。年次有給休暇は、法律を上回る年間6日以上の取得を義務化し、有給休暇が取得しやすい環境を整備し、2024年度(2024年4月~2025年3月)の有給休暇取得率は75.6%となりました。また、育児休業については、法律を上回る制度を取り入れ、休業期間の一部を有給化することや、家族全体で育児活動に準備ができるよう、 |
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従業員本人もしくは配偶者が妊娠した際に、育児休業や短時間勤務制度の説明を実施しています。さらに2025年より、学校行事への参加のための特別休暇制度(有給)を設けました。これらの取り組みにより、当社は、仕事と育児の両立支援に取り組む企業として、次世代育成支援対策推進法に基づく厚生労働大臣の特例認定(プラチナくるみん)を2026年2月20日に取得しました。 今後も引き続き、優良な子育てサポート企業として、多様な人材がいきいきと活躍できる環境づくりに努めてまいります。 |
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心身の健康ケア:従業員が、心身共に健康に働き、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう健康診断や健診結果のフォローに取り組んでいます。
<人事管理システムの刷新>
業務効率化と人材情報の見える化を目的として、人事管理システムを刷新しました。今後は、 従業員に段階的にアクセス権限を拡大するとともに、機能を追加していくことで、より効率的で風通しの良い職務遂行体制の構築を目指します。
<人事評価制度の改善(対話シート)>
上司・部下のより深い対話と「2030年あるべき姿」の実現を目的として、2024年11月に期間考課に使用する対話シートの刷新を行い、評価尺度をオープンにしました。新しい対話シートでは、期初に「あるべき姿」の実現と連動した個人目標の設定を行い、期中と期
末に目標に対する達成度とプロセスについて振り返ります。それぞれの場面で、上司と部下が対話をし、互いに気づきと課題を共有することで、納得感を持って次のアクションにつなげられる人事評価制度を目指しています。
<ダイバーシティ推進>
障がい者の活躍:重要な社会的課題であるとの認識のもと、雇用の促進と働きやすい職場環境の整備に努めています。本テーマについての社内セミナーを行い、障がい者雇用への意識を深めています。これからも採用や雇用維持を継続し、障がい者が活躍できる環境づくりを進めていきます。なお、2024年の雇用率は2.14%です。
シニア人材の活躍:豊富な知識・経験を有する従業員が60歳以降も活躍し続けられるよう定年年齢を65歳とし、現場力の維持強化や従業員の生活の安定を図っています。60歳以降も従来と同じ業務を行うことを前提として、連続性のある雇用制度としています。
<エンゲージメント向上>
会社への貢献意欲・愛着心の向上は、人材の定着や組織力の強化と密接な関係があります。2023年からエンゲージメントサーベイを定期的に実施し、課題の可視化を図っています。本社・営業所従業員のそれぞれの思いや疑問などを個別にヒアリングし、各組織の問題の把握に努めています。今後も定期的にサーベイを実施し、課題の把握と対応に努めながら、エンゲージメント向上を進めていきます。
5)人権の尊重
当社グループは、経営理念を実現する上で、法令遵守及び人権の尊重は企業が果たすべき社会的責務であると同時に、欠くことのできない倫理規範であるとの認識のもと「新日本電工グループ人権基本方針」を定めています。人権を尊重する風通しの良い職場づくりにより、性別や国籍、学歴等に関わらず従業員一人ひとりが個性と長所を活かし、多様な人材が持つ様々な魅力を最大限発揮できる企業を目指しています。
b.指標と目標
前連結会計年度末以前において女性管理職はおりませんでしたが、2025年3月21日付で女性2名を管理職に登用しており、2025年12月末現在の女性管理職比率は1.6%となっております。
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指標 |
目標 |
実績 |
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2025年12月末現在 |
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2024年度(4月~3月) |
当社グループの経営成績及び財政状態に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、次のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)国内外の主要市場の経済状況及び需要の変動等
合金鉄製品の販売価格は国際市況を基準としていることから、国際的な製品需給により市況が変動した場合には、業績に影響を与える可能性があります。当社グループの売上高はほとんどが国内向けであり、業績は我が国の経済情勢、とりわけ国内粗鋼生産量の変動により多大な影響を受けます。また、中国、インド、米国等の経済情勢や関税等の政策により自動車をはじめとした我が国の輸出動向を経て粗鋼生産や合金鉄の需要に影響を与え、当社の業績が変動する可能性があります。加えて、地政学的リスクが顕在化することで、経済活動が停滞し当社製品の需要が落ち込むことにより、業績が影響を受ける可能性があります。当社は、国際市況、経済動向を十分に見据えながら適切に対応すべく、機動的な生産計画の見直しに加え生産体制の見直し等当該リスクの低減に努めてまいります。
