当社グループをめぐる環境は、中国における景気減速や米国をはじめとする世界各国におけるインフレや金融引き締めなどの影響の継続、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に加え中東情勢が緊迫化するなど先行き不透明な状況が続いております。米国の政策金利の引き上げは落ち着きを見せておりますが、長期間に及ぶ金融緩和の結果、資産価格の高騰とインフレ抑制のための急速な金利引き上げの影響はすぐには収束しない可能性が高く、特に当社グループの銀行業務における業績の回復及び成長に大きく影響することから、今後も状況を注視し続ける必要があるものと思われます。そのような経営環境の下で、当社グループは、株主価値を最大化し、株主の皆様に報いる株価となるよう最大限の努力を行ってまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2024年3月26日)において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業体を目指す」のビジョンのもと、景気動向に業績が左右されることが無いように、銀行業、債権買取回収事業を中核とする総合金融サービスを目指してまいります。収益モデルにつきましては、既存の事業ポートフォリオの価値や将来性を徹底的に見直すことにより収益構造の改善を図ってまいります。今後はこの方針をさらに加速させ、聖域を設けることなく、事業ポートフォリオの価値を見直し、新たな成長戦略を構築することにより、株主価値の最大化に努めてまいります。さらには、コンプライアンスやガバナンスを第一に考えた経営を機軸におき、お客様に付加価値の高い金融サービスを提供するなど地域とともに共存共栄で発展していく企業体を目指してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
(日本金融事業)
信用保証業務では、当連結会計年度は主力商品である中古アパートローン・海外不動産・有価証券担保ローンへの選択と集中による施策を実施し大きく実績に反映させることができました。翌連結会計年度につきましてはアパートローン、有価証券担保ローン、海外不動産担保ローンに対する保証を中心に収益拡大を図るべく推進してまいります。日本金融事業における主要な課題、対策は以下のとおりです。
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項目 |
課題 |
対策 |
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アパートローンに 対する保証事業 |
アパートローンの更なる成長 |
① 新規保証提携に伴うエリア拡大 ② 指定業者の拡大 ③ 新築アパートの取扱い(現在の中古アパートローン中心から拡大、顧客層、エリアの見直し) ④ 借換え需要に対する営業促進 |
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有価証券担保ローンに 対する保証事業 |
グループ間相互の顧客の連携による保証商品の開発 |
2022年11月から、㈱日本保証において、㈱西京銀行がJトラストグローバル証券㈱の顧客が保有する預り資産を担保とする融資(有価証券担保ローン)に対する保証を開始。同様に今後も当社グループ内でのシナジー効果が期待できるスキームを検討 |
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その他の保証事業 |
海外不動産担保ローン等保証商品の開発(多角化) |
① 海外金融事業とのシナジーを活かした新商品の提供やサービスの拡充 ② 提携会社が運営する不動産投資型クラウドファンディングサイトを通じて、同社が所有する対象不動産に対する買取保証業務を展開 ③ 海外不動産担保ローン(翌連結会計年度に引渡予定の新築物件)に対する保証見込み、その他ファクタリング保証等も検討 |
債権回収業務では、円安などによる物価高騰により、債務者の経済基盤に負の影響を及ぼしておりますが、債権買取価格においては、昨今の入札並びに落札状況では、一部案件において若干の下落傾向はあるものの、特に大きく変動しておりません。当社グループが債権買い取りを行っている主な会社は、そのような状況下でも売上が増加しているネット系のカード・信販等が多く、今後も高い回収力を背景として安定的・継続的な仕入れを実現し事業拡大を図ってまいります。
また、クレジット・信販業務では、Nexus Card株式会社が男性脱毛業界最大手のメンズクリア(以下、「クリアグループ」という。)をはじめとする提携先とエステ、ジム、ゴルフ、クリニック等を通じて行っている割賦事業が好調に推移しており、提携先の割賦をNexus Card株式会社が担い、割賦立替金に対して株式会社日本保証が保証するスキームで収益拡大を図っております。主要な課題、対策は以下のとおりです。
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項目 |
課題 |
対策 |
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クリアグループ |
クリアグループの取扱減少リスクや競合参入リスクへの対応 |
クリアグループ、㈱日本保証、Nexus Card㈱が連携し与信枠の拡大を図るとともに、回収率の向上や受付体制の質的向上による差別化を図る。また、MIRAI㈱との連携による、新規加盟店の獲得などにも注力していく |
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貸倒リスク |
割賦債権の貸倒リスクへの対応 |
MIRAI㈱との連携により、債権回収人員の増員とともに、同社の回収知見をNexus Card㈱内へ展開し、回収率の向上を図る。また、受付体制においても同様の連携により、審査時間の短縮化を進めていく |
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資金調達 |
資金調達(キャッシュフローバランス)及び調達金利の上昇リスク |
当連結会計年度は割賦債権が大きく増加する局面であったことから調達実行を優先。今後は、金利面とキャッシュフローバランスの最適化を図るとともに、営業利益黒字化を背景とした業績面を含むより有利な条件面でのファイナンスに注力していく |
さらに、証券業務では、「プライベートバンキングサービスを提供するウェルスマネジメントのJトラストグローバル証券」を前面に打ち出し、プライベートバンキングサービスに注力してまいります。個人金融資産1億~5億円を保有する富裕層を新たなターゲットと捉え顧客開拓に乗り出し、従来の金融資産5,000万~1億円の準富裕層向けビジネスとの両輪で攻め、早期に預り資産を現状の3,400億円から1兆円に増やしたいと考えています。金融資産5,000万~5億円のターゲット層はスタートアップ・ベンチャー企業の創業オーナーも多く、企業成長をサポートしながら、創業者のプライベートバンカーとして資産運用ニーズにも応えてまいります。また、富裕層ビジネスの拡大についてこれまでプライベートバンカーとして培ってきた知見と経験を活かし、成長ビジネスであるウェルスマネジメントを本格的に立ち上げ、顧客開拓の加速化をすすめてまいります。
2022年11月に、株式会社日本保証において、株式会社西京銀行がJトラストグローバル証券株式会社の顧客が保有する預り資産を担保とする融資(有価証券担保ローン)に対する保証を開始しておりますが、今後も当社グループ内でのシナジー効果を高めてまいります。
(韓国及びモンゴル金融事業)
当連結会計年度に引き続き、貯蓄銀行業務からの収益の確保に努めてまいります。韓国経済におきましては、基準金利が2023年1月以降3.5%で凍結維持されており、貸付金利は企業与信と個人信用貸付とも引き上げられた調達金利を反映して運営されています。金利現況については、2024年から中央銀行の金利引き下げが既成事実となり韓国内でも市場金利の下落と銀行定期預金の利子率が下落傾向を現しているものの、現状では貯蓄銀行の調達金利は基準金利が引き下げられても引き下げ幅は制限されると判断されています。また、韓国全体で延滞増加、個人回生・信用回復増加の傾向にあることから、貯蓄銀行の健全性管理の強化を目的に多重債務者に対して貸倒引当金(損失評価引当金)を追加的に積み立てるように貯蓄銀行業監督規程が改正され2024年9月四半期決算から適用される予定です。このような逆風の中でも、韓国各社は、引き続き目標として緩やかな成長を掲げ「量の成長」から「質の成長」を目指し、バランスの取れたRisk-Returnを目標に一定の資産規模を維持し、資産内容の質的な向上を追求してまいります。また、貸付において、債権管理回収を高めるための努力や貸付取り扱い時の延滞率を考慮し、なおかつ収益性が見込める貸出金利を算定するなど貸倒償却費の減少に繋げられる対策を講じてまいります。
債権回収事業におきましては、概ね順調に実績が積み上がっており、これまでに培った高い回収力と遵法性を背景に事業拡大を図ってまいります。
(東南アジア金融事業)
銀行業における貸出金残高が順調に増加していることから利息収益が増加しております。また、基準金利の引き上げによる調達金利の上昇が利益の押し下げ要因となっておりますが、市場実勢に合わせて貸出金利を引き上げたことにより一定の利益水準を維持することができました。今後もPT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)及びJ Trust Royal Bank Plc.(以下、「Jトラストロイヤル銀行」という。)による銀行業務からの収益の確保に努めてまいります。なお、基準金利につきましては、2024年には利下げが予測されており、業績予想に織り込んでおります。
Jトラスト銀行インドネシアでは、収益確保のため、積極的な貸出残高の増強、NPL(不良債権)比率の低下による貸倒費用の削減、COF(調達金利)の低下を主要課題としております。Jトラスト銀行インドネシアにおける主要な課題、対策は以下のとおりです。
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項目 |
課題 |
対策 |
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貸付債権の 積み上げ |
収益基盤の強化 |
貸出増強に向けたミーティングをビジネス部門と日次実施、ビジネス/審査部門の連携強化により体制を見直し、不良債権リスク低減を図りつつ金利収入を最大限享受するため積極的にローン残高、社債残高の積み上げを図る |
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自己資本の拡充 |
規制改正に伴い、インドネシア金融庁(OJK)が自己資本比率11.0%(規制上の基準値)の達成を要請 |
2023年12月末の自己資本比率は12.63%となり、現状クリア。今後もOJKの要請に柔軟な対応が必要 |
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マーケティング活動、流動性の確保 |
① 1億人獲得プロジェクト ② ブランド認知度向上 ③ 住宅ローン提携 |
① 「新規預金口座獲得」に加え「開設口座の活用」「預金残高の増加」をテーマに展開 ② アイドルグループ「JKT48」とのブランドアンバサダー契約の締結や、女子ゴルフ国際大会へのスポンサー参加などブランド認知度向上に向けた活動 ③ 日系大手デベロッパーの現地法人及びインドネシア大手デベロッパーと住宅ローン業務提携を展開(2023年12月末現在プロジェクト数:23カ所) |
また、2023年10月10日に株式会社西京銀行の取引先事業者でインドネシアへ進出中、又は進出を予定している取引先をJトラスト銀行インドネシアへ紹介する業務提携契約を締結しており、今後40年以上にわたり人口ボーナス期に入ることが予想されているインドネシアにおいて、それぞれの経営資源の相互活用をすることにより、インドネシアへ進出する事業者の企業価値を高めるとともに、インドネシアの経済発展にも寄与すると考えております。
また、インドネシアでは、近年、急速な人口増加と都市化によって不動産価格と需要が上昇するなか、不動産市場規模の拡大が続いており、不動産市場は最も好調なセクターのひとつとなっております。そのため好調な不動産市況を背景に債権売却市場も活性化しており、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIAでも債権回収事業は順調に推移しております。回収金額の最大化を図るための主要な課題、対策は以下のとおりです。
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項目 |
課題 |
対策 |
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新規買取 |
債権の新規買取強化 |
・DD(デュー・デリジェンス)の正確性・スピード ・グループ内でのネットワーク強化、PT TURNAROUND ASSET INDONESIAとの連携他 |
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回収 |
法的回収の強化等 |
・回収困難債権に対する掘り起こし強化 ・競売会社との連携強化 ・人材育成、回収ノウハウの平準化他 |
カンボジアにおいては、Jトラストロイヤル銀行が、2024年のスローガンとして「Faster Forward As One」を掲げ、生産性を向上させるとともに、デジタル分野をより強化し、よりスピーディーにサービスを提供するよう取り組んでまいります。引き続き富裕層顧客を主な基盤とし、RM(顧客担当)と顧客との強固なリレーション力による貸出並びに運用提案により他行との差別化を図るとともに、ニーズを汲み取った商品開発やデジタル対応にも注力していく方針であります。さらに、不良債権の回収、新規不良債権の抑制にも取り組み収益拡大を目指してまいります。
