(1)会社の経営の基本方針
「何よりもお客さまの利益を優先しよう。」という企業理念に基づき、一人ひとりが自ら考え、自ら行動し、自らやり遂げるという主体的行動力の向上を図りつつ、お客さまとの直接のふれあいの場となる「店舗だからこそ」の強みを磨き上げ、お客さまからのゆるぎない信頼をいただくことができる店舗構築に取り組んでおります。その実現に向けては、お客さま視点で店舗ごとに異なる地域特性を踏まえた商品及びサービスの質的向上に取り組むとともに、地域社会との共生による持続的な成長に努めつつ、お客さまからお寄せいただく声に真摯に耳を傾け、誠実かつ迅速に行動することが重要であると考えております。
このような基本方針に基づき、一つひとつの店舗が地域をつなぐ架け橋として継続的に地域への貢献を果たし、日常のより豊かな食生活の実現を応援する地域最良のスーパーマーケットチェーンの構築を目指してまいります。
(2)資本政策上の基本指標
売上高営業利益率、ROE(自己資本当期純利益率)を経営効率の重要指標として位置付けております。売上高営業利益率については4%以上の実現を、ROEについては10%以上を継続的な目標数値として掲げております。今後、重要指標の達成に向け、収益力の一層の強化を図るとともに、重点課題を明確にし、改善施策の着実な実行に努めてまいります。
(3)経営環境及び対処すべき課題等
当社グループは、各々の地域における食生活をより豊かにすることを使命とし、一つひとつの店舗が地域との共生に努めながら、持続的な成長を目指しております。お客さまの消費動向や価値観の変化、ライフスタイルの多様化やサステナブルな社会の更なる進展など、店舗を取り巻く環境がいっそうの速度をもって変化する中、店舗はお客さまや地域とのコミュニティの場としてより重要な役割を担うものと思われます。このような環境下、お客さまや地域社会からのゆるぎない信頼の確立と共存共栄を図るべく、以下優先的に対処すべき課題として取り組んでまいります。
①スーパーマーケット事業
・お客さまの安全安心を優先した店舗運営の徹底
・事業部制の活用による地域密着経営の更なる深耕
・新規店舗出店及び既存店舗の改装による店舗競争力の強化
・新規事業の推進による販路の拡大
・デジタルの積極的な活用による業務の効率化と構造改革の推進
・地域商品の開発及び導入推進
・お客さまニーズの変化や多様化するライフスタイルに応じた商品政策の推進
・成長を支える人材の確保と育成
・お客さま視点に基づく接客及びサービスレベルの質的向上
・配送効率の向上による強固な物流体制の構築
・エネルギーコストの上昇に対する省エネ投資の推進
・事業活動を通じた環境課題解決への貢献
・持続可能な地域社会の実現に向けた戦略の実行
②デリカ食品事業
・商品開発力の強化と供給拡大
・製造工程の改善、機器活用による効率的な生産体制の強化
これらの施策の着実な実行により、経営環境変化への対応を図るとともに、収益体質の改善と企業価値の向上に努めてまいります。課題への取り組みを通じての2027年2月期の連結経営成績予想数値につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について」に記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社は、「何よりもお客さまの利益を優先しよう。」という企業理念のもと、2023年よりサステナビリティ経営に向けた検討を始め、2050年までにどのような価値を社会に提供し、そのために解決が必要となる課題は何かを特定しました。具体的には、「想いをつなぎ、一途に「かたち」に。マックスバリュ東海は、「笑顔」と「元気」、「幸せ」あふれる地域を共創します。」という基本方針(価値創造ストーリー)を策定し、6つのマテリアリティ(解決すべき課題)を特定しています。また、「地域に生まれた、ありがとうの総量」をKGI(目指す目標)として、マテリアリティそれぞれに紐づく目標をKPIとして設定しています。
(1)ガバナンス
ステークホルダーの「ありがとうの総量」を増やすことに向け、方針の指示や目標の設定・評価、施策の実行を行う機能を経営の仕組みに取り込んでいます。
また、サステナビリティに関する重要事項については、毎四半期に1回執行役員会へ報告し、必要に応じて方針の見直しや施策への反映を行っております。
(2)戦略
「想いをつなぎ、一途に「かたち」に。マックスバリュ東海は、「笑顔」と「元気」、「幸せ」あふれる地域を共創します。」という基本方針(価値創造ストーリー)のもと、社会にとっての機会・リスク、当社にとっての機会・リスクの観点から、「笑顔」と「元気」、「幸せ」あふれる地域の実現と当社の企業価値向上を両立するマテリアリティを特定しています。当社では、基本方針(価値創造ストーリー)の実現とマテリアリティ解決のためにKGI・KPIを策定し、これらを中期経営計画に反映することで、サステナビリティの取り組みと自社の成長戦略の一体化及び深化を図っていきます。また、当社は環境負荷低減の観点から、CO₂排出削減を含む各種取り組みを推進しております。
なお、サステナビリティに関連する機会・リスクの具体的内容については現在整理を進めており、今後の開示充実に向けて検討を進めております。
[マテリアリティと主な解決方策]
・「笑顔」と「元気」、「幸せ」あふれる地域の共創:「人」の良さを活かした地域住民への価値の提供、コミュニティの中心となり地域の元気を共創
・「もったいないゼロ社会」の実現:余すことのない食材・食品の活用、資源の最大活用、エネルギーの自給自足の実現
・地域の「おいしい」「ありがとう」創造への挑戦:おいしさの追求、時間・場所にとらわれない価値提供の実現、地域の役に立つ事業の創造
・私に「うれしい」店づくり:誰もが買い物を楽しめる商品・店舗づくり、安全安心な商品の追求、災害時も安心できる店舗づくり
・「やりたい」「ありたい」を応援する組織づくり:仕事を通して自己実現できる組織づくり、誰もが活躍できる組織づくり、中長期的な目線での採用、助け合う組織・チームワーク力の向上
・地域や人との「つながり」を広げ深めるデジタルとの共存:デジタルを活用した付加価値の創出
[人的資本・多様性に関する方針]
