当社グループは、企業として目指す姿を表した「経営理念」を以下のとおり定めています。
空気圧機器をはじめとする自動制御機器製品の製造販売を通じて「産業界の自動化・省力化に貢献する」ことが、当社の社会的使命であると認識しております。
「産業界の自動化・省力化に貢献する」要素部品メーカーとしての本分に徹し、本業である自動制御機器事業に経営資源を集中して、競争力の向上に努めてまいります。
世界各国・地域のルールやニーズに沿った製品、世界のどの市場でも通用する製品を供給してまいります。
当社グループの主要製品である空気圧機器をはじめとする自動制御機器は、自動化された工場の生産・搬送ライン、半導体製造装置、工作機械、産業用ロボットなどのオートメーションを支える要素部品として、あらゆる産業分野で使用されています。
当社グループは、特定の業種、特定のお客様への依存度が低いため、産業構造の変化や需要環境の急変への耐性が相対的に高いと認識しています。
空気圧機器は、汎用性が高く、お客様の創意工夫によって、用途が無限に拡大していきます。当社グループは、お客様のニーズに応える製品開発を進めており、これを通じて新規需要の開拓が可能です。
環境保護の取り組みは人類共通の喫緊の課題であり、お客様の環境保護への要請は年々高まっています。
大気中に放出しても問題のない圧縮空気を動力源とする空気圧機器は、それ自体が環境にやさしい特性を備えています。
少子・高齢化は世界的に進んでおり、多くの先進国では、労働力人口の減少が始まっています。また、これまで労働集約型の生産活動を担ってきた新興国においては、経済発展に伴い人件費が高騰しつつあります。
空気圧機器は、人の手による作業の代替に適した自動制御機器であり、労働力人口の減少や人件費の高騰に対処するための自動化・省力化ニーズに合致しています。
② 当社グループの競争優位性
空気圧機器は、一連の空気配管上で使用される様々な機器でシステムを構成しています。当社グループは、それらの機器すべてを製造販売する総合メーカーであり、お客様に各種の空気圧機器をワンストップで供給することができます。
当社グループは、製品設計の段階から、環境負荷の少ない製品の開発に取り組んでいます。また、お客様のニーズに応じた製品開発を続ける中で技術力を培い、特に製品の小型化・軽量化を得意としています。
空気圧機器の小型化・軽量化は、空気圧機器を組み込んだ装置やロボットの重量を減らし、お客様の工場全体のエネルギー消費量の削減を可能にします。
空気圧機器には、お客様の使用状況に応じた様々なバリエーションが要求されます。当社グループは、70万品目に及ぶ豊富な品揃えで、お客様のあらゆるニーズにお応えします。
空気圧機器は、お客様の工場の生産・搬送ライン等に組み込まれる要素部品であり、空気圧機器の不具合や欠品によってライン等が停止すれば、お客様は多大な損失を被ります。そのため当社グループは、製品の品質管理に万全を期すとともに、戦略的に厚めの在庫を保持することにより、お客様のご注文に迅速に対応できる短納期即納体制を整えています。
お客様の事業はグローバル化が進んでいます。
当社グループは80か国以上に拠点を持ち、直販の営業人員を配置することで、お客様のニーズを的確にとらえ、ニーズに合った製品をグローバルに供給できる体制を構築しています。
③ 新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が収束を迎える時期を予測することは難しく、当社グループは、少なくとも2022年3月期末までは現在の状況が継続するものと想定しています。
長期的には、人と人との接触機会を減らすため、自動化需要が高まるとの予測がある一方、これまでの個人消費や設備投資のマインドが収縮の方向へ大きく変化する可能性も考えられます。
当社グループは、冒頭に掲げた「経営理念」及び後記の「長期経営ビジョン」を堅持し、経営環境の急激な変化にも対応できる経営基盤の確立に引続き努めていきたいと考えています。
以上のような市場環境及び製品特性を踏まえて、当社グループは「中期経営計画」を策定せず、「長期経営ビジョン」という形で、より長期的な視点で継続的に取り組むべき課題を設定しています。
② 事業上及び財務上の課題に対する具体的な取り組みの内容
想定される中長期的な需要の伸長及び米中貿易摩擦など経済のブロック化の動きに備えて、当社グループは国内外において生産及び物流の体制を強化し、製品供給能力の確保に努めています。
新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、サプライチェーンも含めた事業の継続性確保及び耐久性向上の観点をより重視して、設備投資計画の見直しを進めています。
お客様の事業のグローバル展開が進む中、ITを活用し、当社グループのグローバルネットワークを有機的に結合させることや、営業人員に対する教育研修プログラムを改善すること等を通じて、販売戦力のより一層の強化に取り組んでいます。
当社グループの保有する現金は、経営の安定に寄与していますが、為替や金利の変動リスクに対応し、また機動的な資金の活用を可能にするため、グループ内での現金配分の見直しを実行しています。
③ サステナビリティに関する取り組み