(2)国内外の競合各社との競争状況及び主要需要家の購買方針の変更等
当社グループは、各事業において、国内外の競合各社と厳しい競争状態にあることから、当社グループの事業競争力が相対的に減退した場合には、業績が悪化する可能性があります。また、各事業分野における主要な需要家の購買方針に変更等が生じた場合には、業績が変動する可能性があります。当社は、需要家との密接な関係強化の継続に努めているとともに、安価原料の使用や原料ソース分散等による製造コスト低減や一般管理費の削減等により原価低減を推し進め、競争力の維持・向上に努めております。
(3)原燃料調達における価格・数量等の変動
マンガン鉱石、コークス、レアアース、原油等の原燃料価格は国際市況に連動しており、国際的な資源需給の変動、資源輸出国における経済・社会情勢等の変化、天災地変等に起因する市況変動等が業績に影響を与える可能性があります。当社グループの製造原価では電力が相応の割合を占めている為、原燃料価格に起因する電力価格の変動が業績に影響を与える可能性があります。また、自然災害等による仕入先の操業・出荷の停止、さらには物流の寸断等により、電力を含む原燃料等の調達に支障が生じた場合、生産活動の制約を受け、業績に影響を与える可能性があります。当社は、継続的な原料サプライヤーとの関係性により柔軟な契約形態を採用するとともに、安価原料使用や原料ソース分散等安定したサプライチェーンの構築、また製造コスト低減や一般管理費の削減等により収益への影響を最小限にとどめるよう努めてまいります。
(4)海外での事業活動
当社グループは、海外諸国において事業投資活動を行なっております。これらの国の法令、税制、社会的インフラの変動、及びテロ等の情勢不安等に加え、現地特有のマネジメント上のリスクもあり、投資先事業における経営環境の変化、業況、及び操業不調等が、業績、及び投資の回収等に影響を与える可能性があります。また、国際的な製品需給により市況が変動した場合には、業績、及び投資の回収等に影響を与える可能性があります。当社は、他の出資会社と共に、現地の事業環境の情報収集に努め、投資先事業への指導を徹底し、また、適切な支援に取り組むことで、当該リスクの低減に努めております。
(5)財務リスク
①為替レートの変動
合金鉄事業を始めとして、当社グループは主として、外貨建の国際市況を基準として取引していることから、為替動向が売上高及び業績に影響を与える可能性があります。また、為替動向は外貨建で取引されている原料の購入価格にも影響を与える可能性があります。さらに、外貨建の資産・負債を保有していることから、為替相場の変動が業績に影響を与える可能性があります。
②金利変動
当社グループは、相応の有利子負債を保有しているため、金利情勢、その他金融市場の変動が業績に影響を与える可能性があります。金利の動向を見ながら、必要に応じて金利スワップ取引を利用することにより当該リスクの低減を図っております。
③資金調達
当社グループは、資金調達にあたり資金繰り計画に基づき流動性リスクを管理し、更に金融機関との間にコミットメントライン契約を結び不測の事態に備えておりますが、当該契約には財務制限条項が付されているため、当社グループの業績が大きく悪化した場合は当該コミットメントラインに基づく資金調達が影響を受ける可能性があります。なお、財務制限条項の詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)8財務制限条項」に記載のとおりです。当社グループは、中長期経営計画の着実な実行により安定的な収益確保に努めるとともに財務体質の改善強化に努めてまいります。
(6)固定資産減損リスク
当社グループが保有している固定資産について、時価が著しく低下した場合や事業の収益性低下により投資回収が見込めなくなった場合、固定資産の減損損失が発生し、業績に影響を与える場合があります。当社グループは中長期経営計画の着実な実行により収益性の向上と安定化に努めてまいります。
(7)棚卸資産の収益性低下
製品価格や製品原価の変動により棚卸資産の収益性が低下し、それにより簿価切り下げが発生した場合には、業績に影響を与える可能性があります。当社は、需要に見合った生産に努めるとともに生産に見合った原料等の最適調達に努めております。また、年度予算で適正在庫水準目標を定めて在庫管理を行い、当該リスクの低減に努めております。
(8)繰延税金資産の回収可能性
当社グループでは繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しております。しかしながら今後、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合は、繰延税金資産の取崩しが発生し、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(9)法令その他の規則及び環境規制の変更