上記マテリアリティのうち、「「やりたい」「ありたい」を応援する組織づくり」が当社の人的資本・多様性に関する方針の核となる部分です。個性や能力を活かして活躍したいと考える従業員が自主・自律的に自らのキャリアを描き、実現していくためのキャリア支援制度を充実させるとともに、多様な人材が活躍できる人事制度の整備・浸透、柔軟な働き方の実現に向けて取り組みを進めることで従業員の働きがい(エンゲージメント)向上につなげていきます。ここに関連する指標として「管理職に占める女性労働者の割合」「男性労働者の育児休業取得率」「障がい者雇用率」を設定しています。
(3)リスク管理
マテリアリティは、国際的なガイドライン等のほか、世界経済フォーラムグローバルリスク報告書や当社営業地域の地域課題等から集約した社会課題について、社会にとっての機会・リスク、当社にとっての機会・リスクの観点で、当社経営層のみでなく、コミュニティ社員を含む従業員が評価を行った上で、マテリアリティとして特定しました。
[マテリアリティの特定のプロセス]
1.検討課題の特定
国際的なガイドライン等(SDGs、SASBスタンダード、SASB業種別マテリアリティマップ、GRIスタンダード、ISO26000)のほか、世界経済フォーラムグローバルリスク報告書や当社営業地域の地域課題等から集約した約500程度の社会課題を当社プロジェクトチームでグルーピングを行い、検討対象とする119項目を選定しました。ここから社会にとっての機会・リスク、当社にとっての機会・リスクの観点から評価を行い14の検討課題を抽出しました。
2.役員・従業員による評価
社外取締役を含む役員、コミュニティ社員を含む従業員それぞれの視点から、抽出された各検討課題について、社会にとっての機会・リスク、当社にとっての機会・リスクの評価を行いました(役員は個別ディスカッションの形式、従業員はアンケートの形式で評価を把握)。
3.マテリアリティの特定
役員・従業員による評価を踏まえ優先順位付けを行い、特に重視する上位の検討課題6つを当社が取り組むべきマテリアリティ(案)として決定、取締役会での議論を経て当社のマテリアリティとして特定しました。
なお、全社的な機会・リスクについては、リスクマネジメント委員会を設置し、当社グループに影響を及ぼす可能性のある機会・リスクを網羅的に把握する体制を構築しております。サステナビリティ委員会としての機能は、効率的かつ機動的な取り組みの促進の観点から環境委員会に集約し、サステナビリティに関する取り組みの進捗の評価・管理等を行っています。
(4)指標及び目標
「想いをつなぎ、一途に「かたち」に。マックスバリュ東海は、「笑顔」と「元気」、「幸せ」あふれる地域を共創します。」という基本方針(価値創造ストーリー)を実現するKGIとして「地域に生まれた、ありがとうの総量」を定めています。これは、地域との共創のなかで事業を拡大していこうという財務・非財務を融合した総合指標です。このKGIと連動した形で、KGIの達成・進捗につながる指標として部署間での協議を重ね各マテリアリティにKPIを設定しており、取り組みに一貫性をもたせ、着実な進捗をモニタリングしています。
KGI指標については、2027年2月期までに年間2億個(※)を目標に掲げており、当事業年度は年間1.9億個(※)となりました。
※お客さま、従業員、お取引先さま、株主さまとのつながりの一つひとつから「ありがとう」が生まれるものと仮定し、この数量を独自基準で集計しております。
|
KGI |
マテリアリティ |
解決の方策 |
KPI |
|
地域に生まれた「ありがとう」の総量 |
「笑顔」と「元気」、「幸せ」あふれる地域の共創 |
「人」の良さを活かした地域住民への 価値の提供 |
地域住民の満足度 |
|
コミュニティの中心となり地域の元気を共創 |
地域とのつながりの数 |
||
|
「もったいないゼロ社会」の実現 |
余すことのない食材・食品の活用 |
食品・食材の最大活用 |
|
|
資源の最大活用 |
資源活用の進捗度 |
||
|
エネルギー自給自足の実現 |
創エネルギー利用量 |
||
|
地域の「おいしい」「ありがとう」創造への挑戦 |
おいしさの追求 |
おいしさ指数 |
|
|
時間・場所に囚われない価値提供の実現 |
店舗外売上 |
||
|
地域の役に立つ事業の創造 |
現場の挑戦力 |
||
|
私に「うれしい」店づくり |
誰もが買い物を楽しめる商品・店舗づくり |
①笑顔指数 ②店舗の笑顔創出力指数 |
|
|
安全安心な商品の追求 |
①安全で安心な商品の追求 ②オーガニック商品売上高 |
||
|
災害時も安心できる店舗づくり |
災害対策の充実度 |
||
|
「やりたい」「ありたい」を応援する組織づくり |
仕事を通して自己実現できる組織づくり |
自己実現のしやすさ |
|
|
誰もが活躍できる組織づくり |
従業員の多様性度合 |
||
|
中長期的な目線での採用 |
末永く働いてくれる従業員数 |
||
|
助け合う組織・チームワーク力の向上 |
職場・店舗への愛着度合 |
||
|
地域や人との「つながり」を広げ深めるデジタルとの共存 |
デジタルを活用した付加価値の創出 |
価値創造時間の創出量 |
また、当社は上記「(2)戦略」において記載した人的資本・多様性に関する方針に基づき、次の指標及び目標を掲げております。
|
指標 |
2024年度実績※1 |
2025年度実績※1 |
|
|
基本理念への共感度 ※2 |
3.38 |
3.88 |
4.00 |
|
エンゲージメントスコア ※3 (レーティング) |
スコア:49.9 (レーティングB) |
スコア:50.2 (レーティングB) |
スコア:53.2 (レーティングBB) |
|
|
18.3% |
|
|
|
|
93.3% |
|
|
|
|
3.46% |
|
|
※1 2024年度実績は当社単体での実績を記載しております。2025年度実績及び2026年度目標は、当社グループの実績及び目標を記載しております。