(不動産事業)
不動産事業において、Jグランド株式会社では、不動産と金融のノウハウで築く投資用一棟マンション「J-ARC」シリーズ、IoTを標準搭載し付加価値付けした新築アパート(2024年から「J-Maison」のブランド名に統一)、中古アパートを取得し、外部によるホームインスペクションとリフォームを施した後販売する商品「Vintage Residence」を展開しており、今後も富裕者向けビジネスの拡大を図ってまいります。Jグランド株式会社においては、富裕層を対象とした投資用物件をメインの事業に据えることで、事業規模が順調に拡大することが見込まれており、今後の信用力の向上を目指して上場に向けた準備を進めていきたいと考えております。また、株式会社グローベルスにおいても、総合不動産会社として、マンション分譲、土地・戸建て分譲、賃貸マンションやアパートの開発といった不動産開発事業や、収益物件の販売、賃貸管理や売買仲介を含むソリューション事業、及び新規事業である不動産クラウドファンディング事業等の事業を展開しており、今後も、売上げの軸となる分譲マンション開発を継続して手掛けていく一方で、マンション開発の補完としてストック型の収入となる賃貸業についても並行して強化し、当社グループの商品ブランドの認知度向上に力を入れてまいります。
(投資事業)
投資事業においては、Group Lease PCL(以下、「GL」という。)からの債権回収に努めてまいります。今後も裁判費用等の回収コストを抑制しつつ、回収強化を図ってまいります。なお、GLに対する債権につきましては、すでに全額引当を行っていることから、回収がなされる都度、収益計上されます。
当社グループは、株主の皆様への利益還元の充実と、資本効率の改善を通じた持続的な企業価値の向上を重要な経営課題と認識しており、自己株式の取得及び消却については業績や資本政策、株価など市場環境等を考慮して実施するとしています。近年は東南アジア金融事業への資本増強を含めた資本政策と株主還元とのバランスをとりながら決定してまいりましたが、持続的な業績拡大の道筋がついたこともあり、株主の皆様への更なる利益還元と、資本効率の向上により、適切な株主価値の実現を図ることを目的に自己株式の取得及び消却をさせていただくこととなりました。また、配当については、通期14円(中間無配、期末14円)の据え置きとさせていただき、より一層の株主還元の充実を図るため株主優待の見直しを行う予定であります。今後も企業価値を高め、株主の皆様の期待に応えていきたいと考えております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ
当社グループは、サステナビリティに関する基本的な考え方として、企業理念である「お客様のため、株主様のため、私たち自身のため、いかなるときも迅速に、誠実にチャレンジし続け、皆様とともに世界の未来を創造します。」に基づいて行う経営が、当社グループの永続的な成長と持続可能(サステナブル)な社会の実現につながるものと認識しております。お客様、株主様、従業員、ビジネスパートナー、地域社会などのステークホルダーとのつながりを大切にしながら、それぞれに与える影響に配慮して経営上の意思決定を行うことや、地球環境へ配慮するとともに、積極的に社会貢献活動に参加し、社会の一員としての責任を果たすことで、お客様や地域社会との信頼関係を構築してまいります。
① ガバナンス
当社グループにおいて、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、管理するためのガバナンスに関しては、コーポレート・ガバナンス体制と同様であります。当社グループのコーポレート・ガバナンスの状況の詳細は、「
② 戦略
当社グループでは、中長期的な企業価値向上を見据え、また持続可能な視点に立ち、自社のサステナビリティに係る取組みについて基本的な方針の策定を検討中であります。人的資本や知的財産への投資等について、企業の持続的な成長に資するよう、自社の経営戦略・経営課題との整合性をとりつつ、これらをはじめとする経営資源の配分や、事業ポートフォリオに関する戦略の実行について、分かりやすく具体的な情報開示に努め、また取締役会はその実効性を監督してまいります。
③ リスク管理
サステナビリティに関する重要課題に関する各種リスクについては、財務部(広報・IR担当)が主管となりリスク及び機会の識別及び評価を行い、その管理方法について検討のうえ、関係部署と連携し、対応することとしております。具体的には、全社的なリスク管理のためにコンプライアンス・リスク管理委員会を設置しており、原則として3ヶ月に1度の頻度で開催され、サステナビリティ関連を含めリスク評価とモニタリング、及びリスクの見直しを実施し、重要なリスクとして認識された場合は、その内容について取締役会へ報告を行なっております。取締役会は、サステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有していることから、コンプライアンス・リスク管理委員会から報告のあった内容を含め、当社グループのサステナビリティに関するリスク及び機会への対応方針及び実行計画等についての討議・監督を行なっております。
④ 指標及び目標
当社グループでは、サステナビリティ関連の具体的な戦略及び目標は、現時点において定めておりません。今後、関連する指標のデータ収集及び分析を進め、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。
(2)人材の多様性の確保を含む人材育成の方針や社内環境整備の方針の策定
・人材の多様性の確保、人材育成の方針や採用及び維持並びに従業員の安全及び健康に関する方針等
① 戦略
(人材の多様性の確保を含む人材育成方針)
海外に子会社を持つ当社は、性別・年齢・国籍の垣根を越えた採用活動を実施しており、在籍する社員一人ひとりが持つ個性や考え方を尊重するとともに、長く健康的に勤務できる環境づくりの一環として、効果的な人員配置や適性検査の実施に取り組んでおります。
また、会社は育成すべき人材像を明確にし、それに沿った教育を計画的に実施するとともに、一人ひとりのより高い目標達成を援助するための自己啓発支援を行っております。
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教育の種類 |
研修内容 |
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a.実地研修 |
職場において日常業務を通じて行う教育 |
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b.階層別研修 |
従業員を階層別に分け、それぞれの階層に必要な知識及び技術・技能を付与し、能力の開発・向上を図る教育研修 |
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c.職能別研修 |
部門別又は職種別に、それぞれ必要とされる専門的な知識及び技術・技能を付与し、能力の開発・向上を図る教育研修 |
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d.課題別研修 |
コンプライアンスや内部統制、情報管理等社員として必須の知識で、定期的に周知が必要な教育研修 |
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e.その他会社が必要と認める教育研修、社外研修(eラーニング含む) |
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(社内環境整備方針)
当社は、自らの業務に目的を持ち、主体性高く働くことができる職場環境こそが企業成長を遂げるうえで必要不可欠であると考えており、様々な個性・能力・知見を備えた社員一人ひとりの長期的なキャリア形成を適えられる環境づくりに取り組んでおります。施策の一つとして、2023年度から適性検査の計画実施を行っており、社員一人ひとりが備えている可能性・伸びしろの早期発見、又は成長の妨げになっている要因の摘出の実現を目指しました。また、当社の更なる企業価値向上のためには、女性の活躍が不可欠であり、様々な局面において多様な意見を反映することが重要であるとの認識のもと、女性の管理職への登用を進めると同時に、女性がキャリア形成を目指しやすい職場づくりを推進してまいります。
② 指標及び目標
社内環境整備方針において記載した内容に基づき、以下のとおり、女性の管理職比率を指標として、その向上のための推進をしてまいります。なお、当社グループでは、上記「① 戦略」において記載した内容に係る指標について、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は提出会社のものを記載しております。
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実績 |
2023年度 |
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女性の管理職比率 |
22.2% |
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目標 |
2024年度 |
2025年度 |
2026年度 |
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女性の管理職比率 |
24.4% |
26.6% |
28.8% |
(注)女性管理職比率における従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。
年間2.2%ポイントの上昇を目標と定め、2027年~2028年度には30%を達成できる見込みです。
上記に付随し、社内女性労働者の比率向上を進めており、2023年度の女性社員の比率は以下のとおりであります。
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実績 |
2023年度 |
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女性社員比率 |
28.6% |
(注)女性社員比率における従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。
女性管理職・雇用率について取り上げておりますが、国籍や職歴にとらわれない採用活動を目指し、多様性の尊重及び確保を実現するため、より一層取り組んでまいります。
なお、当社連結子会社における管理職に占める女性労働者の割合につきましては、「
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。ただし、業績に影響を及ぼしうる要因の全てを網羅するものではありません。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努めてまいる所存であります。
本項におきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2024年3月26日)において判断したものであります。
当社グループの中長期的な成長を図るための経営方針・経営戦略との関連性を示し、主要なリスクが顕在化した場合に、当社グループの中長期的な成長に与える影響範囲とその程度を記載し、さらに、その対応策を記載しております。当該リスクが顕在化する可能性の程度につきましては、以下に記載した対応を行うことにより、合理的に予見している限りにおいて、低いものと考えられることから、顕在化の時期等も含めて具体的な言及は行っておりません。
<経営方針>
①総合金融サービスグループとして事業基盤の強化
②事業ポートフォリオの価値の見直しによる収益構造の改善
③株主価値の最大化
④コンプライアンスやガバナンスを経営の基軸とし、地域とともに共存共栄で発展
<経営戦略>
①日本金融事業
②韓国及びモンゴル金融事業
③東南アジア金融事業
④不動産事業
⑤その他
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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(1)法的規制等に関するリスクについて |
①銀行業務に関連する業務規制について |
当社グループは、韓国の貯蓄銀行業務において、「貯蓄銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。また、インドネシア及びカンボジアの銀行業務において、「銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。万が一、法令に抵触する行為が発生し、業務の全部又は一部停止等の行政処分を受けた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
法令及び各種規則を遵守し、コンプライアンス体制の整備に努め、業務を行ってまいります。 |
①④ |
②③ |
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②貸金業法の業務規制について |
2007年12月に改正・施行された「貸金業法」に基づき、行為規制の強化、業務改善命令の導入、強力な自主規制機関として日本貸金業協会の設立等が実施され、2010年6月より、上限金利引下げ、総量規制の導入等が行われております。今後、各種規制がさらに強化された場合、利益の減少や新たな規制への対応コストの増加など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
