当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社は、以下のMISSION/VISION/VALUEに掲げるとおり、「人間の閃きが生み出し、人間の手が創り出す輝きを、世界へ。」をミッションとしています。カルチャーを創り出し、世界中へ届けることによって人々の心を豊かにすると同時に、クリエイターに対しても活躍の場を世界中に広げることを目指しています。
MISSION:人間の閃きが生み出し、人間の手が創り出す輝きを、世界へ。
MISSION STATEMENT:
「創造」こそ、人間の根源的な価値である。
私たちはそう信じている。
効率や正解を超越した先に、かつてないアイデアは潜んでいる。
閃きと人の手が生み出すクリエイションで、人類未踏の発見と体験を生み出し、
新たなカルチャーが生まれる起爆剤となる。
それが、HUMAN MADE Inc.
世界中のストリートに息づく感性と過去へのリスペクトを融合させながら、
ココロ弾ける瞬間を、世界へ届けていく。
VISION :人生に、ココロ弾ける瞬間を
VALUE :① SENSIBILITY
好奇心をみなぎらせ、全方位にアンテナを張りながら感性を磨き、経験値を高め、みずからをアップデートし続ける。ブレない軸を持ち、振る舞いや言動が洗練されている。そんな生き方を丁寧に積み重ねて、本質を見極めるチカラを育もう。
② HUMANITY
私たちが愛するのは、やさしいユーモアとリスペクトを持って相手と向き合える人。自分と異なる視点や意見を面白がれる心の余裕と、相手の想いを理解する洞察力を持ちながら、どんな壁もチーム一丸、ポジティブに乗り越えていこう。
③ TENACITY
道半ばで満足しては、誰かの期待を超えることなどできない。最後の最後まで決してあきらめず、もうひと手間をかけることで、あらゆるものは輝きだすことを私たちは知っている。とことん楽しみ、徹底的にやり抜く。そのマインドを世界へ示そう。
当社では、上記のMISSION/VISION/VALUEの実現に向け、中期経営計画を策定しています。
中期経営計画では、「HUMAN MADE」ブランドの国内基盤のさらなる充実、海外展開を進めます。
また、「HUMAN MADE」以外のブランドポートフォリオの拡大に向けた準備を行います。「人間の閃き」と「人間の手」を大切にしたブランドのM&Aや新規立ち上げ等を検討していきます。
具体的には以下のとおりです。
① 事業方針
当社は、ブランドエクイティの蓄積を最も重視した経営を行っています。短期的な利益の極大化ではなく、中長期的なお客様からの信頼の蓄積が、企業価値の極大化に資すると考えています。
上記の前提に立ち、中期経営計画において、成長性と収益性の両立を目指します。具体的には、先行投資による営業利益率の低下を一定におさえつつ、健全な速度での売上・利益の成長を目指しています。
② 投資方針
投資の最適化並びに投資機会の模索を実施します。投資の最適化においては、運転資本の低位維持並びに多額な投資が不要な現在のビジネスモデルの維持を目指します。投資機会の模索については、自社のビジネスモデルに親和性の高いブランドの探索を行い、HUMAN MADE以外の第二第三の柱として買収し、グローバル展開などにより成長させていきます。
③ 基盤整備方針
長期間にわたりブランドエクイティの価値を高めていくためには、健全な経営体質が重要と考えています。そのため、経営リスクの低減並びに経営の透明性向上も重要と認識しています。経営リスクの低減に向けては業績のボラティリティの抑制並びにリスクマネジメント体制の確立を実施します。経営の透明性向上に向けては、コーポレート・ガバナンスの強化並びに業績管理・適時開示体制の確立を実施します。
上記を実現するために、当社は、売上高成長率、営業利益率、ROE、株主資本比率を重要な経営指標と捉えています。
売上高成長率については、総合的な業績である売上高の成長を示す指標であり、長期間にわたり継続的に成長することを目指しています。
営業利益率については、ブランド力やビジネスモデルの状態が反映されやすい指標であり、本指標の維持・向上に努めることでブランドエクイティが健全な状態にあるかを確認することができると考えています。
ROEについては、資本効率を示す指標であり、一定比率を維持することを目指しています。
株主資本比率については、一定水準を維持することで、安定的な財務基盤の維持につながります。
これらの成長性、収益性、効率性、安定性を示す各指標を適切にバランスさせながらブランドエクイティの価値を高く維持し続け、高付加価値の商品・サービスをお客様に提供していきます。
当社が属するファッション業界は、完全競争に近い市場であり、世界ならびに日本どちらもトッププレイヤーのマーケットシェアは高くなく、ロングテールで数多のプレイヤーが存在しています。そのため、多種多様な顧客ニーズに応えるブランドが数多く存在します。
また、世界的には人口増を背景としながら、堅調にファッション関連市場は伸長すると予測されていますが、日本国内は人口減に伴い漸減しており、グローバルでのビジネス展開が不可避な状況と認識しています。
加えて、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大、2022年のロシア・ウクライナ戦争等、数年おきに大規模災害や戦争、世界的な金融危機が起きており、外的要因によりビジネスが大きく影響を受けることは避けられない状況となっています。このような予測不能な事態にも財務的に耐えうる、アセットライトで損益分岐点を低くおさえた効率的な経営が不可欠と認識しています。