当社グループの事業活動に適用される法令その他の規則の変更があった場合には、業績に影響を与える可能性があります。特にCO2排出量に関連した規制は影響が大きいことから、木質コークスの採用や、水素還元等の低炭素プロセス導入に取り組んでおります。また、当社グループの事業活動に伴い発生する廃棄物では、国内外の法規制を遵守し、的確な対応を行っているものの、今後の法規制強化によっては業績に影響を与える可能性があります。当社グループは法規制の改正等、必要な情報を適時・適切に収集するとともに、社員教育を実施し厳格に法令遵守を図っております。
(10)自然災害及び事故
大規模な台風、地震、津波等の自然災害に見舞われた場合、当社グループ従業員及び主要設備に被害が発生するおそれがあり、操業、出荷に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。また、重大な労働災害、設備事故等が発生した場合には事業活動の停止や制約等により、業績に影響を与える可能性があります。さらに、新型インフルエンザ等の感染症が流行した場合には、当社グループの事業活動が制約を受け、業績に影響を与える可能性があります。当社は、設備の耐震補強による地震対策や嵩上による津波対策の実施、老朽化設備の更新等に加え、事業継続計画(BCP)を策定し、その実地訓練を実施する等有事に備えております。また、日頃の設備メンテナンス、老朽化設備の更新、定期的な安全活動(リスクアセスメント、危険予知活動等)の計画と実施等により、リスク低減を図っております。
(11)知的財産
当社グループは当社技術に関わる知的財産権の取得・活用及び他社知的財産権の侵害防止に努めておりますが、技術の進歩が高度かつ複雑になる中、知的財産に関する訴訟が生じた場合には、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。当社は、他社との特許係争が生じないよう、特許連絡会を設置し、問題特許や競合他社の特許出願の有無を常時モニターし適切な対応に努めております。
(12)人材確保及び育成
当社グループでは、事業の成長に必要な人材の確保及び育成に努めており、その際には多様性の確保(ダイバーシティ)と一人ひとりの人格を尊重し受け入れる企業風土の醸成によるエンゲージメントの向上が不可欠です。今後、少子高齢化に伴う国内労働人口の減少や企業風土醸成が不十分なことによる人材定着率の低下等、人材確保や育成が計画どおりに進まなかった場合、持続的な成長に向けた事業活動に影響を与える可能性があります。このような事態を回避するため、採用活動の強化、育成体系や職場環境整備や多様な働き方等の人的資本への積極的な投資、さらには、DXを活用した生産・業務・事業の革新を進め、魅力ある企業としての体制づくりを進めております。
(13)気候変動リスク
当社グループは、気候変動に関して生じる変化を重要なリスク要因として認識しています。移行リスクとしては、炭素税・排出権取引制度等の温室効果ガスの排出規制が導入された場合、原材料価格や電力価格が上昇し、製造コストが増加することで収益の低下をもたらす可能性があります。また、物理的リスクとしては、台風・洪水等の極端な気象現象が深刻化した場合、操業停止や物流の寸断、被害コストの増加などが収益の低下をもたらす可能性があります。一方で、当社グループは、気候変動への対応をリスクとしてだけでなく機会としても捉え、事業活動を通じて気候変動に関する社会課題の解決を目指してまいります。
(14)情報システムの障害、情報漏洩等
当社グループの情報システムは、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃、大規模停電、あるいは予期せぬシステム障害等による停止リスクが存在します。これら不測の事態が発生した場合、生産活動や業務の停止、機密情報の外部漏洩、決算業務の遅延、訴訟の提起や社会的信用の失墜等を招き、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、これらのリスクに対し、データセンターおよびクラウドサービスの適切な活用、ファイアウォールの設置、OSの多様化によるリスク分散やウイルス対策ソフトの導入等の技術的対策に加え、標的型メール訓練等の人的対策、外部機関によるセキュリティ監査の実施など、多層防御を含むセキュリティ対策を講じており、リスクの低減に努めています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日)における世界経済は、中国での景気後退や米国による通商・貿易政策などにより先行きが不透明な状況が継続しました。我が国において対ドル150円を超える歴史的な円安が定着していると同時に、人手不足による人件費の上昇に加え、エネルギーや食糧などの諸物価の上昇も継続し、国内製造業においては製造コストが上昇する環境が継続しました。
このような事業環境の中、合金鉄以外の事業は順調に拡大を続けたものの、合金鉄事業における、2024年7月以降にマンガン鉱石市況が大幅下落したことに伴う在庫影響や定期修繕による販売及び生産減等の要因により減収減益となりました。
また、当社が経営指標として重視している在庫影響等の一過性要因を除いた実力ベース経常利益は53億円(前年は52億円)となりました。
各事業の経営成績は、次のとおりです。
(合金鉄事業)
