(1) 成長拡大への取組み
当社グループを取巻く環境は、気候変動に対する時間消費価値の変化、日本国内の少子化対応、アセアン各国の競争激化、原材料や人件費等のコスト増加、更には企業価値向上に対する資本市場の要請の高まり等、成長拡大に向けてはこれらの対応が急務となっております。
この環境変化に対応すべく当社グループでは「現中期経営計画(2024年~2026年)」を更新し、新たに「新中期経営計画(2026年~2030年)」を推進してまいります。同計画では、経営課題として「社会トレンドに対応した国内主力事業の強化」「海外における既存店の顧客価値及び競争力向上」「事業多層化を前提とした企業価値向上」「財務体質の一層の改善」に対処してまいります。
この課題を踏まえ、「こどもたちの夢中を育み、“えがお”あふれる世界をつくる。」というパーパスの実現に向けた企業の方向性を示す「ビジョン」を改め、顧客への提供価値を従来の「子どもが楽しい」から「親も子どもも楽しい」へと範囲を拡大し事業を推進してまいります。
重点方針としては、「イオン生活圏」等を基軸とした当社独自の強みを活かした戦略を推進するとともに、「国内事業の成長路線回帰」「事業/業態間のシナジー追求」「メリハリのある海外事業戦略」「事業ポートフォリオ経営の進化」「財務健全化の達成」「収益貢献に直結するDX戦略」を推進いたします。更にサステナビリティ方針並びにマテリアリティに基づく活動を継続し、持続可能な社会への貢献と企業価値向上の両立に向け邁進してまいります。
(国内事業)
国内事業では、環境変化による新たな消費ニーズを捉え、自社の競争優位性を活かした成長機会への参入及び事業拡大を積極的に進めてまいります。
2025年度に出店した、アミューズメントの新業態である「クレーン横丁 極」、及びプレイグラウンドの新業態である「のびっこジャンボ」「のびっこピクニック」については、市場成長性、利益創出力、資本効率性いずれも高いポテンシャルをもつ業態として優先的に投資を実行し、「新中期経営計画」の成長ドライバーの役割を担います。「クレーン横丁 極」は食料品・日用品を主な品ぞろえとし、お客さまに楽しい買い物体験する価値を届ける事で、新たな客層を開拓するモデルとして出店拡大いたします。「のびっこジャンボ」「のびっこピクニック」は子どもの遊び場としての機能に加え、保護者同士のコミュニティとしての価値を高め、商業施設の時間滞留及び集客機能として貢献を果たしてまいります。
既存業態である「モーリーファンタジー」及び「カプセルトイ・クレーン専門店」では、資本効率性向上と安定した収益源として、「新中期経営計画」における成長原資としての役割を担います。また、各業態同士における複数出店により、業態間でシナジー創出力を発揮し、事業全体の収益性を最大化させてまいります。
そのほか、会員制度のOneID化により顧客と事業を跨いだデジタル会員制度を構築し、顧客生涯価値(LTV)及び顧客ロイヤルティの最大化を目指してまいります。
(海外事業)
海外事業では、各国における競争環境の激化を踏まえ、従来の成長重視から利益率重視への方針転換を図ってまいります。既存店においては、市場環境を精査しながら個店別の資本効率を考慮した活性化、競争環境を意識した価格政策、不採算店舗の整理、会員機能の強化等を進めると同時に、海外業態モデルにおける競争優位性の再構築を進めてまいります。
新規出店においては、ベトナムを除く各国は、過去の出店速度を抑制しつつ、投資負担の少ない低価格業態モデルを主力とし、競争優位性がある地方都市へ出店してまいります。ベトナムにおいてはイオングループの出店拡大に伴い、一つの商業施設に複数出店を行い収益性と効率性を重視した出店戦略を進めてまいります。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下、「KPI」という。)は営業利益、ROE、自己資本比率であります。2026年度の目標値は売上高980億円、営業利益80億円、ROE25.7%、自己資本比率15.5%であります。
当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み
イオングループでは「イオンサステナビリティ基本方針」のもと、環境面では「脱炭素社会の実現」、「生物多様性の保全」、「資源循環の促進」、社会面では「社会の期待に応える商品・店舗づくり」、「人権を尊重した公正な事業活動の実践」、「コミュニティとの協議」を重点課題に設定し、「持続可能な社会の実現」と「グループの成長」の両立を目指しております。
当社では、2022年にこれまでの社是を昇華させた「パーパス」を制定、そしてサステナビリティ経営の方向性を示す「サステナビリティ方針」を策定いたしました。また、企業の持続的成長に向けた重要課題(マテリアリティ)を特定し、有価証券報告書提出日現在においては、S(社会面)で3つ、E(環境面)で1つ、G(ガバナンス面)で1つの合計5つの課題を設定しております。これらマテリアリティの実効性を高めるため、取締役・執行役員を含めた部署横断型チームをマテリアリティごとに結成し、定期的な進捗管理を行いサステナビリティ経営の実効性を高めております。