日本貸金業協会作成の貸金業の業務運営に関する自主規制基本規則において定められた過剰貸付防止等の規定に基づき、与信の厳格化に努めてまいります。 |
①④ |
① |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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③債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)の業務規制について |
当社グループは、債権回収業務において、「サービサー法」に基づく各種規制を受けております。これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。 |
①④ |
① |
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④不動産事業並びに不動産関連業務等の業務規制について |
当社グループは、不動産事業並びに不動産関連業務等において、「宅地建物取引業法」をはじめとし、「建築基準法」、「都市計画法」、「不動産特定共同事業法」及び「金融商品取引法」、その他様々な不動産関連法制、建設関連法制等に基づく各種規制を受けております。これらの法令等の解釈の変更や改正並びに新法令の制定等がなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。 |
①④ |
①④ |
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⑤個人情報保護法について |
当社グループは、2005年4月1日に施行された「個人情報の保護に関する法律」における個人情報取扱事業者に該当しております。万が一不測の事態により、個人情報の漏洩又は個人情報保護法等に違反した場合には、同法による制裁を受けるだけでなく、社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
個人情報取扱い及び情報管理等に関する「個人情報保護方針」を定め、個人情報漏洩を未然に防ぐための規程並びに社内体制の整備を図っております。これに基づき個人情報の取扱いに関する社員教育の徹底や、個人情報へのアクセス管理、セキュリティシステムの改善など、内部の管理体制について強化しております。 また、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者に対して認定される「プライバシーマーク」の取得等を通じて、お客様に一層の安心と継続的なサービスの提供が可能となるよう、さらに日々業務の遂行に努めてまいります。 |
①④ |
①④ ⑤ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
||||
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⑥証券業務に関連する業務規制について |
当社グループは、2022年3月31日から金融商品取引法に基づく金融商品取引業(以下、「証券業務」という。)を開始しております。金融商品取引法及び関係法令は、証券会社に対して自己資本規制比率を一定以上維持することを義務付けております。今後何らかの理由により当該比率が120%を下回った場合には、監督官庁の指導、命令等を通して当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、証券会社は、金融商品取引法及び関係法令、金融商品販売法等の消費者保護に関する法令、市場秩序に関する法令等、幅広い規制を受けており、これらの規制が変更された場合、規制に対応するためのコスト増から当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
金融商品取引法及び関係法令その他諸規則を遵守し、自己資本規制比率の維持に努めるとともに、コンプライアンス体制の整備に努め、業務を行ってまいります。 |
①④ |
① |
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⑦割賦販売法の業務規制について |
当社グループは、2022年4月1日からクレジットカード業務及び信販業務(個別クレジット)を開始しております。これにより「割賦販売法」に基づく各種規制を受けることとなり、これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、割賦販売法に係る個別・包括信用購入あっせん業者登録につきましては、事業主として欠格事由及びこれらの許認可(登録)の取消事由に該当する事実はないことを認識しておりますが、今後、欠格事由または取消事由に該当する事実が発生し、許認可(登録)取消等の事態が発生した場合には、当社グループの事業に支障をきたすとともに業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。 |
①④ |
① |
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(2)信用リスクについて |
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当社グループは、貸出金等の信用リスクのある金融商品を保有しており、国内外の経済情勢並びに金融情勢の大幅な変化等により債務者等の状況が悪化し、報告日において著しい信用リスクの増加や信用毀損が生じた場合や、会計基準の変更等により、貸倒引当金(損失評価引当金)が増加した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
貸出金等の債権について、劣化に対する予防策やリスク管理を強化する等、信用リスクに対して様々な対策を講じており、今後も貸出金等の信用リスクのある金融商品のリスク管理には十分留意してまいります。 |
① |
①② ③④ ⑤ |
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(3)為替リスクについて |
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当社グループは、グローバルに事業を展開しており、為替相場の変動リスクに晒されております。海外子会社においては、収益、費用、資産等を連結財務諸表の作成時に円換算するため、換算時の為替相場が予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
為替動向に留意し、為替変動リスクの軽減を図ってまいります。 |
① |
②③ ④⑤ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
||
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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(4)ビジネスリスクについて |
①業務拡大のリスクについて |
当社グループでは、新たな事業ポートフォリオの構築に向け、国内外問わず、当社グループが展開する金融事業との相乗効果が見込まれる事業へ積極的に事業再編や業務拡大を行っておりますが、事前に十分な分析・調査等を実施したにもかかわらず、これらの事業再編や業務拡大等がもたらす影響について、想定したビジネス戦略が有効に機能せず、戦略自体の変更を余儀なくされるなど、当社グループが予め想定しなかった結果が生じる可能性も否定できず、以下のようなリスクや課題を抱えております。 ・新たなビジネス戦略が想定どおり機能するとは限らず、収益があがらないこと。 ・新たなビジネスを統轄・管理・遂行する能力を持った人材を確保し、育成していかなければならないこと。 ・新たな事業に取り組むに当たり、法的及びその他のリスクに直面する可能性があること、またその管轄当局から指導を受ける可能性があること。 また、上記以外にも事業再編や業務拡大等について、当社グループがかつて経験したことがない、また経験の乏しいリスクや課題に直面する可能性もあります。このような事象に適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデュー・デリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針であります。加えて、進出国の経済、政治、社会的状況、紛争情報についても当社グループ内で共有化を図っており、これまで行ってきた海外M&Aで得たノウハウや知見を活かしながら、グループ横断的なリスク管理体制を構築しております。 |
①②③④ |
①② ③④ ⑤ |
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②業務提携先のリスクについて |
当社グループは、国内において複数の金融機関や、貸金業者及び不動産特定共同事業認可会社等と信用保証業務等において業務提携を行っております。また、東南アジアにおいても財閥グループ系・銀行系若しくは日系を中心とした協力先企業や住宅販売業者等と提携し事業展開を行っております。当社グループ又は業務提携先の業績が悪化した場合、業務提携先の事業に関わる法制度の変更により事業の安定性が損なわれた場合、業務提携先との合弁事業や提携事業が期待した業績を達成できなかった場合、又は提携に関して予め想定しなかった事象が生じた場合など、合弁事業又は提携事業が順調に進まなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
業務提携先との友好な関係とコミュニケーションの維持を図ってまいります。また、業務提携先について、業績や財政状態等についての詳細な調査に加えて、シナジー効果等について事前に検討することによって可能な限りリスクを回避するように努めてまいります。 |
①②③④ |
①② ③④ ⑤ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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③不動産事業におけるリスクについて |
(ア)住宅市場の変動 当社グループの不動産事業は、マンション分譲及び戸建分譲が中心であり、地価動向や建築コスト動向及び競合他社の供給動向・価格動向等の影響を受けやすく、また、景気停滞やそれに伴う企業収益及び個人消費の悪化、金利上昇、不動産関連税制の変更など経済情勢の変化があった場合には、住宅購入顧客の購買意欲の減退や商品・保有資産の価値が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(イ)リーシングの変動 当社グループが保有している不動産のリーシングにおいて、賃貸先の業績状況等によって賃貸収入の貸倒リスクが発生するほか、在宅ワークの普及に伴い、首都圏において事務所等の退去が続くなどして賃貸収入が減少するなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(ウ)建築資材価格及び建築工事費の変動 当社グループが展開している不動産事業では、木材や鉄筋及びコンクリート等、多くの建築資材を使用しますが、原油高による輸送コストの上昇等により建築資材全般について価格の上昇が続いております。また、慢性的な作業員不足による人件費の高騰も含め、建築工事費全体の高騰が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(エ)販売用不動産等の在庫過多 当社グループでは、販売用不動産等を保有しており、開発・販売計画に基づいて適切に工程・販売管理をしておりますが、開発及び建設の遅延等により、当初の販売計画から大幅な乖離が発生する可能性があります。また、市場動向によっては在庫の滞留又は販売価格の見直しが発生する可能性もあります。このような場合には、不動産の評価損の計上等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 |
マンションにおいては個別分譲ではなく一棟販売による売上比率を高め、外部要因に左右されない事業収益構造を確立してまいります。
リーシング時において、賃貸先の財務状況や勤務先など必要な調査及びヒアリング等を適宜行い、リスク回避に努めるほか、自己所有物件のラインナップを事務所や住宅に限定せず、店舗その他の用途の不動産の取得・運用を検討してまいります。
建築仕様の見直しや、個別現場ごとの発注ではなく、複数現場をまとめて同一の建築業者に発注する等、少しでも原価圧縮に努めてまいります。
開発期間が長期間にわたる物件や大規模物件ではなく、着工から竣工までの期間が1年半から2年程度の物件を主に選定してまいります。 |
①② ③④ |
④ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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(オ)クラウドファンディング 当社グループでは不動産投資型クラウドファンディング事業を展開しております。同事業は不動産特定共同事業法及び金融商品取引法等の規制を受けており、当社グループでは法令に則り、顧客からの預り資産の分別管理等の必要な対応を実施しておりますが、今後現行法令の解釈の変更や改正並びに新法令の制定等により、当該事業に新たな規制を受ける可能性があります。規制の改正等に対し適切な対応ができなかった場合や、その他不測の事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 |
