1)経営方針
当社グループはテクノロジーを活用する人の力を最大化させるコマースプラットフォームであることをミッションに掲げ、「成長志向の国内中堅・中小ECサイト運営企業様の成長を支援すること」と「信頼に基づく安心の環境づくり」を事業内容とし、社会の持続的発展を支えるECインフラの創出を実現させることを経営目標としてまいります。
今後もより幅広い顧客ニーズにこたえられるように、提供サービスの機能向上に努めてまいります。
2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおいては、主要な事業子会社である株式会社フューチャーショップ及び株式会社ソフテルの2社について、株式会社フューチャーショップにおいては提供サービスにおける流通取引総額(GMV:Gross Merchandise Value)及び1契約店舗あたりGMV、一方、株式会社ソフテルにおいては開発売上総額及び1社あたり開発売上高を経営上の重要な指標として考えております。足許の推移は以下の通りであります。
(注) 1.1契約店舗あたりGMVは、月次のGMVを契約店舗数で割ったものの年間合計になります。
2.開発売上総額とは「通販する蔵」の初期導入売上高及びカスタマイズ売上高の年間合計となります。1社あたり開発売上高は、開発売上総額を期間内で初期導入・カスタマイズを実施した顧客単位で割ったものになります。
3)経営環境
国内の電子商取引(BtoC-EC)市場は、新型コロナ感染症のまん延による外出制限等による消費行動の変化によるEC利用の増大やネット上での販売商品の多様化、市場参加者の増加、物流事業者による配達時間の大幅な短縮化、スマートフォンの普及、SNSによる情報流通量の増加等を背景に引き続き順調な市場拡大が見込まれております。経済産業省発表の「令和4年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、BtoC-ECの市場規模は2022年時点で約22.7兆円(物販系約13.9兆円、サービス系約6.1兆円、デジタル系約2.5兆円)となっております。今後も消費者の消費活動の変化や企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化への対応により企業のEC化へのニーズは継続的な拡大が期待できるものと考えております。
4)対処すべき課題
① 導入企業数の拡大
当社グループの目指すEC業界のビジネスインフラとしての地位確立のためには、業種・業態を問わず幅広いEC事業運営者に当社グループのサービスを導入してもらうことが必要であると考えております。そのためにも、中小事業者向けにシンプルかつ汎用性の高いサービス提供を行うことを基軸とし、顧客ニーズに応じた付加機能や新サービスを継続的に開発することで、新規導入数の増加及び継続率の向上に努めてまいる所存です。
② 顧客単価の向上
当社グループでは、幅広い企業でのサービス導入を図るべく、SaaS型とした上で中小事業者でも継続利用しやすい料金設計を心がけております。上述の通り契約店舗数、開発売上顧客数の拡大により収益の拡大を図ってまいる所存ですが、当社グループとしては既存顧客からの収益拡大を図ることも、継続的な事業成長を達成する上で必要な施策であると考えております。そのために、今後は「commerce creator」に代表される新商品の開発・改良のみならず、各ソリューション間でのクロスセルの実現や、開発自由度の高い自社開発オプションの提供並びにAPI(注)連携による有効な他社サービスの紹介による紹介料の獲得等により顧客単価の向上に努めてまいる所存です。
(注) APIとは、Application Programming Interfaceの略称であり、自己のソフトウェアやアプリケーションの一部を公開し、外部のソフトウェア、アプリケーションが連携できるようにするための規格や仕様のことをいいます。
③ 人材確保
当社グループの提供するサービスの差別化及び顧客数の増加のためには、エンジニアや営業人員等の優秀な人材の確保が必要であると考えております。しかしながら、足許では景気の向上や事業構造の変化に伴うインターネットセクターにおける開発人材へのニーズやマーケティング人材への需要の高まりもあり、優秀な人材の採用は激しい競争が生じております。当社グループは今後の収益拡大等による知名度及び財務基盤の向上を図ることで、新規採用における候補者への安心材料を提供し、人材採用の強化に努めたいと考えております。また、グループ内での研修も強化することで、必要な人材の育成も図ってまいる所存です。
④ グループ内のガバナンス・経営管理体制の強化
当社グループは、当社(現株式会社TradeSafeの分割前の当社)が株式会社フューチャーショップ及び株式会社ソフテルを子会社化し、現株式会社TradeSafeを新設分割により子会社化、加えて前連結会計年度にSAMURAI TECHNOLOGY株式会社及び株式会社空色を子会社化し現在の企業集団となっております。また、各社の本店所在地も東京、大阪、岐阜と離れております。こうした状況から当社グループといたしましては、各事業会社の事業運営における独立性は維持しつつも、経営管理を統括する当社を主体として、グループ内のガバナンス強化や各事業会社への経営監視を十分に行うことで、株主価値向上を目的としたグループ一丸となった経営戦略の遂行に努める方針です。
⑤ グループ間シナジーの追求
