文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、創業以来「最大の企業たらんより最良の企業たれ」を社是とし、常に豊かな感性と大胆な発想によって時代の変化に対応した様々なシャツファッションを提案し、生活文化の向上に貢献することを基本理念としております。
また、「株主・顧客・社員・取引先から信頼される企業」を行動指針とし、収益の向上とともに共存共栄を図ってまいります。
(2)中長期的なグループ経営戦略
2023年度からスタートした「新中期3ヵ年経営計画」に掲げた基本方針を着実に実行することで、売上の拡大と収益の回復に取り組んでおります。
① 「FANFUN150」のスローガン
お客様に一生を通してシャツを選んでいただく楽しさ、お客様がシャツに袖を通す喜び、当社の商品を通して山のような喜びをご提供することで、山喜のファンになっていただくこと。つまり新規顧客へのアプローチにより、山喜のファンを150倍に増やすこと・・・『FAN』
そのためには、シャツの広がりを創造する楽しさ、お客様の生活文化の向上に貢献できる楽しさ、お客様の幸せな笑顔を感じる楽しさを追求し、2025年度(第74期)には、売上高150億円を達成し、全社員が楽しみながら仕事をし、生活を豊かにしていくこと・・・『FUN』
以上のような想いが、このスローガンには込められています。
② オリジナルブランドの構築
百貨店チャネルのドレスシャツ売場におきましては、継続して実施している「CHOYA」ブランドのコーナー化・一社化・ショップ化の営業政策により、既製ドレスシャツのシェアは75%、同じくオーダーシャツのシェアも75%と高水準を維持しております。既製ドレスシャツにつきましては、「CHOYA」ブランドの超形態安定シャツ・スリムフィットに加え、地域特性・店舗特性に適応した新たなスタイルと価格のバリエーションを提案強化しており、加えてレディースシャツの展開を拡充することで、さらなるFAN獲得を図ってまいります。
オーダーシャツにつきましては、ライセンスブランドの絞り込みに伴い、「CHOYA」ブランドの品揃えを充実させるなど、店頭フェイスの拡大を図ることで、お客様への認知度をアップさせております。
量販店チャネルの消費者直販型事業である「SHIRT HOUSE」におきましては、前連結会計年度末の109店舗から、当連結会計年度末では119店舗まで増加しております。既に展開しているSWANグリーンレーベルに加え、更にホワイトレーベル・ブルーレーベル・ブラックレーベルのラインナップを増やすことにより、SWANブランドのフェイス拡大と、当社一社化の売り場へもチャレンジしてまいります。
③ BtoCの強化による収益アップ
消費者直販型事業(BtoC)の強化におきましては、自社サイトである山喜オンラインショップの会員数が、前連結会計年度末の26,651名から、当連結会計年度末では、33,144名にまで増加しました。今後、ネット販売における営業人員のスキルアップ、人員補強を継続的に行いながらカスタマーサービス、システム面の補強を行い運営体制の強化を進め、さらなる売上・収益の拡大を図ってまいります。
百貨店チャネルの既製ドレスシャツ・オーダーシャツ売場の消費者直販型事業におきましては、取引形態の消化売上移行による条件改定、小売価格のアップ等により、収益が拡大しております。今後は、都心大型百貨店の販売員増によるシェアアップを図り、継続的に進めている消化売上店舗の拡大と、直営店の新規出店も視野に入れ、収益拡大に努めてまいります。
量販店チャネルの消費者直販型事業である「SHIRT HOUSE」は、量販店ドレスシャツ売場で当社商品によるコーナー展開をしているコンセ店舗です。この「SHIRT HOUSE」におきましては、小売価格の見直し、コーディネイト販売の強化、店頭販売員のスキルアップの教育などを徹底したことにより、売上・収益面ともに順調に推移しております。引き続き、1店舗あたりの運営効率を向上させるために、無人店舗を減らし販売員付きのコンセ売場を拡充することにより、売上の拡大を図ってまいります。
④ ドレス・カジュアル・レディース・ユニフォームの新商品開発と売上拡大
ドレスシャツにおきましては、2024年春物のフレッシャーズ商戦は、やや盛り上がりに欠けましたが、前期から継続して実施している納品価格交渉の成果と、為替予約方法の見直しにより、粗利率は改善できました。
カジュアルにおきましては、3月に入っても気温が上がらず、春物については一部苦戦を強いられましたが、秋冬から展開している3WAYアウター等の動きが良く、シーズンレスで着用可能な商品は好調に推移しました。
レディースにおきましては、専門店各社のフレッシャーズ需要が、立ち上がりは低迷しましたが、後半戦の3月は好調に推移しました。
ユニフォーム関連におきましては、イージーケア性に優れたトリコット素材を使用した商品が好調に推移しており、同素材を使用したスクールシャツの提案など、新商品を強化することで、売上の拡大を図っております。