※2 基本理念への共感はイオングループ共通の目標を達成していくための判断のよりどころが「イオンの基本理念」です。理念への共感こそが価値提供の基盤であり、お客さまや地域社会での貢献を実現すべく、全従業員が基本理念に共感している状態を目指します。基本理念への共感度はエンゲージメントサーベイの自社アンケート結果から算出したスコアであり、5段階にてスコア化(1.0~5.0)しております。
※3 エンゲージメントスコアは㈱リンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド」によって算出し、他社平均50.0に対する偏差値を開示しております。エンゲージメントスコアレーティングは、引き続き、組織の信頼関係が健全な状態であることを示すBランク以上になるよう、エンゲージメントの改善に取り組んでまいります。
(注)当社及び連結子会社における管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)リスク管理体制
当社グループは、当社代表取締役社長を最高責任者とし、社内取締役、常勤監査役、執行役員、関係部門長をメンバーとするリスクマネジメント委員会を設置しております。各執行役員がそれぞれ所管する部門における責任者となり、業務に関連して発生しうる潜在的なリスクを洗い出しております。また、当社事業における特徴的なリスクのみならず、一般的な企業経営リスク、外部環境の変化に伴うリスク等を含め、網羅的に把握する体制を構築しております。その上で、「全社ビジネスへの影響度」と「発生可能性」の二軸で重要度をマッピングし、重点リスクを決定します。プロセスは年次単位で行い、見直しを図っております。重点リスクごとに担当部門を選定し、当該部門の執行役員は、特定されたリスクに対する影響の緩和や回避のための計画策定と実施及び周知を担い、同委員会で定期的に進捗状況を報告しております。また、同委員会において検討された事項は取締役会に報告し、適宜指導を受ける体制としております。
(2)事業等のリスク
当社グループの経営成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因について主なものを記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障を来さないよう努力してまいります。
① 市場動向及び競争等に関するリスク
当社は、静岡県、愛知県、三重県、岐阜県、滋賀県、神奈川県及び山梨県において食料品を中心とするスーパーマーケット事業を展開しております。スーパーマーケット業界は業種業態を超えた競争が激化しており、また景気や商品価格の値上げなどによる個人消費の動向、異常気象等の影響を受けやすい業界でもあるため、これらの要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、ライフスタイルの変化、業種業態を超えた競争、外部環境の変化に対応できるよう、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境及び対処すべき課題等」に挙げました優先的に対処すべき課題に取り組んでおります。
② 食品の安全性に関するリスク
当社グループは、多様化するお客さまのニーズに応えるため、様々な食品を取り扱っております。また、取り扱う食品のうち生鮮・デリカ部門においては、業種業態を超えた競争上の差別化を図るためにインストア製造を行っております。さらに、連結子会社のデリカ食品株式会社において惣菜の製造・販売を行っております。
これらの食品につき、不適切な食材や異物の混入等の商品品質上の事故等が予期せぬ形で発生した場合は、当社グループの社会的信用の低下を招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、食品の「安全」「安心」を経営の最重要課題の一つとしておりますので、これらのリスクへの対応として、衛生管理や各種食品表示における従業員教育を実施しているほか、万が一事故等が発生した場合の対応及び善後策の実施を迅速に行うための品質管理体制を構築しております。
③ 出店開発及び賃借物件に関するリスク
当社グループは成長戦略として現在の店舗展開地域におけるドミナント化を志向しており、今後も新規出店を進める計画であります。
当社グループとしては、当然のことながら計画どおりの店舗開設及び当該店舗からの利益創造を最重要課題に据えておりますが、今後の出店開発において競合の激化や消費マインドの動向等により、店舗開設及び当該店舗からの利益創造が計画どおりに進捗しない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、多くの店舗において土地建物を賃借しております。これらの賃借店舗においては、契約期間満了後も営業を継続するためには賃貸人との契約期間更新の合意が必要となりますが、賃貸人側の事情で更新合意に至らない場合、営業を終了しなければならない場合があります。
これらのリスクへの対応として、当社は社内取締役、執行役員、関係部門長をメンバーとする出店開発会議を設置しており、新規出店候補案件や店舗の契約満了時の対応を様々な角度から慎重に検討しております。さらに、業種業態を超えた競争に打ち勝つとともに、お客さまのライフスタイルの変化、外部環境の変化に対応できる店舗フォーマットモデルを設定し、店舗の標準化を目指しております。
④ 減損会計の適用に関するリスク
当社グループは、店舗に係る有形固定資産及びのれんなどの無形固定資産を保有しております。店舗の収益性の低下により各店舗の簿価が回収できない場合、もしくは会計基準の変更がある場合、当該店舗について減損損失処理を行うことがあります。また、当社グループは、のれん等の経済価値が下落した場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、減損の兆候がある資産に対する運営の立て直しを行い、投資額を回収できるよう努めております。
⑤ 他企業の買収(M&A)等に関するリスク
当社グループは店舗展開地域におけるドミナント化を志向しているため、成長戦略の一環として同一地域内の他企業の買収または他企業への投資を行うことがあります。
