文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献すること。」を使命としております。そして、あらゆるモノに情報を付与する「タギング」を主軸に、そのデータを利活用することで、「正確、省力、省資源、安心・安全、環境、感動」という価値を創出し、「お客さまに最も信頼され、お客さまと共に成長し、変わりゆく社会から必要とされ続ける会社になること。」をビジョンに掲げています。
(2)「自動認識ソリューション」で持続可能な社会の実現に貢献
当社グループの本業である「自動認識ソリューション」とは、多様な市場・業界において現場の人やモノに情報を付ける「タギング」でリアルタイムに情報を吸い上げ、必要とされる価値あるデータに転換してお客さまの基幹システムや社会の基盤に届けるビジネスです。これにより人やモノの動きが可視化されてトレース(追跡)可能な状態となり、個々の現場やサプライチェーンを最適化する打ち手が見えてきます。
社会課題が複雑化する中、タギング技術も一層の高度化が必要となります。高度化したタギング技術を用いて、完璧な精度で唯一無二の情報を個品に与え、人手を介さず全自動で取得し活かす「Perfect & Unique Tagging(PUT)」により、情報の利活用を拡充して社会のうごきの最適化をめざします。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、ビジョン実現のため、直近の事業内容、外部環境の変化ならびに当期の業績をふまえ、2024年度を起点とする5カ年の新たな中期経営計画(2024~2028年度)を策定いたしました。多様な市場・業界において現場の人やモノに情報を付ける「タギング」でリアルタイムに情報を吸い上げ、必要とされる価値あるデータに転換してお客さまの上位システム等に届けることで、個々の現場やサプライチェーンを最適化する「自動認識ソリューション」をグローバルに展開していきます。この「タギング」を軸にした自動認識ソリューション事業に引き続き経営資源を傾注し、さらに、業界横断を含む社会の最適化を実現し、持続可能な社会の実現に貢献する「Perfect and Unique Tagging(PUT)」の実現を長期にわたり目指してまいります。
上述の取り組みを具体的に進めるべく、「コアビジネスの増強」「タギング技術の高度化」「経営基盤の強化」を、経営の重点課題として設定しました。これらを有機的につなげて長期成長の礎を築いていきます。
中期経営計画の5年間のうち、大まかに2025年度までを利益回復期、それ以降を成長投資再開期と位置づけます。利益回復期においては中核事業の増強に注力し、日本事業を収益性の高い体質へ再生させるとともに、海外事業の持続的・効率的な成長を追求します。また成長投資再開期においては、収益性が回復した中核事業から創出される利益を、RFIDや自動化ソリューションの既存領域に加えてPUTに振り向け、成長加速と新たな収益基盤構築をめざします。
日本事業では、売上拡大よりも利益率向上を重視します。利益を生む体質へ再生させるため、社内バリューチェーンの管理を徹底し、商品ラインアップの最適化やサービス対価の適正化などを図ります。また営業部門の評価を利益重視の基準に移行し、販売行動の変容を制度面から促します。
海外事業では、ソリューション提供が定着してきたことから、自走による横展開を進めます。本社はノウハウ提供の比重を下げる一方、グローバルな大手顧客との取引深耕にフォーカスします。また各地域に開発部隊を配置することで、ソリューションを効率的に創出します。
既存事業領域でも旺盛な需要が継続するため、成長投資再開期でもRFIDや自動化に関わるタギングを磨き、成長加速を志向します。さらに高い収益性が見込まれるPUTに向けて必要な技術やソリューションを獲得すべく、内製化に固執せず、M&Aやパートナーシップを通じた共創も視野に入れてまいります。こうして既存のタギング技術ではなし得なかった価値提供を実現し、サトーの持続的な成長をめざします。
(4)目標とする経営指標及び具体的な取り組み
当社グループは経営指標として、営業利益及び売上高営業利益率を重視し、資本生産性の指標としての投下資本利益率(ROIC)を上げることで、企業価値の最大化を追求してまいります。
本中計では上述の各戦略を実行し、重要な経営指標として、連結売上高、営業利益、営業利益率、EBITDAマージン(※)、投下資本利益率(ROIC)、の向上を目指してまいります。
(※)EBITDAマージン =(営業利益+減価償却費+のれん償却費)÷ 売上高
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社事業戦略の推進を支える強み
当社の事業領域は、現場のモノや人にバーコードやRFID、センサーなどで、IDや温度などの状態情報をひも付け、読み取って上位システムに届ける「タギング」です。