また、2025年春夏物に向けては、吸湿吸熱冷感機能のキシリトール・ドットコーティング加工素材の強化、遮熱性効果素材「サンシェルタ」ブラウスなど、新商品の提案を強化し、受注拡大に努めております。
(3)経営環境、優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
国内アパレル業界をめぐる環境は、物価上昇による消費者の買い控えや、コロナ禍による一時的な需要回復の停滞などにより、依然として厳しい経営環境が続いております。
国内小売市場は、オムニチャネル化の進展、デジタルマーケティングの拡大、消費者ニーズの多様化に加え、サステナビリティへの取り組みや、SDGsなど、環境配慮に対する考え方は、ますます重要になっております。
また、世界的なエネルギー資源の高騰や、日米金利差等による円安ドル高の影響により、原副材料価格の上昇や、生産拠点における製造原価の高騰などが予想されます。また、国内におきましても労働需給の逼迫による人件費、物流費などの上昇により、販売・流通コストはさらに、上昇傾向にあります。
このような状況に対応すべく、2024年度に2年目を迎える「新中期3ヵ年経営計画」を継続的に実行するとともに、百貨店、量販店のドレスシャツ売場での当社オリジナル商品のシェア拡大と取引条件の改定、山喜公式サイトを中心としたネット販売の売上拡大、品質、コスト競争力によるアパレル、セレクトショップ、シャツ専門店でのシェア拡大、差別化商品の企画開発力の強化による専門店、量販店のストアブランドの受注拡大、小ロット短サイクル生産の構築によるカジュアル事業、レディース事業での新規受注拡大、自社工場におけるドレスシャツ以外の多様なアイテムに対応すべく技術開発力を強化し、ユニフォーム事業での官公庁や企業の制服等の新規受注拡大など、継続的に進めている各施策をさらに強化していくことで、売上および収益のさらなる拡大を目指してまいります。
また、今後の運転資金需要に備えて、取引金融機関とシンジケート型のタームローンを引き続き契約し、手元流動性の高い現金及び預金を確保するとともに、当座貸越枠も継続しており、短期間での手元流動性の問題は生じないと考えております。さらに、キャッシュ・フローの改善策の一環として、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減も引き続き実行していくことで、有利子負債の削減にも努めてまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、転換期を迎えているアパレル業界において、事業戦略の見直しや新規事業を検討、次なる成長への対策を講じ、2年後の2025年度(第74期)には、売上高150億円、経常利益4.3億円を目標として、業績の回復と収益基盤の安定化に努めてまいります。
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社は、持続可能な社会の実現のため、地球環境に貢献するとともに、さまざまな社会課題に取り組んでおります。サステナビリティの課題に取り組むことは、リスク対応のみならず、企業価値を向上させる重要な事業機会として認識したうえで、「持続可能な社会に繋がる貢献」を続けることを方針としております。
世界全体で解決すべき課題である気候変動は、衣料を扱う当社においても、異常気象の激甚化が安定供給への脅威となるなど、業界全体で対応すべき重要なテーマであると認識しております。従って、気候変動をはじめ環境に関する社会的課題を持続的成長に向けて解決すべき重要課題の一つと捉え、中長期戦略に織り交ぜた対応を進めております。
今後におきましても、これまでの取り組みを含め、気候変動への対応を一層強化するとともに、気候変動による事業へのリスク・機会を継続的に把握・評価し、それらへの対応を進めてまいります。あわせて、ステークホルダーの皆様との対話を通じて、取り組みレベルの向上や情報開示の充実に努めてまいります。
1.ガバナンス
気候変動への適切な対応に向けて、全社横断的な取り組みを推進するため、代表取締役社長の監督・指揮のもと、経営会議に推進本部を設置、各部門と連携し、事業活動に影響を及ぼす気候変動に関するリスク・機会の特定およびそれらへの対応方針の立案を行っております。これらの結果は、定期的に取締役会に報告、取締役会において当該報告内容に関する管理・監督を行っております。
2.リスク管理
経営会議が中心となり経営層・各部門と連携して、気候関連リスクを含む事業運営に影響を及ぼすリスクの抽出・分析、影響度・発生可能性等を基準とした重要性の評価及び対応方針の立案を行っております。これらの結果は、定期的に取締役会に報告され、取締役会において管理・監督を行っており、特定した重要リスクは、中長期戦略に織り交ぜて対応を進めてまいります。
3.戦略と目標
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リスク |
法規制 |
炭素税等の導入によるコスト増加 |
