(注) 1 本有価証券届出書による当社の新規発行株式(以下「本新株式」といいます。)に係る募集については、2024年5月30日(以下「発行決議日」といいます。)開催の当社取締役会(以下「本取締役会」といいます。)の決議によるものでありますが、本新株式の発行価額は会社法第199条第3項に規定される特に有利な金額に該当すると考えられることから、2024年6月27日開催の当社定時株主総会(以下「本株主総会」といいます。)の特別決議による承認決議がなされることを条件としていましたが、本株主総会において、本新株式の発行が承認されております。
2 振替機関の名称及び住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋兜町7番1号
(注) 1 本新株式の募集は第三者割当の方法によります。
2 発行価額の総額は、会社法上の払込金額の総額であります。
3 資本組入額の総額は、会社法上の増加する資本金の額の総額であります。また、増加する資本準備金の額の総額は100,000,000円であります。
(注) 1 第三者割当の方法により行うものとし、一般募集は行いません。
2 発行価格は、会社法上の払込金額であります。
3 資本組入額は、会社法上の増加する資本金の額であります。
4 本株主総会における本株主総会付議議案の承認を条件としておりましたが、本株主総会において、本新株式の発行が承認されております。
5 申込み及び払込みの方法は、本有価証券届出書の効力発生後に、当社とアクティブマーケット1号投資事業有限責任組合(以下「割当予定先」といいます。)との間で本新株式に係る総数引受契約(以下「総数引受契約」といいます。)を割当予定先との間で締結し、払込期日まで後記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものとします。
6 本有価証券届出書の効力発生後、払込期日までに割当予定先との間で総数引受契約を締結しない場合は、割当予定先に対する第三者割当による新株発行は行われないこととなります。
該当事項はありません。
(注) 1 発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
2 発行諸費用の概算額は、弁護士費用7百万円及びその他事務費用(有価証券届出書作成費用、第三者調査機関への支払、払込取扱銀行手数料及び変更登記費用等)3百万円の合計であります。
上記差引手取概算額190百万円については、下表記載の各資金使途に充当する予定であります。
(注) 調達資金を実際に支出するまでは、銀行預金にて管理する計画です。
当社及び当社子会社(以下「当社グループ」といいます。)は2024年3月末現在、食品事業、インターネット通信販売事業、化粧品事業、雑貨事業及びその他の事業を行っております。食品事業は当社の祖業であり、主力の既存事業として、飲料及び珍味を取扱っております。
飲料は、日本初の水出しパック麦茶「フジミネラル麦茶」を中心に、ウーロン茶、杜仲茶、消費者の健康志向に対応した「ごぼう茶」等の健康茶製品を取り扱っております。麦茶、ごぼう茶とも市場先行型の商品で販売力を維持してきたものの、市場環境の悪化により採算の悪い状況が続いておりました。2023年3月期に自社工場製造を終了し、ファブレス化により固定費用の削減等を行って事業採算の改善を図ったことや値上げの定着により2024年3月期第2四半期連結会計期間以降は黒字を計上することができるまでに至ったものの、予断を許さない状況が続いております。
珍味は、中国に所在する100%子会社(ウェイハン石垣食品有限公司。所在地:中国山東省青州市、代表者:石垣裕義)にて生産するビーフジャーキーを取り扱っております。ビーフジャーキーは、日本人好みの商品を中国子会社の工場での低コスト生産により価格競争力もある商品で一定の市場を確保して参りました。しかしこちらも市場競争の激化や、中国の製造コスト上昇等により、業績の悪い状況が続きました。2022年3月期から開始した中国国内店舗向けの販売が好調で、特に中国がゼロコロナ政策を終えたことから工場稼働率が向上、採算が大幅に改善し、2024年3月期においては、黒字を計上しましたが、飲料同様に予断を許さない状況が続いております。
食品事業で赤字を計上する状態が続き、2024年3月期においては事業としては黒字を計上することができる状態には至ったものの、管理部門の費用を上回る利益が計上できないことから、当社単独では赤字が続いております。