このタギングによるリアルデータの取得は、現場のモノや人の見える化(どこに、何が、何個、どのような状態で存在するか)を可能にし、サプライチェーンやそれを構成する各現場のボトルネックの特定・解消等、社会の課題解決に寄与します。お客さま課題は、個社レベルから業界横断、社会全体へ拡大しており、当社は現在、中期経営計画2024-2028(以下、中計)において、お客さま接点・現場力を軸にタギング技術の高度化を継続し、長期の成長を見据えたタギングの進化、すなわち課題解決の範囲をサプライチェーン全体、サーキュラーエコノミーにまで広げるべく取り組んでおります。当社のこれらの取り組みはお客さまや他のプレーヤーとの共創で、さらに範囲が拡大したり、より良い課題対応が実現したりする等、持続可能な社会の実現へとつながります。現在では5つの市場(製造、物流、小売り、ヘルスケア、食品)をターゲットに取り組みを展開していますが、他にもタギングによる課題解決が必要とされる分野もあります。これまでの蓄積を活用し、こういった新たな市場・業界での可能性についても検討していきます。
サプライチェーンやそれを構成する各現場は、国や地域、業界あるいは個社ごとに異なります。例えば同じ「製造業」でも、自動車業界と化学業界では、現場の状況やオペレーション、扱うモノやサプライチェーンが異なります。当社は、長い歴史の中で各業界の個別性を国や地域ごとに捉えて、持続的に最適なタギングを軸にしたソリューションを提供できる「現場力」 を培ってきました。
ソリューションの主な構成要素であるラベルプリンタとラベル/タグは自社で開発・製造しており、この開発力及びモノづくり力も当社の強みとなっております。また、自社で保持・開発・製造していない技術や製品、サービス等はパートナー企業と共創しており、この構築したグローバルなパートナー企業ネットワークも当社の強みです。最適なタギングのソリューション創出の過程においてお客さまとの「接点」が生まれ、期待を超えるソリューションの提供により、この接点が「信頼」へと変化します。この幅広いお客さまからの「信頼」も当社の持続的な成長を支える強みです。
(2)人的資本経営への取り組み
[基本的な考え方]
当社グループは、自社の事業モデルにおいて持続的に価値を生み出す源泉は「人」であることを認識し、「従業員が財産」という視点に立っています。個々人の人間性の尊重と多様性の受容を基本として、お客さまと共に成長し、最も信頼され続ける会社になるため、持続可能な社会への貢献と、社是である「あくなき創造」を実践し続ける「人」を生み出し続けることができるよう、企業理念に基づき、人財の採用、配置、育成、評価、処遇、働き方などの人事諸施策を進めています。
[人的資本経営の全体像]
当社グループは、顧客価値の創出と社会課題の解決をめざしており、その実現と持続的な企業価値の向上に貢献していく上で、「イノベーションを生み出す組織文化」の醸成が不可欠と考え、そのためには、グループの競争力の源泉である「現場力※」の向上と、その土台である企業理念の実践により、従業員一人一人が日々の業務経験を通して「自ら考え行動し(自立)、変化を起こせる(自律)人財(ジリツ人財)」となっていくことを求めています。
※現場力:自らお客さまの現場に赴き、運用を理解し、課題の本質を理解して最適な解決策を提供する力
当社グループの従業員は業務の中で、「工夫し挑戦する」「小さな変化を喜ぶ」という日常のサイクルを実践しています。そのサイクルを実践する中で、「主体的な行動」と「創意工夫」により「自ら考えて行動し、イノベーションを起こす」ことが、サトーグループの強みである「現場力向上」につながっています。従業員一人一人が「求める人財像」と「めざす組織像」を意識した取り組みを行うことにより、異なる考え方や価値観の交差によるイノベーションが促進されていきます。これを組織文化にまで昇華し、定着させていくことを目的に、人的資本への投資を行っています。
[人的資本強化のための人事施策全体像]
具体的には、Step1:日常のサイクル実践(個人としての取り組み)、Step2:現場力向上(組織としての取り組み)、Step3:企業文化への定着化(創造性豊かな企業文化の醸成)という人的資本強化のプロセスを、「サトーの原動力(≒経営戦略と人財戦略の連動)」となる各種施策と、その「支援と動機づけ(≒従業員総活躍のための仕組み)」となる各種施策の両面から支えていきます。以下で具体的に示す施策を通じて、専門性のレベルアップにつながるスキル開発や行動を促す能力開発に加え、獲得した能力を、仕事を通じて発揮できる機会を提供・創出し、マネジメント層が支援する好循環を作り出すことで、個人による「日常のサイクル実践」と、組織による「現場力向上」の双方の実行力を高めていきます。
[具体的取り組みと実績・定量指標]
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施策概要 |
実績(2023年度)・定量指標 |
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日常サイクルの
実践 喜ぶ |
サトーの原動力 |
・企業理念浸透 |
・Credo Awards World Cup表彰 |
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・三行提報(さんぎょうていほう) :経営トップへのダイレクトな提案 |