しかし、今後M&A等が行われ、期待されるシナジー効果が発揮されない場合には、当社グループの業務運営、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、買収あるいは投資を検討する際には対象企業の事業、財務内容、契約等を入念に調査しております。
⑥ 人材の確保に関するリスク
当社グループは事業の特性上、現状は人材に大きく依存しており、店舗運営をはじめとした各分野において優秀な人材を確保・育成することが成長戦略に不可欠であります。また、人権尊重とダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの観点から、人種や年齢、国籍や性別にとらわれずに多様な人材が互いに認め合い、やりがいを持ち平等に活躍できる環境の整備や風土づくりを推進しております。
しかし、少子高齢化の進行による人口構成の変化等により、人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合や、労働需給の逼迫等により人件費が増加する場合、当社グループの業務運営、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、必要な分野において積極的な新規採用を行うとともに、一人が複数の役割をこなすことができる「多能工」の取り組みや各種教育の実施、設備導入による作業の省力化など、既存業務の効率化を絶えず進めております。
⑦ 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、店舗運営、商品調達その他多くの業務を情報システムに依存しており、その情報システムに何らかの事情により漏洩、改ざん、不正使用等が生じた場合、また、近年急増するサイバー攻撃によるインシデントが発生した場合、損害賠償義務やサービスの大規模な停止による損害及び対応費用の発生のほか、社会的信用の低下により業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、電源・通信回線の二重化、バックアップシステム構築、不正侵入防止の安全対策、信頼性の高い外部のデータ・センターへの業務委託等、情報システムの安全性を確保する体制を構築しております。
⑧ 個人情報の管理におけるリスク
当社グループは、小売事業の顧客から得た個人情報を保有しております。これらの個人情報が予期せぬ形で事件・事故等により流出した場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、当社グループでは個人情報保護方針を制定するとともに社内規程・マニュアル等を作成し、厳格な運用と従業員への教育を実施しております。また、個人情報の管理体制を強化する事を目的として「プライバシーマーク」を取得しております。また「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(マイナンバー法)」にあわせて、特定個人情報(マイナンバー)の情報漏えいを防ぐためのセキュリティー対策を導入しております。
⑨ 災害等に関するリスク
国内において当社グループが店舗展開する地域は東海地震、東南海地震及び南海地震の被害想定地域であります。店舗施設等の周辺地域においてこれらの大地震や津波その他台風等の自然災害が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、安否確認システムにより従業員が安否を速やかに報告する訓練を定期的に実施するなどの災害対策を講じているほか、イオングループ各社と協力しながらこれらの被災リスクを想定した防災訓練を年2回実施しており、災害時に事業を継続あるいは早期復旧するための体制を構築しております。
⑩ 人権問題への対応に関するリスク
人権への負の影響を防止・軽減するための対応(人権デュー・ディリジェンス)が不十分な場合は、調達、取引関係における影響や、当社グループのブランド価値毀損にもつながります。そのため、優先的に取り組む「重点人権リスク」に対して、対応結果の確認と今後の方向性の協議を行っております。その内容は、リスクマネジメント委員会を通じて取締役会に報告しております。
これらのリスクへの対応として、2024年に「人権基本方針」を策定し、人権啓発研修等の実施により、一人ひとりが人権に対する正しい理解と認識を深められるよう努めております。また、サプライチェーン上の人権課題への取り組みとして、製造委託先企業に対し「イオンサプライヤーCoC(行動規範)」及びグリーバンスメカニズム(苦情処理)を案内することにより、サプライチェーン上の人権尊重の重要性を啓蒙しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・個人消費の改善等により景気は緩やかな回復基調を示す一方で、米国の関税引き上げによる影響が懸念されるなど、依然として先行きの不透明な状況が継続しております。当社が属する食品スーパーマーケット業界においては、食品価格の上昇に伴う消費マインド低迷の影響を受けるとともに、配送費のコスト負担の増加、業種・業態を超えた競争環境の激化といった経営課題の継続など、厳しい経営環境にあります。
このような中、当社グループはブランドメッセージである「想いを形に、『おいしい』でつながる。」を具現化すべく、中期経営計画(2024~2026年度)で掲げた3つの基本戦略「事業構造の変革」「テクノロジーの活用を通じた付加価値の創造」「サステナビリティ経営の推進」に取り組みました。
[国内事業]
