文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
トーホーグループは1947年の創業以来、「食を通して社会に貢献する」の経営理念のもと、「美味しさ」そして「安心・安全、健康、環境」を経営のキーワードに「食」のあらゆるシーンを支え続ける企業グループとして、外食事業者の皆様のお役に立つ商品やサービスの提供に努め、「外食ビジネスをトータルにサポート」できる国内でも稀有な企業グループとして事業を拡大しております。
人と食との関わりの中で、経営理念、経営のキーワードを基本とした価値ある商品やサービスを提供し、お客様満足度を高めていくこと、更には社員・従業員、お客様、取引先様、株主様、そして地域社会といったあらゆるステークホルダーから信頼され必要とされる経営を実践することが、企業価値を高めていくものと考えております。
当社グループではこうした基本的な考え方のもと、持続的成長と収益力の向上、組織の活性化と人材の活性化、顧客・現場視点の経営、コンプライアンスと適時情報開示、スピード経営を経営方針とし、企業価値を高める経営を進めてまいる所存であります。
雇用・所得環境の改善が続く中で、インバウンド需要は引き続き好調に推移し、当社グループの主要マーケットである外食市場は堅調に推移しております。一方で、不安定な国際情勢や金融市場の動向、人手不足や物価上昇に伴う消費者の節約志向の高まり、物流費等のコスト上昇など、予断を許さない状況は継続しております。中長期的には人口減少や高齢化の進行による経済成長性の停滞などについて、引き続き注視していく必要があります。
このような状況の中、当社グループの主要事業で外食産業向けに業務用食材を販売するディストリビューター(業務用食品卸売)事業が牽引し、当社グループの業績も堅調に推移しております。
ディストリビューター(業務用食品卸売)事業は、業務用食品専業卸の業界最大手として、外食産業のお客様に貢献しております。事業活動の歴史が長く基盤が充実している西日本に対し、関東地区と海外は新たな成長領域として事業基盤の強化を推進しております。そのための戦略として、近年はM&Aに注力し、関東地区は13社、海外は3ヵ国11社がグループ入りいたしました。また、関東地区では物流の効率化と営業力の強化を実現すべく、事業所の再編を実施しております。その他の地域についても市場環境に応じた事業活動を展開しシェア拡大を図ってまいります。
キャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業は、中小飲食店の毎日の仕入れにお役立ていただく、プロの食材の店「A-プライス」などの業務用食品を販売する店舗を関東以西に96店舗展開しております。顧客ニーズに対応した食材提案や店舗の出店・改装などを通し、引き続き中小飲食店の発展に貢献いたします。一方、近年は「A-プライスオンラインショップ」の強化やフランチャイズ展開の開始など、新たな収益の柱の育成を図っております。
フードソリューション事業は、品質管理、業務支援システム、業務用調理機器、店舗内装設計・施工など「外食ビジネスをトータルにサポートする」様々なソリューションの提供を引き続き強化しております。特に近年は飲食店運営の深刻な課題である人手不足解決のため、省力化や時短が図れる業務用調理機器、受注や損益管理などの店舗運営の効率化を図る業務支援システムの提案に注力しております。
当社グループは、持続的成長と収益力の向上を通じて、企業価値を継続的に高めていくことを経営目標の一つとしております。具体的には事業の成長を示す「売上高」と収益力を示す「親会社株主に帰属する当期純利益」、また最終的に事業のリスクを負担する株主から預かっている資金に対し、そのリスクに見合う利回りを確保するという観点から「ROE」、更に企業価値に対する市場からの評価を示す指標として「PBR」を中長期的な指標としております。
<売上高>
<親会社株主に帰属する当期純利益>
(注)売上高親会社株主に帰属する当期純利益率 = 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 売上高
(注)第69期の親会社株主に帰属する当期純利益前期比は、第68期に親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため記載しておりません。
<ROE(自己資本当期純利益率)>
(注)ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷((期首自己資本+期末自己資本)÷ 2)
自己資本 = 純資産合計 - 新株予約権 - 非支配株主持分
<PBR(株価純資産倍率)>
(注)PBR = 当社株式期末終値 ÷ 1株当たり純資産
雇用・所得環境の改善が続く中で、高水準のインバウンド需要も相まって、外食市場は堅調に推移することが予想されますが、一方で、人手不足、物価上昇に伴う消費者の節約志向の高まり、物流費等のコストの上昇といった課題は当面継続することが想定されます。
このような中、当社グループは中期経営計画(3カ年計画)「SHIFT-UP 2027」(2025年1月期~2027年1月期)において、持続的な成長を力強く実現するための「新たな成長ステージへの変革」を実行するとともに、持続可能な社会の実現と事業の安定的な成長を目指す「サステナビリティ経営の推進」等に取り組み、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。
[新たな成長ステージへの変革]
1.エリア毎の市場環境に沿った事業展開へのシフト
・首都圏再編
・沖縄再編 ほか
2.新たな市場の開拓
・プライベートブランド商品強化
・キャッシュアンドキャリー(C&C)事業拡大
・海外事業拡大
3.外食ビジネスをトータルにサポートする機能の拡充
・外食企業向け業務支援システム刷新