当社グループは前述の経緯より、各事業子会社が独立した事業運営を行っておりましたので、顧客ターゲットは中小企業のEC事業運営者と同一であるものの、グループ内での顧客紹介等当社グループの収益向上に向けたグループとしての取組が不十分であったと認識しております。足許では、グループ戦略の共有化を図るため定期的な経営会議の開催やグループ内での開発リソースの提供、各社顧客へのグループとしてのソリューション提案の実施を開始しており、今後もグループ商材のクロスセルを中心としたシナジーの追求に努めてまいる所存です。
⑥ コンプライアンス体制の強化
当社グループでは、当社を中心として当社グループにおけるコンプライアンス上の課題や懸念事項の洗い出しを実施し、対策を検討するコンプライアンス委員会を随時開催しております。当該委員会には、各事業子会社の代表取締役も出席し、必要に応じて外部専門家や各社の事業担当者も参加することで、実効性のある会議体とすることを心がけております。今後も当該委員会の開催を継続し、当社グループとしてのコンプライアンス事案について十分な検討を行うことで、当社株主価値向上へ貢献したいと考えております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、長期的な企業価値の向上に向け、サステナビリティの観点を経営に組み込み、社会課題の解決に対し積極的に取り組んでいく必要があると考えております。当社は「環境に配慮した事業運営」、「個の成長による組織力の強化」、「DXで業務効率化/時間創出」、「適切な情報開示とステークホルダーとの建設的な対話」をテーマに掲げています。
当社の事業活動により「社会の持続的発展を支えるECインフラ」という新しい価値を創出することで、EC事業者様は、時間や場所の制限がない、商圏が大きい、取引が効率的など多くのメリットを得ることができ、そして自由に活躍し経済的成長を実現することができます。当社の目指す、このような誰もが自己実現を追求できるフェアでオープンな社会では、EC事業者様の向こうに存在する消費者様を含む多様なステークホルダーの皆様も豊かで公正な社会を享受することができると考えております。
これらの取り組みにより、当社は社会に貢献し信頼される企業であることを目指しており、「適切な情報開示とステークホルダーとの建設的な対話」を信条に、経営の効率化を図るとともに、経営の健全性、透明性及びコンプライアンスを高めていくことが長期的に企業価値を向上させていくことと考えております。また、それが株主をはじめとした多くのステークホルダーへの利益還元につながるものと考えております。
そのために、経営環境の変化を適時に捉え、迅速かつ柔軟に対応できる組織体制を構築し、企業としての社会的責任を自覚して企業倫理と法令遵守を徹底し透明性のある迅速な業務管理体制の確立を図り、経営を行っております。
また、人的資本への投資の重要性も認識しており、人材育成に係る取組みをさらに強化することで、中長期的な企業価値向上に寄与するものと考えております。
(2) 戦略(人的資本について)
当社の人材の育成及び社内環境整備に関する方針は以下の通りです。
・人材の育成方針
当社グループでは、「個の成長による組織力の強化」を重要なテーマとして掲げており、グループの企業価値の向上のための人材育成は必要不可欠なものと考えています。そのためグループ各社それぞれにおいて自律的なキャリア構築を支援する教育制度を実施しており、業務に必要な知識習得に向けた自己研鑽を促進することで、継続的な人材育成に取り組んでおります。
・社内環境の整備
当社グループでは個の能力を十分に活かせる様に多様な属性、才能、経験等をもった人材を積極的に採用しております。
また、性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できるよう、時短勤務、在宅勤務、育児休業取得を促進し、多様な人材がやりがいをもって働ける組織の構築を推進しております。
(3) リスク管理
当社は、リスクの防止及び会社損失の最小化を図るため、リスク管理を経営上の重要な活動と認識しており、リスク管理規程に基づいたリスク管理体制を整備しております。管理本部が継続的にモニタリングを行うことで、顕在化したリスクに対して改善を実施しております。グループ各社の部門所轄業務に付随するリスク管理は担当部門が行っております。
(4) 指標及び目標
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標
当社グループでは、前述の通り「個の成長による組織力の強化」を重要なテーマであり目標としております。自分が成長できる環境として働きやすい社内環境作りを実践しており男女間の格差のない在宅、時短、育児休暇の取得に加えてシニア層の積極的な活用に向けた契約社員採用などの勤務形態の多様化を実践しております。(2)戦略(人的資本について)において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、本報告書提出日現在において、具体的な指標及び目標は設定しておりませんが、管理職における女性任用比率や男性の育児休業取得率の向上、男女間賃金格差の縮小やシニア雇用率に向上に向けた具体的な取り組みを継続して実施しております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①国内EC市場の動向について