このような外部環境認識に基づき、当社はHUMAN MADEブランドを中心に海外展開を進めることに加え、ブランドポートフォリオの拡大で多様な顧客ニーズに応えていく方針を持っています。
そのため、以下の取り組みを通じて外部環境を最適化していきます。
① 成長性と収益性の両立
先行投資による営業利益率の低下を一定におさえつつ、健全な速度での売上・利益の成長を目指していきます。具体的には、以下の取り組みを実施します。
(a) 展開エリアの拡張により海外売上高の拡大
現状として、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が落ち着き、国内のインバウンド需要が拡大したことにより、国内店舗での免税売上が急拡大しています(2026年1月期の実績において売上の約43%)。また、売上の約65%が海外需要であり、海外に大きな市場機会があると認識しており、今後もインバウンド需要は継続的に増加が見込まれるため、国内店舗の充実など、まずは当該需要への対応を早急に実施していきます。
同時に、海外からの大きなニーズを売上に転化すべく、海外展開に本格的な投資を開始します。具体的には、進出国の市場ポテンシャルに応じて進出形態を使い分け、規模に見合った最適なポートフォリオを模索していきます。規模の大きい中国などの市場においては、当社としては主戦場としての位置付けをしており、人材と資金を優先配分し、自社でリスクを引受け、投資リターンの最大化を目指していきます。
韓国や台湾などの市場規模が比較的小さいエリアにおいては、効率性を優先し、パートナーによる店舗展開等を実施していきます。その他、情報拡散力の高いEUエリアにおいては、売上・利益ではなくブランディング施策に力点を置き、既存の卸売に加えてPOP UPやイベントを実施し、情報発信やブランディングに注力します。
(b) 高付加価値の商品を正価で効率よくお客様に届ける
高付加価値の商品を正価で効率よくお客様に届けることを方針とし、以下の対応を実施していきます。
・品質向上と安定供給
仕組化、原価管理、仕入先ポートフォリオ最適化を組み合わせることで品質向上・コスト抑制・安定供給を図ります。
品質においては、業務の仕組化による品質の継続的な向上を実施します。具体的には、取引先ガイドライン(検品・梱包基準等)や出荷前抜き取り検査の一元化による不良品・採寸違いのすり抜け防止を行います。また、生産管理システムの導入による業務の一元管理と可視化を通じた業務効率化を行います。
原価管理においては、製造原価の細分化と発注先の選定による適正コスト化を実現します。具体的には、商品のコストを細分化し適切な原価内訳を把握することで、商品価格の妥当性検証を徹底いたします。また、一定の品質を担保した上で、商品のプリント・刺繍などの製品特徴に応じて最も経済的なサプライヤーを選定することを徹底します。
安定供給については、当社の仕入先のポートフォリオを最適化することによる安定供給を実現します。具体的には、製造委託先(OEM先)の生産能力の最大化と品質担保を目的として、主要取引先の分散に取り組みます。また、当社におけるOEM先の取扱いシェアが過度に高まることの無いよう、代替サプライヤーの開拓を継続していきます。加えて、スケールメリットによるコスト低減とシェア分散を両立した仕入先を選定していきます。
・高い消化率の維持
顧客の需要増に合わせて生産数量を増加させ、売上を引き上げます。それと同時に魅力的な商品企画・MD(マーチャンダイジング)計画を継続し高い商品消化率と数量増を両立させます。
顧客需要増に合わせた生産数量の増加においては、企画チームを中心に商品の完成度をこれまでよりも高め、定番ヒット商品に繋げることや、シューズやアクセサリ等の企画・「定番」化によりアパレル以外の商品カテゴリの強化を目指していきます。なお、需要を背景とした生産数量の増加によって売上を引き上げる際に、品番(商品の種類)数は大幅に増加させず、一品番当たりの数量増加を計画しているため、規模拡大とともに効率が上昇するものと考えています。
高い消化率の維持においては、消化率ほぼ100%の「シーズン(注)1」 と「定番(注)2」「エッセンシャル(注)3」を掛け合わせながら、平均して高い消化率を担保し、販売顧客数を拡大するMD計画を継続していきます。また、3Pack T、ソックスなどの「エッセンシャル」商品について、対象となる品番を厳選した上で生産数量を増やし、在庫切れを起こさない安定供給を目指します。加えて、当社の強みである「シーズン」物を、マーケティングと組み合わせて顧客の需要を喚起します。
(注) 1.シーズン毎に展開されるユニークな新商品を中心としたアイテム
2.指名買いの多いHUMAN MADEの代表的なアイテム
3.Tシャツやインナーなどベーシックかつ低単価なアイテム
・効率的な事業モデル
店舗立地や広告に依存せず、商品価値を顧客にダイレクトに届ける事業モデルの基本形は堅持しつつ、好機が来れば余力を活かして機動的に広告宣伝などへの追加支出を行い、顧客創造を図ります。
② 積極的な成長投資
当社上場における調達資金並びにこれまで蓄積した現預金と、今後の営業キャッシュ・フローにより稼ぎ出す資金をもとに、積極的な成長投資を行います。
上場時に調達した資金は、計画期間中の設備投資に充当し再現性の高い連続的な成長を目指します。具体的には、国内外の店舗の出店、海外現地法人設立、ECシステムなどへの設備投資を通じて既存事業の成長を目指していきます。
現預金並びに今後の営業キャッシュ・フローによる資金は、主にブランド企業、IPなどのM&Aなどに充当し、当社事業の拡大を目指します。
なお、財務バランスなどを勘案しながら負債性資金を組み合わせて資本コストの最適化を目指します。