事業構造の変革におきましては、お客さまの購買行動に寄り添った取り組みを推進すべく、店舗力の強化として、「安さ実感 家計応援」商品を通じた価格訴求、イオンのトータルアプリ「iAEON」を活用したお買い得情報の提供、「AEON Pay」の利用促進に努めました。また、お買い得な価格で高品質な商品を提供する「トップバリュ」や、デリカ・冷凍食品・インストアベーカリーなど成長カテゴリーの品揃え拡大に取り組みました。商品面では、「じもの」(注釈1参照)の拡大に向け、じもの商品の発掘・育成の場として「じもの商品大商談会」をリアルとオンラインで開催したほか、地元の原材料を使用した商品や地元人気店の味を再現した商品など地域とのつながりを広げる商品開発を進めました。「ちゃんとごはん」(注釈2参照)については、より豊かな食生活をサポートする「ちゃんとごはんSTUDIO」を活用し、店舗やSNSを通じた情報発信や料理教室を開催したほか、健康キャンペーンや学生との共同開発弁当の販売に取り組みました。店舗展開では、2025年7月にマックスバリュエクスプレス御器所2丁目店(名古屋市昭和区)、12月に「おいしさ、すぐそこ、毎日を便利に。」をコンセプトとする都市型小型店として、マックスバリュエクスプレス今池駅南店(名古屋市千種区)、マックスバリュエクスプレス大曽根駅西店(名古屋市北区)、マックスバリュエクスプレス平安通駅前店(名古屋市北区)を3店舗同日に開設し名古屋市でのドミナント強化を進めたほか、同じく12月に、旬と鮮度にこだわったじものを含む生鮮商品の充実をはじめ、地元の「とりめし」を使用した弁当の提供など、生鮮・デリカ部門の強みを打ち出したマックスバリュ高浜呉竹店(愛知県高浜市)を開設するなど、計5店舗を新規開設いたしました。また、10月にマックスバリュ豊橋橋良店(愛知県豊橋市)、11月にマックスバリュ小牧堀の内店(愛知県小牧市)を改装し、お客さまにたくさんのワクワクを感じていただくために、生鮮・デリカ部門における専門店を意識したこだわり商品の販売、加工食品や冷凍食品などご利用頻度の高い商品を毎日お買い得な価格で提供しております。加えて、7月にマックスバリュエクスプレス浜松早出店(浜松市中央区)、11月にマックスバリュエクスプレス香良洲店(三重県津市)を、お客さまの利便性向上と効率的な店舗運営を追求した小型店モデルへ転換するなど、既存店舗の改装を計10店舗にて実施しました。これらの結果、店舗数は静岡県109店舗、愛知県61店舗、三重県48店舗、滋賀県6店舗、岐阜県8店舗、神奈川県16店舗、山梨県1店舗の計249店舗となりました。新たな顧客接点の創出では、地域のお買物の利便性向上と地域活性化に貢献するため、移動スーパーを新たに9台稼働し累計43台へと拡大しました。また、無人店舗「Maxマート」の新規開設を進め累計200店舗体制へ拡大するとともに、ネットショップにおけるじもの商品の品揃え強化、ネットスーパーの販促強化、Uber Eatsを利用した配達サービス拡大を行いました。
テクノロジーの活用を通じた付加価値の創造におきましては、サービスレベル向上による生産性の改善を目的に、電子棚札の導入やセルフレジの増設を進めました。また、発注業務の精度向上と負担軽減に向け、既に農産部門で導入している日本気象協会が提供する気象データを用いた自動発注支援システムを、新たに畜産部門にも拡大しました。加えて、当社の取り組みや販促情報をお客さまに売場でお伝えする、デジタルサイネージの導入を進めております。
サステナビリティ経営の推進におきましては、2024年4月に制定した当社の「サステナビリティ基本方針」に基づき、これまで以上に地域社会への貢献度を高めつつ、持続的な企業価値向上を目指した取り組みを進めております。
環境保全・社会貢献活動の観点では、お客さまと同じ地域社会の一員として、店舗を通じて直接お客さまと接することができる事業特性を活かし、「地域社会との共生」「脱炭素社会の実現」「資源循環の促進」「生物多様性の保全」を進めております。地域社会との共生については、地域の活動支援を目的に、「しずおか富士山WAON」「あいち三英傑WAON」などのご当地WAONの運用を通じて、お客さまのご利用金額の一部を各自治体に寄付したほか、被災地の復興支援に向けた緊急支援募金・義援金募金の実施、地域のライフライン整備のための防災協定の締結や、地域とのつながりを深めるべくお買物支援や見守り活動に関する協定締結を進めております。脱炭素社会の実現に向けては、再生可能エネルギーへの転換を進めるべく、太陽光発電システムの導入を進めております。資源循環の促進への取り組みとして、循環型社会の構築に向けリサイクル資源の回収と再利用に努めたほか、お客さまとともに食品ロスについて考え地域の一員として食品ロス削減に取り組むべく、全店舗にて「イオン フードドライブ」をスタートしました。生物多様性の保全のために、マックスバリュ高浜呉竹店の新規開設にあわせた「イオン ふるさとの森づくり」植樹祭の開催や、地域の皆さまとともに行う社会貢献活動として多様な募金活動に取り組んだほか、売上の一部を地域の保全活動や活性化に活用いただく「ありがとうキャンペーン」活動の推進に加え、持続可能な社会の実現に向け、「イオン ハートフル・ボランティア」における取り組みの一環として三重県の海岸部清掃を継続しました。
働く環境の整備の観点では、働き方に関する意識改革の取り組みを継続しながら、より主体的に成長でき、働きがいにつながる社員教育・研修体制の充実に努めました。主な教育施策として、「次世代人材の育成」「理念・未来ビジョンの浸透」に取り組んでおります。次世代人材の育成に向けては、「ブラザー・シスター制度」の継続により、新入社員のフォローアップとともに、若手社員間での双方向のコミュニケーションが可能な体制の整備を進めております。また、現場力の強化を進めるべく、部下のキャリア自律を支援する店長向けキャリア研修を継続するとともに、その対象を副店長にまで拡大しました。加えて、新たにバイヤー業務を遂行するために必要とされるスキルを習得する「商品部員研修」を実施したほか、企業経営に必要な知識を体系的に学ぶ「ベーシックマネジメントプログラム」を実施しました。理念・未来ビジョンの浸透のために、店舗・本社間における意思疎通を深めることで会社として目指すべき方向性の認識を共有すべく、本社従業員がメンターとなり店舗との情報伝達・意見交換及びビジョンの浸透を進める「月例ミーティング」を継続しました。
ダイバーシティ経営推進の取り組みでは、多様な人材が活躍でき、柔軟な働き方を選択できる「短時間正社員制度」を導入しました。また、店舗管理者を目指す女性社員を対象とした「なでしこ勉強会」を実施したほか、女性副店長を対象とした座談会を実施しました。加えて、健康経営推進の取り組みとして、従業員の健康リテラシー向上に努めるべく、特定保健指導の受診勧奨や禁煙プログラムの提供を促進した結果、経済産業省と日本健康会議が共同で行っている認定制度「健康経営優良法人」に3期連続で認定されました。