法令改正など最新の情報を入手・把握するように努めております。 |
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④不動産関連業務に関するリスクについて |
当社グループは、不動産担保貸付及び不動産担保貸付に対する信用保証業務を行っており、当該不動産の担保価値が毀損した場合には、貸倒引当金(損失評価引当金)の設定額に影響するなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
貸付先及び保証先の状況等をモニタリングし、不動産の担保価値について定期的に検証するなど、適切に対処してまいります。
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①②③④ |
①② ③④ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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⑤プロジェクト開発リスクについて |
マンション分譲を中心とする不動産事業等は、開発用地の調査・取得から商品設計、施工、販売活動を経て売上代金の回収にいたるまで、長期間にわたるプロジェクトであり、かつ建築確認等に必要な許認可の取得や近隣住民への説明をはじめ様々な手続きを必要とするため、以下に記載するリスク要因が想定され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (ア)近隣住民との紛争 建築基準法、都市計画法その他関係する法令及び行政の指導要綱等開発に必要な許認可を取得することに加えて、周辺地域の暮らしや景観との調和、自然環境の保護などに十分配慮し、近隣住民の意見、要望を反映することに努めておりますが、近隣住民との協議の結果によっては、開発に必要な許認可を取得している場合においても、当初の開発・販売計画に変更が生じることも想定されます。
(イ)地中障害、土壌汚染等の発生 当該リスクを排除するために売主に契約不適合責任を負担させる等、事業上のリスク回避に努めておりますが、予想外の損害が発生する場合や、その場合に売主の損害賠償責任の負担能力が欠落する等により、当初の開発計画の工程遅延、コストの増加等が発生する可能性があります。
(ウ)瑕疵等の発生 十分な建築技術を有する施工会社に発注を行うとともに、分譲マンションの建築工事については国の定める第三者機関による「住宅性能評価書」を取得する等、品質や安全の確保に十分な対応を行っておりますが、設計・施工不良等の瑕疵を起因とした不測の事態が発生する可能性があります。
(エ)取引先の信用リスク 施工会社が信用不安に陥った場合には、工期延期等の問題が発生するなど、取引先の信用力の低下が懸念されます。 |
プロジェクト選択時において必要な調査及びヒアリングを徹底してまいります。 |
①② ③④ |
④ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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⑥投資事業におけるリスクについて |
当社グループは、経営戦略上、今後も大きな経済成長が期待できるアジア地域において積極的にM&Aを推進し、事業基盤の拡大を図っていくため、新会社の設立や既存の会社の買収等の投資を行っております。しかしながら、当社グループが想定する時期若しくは方法により投資を回収できないなど、これらの投資から期待どおりの成果を上げられない可能性があります。また、投資先の選定にあたっては、国内外の金融市場に加えて、政治・産業、風評等の動向に大きく影響を受けることが考えられます。これらの外部要因により投資環境が悪化することによって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
投資事業において事業のシナジー効果、商品力やサービス力などを総合的に判断した後、投資先を選定しております。また、投資を伴う買収等の業務提携を行う際には、デュー・デリジェンスなどを通じて相手方企業の分析を行い、リスク等を加味したうえで適切な投資額となるよう努めております。 |
①②③④ |
⑤ |
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⑦株価に関するリスクについて |
当社グループは、資本性金融商品を保有しております。市場経済の動向や投資先の財政状態等により、株価及び評価額に著しい変動が生じる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
保有株式の株価変動が当社グループの財政状態に重要な影響を及ぼす可能性を察知するため、定期的に時価や発行体の財務状況を把握しております。 |
①②③④ |
①② ③④ ⑤ |
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⑧関係会社の事業に関するリスクについて |
当社グループは、関係会社を通じて、信用保証業務や、債権回収業務、銀行業務、貯蓄銀行業務、証券業務、クレジット・信販業務、投資事業、不動産事業、さらにはシステム関連業務など幅広い事業を展開しております。これらの事業には様々な不確実性が存在するため、今後、想定を超えるリスクが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
各関係会社において、「グループ規程管理規程」に基づき体制の整備・強化を図るとともに、「関係会社管理規程」及び「関係会社専決事項運用基準」を定め、重要な事項については、当社への報告を義務付け、必要に応じて関係会社に適宜、指導・支援等を実施することにより、当社との緊密な連携のもと、当社グループベースでリスク管理の高度化を図っております。 |
①②③④ |
①② ③④ ⑤ |
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⑨持分法適用関連会社に関するリスクについて |
当社グループは、主に総合エンターテインメント事業を営む持分法適用関連会社を傘下に保有しております。持分法適用関連会社が損失を計上した場合は、当社の持分比率に応じて連結財務諸表に悪影響を及ぼします。また、持分法適用関連会社の業績が著しく悪化した場合、当該持分法適用関連会社の株式等について減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
当該持分法適用関連会社は通常、自らの方針のもとで、経営を行っているため、持分法適用関連会社の収益向上の取り組みをモニタリングするとともに、必要な諸施策を実施し、リスク低減に努めてまいります。 |
①②③④ |
⑤ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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⑩のれんの減損リスクについて |
当社グループは、連結財務諸表について国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)を適用しております。IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる会計基準とは異なり、のれんの定額償却は不要となりますが、一方、のれんの対象会社における経営成績悪化等により減損の兆候が生じ、回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理が必要となる可能性があります。また、日本基準ではのれんの償却が規則的に行われるため、時の経過に伴いのれんの残高は減少し減損リスクも小さくなりますが、IFRSではのれんの規則的な償却が行われないため、減損リスクは将来にわたり残り続けることになることから、減損処理を行った際の損益に与える影響は大きなものとなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
事業拡大を加速する手段の一つとして、M&Aを有効に活用しております。買収価格については、対象企業の財務内容や契約関係等について詳細な事前調査を行い、過度なリスクを取ることのないよう妥当性を十分検討した上で決定しております。出資後においても買収時の収支計画実現に向けたフォローアップや経営環境の定期的なモニタリングを行っております。 |
①②③④ |
③ |
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⑪訴訟等のリスクについて |
将来において法令違反や不完全な契約締結といった法律上の問題を原因とした重要な訴訟等が発生した場合や、各地域の裁判制度等の違いや手続きについて見通しがつきにくいため、通常の想定を超えた不利益な判決や金額の支払いが命じられた場合、現在係争中の重要な事案で敗訴となった場合、さらに営業行為規則違反、インサイダー取引違反、反社会的勢力関与など不正な行為により、訴訟が発生した場合等において、訴訟対応に関する費用の増大、不利な判決による賠償金の支払い及び社会的信用の低下等により当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
訴訟等のリスクを回避するために、重要な契約書の作成等に当たり、弁護士等の専門家からの助言を得ながら、リスクの最小化を図ってまいります。また、当社グループは国内のみならず、韓国、モンゴル、東南アジアにおいても事業展開しており、各地域の弁護士等の専門家と連携を密にとりながら、リスクの最小化を図ってまいります。また、コンプライアンスマニュアルや各種業務マニュアルに則り業務を行っておりますが、訴訟の発生を予測することは困難で、その影響額を客観的に見積ることは現段階では困難であります。 |
①②③④ |
①② ③④ ⑤ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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⑫証券業務に関するリスクについて |
(市場リスクについて) 自己の計算において株式・債券・為替等の金融資産を保有しておりますが、急激な市況変動・金利変動等によりこれらの金融資産の価値が変動した場合、取引先が決済を含む債務不履行に陥り保有する有価証券の発行体の信用状況が著しく悪化した場合、加えて、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより当社グループが損失を被る場合等、元本の毀損や利払いの遅延等による損失に対応するため、リスク限度額等を定め、日々モニタリングしております。 しかしながら、予想を超えた急激な市況変動・金利変動といった当社の想定を超える不測の事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(信用取引について) 信用取引については、株式市場の変動に起因して、顧客が損失を被った場合又は代用有価証券の評価額が下落した場合、受け入れている担保が十分でなくなる可能性があります。リスク管理は徹底しておりますが、顧客からの信用貸付金の回収が想定以上に滞る場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(主幹事業務について) 主幹事業務において、当社グループが主幹事証券会社を務める企業が新規上場する過程あるいは上場後に社会的評価が低下するような事態を招いた場合には、その主幹事証券会社の評価にも影響を与える可能性があります。その場合、主幹事業務の推進に支障をきたすことに加えて、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 |
諸外国の法令等の改廃や政治、経済情勢の急激な変動、為替動向等注視し対応を検討してまいります。 市場リスクは、あらかじめ定めた限度額の範囲内(市場リスク枠)に収めることで管理を行っております。
顧客との接触回数を増やすことで、適正な投資金額を守っていただきながら、担保不足による回収不能という不測の事態を防ぐとともに、担当部署による日々のモニタリングによりリスクの最小化に努めております。
一般市場への株式上場の主幹事証券会社としての豊富な実績を活かし、株式上場を目指す企業の皆様に対して適時適切なサポートを行うとともに、上場後においても当該企業との間で引き続き良い関係を維持し、社会的評価の低下に繋がるようなリスクの最小化に努めてまいります。 |
①② ③④ |
① |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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(5)資金調達に関するリスクについて |
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当社グループの銀行等からの借入金につきましては、変動金利の借入金も含まれております。金融情勢の変化による調達コストの上昇や資金調達そのものが困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは、不動産事業におけるプロジェクトの事業資金の一部を金融機関からの借入れにより調達しているため、借入れ当初に想定した事業期間が長期化する場合、借入金に係る返済期日の延長が必要となります。また状況に著しい変化が生じ、返済期日の延長が困難となる場合には、資金繰りに影響を与え、他のプロジェクトの工期の変更、その他資産処分等、事業計画の変更を余儀なくされる可能性があります。 |