③ 投資機会の探索
投資機会の探索については、当社の持つクリエイターとのネットワークを活かして潜在力が活かしきれていないブランドを買収し、当社の事業モデルに乗せてグローバルに拡張することを目指します。具体的には、NIGO氏など当社のクリエイティブディレクターやアドバイザーを中心としたクリエイターネットワークから、ポテンシャルはあるが完全に力を発揮できていないブランドIPを発掘し、当社のビジネスケイパビリティを掛け合わせることで、グローバルブランドIPへと押し上げることを目指します。
また、現状は「HUMAN MADE」ブランドが当社の主軸事業となっていますが、第二第三の柱をIPの買収・リブートにより育てていきます。中長期的には自社ケイパビリティの向上とともに、海外IPへの投資もしくは買収も積極的に行っていくことを想定しています。
④ 経営リスクの低減・透明性向上
資本コストの低減を目指し、継続的な経営基盤の整備を通じて経営リスクの低減、経営の透明性を向上させます。
経営リスクの低減については、損益分岐点を低く維持すること、強固な財務基盤を維持することや、業績ボラティリティの抑制を行います。加えて、リスク・コンプライアンス委員会の継続的な運営やBCP計画などを通じて、リスクマネジメント体制を強化していきます。
経営の透明性向上については、コーポレート・ガバナンス特別委員会の運営、内部通報制度や各種の仕組を運用、内部統制の確立を通じて、コーポレート・ガバナンスを強化していきます。加えて、予実管理体制や適時開示体制の基盤をより充実させていきます。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社は現状、サステナビリティ関連で全社的なリスクやコンプライアンス上の問題になり得る問題については、リスク・コンプライアンス委員会において検討されています。
加えて、経営の透明性および監督機能の更なる強化を目的として、2026年2月に任意の指名・報酬委員会を設置いたしました。本委員会は、独立社外取締役が過半数を占める構成となっており、経営陣の選解任や報酬決定プロセスの客観性・透明性を高める役割を担っています。今後は、本委員会において、中長期的な企業価値向上を牽引する経営陣の選定基準の策定をはじめ、サステナビリティの視点を取り入れたガバナンスの高度化についても順次検討を開始し、体制をより一層充実させていく方針です。
また、当社の事業規模拡大に応じてサステナビリティ関連の常設会議体の設置などの選択肢を検討していきます。
当社のミッション「人間の閃きが生み出し、人間の手が創り出す輝きを、世界へ。」の達成や中期経営計画の実現に向けて、リスク・コンプライアンス委員会において環境や人権への配慮等の課題を定義し、対策を進めています。
例えば、環境や人権への配慮の観点から、取引先に対して環境負荷の高い商品の取り扱いを避けることや、児童労働などにより生産された商品を取り扱わないように求めるなどの対応を引き続き進めています。
人的資本に関する戦略については以下の方針により取り組んでいます。
① 人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針
当社は、持続可能な事業の成長及び企業価値の向上を図るためには、多様性ある人材及び組織の育成が重要であると認識しており、従業員一人ひとりの自己実現のための機会を提供することで、人材及び組織の育成を通じた持続的な企業価値の向上を目指しています。また、その実現には優秀な人材の採用、継続的リテンションが不可欠と考えており、望ましい企業風土の醸成や、各種人事制度の整備、採用力の底上げのために、具体的な取り組みとして以下を実施しています。
・企業ミッションやバリューの浸透の推進、企業文化の醸成(全社員参加型のイベントの開催や、経営チームとの対話や部署の垣根を超えた交流、社内報による情報共有等による、望ましい組織文化醸成を推進)
・人材育成への投資(主体性をもって成長を牽引できる人材の育成、グローバル化に対応するスキルアップへの投資、部署や職種を跨いだ人事異動や、希望する部署へのチャレンジを可能とする公募制度、複数のキャリアコースの設置等を通じたキャリア形成支援等)
・採用力強化(新卒採用の開始(2027年4月入社予定)、社員のエンゲージメント向上施策の実行とリファーラル採用の推進、経営情報の透明化・採用関連情報の対外的発信等の採用ブランディング、広報を通した採用力の底上げ)
② 社内環境整備に関する方針
多様な人材を確保・活用するには、柔軟な働き方を実現することが重要と考えており、継続した働き方改革を推進しています。時差出勤制度やテレワークの活用、副業制度の導入などワークスタイルの柔軟化を図ることで、従業員がワークライフ・バランスを整えながら能力を十分に発揮できる就業環境の整備に努めています。また、ミッションの実現に向け、バリューに基づいた人事評価制度の導入、財務構造に見合った報酬制度の設計などにも努めており、適宜アップデートを行いながら運用しています。
また、従業員一人ひとりが最大限にパフォーマンスを発揮し、当社の強みである「人間の閃き」を最大化させるため、ワークプレイスの最適化を推進しております。その一環として、コミュニケーションの活性化を目的として新オフィスを始動させました。新オフィスでは、偶発的な対話やアイディアの創出を促す空間設計を取り入れており、リアルな場での交流を通じた企業文化の浸透と、創造性の高い組織づくりに注力しています。今後は、包括的な視点からサステナビリティにかかる戦略の策定を検討していきます。