・フードソリューション(FSL)事業拡充
4.情報技術の最大活用による生産性の向上
・IT/DX戦略の推進
5.M&A、アライアンスの活用
・M&Aの継続
[サステナビリティ経営の推進]
1.美味しくて、安心・安全な食の提供
・グループに起因する食品事故ゼロ
・サステナブルフード開発強化
2.持続可能な経営の継続
・ガバナンスの更なる強化
3.未来へ繋げるための環境対策の取り組み
・2030年度のCO2排出量を2013年度比で46%削減(Scope1,2)
4.個性の尊重と能力を発揮できる組織の構築
・従業員エンゲージメント向上
・健康経営の深化
・ダイバーシティの推進
・自律的なキャリア形成支援の継続・充実
5.地域社会発展への貢献
・食を通して豊かな地域づくりに貢献する活動の継続
次期(2026年2月1日から2027年1月31日まで)の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善に加え、中国による渡航自粛の影響はあるものの、インバウンド需要は引き続き好調に推移し、当社グループの主要マーケットである外食市場は堅調に推移するものと見込まれますが、物価上昇に伴う消費者の節約志向の高まりや人手不足の深刻化、物流費をはじめとする諸経費の上昇などは引き続き注視が必要な状況にあります。
このような状況下において、当社グループは中期経営計画(3カ年計画)「SHIFT-UP 2027」の最終年度として、重点施策である「新たな成長ステージへの変革」「サステナビリティ経営の推進」「企業認知度の向上と株主還元の継続」に具体的に取り組み、企業価値の更なる向上を目指してまいります。
ディストリビューター事業部門では、中期経営計画に掲げる成長戦略の一つである「エリアごとの市場環境に沿った事業展開へのシフト」を実現するため、全国で事業を展開する株式会社トーホーフードサービスでは、地域ごとに取り組み業態を明確にし、営業施策を実行してまいります。巨大市場の首都圏においては、更なるシェア拡大を図るべく継続して物流の効率化と営業力の強化に取り組んでまいります。
拠点につきましては、グループ会社間の事業所再編により、学校給食などへの業務用食品卸売事業を展開する関東食品株式会社の営業エリア拡大に向けて、2026年4月に茨城営業所を開設しております。また、各エリアでのシェア拡大を目的に、秋口に株式会社トーホーフードサービス鹿児島支店、株式会社トーホー・北関東水戸支店の移転を予定しております。
商品面では、人手不足や食材コストの上昇、サステナビリティへの対応など、外食産業の課題解決につながるプライベートブランド商品の開発・提案を強化し、顧客満足度の向上を図るとともに、中期経営計画の目標の一つであるプライベートブランド商品の売上構成比12%の達成を目指してまいります。
一方、シンガポール、マレーシア、香港、ベトナム(2026年2月にKOME88 JOINT STOCK COMPANYの発行済株式40.0%を取得)に進出している海外事業につきましては、日本の外食企業の海外進出支援など、事業の強化を図りながら更なるシェア拡大に取り組んでまいります。また、シンガポールでの新たな事業として、キャッシュアンドキャリー店舗の開設も進めてまいります。
キャッシュアンドキャリー事業部門では、引き続き主要顧客である中小飲食店の毎日の仕入れへのサポート力を高めるべく、主要事業会社である株式会社トーホーキャッシュアンドキャリーでは、営業組織を3つのエリアに細分化し、エリア毎の営業施策の実行スピードを高めてまいります。
店舗では、エリア特性に合わせた品揃えの充実を図るとともに、飲食店の課題解決につながるプライベートブランド商品の試食販売を強化してまいります。また、各種展示商談会の開催などを通じて商品・メニュー提案を強化してまいります。なお、当期は新たな営業施策として新規顧客開拓担当者の配置やクイックコマース(即時配達サービス)の導入を進めてまいりましたが、次期はそれぞれの施策を更に強化してまいります。
設備投資につきましては、2026年4月に出店したA-プライス両替町店(静岡市葵区)を含む新規出店3店舗、改装4店舗を予定しております。また、現在2店舗で展開しているフランチャイズビジネスにつきましても、新規取引先の開拓を進め、事業の拡大を進めてまいります。
フードソリューション事業部門では、外食業界の人手不足が深刻化する中、外食企業向け業務支援システムの提供、業務用調理機器の販売などで課題解決に寄与していくほか、品質・衛生管理サービスや店舗内装設計・施工など、外食ビジネス向けのトータルサポート機能を更に強化してまいります。
また、2026年4月に、当社内において、グループ間の連携を強化し更なるシナジー発揮を図るとともに、グループ横断的な視点でDXを推進する部署として「営業統括部」を新設しており、IT技術の活用を更に進め、生産性の向上を図ってまいります。
以上により、次期の連結業績見通しといたしましては、売上高2,740億円(前期比5.5%増)、営業利益は82億円(前期比4.4%増)、経常利益83億円(前期比4.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益48億円(前期比4.9%増)を予想しております。
当社は、外食事業者に食品とそれに関連するサービスを提供する企業グループとしての責任を自覚し、食を通して「社員・従業員」「お客様」「取引先様」「株主様」そして「地域社会」の5人のステークホルダーを豊かにする企業活動を実践しております。そうした中、気候変動などの地球環境問題に対しては、環境負荷低減とカーボンニュートラルに向けた取り組みや、生物多様性への配慮を行うことによってリスクに対応するとともに、持続可能な社会の実現と事業の安定的な成長を目指すことをサステナビリティ方針としております。
