第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

当中間連結会計期間における経済環境は、米国の通商政策や中東情勢等による不確実性の高まりにより輸出は概ね横ばいで推移した一方、個人消費の持ち直しや企業収益の底堅さを背景にした設備投資が増加し、2025年10~12月期の実質GDP成長率は前期比で年率+1%台前半となり、緩やかな回復基調が継続しました。

当社グループの顧客が属する金融業界においては、デジタルトランスフォーメーションの進展に伴い金融機関のIT投資は引き続き拡大傾向にあります。近年は、生成AI・AIエージェントによる業務効率化および付加価値向上を目的としたシステム需要が増加してきており、金融機関における業務プロセスの再構築、より高度な資産運用アドバイスが進展しています。また、人生100年時代、大相続時代の到来を背景に、相続・財産承継、事業承継に関するシミュレーションや顧客の多様な運用目的に基づく資産運用の提案等金融機関におけるコンサルティング機能の高度化ニーズが高まっており、これに伴い金融機関のプライベートバンカーやIFA(金融商品仲介業者)をAIやAIエージェントがサポートする急速な進展が起きつつあります。

当社グループは「FT(Financial Technology)とIT(Information Technology)の統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」というパーパスを掲げ、政府が推進する資産運用立国実現プランを支援する最新のデジタルソリューションを提供しています。当2026年9月期は、中期経営計画(2025年9月期~2027年9月期)の2期目に当たります。人生100年時代、大相続時代へのニーズの高まりを捉え、当社グループの強みであるタックスマネジメントとアセットマネジメントを融合したコンサルティングサービスにAI&APIさらにはAIエージェントといった先進テクノロジーを組み合わせ、中期経営計画で策定した5つの成長戦略に沿って企業価値向上への取り組みを推進しているところであります。

 

単位:千円)

 

前中間

連結会計期間

当中間

連結会計期間

前年同中間期比

増減額

増減率

売上高

4,722,074

5,487,529

765,454

16.2%

売上総利益

1,156,578

1,477,260

320,682

27.7%

売上総利益率

24.5%

26.9%

2.4P

販売費及び一般管理費

772,802

838,930

66,128

8.6%

営業利益

383,775

638,329

254,553

66.3%

営業利益率

8.1%

11.6%

3.5P

経常利益

389,173

643,471

254,297

65.3%

親会社株主に帰属する中間純利益

267,096

405,321

138,224

51.8%

 

 

 

当中間連結会計期間の当社グループの業績は、生命保険会社における営業支援システムの再構築、第三分野保険の新商品に対応した設計書・申込書システムや保険代理店管理システムの開発等により、生命保険会社向け売上が堅調に推移しました。また、銀行においては、メガバンク向けゴールベースプランニングシステムのUI/UX等の改善やネット銀行のシステムDX化業務が継続、証券会社に対してはIFA向け投資商品発注サポートシステムの改善を行うなど受託開発が引き続き好調でした。これにより、受託開発分野の売上高は前年同期比16.0%増の5,185,563千円に増加、一方、自社クラウドサービスである統合資産管理システム(WMW)や独自開発の計算エンジンの使用許諾・使用料課金による売上高も前年同期比23.2%増の294,238千円となり、売上高は5,487,529千円(前年同期比16.2%増)と中間連結会計期間として過去最大の売上を計上しました。

一方、システム開発受注の拡大に対応して開発エンジニア等を確保するための労務費・外注費が増加したことなどにより、売上原価は4,010,268千円(前年同期比12.5%増)と前年同期より444,772千円増加しました。販売費及び一般管理費についても838,930千円(前年同期比8.6%増)と前年同期に比べ66,128千円増えましたが、いずれも売上高の増加率(前年同期比16.2%増)を下回る水準に抑制することができたため、営業利益は638,329千円(前年同期比66.3%増)と大幅に増加、営業利益率も11.6%となり前年同期の8.1%から向上しました。経常利益についても643,471千円(前年同期比65.3%増)となり、前年同期に比べ増益となりました。法人税等合計を218,682千円(前年同期比67.0%増)計上した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は405,321千円(前年同期比51.8%増)と大幅な増益となりました。

この結果、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益のいずれも中間連結会計期間として過去最大の利益を計上することができました。

 

 

前中間

連結会計期間

当中間

連結会計期間

前年同中間期比

売上高

(千円)

構成比

(%)

売上高

(千円)

構成比

(%)

増減額

(千円)

増減率(%)

受託開発

4,469,467

94.7%

5,185,563

94.5%

716,095

16.0%

使用許諾・保守

238,810

5.1%

294,238

5.4%

55,428

23.2%

その他

13,796

0.2%

7,727

0.1%

△6,069

△44.0%

合計

4,722,074

100.0%

5,487,529

100.0%

 765,454

 16.2%

 

 

当中間連結会計期間における中期経営計画に基づく主な取り組みは、以下のとおりです。

 

① 成長戦略1(顧客基盤深耕・強化)

