当社は、2023年12月21日付で、連結子会社の異動を伴う株式譲渡を取締役会において決議しました。これに伴い、当社および当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象が発生しましたので、金融商品取引法第24条の5第4項ならびに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号および第19号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものです。
(1)当該事象の発生年月日
2023年12月21日(取締役会決議日)
(2)当該事象の内容
① 譲渡の理由
当社グループは、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業にむけて~」に則り、小田急沿線や事業を展開する地域との持続的な成長を目指し、変革に向けた3つの経営課題である「利益水準の回復」「有利子負債のコントロール」「事業ポートフォリオの再構築」に取り組んでいます。今般、その一環として、UDS株式会社(以下、「UDS」という。)の株式の譲渡を決定しました。
当社は、2015年にUDSの株式を一部取得し同社を子会社とし、2016年には完全子会社としました。UDSは、まちづくりにつながる住宅や商業施設、ホテル等の企画・設計・運営をトータルで実施する独自のビジネスモデルに強みがあります。当社およびUDSは、複々線化事業に伴い創出された上部空間を活用した「下北線路街」をはじめ、両社の協業により数多くの施設開発、まちづくりを推進し、沿線価値の向上や収益基盤の強化を図ってまいりました。また、UDSは、ホテルの新規出店を積極的に進め、当社グループにおける既存事業の強化に大きく貢献してまいりました。
一方、近年は、人口減少や人々の価値観の転換、2020年以降においては、新型コロナウイルス感染症の流行等、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しました。当社グループでは、2021~2023年度の3か年を経営ビジョンにおける「体質変革期」と位置付け、財務健全性の回復はもとより、不動産領域を収益の第一の柱とする事業ポートフォリオの再構築や、「地域経済圏」単位での事業展開を前提とした持続的成長を実現する仕組みづくりに注力してまいりました。
このような中、UDSのパートナーとしては、まちづくりに豊富な実績と競争力を有し、ホテル事業の成長とグループ企画・設計機能の強化を志向する野村不動産ホールディングス株式会社が最適であると判断し、当社は、同社にUDSの株式を譲渡することとしました。
なお、当社グループでは、引き続きさまざまな事業者と連携しながら不動産領域の強化・沿線の再開発に注力するとともに、新宿や箱根等の宿泊需要が見込まれる沿線エリアを中心に、魅力あるホテル運営に努めてまいります。
② 異動する連結子会社の概要
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(2022年12月31日現在) |
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① 名称 |
UDS株式会社 |
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② 所在地 |
東京都渋谷区代々木2丁目28番7号 |
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③ 代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 黒田 哲二 |
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④ 事業内容 |
企画・設計、ホテル・その他事業所の運営等 |
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⑤ 資本金 |
50百万円(注1) |
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⑥ 設立年月日 |
2009年2月26日 |
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⑦ 大株主および持株比率 |
小田急電鉄株式会社 100% |
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⑧ 提出会社と当該会社の関係 |
資本関係 |
当社の100%子会社です。 |
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人的関係 |
当社の取締役2名および従業員1名が、UDSの取締役を兼任しています。また、当社の監査役1名がUDSの監査役を兼任しており、当社の従業員5名が、UDSに出向しています。(注2) |
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取引関係 |
当社とUDSとの間で、建物の賃貸借、建物の管理その他の役務提供、資金貸借等に関するグループ間取引を行っています。 |
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⑨ 最近3年間の財政状態および経営成績(注1) |
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決算期 |
2020年12月期 |
2021年12月期 |
2022年12月期 |
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純資産 |
△4,910百万円 |
△8,725百万円 |
△10,660百万円 |
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総資産 |
6,971百万円 |
5,897百万円 |
6,077百万円 |
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1株当たり純資産 |
△545,658円 |
△969,524円 |
△1,184,524円 |
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売上高 |
6,722百万円 |
6,019百万円 |
8,970百万円 |
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営業利益 |
△1,532百万円 |
△1,707百万円 |
△1,007百万円 |
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経常利益 |
△1,568百万円 |
△1,661百万円 |
△1,885百万円 |
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当期純利益 |
△5,260百万円 |
△3,814百万円 |
△1,934百万円 |
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1株当たり当期純利益 |
△584,464円 |
△423,866円 |
△214,999円 |
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1株当たり配当金 |
0円 |
0円 |
0円 |
(注1) 本株式譲渡実行までに、UDSが当社を引受人とする145億円の増資を行い、当該増資の払込金額をもって当社からの借入金の返済を行う予定です。これにより、UDSの純資産等に変動が見込まれるものの、本増資により増加するUDSの資本金は本株式譲渡実行までに減資し、1億円となる見込みです。
(注2) UDSの取締役を兼任している当社の取締役2名および従業員1名、UDSの監査役を兼任している当社の監査役1名は、本株式譲渡予定日に退任する予定です。
③ 譲渡株式数および譲渡前後の所有株式の状況
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① 異動前の所有株式数 |
34,000株(議決権所有割合:100.0%)(注) |
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② 譲渡株式数 |
34,000株(議決権所有割合:100.0%)(注) |
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③ 異動後の所有株式数 |
0株(議決権所有割合:0.0%) |
(注) 「(2)当該事象の内容 ② 異動する連結子会社の概要 (注1)」に記載のとおり、本株式譲渡実行までに、UDSが当社を引受人とする145億円の増資を行う予定であり、上記①および②は増資後の株式数です。
④ 譲渡の相手先の概要
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(2023年3月31日現在) |
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① 名称 |
野村不動産ホールディングス株式会社 |
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② 所在地 |
東京都新宿区西新宿1丁目26番2号 |
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③ 代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 兼 社長執行役員 グループCEO 新井 聡 |
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④ 事業内容 |
株式の所有を通じたグループ会社の事業活動の管理および経営指導 |
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⑤ 資本金 |
119,054百万円 |
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⑥ 設立年月日 |
2004年6月1日 |
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⑦ 純資産 |
655,737百万円 |
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⑧ 総資産 |
2,110,693百万円 |
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⑨ 大株主および持株比率 |
野村ホールディングス株式会社 36.49% |
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日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 11.98% |
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株式会社日本カストディ銀行(信託口) 6.30% |
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野村不動産ホールディングス従業員持株会 1.72% |
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日本マスタートラスト信託銀行株式会社 |
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(役員報酬BIP信託口・76272口) 1.67% |
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⑩ 提出会社と当該会社の関係 |
資本関係 |
該当する事項はありません。 |
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人的関係 |
該当する事項はありません。 |
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取引関係 |
該当する事項はありません。 |
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関連当事者への該当状況 |
該当する事項はありません。 |
⑤ 譲渡の日程
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① 取締役会決議 |
2023年12月21日(木) |
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② 株式譲渡契約締結日 |
2023年12月21日(木) |
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③ 株式譲渡予定日 |
2024年4月1日(月) |
(3)当該事象の損益および連結損益に与える影響額
本株式譲渡に伴う2024年3月期業績への影響はありません。
本株式譲渡は2024年4月を予定しており、2025年3月期第1四半期決算(連結・個別)において約180億円の関係会社株式売却益を特別利益にそれぞれ計上する見込みです。
以 上