当連結会計年度は、需要低迷に加え、インドを中心に生産・販売が過剰となったことで合金鉄市況は低調に推移しました。マンガン鉱石においても2024年中旬に大幅下落した市況の回復は見られませんでした。
こうした状況のなか、国内合金鉄事業においては、国内鉄鋼生産の低迷により減収となりました。利益面においては定期修繕による生産減少やマンガン鉱石市況が低調に推移したことによる在庫影響等により減益となりました。持分法適用会社の2社から成る海外合金鉄事業においては、フェロシリコン等、製品市況の悪化により損失が拡大しました。
以上の結果、売上高は48,440百万円(前年比6.4%減)、経常損益は2,127百万円の経常損失(前年は1,085百万円の経常利益)と、減収減益となりました。
実力ベース経常利益は、収益改善や価格改善に努めたものの、定期修繕やマージン悪化等の影響により2億円(前年11億円)となりました。
(機能材料事業)
当連結会計年度は、電子部品関連では顧客の在庫調整解消により、酸化ジルコニウムや酸化ほう素の販売数量は前年と比べ増加しました。車載用電池材料関連では、リチウムイオン電池正極材は設備修繕のため販売数量は減少しましたが、水素吸蔵合金は増加しました。マンガン系無機化学品は販売数量が減少しましたが、フェロボロンは需要が堅調に推移し販売数量は増加しました。
以上の結果、売上高は14,819百万円(前年比6.0%増)、経常利益は1,923百万円(同16.1%増)と増収増益となりました。
実力ベース経常利益は22億円(前年20億円)と前年を上回りました。
(焼却灰資源化事業)
当連結会計年度は、焼却灰収集量及び処理量の増加、並びに溶融メタルに関連する貴金属市況の高位安定が継続しました。
以上の結果、売上高は8,886百万円(前年比14.7%増)、経常利益は2,074百万円(同46.9%増)と増収増益となりました。
実力ベース経常利益は21億円(前年14億円)と前年を上回りました。
(アクアソリューション事業)
当連結会計年度は、純水製造装置はボイラー発電メンテナンス向け等販売が増加、排水処理装置販売も堅調に推移しました。
以上の結果、売上高は1,656百万円(前年比5.5%増)、経常利益は105百万円(前年比8.2%減)となりました。
(電力事業)
当連結会計年度は、FIT制度を利用した売電事業として水力発電所が順調に稼働した結果、売上高は1,405百万円(前年比0.3%減)、経常利益は409百万円(前年比3.8%増)となりました。
当連結会計年度における事業の売上高及び経常利益は次のとおりです。
(単位:百万円、%)
|
区分 |
第125期(前連結会計年度)
(2024.1.1~2024.12.31)
|
第126期(当連結会計年度)
(2025.1.1~2025.12.31)
|
増減率
|
|||||||
|
売上高 |
経常利益 |
売上高 |
経常利益 |
売上高 |
経常利益 |
|||||
|
金 額 |
構成比 |
金 額 |
構成比 |
金 額 |
構成比 |
金 額 |
構成比 |
|||
|
合金鉄事業 |
51,756 |
66.2 |
1,085 |
22.3 |
48,440 |
62.7 |
△2,127 |
△78.7 |
△6.4 |
- |
|
機能材料事業 |
13,979 |
17.9 |
1,656 |
34.1 |
14,819 |
19.2 |
1,923 |
71.2 |
6.0 |
16.1 |
|
焼却灰資源化事業 |
7,744 |
9.9 |
1,412 |
29.1 |
8,886 |
11.5 |
2,074 |
76.7 |
14.7 |
46.9 |
|
アクアソリューション事業 |
1,570 |
2.0 |
115 |
2.4 |
1,656 |
2.1 |
105 |
3.9 |
5.5 |
△8.2 |
|
電力事業 |
1,409 |
1.8 |
394 |
8.1 |
1,405 |
1.8 |
409 |
15.2 |
△0.3 |
3.8 |
|
その他 |
1,775 |
2.3 |
195 |
4.0 |
2,069 |
2.7 |
316 |
11.7 |
16.6 |
62.5 |
|
合計 |
78,235 |
100.0 |
4,859 |
100.0 |
77,277 |
100.0 |
2,703 |
100.0 |
△1.2 |
△44.4 |
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、14,569百万円の収入となりました(前連結会計年度は5,958百万円の収入)。
主な増加要因は、棚卸資産の減少7,840百万円、減価償却費3,665百万円です。
主な減少要因は、仕入債務の減少2,350百万円、法人税等の支払額1,103百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、5,583百万円の支出となりました(前連結会計年度は4,848百万円の支出)。
主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出4,828百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、8,914百万円の支出となりました(前連結会計年度は3,058百万円の支出)。