https://www.fantasy.co.jp/company/sustainability/sustainabilitypolicy/
当社は、サステナビリティ経営の目標数値や取り組みの進捗を管理することを目的に、取締役会の諮問機関として「サステナビリティ委員会」を設置しております。委員会は、代表取締役社長を委員長として、委員の3分の1以上を社外の有識者から選任し、取締役会から諮問を受けた内容について協議、答申いたします。
「サステナビリティ委員会」の下部組織として、特定したマテリアリティごとに部署横断型チーム「サステナビリティ倶楽部」を設置し、具体的な取り組み内容を検討・実行いたします。各倶楽部は、次世代を担う人財がリーダーとして活動し、具体的な指標と目標を設定し取り組みを進めております。

当社が目指す社会価値及びマテリアリティ(重要課題)について、SDGsなどを参考に社会課題を洗い出し、自社としての重要度及びステークホルダーにとっての重要度という2軸で検討し、以下のマテリアリティを特定いたしました。サステナビリティ経営にあたっては、これらマテリアリティに沿った施策を立案し推進しております。
<イオンファンタジーのマテリアリティ>
・こどもたちの未来への貢献 ・従業員がいきいきと働ける組織づくり
・地域社会とのコミュニケーションの深化 ・脱炭素社会、循環型社会、生物多様性保全の実現
・コーポレート・ガバナンスの強化
<マテリアリティの特定プロセス>
また、当社は、持続可能な社会と企業成長の両立を目指し、2022年9月、TCFDの提言に賛同を表明いたしました。気候変動問題が当社の事業活動に対して及ぼす影響など、リスクと機会の分析を進め、その結果を経営戦略や取り組みに反映していくとともに、さらなる開示情報の充実に努めてまいります。なお、気候変動に伴う主なリスクと機会については次のとおり分析しており、これらのリスクと機会に対応するための施策を推進しております。
<リスク>
・炭素税等温室効果ガス排出規制政策の影響を受け、仕入原価や資材等コストの増加
・エネルギー利用の規制等の影響を受け、店舗の営業に関する制限(営業時間等)を受けることによる減収
・異常気象の頻度と規模の拡大がもたらす店舗・従業員等への補填補修コストの増加
・異常気象の頻度と規模の拡大がもたらす店舗の休業・時短営業の発生による減収
<機会>
・環境を意識した遊戯機械・遊具の開発・品揃えが増えることによる収益機会の拡大
・「プレイグラウンド事業」の接客力等オペレーションの競争力強化による収益の拡大
<対応>
・省エネルギー対応の推進 ・3Rの推進
・再生エネルギー調達の拡大 ・新たなビジネスモデルの展開
当社は、当社グループ全体のリスクマネジメント及びコンプライアンスの推進を目的として内部統制委員会を設置し、その下部組織としてリスク管理分科会、コンプライアンス分科会を設置しております。内部統制委員会の委員長は代表取締役社長、各分科会の委員長は、リスクマネジメント及びコンプライアンスを統括する管理部門責任者が務めております。同委員会は、人財リスクや情報セキュリティ、BCP等のサステナビリティ関連リスクを含む、国内外グループ各社における各種リスク評価の結果を集約し、グループの横断的なリスクへの対策立案と推進管理を行い、その結果を定期的に取締役会に報告し、必要な指示を受けております。
また、取締役会諮問機関として委員の3分の1以上を外部有識者から構成する「サステナビリティ委員会」を設置しております。半期ごとに開催し、持続的成長に向けた長期的課題であるマテリアリティの進捗管理や計画の修正、最新動向の共有等を行い、その結果を定期的に取締役会に報告し、必要な指示を受けております。詳細は「
以下のとおり、マテリアリティごとに指標及び目標を設定しております。

<マテリアリティごとの取り組み結果>
(2) 人的資本に関する考え方及び取り組み
当社は持続的に成長していくための原動力は「人財」であり、人財育成は極めて重要であると認識しております。「日々の変化に自ら意思を持って対応し、周囲とともに成長しながらチームとして成果を出すことができる人財」を目指す姿とし、当社の「人財」であるファンタジーピープル(イオンファンタジーで働くすべての人々)の "えがお" はこどもとそのファミリーの "えがお" の源泉であると考え、従業員がいきいきと働ける組織づくりを進めてまいります。
従業員がいきいきと働ける環境づくりのために「すべてのファンタジーピープルが仕事もあそびも夢中になれる会社」を長期目標とし、「ダイバーシティの推進」、「えがおを支える専門人財の育成」、「意欲ある人が自ら成長していける仕組みづくり」、「経営者育成」を行ってまいります。