当社は、リスク及びコンプライアンスの状況を把握し、適切に管理を行うとともに迅速な対応のため当社代表取締役を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置しています。
リスク・コンプライアンス委員は常勤取締役にて構成され、常勤監査役も参加して「リスク・コンプライアンス規程」等の社内規程に基づき、コンプライアンスに係る課題及びリスクの識別・評価・対応を行っています。
当社は現時点ではサステナビリティ関連の指標・目標を具体的に定めていません。また、人的資本関連についても、多様性ある人材及び組織の育成が重要と考えるなか、性別、国籍、採用形態(新卒・中途等)等の区分で社員の構成割合、管理職の構成比率、障害者の雇用率等の目標は定めていませんが、定期的な従業員サーベイ等を通して多様なバックグラウンドを持つ人材や、育児・介護等のライフイベントの最中にある社員が活躍できる環境や制度づくりを、継続的に行っています。
今後、事業の拡大に合わせてこれらのデータ収集と分析を進め、目標及び開示項目を検討していきます。
当社では、後述(第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 内部統制システムの整備の状況 「c 損失の危険の管理に関する規定その他体制」)のとおり、「リスク・コンプライアンス委員会」にて、全社のリスクを把握し、管理する体制を構築しています。本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社が運営するHUMAN MADEブランドは、ブランド力(商品価値と顧客からの認知)に立脚したビジネスモデルになっており、今後も継続的にブランド価値を高めて成長していくためには、当該ブランド力を支える人材の継続的な確保および育成が不可欠です。
当社は、過去において高い成長を継続しており、積極的な人材採用を行っています。また、採用するのみでなくミッション・ビジョン・バリューの浸透や、2026年1月より社内公募制度や管理職研修を導入し、適材適所の配置と次世代リーダー育成、および上場企業として人的資本の生産性管理に注力しています。一方で、国内外の経営人材や専門職の獲得競争は激しく、特に海外拠点の管理体制を担う人材確保は重要課題です。課題領域での採用や育成が計画通りに進まず、人材の不足が深刻化した場合には、当社の業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、創業者であり、大株主であるNIGO氏との間で、「クリエイティブディレクター契約書」を締結しています。当該契約に基づき、NIGO氏は、HUMAN MADEブランドの商品や店舗の企画・デザインのディレクションやブランド展開の方向性等の助言を行う等、当社のブランド運営において一定の役割を果たしています。
本契約は、5年間の有効期間となっており、双方から更新拒絶の連絡がない限り自動更新される等、長期的に継続されます。
また、NIGO氏がクリエイティブディレクター契約に基づいて創作した創作物については、全て当社に知的財産権(著作権、意匠権、商標権を含みますがこれらに限られません)が帰属する契約内容となっており、これらの知的財産権は将来にわたって当社に重要かつ多大な利益を供与するものと考えています。
さらに、NIGO氏が当社以外の事業体との間でクリエイティブ契約類似の契約を締結する場合(なお、本契約締結前に他社の類似契約が1件存在します)、当社に事前通知のうえ協議(当社事業との競合性やクリエイティブディレクター業務に与える影響等に関する)をすることと規定しており、NIGO氏の当社へのコミットメントの影響を事前に把握できる規定を設けており、適切な対応を行っています。
加えて、クリエイティブ人材の外部採用及び社内の人材育成等を推進することで、クリエイティブディレクター等特定の個人に依存しない自立した社内体制の確立に努め、新規ブランドラインのローンチを含め、一定の成果を上げています。
しかしながら、NIGO氏が何らかの事情で通常のクリエイティブディレクター業務を遂行できなくなることにより、クリエイティブディレクター契約が期間内に終了する場合や、クリエイティブディレクター契約の条件を変更することとなった場合(なお、本契約において契約締結から3年経過時に契約諸条件の妥当性を協議する旨の規定が存在します)、その変更内容及び当該事象の発生時期によっては当社の経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、売上の大半がHUMAN MADEブランドにより構成されています。したがって、HUMAN MADEブランドの価値の変動が当社の業績、企業価値の変動に直結します。
当社は、クリエイター、アーティスト、ミュージシャン等のファッションやトレンドの最先端に位置する著名人や、全世界に向けてグローバルに事業を展開する企業とのコラボレーションによりブランドの価値向上や認知度向上を図っています。また、事業戦略に関連するブランドポリシーの策定や品質管理基準の明文化等を行い、品質低下等によるブランド価値の毀損や他ブランドとの同質化に陥らないよう細心の注意を払っています。
しかしながら、品質の向上などのブランドの価値向上が伴わないまま拙速な事業成長を急ぐなどで、ブランドイメージが低下する場合、当社の業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、常にマーケットの最新状況をリサーチし、消費者のニーズ、嗜好をリードしていくような商品・サービス開発に努めていますが、当社が属するファッション業界におけるファッション・アパレル商品の売れ行きは、不確定要素を完全には排除できない景気の変動や消費者の嗜好の変化、個人可処分所得の変動等による個人の購買意欲の低下等に左右される傾向があります。このような状況の中、衣料品、服飾・雑貨においても景気の変動、特に個人可処分所得の増加・減少や消費者の嗜好の変化により、売れ行きが変動する傾向にあります。