この方針のもとサステナビリティ経営を推進するため、当社は「美味しくて、安心・安全な食の提供」「持続可能な経営の継続」「未来へ繋げるための環境対策の取り組み」「個性の尊重と能力を発揮できる組織の構築」「地域社会発展への貢献」の5つのマテリアリティを掲げて重要テーマに取り組んでおります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社はサステナビリティ方針のもと、経営理念である「食を通して社会に貢献する」ことを継続実施し、より一層社会から信頼され、必要とされる企業グループを目指し、中長期的な企業価値の向上につなげていくことを目的に、「サステナビリティ委員会」を設置しております。サステナビリティ委員会は、代表取締役社長を委員長、取締役・執行役員および常勤監査役を委員として構成されており、サステナビリティ方針に基づいた経営を実践するための方策やマテリアリティの特定、取り組みの推進とモニタリングを行い、定期的に取締役会に報告・提言を行っております。

当社では、持続的な企業価値の向上のために、サステナビリティ項目を含めた全社横断的に対応が必要となるリスクへの対応を行っております。特に当社が最重要課題と捉えているマテリアリティを中心にリスクの特定・評価を行い、リスクマネジメントの強化に取り組んでおります。
トーホーグループでは、気候変動への対応は経営上の重要課題の一つとして捉えており、「未来へ繋げるための環境対策の取り組み」をマテリアリティの一つとして掲げております。2050年カーボンニュートラルの実現を目指すことで、当社グループの持続的な成長と価値向上のための新たなビジネスチャンスの創出を推進してまいります。
サステナビリティ委員会では、経営戦略、事業計画に関連する気候変動への対応を最重要課題の一つとして取り組んでおります。2050年カーボンニュートラルに向けたリスクや機会について定期的に検討・審議し、また必要に応じて取締役会へ報告しております。
当社グループの事業活動に影響を与える可能性がある気候関連のリスクと機会を、シナリオ分析によって特定し影響度を評価いたしました。この結果を踏まえて、影響度の大きいリスクの低減と機会の獲得に向けた対応策を検討しております。
抽出した重要リスクの中では、中長期的に「温室効果ガス排出規制強化と炭素賦課金の上昇」が最も大きな財務インパクトになると考えております。当社グループの主要事業であるディストリビューター(業務用食品卸売)事業は全国の主要都市に事業所を置いておりますが、各事業所には在庫保管用の常温倉庫と冷凍・冷蔵庫を設置しております。一方、キャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業も全国に展開している90数店舗で冷凍ショーケースや在庫保管用の冷凍・冷蔵庫を設置しております。今後、温室効果ガス排出規制が強化されるとこうした冷凍・冷蔵庫の冷媒を自然冷媒に入れ替えるなどの必要性が出てくることが想定されます。また、ディストリビューター事業では自社トラックで得意先への配送を行っておりますが、現状配送用トラックはガソリンまたは軽油を使用した車両であります。今後、温室効果ガス抑制のため、これらをハイブリット車両やEV車両などに置き換えていくことも必要になってくると考えられます。こうした対応を進めることは、今後賦課金額が高くなると予想される炭素賦課金の負担軽減にもつながりますので、当社グループとしては計画的に設備・車両の更新投資を行っていきたいと考えております。一方、当社では比較的規模の大きい事業所や駐車場を利用して太陽光パネルによる発電を行っており、こうした再生エネルギーの活用も継続してまいります。以上の通り、当社グループはこれからも当社事業に関わるステークホルダーの皆さまとともに持続可能な社会の実現に資する取り組みを計画的に進めてまいります。
当社グループでは、経営に関わるあらゆるリスクの管理を行い、取締役会の承認と監督のもと、各種委員会が対策を協議・決定しておりますが、気候変動に関しては環境マネジメント委員会を設けサステナビリティ委員会と連携して、シナリオ分析による影響度評価で特定したリスクへの対策を策定・実施しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、Scope1、Scope2を国内グループ会社と一部の海外グループ会社の範囲で計算しております。Scope3は国内グループ会社の範囲で現在集計中であり、結果が出次第公表する予定であります。
当社グループでは、2050年カーボンニュートラルの実現を目標にしております。そのため、気候変動のリスクと機会を特定・評価しておりますが、今後のカーボンニュートラルに向けた取り組みを推進していくために温室効果ガス削減の中期目標を設定して取り組んでまいります。
具体的には、2030年までに、2013年の推定温室効果ガス排出量(Scope1,2合計52,200t-CO2、2024年度国内Scope1,2合計36,392t-CO2)の46%削減に取り組んでまいります。当社グループではScope2(電力)による排出量が総排出量の80%を占めていますので、LED電気の導入を更に進めることやエネルギー消費効率の良い最新設備への更新、節電設備の導入などを計画的に進めてまいります。また、Scope2(電力)以外では、ガソリン・軽油由来の排出量削減のため、エコ安全ドライブの励行やドライブレコーダーによる安全運転管理の実施、更には配送車両のハイブリット車両やEV車両への転換などの検討を進めてまいります。
(3) 人的資本・多様性への対応方針
当社グループは経営憲章の中で「企業は人である」と定め、企業の持続的成長には従業員の成長が必要不可欠であり、その中でも健康の維持・向上は従業員とその家族の幸せに欠かせない最も基本的な要素であると考えております。