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慢性 |
気象パターンの変化による原材料費の高騰(仕入原価の上昇) |
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急性 |
異常気象の激甚化による供給網への被害(物的・人的) |
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販売機会の増加 |
生活者のエシカルファッションニーズの拡大 |
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災害対策商材の需要増加 |
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気温上昇による夏物や熱ストレス対策商材等の需要増加 |
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プラスチック素材の削減・廃止 |
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人的資本価値の向上 |
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4.取組
上記の戦略に従い、具体的な対応を検討し、順次取り組んでおります。
①生活者のエシカルファッションニーズの拡大
・オーガニックコットン・リサイクルポリエステルなどの素材活用
・アップサイクル事業の推進 自社製品のハギレを配合した紙付属や芯地の開発
・機能素材の開発 ノーアイロン素材、防汚芯地素材 2023年ノーアイロン実績140万枚
②災害対策商材の需要拡大
・開発プロジェクトによる新規事業への取り組み 超撥水、防撚加工
③熱ストレス対策商材の開発 遮熱/冷感加工 → 既存素材より体感マイナス5℃の実現
④プラスチック素材の削減・廃止 2030年仕上げ付属品のゼロプラ化 2023年実績67万枚
⑤人的資本価値の向上
5.人的資本価値向上への取組
①組織作り
あらゆる人が、それぞれの個性と能力を最大限に発揮し、お互いがお互いを尊重し、認め合うことを通じて組織が成長することを実現します。そのために、すべての人が平等に機会を与えられ、公正に評価される、納得性と透明性の高い組織を実現します。
海外にも子会社をもつ当社は、人種、国籍、宗教、性別指向や性自認、障がいの有無、年齢、出身地、価値観、ライフスタイルなどによる、あらゆる差別や偏見がない職場づくりを推進し、ワーク・ライフ・バランスを重視し、働きやすい職場を実現します。
目標 管理職に占める女性労働者の割合 10%以上
男性労働者の育児休業取得率 10%以上
上記の目標に対する現況については、「
②ダイバーシティ
当社グループは在外子会社を有しており、外国籍の従業員が働いているだけでなく、国内においても外国出身者、LGBT、60才以上のシニア、障がいのある方など、多様な人材が共に働く組織であります。劇的に変化する社会環境、経済状況では、社員等の多様化は、避けられないものであり、制度、風土、マインド等のマネジメントは必須のものと認識しております。そのため、制度面では働く時間や場所の柔軟化、風土面ではマネジメント教育の推進、マインド面では在外子会社、国内連結子会社含め、キャリアアップのためのセミナーの開催等を予定しております。
③人材育成
社会環境や経済状況の変化に対し、スピード感をもって変化し続けることが当社に求められています。同様に、社員にも時代や環境の変化に対応し、成長し続けることが求められています。そのような人材を育成するため、必要なスキルをタイムリーに取り入れてまいります。具体的には、これまでの階層別研修以外に、eラーニングによる教育、ITスキルの向上研修等を実施、営業力、開発力、ITスキルを兼ね備えたマルチタスク人材(多能工化)の育成を図ってまいります。また、海外子会社の工場の生産性向上のため、国内工場への実習生研修制度を計画、スキルアップを目指すとともに将来の現地工場の管理職育成を図る所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)トレンドの変化によるリスク
当社の主力アイテムであるドレスシャツは実用衣料に近く、比較的ファッショントレンドに需要が左右されることの少ないアイテムですが、近年ワークスタイルの変化からスーツ離れが進み、ドレスシャツとカジュアルシャツの区分けがなくなりつつあります。また、ドレスシャツに替わりニット素材のカットソーやTシャツなどの代替アイテムもビジネススタイルに取り入れられ、よりトレンド変化の影響を受けるリスクが高まっております。当該リスクをチャンスと捉え、大手紡績メーカーと協力して新しい素材の開発や商品企画の立案を行い、積極的にニュー・ワーク・スタイルの商品企画を行っております。
(2)天候・自然災害等によるリスク
