当中間会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
継続企業の前提に関する重要事象等
当社は、がん免疫療法市場の環境変化に伴う細胞加工業の売上急減後、回復が十分でないことに加え、再生医療等製品事業分野における自社製品の開発進捗、新規開発候補品の導入評価等に伴う支出が累増しているため、継続的に営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローが発生しており、継続企業の前提に疑義を生じさせるリスクが存在しております。
しかしながら、当社は、細胞加工業セグメントにおいては、特定細胞加工物の受託拡大と新規のCDMO案件の獲得等によって売上高の回復を図るとともに、製造体制の適正化による原価の低減、販売費の効率化等を推進することにより、同セグメントのセグメント利益の黒字回復を目指しております。また、再生医療等製品事業セグメントにおいては、早期の製造販売承認の取得に向けて有望でかつ可能性の高いシーズを優先して開発を進めるとともに、再生医療等製品の開発費等については資金状況を勘案の上、機動的に資金調達を実施してまいります。現状では、2019年6月の第14回及び第15回、2020年7月の第16回、2020年9月の第17回、2021年9月の第18回、2023年3月の第19回並びに2025年12月の第20回新株予約権の発行による再生医療等製品開発費の資金調達等により、安定的なキャッシュポジションを維持しており、当面の資金繰りに懸念はないものと判断しております。これらに加えて、当社における当中間会計期間末の資金残高の状況を総合的に検討した結果、事業活動の継続性に疑念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間(2025年10月1日から2026年3月31日まで)においては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で各国における金融政策の動向やインフレ圧力の継続に加え、為替相場や資源価格の変動、地政学的リスクの高まり等により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社は、事業の中核である医療機関向け特定細胞加工物の製造に加え、企業等に向けたCDMO事業の展開や再生医療等製品の開発の加速など、新たなビジネス領域の拡大を通じ、早期の収益構造の改善に取り組んでおります。しかしながら、当社を取り巻く事業環境は引き続き厳しい状況にあります。
こうした中、当社は引き続き、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」及び「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づく法的枠組みの下、新たなビジネス展開による事業拡大に向けた取り組みを進めるとともに、特定細胞加工物の受託拡大やCDMO事業の基盤強化を通じて、収益構造の改善に注力しております。
この結果、当中間会計期間における経営成績は以下のとおりとなりました。
(金額単位:百万円)
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売上高 |
営業損失(△) |
経常損失(△) |
中間純損失(△) |
1株当たり 中間純損失 (△) |
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当中間会計期間 |
414 |
△629 |
△516 |
△551 |
△2.06円 |
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前中間会計期間 |
404 |
△755 |
△710 |
△705 |
△2.67円 |
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増減率(%) |
2.3 |
- |
- |
- |
- |
当中間会計期間においては、「特定細胞加工物製造業」では、株式会社資生堂より技術提供を受けたS-DSC®に係る細胞加工件数が前年を上回ったものの、免疫細胞の加工件数が一部の取引先医療機関において日本への渡航規制が実施されていた国からの海外患者の低減により減少しました。また「バリューチェーン事業」において、施設運営管理料売上が減少した一方で、「CDMO事業」では、ティーセルヌーヴォー株式会社からの新規の治験製品製造受託のための技術移転の進展に対応する技術移転一時金を売上計上した結果、売上高は414百万円(前年同期比2.3%増)となりました。損益面につきましては、売上原価低減の取組みに加え、CDMO事業における技術移転一時金売上の計上等により売上総利益は大幅に増加し、116百万円(前年同期比97.5%増)、研究開発費、販売費及び一般管理費のいずれもが減少したことにより販売費及び一般管理費は746百万円(前年同期比8.4%減)となり、営業損失は629百万円(前年同期は営業損失755百万円)となりました。また、投資事業組合運用益103百万円(前年同期比244.2%増)等の営業外損益により、経常損失は516百万円(前年同期は経常損失710百万円)、保有する投資有価証券のうち一部銘柄について減損処理を実施し、投資有価証券評価損33百万円を特別損失として計上した結果、中間純損失は551百万円(前年同期は中間純損失705百万円)となりました。
報告セグメント別の経営成績の概況は、以下のとおりであります。
(金額単位:百万円)
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報告セグメント |
調整額 (注)1 |
中間損益計算書 計上額(注)2 |
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細胞加工業 |
再生医療等製品事業 |
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売上高 |
セグメント 損失(△) |
売上高 |
セグメント 損失(△) |
セグメント 損失(△) |
売上高 |
セグメント 損失(△) |
|
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当中間会計期間 |
413 |
△174 |
0 |
△177 |
△278 |
414 |
△629 |
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前中間会計期間 |
404 |
△231 |
0 |
△216 |
△307 |
404 |
△755 |
(注)1.セグメント損失(△)の調整額は、全社費用であります。全社費用は、報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント損失(△)は、中間損益計算書の営業損失と調整を行っています。
① 細胞加工業