これらの取り組みの結果、通期における全店売上高の前期比は102.8%、既存店売上高では101.9%となりました。なお、同対比に用いた数値は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用していない数値となります。
[連結子会社]
国内にて惣菜や米飯等を製造・加工するデリカ食品株式会社におきましては、地産域消の拡大に向けたじもの食材を使用した商品の開発・販売に取り組んだほか、商品改廃と教育体制の整備に努めました。
イオンマックスバリュ(広州)商業有限公司におきましては、当連結会計年度にて清算を結了しました。
(注釈1)「じもの」・・・当社では、地元で長年親しまれている商品や地元企業さまが生産する商品など、
それぞれの地域に根ざした商品を「じもの」と呼び、これら商品の販売活動を通じて、地域の
活性化を応援しております。
(注釈2)「ちゃんとごはん」・・・当社では、お客さまに健康でいきいきとした生活を送っていただくため、
バランスの良い食事、すなわち“ちゃんとごはんを食べる”ことを知っていただく機会として、
健康的な食生活のご提案や、食事バランスを考慮したお弁当や惣菜の紹介などに取り組んでおり、
このような取り組みの総称を「ちゃんとごはん」と呼んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
(ア)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し、169億84百万円増加し、1,524億5百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比し、83億80百万円増加し、553億53百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比し、86億4百万円増加し、970億52百万円となりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の成績は、営業収益3,849億51百万円(前期比2.0%増)、営業利益135億57百万円(同3.6%減)、経常利益137億71百万円(同2.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益102億49百万円(同9.2%増)となりました。
(ウ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し103億64百万円増加し、478億35百万円となりました。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、196億72百万円(前連結会計年度は97億61百万円の収入)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果支出した資金は、66億54百万円(前連結会計年度は108億65百万円の支出)となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果支出した資金は、26億67百万円(前連結会計年度は22億30百万円の支出)となりました。
当社グループは、「スーパーマーケット事業」と「その他事業(ミスタードーナツ、不二家のFC事業等)」の2つを事業セグメントとしております。「その他事業」については、報告セグメントとして区分する重要性が乏しいため、「その他事業」を「スーパーマーケット事業」に結合した結果、報告セグメントが単一となるため、セグメント情報の開示は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社グループは、「スーパーマーケット事業」と「その他事業(ミスタードーナツ、不二家のFC事業等)」の2つを事業セグメントとしております。「その他事業」については、報告セグメントとして区分する重要性が乏しいため、「その他事業」を「スーパーマーケット事業」に結合した結果、報告セグメントが単一となるため、セグメント情報の開示は省略しております。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成のための重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績
(ア) 財政状態
・資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し、169億84百万円増加し、1,524億5百万円となりました。これは現金及び預金の増加33億58百万円、未収入金の増加46億50百万円、関係会社預け金の増加70億円などによるものであります。
・負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比し、83億80百万円増加し、553億53百万円となりました。これは買掛金の増加54億10百万円などによるものであります。
・純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比し、86億4百万円増加し、970億52百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上102億49百万円、剰余金の配当による減少23億90百万円などによるものであります。
(イ) 経営成績
|
|
2026年2月期 |
|||||
|
|
当社 (百万円) |
増減額 (百万円) |
前期比(%) |
連結 (百万円) |
増減額 (百万円) |
前期比 (%) |
|
営業収益 |
382,963 |
10,463 |
102.8 |
384,951 |
7,533 |
102.0 |
|
売上高 |
374,930 |
10,264 |
102.8 |
377,031 |
7,455 |
102.0 |
|
売上総利益 |
100,982 |
1,115 |
101.1 |
101,636 |
690 |
100.7 |
|
営業利益 |
13,449 |
△576 |