最近の気候変動、地球温暖化の影響による異常気象により、売上が低迷するリスクがあります。ドレスシャツの年2回の実需期は4月から7月の春夏物販売期間と10月から1月の秋冬物販売期間であり、この間の冷夏や長雨、局地的な暴風雨や洪水、秋冬の台風や大雪の自然災害により、当社の販売先である小売店の売上や、消費全般が低迷するリスクがあります。当該リスクの対策としては、春夏に需要のピークを迎えるドレスシャツ以外のカジュアルアイテムや、秋冬の防寒アイテムの販売にも注力し、商品の季節波動の平準化に努めております。
また、当社の海外自社工場の立地国や日本輸送途上において、地震・台風等の自然災害により、生産現場や生産設備が被災し、生産や輸送の遅延が発生するリスクがあります。当該リスクの対策としては、一定在庫を確保することで、納期に間に合わない場合の代替品を提供し、お客様の店頭に常に品揃えができる体制を整えております。
(3)品質に関するリスク
当社は品質重視の企業ポリシーのもと、海外生産においても厳しい品質管理基準やチェック体制を敷いて、品質の維持に努めておりますが、大量の不良品や製造物責任にかかる事故が発生した場合には、企業イメージの低下等のダメージを被るリスクがあります。当該リスクを回避するため、当社独自の品質管理マニュアルを作成し、品質の安定に努めると同時に、協力工場への技術者の派遣、定期的な巡回指導やオンライン会議による品質確認を実施し、不良品の発生防止に努めております。
(4)海外生産に関するカントリーリスク
当社の国内販売商品の約85%は海外生産となっており、生産国における政情不安や紛争・テロ・治安の悪化や大規模災害等が発生した場合、商品の供給が滞るリスクがあります。このようなリスクを回避するため、海外の生産地域を分散し、カントリーリスクが1か所に集中しない様にしております。国別では、国内に4工場、海外ではタイとラオスに自社工場があり、その他中国、ベトナム、インドネシア、バングラデシュなどに協力工場があります。
(5)取引先に関するリスク
取引にあたっては、取引先の信用調査等を行い、取引の可否や取引条件の決定等を行っておりますが、取引先の倒産や予期せぬ経営破たんが生じた場合には、貸倒れの発生や商品供給の遅延などを被るリスクがあります。このようなリスクを回避するため、取引先の与信情報については、与信管理サービスの活用による情報収集を定期的に行っております。また、保証会社による取引先のポートフォリオ分析を毎年度行い、一定の基準を設けて包括的なバルク特約付保証取引契約を締結することで、売掛金の貸倒れの発生に備えております。
(6)為替変動に関するリスク
海外工場との取引においては外貨建て支払い条件となっている場合が大半であり、為替レートの変動による原価の変動を抑制するため、仕入に係る為替予約を実施し、リスクの最小化に努めております。しかし、原価の上昇自体を完全にコントロールすることは不可能なため、円安ドル高による原価上昇により、利益幅の縮小等のリスクがあります。また、期末時点の為替レートにより、外貨建て資産の換算額から為替差損益が発生するリスクがあります。当該リスクに対しては、外貨建ての負債と相殺をすることで、為替リスクを抑制しております。
(7)ライセンスブランドに関するリスク
百貨店向け販売商品を中心として、ライセンスを受けた商標による商品展開を行っておりますが、ライセンス契約の中止や打ち切りにより、当該商標による商品の展開が休止に追い込まれ、売上が減少するリスクがあります。
当該リスクに対しては、欧米のライセンスブランドからオリジナルブランドへのシフトを行っております。特にCHOYAブランドについては、百貨店売場のブランドコーナー展開や、日本製ブランドの拘りを海外にも訴求し、ブランド価値を高めることにより、ライセンスブランドに頼らない商品政策を行っております。
(8)世界規模の感染症拡大によるリスク
新型コロナウイルスの感染拡大は、政府による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出および経済の低迷を招き、その結果、当社グループも売上に大きな影響がありました。今後も同様の感染症の拡大が発生した場合、売上が減少するリスクがあります。当該リスクに対して、今回の経験を活かした感染予防や拡大防止に向けた対策として、グループ全体の状況把握、在宅勤務や時差出勤の実施、事業継続のための従業員の感染防止対策の徹底、サプライチェーンの途絶による納期遅延対策、調整可能な経費の削減対策等を機動的に発動させ、売上高減少に伴う収益減少を招かないように対応してまいります。
(9)継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループの2023年3月期は、2022年3月期の下期に行った抜本的な事業構造改革により、営業利益は大幅に改善いたしましたが、急激な円安ドル高の影響を受け、海外からの仕入れ価格が高騰したことにより、営業利益の黒字化までには至りませんでした。その結果、取引金融機関との間で締結している借入契約の財務制限条項に抵触し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しておりました。