・提報提出件数 (493,761件) |
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・一石伝波(いっせきでんぱ) :現場上長への提案による迅速な実行 |
・提出件数 (506件) ・改善件数 (51件) |
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支援と 動機づけ |
・奨励・褒賞制度 |
・三行提報ポイント制度 |
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・社員全員が「真のプロ」を目指し成長するための取り組み |
・職種別機能別キャリアラダー・スキル マップ |
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現場力向上 |
SATO Campus |
・キャリアラダーの活用 ・社内の業務を知るバリューチェーン研修 ・自動認識研修 |
・自動認識研修受講者数 (208人) (282人) |
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・マネジャー研修 メンバーを支え、推進するマネジャー職の教育 |
・研修受講者数 (237人) |
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企業文化への定着 が企業文化となる |
働きがいを感じる[活き活きと仕事をしている] |
・エンゲージメントサーベイ結果 ・eNPS(ネットプロモータースコア)結果 |
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働きがいを感じる[多様性] |
・女性管理職比率
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[指標及び目標]
(3)知的財産への投資
タギングを軸にしたソリューションを創出・提供するなかで生み出された特許権、意匠権、商標権、技術ノウハウなどの知的財産は、現在および将来にわたる競争力の源泉であり、重要な経営資源です。当社では、CEO直下に知的財産部門(専門組織)を設置し、知的財産に関する業務を統括しています。そして、中計の実現に向けて、知的財産中期事業計画の策定と推進を担い、全社横断的な活動と関係部署との連携強化を通じて、現業の「サプライチェーンの各現場の課題解決」の底上げと成長を支える知的財産の創出に取り組んでいます。
さらに、長期成長「サプライチェーン全体、サーキュラーエコノミーの課題解決」に向けた戦略投資に対応して、技術イノベーションを支える知的財産の創出にも積極的に取り組んでおります。こうした社会に新しい価値をもたらす知的財産の保護と活用を通じて、より豊かで持続可能な世界社会の発展と、当社の長期成長と企業価値の向上を目指しています。
そして、イノベーションを創出するプロセスにおいて、IPランドスケープ(知財情報分析)の提供と活用を開始し、競争優位を支える知財創出に向けた戦略立案と、国内外での知財ポートフォリオの充実に取り組んでいます。
当社では、知的財産に関する基本方針を定め、知的財産の創出と活用に加え、第三者の有効な知的財産の尊重と、知財教育と意識啓発にも取り組んでいます。このような取り組みが評価され、経済産業省 特許庁が表彰する平成31年度「知財功労賞」における「特許庁長官表彰」(知的財産権制度活用優良企業等)を受賞しました。
(4)気候変動対応
当社は、気候変動が社会全体に与える影響の大きさを認識するとともに、この問題への対応を重要な経営課題の一つと捉えています。その観点から「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に対して2021年に賛同を表明し、提言を踏まえた気候変動への対応に努めています。また、2021年度よりTCFDの枠組みに基づくシナリオ分析を通じ、リスク及びビジネス機会の識別と評価、対応策の策定を実施しています。
[基本的な考え方]
当社は、持続可能な社会への貢献は本業と不可分なものと捉え、サステナビリティを経営の根幹に据えています。脱炭素施策などの気候変動対応は、以下の2軸で取り組んでいます。
①お客さまや社会に対する貢献
②自社の事業活動における貢献
≪ガバナンス≫
取締役会の監督の下、サステナビリティ推進委員会を執行部の最高意思決定機関である執行役員会の直属としています。同委員会に経営企画部門や事業部門などの主要メンバーを参画させることにより、サステナビリティに関わる活動と経営・事業戦略との融合を図るなど、グループ全体の気候変動対応を含むサステナビリティを巡る課題への対応を推進しています。脱炭素施策を中心とした取り組みもこの体制で進めてまいります。
≪戦略≫
当社は、シナリオ分析を通じ、リスクと機会の識別および重要度評価、事業・財務インパクトの定量評価、対応策の策定を行っています。同分析では、自社の業界およびお客さまの主要な業界につき、以下の2つのシナリオにおける中長期の影響を考察しました。
①パリ協定努力目標の1.5℃シナリオ