当社グループは、事業活動を通じた社会的課題の解決に取り組んでいます。
リスク及び収益機会の両面から、当社グループが持続的に成長するうえでの重要課題(マテリアリティ)を、以下のとおり特定しています。
・SMCグループ企業及びサプライチェーンにおいて、人権侵害のない環境づくりに取り組みます。
・ダイバーシティに取り組み、国籍・性別・年齢等に関わらず、多様な人材が活躍できる企業を目指します。
・従業員が安全・安心に働ける職場環境の維持に努めます。
(b) 気候変動・環境課題への対応
・製造時及び使用時のCO2排出を削減した省エネルギー・省資源型製品(エコプロダクツ)の開発・供給を推進します。
・工場におけるCO2排出削減、廃棄物の削減など(エコファクトリー)に取り組み、そのノウハウをお客様への提案にも活かします。
(c) グローバルな製品の安定供給
・事業活動全般にわたるBCP(事業継続計画)を推進し、いかなる時にも製品供給を持続できる体制を構築します。
・COVID-19の感染拡大防止策を徹底し、事業活動の継続に取り組みます。
(d) 人材の育成・自動制御技術の普及
・グローバルな人事評価制度・表彰制度・教育研修制度を整備し、人材の育成と活用に努めます。
・奨学金や各種セミナーの開催等を通じて、自動制御技術の普及に努めるとともに、次世代を担う人材の育成に貢献します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、顧客満足度の向上を通じた受注の拡大を目的として、世界各地域において研究開発から資材調達、生産、販売に至るまでの広範な事業活動を展開しています。特に中国においては、グローバルに製品供給を行うべく、生産拠点の充実・強化を進めています。
中国をはじめ各国においては、以下のような不測の事態が発生するリスクがあります。
① 政治体制、経済環境の激変
② 法制、税制、為替政策、輸出入に関する規制などの急激な変更
③ 労働力の不足、人件費の高騰、大規模な労働争議の発生など労働環境の激変
④ 社会インフラの未整備に起因するエネルギー供給の不安定化
⑤ テロ、戦争、暴動、自然災害、感染症の蔓延などによる社会的混乱
当該リスクが顕在化する可能性は10年から20年に一度程度と想定してきましたが、経済面や安全保障面での米中対立が進んでいる昨今の情勢下において、不透明感が高まっています。
当該リスクが顕在化した場合、現地従業員及び駐在員の安全並びに生産設備など現地資産の保全が危うくなるおそれがあるほか、グローバルな製品供給体制に支障が生じ、当社グループ全体の事業活動に深刻な悪影響が及ぶ可能性があります。
BCP(ビジネス・コンティニュイティ・プラン)の観点から、中国に匹敵する生産拠点をベトナムに整備することや、国内にも一定の供給能力を確保することで、不測の事態が発生しても早期に復旧できる体制の整備に努めています。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大という形で、当該リスクが顕在化しましたが、その影響は限定的なものに止まりました。
当社グループの生産拠点は、感染防止の対策を徹底して、通常稼働を継続することができました。また、ITを活用した営業活動のほか、時差出勤、交代勤務、テレワーク等を実施しました。お客様のご要望に迅速にお応えするため平素から潤沢な在庫を保持するという当社グループの戦略も奏功し、製品供給に大きな支障は生じませんでした。
当社グループは、世界各地域において研究開発から資材調達、生産、販売に至るまでの広範な事業活動を展開しています。
当社グループの外貨建取引及び外貨建資産等は、連結財務諸表作成時に円換算するため、外国為替相場の変動により業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループの海外ビジネスの拡大に伴い、リスクが顕在化する可能性は高まっており、過去の経験上、2~3年程度に一度は、為替変動により業績及び財政状態に比較的大きな影響を受けることが想定されます。
顕在化の時期としては、業績に対する影響は年間を通じて、財政状態に対する影響は決算期末となります。
円高方向への為替変動により、当社グループの外貨建売上高及び利益が減少します。外貨建の仕入及び費用も減りますが、相対的に影響は少額です。また、当社グループの外貨建資産に関して、換算上のマイナスが発生します。
外貨建の仕入を増やすことに努めていますが、モノづくりの本拠が日本にあることから、対応には限界があります。現在、グループ内での現金配分を見直すことにより、特に為替変動の影響を受けやすい新興国通貨建の資産を減らす対応を進めています。
当社グループは、製品の欠陥によってお客様に損害を与えた場合、製造物責任を問われるリスクがあります。
当社グループの主要製品である空気圧機器は、医療機器などの新しい分野に用途が拡大しており、これら機器に使用された製品に欠陥があったとして、損害賠償を求める訴訟が提起されるリスクもあります。
大規模な製品の欠陥という形で、当該リスクが顕在化する可能性は非常に低いと想定しています。顕在化の時期は特定できません。