当該状況を解消させるべく、当連結会計年度におきましては、為替予約の見直し、取引条件や店頭小売価格の改定等の取り組みを進めた結果、粗利益率が改善され、営業利益の黒字化を達成することができました。また、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減を実行したことで、有利子負債の削減にも繋がりました。加えて、手元流動性の高い現金及び預金の確保を行うとともに、当座貸越枠の継続や財務制限条項が付された長期借入金の約定返済も進んでおり、重要な資金繰りの懸念はございません。
以上を踏まえ、当連結会計年度の第2四半期連結会計期間末において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況は解消したと判断しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことによる行動制限の解除により、個人消費やインバウンド需要が増加し、経済・社会活動は緩やかに回復しております。しかしながら、国際情勢に起因するエネルギー資源や原材料価格の高騰、および為替の円安ドル高などによる物価上昇が、消費マインドや企業活動に影響を及ぼしており、先行きは不透明な状況が続いております。また、当アパレル業界におきましては、外出需要の増加により、個人消費は緩やかな回復基調にあるものの、物価高による消費者の節約志向が強まっており、依然として不透明な経営環境が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、販売価格の見直しや在庫販売の促進に加え、得意先の店頭状況も比較的好調であることから、収益は回復基調にあります。
また、2023年度からスタートした「新中期3ヵ年経営計画」に掲げた基本方針を着実に実行することで、売上の拡大と収益の回復に取り組んでおります。なお、「新中期3ヵ年経営計画」のスローガンおよび、各施策に対しての具体的な進捗状況は以下のとおりであります。
① 「FANFUN150」のスローガン
お客様に一生を通してシャツを選んでいただく楽しさ、お客様がシャツに袖を通す喜び、当社の商品を通して山のような喜びをご提供することで、山喜のファンになっていただくこと。つまり新規顧客へのアプローチにより、山喜のファンを150倍に増やすこと・・・『FAN』
そのためには、シャツの広がりを創造する楽しさ、お客様の生活文化の向上に貢献できる楽しさ、お客様の幸せな笑顔を感じる楽しさを追求し、2025年度(第74期)には、売上高150億円を達成し、全社員が楽しみながら仕事をし、生活を豊かにしていくこと・・・『FUN』
以上のような想いが、このスローガンには込められています。
② オリジナルブランドの構築
百貨店チャネルのドレスシャツ売場におきましては、継続して実施している「CHOYA」ブランドのコーナー化・一社化・ショップ化の営業政策により、既製ドレスシャツのシェアは75%、同じくオーダーシャツのシェアも75%と高水準を維持しております。既製ドレスシャツにつきましては、「CHOYA」ブランドの超形態安定シャツ・スリムフィットに加え、地域特性・店舗特性に適応した新たなスタイルと価格のバリエーションを提案強化しており、加えてレディースシャツの展開を拡充することで、さらなるFAN獲得を図ってまいります。
オーダーシャツにつきましては、ライセンスブランドの絞り込みに伴い、「CHOYA」ブランドの品揃えを充実させるなど、店頭フェイスの拡大を図ることで、お客様への認知度をアップさせております。
量販店チャネルの消費者直販型事業である「SHIRT HOUSE」におきましては、前連結会計年度末の109店舗から、当連結会計年度末では119店舗まで増加しております。既に展開しているSWANグリーンレーベルに加え、更にホワイトレーベル・ブルーレーベル・ブラックレーベルのラインナップを増やすことにより、SWANブランドのフェイス拡大と、当社一社化の売り場へもチャレンジしてまいります。
③ BtoCの強化による収益アップ
消費者直販型事業(BtoC)の強化におきましては、自社サイトである山喜オンラインショップの会員数が、前連結会計年度末の26,651名から、当連結会計年度末では、33,144名にまで増加しました。今後、ネット販売における営業人員のスキルアップ、人員補強を継続的に行いながらカスタマーサービス、システム面の補強を行い運営体制の強化を進め、さらなる売上・収益の拡大を図ってまいります。
百貨店チャネルの既製ドレスシャツ・オーダーシャツ売場の消費者直販型事業におきましては、取引形態の消化売上移行による条件改定、小売価格のアップ等により、収益が拡大しております。今後は、都心大型百貨店の販売員増によるシェアアップを図り、継続的に進めている消化売上店舗の拡大と、直営店の新規出店も視野に入れ、収益拡大に努めてまいります。