当社ではこうしたリスクへの対応策として、経営方針等を立案するに際して、地域の分散とブランドの分散の二軸で対応を図っていく方針です。マーケット動向分析等の「外部環境分析」及び主要経営指標分析等の「内部環境分析」を踏まえた経営分析を実施した上で、中期経営計画を策定し、EC販売の強化や国内外の販売チャネルの開発等により事業展開エリアのグローバル化と、HUMAN MADE以外のブランドの準備等を進めていきます。
しかしながら、想定外の景気変動等の要因により、個人可処分所得が減少することや、消費者の嗜好の動向が想定と大きく乖離する場合やグローバル展開やブランドポートフォリオの充実が目標通りに進まない場合、売れ行きが大きく減少し、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は中長期的に、海外展開を加速していく計画です。そのため、特定の地域の紛争等で事業の根幹が崩れないよう、極端に事業エリアを集中させない構造にすることの他、為替変動を想定した適正な販売価格の設定や外貨建取引金額の一定比率に対する為替予約等の対応策検討、海外取引における与信管理体制の整備を行っています。また、海外法令等に関しては、現地法令のリスク整理や商品の表示に関する研修やチェック体制の整備による従業員知識の向上、主要国における表示対応に関するモニタリング等を行うことで対応しています。
中国事業における詳細なリスクアセスメントの実施(現地弁護士との提携を含む)や、米国の政権交代に伴う関税動向を織り込んだ収益計画の策定、さらには有事の際の撤退要件の明確化等、実効性のある対応策を整備しております。為替予約や与信管理、現地法令遵守のモニタリングも継続して実施していますが、進出先地域における予期せぬ紛争などが起きた場合、物流の停滞、売掛金の未回収や支払い遅延、為替相場の変動による差損益の発生等、当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社は現状、国内を中心に店舗を展開しており、生産や物流、店舗やEC等の営業活動が国内に集中しています。
首都圏直下型地震対応シミュレーション、初動対応計画に関する各種文書化等のBCP(事業継続計画)を策定することで、大規模災害が発生した場合、迅速に対応できる体制を整備することによりリスクを低減しており、その他にも、PR戦略に沿った危機管理広報体制、災害時以外のシステムダウンへの対応シナリオ等を準備・制定しています。
しかしながら、想定を超える大規模な地震や津波、台風、火山の噴火等の自然災害や、それに起因する大規模停電及び電力不足や浸水等によって、当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、ECサイトでの販売を行っており、住所・氏名・メールアドレスといったユーザーの個人情報を取得しています。これら個人情報の管理については、「個人情報管理規程」「特定個人情報取扱規程」および「情報セキュリティ基本規程」を整備し、定期的に個人情報の管理状況を確認するだけでなく、当社で業務に従事するものすべての役職員に対して周知徹底することで、個人情報保護の意識レベルの維持、向上に努めています。加えて、プライバシーマークを取得しています。
また、情報システムのウイルス感染防止には、ネットワーク接続されたすべてのコンピュータに対しウイルス対策ソフトを用いて、必要な措置を講ずるとともに、従業員は、ウイルスの発見または感染を認知した場合は速やかに情報システム管理責任者に連絡するとともに、ウイルス駆除に努めることとしています。加えて、標的型メールの実装訓練等を不定期に開催する等、教育啓発活動を計画的に実施することで、情報漏洩リスクの低減に努めています。さらに今期は目黒オフィスへの移転に伴い、ネットワーク機器の冗長化やデバイス証明書認証によるアクセス制限を導入し、インフラ面の可用性とセキュリティを抜本的に強化しました。
しかしながら、当社外からの不正侵入や故意または過失により、個人情報が漏洩した場合、ユーザーからの損害賠償請求等により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、サイバーテロ・コンピュータウイルスの感染・不正アクセスによる情報の消失・データの改ざん・会社の機密情報の漏洩・停電・災害・ソフトウェアや機器の欠陥等が生じた場合、情報システムの停止または一時的な混乱等により、当社の業績または財務成績、および社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、国内では特定商取引法、家庭用品品質表示法、景品表示法、食品衛生法、不正競争防止法、製造物責任法および個人情報保護法等、さまざまな法的規制の適用を受けています。また、事業を展開する各国においては、当該国の法的規制の適用を受けています。
当社は、法令遵守はもとより、社会的倫理や従業員の行動規範に至るまで、法令遵守体制の実効的な取組みが必要と考えており、「リスク・コンプライアンス規程」を制定するとともに、リスク・コンプライアンス委員会を設置しています。同委員会による社内研修制度や啓発活動を通じて、当社の事業に関連する倫理・社会規範、法令及び社内諸規則等を遵守するようコンプライアンスを推進し、法令違反や社会規範に反した行為等の発生可能性を低減するよう努めています。