当該リスクが顕在化した場合、損害賠償のための費用負担が発生するほか、お客様からの信頼を失うおそれがあり、イメージダウンに伴う他のお客様からの失注も含め、当社グループ全体の事業活動に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは厳しい品質管理を行っていますが、製品に欠陥が生じるリスクをゼロに低減することは不可能です。生産物賠償責任保険には加入していますが、保険金によって賠償額のすべてを賄える保証はありません。
当社グループは、工場の生産設備などで使用される自動制御機器を製造販売しており、リスク管理の観点から、人体に直接触れるような医療機器の部品等としては、製品を供給しないことを原則としています。
しかし、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する中、多数のお客様や各国政府からのご要請を受けて、半導体産業向けに実績のある製品を転用する形で人工呼吸器向けの製品供給を例外的に行いました。
他に同様の製品を短期間にかつ大量に供給できるメーカーはなく、人道的な見地から、ある程度のリスクは受容し、企業としての社会的責任を果たすとの経営判断を行ったものです。
当期における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により大きな打撃を受け、米中間の緊張にも緩和の兆しが見えないなど、非常に厳しい状況で推移しました。
自動制御機器の需要は、中国ではすべての業種向けで大幅に増加したほか、半導体関連向けがその他のアジア、北米、欧州、日本など各地域で好調で、北米の自動車関連、欧州の工作機械向けなどでも年度後半から回復基調に転じました。
(地域別の販売の状況)
日本では、新型コロナウイルス感染症の影響により急速に落ち込んだ需要は、2020年8月を底に回復に転じましたが、回復の動きは力強さを欠きました。半導体関連向けの売上は堅調でしたが、自動車関連及び工作機械向けの売上減少を補うことはできず、全体としては前期を下回る結果となりました。
北米では、半導体関連向けの売上は好調が続いたほか、基幹産業である自動車関連の設備投資の回復に伴って、関連する工作機械向けなども含めた幅広い業種で、年度後半にかけて需要の立ち上がりが鮮明になりました。一方で半導体の不足や物流の停滞の懸念も引続き残っています。
欧州では、新型コロナウイルス感染症の影響は継続しており、当社グループの営業活動も引続き制約を受けていますが、半導体・電機関連及び工作機械向けを中心に需要は回復傾向にあり、全体としては前期並みの売上を確保しました。
中国では、すべての業種向けの売上が好調を持続しました。その他のアジア地域における売上は、半導体関連向けの需要が主体である台湾、韓国、シンガポール、マレーシアでは好調でしたが、自動車関連向けの需要が主体であるインドやタイでは低調でした。
南米・オセアニアなどその他の地域では、新型コロナウイルス感染症により深刻な打撃を受け、売上は前期を下回りました。
このような状況の中で当社グループは、新型コロナ対策を徹底して製品供給能力の維持に努める一方、省エネ性能に優れた新製品の開発、グローバル連携による積極的な販売活動の推進などの課題に引続き取り組みました。
この結果、当期の連結売上高は552,178百万円(前期比5.0%増)となり、主に増収の効果と販管費の減少により営業利益は153,355百万円(同4.9%増)となりました。受取利息は減少したものの為替差益の計上などから経常利益は171,827百万円(同8.4%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は121,790百万円(同10.2%増)となりました。
自己資本当期純利益率(ROE)は、前期に比べ0.4ポイント上昇して9.3%となりました。
なお、単一の報告セグメントである自動制御機器事業の売上高は550,398百万円(同5.1%増)、セグメント利益は159,201百万円(同5.6%増)となりました。報告セグメントに含まれないその他の売上高は1,948百万円(同20.0%減)、セグメント利益は152百万円(同30.9%減)となりました。
当期末における総資産は149,331百万円(前期末比10.7%)増の1,539,871百万円となりました。
流動資産は132,403百万円(前期末比13.7%)増の1,096,953百万円となりました。主な要因は、増収増益に伴い現金及び預金が80,979百万円(同14.8%)、受取手形及び売掛金が31,797百万円(同22.2%)、戦略的な在庫の積み増しによりたな卸資産が16,192百万円(同7.0%)それぞれ増加したことです。
固定資産は16,927百万円(前期末比4.0%)増の442,917百万円となりました。主な要因は、売却により投資有価証券が2,408百万円(同3.2%)減少した一方、設備投資により有形固定資産が10,063百万円(同5.3%)、契約に基づく積み増しにより保険積立金が6,146百万円(同4.4%)、退職給付に係る資産が4,792百万円(同13,411.1%)それぞれ増加したことです。
当期末における負債合計は22,610百万円(前期末比16.5%)増の159,883百万円となりました。