そのため、従業員が健康で活力に満ち、最高のパフォーマンスを持続できる労働環境の整備に取り組む「健康経営」の推進を最重要テーマと位置づけ、要治療者の重症化予防や生活習慣の改善、ヘルスリテラシー向上に取り組んでおります。その結果、特に優良な健康経営を実践している企業として「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に2019年から2025年まで、7年連続7回の認定を受けました。
「健康経営」を取り組む体制として、当社の代表取締役社長が決定した「健康基本方針」に基づき、グループ各社にて施策の企画、実践を推進しております。またグループ横断的な委員会組織「内部統制マネジメント委員会」にて健康課題の分析結果、施策の効果等を協議し、産業医等外部専門機関と連携して各種施策を検討・展開しております。
また、「自ら考え、自ら行動し、自ら成長する自律型人材」という当社グループが従業員に求める基本的な考え方、および、サステナビリティ方針のマテリアリティの一つである「個性の尊重と能力を発揮できる組織の構築」に基づき、グループ横断的に活躍する人材を育成すべく、多様な人材の活躍推進(ダイバーシティ)やグループ内の会社間異動の活性化、自律的なキャリア形成支援に取り組んでおります。今後の海外事業展開を見据え、海外勤務意向のある社員を公募で登録し、語学研修の受講とともに、国内の海外部門への異動や海外派遣などの実践を通じてグローバルに活躍する人材層を蓄積してまいります。
従業員が働きがいや誇りを持って働くことの実現を通して、従業員エンゲージメントと企業価値の向上を目指してまいります。
② 指標と目標
当社グループは前述の戦略を着実に推進するため、以下の通り人的資本に関する非財務指標を設定し、進捗を管理しております。
(注) 1.国内連結グループ全体
2.当社及び国内主要会社(㈱トーホーフードサービス、㈱トーホーキャッシュアンドキャリー、㈱トーホービジネスサービス、㈱トーホー沖縄)
3.当社及び国内主要会社(㈱トーホーフードサービス、㈱トーホーキャッシュアンドキャリー、㈱トーホービジネスサービス、㈱トーホー沖縄、㈱トーホー・北関東、関東食品㈱、㈱エフ・エム・アイ、㈱トーホー・コンストラクション、㈱アスピット)
当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは以下のようなものがあります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、当連結会計年度末現在においては予見できないリスク、または重要と見なされていないリスクの影響を受ける可能性があります。
当社グループではこれらのリスクの影響を最小にするための様々な取り組みを行ってまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)消費者や得意先のニーズへの対応遅れ
当社グループは外食産業向けを中心に食品と様々なサービスをお届けしておりますが、外食市場の動向などに対する情報収集とその対応が遅れることで、当社グループの品揃えやサービスが市場に受け入れられず、市場シェアを落とすリスクがあります。
こうしたリスクを避けるためグループ各社では、日々の営業活動を通じてお客様ニーズの把握に努めるとともに、メーカーや仕入先など様々な取引先とのコミュニケーションを密にし、業界・顧客動向に関する情報を入手し、得た情報を分析し、共有して様々なニーズの変化に対応しております。
(2)品質および衛生管理上の事故
当社グループの主要取扱品は食品であり、万が一、品質管理や衛生管理、表示上の不備による事故等が発生した場合、販売の大幅な減少や当社事業への信用失墜など長期的なリスクにつながる可能性があります。
当社グループは品質・衛生管理を専門に行う部署(品質保証部)を置いており、各事業所への定期的な品質・衛生検査、表示チェックを実施し、改善すべき点があれば改善指導を行っております。一方、当社グループのプライベートブランド商品につきましては、商品開発時に品質保証部が製造工場の検査を実施しております。また、あらゆる機会をとらえて品質管理や衛生管理等について従業員向けの教育を実施し、意識の向上に努めております。
(3)海外からの商品調達の停滞等
当社グループが取り扱う商品はその原料や商品自体を海外の産地や工場からの輸入に頼っているものがあります。万が一、産地などで事故や紛争などにより生産が止まった場合や輸送時の事故等により輸入が止まった場合、当社グループの販売に大きな支障を来すリスクがあります。また輸入に伴う為替変動により、原価が上昇し利益を圧迫するリスクがあります。
こうしたリスクへの対応として、海外の社会情勢や業界の変化に常に注意し、影響を及ぼすと考えられる情報に対しては国内と現地で情報共有し、対応するようにしております。また、可能な限り複数の仕入先を通じた調達原産国の複数化による持続可能な調達を行っております。また、当社グループが直接輸入する商品は可能な限り円による決済とすることで為替リスクを抑えております。
(4)海外でのカントリーリスクや紛争
当社グループはシンガポール、マレーシア、香港で子会社が事業を展開しております。現地での重大な法改正や諸制度の変更による大幅なコスト上昇や新たな制約により、また政変、テロ等の発生により、現地子会社の事業の継続に支障を来すリスクがあります。
当社グループでは、常日頃から現地との緊密な情報交換を行うとともに、現地政府機関、日本大使館、および外務省からの発信情報に常に注意し、留意すべき情報に対しては、まずは従業員の安全確保を最優先に考えたうえでの諸施策を講じることとしております。
(5)人材確保の計画未達
当社グループの事業では配送や店頭販売などに多くの従業員が従事しております。国内の少子高齢化の進展が今後も進み、人材獲得競争激化の結果、人材の確保が計画通りに進まなかった場合、従来通りの事業運営に支障が出たり、大幅にコストが上昇したりするリスクがあります。