当社グループは、グループ損益を改善して、長期安定的に事業を継続できるようになることを目的として、第三者割当増資による資金調達や、その資金を活用したM&Aや新規事業への参入を行ってまいりました。その目的に合致するものとして、M&Aによりインターネット通信販売事業及び外食店舗事業へ参入いたしました。
インターネット通信販売事業は、2018年3月期に株式会社新日本機能食品を子会社化することで参入いたしました。しかしこちらも競争環境の激化や販売促進費・配送料等の高騰により当初想定した利益を計上することができず、2019年3月期には赤字に転落したことから2020年3月期には減損損失282百万円を計上するに至りました。2021年3月期には黒字に戻すことができ、その後も黒字が続いておりますが、やはり当初想定した利益には届かない状況が続いていることに加え、2024年3月期には利益の減少傾向が生じたため、厳しい状況が続いております。
2018年12月に外食店舗事業を行う会社を子会社化し、当社自身も外食店舗の運営にも参入したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2020年7月に外食店舗事業からは撤退するに至りました。
2022年5月には、当社自身が化粧品事業及びその他事業に含まれるサプリメント事業に参入いたしました。しかし、いずれの事業も、当社の食品事業とのシナジーを発揮することはできず、ブランド力、ノウハウを活かすことはできなかったため営業活動が苦戦したことに加え、事業規模に対して過剰な在庫を抱えることとなったことから2024年3月期には事業採算の改善は困難であるとの判断から棚卸資産評価損158百万円を計上するに至りました。
2024年3月には、株式会社メディアート(以下「メディアート」といいます。)を完全子会社化いたしました。同社は化粧品やその付随事業として健康食品の販売を主力に継続して利益を計上しており、更に売上及び利益が拡大する計画を有しております。
メディアートは当社のグループ損益を改善させる力強い子会社と考えておりますが、当社グループは前述の減損損失の計上等を理由として連結財務諸表が債務超過に転落するなどなお厳しい環境にあり、さらなる新規事業の展開やM&Aの実施、営業資金の確保を避けることができません。当社としては、これらの状況を確実に脱するためには、根本的な企業風土や企業体質等の刷新は避けられないものと考えました。
これまで実施してきたM&Aや新規事業への参入は、当社がその時点で有する管理能力やノウハウ、シナジー等の活用に基づかず、単純に黒字の会社を買収すればグループ採算を改善できるという判断や、表層的な一般論や論拠に基づいて行ってきたために、当社及び当社経営陣が持つ知見や経験に基づいておらず、また買収及び参入後の外部支援等を受けることも行わなかったために、当社やM&A先の能力を活かし、また当社及びM&A先の能力を伸ばすことができるものではなかったことで、業績やシナジーに対して果実を得ることができませんでした。
本日、本第三者割当の実施と合わせて、創業以来初めて創業家が代表権を持たない代表取締役体制への移行、代表以外の取締役メンバーの大幅刷新、社名の変更、創業地である東京都千代田区と決別する本社事務所の移転等を本年6月27日に行う定時株主総会で付議することを決議しております。これにより当社は新しい代表取締役以下、新たな経営体制に入り、これまでとは異なる経営陣、判断基準で事業経営や今後のM&Aを行うこととなります。11期連続して赤字を計上する様な体制から当社が脱却するためには、大幅な経営体制の刷新を欠かすことはできないと考えます。新たな経営体制となり次第、これまでとは異なる判断基準に従った経営を行うこととなりますが、新経営陣もメディアートの完全子会社化について理解をするなど、現状の事業経営体制を引き継ぐことから始まりはします。しかしながら新体制になり次第、時間を置かずにM&Aを行うこと、及び営業を継続するための資金が必要であることに変わりはありません。現経営陣は新経営陣として就任予定の関係者とも協議の上、本第三者割当により調達する資金は、適切な規模のM&A資金及び営業資金として適切な額であると考えており、そのことは新経営陣にも理解いただいております。新体制開始直後に本第三者割当を行うことで、新規のM&A及び営業資金の確保を行うことは、新経営体制が十分な資金を保有したうえで迅速な経営に当たっていくために不可欠であるものと考えます。上述のとおり、旧経営陣が行ってきたM&Aにおいては、結果としてシナジーによる事業成長をもたらすことができなかった反省を踏まえ、新経営陣が適宜十分な検討を行った上で進めてまいります。