① 人的資本に関する戦略
<多様性の確保について>
当社は、成長の原動力は「人財」であると認識しております。この認識のもと、特に海外進出しているグローバル企業として、持続的成長のためには多様な価値観を活かす「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」の推進が重要な戦略であると捉え、積極的に取り組んでおります。
まず、当社では性別・国籍・年齢・キャリアを問わず、優秀な人財の採用・起用を積極的に行っております。現在、執行役員1名、海外子会社社長1名は女性で、内1名は外国籍です。また、事業の多角化に必要な専門人財(IT・クリエイター・コンプライアンス・経理など)の確保も強化しており、2025年度は計9名をキャリア採用いたしました。
また、障がい者雇用にも注力し、障がいをお持ちの方が安心して継続的に働ける環境を整えております。店舗での職場見学会や実習を通じ、応募者の不安を軽減し採用に繋げていくとともに、入社後の定期面談及び社外相談員によるサポートを行っております。その結果定着率も向上し、法定雇用率をはるかに上回る雇用を維持しております。
上記を含めたダイバーシティ推進活動の結果、2023年の「プラチナくるみんマーク」、2024年の「プラチナえるぼし」の獲得に加え、2024年第14回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の「経済産業大臣賞」を受賞しております。「プラチナくるみん」と「プラチナえるぼし」のダブル認定は、イオングループで初めての快挙となっております。
このように、多様な人財の確保はもちろん、全ての従業員がいきいきと働きやすい環境づくりに向けて引き続き取り組んでまいります。
<育成について>
当社は「多様化する価値観を大切にしながら、各職位に必要なマネジメントスキルと各職務に必要な専門知識を習得する機会を提供し、自ら考え行動し、成長し続けられる人財を育成することで、会社の生産性と競争力の向上に寄与する」ことを当社の教育制度のあるべき姿とし、毎年プログラムの拡充を図ってまいりました。特に、すべてのお客さまによりよいサービスをご提供できるよう現場力の向上を目的とし、階層別の現職研修にも注力しております。また、幹部育成の一環として、2025年度には経営幹部および次期経営幹部候補へ社外の人財との交流を通じて、経営の知識を深め、会社の成長を加速させる目的で越境学習の機会の提供をスタートしました。
そして、会社主催の研修に加え、自己啓発に意欲をもつ従業員が職位や雇用形態に関係なく、自ら学べる制度(イオンファンタジー自己啓発プログラム)を構築しております。受講費用を全額会社負担とし、職務に必要なスキルの習得に向けて、多くの従業員が自ら受講に応募し、学んでおります。また、2025年から従業員のキャリア支援を始めております。当社にはキャリアコンサルタント国家資格保持者3名が在籍しており、有資格者が主体となり、新卒やキャリア採用社員向けの研修の開催、若手を対象とするキャリア面談を行うことで、自律的なキャリア形成ができる風土構築に取り組んでおります。
一方、マテリアリティの一つである、従業員がいきいきと働ける組織づくりに向けてエンゲージメントサーベイを実施し、ファンタジーピープル一人ひとりにとって働きがいのある職場の実現に向けて取り組んでおります。
② 人的資本に関する指標と実績
当社の各取り組み内容の指標と実績は以下のとおりです。
③ イオングループの重点指標に関する実績と目標
・基本理念への共感度は、エンゲージメントサーベイ独自設問結果から算出したスコアになります。
※5段階にてスコア化(1.0~5.0)しております。
・エンゲージメントスコアの算出は、㈱リンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド」によって算出しております。他社平均50.0に対し、当社は53.6、レーティング「BB」(全11段階中上から5番目)を獲得しております。
当社グループの事業展開、経営成績その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項、並びに必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
なお、当社グループは、これらのリスクの可能性を認識した上で、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の施策などにより、発生の回避、発生した場合の対応に努める所存であります。
記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