当社グループの事業は、国内のECサイト事業運営のための各種ソリューションの提供となっております。国内EC市場は前述のとおり拡大が見込まれておりますが、国内経済環境、特に消費者の消費動向というマクロ経済環境によって業況が左右される市場であると認識しております。従いまして、今後国内経済環境の悪化等に伴い国内EC市場の成長率が鈍化した場合、又は成長が停滞した場合には、当社グループの顧客であるEC事業運営者の業況悪化を通じて当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②EC市場特有のマーケットリスクについて
EC市場はインターネット環境の進化、スマートフォンやタブレット端末等のデジタルデバイスの発達により今後も更なる拡大が期待されるマーケットであると想定しております。しかしながら、今後新たな法規制の導入によるEC事業運営者の撤退又は拡大スピードの鈍化や、通信・ロジスティクスコストの増大によるEC事業運営者やEC利用者にとってのコスト増加等が発生する場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③インターネットインフラへの依存
当社グループの各事業はSaaS形式での提供となっているため、インターネットを経由したシステムの利用が前提となっております。サービスの継続稼働のためセキュリティ対策、バックアップ対策、自然災害等を想定したデータセンターでのシステム運用を行っておりますが、不正手段による当社システムへの侵入、想定を上回るサービスへのアクセスに伴うシステム障害、自然災害及び火災、事故、停電等の予期せぬ事象の発生に起因するサーバーダウンによるサービス停止の場合には当社の社会的信用やブランドイメージの低下、損害賠償金の支払等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④競合について
当社グループの提供するECサイト運営のための各種ソリューションについては、機能や価格に差はあるものの、同種のサービスが複数のシステムインテグレーターやSaaS運営会社により提供されております。他社の提供サービスの中には、よりシンプルなサービス提供とする一方で導入費用や定額利用料のかからないサービスも存在しており、サービス間での競争は高まっているといえます。当社としては利用企業及びユーザーである一般消費者双方にとっての使いやすさを追求した機能向上を図ると共に、グループ各社提供サービスのクロスセルも活かすことで競合他社との差別化を図ってまいる所存です。
しかしながら、今後競合他社が当社グループのサービスを模倣・追随し、これまでの当社グループの特徴が標準的なものとなり差別化が難しくなるような場合には、当社グループの競争優位性が低下すると共に、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤技術革新について
当社グループの事業の前提となるインターネット及びECについては、利用媒体の変容や取扱いデータ量の拡大等日々技術革新が進んでいる業界であると考えております。足許では、ChatGTPを代表とした生成AIの技術革新が進み、EC分野においても業務効率化目的での利用が期待されております。当社グループといたしましては、こうした顧客ニーズを踏まえてこうした技術革新に対応するため様々なバージョンアップや新サービスの開発を進めてまいる所存ですが、今後新たな技術やサービスへの対応が遅れた場合は、当社グループの提供するサービスの陳腐化により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥コンプライアンスについて
当社グループの各事業においては、当社グループが直接的に規制を受けるものは無いと認識しておりますが、利用顧客側で「個人情報の保護に関する法律」「不当景品類及び不当表示防止法」「特定商取引に関する法律」等による法的規制を受けております。加えて、当業界は比較的新しい産業分野ともいえるため、今後の法規制の強化により当社グループ自体が何らかの規制対象となる可能性も否定できません。また、当社グループの提供サービスについては顧客ニーズの変化やインターネット業界の技術革新により日々内容が進歩しており、適宜適切な機能拡張・改修が必要となっており、当該変更に伴って他社の知的財産を侵害する恐れや反対に他社が当社の知的財産を侵害する可能性も否定できません。
当社グループでは、グループ全体としてコンプライアンスに厳格に対処すべく、必要に応じて社外専門家も交えてグループ横断でのコンプライアンス委員会の開催を行い各社の留意事項の洗い出しや対応策の検討等を行っております。しかしながら、今後の法規制等の動向全てを正確に把握できず適時適切に対応できない場合や、契約条件の解釈の齟齬、当社グループが認識し得ない知的財産権の成立等により、当社グループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受ける等、解決まで多額の費用と時間がかかることとなった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
⑦サービスの健全性維持について
当社グループの提供サービスはあくまでEC事業運営者のECサイト構築・運営をサポートするツールの提供となっております。従いまして、EC事業運営者独自の判断によって、違法性のある商品の取引や詐欺等の違法行為が発生する危険性を有しております。