細胞加工業については、細胞加工業の3つのビジネス領域(「特定細胞加工物製造業」・「CDMO事業」・「バリューチェーン事業」)の拡大に向けて積極的な活動を展開しております。当中間会計期間においては、「特定細胞加工物製造業」では、株式会社資生堂より技術提供を受けたS-DSC®に係る細胞加工件数が前年を上回った一方、免疫細胞の加工件数が一部の取引先医療機関において日本への渡航規制が実施されていた国からの海外患者の低減により減少した結果、売上高は270百万円(前年同期比9.9%減)となりました。「CDMO事業」では、ティーセルヌーヴォー株式会社からの新規の治験製品製造受託のための技術移転の進展に対応する技術移転一時金を売上計上したことにより、売上高は大幅に増加し111百万円(前年同期比118.4%増)、「バリューチェーン事業」では、医療機器販売が発生したものの、施設運営管理料売上が減少したこと等により、売上高が31百万円(前年同期比40.8%減)となった結果、売上高は413百万円(前年同期比2.3%増)となりました。売上原価につきましては、細胞加工施設において一部の費用配賦方法の見直しを行ったことに加え、売上原価低減の取組みの効果等により低減しました。その結果、CDMO事業における技術移転一時金売上の計上等も寄与し、売上総利益は大幅に増加しました。販売費及び一般管理費は、新規骨再生細胞加工技術の開発費の増加や細胞加工受託の体制整備に係る費用の増加があった一方で、効率的なプロモーション活動の推進等による支出の減少により、前年同期並みの水準となり、セグメント損失は174百万円(前年同期はセグメント損失231百万円)となりました。
② 再生医療等製品事業
再生医療等製品事業については、Stempeutics社との間で、同社が創製し、インドで製造販売承認を取得している同種間葉系間質細胞製品「Stempeucel®」(開発コード:MDNT-03)につき、日本における包括的高度慢性下肢虚血を対象とした開発・商業化に関するオプション・ライセンス契約を締結し、本製品の独占的開発・商業化権に係るオプション権を取得しております。今後は、当該オプション権の行使を行い、早期の治験開始に向けて研究開発活動を推進する予定です。一方、国内開発方針の早期決定を目指しているMDNT-01(NeoCart®)については、ライセンス元であるOcugen社の開発体制変更に伴い、NeoCart®の開発が子会社OrthoCellix社へ移管されましたが、米国における治験製品の製造体制整備の遅れにより、追加第Ⅲ相試験の開始が遅延しております。当社は、当該米国での開発状況を踏まえ、国内開発方針を2026年9月期中に決定する予定です。なお、当中間会計期間においては、売上高は0百万円(前年同期比48.4%増)となり、研究開発費の減少等によりセグメント損失は177百万円(前年同期はセグメント損失216百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
(財政状態)
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前事業年度末 |
当中間会計期間末 |
増減 |
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資産合計(百万円) |
4,254 |
3,987 |
△266 |
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負債合計(百万円) |
476 |
412 |
△63 |
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純資産合計(百万円) |
3,777 |
3,574 |
△202 |
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自己資本比率(%) |
88.8 |
89.4 |
0.6 |
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1株当たり純資産(円) |
14.27 |
12.85 |
△1.42 |
資産合計は、前事業年度末に比べて266百万円減少し、3,987百万円となりました。主な要因は現金及び預金の増加258百万円、売掛金の増加79百万円、有価証券の減少500百万円、投資有価証券の減少94百万円です。
負債合計は、前事業年度末に比べて63百万円減少し、412百万円となりました。主な要因は、流動負債及び固定負債に計上されている株式報酬引当金の減少50百万円です。
純資産合計は、前事業年度末に比べて202百万円減少し、3,574百万円となりました。主な要因は、新株の発行に伴う資本金の増加173百万円及び資本準備金の増加173百万円、中間純損失計上に伴う利益剰余金の減少551百万円です。なお、第30回定時株主総会決議に基づく欠損填補による資本金1,358百万円及び資本準備金3百万円の減少並びに利益剰余金1,362百万円の増加があります。
以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末の88.8%から89.4%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて258百万円増加し、2,928百万円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって使用した資金は652百万円(前年同期は754百万円の使用)となりました。
これは主に、税引前中間純損失550百万円、売上債権の増加79百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって獲得した資金は561百万円(前年同期は1,543百万円の使用)となりました。
これは主に、有価証券の償還による収入500百万円、投資事業組合からの分配による収入98百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって獲得した資金は349百万円(前年同期は2百万円の使用)となりました。
これは主に、株式の発行による収入342百万円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間会計期間における研究開発活動の金額は、200百万円であります。
① 細胞加工業
当中間会計期間においては、脂肪由来間葉系間質細胞の凍結製品の臨床応用を目指し、細胞の品質に関するデータの取得や各種文書類の整備等を行い、製造のセットアップを進めております。また、セルアクシア社との共同開発による三次元骨様組織を用いた歯科領域における臨床研究の実施に向けた活動を推進しております。
なお、当中間会計期間における細胞加工業に係る研究開発費は53百万円であります。
② 再生医療等製品事業
Stempeutics社と同社が創製し、インドで製造販売承認を取得している同種間葉系間質細胞製品「Stempeucel®」(開発コード:MDNT-03)につき、日本における包括的高度慢性下肢虚血を対象とした開発・商業化に関するオプション・ライセンス契約を締結し、本製品の独占的開発・商業化権に係るオプション権を取得しております。今後、オプション権の行使を行い、早期の治験開始に向けて研究開発活動を推進する予定です。
一方、国内開発方針の早期決定を目指しているMDNT-01(NeoCart®)については、ライセンス元であるOcugen社の開発体制変更に伴い、NeoCart®の開発が子会社OrthoCellix社へ移管されましたが、米国における治験製品の製造体制整備の遅れにより、追加第Ⅲ相試験の開始が遅延しております。当社は、当該米国での開発状況を踏まえ、国内開発方針を2026年9月期中に決定する予定です。
その他の開発パイプラインについては当中間会計期間において、研究開発状況に重要な変更等はありません。
なお、当中間会計期間における再生医療等製品事業に係る研究開発費は147百万円であります。
(7)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
該当事項はありません。