②気候変動対策が遅延する4.0℃シナリオ
1.5℃シナリオでは、原材料コスト上昇の影響が大きい一方、トレーサビリティの担保に大きなビジネス機会があると認識しています。他方、4.0℃シナリオでは、事業継続リスクや物理的リスクへの対応コストの増加の影響が大きいと捉えています。
リスクに対しては、温室効果ガス排出量削減やCSR調達体制の確立、BCP強化などの対応策が明らかになりました。他方、機会に対しては、環境に配慮した商品やソリューションの開発・拡販、データ収集・活用ビジネスの拡大などの対応策が見出されました。
即ち、いずれのシナリオにおいても、当社はレジリエントな経営を行うことが可能と確認しました。
≪リスク管理≫
サステナビリティ推進委員会主導でリスクを識別した上で関連パラメータを更新し、各リスクの事業・財務インパクトを定量評価することで、リスクを管理します。その結果は執行役員会や取締役会に適宜報告し、全社のリスク管理と連携させます。また物理的リスクについては、リスクマネジメント委員会と連携し、リスク・危機管理を実施します。
≪指標及び目標≫
Scope 1&2は、2030年度に2016年度対比50%削減、2050年度にカーボンニュートラルを目指します。達成に向けて再エネ活用拡大や省エネ推進に取り組みます。
詳細は当社ウェブサイトに記載し、適宜更新しております。
当社ウェブサイト「TCFD提言への対応(サステナビリティ)」
https://www.sato.co.jp/about/sustainability/tcfd/
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)外部環境にかかわるリスク
① 国内事業について
当社グループは、バーコード、2次元コード、RFIDなどの自動認識技術を媒体としてメカトロ製品、サプライ製品、ソフト技術等を総合的に組み合わせ、お客様に最適なソリューションを提供する事業を展開しております。流通小売分野だけでなく、製造、運輸、ヘルスケア、食品加工等様々な業界において、サプライ製品を中心とした事業を展開することにより、景気動向の影響を受けにくい体質を有しているものの、ソリューション営業に必要な付加価値としてのノウハウの蓄積や販売ツールの作成のために販売費及び一般管理費(以下、販管費)の割合が高いことから、広範且つ深刻な経済変動により、売上高が急減した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
② 海外事業について
当社グループは、米州、欧州、アジア・オセアニア等の各地域において、複数の製造及び販売子会社を有しております。これらの海外市場への事業進出には以下のようなリスクが内在しております。
・予期しない法律規制の変更
・予期しない政治又は経済要因の発生
・不利な影響を及ぼす税制または税率の変更
・テロ、戦争、自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱等
これらの事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
補足事項:
2022年2月24日に発生したロシアによるウクライナ侵攻を受けて、当社グループではロシア向け取引及び同国内における事業に関しての対応方針及び業績見込みについて検討し、同3月15日に当面の対応方針として、欧州販売子会社よりのロシア向け取引は停止、子会社を通じての同国内事業は状況を引き続き注視し、あらゆる選択肢を排除せず、今後の対応について引き続き検討することを開示いたしました。依然としてロシア国内市場を取り巻く環境は不透明感が強い状況が続いており、今後の情勢変化に伴い、当社グループ業績に大きな影響が見込まれる場合は、速やかに開示してまいります。
③ サプライチェーンについて
当社グループは、多数の外部取引先から原材料、部品等を調達しておりますが、これらが何らかの理由により当社グループが計画していた数量や価格で入手できず、コストダウンや製品価格への転嫁が十分にできない場合や、サプライチェーンの寸断によりお客さまへの供給責任が果たせなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
補足事項:
2022年3月期以降、サプライチェーン混乱等に起因したプリンタ部材の調達難、ラベル原材料価格の高騰、船便から空輸への変更による輸送コストの上昇等に伴い連結営業利益へのネガティブ・インパクトが発生し、当社グループではコスト増加分の製品販売価格への転嫁を海外・国内において進め、また販管費の効率執行を推進し、ネガティブ・インパクトの抑制に継続的に取り組んできました。当社グループではお客さまへの供給責任を果たすために追加で発生したコストの価格転嫁や更なるコストダウン、販管費の効率執行を推進し、当社グループの経営成績及び財務状況等への影響を極力軽減すべく取り組んでまいります。
④ 為替変動の影響について
当社グループは、世界各国で生産、販売活動に取り組んでおり、当社と海外子会社間の取引も複数の外貨建てで行っているため、今後著しい為替変動があった場合には、当社グループの製品の競争力、収益性など業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 気候変動の影響について