当社グループといたしましては、契約締結時点及び毎期の取引先調査による確認を実施すると共に、各種サービス利用規約にて違法性のある商材・取引の禁止を明記し、違法性が発覚した場合はサービス利用を停止する等の措置を取ることで、サービスの健全性の維持に努めております。しかしながらこうした対応が適時適切に取られない場合や、当社グループによるEC事業運営者の調査が十分機能しない場合には、EC事業運営者の違法性が露見し、当社グループ提供サービスへのレピュテーションが悪化すると共に、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧自然災害等について
地震、台風、津波、長時間の停電、火災、疫病の蔓延、その他の予期せぬ災害又はテロ、戦争等の紛争が発生した場合、当社グループの事業の運営又は継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、複数サーバーやバックアップ体制等、事業継続のために必要な対策を取っておりますが、リスクの発現による人的、物的損害が甚大な場合は当社グループの事業継続そのものが困難となる可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルスに代表される感染症・伝染病の流行等によって、拡散脅威や外出禁止令による経済活動の停滞や、国内消費量が減退する可能性があります。そのような環境の中でも、当社グループが属するEC業界では、在宅での消費活動や在宅勤務によるいわゆる「巣ごもり消費」が活況となることで継続的な需要が期待できるものと考えております。当社グループといたしましては、特に営業活動についてはオンラインでの顧客面談やセミナー開催等により、新規顧客獲得に向けた取り組みを進めてまいる所存です。しかしながら、感染症の流行が長期化することで、当社グループの顧客であるEC事業運営者が保有する実店舗での業績悪化が拡大することで解約やEC事業運営者の流通額の減少が進んだり、直接顧客訪問ができないことで新規営業活動が想定通りに進まなくなったりするリスクがあると考えております。これらのリスクが顕在化することで既存取引先の減少や新規取引先の獲得ができない場合は、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
⑨ソフトウェアの資産計上について
当社グループでは、以下の2つの観点からソフトウェア開発等に係る金額を資産計上しております。それぞれにかかるリスク認識は以下のとおりです。
(ⅰ)株式会社フューチャーショップにおけるソフトウェア資産の計上について
当社子会社である株式会社フューチャーショップは2018年9月に新商品である「commerce creator」をリリースいたしました。それ以前の開発では、開発に要した費用の金額的重要性並びに開発ソフトウェアでの収益性が見込めない等の理由から、資産計上は行っておりませんでしたが、本開発及びその後の新機能の改良・強化につきましては、ソフトウェア資産を計上しております。今後につきましても、新たな機能の改良・強化が生じた場合にはソフトウェア資産を計上する可能性があります。ソフトウェア資産を計上した場合、毎期定額償却されますが、技術の陳腐化やサービスの販売鈍化が生じた場合は資産計上額について減損を認識する可能性があります。現時点ではそのような兆候は確認しておりませんが、今後減損が生じる場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ)株式会社ソフテルにおける棚卸資産の計上について
当社子会社である株式会社ソフテルの主力サービスである「通販する蔵」及び周辺サービスは、パッケージ化されたアプリケーションを、顧客の既存システムやニーズに合わせてカスタマイズすることで導入時にカスタマイズフィーを得ております。そのためカスタマイズにかかる経費については個別原価計算を実施し、一部、仕掛品として棚卸資産に計上しております。当該金額については個別管理の中で採算性を適時確認すると共に、原則として前受金受領後の作業開始とすることで資金回収の確実性を高めております。しかしながら最近では顧客ニーズの多様化により受注後に工数が増加するケースもあり、受注後に当初要件定義以上の工数が発生し、尚且つ当該コストを販売価格に転嫁できないような場合には、個別案件についての赤字化が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩当社グループにおける売上高の計上方法について
当社グループの提供サービスに対する直接的な売上高は、個別契約あたりに取扱商材数等のプランに応じた定額収入を得るビジネスモデルとなっております。しかしながら、株式会社フューチャーショップにおいて提携パートナーから一部取引高に応じた手数料(紹介料)を売上高として計上しております(2024年3月期において503,694千円)。当該売上高の一部は当社が仲介する提携パートナーの料率によって変動するため、今後利用する提携パートナーが増加又は変更する場合や、当該提携パートナーでの料率変更が生じることにより、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、株式会社ソフテルの「通販する蔵」関連売上の主たるものについては、サービス導入時及び導入後の機能拡張に伴うカスタマイズフィーと、導入後の保守料で構成されており、2024年3月期の「通販する蔵」関連売上実績で前者46.6%(318,270千円)、後者53.4%(365,349千円)の比率となっております。カスタマイズフィーについては導入後にも発生するものもありますが、新規導入時のものもあり、今後新規顧客が継続的に獲得できない場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