当社グループでは「企業は人である」の考えのもと、従業員満足を高めるための諸施策の継続的実施や健康経営の実践により従業員の離職防止に努めております。また、ITを活用した生産性向上、業務効率化による働き方改革を継続しております。一方、採用面では多様な人材から選ばれる会社となるための人事・給与制度改革、教育体系の整備を継続的に行っております。また、多様な人材(女性、障がい者、高齢者、外国人等)の活躍推進にも取り組んでおります。
(6)資金調達の計画未達
当社グループが事業を展開するために必要な資金が金融市場の激変や当社の業績悪化により計画通り進まなくなり、事業運営に支障を来すリスクがあります。
こうしたリスクに対して、当社グループでは調達先および調達方法が限定的になることを避け、適度に分散させることで資金調達の多様性を保っております。調達は保守的に計画することで、金融市場の悪化に対しても一定の余裕をもって対応しております。また、不測の事態に備えて複数行とコミットメントライン契約を締結しております。
(7)急激な金利の上昇
当社グループは事業運営に必要な資金の一部に借入金を利用しております。借入金の財務リスクは適正と考える資本構成に基づき管理しておりますが、経済情勢の変化などにより、調達金利が急激に上昇した場合、当社の業績に影響を与えるリスクがあります。
当社グループでは、常日頃から金利情勢に影響を与えるであろうと思われるマクロ経済等の定期的なモニタリングを行っております。また実際の調達金利の動向を注視して資金を調達しております。金利情勢によっては金利をヘッジする手段を機動的に運用しております。
(8)コンピューター基幹システムのダウン
当社グループでは得意先からの受注、在庫管理、仕入先への発注など営業活動全般の他、経理・人事等の事務処理、そして社内の情報共有等あらゆる面でコンピューターを利用しており、これが事故や災害、ウイルス感染により使えなくなることで事業が停滞するリスクがあります。
災害や事故発生時に重要データが滅失しないように、災害対策が施された外部のデータセンターに保管するとともに、定期的にバックアップデータを遠隔地へ運搬し、保管しております。
一方、コンピューターウイルスに対しては、外部からの不正侵入を防ぐ機器(ファイアウォール)に加えて、ウイルス対策ソフトウェアを導入するとともに、EDR(不正操作監視システム)を導入し、端末の不審挙動をリアルタイムで検知・対応する体制を構築しております。また、ウイルス感染による事業活動への影響やそれを防ぐための対策、また疑わしい現象への対応について社内教育を継続的に実施しております。
(9)伝染病等の拡大
予期せぬ伝染病等の感染拡大により、従業員の健康が害されるリスク、外食需要の急減により事業に多大な影響を及ぼすリスクがあります。
当社グループでは、従来から毎月14日を「食の安心・安全の日」と定め、品質保証部を中心にウイルスや病原菌などに対する様々な情報の発信を行い全従業員の意識向上を図っております。先の新型コロナウイルス感染症拡大の事態に対しては、グループを横断した方針や対策を立案実施する委員会をいち早く立ち上げ対応してまいりました。今後もこの経験・ノウハウを活かしてまいります。また、営業面では飲食店、宿泊施設、病院・介護施設、リゾート施設など多岐にわたる取引業態への影響に常に注意を払い、リスクの小さい業態の強化など柔軟に対応しております。
(10)大規模な自然災害の発生
当社グループは国内各地および海外ではシンガポール他2か国を合わせて200を超える拠点を構え、営業を行っております。こうした拠点やその周辺で大規模な地震や風水害などが発生した場合、各拠点での事業運営に支障を来すリスクがあります。
自然災害は防ぐことはできませんが、災害発生時には安否確認システムを利用し、従業員の安全確認を行い、被災等がある場合は早期に総力をあげて対応できるよう緊急連絡網を整備しております。また、事業所ごとに緊急避難場所や災害発生時の行動指針を掲出し、日ごろから安全意識の向上を図っております。さらに、各地域の主要拠点にはマスクや水などの緊急物資を備蓄しております。こうした常日頃からの準備を怠らないことで、災害発生時の早期復旧に備えております。
(11)燃料価格・物流コストの上昇
当社グループは商品の配送において、トラック輸送を中心とした物流体制を構築しており、配送業務に係る燃料として主に軽油等を使用しております。原油価格の上昇等により燃料価格が高騰した場合、物流コストの増加要因となります。
当社グループでは配送効率の向上やあらゆるコストのコントロールに努めておりますが燃料価格の上昇分を十分に吸収できない場合に利益を圧迫するリスクがあります。
また、当社グループでは物流の一部を外部委託しておりますが、物流業界のドライバー不足や労働規制強化により配送能力が著しく低下し、販売機会の損失や物流コストの上昇が生じる可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度(2025年2月1日~2026年1月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続いたものの、米国の通商政策の動向や円安の進行、物価上昇による消費者マインドの下振れ懸念など、依然として先行き不透明な状況が継続いたしました。
当社グループが属する業務用食品卸売業界におきましては、好調なインバウンド需要などを背景に、主要マーケットである外食市場は堅調に推移しましたが、物価上昇による消費者の節約志向の高まりや人手不足の深刻化、物流費をはじめとする諸経費の上昇などにより、予断を許さない状況が継続いたしました。