量販店チャネルの消費者直販型事業である「SHIRT HOUSE」は、量販店ドレスシャツ売場で当社商品によるコーナー展開をしているコンセ店舗です。この「SHIRT HOUSE」におきましては、小売価格の見直し、コーディネイト販売の強化、店頭販売員のスキルアップの教育などを徹底したことにより、売上・収益面ともに順調に推移しております。引き続き、1店舗あたりの運営効率を向上させるために、無人店舗を減らし販売員付きのコンセ売場を拡充することにより、売上の拡大を図ってまいります。
④ ドレス・カジュアル・レディース・ユニフォームの新商品開発と売上拡大
ドレスシャツにおきましては、2024年春物のフレッシャーズ商戦は、やや盛り上がりに欠けましたが、前期から継続して実施している納品価格交渉の成果と、為替予約方法の見直しにより、粗利率は改善できました。
カジュアルにおきましては、3月に入っても気温が上がらず、春物については一部苦戦を強いられましたが、秋冬から展開している3WAYアウター等の動きが良く、シーズンレスで着用可能な商品は好調に推移しました。
レディースにおきましては、専門店各社のフレッシャーズ需要が、立ち上がりは低迷しましたが、後半戦の3月は好調に推移しました。
ユニフォーム関連におきましては、イージーケア性に優れたトリコット素材を使用した商品が好調に推移しており、同素材を使用したスクールシャツの提案など、新商品を強化することで、売上の拡大を図っております。
また、2025年春夏物に向けては、吸湿吸熱冷感機能のキシリトール・ドットコーティング加工素材の強化、遮熱性効果素材「サンシェルタ」ブラウスなど、新商品の提案を強化し、受注拡大に努めております
この結果、当連結会計年度の業績は、連結売上高114億48百万円(前年同期は113億97百万円)、営業利益2億21百万円(前年同期は1億1百万円の損失)、経常利益は2億62百万円(前年同期は79百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、2億14百万円(前年同期は4億68百万円の利益)となりました。
事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
(国内販売)
国内販売セグメントは上述の要因により、売上高99億17百万円(前年同期は100億66百万円)、セグメント利益2億2百万円(前年同期は1億7百万円の損失)となりました。
(製造)
製造セグメントにおいては、得意先からの発注数量減少により生産調整を行ったことで、売上高は23億19百万円(前年同期は24億62百万円)、セグメント損失33百万円(前年同期は50百万円の利益)となりました。
(海外販売)
海外販売セグメントにおいては、中国協力工場向けの受注増加やカジュアル製品の売上増等により、売上高は5億38百万円(前年同期は3億14百万円)、セグメント利益13百万円(前年同期は5百万円の利益)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は111億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億95百万円減少となりました。これは主に、棚卸資産が減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は69億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億16百万円減少となりました。この主な要因は、短期借入金、長期借入金、支払手形及び買掛金が減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は42億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億20百万円増加となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億18百万円減少し、9億17百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は、6億95百万円となりました(前年同期は31百万円の収入)。これは主に棚卸資産の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得た資金は、3億8百万円となりました(前年同期は3億92百万円の収入)。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、12億14百万円となりました(前年同期は2億47百万円の支出)。これは主に短期借入金の減少によるものであります。
④ 生産、受注および販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内販売(千円) |
3,741,031 |
51.7 |
|
製造(千円) |
1,139,289 |
319.0 |
|
海外販売(千円) |
349,876 |
425.7 |
|
合計(千円) |
5,230,197 |
68.2 |