加えて株式会社ソフテルは、ソフトウェアのカスタマイズ(期間が短いものを除く)について、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しており、見積総開発時間に対する、当連結会計年度末までに発生した実際発生時間の割合により算出した進捗度を用いて、収益を認識しております。総開発時間の見積りは、プロジェクトが長期にわたることがあり、当初予見できなかった事象の発生等による作業工程の遅れなどにより、変動が生じる場合があり、進捗度が変動することにより、翌連結会計年度の当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑪訴訟等について
当社グループの事業運営において、システム障害、インターネットにおけるトラブル、個人情報を含む何らかの情報漏洩、知的財産権の侵害等を理由に他者からの訴訟や請求を受ける可能性は否定できないと考えております。
⑫代表取締役 岡本の役員兼務について
当社代表取締役である岡本は、当社株主である株式会社オプト(現株式会社デジタルホールディングス)に所属していたこともあり、2008年以降同社代表取締役鉢嶺氏より依頼を受けて、同氏の資産管理会社であるHMBC株式会社及びHIBC株式会社の代表取締役及び取締役に就任しており、また、岡本自身の資産管理会社の代表取締役の兼務がありますが、これらの役員兼務については、資産管理を目的とした会社における兼務であり、当社グループにおける岡本の職務執行に影響を及ぼすことはないと考えております。その他、過年度において、岡本の知人からの依頼により、ジャパンサイクル株式会社(以下、同社)の再建手続きに関与しております。岡本は、自身が出資及び代表者を務めるエコシステムホールディングス株式会社を通じた出資を行うとともに、2010年8月より更生管財人として、更生計画の策定及び更生計画の遂行に携わり、更生計画遂行後も、経営を安定させ事業を継続させるために、同社及び同社関係会社(以下、同社グループ)の代表取締役を含む取締役として経営を行ってまいりました。現在、同社グループの経営は安定しており、後任となる経営者も育ってきたことから、岡本の関与は、資金収支の確認、経営方針への助言等に限定されており、2019年12月には、エコシステムホールディングス株式会社を除く各社の代表取締役を退任し、非常勤の取締役となっております。岡本は、今後も当社代表取締役としての職務執行に支障のない範囲において同社グループにおける役員兼務を当分の間継続する予定でありますが、同社グループの経営に重大な問題が生じた場合には、岡本の意向に関わらず同社グループの対応に追われ、当社グループの業務執行に一時的に影響を及ぼす可能性があります。なお、更生計画を進めるに当たり、同社グループは当社株主であるAsian Asset Acquisition Pte. Ltd.及びHIBC株式会社からの投融資を受けております。
⑬人材の確保・育成について
当社グループは、今後も事業拡大を進めていくにあたり、営業も含めた優秀な人材を確保するとともに人材の育成が重要な課題であると認識しております。このため、当社グループは採用活動及び研修体制の充実等により人材流出の防止に努めております。しかしながら、必要とする人材の安定的な確保ができなかった場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑭保有株式の時価の変動について
当社グループでは事業運営上のシナジーを考慮し、Wistron Information Technology & Services Corp(以下、Wistron社)、株式会社エレクトラム及び株式会社ジグザグの株式をそれぞれ2024年3月末現在の帳簿価額で715,993千円(取得原価は169,429千円)、0千円(取得原価は10,000千円)、9,996千円(取得原価は9,996千円)保有しております。特にWistron社については台湾証券取引所に上場しており、当該株価の変動に伴い資産計上額及び純資産額が増減します。また、2024年3月末現在ではWistron社株式を1,045,353株保有し、23,068千円の受取配当金がありましたが、今後当該企業の収益悪化等により無配当となった場合、当社の収益に影響を及ぼす可能性があります。台湾証券取引所の株式市況や投資先の業績動向又は地政学的リスク等により株価又は実質価額が著しく下落する場合は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑮当社の大株主について
当社株主のうち、第二位の大株主Asian Asset Acquisition Pte. Ltd.(以下、「同社」という)については、シンガポール所在の資産管理会社であり、当社への投資目的は純投資となっております。当社は同社の承認を必要とする取引や業務は存在せず、事業における制約もなく、当社の経営方針及び事業戦略等の重要事項の意思決定において、当社は同社からの独立性・自立性は保たれているものと考えております。