金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等、資金調達方法の多様化を図っております。今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。 また、当社グループでは、各プロジェクトにおいて専任担当者による日々の工程管理を徹底し、定期報告の機会を設け、工程に大幅な変更が生じる場合は速やかに報告しております。 |
①②③④ |
①② ③④ ⑤ |
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(6)経済環境・外部環境に関するリスクについて |
①競争に関するリスクについて |
当社グループの主要事業である金融業界は、金融業界再編に伴う合併、業務提携による異業種からの新規参入、優良顧客層への営業力強化などにより、顧客獲得競争が一層激化する可能性があります。また証券業界では、近年、インターネット証券会社を中心に手数料・サービス競争は過熱しており、今後の他社動向によっては、商品提供や新サービスの提供を含み、より厳しい競争も想定されます。このような事業環境において、優位な競争力を得られない場合に、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
顧客の利便性に貢献する付加価値サービスの提供を強化することにより、競合他社との差別化や競争力向上に努めてまいります。 |
①② ③④ |
①② ③④ ⑤ |
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②風評等に関するリスクについて |
当社グループは、当社グループに損害を与えかねない風評等には十分留意しておりますが、風評等やそれによって当社グループの経営の根幹に関わるような問題が発生する可能性があります。また、将来においては、必ずしも当社グループの責めによらない、またコントロールすることが困難な様々なトラブルに巻き込まれる可能性もあります。 このような事象が発生した場合、又は適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
風評等やそれによって当社グループの経営の根幹に関わるような問題に対して、迅速かつ適切に対応することでその損害を最小限度に止める体制を取っております。また、ソーシャルメディアに対しては、「ソーシャルメディアポリシー」及び「ソーシャルメディアガイドライン」を策定し、誹謗中傷や風評被害などソーシャルメディアの不適切な利用による当社グループ役職員と当社グループへの悪影響に対し防止に努めてまいります。 |
①④ |
①② ③④ ⑤ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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③自然災害等に関するリスクについて |
大規模な地震、津波、台風等の自然災害や事故、火災、テロ等の人的災害、疫病の発生・蔓延等により、当社グループの保有する店舗や施設等への物理的な損害、役職員への人的被害又は顧客への被害があった場合や、災害及び疫病等に起因する社会的要請等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大につきましては、感染対策の定着やワクチン接種の普及等により落ち着きを見せており、社会経済活動の回復が顕著となっています。しかしながら、完全に収束する時期を予測するのは困難であり、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響により見積り及びその基礎となる仮定に関する不確実性が高まった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
災害や事故、新型コロナウイルス等の感染症の流行などの緊急時に備えて、人命・安全の確保及び事業の継続に向けたBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)に基づく災害対策本部の設置や緊急連絡体制の整備など、社員啓蒙を含め、迅速かつ円滑に対処ができる体制を強化してまいります。 |
①④ |
①② ③④ ⑤ |
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④カントリーリスクについて |
当社グループは、新たな収益基盤の確立を目的として、海外市場に進出し事業展開を行っております。これらの在外会社につきましては、所在国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣、自然災害や疫病の発生、為替、その他の様々なカントリーリスクが存在しております。法律・規制の変更や、予期せぬ政治・経済の不安定化及びテロ・戦争・その他社会的混乱や大規模な自然災害、疫病等が実際に発生した場合、当社グループの事業活動が期待どおりに展開できない、若しくは事業の継続が困難となり、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 |
海外子会社等を通じて現地の情報収集及びリスクの洗い出しなどに努めるとともに、グループ内での対応策の検討及び実施により、グループ間の相互補完体制を活用しながら適切に対処してまいります。 |
①④ |
②③ ④⑤ |
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⑤株式市場に関するリスクについて |
株式市場において相場の低迷、取引の停滞・減少があった場合には、当社グループの証券会社の顧客数又は一人当たり取引高は停滞・減少する事態が想定され、株式売買手数料の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
株式市場の取引高及び売買高は一般的には株価が下がると縮小する傾向があります。株価は様々な要因の影響を受けており、今後、株式市場が活況を続ける保証はなく、その影響額を客観的に見積もることは現段階では困難であります。 |
①④ |
① |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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(7)オペレーショナルリスクについて |
①財務報告における内部統制について |
「金融商品取引法」における開示制度拡充の一環として、2008年4月以降開始する事業年度より上場企業等に対し、内部統制の構築・評価とその開示を求める「内部統制報告制度」が導入されております。監査法人による内部統制監査の結果、当社グループ内の内部統制に開示すべき重要な不備等が指摘され、限定意見等が付された場合には、市場等からの当社に対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでまいります。 |
①④ |
①② ③④ ⑤ |
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②コンプライアンスリスクについて |
当社グループは、「金融商品取引法」「貸金業法」等の各種法令を遵守する必要があります。また、法令に限らず、社会の良識や常識といった社会規範や倫理観など広く社会のルールを遵守することが求められております。 不祥事が発生した場合や社会規範が遵守されなかった場合には、罰則の適用や社会的信用の失墜などにより当社グループの営業に影響を及ぼすほか、市場等からの当社グループに対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、証券会社においては、法令遵守のために内部管理体制を随時見直しし、営業上のコンプライアンス指針の周知徹底を図っております。しかしながら、今後何らかの理由により行政上の指導、勧告を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
国内外の法令・規制を遵守するため、グループ・コンプライアンス規則を制定し、また、コンプライアンス・リスク管理委員会を設け、グループ全役職員にコンプライアンスマインドを浸透・定着させるための取り組みを、全社をあげて実施しております。 |
①④ |
①② ③④ ⑤ |
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リスク項目 |
リスクが顕在化した場合の 経営成績等の状況に与える影響等 |
当該リスクへの対応等 |
経営方針、 経営戦略との 関連性 |
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経営 方針 |
経営 戦略 |
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③情報ネットワークシステム、インターネットサービス等又は技術的システムに生じる混乱、故障、その他の損害について |
当社グループは、災害発生時の被害を最小限に留めるべく対策を講じておりますが、想定を超える規模の地震、台風等の自然災害等が発生した場合には、営業の中断を余儀なくされる可能性があります。 また、当社グループは業務を適切に管理・運営するために内部及び外部の情報及び技術システムに依存しております。証券会社においては、業務を運営するために基幹システムをはじめとした様々なコンピュータシステムを利用しており、顧客からのインターネットによる取引の受注や取引の執行・決済に関するデータ処理を行っております。当社グループが使用するハードウェア及びソフトウェアは、人為的過誤、自然災害、停電、サイバー攻撃、テロ活動、コンピュータウイルス及びこれに類する事象、電話会社及びインターネットプロバイダー等の第三者からのサポートサービスの中断等によって悪影響を被る可能性があります。さらにこれら事由によりサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失や、当社グループのシステム自体への信頼性の低下及び損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
セキュリティ対策プログラムを有するとともに、事業継続に重大な影響を及ぼす自然災害や火災、事故等の発生時に被害を最小限に留めることができるよう、コンピュータシステムについて、安定稼動のためのシステム運用やバックアップシステムの構築などの対策を講じており、当該リスクの顕在化の抑制に努めております。 |
①④ |
①② ③④ ⑤ |
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④人材の育成及び確保について |
当社グループでは、豊富な経験、各事業分野における高度な商品知識など専門性を持った人材を必要としております。しかしながら、重要な人材を十分に確保できない場合や、雇用している有用な人材が退職した場合、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。 |
教育・研修制度の充実、年俸制の導入や内部昇格制度の見直しを図るなど、優秀な人材の確保・育成に尽力しております。 |
①④ |
①② ③④ ⑤ |
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⑤情報セキュリティについて |
不正アクセス、権限設定不備、不正利用、スパムメール脅威などによる情報セキュリティ上の問題が発生した場合や、外部委託先による問題が発生した場合、故意又は過失等にかかわらず、お客様の個人情報や当社グループの情報等が漏洩し、損害賠償責任が発生するなど、社会的信用が損なわれる事態となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
システム監査を定期的に行うなど未然に防ぐよう努めております。 |
①④ |
①② ③④ ⑤ |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度において、当社グループは、営業収益が過去最大となる114,279百万円(前年同期比39.3%増)を計上するなど順調な成長を遂げました。また、営業利益は、当社グループが2018年3月期に国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)に移行して以来、Nexus Bank株式会社(以下、「Nexus Bank」という。)の取得に伴う負ののれん発生益を計上した前連結会計年度に次いで、過去2番目となる8,059百万円(前年同期比44.8%減)となりました。さらに、親会社の所有者に帰属する当期利益は、Nexus Bankの吸収合併に伴い繰延税金負債6,548百万円を取崩したこと等により16,310百万円(前年同期比29.1%増)となり、IFRS移行以来、過去最大となりました。
① 経営成績の状況
当連結会計年度においては、日本金融事業が安定的に推移したほか、不動産事業も好調に推移するなど両セグメントが業績を牽引したことにより、営業収益は114,279百万円(前年同期は82,038百万円)、営業利益は8,059百万円(前年同期は14,589百万円)となりました。特に不動産事業では、2023年2月に株式会社グローベルス(以下、「グローベルス」という。)を、2023年5月に株式会社ライブレント(以下、「ライブレント」という。)を、それぞれ子会社化したことや、Jグランド株式会社(以下、「Jグランド」という。)において、不動産の販売が本格化してきたこと等により14,039百万円(前年同期は2,946百万円)の営業収益を計上し、また、セグメント利益についても株式会社ミライノベート(以下、「ミライノベート」という。)を吸収合併したことに伴い負ののれん発生益を計上したこと等により10,810百万円(前年同期は94百万円)と大幅な増収増益となりました。