95.9 |
13,557 |
△504 |
96.4 |
|
経常利益 |
13,659 |
△392 |
97.2 |
13,771 |
△313 |
97.8 |
|
当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純利益 |
10,007 |
779 |
108.5 |
10,249 |
861 |
109.2 |
・営業収益
当連結会計年度における営業収益は、海外子会社であるイオンマックスバリュ(広州)商業有限公司の清算に伴う店舗閉鎖がありましたが、国内事業において、小型店1店舗、都市型小型店3店舗を含む5店舗の新規出店及び店舗の業態変更や大型改装を含む10店舗の改装を実施するとともに、引き続き消費動向の変化への対応に注力したことや、ノンストア事業の展開を拡大したことなどにより客数・客単価が前期を上回って推移し、営業収益は3,849億51百万円(前期比102.0%)となりました。
営業収益を部門別、地域別に分解した情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、1,016億36百万円(前期比100.7%)となりました。お買い得感を打ち出した価格戦略の見直しにより、売上総利益率が27.0%と前期に比べ0.3ポイント低下いたしましたが、売上高が前期比102.0%と伸長したことによります。
・販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、960億円(前期比101.3%)となりました。人件費は、電子棚札やセルフレジの導入など引き続き効率化投資を実施したことにより生産性が向上し人件費率は改善しました。設備費は、冷凍・冷凍ケースの設備刷新及び再生可能エネルギー活用等で電気使用量の増加を抑制しました。その結果、売上高販管費率は25.5%と前期に比べ0.1ポイント改善いたしました。
・営業利益
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ5億4百万円減少し、135億57百万円(前期比96.4%)となり、売上高営業利益率は3.6%となりました。
・経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ3億13百万円減少し、137億71百万円(前期比97.8%)となり、総資本経常利益率は、9.6%となりました。
・特別利益、特別損失
当連結会計年度における特別利益は、イオンマックスバリュ(広州)商業有限公司の清算に伴う債務免除益等により4億50百万円(前連結会計年度は発生なし)となりました。また、特別損失は前連結会計年度に比べ4億53百万円増加し、12億69百万円(前期比155.6%)となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ3億16百万円減少し、129億52百万円(前期比97.6%)となりました。税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度に比べ11億85百万円減少し、26億95百万円(前期比69.5%)となりました。その主な要因は、イオンマックスバリュ(広州)商業有限公司の清算結了に伴い、法人税等が減少したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ8億61百万円増加し、102億49百万円(前期比109.2%)となり、自己資本当期純利益率は11.1%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し103億64百万円増加し、478億35百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、196億72百万円(前連結会計年度は97億61百万円の収入)となりました。これは税金等調整前当期純利益129億52百万円、減価償却費55億48百万円、仕入債務の増加額55億14百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、66億54百万円(前連結会計年度は108億65百万円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出65億1百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、26億67百万円(前連結会計年度は22億30百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払額23億90百万円などによるものであります。
(イ) 資本政策上の指標数値の実績
|
(連結) |
|
|
|
|
|
|
|
2022年2月期 |
2023年2月期 |
2024年2月期 |
2025年2月期 |
2026年2月期 |
|
売上総利益率 (%) |
27.4 |
27.0 |
27.5 |
27.3 |
27.0 |
|
売上高営業利益率 (%) |
3.2 |
3.0 |
3.8 |
3.8 |
3.6 |
|
ROE(自己資本当期利益率)(%) |
10.6 |
8.6 |
10.8 |
11.1 |
11.1 |
|
・売上高当期利益率 (%) |
2.2 |
1.8 |
2.3 |
2.5 |
2.7 |
|
・総資本回転率 (回) |
2.8 |
2.9 |
2.8 |
2.8 |
2.6 |
|
・財務レバレッジ (倍) |
1.7 |
1.7 |
1.6 |
1.6 |
1.6 |
ROE(自己資本当期利益率 =売上高当期利益率×総資本回転率×財務レバレッジ)についての分析
当連結会計年度のROEは11.1%であり、前連結会計年度の11.1%からの変動はありませんでした。ROEを構成する売上高当期利益率は2.7%(前連結会計年度は2.5%)と前連結会計年度に比し0.2ポイント上昇した一方、総資本回転率は2.6回(前連結会計年度は2.8回)と前連結会計年度に比し0.2回低下したためであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