当社グループは、日本、中国、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア及びベトナムにおいてショッピングセンター内遊戯施設の設置運営を事業とし、主に3才から7才の子どもたちを対象に展開しており、その収益は国内市場に大きく依存しております。日本のアミューズメント業界は2015年より市場規模は改善傾向であるものの、余暇市場の多様化や家庭用ゲームの普及、スマートフォンを使用したゲームアプリの人気などによりピーク時より約3割減少しております。さらに直面している少子化問題により、当社グループ施設を利用する子どもたちが減少する可能性があります。これらにより、当社グループの業績が低迷する可能性があります。
当社グループは、ショッピングセンター内に出店し、遊戯施設を運営しております。同じ出店形態を主体とする企業と競合しており、さらに最近では、単独の出店形態を主体とする企業もショッピングセンター内への出店を積極的に進めております。これら競合する企業は、当社グループの施設より広い面積で、子どもたちを中心とした家族も対象として、同一又は近隣ショッピングセンターへの出店を加速させております。このような競争の激化は、当社グループの出店戦略及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、ショッピングセンター内に出店し主に3才から7才の子どもを対象とした遊戯施設を運営しております。感染症が発生した場合、子どもたちが多く集まる施設への来店が減少し、当社グループ施設への来店も減少することが考えられます。さらに感染が拡大した場合、当社グループ施設が臨時休業せざるを得ない状況となることが考えられます。2020年に発生した新型コロナウイルスの感染拡大により、当社グループ施設は、国内、中国及びアセアンにおいて、臨時休業することになり、当社グループの業績に影響を及ぼしました。将来、このような感染症の流行が長期的に続く場合は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはイオングループの一員であり、グループ内外のショッピングセンターにおける遊戯施設の運営を行っております。2026年2月28日現在における直営店1,292店舗のうち、イオングループのショッピングセンター内店舗数は806店舗となっております。したがって、今後、イオングループの属する業界を取り巻く環境変化や業界再編等で、集客力が変動した場合には、当社グループの業績も影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの低減を図るため、イオングループ外の商業施設や駅前繁華街への進出を推進し、イオングループ外への出店を加速してまいります。
消費税率が引き上げられると個人消費が一時的に落ち込む可能性がありますが、とりわけレジャーや娯楽への支出は最優先で抑えられ、さらに税率が引き上げられた場合は、長期的に抑制される可能性があります。これにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、中国、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア及びベトナムにおいて事業を展開しております。海外における事業活動は、経済成長の動向や為替相場の変動に加えて、投資、貿易、外貨、税及び営業許可に関する法的規制の変更、生活習慣の相違、労使関係及びその他の政治的・社会的要因により、影響を受ける可能性があります。また当社グループの施設に類似したプレイグラウンド施設が増加しており、今後、さらに競争が激化することにより、当社グループの業績に及ぼす影響が大きくなる可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの低減を図るため、海外展開にあたっては、採算性、市場拡大余地、為替変動リスク、税及び営業許可に関する法的規制等を慎重に検討し総合的に判断することとしております。
国内のアミューズメント施設運営業務は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(以下、「風営適正化法」という)の第2条第一項第5号に基づき、都道府県公安委員会の営業許可を受けることが必要な場合があります。その内容は、施設開設及び運営に関する許認可申請制度、営業時間の制限、入場者の年齢による制限、遊技料金等の規制、施設の構造・内装・照明・騒音等に関する規制事項等であります。
当社グループは2026年2月28日現在、国内直営788店舗のうち118店舗で「風営適正化法」の許認可に基づき営業を行っております。許認可対象外の店舗は、「風営適正化法」第2条第一項第5号の政令で定められた対象外施設に該当する「大規模小売店舗内の区画された施設」であり、ⅰ)主に小売業に集来する顧客が利用するものであること、ⅱ)営業時間が小売部分と同一であること、ⅲ)当該施設の外部から当該施設の内部を容易に見通すことが出来ること等により、関係諸官庁より許認可対象外施設であると判断されたものであります。今後も、当社グループは「風営適正化法」の規制を遵守し、施設の設置及び運営をしてまいりますが、許認可店舗の営業活動は一部制限されており、対象外店舗であっても法的規制の変更により、許認可対象店舗となる可能性があります。