東南アジア金融事業においては、前連結会計年度と同じく銀行業務が成長を牽引しており、中央銀行による基準金利の引き上げ等の経営環境の悪化にもかかわらず、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)では、営業収益が23,430百万円(前年同期は15,906百万円)、セグメント利益が1,035百万円(前年同期は1,206百万円)、J Trust Royal Bank Plc.(以下、「Jトラストロイヤル銀行」という。)も、営業収益が13,872百万円(前年同期は11,735百万円)、セグメント利益が1,381百万円(前年同期は1,628百万円)と堅調に推移しております。一方で、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIA(以下、「JTII」という。)において、貸倒引当金(損失評価引当金)を保守的に積み増ししたこと等により、セグメント損益については1,019百万円のセグメント損失(前年同期は248百万円のセグメント利益)となりました。
韓国における貯蓄銀行業務においては、金利上昇に伴う調達コストの増加に貸出金利の引上げが追いついていなかったことから、前連結会計年度末以降、業績が悪化しておりましたが、当連結会計年度においては、直近の残高基準金利が落ち着いて推移していることから、セグメントの損失幅も四半期会計期間ごとに徐々に縮小し回復の兆しが見えてきた一方で、韓国経済の悪化に伴う債権の不良化に備え予防的に貸倒引当金(損失評価引当金)を繰り入れたこと等により3,334百万円のセグメント損失(前年同期は14,437百万円のセグメント利益)となりました。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、Nexus Bankを吸収合併したことによる繰延税金負債の戻入れ等により法人税、住民税及び事業税が減少したことにより、IFRS移行以来、過去最大となる16,310百万円(前年同期は12,632百万円)を計上することとなりました。
当連結会計年度における当社グループの新たな事業展開の詳細は以下のとおりとなります。
a.日本での事業展開について
当社は、2023年2月にミライノベートを、2023年4月に連結子会社のNexus Bankを吸収合併いたしました。また、当社グループにおける割賦事業の更なる発展のために2023年10月に株式会社西京銀行から西京カード株式会社(現 MIRAI株式会社)の全株式を取得し子会社化いたしました。さらに2023年10月に民事再生手続きの開始申立てを行った株式会社ガイア及びそのグループ会社(以下、「ガイアグループ」という。)の再建支援に係る基本合意書を締結いたしました。
株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)においては保証商品の多角化の一環として、2023年1月に博多不動産販売株式会社と、同社が運営するクラウドファンディングに対する買取保証提携を締結いたしました。
Jグランドにおいては、2023年5月に販売不動産に係る賃貸管理事業の強化を目的として、収益力の強化等シナジー効果が期待できるライブレントを子会社化いたしました。
Jトラストグローバル証券株式会社(以下、「Jトラストグローバル証券」という。)においては、2023年7月よりIFA事業者(金融商品仲介業者)の事業拡大支援業務を本格的に開始したほか、2023年11月より富裕層や企業オーナーを中心としたお客様の資金調達ニーズにお応えするため、「有価証券担保ローン」サービスを開始いたしました。
他方で、ミライノベート傘下の合同会社5社が、太陽光発電設備の運営等太陽光発電事業を行っておりましたが、2023年6月、当該事業に係る資産等を一括して売却し当該事業から撤退いたしました。
b.海外での事業展開について
インドネシアでは、Jトラスト銀行インドネシアにおいて、2023年10月に株式会社西京銀行と業務提携契約を締結いたしました。これによりインドネシアに進出及び進出を予定している株式会社西京銀行の取引先に対し、資金調達・運用など幅広い金融取引を中心に、ビジネス展開における課題解決などをサポートするとともに、インドネシア経済の発展にも寄与するものと考えております。また、前連結会計年度に引き続き、日系大手デベロッパーの現地法人やインドネシア大手のデベロッパーとの間で住宅販売に係る業務提携を拡大しており、当連結会計年度末におけるJトラスト銀行インドネシアが提携するプロジェクト数は23カ所となりました。
当連結会計年度における住宅販売に係る提携先は以下のとおりです。
|
提携年月 |
提携先(親会社等) |
プロジェクト名 |
|
|
2023年2月 |
Jababeka Group |
PT PP (Persero) |
Riverview Residence - Tower Mahakam |
|
GREEN WOODS GROUP |
PT.Green Woods Bali Graha/ PT.Bali Sakanti Adya他 |
Damara Village Alaya |
|
|
Damara Village Jimbaran Hijau |
|||
|
㈱アーネストワン(飯田グループホールディングス㈱) |
PT.IONE HOME INDONESIA |
HIKARI GARDEN RESIDENCE |
|
|
2023年3月 |
Alam Sutera Group |
PT Alfa Goldland Realty PT Alam Sutera Realty,Tbk PT.Delta Mega Persada |
AYODHYA |
|
Alam Sutera |
|||
|
Suvarna Sutera |
|||
|
2023年7月 |
PT KVP Bina Propertindo |
SEMBAWANG APARTHOUSE |
|
|
2023年8月 |
PREMIERグループ |
PT Bukit Sukses Bersama(西日本鉄道㈱が出資するPT Premier Qualitas Indonesiaの子会社) |
PREMIER PROMENADE |
|
PT Bumi Lancar Pertiwi |
PREMIER LAKE RESIDENCE |
||
Jトラストロイヤル銀行においては、新規顧客の獲得に向けて注力するとともに、2023年8月より新商品として新車オートローンの発売を開始する等、事業拡大に取り組んでおります。また、CJCC(カンボジア日本人材開発センター)、JICA東京、株式会社第四北越銀行と共催でカンボジアへの投資機会を探る投資セミナーを開催し、カンボジアでの事業展開先を探している企業や、初めてカンボジアに進出する企業向けに、カンボジアの基本情報や投資情報を提供しております。
他方で、JTRUST ASIA PTE.LTD.においては、中古車市場のデジタルトランスフォーメーション(DX)化等に伴いPT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「JTO」という。)の従来型のビジネスモデルに限界が生じてきた中で、JTOのマルチファイナンスの免許を基にDX化したイスラム金融を目指すという買収の申し出を受け、2023年10月に保有するJTOの全株式を譲渡いたしました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の詳細は次のとおりです。
なお、文中の営業債権の残高につきましては、貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の残高で記載しております。
(日本金融事業)
信用保証業務につきましては、日本保証が、国内の債権回収業務につきましては、主に日本保証、パルティール債権回収株式会社が、その他の金融業務につきましては、日本保証が、クレジット・信販業務につきましては、Nexus Card株式会社(以下、「Nexus Card」という。)及びMIRAI株式会社が、金融商品取引法に基づく金融商品取引業(以下、「証券業務」という。)につきましては、Jトラストグローバル証券が行っております。
営業債権の残高は以下のとおりです。
|
(単位:百万円) |
|
|
2022/12 |
2023/12 |
増減額 |
増減率 |
主な増減要因 |
|
|
債務保証残高 |
209,587 |
223,048 |
13,461 |
6.4% |
|
|
|
|
有担保 |
202,855 |
220,585 |
17,730 |
8.7% |
中古アパートローン・海外不動産、有価証券担保の保証を中心とした増加 |
|
|
無担保 |
6,732 |
2,463 |
△4,268 |
△63.4% |
個品割賦に対する保証について取扱いが減少 |
|
買取債権残高 |
16,277 |
16,447 |
170 |
1.0% |
|
|
|
商業手形残高 |
1,570 |
- |
△1,570 |
△100.0% |
日本保証における期日決済による減少 |
|
|
営業貸付金残高 |
3,083 |
1,807 |
△1,276 |
△41.4% |
日本保証及びNexus Cardにおける大口返済による減少 |
|
|
割賦立替金残高 |
4,002 |
13,192 |
9,190 |
229.6% |
割賦取扱高の増加 |
|
|
証券業に関連する資産 |
27,432 |
27,445 |
13 |
0.0% |
信用取引資産の増加 |
|
営業収益は、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象としたJトラストグローバル証券やNexus Cardの業績が期初から寄与したことや、主にNexus Cardにおける割賦取扱高の増加に伴い、証券業務やクレジット・信販業務に係る役務収益等が増加したこと等により14,120百万円(前年同期比19.9%増)、セグメント利益は、4,656百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
(韓国及びモンゴル金融事業)
韓国において、JT親愛貯蓄銀行株式会社(以下、「JT親愛貯蓄銀行」という。)及びJT貯蓄銀行株式会社が貯蓄銀行業務を、TA資産管理貸付株式会社が不良債権の買取及び回収業務を行っております。また、モンゴルにおいて、J Trust Credit NBFIが金融業務を行っております。
営業債権の残高は以下のとおりです。
|
(単位:百万円) |
|
|
2022/12 |
2023/12 |
増減額 |
増減率 |
主な増減要因 |
|
銀行業における貸出金残高 |
414,626 |
392,443 |
△22,182 |
△5.3% |
与信基準の厳格化により、 貸出金の増加を抑制 |
|
営業貸付金残高 |
1,691 |
1,123 |
△568 |
△33.6% |
SPCの清算により、買取債権へ属性変更 |
|
買取債権残高 |
1,996 |
2,662 |
666 |
33.4% |
SPCの清算により、営業貸付金から属性変更 |
営業収益は、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象としたJT親愛貯蓄銀行の業績が期初から寄与したことから47,520百万円(前年同期比23.6%増)となりました。セグメント損益は預金利息費用が増加したことや、貸倒引当金(損失評価引当金)繰入額が増加したことに加え、前連結会計年度に、Nexus Bankとの株式交換により発生した負ののれん発生益9,719百万円を計上したことに比べ減少したこと等により3,334百万円のセグメント損失(前年同期は14,437百万円のセグメント利益)となりました。
(東南アジア金融事業)
インドネシアにおいて、主にJトラスト銀行インドネシアが銀行業務を、JTII及びPT TURNAROUND ASSET INDONESIAが債権回収業務を行っております。また、カンボジアにおいて、Jトラストロイヤル銀行が銀行業務を行っております。なお、農機具ローン等のファイナンス業務を行っていたJTOにつきましては保有する全株式を譲渡し子会社から除外いたしました。
営業債権の残高は以下のとおりです。
|
(単位:百万円) |
|
|
2022/12 |
2023/12 |
増減額 |
増減率 |
主な増減要因 |
|
|
銀行業における貸出金残高 |
292,689 |
354,867 |
62,177 |
21.2% |
インドネシアにおける積極的な貸出残高増強策 |
|
|
|
インドネシア |
163,960 |
216,042 |
52,081 |
31.8% |
厳格な審査体制の下で積極的な貸出増強策を推進 |
|
|
カンボジア |
128,728 |
138,824 |
10,096 |
7.8% |
預金残高とのバランスを考慮した貸出残高計画に基づく |
|
営業貸付金残高 |
767 |
1,077 |
309 |
40.4% |
ジョイント・ファイナンスを営業貸付金に切替 |
|
|
買取債権残高 |
27,192 |
28,753 |
1,560 |
5.7% |
他社債権買取による増加 |
|
営業収益は、銀行業における貸出金や保有有価証券の増加に伴う利息収益の増加により38,414百万円(前年同期比33.8%増)となりました。また、セグメント損益は、預金利息費用の増加や貸倒引当金(損失評価引当金)を保守的に積み増したこと等により1,019百万円のセグメント損失(前年同期は248百万円のセグメント利益)となりました。
(不動産事業)