しかしながら同社は投資会社ですので、将来において当社株式の売却可能性は否定できず、保有比率の高さから、当該売却が生ずる場合は、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。
⑯中小事業者向けサービスであること
当社グループの販売チャネルは、潜在顧客も含めて自社でECサイトシステムを構築できる大手企業ではなく、カートASPで手軽にECサイトを開設したいというニーズ又は自社の実店舗のPOSシステムと連動する様にECアプリケーションをカスタマイズしたいというニーズを持った中小事業者が主体となります。当社グループの顧客基盤はすそ野が広く、中には規模が小さく信用力の乏しい顧客も存在いたします。当社グループのビジネスモデルは利用サービスが基本であり実体のある製品の受渡が行われません。しかしながら、基本利用料や保守メンテナンス料金は1社当たりは少額であるため、1社に大きな与信枠を付与することはほとんどありません。また、カスタマイズ等に関しても代金の一部を前受しており与信の担保としております。ただし、新たな法規制や経済環境の激変等によって大量の企業が破綻した場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑰情報セキュリティについて
当社グループは、第三者による当社グループのサーバー等への侵入に対して、ネットワーク監視システムなどファイヤーウォール等の情報システム対策を施すほか、なりすましによる不正アクセスなどを防止するため情報セキュリティ強化を推進しております。しかしながら、悪意をもった第三者の攻撃等により顧客及び購入者等の個人情報、その他の重要な情報を不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が生じた場合には、当社グループへの法的責任の追及や企業イメージの悪化等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑱M&Aに関するリスク
当社グループでは、M&A(企業買収等)を重要な成長戦略のひとつとして位置づけ、積極的に推進しております。M&Aに関する基本方針を定め、それに基づき収益性や成長性に加え資本コストの観点も考慮した上で対象企業を審査しております。加えて、特に広告領域における垂直統合戦略に合致する等、既存事業とのシナジーが期待できる案件についてはM&Aを積極的に検討し、当社グループと対象企業の事業運営ノウハウ等を融合することによって、より大きなシナジーを生み出すことに取り組んでおります。しかしながら、当初見込んだ効果が発揮されない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、M&Aの対象企業の財務内容、契約関係等について詳細な事前審査を行い十分にリスクの検討をした上で決定しておりますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、事業の展開等が計画どおりに進まない場合、のれんの減損処理を行う必要が生じた場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
さらに、M&Aにより、当社グループが行っていなかった新たな事業が加わる際には、その事業固有のリスク要因が加わることとなります。
文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
当社グループは、EC事業者のビジネス開始・運用に際して必要になる様々なソリューションを提供し、消費者もEC事業者も全ての人々が、より安全で安心な取引ができる健全なEC市場の発展と成長を目指し、EC事業者のためのビジネスインフラとなるECプラットフォームを提供する企業グループとして事業活動を行っております。
当社グループの主要な事業領域となる、国内EC市場は、販売商品の多様化、市場参加者の増加、物流事業者による配達時間の大幅な短縮化、SNSによる情報流通量の増加等を背景に継続的な成長をしてまいりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急成長した国内EC市場は2022年度以降、経済活動が正常化するにつれて、成長が緩やかになりましたが着実に成長を続けております。消費者においては、新たなライフスタイルやワークスタイルの定着も見られ、時流に沿ったビジネス展開が求められるようになりました。このような変化の激しい市場で課題を抱える事業者を支援するため、当社グループでは、店舗売上の向上につながるオプション・アライアンスサービスの拡充やECコンサルティング事業への参入、Web接客サービス等の顧客体験価値を向上させるソリューション展開により事業領域を拡大しながら「テクノロジーを活用する人の力を最大化させるプラットフォーム」であることを目指しています。
このような状況のもと、当連結会計年度において当社グループは、市場成長に伴う売上高の確保を目指すとともに、今後の市場環境に適応するための成長投資を積極的に行いました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績及び主要な連結子会社の業績は、下表の通りとなりました。
〈連結業績〉 (単位:千円)