主な要因は、増収増益に伴い支払手形及び買掛金が5,711百万円(同14.9%)、未払法人税等が15,359百万円(同104.7%)それぞれ増加したことです。
当期末における純資産合計は126,721百万円(前期末比10.1%)増の1,379,987百万円となりました。
主な要因は、市場買付により自己株式が28,706百万円(同94.3%)減少(マイナス項目の増加)した一方、円安に伴い為替換算調整勘定が52,141百万円(前期末は40,084百万円のマイナス、当期末は12,056百万円のプラス)、利益の獲得に伴い利益剰余金が95,183百万円(同8.1%)それぞれ増加したことです。
自己資本比率は、前期末の89.9%から当期末は89.4%となり、1株当たり純資産額は、前期末の18,794円58銭から当期末は20,835円47銭となりました。
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前期末比162,411百万円増の561,540百万円となりました。
営業活動により得られた資金は120,473百万円(前期比4,137百万円の収入減)となりました。
主な変動要因は、増益に伴う税金等調整前当期純利益の増加14,348百万円及び法人税等の支払額の減少9,580百万円による資金の増加と、売上債権が減少から増加に転じたことによる28,464百万円、利息及び配当金の受取額の減少7,237百万円による資金の減少です。
投資活動により得られた資金は73,440百万円(前期比48,516百万円の収入増)となりました。
主な変動要因は、定期預金の預入による支出の減少43,543百万円、設備投資の進捗遅れに伴う有形固定資産の取得による支出の減少10,216百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出の減少9,535百万円による資金の増加並びに定期預金の払戻による収入の減少18,558百万円による資金の減少です。
財務活動により使用した資金は56,009百万円(前期比6,084百万円の支出増)となりました。
主な変動要因は、短期借入金が純減に転じたことによる4,386百万円及び自己株式の取得による支出の増加1,359百万円による資金の減少です。
当連結会計年度における生産実績をセグメントについて示すと、次のとおりです。
(注)1 金額は、販売価格によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 その他のセグメントは、該当ありません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントについて示すと、次のとおりです。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2 その他のセグメントは、該当ありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントについて示すと、次のとおりです。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当期の売上高は、552,178百万円(前期比5.0%増)となりました。需要動向及び販売の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績」に記載のとおりです。
売上総利益は、265,852百万円(同2.3%増)となりました。期末にかけての受注の急増に対応するための派遣社員費用の増加、素材価格及び物流費の高騰などにより売上総利益率は前期比1.3ポイント低下して48.1%となりました。
販売費及び一般管理費は112,496百万円(同1.0%減)で、増収に伴い販管費負担率は前期比1.2ポイント低下して20.4%となりました。営業利益は153,355百万円(同4.9%増)となり、営業利益率は前期比横ばいの27.8%となりました。
営業外損益では、円安に伴い8,570百万円の為替差益(前期は3,335百万円の為替差損)が発生した一方、受取利息が3,750百万円減少したことなどから、経常利益は171,827百万円(同8.4%増)となり、経常利益率は前期比1.0ポイント上昇して31.1%となりました。
関係会社株式売却益が929百万円発生したこと及び増益に伴い法人税等が3,116百万円増加したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は121,790百万円(同10.2%増)となりました。
なお当期の期中平均為替レートは、USドル=106円12銭、ユーロ=123円72銭、人民元=15円67銭、期末為替レートは、USドル=110円72銭、ユーロ=129円76銭、人民元=16円86銭でした。
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態」に記載のとおりです。