すなわち、代表取締役をはじめとして新たに加わる予定である経営陣の知見やコネクションを十分に活用し、当社と買収先が今後どのような協業、共助を行い、どのように発展・成長をするのか、どの様な事業であれば相互発展を遂げることができるのか、という観点から具体的な状況に即した定量的な分析を踏まえたシナジー等を検討し、最終的には当社の黒字化を目指す所存です。当社取締役会は以上を踏まえて十分に討議、検討を行い、当社取締役全員の賛成により本第三者割当の実施を決定いたしました。もしも新たな経営陣が、本第三者割当により調達する資金の使途を見直すようなこととなった場合には、適時適切にお知らせしてまいります。
当社は本第三者割当の実施を決定するまでに、様々な資金調達方法を比較・検討してまいりました。
公募増資による新株式の発行は、一度に資金調達が可能となるものの、時価総額や株式の流動性によって調達金額に限界があり、当社の時価総額や株式の流動性を勘案すると必要額の調達が困難であると考えております。また、公募増資の場合には検討や準備等にかかる時間も長く、実施できるか否かもその時点での株価や市場全体の動向に大きく左右され、資金調達の機動性という観点からみても本第三者割当によるメリットの方が大きいと考えております。また、業績悪化により当社株価及び出来高が低迷していることからも、公募増資の引受先を見つけるのは困難であり、仮に引受先を見つけることができたとしても当社及び当社株主にとって不利な条件での発行となる可能性が高いと考えております。これらの点を考慮の上、公募増資は今回の資金調達方法として適当ではないと判断いたしました。
株主割当増資では、既存株主の応募率が不透明であり、また実務上も近時において実施された事例が乏しく、当社としても調達資金の額を推測することが非常に困難であります。これらの点を考慮の上、株主割当増資は今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
転換社債型新株予約権付社債は、発行時点では全額が負債として計上されるため、行使がなされない限り自己資本比率の向上に貢献しないことや、現時点において転換社債型新株予約権付社債を引き受けて頂ける投資家が見つかっていないことから、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
株主全員に新株予約権を無償で割り当てることによる増資、いわゆるライツ・イシューには当社が金融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・イシューと、当社が金融商品取引業者との元引受契約を締結せず新株予約権の行使は株主の決定に委ねられるノンコミットメント型ライツ・イシューがありますが、コミットメント型ライツ・イシューについては国内で実施された実績が乏しく、資金調達手法としてまだ成熟が進んでいない段階にある一方で、引受手数料等のコストが増大することが予想される点や、時価総額や株式の流動性による調達額の限界がある点等、ノンコミットメント型ライツ・イシューについては、割当先となる既存株主の参加が不透明であり、当社が必要とする資金調達を実現できない可能性がある点等、適切な資金調達手段ではない可能性があることから、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
一般的に段階的に権利行使がなされるため、希薄化も緩やかに進むというメリットがありますが、新株予約権の発行時に満額の資金調達が行われるわけではなく、当初に満額が調達される資金調達方法と比べると、実際に資金を調達するまでに時間が掛かる可能性があります。また、株価の動向や新株予約権者の判断等により権利行使が行われない可能性があり、その場合、資金調達が困難となり、実際の調達金額が当初予定していた調達金額を下回る可能性があることから、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
金融機関からの借入れ又は社債による資金調達では、調達額が全額負債となるため、自己資本比率の向上及び財務基盤の強化を目的とする当社の考えと乖離しております。また、当社は2014年3月期以降11期連続で、親会社株主に帰属する当期純損益につき損失を計上しているため、金融機関からの借入れを当社にとって望ましい条件で行うことは困難な状況となっていることから、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