当社グループは、気候変動が社会全体に与える影響の大きさを認識するとともに、この問題への対応を重要な経営課題の一つと捉え、金融安定理事会が設立した「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に対して2021年に賛同を表明し、提言を踏まえた気候変動への対応に努めています。当社グループでは、パリ協定努力目標の1.5℃シナリオ、及び気候変動対策・規制等が進まない4.0℃シナリオに基づき、中長期(2030年、2050年)のお客さまの業界、及び当社グループが所属する自動認識ソリューション業界の世界観を描き、当社グループへの影響を考察しています。
何れのシナリオにおいても、原材料コストの増加(排出規制や電化推進に伴う希少資源等の需要増、循環型材料の採用、森林資源の枯渇等に起因するコスト増加)が当社グループの事業及び財務へのインパクトが大きいと想定されます。また、4.0℃シナリオにおいては、物理的リスク対応費用(異常気象や自然災害の影響による設備の復旧コスト、渇水による水資源のコスト等の増加)によるインパクトが大きいと想定されます。
当社グループでは、想定されるリスクに対して対応策の検討・導入を進めるとともに、環境配慮型商品及びソリューションの開発をはじめとする気候変動に伴うビジネス機会への対応も並行して進めることにより、当社グループとしてのレジリエンスの向上に努めてまいります。
⑥ パンデミックについて
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大により、当社グループでも一部国・市場においてロックダウンによる売上の減少やプリンタ工場の稼働率低下等の影響を受けました。当社グループでは、従業員及びご家族の健康と安全を第一に考えつつ事業活動の継続と収益の回復に努めてまいりました。2023年5月に世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言終了を発表し、日本国内においても感染症法上の位置づけが5類感染症に移行したことにより、当社グループでは当該パンデミック対応のための危機対策本部を解散し通常の感染症対策に移行しています。但し今後、新たな感染症の発生・拡大、またはCOVID-19の感染が再び拡大・深刻化する事態となった場合は当社グループの業績及び経営に大きく影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業運営にかかわるリスク
① 知的財産権について
当社グループは、知的財産権に関するトラブル回避を目的とした調査や交渉を行い、さらに知的財産権の取得を積極的に進めております。現時点で当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているケースはありませんが、将来的には訴訟等に巻き込まれるリスクがあります。こうした訴訟により当社グループが不利な状況に陥った場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
② 棚卸資産の廃棄、評価損について
当社グループは、製品や部品の品質・環境基準や在庫管理には充分留意しておりますが、市場動向、技術革新、製品のライフサイクル等の急激な変化により、製品及び仕掛品の評価を見直しする必要性が発生して、棚卸資産の廃棄ならびに評価損の計上等を実施した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
③ コンプライアンスについて
当社グループは企業理念の徹底を図ると共に、取締役会において決議された「内部統制システムの基本方針」に基づき業務の適正を確保するための体制を整備し運用しております。また役員・社員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めています。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 情報セキュリティについて
当社グループは業務の一環として、個人情報や機密情報を取り扱うことがあります。これらの情報について、サイバー攻撃等による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 商品・ソリューションの品質について
当社グループは、優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献することを使命とし、自社製品の設計、部材調達、製造から製品検査・出荷に至るまで全ての関係部門が製品品質及び安全性の検証体制を構築しています。また、お客さまへの保守サービス提供を通じて、ご使用中の製品の品質と安全に係る大きな不具合発生の未然防止に努めています。しかしながら、コト売り(商品の単品売りではなくハードウェアやサプライ、保守サービス、ソフトウエア等を組み合わせたソリューションを提案する売り方)の浸透・進化を通じて、他社製品の仕入れや個別開発ソフトウエアの増加・高度化等に伴い、商品・ソリューションの品質や安全性に対して不確実性が増しており、想定外の品質問題の発生も起こり得ます。こうした場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期におきましては、欧米での金利上昇等に伴う景気後退懸念がありましたが、自動認識ソリューション事業において海外での需要が底堅く、特にアジア・オセアニアで市場・業界別に商談を積み上げました。これらにより連結の売上高、営業利益は過去最高となりました。