しかしながら、これらの法令等が改正される、または予期し得ない法律、規制等が新たに導入される等の場合、然るべく当社の対応に遅延・不備が生じた場合、所轄省庁からの公表を含む罰則等により、お客様をはじめとしたステークホルダーからの信頼を失うことで、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社が属するファッション業界においては、特にサプライチェーン全体における環境や人権に配慮した事業運営が求められており、サステナビリティの取り組みに関する情報開示の法制化も進んでいます。
当社は「HUMAN MADE環境方針」ならびに「HUMAN MADE人権方針」を定めるとともに、近年の環境・人権問題を含む社会課題に向き合い、より社会と環境に配慮した調達活動を推進するため、生産に関わるすべての取引先様に最低限遵守いただきたい基準として「HUMAN MADEサプライヤー行動規範」を策定し、これを遵守いただくことで、ともに持続可能な社会の実現に向けて取組んでいく旨の協力を促しています。また、「サステナビリティ」をテーマにした全社研修やワークショップを開催し、社内の意識レベルの維持・向上に努めています。
しかしながら、今後サステナビリティ関連法令の厳格化が進み、それに対応することができない場合、サプライチェーンにおいて環境や人権に関する予期せぬ問題が発生した場合には、当社の企業活動がお客様を始めとするステークホルダーからの支持を獲得できなくなる等、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、商品の企画・生産・輸送・販売等のサプライチェーンの構築だけではなく、情報インフラの整備や管理業務の遂行等に関しても、外部のアウトソース先と協業しているため、あらゆる取引先に関するさまざまなリスクが存在します。
当社では、不適切な取引先との間で取引関係が開始されることを防止するため、新規取引先との取引開始時に必要に応じて与信・信用調査を行っています。また、反社会的勢力と関与しないための体制構築の一環として、「反社会的勢力対応規程」を制定し、必要に応じ業務マニュアルや契約書チェック等を通じて排除体制を整備しています。また、あらゆる調達リスクを考慮し、調達先の複数化・分散化や適正在庫の強化等により、調達の安定化に努めています。
取引先に万が一のインシデントが発生した場合、経営効率が低下する可能性や、十分な債権回収ができず業績に悪影響を及ぼす可能性、意図せず反社会的勢力と取引を行ってしまう可能性、取引先による法令違反行為が発生する可能性があります。また、これらのリスクが顕在化した場合、当社に対する顧客及び社会の信用低下を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、商標権等の知的財産権を所有しており、法令および社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えていますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは断言できない場合があり、当社商品の模倣品が市場に流通する可能性や、反対に当社が第三者の知的財産権を侵害してしまった結果、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があります。
当社では、知的財産を取り扱う専門部署を設け、商品開発時等における侵害調査や模倣品等による被侵害の情報の収集を行っている他、当社の従業員に対し知的財産に関する教育・啓発活動を実施し、知的財産権の侵害防止に努めています。
しかしながら、これらの対策が不十分なため、当社の知的財産権が第三者により侵害された場合、当社ブランドのイメージを侵害し、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社が意図せずに第三者の知的財産を侵害した場合、損害賠償や補償等、または訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社ブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)配当政策について(発生時期:特定時期なし、顕在化可能性:小、影響度:小)
剰余金の利益配分につきましては、財政状態及び経営成績並びに経営全般を総合的に判断し、利益配当を行っていくことを基本方針としています。しかしながら、当社は現在、事業拡大過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当としていました。
現在は内部留保の充実に努めていますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配分を検討する方針です。配当実施の可能性及びその実施時期等については現時点において未定です。
(13)大株主について(発生時期:特定時期なし、顕在化可能性:小、影響度:小)
当社の創業者であり現クリエイティブディレクターであるNIGO氏並びにNIGO氏の100%出資会社である株式会社NIGOLDの当社株式保有割合は、当事業年度末現在で発行済株式総数の46.0%となっており、引き続き大株主となる見込みです。NIGO氏は、HUMAN MADEブランドの創設者にして当社の創業者であるとともに現クリエイティブディレクターであるため、当社としては安定株主であると認識していますが、将来的に何らかの事情によりこれらの当社株式が売却された場合、当社株式の市場価格に影響を及ぼす場合があります。