本新株式の発行により、証券の発行時に一定の資金を調達することが可能となります。
本新株式の発行数は2,000,000株に固定されており、希薄化率が当初予定より増加することはありません。
本新株式による調達資金はいずれも資本性の資金となるため、財務健全性指標が上昇します。
本新株式の発行により既存株式の希薄化が生じます。
以上をもとに検討した結果、既存株主に対する希薄化の影響を考慮しても、本第三者割当により資金調達を行うことが合理的であると判断し、本新株式の発行を決定いたしました。
本新株式の発行により、新規事業展開及びM&Aに係る費用並びに運転資金を確保し、当社の現状の資金ニーズを満たすことができます。
今回の調達資金は、下記「2.資金使途に関する詳細」に記載の使途に充当し、財務基盤の強化を図っていく考えです。
上記差引手取概算額190百万円については、下表記載の各資金使途に充当する予定であります。
(注) 調達資金を実際に支出するまでは、銀行預金にて管理する計画です。
上記「(1) 新規発行による手取金の額」記載の差引手取概算額190百万円の調達については、当社グループが長期安定的に事業を継続していくため、上表記載の使途に充当する予定です。
本資金につきましては、新しい代表取締役以下、新たな経営体制に入り、これまでとは異なる経営陣、判断基準で事業経営や今後のM&Aを行うこととなるために必要な資金の確保を行うことを目的としております。更なる新規事業の展開及びM&Aを行うことで事業継続性を向上させ、企業価値の向上を目指して参ります。現時点で、どのような新規事業及びM&Aを行うかについて具体的な計画はございません。しかしながら、下記のとおり、当社の食品事業の黒字化は達成できたものの管理費用を含めた事業損益は赤字を計上する状況が続いていることが、当社グループの連結損益が赤字となっている主因であることもあり、その解消を行うことが喫緊の課題であり、今後グループ損益を改善することに資するため、安定した収益を上げられる事業を模索し、機動的に対応するために資金調達を行うこととしております。
当社が赤字である主たる要因は監査報酬・上場維持などに要するいわゆる本社維持費用が年間8千万円程度計上される中、食品事業でそれを賄う利益を計上することができない状況となっていることにあり、その解消を行うための投資を行う必要があると考え、また割当予定先に引き受けていただける額を加味したうえで、既存株主の利益を過度に損ねることのない希薄化率の範囲内での資金調達の規模を決定しました。
しかしながら前述のとおり当社は近年、資金調達とM&A及び新規事業への進出を実施してきたものの決して当初の目論見が達成できたとは言えない状況が続いております。これは、インターネット通信販売、外食、化粧品など既存事業とのシナジーが得られず、また、自社にノウハウのない事業に踏み込んだ結果によるものだと考えらえられます。あらためて前述のとおり当社は、従来の体制と決別しオーナー家が代表権を返上し、新たな経営体制に移行します。その施策の一環として旧経営陣が行った新規事業に関わる資産は減損処理を行って整理を行っております。当社としては従来とは異なる新たな代表取締役を筆頭とした新経営陣が、これまでとは異なる判断基準、すなわち上述のとおり新経営陣の知見、コネクションを十分に活用し、具体的な状況に即した定量的な分析を踏まえたシナジー等を検討し、最終的には当社の黒字化を目指せるようにM&Aを行うことを考えており、その原資とするために本資金の調達を行うものであります。当社グループが債務超過に陥っている状況の中、新たな代表取締役を筆頭とした新経営陣はスピード感を持って経営改善に努めることからM&Aの結実までにかかる時間も長期間であるとは想定しておりませんが、現時点ではM&Aの具体的な支出先等が確定していないことから、最長で2年程度の時間がかかるものと考え、支出予定時期を2026年3月末までと設定しております。
なお、当社として前述の通り新たな経営陣によるグループ事業体制の構築にM&Aは欠かすものができないものと考えますが、M&A等の成立には不確実性が伴うため、有効な投資先が存在しない等、2026年3月ごろまでに本項記載の新規事業展開、M&A及び資本・業務提携に係る費用に充当されない場合には、既存事業の新製品の開発・製造等の投資に充当する予定です。具体的には、上記に述べた既存事業における新商品開発、販売促進策強化策の更なる拡大に加え、当社グループにおける事業領域や営業地域の拡大が想定されます。今後これら案件が具体的に決定された場合には、適時適切にお知らせしてまいります。