このような中、当社グループは中期経営計画(3カ年計画)「SHIFT-UP 2027」(期間:2025年1月期~2027年1月期)の2年目として、3つの重点施策である「新たな成長ステージへの変革」「サステナビリティ経営の推進」「企業認知度の向上と株主還元の継続」に沿った具体的な取り組みを継続して推進いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、前期に食品スーパー事業から撤退した影響がありましたが、国内を中心に外食産業向け業務用食品の販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は2,597億47百万円(前期比5.4%増)となりました。
営業利益は、増収による売上総利益の増加や食品スーパー事業の撤退による増益が、シンガポール子会社の売上総利益率の低下や既存事業の運賃及び荷造費の増加などを吸収し、78億53百万円(同4.8%増)となりました。経常利益は79億28百万円(同3.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は45億76百万円(同2.0%増)となりました。なお、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高を更新いたしました。
セグメント別の概況につきましては、次のとおりであります。
※2025年5月29日付「報告セグメントの変更に関するお知らせ」において公表の通り、前期に、事業ポートフォリオの見直しをしたことに伴い、当連結会計年度より、従来の報告セグメントから「食品スーパー事業」を抹消しております。
当事業部門の主要マーケットである国内外食業界は、好調なインバウンド需要の下支えなどにより、市場環境は堅調に推移している一方で、食材コストの上昇や人手不足への対応は継続的な課題となっております。
このような中、当事業部門では、中期経営計画の取り組みテーマの一つである「エリア毎の市場環境に沿った事業展開へのシフト」を実行しつつ、既存得意先の深耕と新規得意先の開拓を進めました。
国内最大市場である首都圏でのシェア拡大を図るため、株式会社トーホーフードサービスでは2月に本格稼働した横浜支店 横浜DC(横浜市鶴見区)を活用し、営業活動を強化したほか、株式会社トーホー・北関東では周辺事業所を統合する形で3月に茨城西支店(茨城県下妻市)を開設いたしました。また、観光需要が活発なエリアへの対応として、株式会社トーホーフードサービスでは4月に京都支店(京都市東山区)を、11月に金沢支店(石川県金沢市)をそれぞれ新築移転し、株式会社トーホー沖縄では12月に宮古島営業所(沖縄県宮古島市)を開設いたしました。更に、本社所在地の神戸では自社焙煎「toho coffee」のブランド力を高めるべく、12月にtoho coffee shop 神戸元町(神戸市中央区)をオープンいたしました。
全国7会場で開催した総合展示商談会では、新商品やリニューアル商品を中心に味や品質、使い勝手にこだわったプライベートブランド商品や人手不足や食材コストの上昇といった外食業界の課題解決につながる提案を積極的に実施いたしました。
また、当期は商品力を更に強化すべく、9月に国産のチルド鶏肉を中心に生産、加工、販売を行う株式会社三協食鳥をグループ化いたしました。
以上の結果、当事業部門の売上高は国内外食産業向け販売の堅調な推移や新規グループ会社の寄与などにより2,009億10百万円(前期比9.2%増)、営業利益はシンガポール子会社の売上総利益率の低下や運賃及び荷造費の増加などにより、58億10百万円(同6.7%減)となりました。
なお、新たな海外展開として、2026年2月にベトナムで食品卸売を営む「KOME88 JOINT STOCK COMPANY」の発行済株式の40.0%を取得(持分法適用関連会社化)いたしました。
当事業部門につきましては、プロの食材の店「A-プライス」を中心に、主要顧客である中小飲食店に対し、毎日の仕入れへのサポート力を高めるべく、新商品やおすすめ・こだわり商品、メニュー提案といった情報提供の強化を図りました。季節ごとの販促企画を行い、旬の食材や新メニューの提案を強化したほか、差別化商品であるプライベートブランド商品については専任担当者を全店に配置し、試食販売を強化いたしました。また、新たな取り組みとして一部エリアで市場開拓専門の担当者を配置し、新規顧客開拓を強化したほか、店舗周辺の飲食店への利便性向上を図るべく、クイックコマースサービス(即時配達サービス)を65店舗に導入いたしました。
各地で開催する展示商談会につきましては9会場で実施し、地産地消や年末年始商材などの提案を行ったほか、小規模のエリアミニ提案会も実施し、提案機会の拡大を図りました。
一方、店舗につきましては、株式会社トーホーキャッシュアンドキャリーが1月にA-プライスぴおシティ桜木町店(横浜市中区)を出店するとともに、A-プライス4店舗(3月小倉北店、5月新金岡店、6月佐賀店、8月溝の口店)を改装、1店舗(5月練馬インター店)を閉店いたしました。また、株式会社トーホー沖縄は11月にA-プライス宮古島店(沖縄県宮古島市)を出店いたしました。
以上の結果、当事業部門の売上高は456億44百万円(前期比1.7%増)、営業利益は諸経費の増加などにより15億43百万円(同9.6%減)となりました。
当事業部門につきましては、品質・衛生管理サービス、外食企業向け業務支援システム、業務用調理機器、店舗内装設計・施工など「外食ビジネスをトータルにサポートする」機能の提案に引き続き注力いたしました。
外食産業の人手不足が深刻化する中、グループ各社の展示商談会に出展し、業務効率化や調理工程の省力化につながる提案を積極的に行うなどグループシナジーの更なる発揮に努めました。
なお、品質・衛生管理サービスを提供する株式会社トーホービジネスサービスでは、首都圏での活動を強化するため、5月に東京オフィスを開設いたしました。
以上の結果、当事業部門の売上高は131億93百万円(前期比2.1%増)、営業利益は5億円(同25.4%増)となりました。