さらに、許認可対象店舗が増えていく場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが目指す「安全・安心な店作り」を行うために、子どもたちへのフレンドリーな接客や楽しいイベントの提供及び迅速正確なオペレーションができる人材を採用・育成することが重要な課題となっております。最近において、すでに人材確保が困難な雇用環境となっており、必要な人材を確保できない場合、店舗の運営に支障をきたす可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、一部会員制度の情報など業務上必要な個人情報を保有しております。これら個人情報に関しては、社内規程を制定し必要な教育を実施するなど重要性を全員に周知し、その取り扱いには十分留意しておりますが、当該情報が外部に流出した場合には、当社グループへの信頼が低下することなどにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業内容に関連して、不当景品類及び不当表示防止法、食品衛生法等の法令による規制を受ける場合があります。これらの法的規制が変更された場合、店舗の営業活動に影響を及ぼし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
<連結業績>
当社は「こどもたちの夢中を育み、“えがお”あふれる世界をつくる。」というパーパスの実現に向け中期経営計画(2024年~2026年)を策定し、持続可能な社会への貢献と企業価値を高めるべく事業活動を推進しております。
当連結会計年度(2025年3月1日~2026年2月28日)における当社及び海外子会社の連結業績は、売上高932億90百万円(前期比6.9%増)、営業利益61億14百万円(同40.7%増)、各国為替レートが期首から円安に進み、営業外収益に為替差益18億21百万円(前期為替差損4億57百万円)を計上した結果、経常利益73億58百万円(同113.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益27億90百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失18億16百万円)となりました。売上高は3期連続、営業利益・経常利益は過去最高となりました。収益力の実態を示す償却前営業利益は172億1百万円(同13.9%増)となりました。
<セグメント別業績>
(国内事業)
国内事業は、既存店売上高前期比105.7%と好調に推移いたしました。アミューズメントでは、主力であるプライズ部門が同105.3%となり、特に当社のメインターゲットである小さなお子さま向けのキッズプライズは、「とれやすいブース」の拡大が売上伸長に寄与し、同115.6%と大きく牽引いたしました。荒利率が高いメダル部門・体感部門では積極的な機械投資とターゲットを明確にした販促活動により、会員数・売上とも順調に拡大いたしました。また、新弾の人気が継続しているカード部門も好調に推移いたしました。
新規出店については、プレイグラウンドでは、あらゆる商圏に対応できる新業態「のびっこ」ブランドを6月の初出店以降積極的に拡大し、10店舗を出店いたしました。また、遊びながら学べる大規模商業施設向けの業態である「ちきゅうのにわ」を11店舗、小型専門店「スキッズガーデン」2店舗、合わせて23店舗を出店いたしました。アミューズメントでは、新業態である大型のプライズ専門店「クレーン横丁 極(きわみ)」を2店舗出店いたしました。「クレーン横丁 極」は食料品・日用品を主な品ぞろえとし、お客さまに新たな体験価値を提供しており、2店舗とも計画を大幅に上回りました。
当期は95店舗を出店する一方、60店舗を閉店し、2026年2月末時点の店舗数は788店舗となりました。
以上の結果、国内事業における当期の業績は、売上高・営業利益・経常利益ともに3期連続過去最高を更新し、売上高755億16百万円(前期比8.7%増)、営業利益70億19百万円(同13.0%増)となりました。
(アセアン事業)
アセアン事業は、プレイグラウンドを主力事業としており、当社の強みである「独自性のある内装や遊具」、「高い安全性とスタッフの接客力」を強化しております。標準業態である「kidzooona」を中心に、これまで出店できなかった新たな商圏・商業施設に対応する新業態「KID’S BOX」「KID’S BOX JUMBO」「Kidzooona Safari」を開発し、出店エリアを拡大しております。