一方でNIGO氏は当社との極めて良好な関係の維持を望んでおり、かつ、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに少数株主の利益にも配慮する方針を有しています。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。なお、当社はブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
① 財政状態の状況
(資産の部)
当事業年度末における流動資産は12,209,198千円となり、前事業年度末に比べ5,035,468千円増加しました。これは主に、現金及び預金が4,264,193千円、売掛金が296,356千円、商品が288,525千円増加したことによるものです。固定資産は2,305,064千円となり、前事業年度末に比べ1,235,789千円増加しました。これは、有形固定資産が620,583千円、無形固定資産が66,504千円、投資その他の資産が548,702千円増加したことによるものです。
(負債の部)
当事業年度末における流動負債は2,572,321千円となり、前事業年度末に比べ515,788千円増加しました。これは主に、短期借入金が229,962千円減少したものの、買掛金が184,206千円、1年内返済予定の長期借入金が160,617千円、未払費用が129,057千円、未払法人税等が211,889千円増加したことによるものです。固定負債は141,646千円となり、前事業年度に比べ103,132千円増加しました。これは主に、長期借入金が33,344千円、資産除去債務が39,788千円増加したことによるものです。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産は11,800,295千円となり、前事業年度末に比べ5,652,337千円増加しました。これは、新規上場に伴う新株発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,355,606千円増加したこと及び当期純利益の計上により利益剰余金が2,941,124千円増加したことによるものです。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策を背景に緩やかな回復基調を継続しました。また、訪日外国人客数は、円安を背景として前年同期比で引き続き増加しており、インバウンド消費は底堅く推移しています。一方で、生活必需品を中心とした恒常的な物価上昇、地政学リスクの長期化、為替相場の変動、米国の通商政策等の影響により、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いています。
こうした状況の中、当社は、「人間の閃きが生み出し、人間の手が創り出す輝きを、世界へ。」のミッションのもと、事業方針として、成長性と収益性の両立を掲げています。そのための取り組みとして、a) 展開エリアの拡張による海外売上高の拡大、b) 高付加価値の商品を正価で効率よくお客様に届けることに注力しています。
当事業年度においても、当方針に沿って、世界的に有名なキャラクターIPやスポーツブランドとのコラボレーション企画の実施によるブランド認知の更なる向上やインバウンド需要の取込みに加え、多品種少量生産で商品の品薄状態が継続する中、より多くのお客様に商品が届けられるようにエッセンシャル商品と呼ばれる比較的お求めやすい価格帯の商品群の品番数及び在庫拡充に努めました。また、調達先の最適化等による商品原価の抑制に注力するとともに商品の付加価値を適切に反映した販売価格の見直しを継続的に実施することで、収益性の改善に取り組みました。
その結果、当事業年度の売上高は、14,273,231千円(前年同期比26.8%増)、営業利益は4,531,009千円(前年同期比42.5%増)、経常利益は4,333,919千円(前年同期比36.4%増)、当期純利益は2,941,124千円(前年同期比38.2%増)となりました。
また、当社はブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ4,464,194千円増加し、9,973,282千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は3,125,080千円(前事業年度は2,138,927千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額296,356千円、棚卸資産の増加額290,220千円、法人税等の支払額1,169,804千円があったものの、税引前当期純利益4,186,885千円、減価償却費202,353千円、減損損失147,033千円、仕入債務の増加額184,206千円、未払金の増加額150,037千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,303,848千円(前事業年度は672,456千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入200,001千円があったものの、有形固定資産の取得による支出891,190千円、敷金及び保証金の差入による支出516,889千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は2,642,981千円(前事業年度は162,462千円の獲得)となりました。これは、短期借入金の純減額229,962千円、長期借入金の返済による支出106,039千円があったものの、長期借入れによる収入300,000千円、株式の発行による収入2,711,212千円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 受注実績