※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
〈主要な連結子会社の業績〉
(単位:千円)
なお、株式会社フューチャーショップ及び株式会社ソフテルの2社におけるGMV、開発売上総額、契約店舗数及び開発契約顧客数、1契約店舗数あたりGMV、1社あたり開発売上高の実績推移につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
財政状態は次のとおりであります。
<資産>
当連結会計年度末における流動資産は2,305,885千円となり、前連結会計年度末に比べ892千円減少いたしました。これは主に自己株式の取得により預け金が111,226千円減少したことなどによるものであります。固定資産は1,576,802千円となり、前連結会計年度末に比べ377,587千円増加いたしました。これは主に投資有価証券の買い増しや時価上昇に伴い投資有価証券が439,374千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて376,694千円増加し3,882,688千円となりました。
<負債>
当連結会計年度末における流動負債は915,574千円となり前連結会計年度末に比べ107,326千円増加いたしました。これは主に未払法人税等が70,996千円増加したことによるものです。固定負債は122,138千円となり前連結会計年度末に比べて40,792千円増加いたしました。これは主に投資有価証券の時価上昇等に伴い繰延税金負債が43,760千円増加したことによるものです。この結果、負債合計は1,037,713千円となり前連結会計年度末に比べて148,119千円増加いたしました。
<純資産>
当連結会計年度末における純資産合計は2,844,974千円となり前連結会計年度末に比べて228,575千円増加いたしました。これは主に自己株式109,797千円の取得や配当金の支払い194,220千円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益414,864千円の計上やその他有価証券評価差額金が117,729千円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は73.3%(前連結会計年度末は74.6%)となりました。
なお、当社は、ECプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて125,154千円増加し、1,733,879千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は778,607千円(前連結会計年度は163,971千円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益696,045千円、減価償却費119,924千円、のれん償却額30,515千円、投資有価証券売却益24,146千円、預け金の減少額111,226千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は367,764千円(前連結会計年度は56,403千円の支出)となりました。
これは主に株式会社フューチャーショップにおける新機能等のソフトウエア開発により無形固定資産取得による支出113,748千円、投資有価証券の売却による収入32,739千円、持分法適用関連会社となるエネサイクル株式会社への出資を含む投資有価証券の取得による支出278,625千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は307,406千円(前連結会計年度は142,767千円の支出)となりました。
これは主に配当金の支払額193,995千円及び自己株式の取得による支出109,797千円によるものであります。
a.生産実績
当社グループは生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
第18期連結会計年度及び第19期連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはECプラットフォーム事業の単一セグメントであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
1) 財政状態の分析
当連結会計年度における財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
2) 経営成績の分析
当社グループのECプラットフォーム事業セグメントの当連結会計年度の売上高は3,557,276千円(前期比11.3%増)となりました。
売上原価は主に開発人件費の増加やグループ会社の新規連結の影響により1,542,088千円(前期比10.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、主に人件費の増加やのれんの償却費及びM&A関連費用等の増加により、1,371,185千円(前期比12.0%増)となりました。
営業外収益は、保有する外貨預金に係る為替差益が増加したことにより、59,566千円(前期比114.1%増)となりました。営業外費用は主に有限責任事業組合運用損の計上により、1,153千円(前期比611.0%増)となりました。