当期の前半において売上の減少が見られましたが、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク (1) 海外での事業展開に伴うカントリーリスク」に記載のとおり、生産活動が維持できたこと及び平常時から厚めの在庫を保持する戦略が奏功したことなどから、新型コロナウイルス感染症の拡大が当社グループの経営成績及び財政状態に与えた影響は、限定的なものにとどまりました。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。作成に当たっては、経営者による会計方針の選択と適用並びに資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等に基づき合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。
また、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」及び「2 財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載しています。
当社グループの主要製品である空気圧機器をはじめとする自動制御機器は、お客様の工場の生産・搬送ライン、半導体製造装置、工作機械、産業用ロボットなどに組み込まれる要素部品です。自動制御機器製品の単価は比較的低廉ですが、その不具合や欠品によってラインの停止や稼働遅れが生じた場合、お客様は多大な損失を被ります。そのため、お客様のニーズに合致した製品を短納期で即納することができるかどうかが、競争上、極めて重要な要件となります。
当社グループの製品を採用してくださったお客様は、次にラインや装置の図面を更新するまで長期間にわたり継続して同一の製品を購入される傾向があります。
また、当社グループの製品の主要な材質は、アルミニウムや樹脂など腐食に強い素材であり、製品は経年劣化しにくい特性を持っています。
さらに、在庫の陳腐化リスクを低減するため、最終製品に組み上げる前の段階で在庫として保持する等の対応も行っています。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営環境 ② 当社グループの競争優位性」に記載のとおり、豊富な品揃えと潤沢な在庫は当社グループの競争優位性の重要な要素であり、戦略的に厚めの在庫を保持するという方針を変更する予定はありません。
当社は、上記の製品の特性及び在庫保有方針を踏まえつつ、時間の経過に応じた販売実績の減少に伴う収益性の低下を棚卸資産の評価に適切に反映するため、当社及び各連結子会社が保有する在庫の品番別の残高、過去の一定期間(概ね10年)の販売・使用の実績データ等を分析し、滞留状況に応じた評価減率を設定して、棚卸資産の評価減金額を算定しています。
上記(ⅰ)~(ⅲ)に記載のとおり、当社は、在庫需要の長期的な安定性は来期以降も継続するものと仮定し、在庫の短期的な廃棄や陳腐化を想定しておらず、当連結会計年度における会計上の見積りが翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがないと判断していることから、連結財務諸表及び財務諸表における重要な会計上の見積りに関する注記には、棚卸資産の評価に関する記載を行っていません。
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料・部品等の購入費用、製造経費、販売費及び一般管理費、研究開発費です。投資を目的とする資金需要の主なものは、土地、建物、機械設備等の購入など設備投資です。
当社グループは、通常の事業活動に必要な流動性を確保しつつ、機動的な設備投資を実施するための資金需要にも対応できる資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
長期運転資金及び設備投資資金については自己資金により賄い、短期運転資金については自己資金のほか必要に応じて金融機関からの借入により調達することを基本としています。
当期末における借入金の残高は10,788百万円、現金及び現金同等物の残高は561,540百万円です。
なお当社は、2021年2月12日開催の取締役会の決議に基づき、当期中に440,000株、28,502百万円の自己株式の取得を実施しました。
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
該当事項はありません。
当社グループは、世界各国・地域のルールやニーズに沿った製品開発を行い、IoTやスマートファクトリーの進展など市場環境の変化に対応するため、自動制御技術及びその周辺技術に関する研究開発活動を実施しています。
これら研究開発活動の中核を担うのは、当社の筑波技術センターであり、さらに米国、英国、ドイツ、中国に設けた技術センターが、各地のお客様のニーズや技術情報を収集し迅速に共有するなど、緊密な連携を図っています。
自動制御機器事業においては、半導体製造装置、自動車、工作機械、医療機器、食品機械、プラント、流体・粉末搬送、一般産業機械など多種多様な用途に適応した製品機種の拡充に加え、省エネ・省スペース・軽量化などの性能向上と、生産コスト及び環境負荷物質の削減を実現する新製品開発に取り組んでいます。
当該事業の主な研究開発テーマ及び開発機種等は下表のとおりであり、当期の研究開発費は