(注)国内販売および海外販売については製品仕入金額、製造は実際製造原価によっております。
(b)受注実績
原則として、受注生産は行っておりません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内販売(千円) |
9,875,838 |
98.3 |
|
製造(千円) |
1,220,786 |
110.9 |
|
海外販売(千円) |
351,392 |
138.7 |
|
合計(千円) |
11,448,017 |
100.4 |
(注)1.上記の金額には、セグメント間の内部売上高または振替高は含まれておりません。
2.販売実績に対する割合が100分の10以上の主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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相手先 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
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|
イオン株式会社 |
1,147,830 |
10.1 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績
(売上高)
連結売上高は、上半期は新型コロナウイルス感染症の5類に移行したことによる行動制限の解除等により、個人消費が回復し、売上高が増加いたしましたが、下半期以降は円安ドル高の影響などによる、物価高のため消費者の節約志向が強まり、前連結会計年度からほぼ横ばいとなりました。主なチャネル別では、百貨店は前年同期比99%、量販店は前年同期比101%、メンズ専門店は前年同期比105%、ネット販売のWebショップは前年同期比108%となりました。この結果、当連結会計年度の連結売上高は、0.4%増加の114億48百万円(前年同期比50百万円の増収)となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、円安ドル高による製品原価高騰の影響はありましたが、取引条件の改定や粗利益率の高いオリジナル商品の販売強化に努め、生産調整による製品コスト削減策の実施により、売上総利益は32億9百万円(前年同期比4億5百万円の増益)、売上総利益率は28.0%と前年同期と比較して3.4ポイント改善されました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、賃金の上昇や新規雇用による従業員の増員等により、人件費合計で1億45百万円増加しました。販売費及び一般管理費は、29億88百万円(前年同期比2.8%増)となりました。
(営業外損益)
営業外収益は、為替差益90百万円等より、合計1億31百万円となりました。一方、営業外費用は、支払利息62百万円、支払手数料12百万円などにより、合計89百万円となりました。この結果、営業外損益は、41百万円(前年同期比88.9%増)の営業外収益となりました。
(特別損益)
特別損益は、1百万円の利益と、1億10百万円の損失により1億9百万円の損失(前年同期は5億45百万円の利益)となりました。特別損失は、主に棚卸資産評価損や直営店の店舗閉鎖損失によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税56百万円、法人税等調整額△1億17百万円を計上したことにより、2億14百万円(前年同期は4億68百万円の利益)となりました。
アイテム別の売上高と構成比は次のとおりであります。
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
売上高 前年同期比(%) |
||
|
売上高(千円) |
構成比(%) |
売上高(千円) |
構成比(%) |
||
|
ドレスシャツ |
6,805,827 |
59.8 |
7,275,902 |
63.6 |
106.9 |
|
オーダーシャツ |
2,098,624 |
18.4 |
2,076,542 |
18.1 |
98.9 |
|
カジュアル |
1,813,064 |
15.9 |
1,521,158 |
13.3 |
83.9 |
|
レディースシャツ |
586,416 |
5.1 |
507,387 |
4.4 |
86.5 |
|
賃貸料収入 |
93,531 |
0.8 |
67,025 |
0.6 |
71.7 |
|
合計 |
11,397,464 |
100.0 |
11,448,017 |
100.0 |
100.4 |
チャネル別の売上高と構成比は次のとおりであります。
|
チャネル名 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
売上高 前年同期比(%) |
||
|
売上高(千円) |
構成比(%) |
売上高(千円) |
構成比(%) |
||
|