資金の使途について上記の使途以外への充当を決定した場合や、追加の資金の調達等があった場合には、適時適切に開示いたします。
当社グループはメディアートの完全子会社化や前述の新規事業展開やM&Aにより事業採算の改善を図る考えでおりますが、当社グループの収益が向上するまでには一定程度の時間を要するため、現時点の資産状況に比して2025年3月末まで安定して事業を継続するために不足すると見込まれる資金を補充することを目的として調達した資金の一部については、2025年3月末までに不足するものと想定される既存事業に係る仕入費用、販売促進費用、人件費等の運転資金に充当いたします。
調達した資金につきましては、具体的な資金使途に充当するまでの間は、銀行預金にて管理することといたします。
また、上表の優先順位にて調達した資金を充当する予定ですが、適宜、経営判断を行い安定収益基盤の構築に向け最適な使途に資金を充当する予定です。資金の調達及びその使途の状況につきましては、定期的にお知らせして参ります。なお資金に不足が生じた場合には、金融機関からの借入等の他の資金調達による充当等、状況に応じた経営判断を行う予定であります。
資金の使途について上記の使途以外への充当や、追加の資金の調達等があった場合には、適時適切に開示いたします。
該当事項はありません。
(注) 1 割当予定先の概要については、2024年5月13日現在の内容であります。
2 割当予定先の出資者のうち内国法人については、個人情報保護の観点から非開示とするよう割当予定先より要請されており、開示は控えさせていただきます。なお、第三者調査機関である株式会社セキュリティ&リサーチ(所在地:東京都港区赤坂2丁目16番6号、代表者:羽田寿次)の調査により、当該内国法人は反社会的勢力との関係性を示す情報は確認されなかったとの報告を受けており、当社はその調査結果資料を確認いたしました。
本新株式の割当予定先として、アクティブマーケット1号投資事業有限責任組合を選定した理由は、以下のとおりです。当社は、上記「第1 募集要項 5 新規発行による手取金の使途 (2) 手取金の使途 1.募集の目的及び理由」に記載したとおり、債務超過を解消すること、新たな収益基盤を確立するための更なる新規事業展開、M&A又は資本・業務提携についても検討が必要であると考えたこと、その手法としてそれらに向けた資金を確保しておくこと及び喫緊の営業資金の手当をすることを目的に資金調達を検討してまいりました。そのような状況の中、当社の事業状況及び財務状況の現状と課題並びに今後の事業戦略についてご理解いただける投資家を模索し、候補先と接触を重ねてまいりました。その協議の中で、当社の経営方針をご理解いただき、当社の新規事業及び既存事業への協力関係の模索ができる相手であること及び当社の資金調達が確実に実施できる資金力があることを重視して、割当予定先として選定いたしました。
割当予定先は、国内で事業を行ういわゆる投資ファンドです。今般、当社が割当予定先を探す中で、2024年6月27日開催の当社定時株主総会で取締役に選任後、代表取締役に就任する予定である小松周平氏に辛取締役が相談したところ、メディアート買収におけるFAであった株式会社ディーシー・クリエイトと相談するようアドバイスいただきました。そこで、株式会社ディーシー・クリエイトに今回の第三者割当増資について相談したところ、上場会社へのファンドでの支援事業の取り組み実績のあるトラストアップ株式会社をご紹介いただきました。
トラストアップ株式会社に今回の第三者割当増資の必要性や当社の今後の成長戦略をお話ししましたところ、当社の将来性にご理解が得られたため具体的な引き受けに向けた協議を進めてまいりました。
なお、トラストアップ株式会社が設立されるファンドの投資戦略は、将来性の見込みのある上場会社を対象に、成長戦略支援策として中長期での株式保有であるとお聞きしており、今回の引受先として信頼性の高い投資ファンドであると考えております。また、株式会社ディーシー・クリエイトはトラストアップ株式会社の設立支援にも携わっており、投資事業におけるパートナー企業に当たります。割当予定先が本新株式の割当に対して行う投資に関しては、トラストアップ株式会社がゼネラル・パートナー、即ち無限責任を持つ投資家として参加しております。
本新株式の総数は2,000,000株です。当社は、割当予定先に本新株式の総数を割り当てます。
アクティブマーケット1号投資事業有限責任組合 2,000,000株
割当予定先からは、本第三者割当の趣旨に鑑み、本第三者割当により取得する当社株式を原則として中長期的に保有する方針であることを口頭で確認しております。