なお、当期においてアルゼンチンの子会社の財務諸表について、「超インフレ経済下における財務報告」(IAS第29号)に基づき会計上の調整を加え、その影響を正味貨幣持高に関する損失として営業外費用に計上しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は143,446百万円(前期比100.4%)、営業利益10,383百万円(同117.4%)、経常利益8,961百万円(同98.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益3,565百万円(同85.2%)となりました。
前述のとおり、景気後退の懸念、インフレや円安の進行などの影響を受けながらも好調業界に注力して需要を確実に捉え、価格改定活動を継続し、連結の売上高、営業利益が過去最高となった結果、営業利益率及びEBITDAマージンはそれぞれ前年を上回る7.2%、10.8%となりました。また同様の理由で、連結の投下資本利益率(ROIC)は、増収効果で投下資本回転率が高まり、また税引後営業利益率も上昇し、前年を上回る8.5%となりました。
当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産の残高が86,268百万円(前連結会計年度末は81,137百万円)となり5,131百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加(3,150百万円)、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(1,503百万円)、仕掛品の増加(228百万円)並びに未収入金の増加(231百万円)等があったことによるものであります。固定資産の残高は46,188百万円(前連結会計年度末は41,721百万円)となり4,467百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(4,074百万円)、無形固定資産の減少(530百万円)及び投資その他の資産の増加(923百万円)等があったことによるものであります。
負債につきましては、流動負債の残高が43,064百万円(前連結会計年度末は44,963百万円)となり1,898百万円減少しました。これは主に、短期借入金の減少(2,631百万円)、賞与引当金の増加(440百万円)及び電子記録債務の増加(321百万円)等があったことによるものであります。固定負債の残高は15,307百万円(前連結会計年度末は10,200百万円)となり5,107百万円増加しました。これは主に、長期借入金の増加(4,753百万円)、退職給付に係る負債の増加(63百万円)等があったことによるものであります。
純資産につきましては、当連結会計年度末における残高が74,085百万円(前連結会計年度末は67,694百万円)となり6,390百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の減少(342百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(837百万円)及び為替換算調整勘定の増加(5,416百万円)等があったことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ3,350百万円増加し、24,102百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、12,563百万円の増加となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益5,662百万円、減価償却費4,926百万円、減損損失2,168百万円及び棚卸資産の減少1,297百万円等であり、主な減少要因は、法人税等の支払額2,766百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、7,934百万円の減少となりました。
主な増加要因は、定期預金の払戻による収入1,338百万円等であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出5,657百万円、無形固定資産の取得による支出2,065百万円及び定期預金の預入による支出1,056百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,751百万円の減少となりました。