新規出店については、これまで出店していた都市部に加え、地方への積極的な出店が売上拡大に貢献いたしました。一方で、都市部を中心とした競争環境の激化により既存店の収益が低下し、営業利益は減益となりました。既存店対策としては、第3四半期以降に好調な店舗活性化を加速し、下半期は計画より17店舗追加で実施したほか、店舗ごとにお客さまのニーズや環境に合わせた顧客訴求力のある料金設定の見直しを行い、収益は改善傾向にあります。
第4四半期においては、マレーシアは新学期開始時期変更に伴うスクールホリデーの日数減少による影響も受け減益となりましたが、その他各国においては既存店対策に注力し、回復基調となりました。特にインドネシアにおいては、地方を中心とした新規出店と既存店活性化が奏功し、売上高・営業利益ともに改善いたしました。
当期は100店舗を出店する一方、34店舗を閉店し、2026年2月末の店舗数はFC5店舗を含め398店舗となりました。
以上の結果、アセアン事業における当期の業績は、売上高152億22百万円(前期比15.5%増)と4期連続で過去最高、営業利益は4億65百万円(同60.9%減)となりました。
(中国事業)
中国事業は、前期末に策定した利益改善計画に基づいた構造改革を実施いたしました。不採算店舗の整理及び経費の削減の効果により、営業損失は前年より大幅に改善いたしました。一方、競争環境の激化によるアミューズメントの不振に加え、当期に閉店した店舗における閉店告知後の売上減少及び一時区画の契約獲得数の計画未達が影響し、売上高・営業利益ともに計画を下回りました。
当期は、アミューズメントからプレイグラウンドへの業態転換7店舗に加え、投資負担のない業務委託店舗「莫莉活力空間」55店舗(モーリーファンタジーからの業態転換26店舗、新規29店舗)を出店し、合計62店舗の出店を行いました。一方、大型・標準店舗は51店舗の不採算店舗を閉店し、これに「莫莉活力空間」37店舗を加えた合計88店舗を閉店いたしました。この結果、2026年2月末の店舗数はFC6店舗を含め117店舗となりました。
以上の結果、中国事業における当期の業績は、売上高28億50百万円(前期比41.0%減)、営業損失は13億68百万円(前期営業損失30億52百万円)と前年より16億83百万円減少いたしました。
(仕入及び販売の状況)
当社グループの主な事業は、ショッピングセンター内遊戯施設の設置運営であり、「仕入及び販売の状況」については、セグメントごとに品目別又は部門別に記載しております。
セグメントごとの品目別仕入実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格で表示しております。
2.商品は、カード、菓子、玩具、飲食物等であります。
3.貯蔵品は、遊戯機械景品のぬいぐるみ、玩具、菓子、メダル等であります。
4.その他は、販売用遊戯機械、備品、景品等であります。
ⅰ) 部門別売上高
セグメントごとの部門別売上高は、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.遊戯機械売上高は、プライズゲーム機、メダルゲーム機、時間制遊具等の遊戯機械による収入であります。
3.商品売上高は、カード、玩具、飲食物等の販売による収入であります。
4.委託売上高は、飲料等自動販売機の運営委託に係る手数料収入等であります。
5.遊戯施設関係のその他は、温浴施設の入場料収入等であります。
6.その他は、遊戯機械・備品、景品等の販売収入、ロイヤリティー収入等であります。
ⅱ) 地域別売上高
販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
ⅲ) 単位当たり売上高
セグメントごとの単位当たり売上高を売場面積別及び従業員別に示すと次のとおりであります。
(注) 1.売場面積(平均)は、営業店舗の期中平均値であります。
2.従業員数(平均)は、パートナー社員(パートタイマー)及び受入出向者を含めた期中平均値であります。なお、パートナー社員の人数は1日8時間換算で計算しております。
(注) 1.売場面積(平均)は、営業店舗の期中平均値であります。
2.従業員数(平均)は、受入出向者を含めた期中平均値であります。
(注) 1.売場面積(平均)は、営業店舗の期中平均値であります。
2.従業員数(平均)は、受入出向者を含めた期中平均値であります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、175億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億13百万円増加いたしました。主な内訳は、当連結会計年度末日が金融機関の休日であり、売上預け金のうち2月上旬分が翌月に決済されたことによる売上預け金の増加(27億76百万円)、現金及び預金の増加(16億55百万円)であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、466億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ51億41百万円増加いたしました。主な内訳は、新店及び店舗活性化に伴う遊戯機械の増加(22億58百万円)及び建物の増加(18億52百万円)であります。