2027年2月期の連結経営成績予想(2026年3月1日~2027年2月28日)
|
|
(%表示は、対前期増減率) |
|
|
営業収益 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属 する当期純利益 |
1株当たり 当期純利益 |
||||
|
|
百万円 |
% |
百万円 |
% |
百万円 |
% |
百万円 |
% |
円 銭 |
|
通期 |
400,000 |
3.9 |
14,700 |
8.4 |
14,700 |
6.7 |
9,300 |
△9.3 |
291.66 |
連結経営成績の予想につきましては、上記のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。その他、経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度において、当社グループは、新店に15億93百万円、既存店舗の活性化に19億60百万円の投資を行うとともに、他の既存店舗等につきましても電子棚札やセルフレジなどの導入を進めてまいりました。その総額は73億82百万円(未払金調整前)となりました。
当社は、フリー・キャッシュ・フローを営業活動により獲得したキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計として定義しており、重要な資金の調達源として位置づけております。当連結会計年度においては、フリー・キャッシュ・フローは130億18百万円となり、財務活動により支出した26億67百万円を含めて、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比し103億64百万円増加し478億35百万円となりました。小売業である当社グループは、日々の売上金の入金があり、運転資金とフリー・キャッシュ・フローの区分けが必要な財政状況下にはなく、十分な水準の手元流動性を確保しております。一方で、今後の事業展開に伴う新たなる資金需要に対しての機動的対応策として金融機関からの借入も選択の範囲においております。当社グループと各取引金融機関は現在良好な関係にあり、また、下記キャッシュ・フロー指標のトレンドの数値は、主としてリース会計上のリース債務及びその利息により構成されており、新たなる借入負担に対する余力を備えております。
|
キャッシュ・フロー指標のトレンド |
2023年2月期 |
2024年2月期 |
2025年2月期 |
2026年2月期 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
20.0 |
9.9 |
18.9 |
7.3 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
53.2 |
117.2 |
51.4 |
115.7 |
(注)各指標は以下の算式を使用しております。
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー÷利払い
営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
|
契約会社名 |
契 約 名 称 |
相手方名称 |
内 容 |
契約期間又は契約締結日 |
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
トップバリュ商品販売基本契約 |
イオントップバリュ株式会社 |
イオンPB商品の販売 |
2008年6月21日から |
|
2009年6月20日まで |
||||
|
(以降1年毎自動更新) |
||||
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
商品券共通利用契約 |
イオンリテール株式会社 |
イオン商品券の販売・利用 |
2012年10月21日から |
|
2013年2月28日まで |
||||
|
(以降1年毎自動更新) |
||||
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
ITサービス基本契約 |
イオンアイビス株式会社 |
情報の授受・情報システムの利用 |
2019年5月1日から (以降1年毎自動更新) |
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
ロイヤルティ契約 |
イオン株式会社 |
グループ経営ノウハウ利用・ブランド使用 |
2023年3月1日から 2024年2月29日まで (以降1年毎自動更新) |
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
商品売買基本契約 |
イオン商品調達株式会社 |
H&BC商品・グロサリー商品・デイリー商品の販売 |
2022年10月21日から |
|
2023年10月20日まで |
||||
|
(以降1年毎自動更新) |
||||
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
イオン総合物流システム 利用等に関する契約 |
イオングローバルSCM株式会社 |
物流業務委託 |
2009年11月21日から |
|
2010年2月20日まで |
||||
|
(以降1年毎自動更新) |
||||
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
WAONPOINT 加盟店契約 |
イオンマーケティング株式会社 |
グループ共通電子マネーの利用 |
2017年2月28日から |
|
2018年2月27日まで |
||||
|
(以降1年毎自動更新) |
||||
|
マックスバリュ東海 株式会社 |
ITサービス基本契約 |
イオンスマートテクノロジー株式会社 |
グループ公式アプリ その他ITサービスの提供 |
2022年3月1日から |
|
2027年2月28日まで |
||||
|
(以降1年毎自動更新) |
特記すべき事項はありません。