主な増加要因は、長期借入による収入1,000百万円です。
主な減少要因は、自己株式の取得による支出4,031百万円、長期借入金の返済による支出3,564百万円です。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ76百万円増加し6,008百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
|
事業の名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
合金鉄事業 |
41,974 |
87.5 |
|
機能材料事業 |
15,140 |
110.1 |
|
焼却灰資源化事業 |
8,691 |
115.8 |
|
アクアソリューション事業 |
1,656 |
105.5 |
|
電力事業 |
1,405 |
99.7 |
|
その他 |
1,654 |
109.1 |
|
合計 |
70,521 |
95.6 |
b.受注実績
受注生産は行っておりません。
c.販売実績
|
事業の名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
合金鉄事業 |
48,440 |
93.6 |
|
機能材料事業 |
14,819 |
106.0 |
|
焼却灰資源化事業 |
8,886 |
114.7 |
|
アクアソリューション事業 |
1,656 |
105.5 |
|
電力事業 |
1,405 |
99.7 |
|
その他 |
2,069 |
116.6 |
|
合計 |
77,277 |
98.8 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相 手 先 |
前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
日本製鉄㈱ |
48,117 |
61.5 |
43,759 |
56.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析・検討内容
経営者等の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、本報告書「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ8,786百万円減少し93,414百万円となりました。流動資産は、在庫圧縮による棚卸資産などの減少により、前連結会計年度末と比べ9,551百万円減少し44,419百万円となりました。固定資産は、長期貸付金が減少した一方、投資有価証券が増加したことにより、前連結会計年度末と比べ765百万円増加し48,994百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、支払手形及び買掛金、長期借入金などの減少により、前連結会計年度末と比べ6,134百万円減少し22,388百万円となりました。なお、有利子負債(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、リース債務(流動負債)、長期借入金、リース債務(固定負債))は3,250百万円減少し13,826百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,652百万円減少し71,025百万円となりました。これは主に、自己株式の増加によるものです。
b.経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
③経営成績に重要な影響を与える要因
「第2事業の状況 3事業等のリスク」に記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び貯蔵品の仕入や製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。
投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
短期運転資金は、自己資金、売掛債権のファクタリング及び金融機関からの短期借入などによる調達を基本としております。
設備投資につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入などによる調達を基本としております。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、研究・営業・製造との連携を強化するとともに、外部機関を積極的に活用した研究開発投資を進めました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は
合金鉄事業におきましては、カーボンニュートラルのための環境対応技術の強化に関わる研究開発を行いました。
機能材料事業におきましては、電池材料、電子材料など顧客からの多様な要求に対応する研究開発を行いました。
アクアソリューション事業におきましては、水処理・純水製造分野、新たな吸着システムの開発を行いました。
研究開発テーマにつきましては、テーマの取捨選択を行いながら、当社の強みを生かした商品探索と研究開発を進めてまいります。