この結果、総資産は642億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ105億55百万円増加いたしました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、390億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ82億53百万円増加いたしました。主な内訳は、短期借入金の増加(53億98百万円)、1年内返済予定の長期借入金の増加(16億25百万円)、設備関係の支払方法を約束手形から電子記録債務に変更したことに伴う設備関係支払手形の減少(21億74百万円)及び設備関係電子記録債務の増加(19億66百万円)であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は172億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億30百万円増加いたしました。主な内訳は、長期借入金の増加(16億18百万円)、長期割賦未払金の減少(4億88百万円)であります。
この結果、負債合計は562億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ93億83百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、80億14百万円となり前連結会計年度末に比べ11億71百万円増加いたしました。主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上(27億90百万円)、為替の変動に伴う為替換算調整勘定の減少(16億26百万円)であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して16億51百万円増加し77億92百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動により得られた資金は115億98百万円となりました。その主な内訳は、減価償却費110億87百万円、減損損失20億23百万円及び税金等調整前当期純利益51億6百万円の計上による資金の増加と、売上預け金の増加27億68百万円、為替差益の計上18億21百万円及び法人税等17億99百万円の支払による資金の減少であります。
投資活動により使用した資金は148億56百万円となりました。主に新規出店や既存店活性化投資に伴う有形固定資産139億8百万円の取得によるものです。
財務活動により得られた資金は47億25百万円となりました。その主な内訳は、短期借入金の純増額51億76百万円及び長期借入れによる収入66億62百万円による資金の増加と、長期借入金の返済37億76百万円及びリース債務の返済27億57百万円による資金の減少であります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりであります。
(注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用して 計算しております。有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いは、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの資金需要の主なものは、商品及び貯蔵品の仕入、店舗運営に係る人件費及び地代家賃等の営業費用であります。また、設備投資に係る資金需要の主なものは、新店及び店舗活性化に伴う遊戯機械の取得等であります。
(財務政策)
当社グループの事業活動に必要な資金については、営業キャッシュ・フローによることを基本とし、主として金融機関からの借入により資金調達しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。
当該見積りは、過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4. 会計方針に関する事項」に記載しております。
なお、特に重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社は、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しており、契約に関する内容等は、以下のとおりであります。
該当事項はありません。