なお、当社は、割当予定先から、割当予定先が割当を受けた日から2年以内に本第三者割当により発行される株式の全部又は一部を譲渡した場合には、その内容を当社に対して書面により報告すること、当社が当該報告内容を株式会社東京証券取引所に報告すること、及び当該報告内容が公衆の縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定です。
本第三者割当に係る払込みに要する財産の存在について、割当予定先であるアクティブマーケット1号投資事業有限責任組合は出資者からの払込みによって本第三者割当に係る払込みに必要な資金を調達する旨、割当予定先の業務執行組合員であるトラストアップ株式会社より報告を受けております。なお、当社は、トラストアップ株式会社から、割当予定先に対する出資者による出資申込に関する証憑及び入金証明書を本届出書の効力発生日までに共有する旨の2024年5月28日付確約書を受領しております。
当社は、割当予定先の出資者のうち、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社については直近の決算短信及び四半期報告書により出資に要する資金を保有していることを確認しており、その他内国法人については、トラストアップ株式会社より出資に要する資金を保有している旨伺っております。
以上から、当社は本第三者割当に係る払込金額の払込みに支障はないと判断しております。
第三者調査機関である株式会社セキュリティ&リサーチの調査により、アクティブマーケット1号投資事業有限責任組合が本新株式の割当に対して行う投資に関して、ゼネラル・パートナーとして参画しているトラストアップ株式会社(東京都中央区八重洲一丁目4番16号、代表取締役 鈴江正幸)及び出資者のうち内国法人について、反社会的勢力との関係性を示す情報は確認されなかったとの報告を受けており、当社はその調査結果資料を確認いたしました。また、出資者のうちフューチャーベンチャーキャピタル株式会社(京都市中京区烏丸通錦小路上ル手洗水町659番地、代表取締役会長兼社長 澤田大輔)は、東京証券取引所のスタンダード市場上場企業であり、当社は、同社が東京証券取引所へ提出した2023年6月30日付コーポレート・ガバナンス報告書において、反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況を確認しており、同社及びその役員が反社会的勢力とは一切関係がないと判断しております。加えて、当社が独自に行ったインターネット検索による割当予定先に関する報道や評判等の調査結果も踏まえて、当社は、割当予定先が反社会的勢力と関わりがないものと判断しております。以上により、当社は、割当予定先は反社会的勢力とは一切関係がないと判断し、これに係る確認書を株式会社東京証券取引所に提出しております。
割当予定先は、当社との間で締結予定の買取契約の規定により、本新株式を払込期日以降2025年6月27日までの間に第三者に譲渡する場合には、当社の取締役会決議による承認を取得する必要があります。
本第三者割当により発行する本新株式の発行価額につきましては、割当予定先との協議を重ねた結果、100円といたしました。これは発行決議日の直前取引日の終値に対し37.89%のディスカウント(小数点以下第3位を四捨五入。以下、株価に対するディスカウント率又はプレミアム率の数値の計算について同様に計算しております。)、発行決議日の直前取引日までの6ヶ月間(2023年11月29日から2024年5月29日)の終値の単純平均値152円(円未満切捨て)に対し34.21%のディスカウントとなっております。
当社は割当予定先より、発行価額については、①当社が2014年3月期以降11期連続で、親会社株主に帰属する当期純損益につき損失を計上していること、②当社株式は、2024年3月末時点で流動株式が37.0%と低い値であり、当社の実態が株価に反映されていないおそれがあること、③当社株式について、各種の指標から当社株式が割高であると判断されること、例えば株価が会社純資産に比して割高か割安かを示す指標である株価純資産倍率(PBR)が2024年1月4日(終値150円、1株当たり純資産1.51円(小数点以下第3位を四捨五入))において99.58倍であるなど100倍に近く、現在の株価が非常に割高であることなどから、割当予定先のリスク判断として、現在の株価水準では厳しいという意向を受けました。そこで、ディスカウント率10%以内(日本証券業協会「第三者割当増資の取扱いに関する指針」に照らしていわゆる有利発行に該当しない水準)での株式引受は困難であり、発行決議日前取引日の当社普通株式の終値の約70%に相当する発行価額又は100円のいずれか低い価額にて本新株式を引き受けることが条件となる旨の意向を割当予定先より受けました。また、事業の成長を見届けるために1年間のロックアップ条項を付与することについても同意いただいております。