不動産事業につきましては、前連結会計年度ではその他の事業に区分しておりましたが、金額的重要性が増加したため、第1四半期連結会計期間から新たなセグメントとして区分しております。
Jグランド、グローベルス及びライブレントが国内での不動産事業を行っており、Prospect Asset Management, Inc.が米国ハワイ州で不動産事業を行っております。
営業収益は、グローベルスの連結取り込みや、Jグランドの事業拡大により不動産販売収益が増加したことにより14,039百万円(前年同期比376.5%増)、セグメント利益につきましては、ミライノベートの吸収合併に伴う負ののれん発生益10,113百万円を計上したことにより10,810百万円(前年同期は94百万円のセグメント利益)となりました。
(投資事業)
投資事業につきましては、主にJTRUST ASIA PTE.LTD.が投資事業などを行っております。
営業収益は155百万円(前年同期比31.1%減)、セグメント損失は訴訟費用の削減に努めたものの、2,072百万円(前年同期は2,205百万円のセグメント損失)となりました。
(その他の事業)
その他の事業につきましては、主にJ Sync株式会社が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務を行っております。
営業収益は599百万円(前年同期比13.9%増)、セグメント損益につきましては55百万円のセグメント損失(前年同期は108百万円のセグメント利益)となりました。
② 資産・負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ98,771百万円増加し1,214,714百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が26,220百万円減少した一方で、その他の金融資産が56,295百万円、銀行業における貸出金が35,472百万円、棚卸資産が17,198百万円それぞれ増加したこと等により増加したものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ62,906百万円増加し1,046,499百万円となりました。これは主に、銀行業における預金が44,385百万円、社債及び借入金が21,769百万円それぞれ増加したこと等により増加したものです。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ35,865百万円増加し168,215百万円となりました。これは主に、利益剰余金が15,474百万円、資本剰余金が11,636百万円、その他の資本の構成要素が7,226百万円それぞれ増加したこと等により増加したものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ26,220百万円減少し105,740百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は47,079百万円(前年同期は49,518百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税引前利益を9,772百万円計上したことにより資金が増加した一方で、ミライノベートの吸収合併に伴う負ののれん発生益を10,113百万円計上したことや、内国為替資産等その他の金融資産の増加額が24,433百万円、制限付預金の増加額が13,724百万円とそれぞれ資金が減少したことに加えて、銀行業における預金の減少額が6,432百万円と資金が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は501百万円(前年同期は9,121百万円の資金の減少)となりました。これは主に、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が178,671百万円、有形固定資産及び投資不動産の売却による収入が6,428百万円とそれぞれ資金が増加した一方で、銀行業における有価証券の取得による支出が177,163百万円、ガイアグループに係る貸付金の貸付による支出が5,000百万円、定期預金の増加額が4,004百万円とそれぞれ資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は4,344百万円(前年同期は7,289百万円の資金の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純減額が1,506百万円、配当金の支払額が1,286百万円とそれぞれ資金が減少した一方で、長期借入金の純増額が7,181百万円と資金が増加したことによるものです。
(2)営業実績
① 貸付金残高の内訳
|
区分 |
前連結会計年度末 (2022年12月31日現在) |
当連結会計年度末 (2023年12月31日現在) |
||||
|
金額(百万円) |
構成割合(%) |
金額(百万円) |
構成割合(%) |
|||
|
国内 |
消費者向 |
無担保貸付 |
63 |
0.0 |
47 |
0.0 |
|
有担保貸付 |
409 |
0.1 |
350 |
0.0 |
||
|
小計 |
472 |
0.1 |
398 |
0.0 |
||
|
事業者向 |
商業手形割引 |
1,570 |
0.2 |
- |
- |
|
|
無担保貸付 |
800 |
0.1 |
0 |
0.0 |
||
|
有担保貸付 |
1,810 |
0.3 |
1,409 |
0.2 |
||
|
小計 |
4,180 |
0.6 |
1,409 |
0.2 |
||
|
商業手形割引 合計 |
1,570 |
0.2 |
- |
- |
||
|
営業貸付金 合計 |
3,083 |
0.5 |
1,807 |
0.2 |
||
|
合計 |
4,653 |
0.7 |
1,807 |
0.2 |
||
|
海外 |
消費者向 |
無担保貸付 |
1,207 |
0.2 |
628 |
0.1 |
|
有担保貸付 |
1,235 |
0.2 |
1,553 |
0.2 |
||
|
小計 |
2,443 |
0.4 |
2,182 |
0.3 |
||
|
事業者向 |
無担保貸付 |
- |
- |
- |
- |
|
|
有担保貸付 |
15 |
0.0 |
18 |
0.0 |
||
|
小計 |
15 |
0.0 |
18 |
0.0 |
||
|
営業貸付金 合計 |
2,459 |
0.4 |
2,200 |
0.3 |
||
|
銀行業における貸出金 |
韓国 |
414,626 |
58.0 |
392,443 |
52.2 |
|
|
インドネシア |
163,960 |
22.9 |
216,042 |
28.8 |
||
|
カンボジア |
128,728 |
18.0 |
138,824 |
18.5 |
||
|
小計 |
707,315 |
98.9 |
747,311 |
99.5 |
||
|
合計 |
709,774 |
99.3 |
749,511 |
99.8 |
||
|
総合計 |
714,428 |
100.0 |
751,319 |
100.0 |
||
(注)貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の貸付金残高であります。
② 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本金融事業(百万円) |
- |
- |
|
韓国及びモンゴル金融事業(百万円) |
- |
- |
|
東南アジア金融事業(百万円) |
- |
- |
|
不動産事業(百万円) |
11,959 |
- |
|
投資事業(百万円) |
- |
- |
|
その他の事業(百万円) |
- |
- |
|
内部取引消去(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
11,959 |
- |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2024年3月26日)において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針及び4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ98,771百万円増加し1,214,714百万円となりました。これは主に、韓国金融事業において、銀行業における預金残高が減少したこと等により現金及び現金同等物が26,220百万円減少した一方で、制限付預金や内国為替資産等の増加によりその他の金融資産が56,295百万円増加したことや、特にJトラスト銀行インドネシアにおいて、不良債権リスクの低減を図りつつ積極的に貸出金残高の増強に努めたことにより銀行業における貸出金が35,472百万円増加したこと、さらに当連結会計年度においてグローベルスを連結子会社としたことやJグランドの業績拡大等による販売用不動産及び仕掛品の増加により棚卸資産が17,198百万円増加したこと等により増加したものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ62,906百万円増加し1,046,499百万円となりました。これは主に、韓国金融事業において基準金利の高止まりの影響で貸出とのバランスがとれた適正水準まで預金調達を抑えたことにより銀行業における預金が減少した一方で、東南アジア金融事業、特にJトラスト銀行インドネシアにおいて、基準金利の上昇への対応や収益基盤の強化に向けて、流動性預金の獲得による調達金利の低下を企図し、各種イベントやキャンペーン、SNS活用などマーケティング活動による新規預金獲得に努めたことにより銀行業における預金が44,385百万円増加したことや、グローベルスの連結取り込みやNexus Cardにおける割賦債権の調達に伴う長期借入金の増加等により社債及び借入金が21,769百万円増加したこと等により増加したものです。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ35,865百万円増加し168,215百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を16,310百万円計上したこと等により利益剰余金が15,474百万円増加したことや、ミライノベートの吸収合併等により資本剰余金が11,636百万円、海外子会社等の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が7,226百万円増加したこと等により増加したものです。
b.経営成績
営業収益につきましては、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象となったJT親愛貯蓄銀行やJトラストグローバル証券の業績が期初から寄与したことや、Nexus Cardにおいて割賦取扱高が増加したこと、東南アジアの金融事業において積極的に銀行業における貸出金や保有有価証券の残高増強に努めたことにより利息収益が好調に推移したこと、証券業務やクレジット・信販業務における手数料収益やトレーディング利益が増加したことに加えて、グローベルスの連結取り込みやJグランドの事業拡大により不動産事業の販売収益が増加したこと等により過去最高となる114,279百万円(前年同期比39.3%増)となりました。
営業費用につきましては、JT親愛貯蓄銀行やJトラストグローバル証券の業績が期初から寄与したことや、韓国、インドネシア及びカンボジアの政策金利の高止まりの影響で預金コストが増加している状況に加えて、東南アジアの金融事業において、調達金利の低下を企図し、各種マーケティング活動による新規預金獲得を積極的に行った結果、銀行業における預金が増加したこと等により銀行業における預金利息費用が増加したことや、韓国の貯蓄銀行においてコロナ禍から続く景気の悪化や、それに伴う債権の不良化に備え貸倒引当金(損失評価引当金)を積み増ししたこと、さらにグローベルスの連結取り込みやJグランドの業績拡大により販売原価が増加したこと等により81,148百万円(前年同期比76.4%増)となりました。また、当連結会計年度の営業収益に対する営業費用比率は71.0%となりました。
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費につきましては、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象となった子会社の経費が通期にわたって計上されたことや、当連結会計年度に連結対象となった子会社の経費が計上されたこと等により増加し36,870百万円(前年同期比21.1%増)となりました。
その他の収益につきましては、前連結会計年度に、Nexus Bankとの株式交換やJトラストグローバル証券の株式取得により発生した負ののれん発生益を計上した一方で、当連結会計年度は、ミライノベートを吸収合併により取得したことで生じた負ののれん発生益を計上したことにより12,109百万円(前年同期比16.1%増)となりました。
その他の費用につきましては、前連結会計年度に、JTIIにおいてグループ間での債権譲受に伴う損失を計上したことに比べ減少し、310百万円(前年同期比78.3%減)となりました。これは、前連結会計年度では、譲渡先であるJTOの利益と連結相殺され影響はありませんでしたが、当連結会計年度にJTOが株式譲渡されたことにより、JTOの株式売却に伴う損益について前連結会計年度の数値を非継続事業として遡及修正したことにより減少したものであります。
以上の結果、営業利益につきましては8,059百万円(前年同期比44.8%減)となりました。