(総資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ81億33百万円増加し、964億54百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が19億75百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が35億84百万円、退職給付に係る資産が13億72百万円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ47億10百万円増加し、619億11百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が29億76百万円、繰延税金負債が14億11百万円増加したことなどによるものであります。
なお、当連結会計年度末の借入金の総額は185億20百万円(前連結会計年度末185億4百万円)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ34億24百万円増加し、345億42百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益45億76百万円の計上及び配当金15億54百万円の支払いにより、利益剰余金が30億21百万円増加したことなどによるものであります。自己資本比率については純資産の増加により、35.7%と前連結会計年度末の34.8%に比べ0.9ポイント上昇いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、79億35百万円の収入(前連結会計年度は64億90百万円の収入)となりました。
主な収入は、税金等調整前当期純利益による増加73億77百万円(前連結会計年度は71億89百万円の税金等調整前当期純利益)、減価償却費24億87百万円(前連結会計年度は20億43百万円)、仕入債務の増加21億64百万円(前連結会計年度は8億63百万円)に対して、主な支出は売上債権の増加24億77百万円(前連結会計年度は2億64百万円の増加)、法人税等の支払額20億33百万円(前連結会計年度は15億78百万円の支払)などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、5億円の支出(前連結会計年度は21億60百万円の支出)となりました。
これは主に、店舗の改装・移転に向けた固定資産の取得による支出26億9百万円(前連結会計年度は32億48百万円の支出)に対して、移転や統合に伴う土地等の固定資産の売却等による収入17億14百万円(前連結会計年度は10億81百万円の収入)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、54億84百万円の支出(前連結会計年度は46億34百万円の支出)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入83億円(前連結会計年度は65億円の収入)に対し、長期借入金の返済による支出111億26百万円(前連結会計年度は94億23百万円の支出)、配当金の支払額15億51百万円(前連結会計年度は11億81百万円)などによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ20億40百万円増加し、111億50百万円となりました。
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント内及びセグメント間の取引については相殺消去しております。
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント内及びセグメント間の取引については相殺消去しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に投資の減損、資産除去債務、繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、退職給付債務及び退職給付費用であり、継続的な評価を行っております。これらの見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
当連結会計年度はインバウンド需要の活況などを背景に国内外食産業への販売が堅調に推移しました。この結果、現金及び預金や受取手形、売掛金及び契約資産、棚卸資産などが増加し、資産合計は増加しました。一方で売上高の増加に伴い支払手形及び買掛金が増加したことにより、負債合計は増加いたしました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより純資産は増加し、自己資本比率は35.7%に上昇するなど、財政状態の改善が進みました。
個別の財政状態の分析については、「1 経営成績等の状況の概要(2) 財政状態の状況」をご参照ください。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は2,597億47百万円(前期比5.4%増)となりました。食品スーパー事業の完全撤退を進めるなどの減収要因がありましたが、国内外食産業への販売が堅調に推移したことに加え、新規M&Aによる寄与もあり全体では増収となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は499億80百万円(前期比1.9%増)となりました。食品スーパー事業からの撤退の影響がありましたが、新規M&Aを含む既存事業の増収に伴い売上総利益額は増加となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は78億53百万円(前期比4.8%増)となりました。