そこで、当社内において割当予定先が提示する引受条件について検討を行ったところ、当社株式の株価の推移及び市場全体の環境の不透明さ、上記「第1 募集要項 4 新規発行による手取金の使途 (2) 手取金の使途 1.募集の目的及び理由 (2) 本第三者割当による資金調達を選択した理由」に記載したとおり、他の資金調達が適当でないこと、財務に基づいた各種指標の中でも特に純資産倍率(PBR)を鑑みた際、食品業界の連結PBR平均は直近5年間(日本取引所公表値を利用して当社において2018年から2022年について算出)で1.26倍であるのに対し、当社連結のPBRは上述の通り、100倍に近い水準となっております。また、2021年3月期から2023年(12月末)までにおける1株あたりの損益合計は△36円(決算発表後更新)となっております。また、2024年3月期の1株あたりの損益合計は△24.58円であることから、これらの状況を踏まえると現在の株価水準では資金調達の難易度が高く、ディスカウントを行った上で、本新株式を割当予定先に引き受けていただくことは合理的であるものと判断いたしました。加えて、割当予定先からは、当社の経営方針に賛同いただき、当社の中長期的な成長を応援していただけることから、現時点において本第三者割当が当社グループにとって最も適切であると判断いたしました。また、当社は、本第三者割当を検討するにあたり、本新株式の引受けについて複数の候補先に対し、当社により有利又は同一、類似の条件にて本新株式を引き受ける意向があるか否かにつき確認いたしましたが、当社の中期事業計画が未発表であること、当社が提示した期間内では投資検討の期間が短いことを主な理由として、本第三者割当と同等の規模・金額を戦略的投資として引き受ける旨の提案は本第三者割当以外にはありませんでした。当社の財務状況や、現時点において割当予定先による引受条件と同等又はそれ以上に有利な条件にて本新株式を引き受ける候補先は見つかる可能性が低いことが考えられました。
かかる本新株式の発行価額は、会社法第199条第3項に規定される割当予定先にとって特に有利な金額に該当すると考えられることから、本株主総会の特別決議にて株主の皆様の承認を得ることを本新株式の発行の条件としておりましたが、本株主総会において、本新株式の発行が承認されております。
なお、当社監査等委員会から、会社法上の職責に基づいて監査を行った結果、本新株式の発行条件は、有利発行に該当する可能性が高いと考えられることから本株主総会の特別決議による承認を本新株式の発行の条件とする旨の取締役の判断について、法令に違反する重大な事実は認められず、適法である旨の見解を書面により取得しております。
本第三者割当により発行される本新株式の発行数は2,000,000株であり、2024年3月31日現在の当社発行済株式総数15,295,700株(議決権総数152,924個)を分母とする希薄化率は13.08%(小数点以下第3位を四捨五入)(議決権ベースでの希薄化率は13.08%(小数点以下第3位を四捨五入))に相当します。
しかしながら、本第三者割当は、当社グループが2024年3月末日に陥った連結財務状況における債務超過を解消していく必要があること、本第三者割当により調達した資金を活用して将来の当社の企業価値及び株主価値の向上が期待されること、及び、当社グループの企業価値の向上に寄与することを企図して行われるものであり、既存株主に皆様の利益向上に資すると考えられることから、今回の発行数量及びこれによる株式の希薄化の規模並びに流通市場への影響はかかる目的達成の上で、合理的であると判断いたしました。
該当事項はありません。
(注) 1 「割当前の所有株式数」及び「割当前の総議決権数に対する所有議決権数の割合」につきましては、2024年3月31日時点の株主名簿に基づき記載しております。
2 「割当後の所有株式数」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」については、2024年3月31日現在の所有株式数及び所有議決権数に、本新株式の発行数及び当該株数に係る議決権数を加算した数に基づき算出しております。