当事業年度の受注実績は次のとおりです。なお、当社は、ブランド事業の単一セグメントです。
b 仕入実績
当事業年度の仕入実績は次のとおりです。なお、当社は、ブランド事業の単一セグメントです。
(注) 金額は、仕入価格によっています。
c 販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりです。なお、当社は、ブランド事業の単一セグメントであるため、チャネル別に記載しています。
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上ではないため、記載を省略しています。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この財務諸表の作成に当たっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりです。また、会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものについては次のとおりです。
(商品評価損)
当社は、原則として、販売日から1年経過後の商品について、棚卸資産の簿価切下げに伴う評価損を計上しています。将来、当社の事業計画の前提となる条件や仮定に変更が生じた結果、実際の販売実績が見積りと異なった場合、棚卸資産の評価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当事業年度の売上高は、14,273,231千円(前年同期比26.8%増)となりました。なお、認識及び分析・検討内容については、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、4,940,757千円(前年同期比13.2%増)となりました。これは主に、顧客の需要増に合わせた販売計画に基づく生産数量が増加したことによるものです。
この結果、売上総利益は9,332,474千円(前年同期比35.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、4,801,464千円(前年同期比29.3%増)となりました。これは主に、人員の増加に伴う人件費の増加によるものです。
この結果、営業利益は4,531,009千円(前年同期比42.5%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は、19,447千円(前年同期比240.3%増)となりました。これは主に、受取利息12,482千円、損害賠償金収入4,081千円を計上したことによるものです。
当事業年度の営業外費用は、216,537千円(前年同期比2,196.0%増)となりました。これは主に、新オフィスの契約に伴い発生した未稼働期間に対応する地代家賃168,829千円を計上したことによるものです。
この結果、経常利益は4,333,919千円(前年同期比36.4%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の特別損失は、147,033千円(前年同期比38.2%増)となりました。これは、減損損失147,033千円を計上したことによるものです。また、法人税等1,245,761千円の計上により、当期純利益は2,941,124千円(前年同期比38.2%増)となりました。
財政状態につきましては、上記「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりです。
キャッシュ・フローの状況につきましては、上記「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社の財務政策は、安定的な運用を行うことを基本方針としています。
運転資金及び将来の事業拡大を目的にした投資資金の財源については、自己資金及び銀行からの借入金を財源としています。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に記載のとおり、主な経営指標として売上高成長率、営業利益率、ROE、株主資本比率を重視しています。当事業年度における各指標の計画比の達成率は以下のとおりであり、引き続き計画達成に向けて対処すべき経営課題の改善を図りながら、経営戦略を推進していきます。
⑦ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当社では、創業者であるNIGO氏(長尾智明氏)及び長尾智明氏を代表とする法人である人工株式会社とクリエイティブディレクター(以下、「CD」という。)契約を締結している他、株主であるPharrell氏とのアドバイザー契約やVERDY氏(田中慧氏)、KAWS氏(Brian Donnelly氏)とパートナーシップ契約を締結しています。
(注) 報酬額は社外役員のみで構成されるコーポレート・ガバナンス特別委員会の答申を経て公正妥当な金額を設定しています。また、当社に事前に金額・使途を通知のうえ当社の事前承諾があることを条件に、NIGO氏がクリエイティブディレクターとしての活動に必要となる交通費・宿泊費は当社が経費負担する内容となっています。その他の費目に関してもクリエイティブディレクターとしての活動における必要性・相当性を当社が事前判断する機会を設けるべく、当社の事前承諾を要します。
該当事項はありません。