新規M&Aを含む既存事業の増収に伴う売上総利益額の増加および食品スーパー事業からの撤退による増益が、シンガポール子会社における売上総利益率の低下に伴う売上総利益額の減少や既存事業における運賃及び荷造費等の経費の増加の影響を上回り、営業利益は増益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は79億28百万円(前期比3.0%増)となりました。営業利益の増加に伴い、経常利益も増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は45億76百万円(前期比2.0%増)となりました。固定資産除却損等の増加はあるものの、固定資産売却益等の増加があり、創業来の最高益を前期に続き更新しました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益の計上に加えて減価償却費などにより、営業キャッシュ・フローは79億35百万円となりました。投資キャッシュ・フローは店舗の出店・改装、横浜支店 横浜DCの稼働等に向けた設備投資の実施に伴い5億円の支出となりました。財務キャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済により54億84百万円の支出となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は111億50百万円となりました。
個別のキャッシュ・フローの分析については、「1 経営成績等の状況の概要(3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
a.資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、成長戦略に基づく設備投資やM&A投資などの長期資金需要と商品仕入などの運転資金需要であります。当連結会計年度では拠点の新設・移転、ソフトウェア投資等27億80百万円の設備投資を実施しております。設備投資については連結会社各社が個別に策定したものについて当社がその投資判断について調整を行っております。
b.財務政策
当社グループは事業活動のための流動性の維持と、適切な財務バランスの実現を方針としております。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、主に内部留保や金融機関からの長期借入金、資本市場からの調達により、運転資金需要には主に短期借入金により調達しております。なお、短期流動性を補完する目的でコミットメントライン契約を締結しております。
当連結会計年度につきましては、長期借入金の圧縮が進んだ一方で、新規M&Aに伴う連結子会社の外部借入金の取り込み等により、借入金残高は185億20百万円(前期比15百万円増)となっております。
また、グループ内資金の効率化を目的に、当社と主要な子会社での資金一元管理を行っております。
当社グループは、持続的成長と収益力の向上を通じて、企業価値を継続的に高めていくことを経営目標の一つとしております。具体的には事業の成長を示す「売上高」と収益力を示す「親会社株主に帰属する当期純利益」、また最終的に事業のリスクを負担する株主から預かっている資金に対し、そのリスクに見合う利回りを確保するという観点から「ROE」、さらに企業価値に対する市場からの評価を示す指標として「PBR」を中長期的な指標としております。
当連結会計年度における売上高は2,597億47百万円(前期比5.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は45億76百万円(前期比2.0%増)となったためROEは14.0%となりました。PBRにつきましては、1.2倍となりました。引続きこれらの指標の継続的な改善に向け、取り組んでまいります。
(株式の取得について)
当社は、2025年6月12日開催の当社取締役会において、三協流通グループ6社の合併を目的として設立される新設会社(以下「新設合併会社」という。)について、当該合併が完了した後、新設合併会社の全株式を当社が取得、子会社化することを決議し、2025年6月13日付で株式譲渡契約を締結いたしました。なお、本件に伴う株式の取得は、2025年9月4日付で実行いたしました。
詳細は、連結財務諸表「注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。
(株式の売出しに伴うロックアップの合意)
当社は、2026年1月13日付の取締役会において、当社株式の売出しを行うことについて決議しました。
これに関連し、当社株主である国分ホールディングス株式会社及び国分グループ本社株式会社は、SMBC日興証券株式会社に対して、売出価格等決定日に始まり、株式の売出しの受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間(以下「ロックアップ期間」という。)中は、SMBC日興証券株式会社の事前の書面による承諾を受けることなく、売出価格等決定日に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)を売却等しない旨を合意しております。
また、当社はSMBC日興証券株式会社に対して、ロックアップ期間中は、SMBC日興証券株式会社の事前の書面による承諾を受けることなく、当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利あるいは義務を有する有価証券の発行又は売却(株式分割による新株式発行等及び当社が導入している株式給付信託に係る当社普通株式の発行又は処分等を除く。)を行わない旨を合意しております。
なお、上記のいずれの場合においても、SMBC日興証券株式会社は、その裁量で当該合意内容の一部若しくは全部につき解除し、又はロックアップ期間を短縮する権限を有しております。
特記すべき事項はありません。