特別利益は、投資有価証券売却益の計上により、24,146千円(前期比66.2%減)となりました。特別損失は、のれんの減損損失の計上により、30,515千円(前期比-)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの連結業績は、営業利益644,001千円(前期比11.0%増)、経常利益702,414千円(前期比15.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益414,864千円(前期比6.0%減)となり、堅調な結果となりました。今後もグループ各社の独自性のある経営を重視し、より迅速な経営判断のできる体制を確立して業界の急速な変化に対応できるように努め、更なる企業価値向上を目指してまいります。
ECプラットフォーム事業セグメントを構成するグループ各社の概況は以下の通りとなります。
(注) 1.グループ内取引の相殺消去前の数値を記載しております。
2.SAMURAI TECHNOLOGY株式会社はみなし取得日を2022年12月31日としているため、
前期比増減率は記載しておりません。
3.株式会社空色は2023年3月31日をみなし取得日としているため、前期比増減率は
記載しておりません。
a.株式会社フューチャーショップ
「futureshop」を提供する株式会社フューチャーショップでは、「futureshop」で構築されたECサイトで 「au PAY(ネット支払い)」が利用できるオプションサービス提供開始など、「futureshop」上でのオプション・アライアンスサービスの拡充を行い対前年同期比で増収増益となりました。また2023年11月には、「futureshop」サービスリリース20周年を迎えたイベントとして「FUTURE 20th SQUARE」をソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」上にオープンしテクノロジーとクリエイティビティが融合するバーチャル空間において、未来の消費者とのコミュニケーションを模索する取り組みを行っております。
当連結会計年度の売上高は2,574,630千円(前期比5.7%増)、経常利益827,363千円(前期比18.1%増)となり増収増益となりました。
b.株式会社ソフテル
「通販する蔵」を提供する株式会社ソフテルでは、「通販する蔵」とクラウドPOS「スマレジ」とのAPI連携を開始し商品情報、在庫情報、会員情報、ポイント情報など、実店舗とのOMO戦略を進める上で必要な連携機能の強化等を行い売上高については堅調に推移したものの、一方で成長投資として「通販する蔵」に生成AIを活用したバックオフィス業務効率化を図るオプション機能の開発を行ったことや、エンジニアのスキルアップコストが増加したため、対前年同期比では増収減益となりました。
当連結会計年度の売上高は748,630千円(前期比3.8%増)、経常利益61,493千円(前期比33.8%減)となりました。
c.株式会社TradeSafe
当連結会計年度の売上高は46,097千円(前期比1.6%減)、経常損失1,230千円(前期は272千円の経常利益)となりました。当社はEC店舗認証事業であるトラストマーク事業において引き続き審査・モニタリングの質の維持向上を図り、優良店舗の差別化を行うことで、安心安全なEC社会を実現するための社会的なインフラ機能を目指してまいります。また、ECnote(EC店舗の販売分析ツール)については、株式会社ソフテルと連携して「通販する蔵の開発オプション機能」としてサービスの提供を行い、株式会社ソフテルとの連携を通じてグループシナジー追求によるサービスの普及に努めてまいります。
d.SAMURAI TECHNOLOGY株式会社
SAMURAI TECHNOLOGY株式会社では、株式会社ソフテルのカスタマイズ案件の外注先として開発を受託し、多様化し大型化する開発案件に必要な開発人員に提供しており、確保したエンジニアリソースの更なるスキルアップを目的とした投資を強化しております。
当連結会計年度の売上高は190,276千円、経常利益29,440千円となりました。
なお、SAMURAI TECHNOLOGY株式会社は2022年12月31日をみなし取得日としているため、前期比増減率は記載しておりません。
e.株式会社空色
株式会社空色では新しいWeb接客の形を提案するソリューションの開発を行っております。
当連結会計年度の売上高は106,179千円、経常損失19,345千円となりました。株式会社空色は2023年3月31日をみなし取得日としており、前期比増減率は記載しておりません。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り・仮定設定を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費及び業務委託費等であります。これらの資金需要に対しては現状では自己資金の範囲内で対応できております。今後は業容拡大に伴い自己資金、銀行借入、及びエクイティファイナンス等での多様な調達方法を資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討していく方針です。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,733,879千円であり流動性を確保しております。
該当はありません。
該当事項はありません。