百貨店 |
2,859,038 |
25.1 |
2,855,117 |
24.9 |
99.9 |
|
量販店 |
2,638,009 |
23.1 |
2,669,116 |
23.3 |
101.2 |
|
メンズ専門店 |
2,117,295 |
18.6 |
2,222,765 |
19.4 |
105.0 |
|
国内その他 |
1,717,957 |
15.1 |
1,859,093 |
16.2 |
108.2 |
|
Webショップ |
696,376 |
6.1 |
757,744 |
6.6 |
108.8 |
|
海外その他 |
589,098 |
5.2 |
539,099 |
4.7 |
91.5 |
|
レディース専門店 |
407,784 |
3.6 |
349,723 |
3.1 |
85.8 |
|
カジュアル専門店 |
271,715 |
2.4 |
113,472 |
1.0 |
41.8 |
|
賃貸料収入 |
93,532 |
0.8 |
67,025 |
0.6 |
71.7 |
|
直営店 |
6,660 |
0.1 |
14,863 |
0.1 |
223.2 |
|
合計 |
11,397,464 |
100.0 |
11,448,017 |
100.0 |
100.4 |
主な販売先のチャネル別では量販店、メンズ専門店、国内その他、Webショップは増収となりました。
(b)財政状態
財政状態の状況に関する認識および分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金および設備等の資金需要については、自己資金を充当することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローの他、一部金融機関からの借入金等により調達しております。自己資金については、当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、資金効率の向上を図っております。金融機関からの借入金については、資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間でシンジケート型のタームローン契約や当座貸越契約を締結しております。
キャッシュ・フローの状況の分析は以下の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産が減少したことにより、6億95百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却などにより、3億8百万円の収入となりました。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金および長期借入金の返済により、12億14百万円の支出となりました。その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、2億18百万円減少し、9億17百万円となりました。
当社が事業活動により得た利益は、経営体質の強化および将来の事業展開等の株主価値向上のバランスを図りながら、業績に応じた適正かつ安定的な利益還元を継続していくことを基本方針としております。
2024年3月期の期末配当につきましては、上記の基本方針を総合的に勘案し、その他資本剰余金を原資とする1株当たり3円の配当を実施させていただくことにいたしました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益および費用の計上金額に影響を与えております。会計上の見積りは、過去の実績等を勘案し合理的に行なっておりますが、前提条件や事業環境などに変化が生じた場合には、見積りと実際の結果が異なる場合があります。
(棚卸資産)
詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)等を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化および市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
(退職給付費用及び債務)
当社グループ従業員の退職給付費用および債務は、簡便法を採用している一部の連結子会社を除き、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に費用化されるため、将来期間において認識される費用に影響を及ぼします。
当社は、2024年4月9日開催の取締役会において、株式会社フェールムラカミ(本社:新潟県村上市坪根521番地6)の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、株式譲渡契約を2024年4月10日に締結いたしました。
詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
特記すべき事項はありません。