主な要因は、長期借入による収入7,936百万円、配当金の支払額2,337百万円、長期借入金の返済による支出3,012百万円及びリース債務の返済による支出1,214百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
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自動認識ソリューション事業(日本)(百万円) |
31,757 |
106.3 |
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自動認識ソリューション事業(海外)(百万円) |
35,696 |
88.4 |
|
合計(百万円) |
67,453 |
96.0 |
(注)上記金額は製造原価によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
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自動認識ソリューション事業(日本)(百万円) |
9,600 |
90.0 |
|
自動認識ソリューション事業(海外)(百万円) |
7,112 |
88.2 |
|
合計(百万円) |
16,713 |
89.2 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.受注実績
受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
d.販売実績
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を参照願います。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。
詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析は、前連結会計年度との比較で記載しております。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は86,268百万円(前連結会計年度末は81,137百万円)となり、5,131百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加(3,150百万円)、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(1,503百万円)、仕掛品の増加(228百万円)並びに未収入金の増加(231百万円)等があったことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は46,188百万円(前連結会計年度末は41,721百万円)となり、4,467百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(4,074百万円)、無形固定資産の減少(530百万円)及び投資その他の資産の増加(923百万円)等があったことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は43,064百万円(前連結会計年度末は44,963百万円)となり、1,898百万円減少しました。これは主に、短期借入金の減少(2,631百万円)、賞与引当金の増加(440百万円)及び電子記録債務の増加(321百万円)等があったことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は15,307百万円(前連結会計年度末は10,200百万円)となり、5,107百万円増加しました。これは主に、長期借入金の増加(4,753百万円)、退職給付に係る負債の増加(63百万円)等があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は74,085百万円(前連結会計年度末は67,694百万円)となり、6,390百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の減少(342百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(837百万円)及び為替換算調整勘定の増加(5,416百万円)等があったことによるものであります。
b.経営成績の分析
当社グループは国内外で多様な市場・業界において現場の人やモノに情報をひも付けてリアルタイムに情報を吸い上げ、価値あるデータに転換してお客さまの上位システム等に届ける「タギング」 を軸にしたソリューションで、個々の現場やサプライチェーン、ひいてはサーキュラーエコノミーまでを最適化する「自動認識ソリューション事業」を従来から展開しております。
また、自動認識ソリューション事業は、中期経営計画の戦略上大きく日本事業と海外事業に大別しており、以上のことから「自動認識ソリューション事業(日本)」「自動認識ソリューション事業(海外)」を当社の報告セグメントとしております。
<自動認識ソリューション事業(日本)>