当社は、長年にわたり築き上げてきた生命保険会社との信頼関係をもとに生成AI、API連携等先進テクノロジーを活用したソリューションを提供することにより、顧客基盤のさらなる深耕と強化を進めてまいりました。当中間連結会計期間においては、組織再編に伴うシステム統合作業や顧客契約手続き短縮化のための開発案件、資産形成商品リリースに伴う既存クライアントからの新たな受注が拡大したため、前年同期比で生命保険会社向け売上は547,875千円増加(前年同期比13.4%増)し好調な結果となりました。

 

② 成長戦略2(事業ポートフォリオ改革)

生命保険会社向け売上が引き続き伸長する一方、事業ポートフォリオ改革に向けて銀行・証券会社・IFA等向け売上の拡大に継続的に注力しています。当中間連結会計期間においては、メガバンク向け資産管理プラットフォームの機能改善やネット銀行向け業務プロセスのペーパレス化案件が継続、また証券会社に対してIFA向け投資商品発注サポートシステムの機能改善を行うなど、前年同期比で銀行・証券会社・IFA等向け売上は217,579千円増加(前年同期比33.8%増)となりました。

 

③ 成長戦略3(ファミリーオフィスビジネスへの参入)

人生100年時代、大相続時代に対応した相続・事業承継、資産運用事業を展開するために、100%子会社の株式会社Wealth Engineを設立しファミリーオフィスビジネスに参入しています。現在、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業のライセンス取得に向けて申請中であるとともに富裕層向け資産運用商品の企画・開発を開始しました。

 

 

④ 成長戦略4(ストックビジネス向け新プラットフォーム開発)

金融機関のアドバイザーやIFA向けの資産管理プラットフォームを開発するために、2025年7月に台湾のフィンテック企業SoftBI社と合弁で株式会社Trust Engineを設立、タックスプランニングとファイナンシャルプランニング、さらにはポートフォリオマネジメント機能をも搭載した統合プラットフォームの開発を継続しています。当連結会計年度中に統合プラットフォームをリリースし、その後は本プラットフォームを使用するIFAや証券会社からの使用ライセンス数に基づく使用許諾・使用料課金収入を得るストック型のビジネスモデルを展開していく予定です。

 

⑤ 生成AIを活用したビジネス推進

当社は、生成AIを顧客向けサービス向上と社内の開発プロセス効率化の両面で活用しています。保険の募集文書等の誤りを生成AIがチェックするサービスである「LibelliS」は、生命保険会社向けに有償PoCの提供を開始しています。また、東大松尾研発スタートアップ企業の株式会社Elithと共同でAI-OCRを使った決算書読み取りシステムを開発、非上場会社の決算書を自動で読み取り自社株評価を行うシステムを提供しています。さらに、生成AIが相続・財産承継における顧客の課題を洗い出し提案書を作成する相続・財産承継提案のためのAIエージェントシステムを開発中です。社内業務においては、Cursor、Claude等の生成AIツールを活用し、システム開発工程を圧倒的に向上させるプロジェクトを推進しており、工程によっては最大で約60%の時間短縮効果が得られています。

 

なお、当社グループはシステム開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

② 財政状態
<資産>

当中間連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて281,660千円増加し、6,912,227千円となりました。

(流動資産)

当中間連結会計期間末における流動資産合計は、前連結会計年度末に比べて630,484千円増加し、5,308,146千円となりました。これは主として売掛金及び契約資産が56,671千円減少した一方で、現金及び預金が670,299千円増加したこと等によるものであります。

(固定資産)

当中間連結会計期間末における固定資産合計は、前連結会計年度末に比べて347,783千円減少し、1,595,235千円となりました。これは主として投資有価証券が333,906千円減少したこと等によるものであります。

 

<負債>

当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて140,355千円増加し、2,840,764千円となりました。

(流動負債)

当中間連結会計期間末における流動負債合計は、前連結会計年度末に比べて246,509千円増加し、2,203,430千円となりました。これは主として未払法人税等が114,991千円、その他に含まれる未払消費税等が75,796千円、契約負債が58,286千円増加したこと等によるものであります。

(固定負債)

当中間連結会計期間末における固定負債合計は、前連結会計年度末に比べて106,154千円減少し、637,333千円となりました。これは主として長期借入金が23,621千円、その他に含まれる繰延税金負債が83,883千円減少したこと等によるものであります。

 

<純資産>

当中間連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて141,305千円増加し、4,071,463千円となりました。これは親会社株主に帰属する中間純利益を405,321千円、その他有価証券評価差額金の減少208,268千円、剰余金の配当54,587千円を計上したこと等によるものであります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて670,293千円増加し、2,417,629千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、855,343千円の収入(前年同期は528,656千円の収入)となりました。これは主として税金等調整前中間純利益613,706千円、減価償却費115,654千円を計上したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、104,129千円の支出(前年同期は63,860千円の支出)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出48,507千円、無形固定資産の取得による支出46,713千円を計上したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、80,920千円の支出(前年同期は315,099千円の支出)となりました。これは主として長期借入れによる収入250,000千円を計上した一方で、長期借入金の返済による支出276,391千円、配当金の支払額54,529千円を計上したこと等によるものであります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当中間連結会計期間において、経営方針、経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は53,352千円であります。

 

3 【重要な契約等】

当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定又は締結等はありません。