金融収益につきましては、為替差益が増加した一方で、前連結会計年度に、Nexus Bankの株式を公正価値で再測定し投資有価証券評価益を計上したことに比べ減少したこと等により1,516百万円(前年同期比43.4%減)となりました。
金融費用につきましては、前連結会計年度に、HSホールディングス株式会社の株式売却に伴う投資有価証券売却損を計上したことに比べ減少したこと等により418百万円(前年同期比31.1%減)となりました。
持分法による投資利益は615百万円(前年同期比13.1%増)となりました。
以上の結果、税引前利益につきましては9,772百万円(前年同期比43.2%減)となりました。
法人所得税費用につきましては、前連結会計年度にHSホールディングス株式会社の全株式を売却したことに伴い繰延税金負債を戻入れしたことに対して、当連結会計年度はNexus Bankの合併に伴う繰延税金負債の戻し入れや、JT親愛貯蓄銀行の留保利益に係る繰延税金負債の戻し入れを行ったこと等により△7,199百万円(前年同期は3,538百万円の費用)となりました。
主な内訳につきましては以下のとおりです。
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(単位:百万円) |
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法人所得税費用 |
法人税等調整額 |
Nexus Bank合併に伴う繰延税金負債の戻し入れ |
△6,548 |
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JT親愛貯蓄銀行の留保利益に係る税効果 |
△211 |
以上の結果、継続事業からの当期利益は16,972百万円(前年同期比24.2%増)となりました。
また、非継続事業からの当期損失は、前連結会計年度に、SAMURAI TECHNOLOGY株式会社の株式売却損等を計上したことに対し、当連結会計年度は、ミライノベート傘下の合同会社5社が、太陽光発電設備の運営等太陽光発電事業から撤退し、当該事業に係る資産等を一括して売却したことや、JTOの株式売却に伴う損益を計上したことにより203百万円(前年同期は243百万円の非継続事業からの当期損失)となりました。
非支配持分に帰属する当期利益につきましては、459百万円の非支配持分に帰属する当期利益(前年同期比42.0%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は16,310百万円(前年同期比29.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(日本金融事業)
営業収益は、前第2四半期連結会計期間から損益上連結対象となったJトラストグローバル証券及びNexus Cardの業績が期初から寄与したことや、クリアグループとの割賦債権の取扱い拡大に伴う割賦立替金の増加により、証券業務やクレジット・信販業務における手数料収益が増加し14,120百万円(前年同期比19.9%増)となりました。また、セグメント利益はJトラストグローバル証券におけるマーケティング費用等が増加したものの信用保証業務及び債権回収業務が概ね好調に推移し4,656百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
信用保証業務では、信用保証残高が順調に増加しており、安定的な保証料収益の計上ができております。債権回収業務も好調に推移しており、債権購入時のキャッシュ・フロー計画(回収計画)に対する回収実績の増減が収益・利益に大きく影響するため、高い利益率が見込まれる債権について積極的に買取りを進めていくことにより収益の確保に努めてまいります。また、証券業務では、プライベートバンキングサービスに注力し、富裕層を新たなターゲットとして加速度的に新規顧客開拓を進めることで、預り資産の増加に伴い、収益拡大が図れるものと考えております。
(韓国及びモンゴル金融事業)
営業収益は、前第2四半期連結会計期間から損益上連結対象となったJT親愛貯蓄銀行の業績が期初から寄与したことや、銀行業における貸出金残高が減少したものの貸出金利の引上げ等により影響額の縮小に努めた結果、貯蓄銀行業務における利息収益が増加したことにより47,520百万円(前年同期比23.6%増)となりました。また、セグメント損益は、前連結会計年度にNexus Bankとの株式交換により発生した負ののれん発生益9,719百万円を計上したことに比べ減少したことに加えて、預金金利の高止まりの影響を受け利息費用が増加したことや、景気の悪化及び債権の不良化により貸倒引当金(損失評価引当金)の繰り入れを行ったこと等により3,334百万円のセグメント損失(前年同期は14,437百万円のセグメント利益)となりました。
基準金利の高止まりによる調達金利の上昇の影響を受けて、貯蓄銀行では預金コストの増加により営業利益の伸びが鈍化しており今後も厳しい収益環境にあるものと認識しております。また、韓国全体での延滞増加、個人回生・信用回復の増加傾向などから貸倒引当金(損失評価引当金)の追加引当が予定されております。当連結会計年度において、韓国経済の悪化に伴う債権の不良化に備え予防的に貸倒引当金(損失評価引当金)を繰り入れておりますが、今後も調達金利の高止まりに対応するべく、預金金利の検討、貸出金利の引上げ等影響額の縮小に努めるとともに、徹底した延滞管理を通じて貸倒償却費の抑制に向けて最大限努力してまいります。
(東南アジア金融事業)
営業収益は、Jトラスト銀行インドネシア及びJトラストロイヤル銀行において、銀行業における貸出金や社債の大幅な増加に伴い利息収益が増加したことにより38,414百万円(前年同期比33.8%増)となりました。また、セグメント損益については、基準金利の引き上げにより調達金利が上昇している中でも、銀行業において、優良な貸出金の積み上げによる営業収益の増加に加えて、審査体制の見直し等により貸出債権のリスク低下が図れたことや、各種キャンペーンによる新規口座の獲得や、高金利定期預金金利の引き下げ等により資金調達コストの低下に努めたこと、金利上昇による調達金利の上昇を見込み貸出金利の引き上げを柔軟に行い得る体制を構築したこと等により損失が抑えられたものの、預金残高の増加及び基準金利の上昇による預金利息費用の増加による影響が上回ったことにより1,019百万円のセグメント損失(前年同期は248百万円のセグメント利益)となりました。
JTIIにおいても、好調な不動産市況を背景に債権売却市場が活性化しており、債権回収は順調に推移しております。Jトラスト銀行インドネシアからの譲受債権を含め買取債権残高が増加しており、当連結会計年度は貸倒引当金(損失評価引当金)の追加引当により大幅な赤字を計上いたしましたが、今後、収益機会の拡大や回収の最大化に向け好転していくものと考えております。
(不動産事業)
営業収益は、グローベルスの連結取り込みやJグランドの事業拡大により、不動産販売収益が増加したことにより14,039百万円(前年同期比376.5%増)となりました。また、セグメント利益につきましては、ミライノベートの吸収合併に伴い負ののれん発生益10,113百万円を計上したことにより10,810百万円(前年同期は94百万円のセグメント利益)となりました。
Jグランドにおいては、今後、富裕層を対象とした投資用物件をメインの事業に据えることで、事業規模の拡大を目指します。グローベルスにおいてもマンション開発と賃貸業を並行して強化し、商品ブランドの認知度向上に努めてまいります。
(投資事業)
営業収益は貸付金利息収入の減少により155百万円(前年同期比31.1%減)、セグメント損失は訴訟費用の削減に努めたことから2,072百万円(前年同期は2,205百万円のセグメント損失)となりました。
(その他の事業)
営業収益は599百万円(前年同期比13.9%増)、セグメント損益は55百万円のセグメント損失(前年同期は108百万円のセグメント利益)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、ミライノベートを吸収合併したことによる取得や、税引前利益を計上したことにより資金が増加した一方で、負ののれん発生益を計上したことや、その他の金融資産、制限付預金が増加したことにより資金が減少したことに加えて、銀行業における預金が減少した結果、前連結会計年度末に比べ26,220百万円減少し105,740百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
・財務政策
当社グループの資金需要の主なものは、当社グループ各社の経常的な運転資金のほか、当社グループの長期的な成長に資する企業のM&Aに要する資金であります。
資金需要に対しては、原則としてグループ各社の営業活動により生ずる手元流動資金を充当する方針としており、グループ全体の効率的な資金活用に努めておりますが、必要に応じて外部からの資金調達を検討することとしております。
外部からの資金調達の手法としては、金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等であり、今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。
なお、当連結会計年度末においての社債及び借入金の残高は61,518百万円となっており、前連結会計年度末と比較し21,769百万円増加しております。
1.当社は、2023年2月14日開催の当社取締役会において、当社を吸収合併存続会社、当社の連結子会社であるNexus Bank株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、同日付けで合併契約を締結いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 7.企業結合及び非支配持分の取得」に記載のとおりであります。
2.当社は、2023年10月30日開催の当社取締役会において、株式会社ガイア(以下、「ガイア」という。)との間で、ガイア及びガイアグループ会社(株式会社トポスエンタープライズ、株式会社ガイア・ビルド、株式会社ジャバ、株式会社ユナイテッドエージェンシー、株式会社MG、株式会社MG建設、株式会社ガイア店舗管理、株式会社ワンフォワードをいい、個別に、又は総称して、以下、「ガイアグループ各社」という。)が営む事業(以下、「本件事業」という。)の再建支援を目的とする基本合意書(以下、「本基本合意書」という。)を締結することを決議し、同日付けで本基本合意書を締結いたしました。
なお、ガイア並びにガイアグループ各社のうち、株式会社トポスエンタープライズ、株式会社ガイア・ビルド、株式会社ジャバ、株式会社ユナイテッドエージェンシー、株式会社MG及び株式会社MG建設の計7社は、2023年10月30日に東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行っております(これら民事再生手続開始の申立てにより開始する再生手続を、以下、「本件再生手続」という。)。
その概要は次のとおりであります。
(1)本基本合意書締結の目的
当社グループが過去に複数の事業再生案件に関わった経験を活かして、本件において当社がDIPファイナンスを供与しつつ、当社、当社の関係会社及び当社の指定するパートナー企業(以下、「当社ら」という。)とともにスポンサー候補としてガイア及びガイアグループ各社の再生支援に携わることにより、ガイア及びガイアグループ各社の事業の再建に資するものであると判断し、本基本合意書を締結するものであります。
(2)本基本合意書の概要
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① |
目的 |
ガイアグループが長年運営し発展させてきた本件事業を維持し、さらに発展させること、ガイアグループの従業員の雇用を確保すること、ガイアグループの債権者への弁済を最大化すること。 |
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② |
本件支援の方法及び内容 |
本件再生手続における当社らによる再生スキームを定める最終契約(以下、「本件最終契約」という。)を本件再生手続開始後7ヶ月以内を目処として締結する。 |
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③ |
資金の貸付け |
当社がガイアとの間でDIPファイナンスの契約(極度額:50億円)を締結のうえ、当社が、本件事業の維持・運営(遊技台の購入を中心とする本件事業の商取引債務の弁済、新規遊技台への投資等を含む。)又は本件再生手続の維持・遂行に必要な資金をガイアに貸し付ける。 |
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④ |
人材の支援 |
ガイアへの顧問の派遣、従業員の出向等の方法により、ガイアグループの事業の維持・運営に必要な人材を支援する。 |
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⑤ |
従業員の処遇 |
本件事業の承継日から少なくとも1年間、ガイアグループの全従業員(パート及びアルバイトを含む。)を、退職した者を除き、引き続き従前と同一条件で雇用する。 |
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⑥ |
デュー・デリジェンス |
当社らは、本件最終契約締結までの間、当社らが合理的に希望する方法及び範囲のデュー・デリジェンスを行うことができる。 |
(3)その他重要な事項
2023年10月30日付けで、上記「(2) 本基本合意書の概要 ③ 資金の貸付け」に記載の極度貸付契約をガイアと締結し、2023年10月31日付けで、同社に5,000百万円の資金の貸付けを実行しております。
該当事項はありません。