日本事業においては、サプライ製品での価格改定活動の効果やRFID関連のソリューション商談の増加により、売上高が増加しました。一方、原材料費の上昇などが影響し、販売管理費をコントロールしましたが、セグメント利益は前年度比で減少しました。
市場別では、ロジスティクス市場での人手不足による自動化関連商談の増加によりメカトロ製品、サプライ製品ともに売上高が増加しました。またヘルスケア市場での医療機関への外来患者数増加に起因する需要増を背景に、サプライ製品の売上が増加しました。マニュファクチャリング市場は自動車の生産台数の回復を背景に、プリンタ等の更新需要が寄与したことと化学業界の自動化関連商談によりメカトロ製品の売上が増加しました。一方、リテール市場はEコマース業界で前年度にあったメカトロ製品の大口案件受注の反動により、売上高が前年度比で減少しました。
これらの取り組みにより、売上高75,514百万円(前期比101.8%)、セグメント利益1,724百万円(同65.4%)となりました。
<自動認識ソリューション事業(海外)>
海外事業においては、アジア・オセアニアで底堅い需要を確実に捉えて販売を増加させた一方、米州や欧州で景気後退を注視する大手顧客の投資意欲の減退などにより、売上高は減少となりましたが、セグメント利益は増加しました。
ベース事業においては、米国の販売代理店でのプリンタ在庫調整が第3四半期まで継続しましたが、第4四半期ではこれらが一巡して売上高が増加に転じました。欧州では緊急避難的な航空輸送の減少による輸送費の正常化や、低粗利案件がなくなったことにより、利益が増加しました。アジア・オセアニアではオーストラリアの販売子会社での大口案件受注が寄与し、中国販売子会社ではマニュファクチャリング市場が回復基調にあり、売上高及び利益は増加しました。
プライマリーラベルを専業とする各社においては、前年度に引き続き食品や飲料、衛生用品といった生活インフラを支える業界向けのニーズが好調に推移し、また価格改定活動も進展したことにより現地通貨では売上高及び利益が増加したものの、円建てでは売上高は減少し、利益は為替影響を吸収して増加しました。
これらの取り組みにより、売上高67,931百万円(前期比98.9% [為替影響を除く前期比104.8%])、セグメント利益8,243百万円(同115.9%)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。また、当社グループのキャッシュ・フロー経営の方針につきましては、次のとおりであります。
当社グループのキャッシュ・フロー経営の方針は投資を営業キャッシュ・フローの範囲内で行い、投資リターンの最大化を図りながら、フリーキャッシュフローの黒字化の維持を基本としております。また、資金調達に関しては外部からの借入に過度に依存することなく、最適な資本構成を追求してまいります。当社グループは金融機関に対して十分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な資金の調達は、今後も可能であると考えております。
該当事項はありません。
『驚き』と『感動』をもたらす商品を生み出し続ける世界一のプリンタメーカになるために、下記の取り組みを進めてまいりました。
・ 国別、市場別、業界別、用途別のソリューションを展開するユニークな商品の開発
・ クラウドサービスとの連携で変化するニーズにタイムリーに対応
・ 設計・製造のコアコンピタンスの確立
・ 細部に拘った商品開発で、作り手、売り手、使い手に商品を通じて感動を与える
そして、品質を高め、コストを低減するために以下の施策に取り組みました。
・ お客様ニーズに合致するプリンタ、ソフトウエアを柔軟に組み合わせて提供するためにプリンタ共通プラットフォームの開発を構築し、当該プラットフォームを搭載したプリンタの開発に着手しました。
・メカ・エレキ・ソフト設計プロセスと評価の質を高いレベルで維持する
・新製品・マイナーチェンジにより旧モデルのディスコンを確立する
・サプライとのマッチング品質のプロセスを見直し体系化する
このような研究・開発活動の結果、電子プリンタやハンドラベラーといったメカトロ製品においては新規及びベース事業を伸ばすために、製品をタイムリーに投入してまいりました。
また、サプライ製品につきましても素材の研究、新技術の応用で耐熱、耐薬品、耐磨耗に優れ、高密度、高精細印字に適したシール・ラベル、カーボンリボンなどの新製品開発、製造、供給が可能となっております。
合わせて、地球環境に配慮したサステナビリティの製品開発を推進しております。省資源・省力化を進めるとともに、持続可能な社会への貢献に向けて安心・環境保全を追求する基礎研究開発を行っております。具体的には、消耗部品である「プラテンローラー」にリファービッシュ(再生)品を採用し、プラテンローラーの廃棄やCO2排出量を削減する取り組みを2024年1月末より開始しました。
さらに、周辺機器との連携を可能にし、より効率的に自動認識システムを活用できるソフトウエアの開発にも注力し、新規市場を開拓するための総合力を培ってまいります。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は