3 「割当前の総議決権数に対する所有議決権数の割合」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、小数点第3位を四捨五入しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
後記「第四部 組込情報」に記載の有価証券報告書(第67期)(以下「有価証券報告書」といいます。)に記載された「事業等のリスク」について、当該有価証券報告書の提出日以後、本有価証券届出書の訂正届出書提出日(2024年6月28日)までの間において変更はありません。
また、当該有価証券報告書には将来に関する事項が記載されておりますが、本有価証券届出書の訂正届出書提出日(2024年6月28日)現在においてもその判断に変更はなく、新たに記載する将来に関する事項もありません。
2.臨時報告書の提出
当社は、後記「第四部 組込情報」に記載の有価証券報告書(第67期)の提出日(2024年6月26日)以後、本有価証券届出書の訂正届出書提出日(2024年6月28日)までの間において、以下の臨時報告書を関東財務局長に提出しております。
当社は、2024年6月27日の定時株主総会において、決議事項が決議されましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づき、本報告書を提出するものであります。
2024年6月27日
第1号議案 定款一部変更の件
現行定款第1条に定める商号及び第3条に定める本店の所在地を変更し、第2条に定める目的を追加する。
第2号議案 株主以外の第三者に特に有利な払込金額で募集株式を発行する件
会社法第199条に基づき、アクティブマーケット1号投資事業有限責任組合に対して特に有利な払い込み金額をもって募集株式を発行する。
第3号議案 資本金、資本準備金及び利益準備金の額の減少並びに剰余金の処分の件
会社法第447条第1項の規定に基づき資本金の額の減少を、会社法第448条第1項の規定に基づき資本準備金及び利益準備金の全額の減少を、会社法第452条の規定に基づき剰余金の処分をそれぞれ行う。
第4号議案 取締役(監査等委員である取締役を除きます。)2名選任の件
取締役(監査等委員である取締役を除きます。)として、小松周平及び小西一幸を選任する。
第5号議案 監査等委員である取締役3名選任の件
監査等委員である取締役として伊藤正喜、古島守及び安井浩倫を選任する。
第6号議案 監査等委員である取締役の報酬額改定の件
当社の監査等委員である取締役の報酬額を、年額12,000千円へ改定する。
第7号議案 取締役(監査等委員である取締役を除きます。)に対する譲渡制限付株式報酬の額及び内容決定の件
取締役(監査等委員である取締役を除きます。)の報酬等について、金銭報酬額とは別枠として、1事業年度あたり83,000千円を上限として、在籍の継続を条件とした事後交付による株式報酬(リストリクテッド・ストック・ユニット。以下、「RSU」といいます。)から構成される株式報酬制度を導入する。
第8号議案 監査等委員である取締役に対する譲渡制限付株式報酬の額及び内容決定の件
監査等委員である取締役の報酬等について、金銭報酬額とは別枠として、1事業年度あたり20,000千円を上限として、在籍の継続を条件としたRSUを内容とする株式報酬制度を導入する。
(注) 1.議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上の賛成による。
2.出席した株主の議決権の過半数の賛成による。
3.議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数の賛成による。
(4) 株主総会に出席した株主の議決権の数の一部を加算しなかった理由
本総会前日までの事前行使分及び当日出席の一部の株主のうち賛否に関して確認できたものを合計したことにより、決議事項の可決又は否決が明らかになったため、本総会当日出席の株主のうち、賛成、反対及び棄権の確認ができていない議決権数は加算しておりません。
次に掲げる書類の写しを組み込んでおります。
なお、上記書類は、金融商品取引法第27条の30の2に規定する開示用電子情報処理組織(EDINET)を使用して提出したデータを「開示用電子情報処理組織による手続の特例等に関する留意事項について(電子開示手続等ガイドライン)」A4-1に基づき本有価証券届出書の添付書類としております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。