第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものです。

 

(1) 経営成績の状況

当社グループは、「IT partner to achieve DX:DXを実現するITパートナーとして、メディア業界で培った成功経験やノウハウを活かし、世界中から先進技術を取り入れて、日本産業が弱いとされるIT分野の強化に貢献する。」をミッションとして掲げております。このミッションの下、当中間連結会計期間においては、璞華供給鎖(蘇州)有限公司と方正環球科技有限公司の2社を新たに連結子会社といたしました。璞華供給鎖(蘇州)有限公司は主に中国本土において金融業界向けのITサービスを提供しております。方正環球科技有限公司は主に香港、台湾においてメディア業界向けのITサービスを提供しております。これらによって海外での事業活動を強化するとともに、両社の持つ優れたITサービスを日本に導入することも将来的には見込んでおります。

新たなサービスとして、写真や動画などのメディアコンテンツの管理・検索を行うクラウド型デジタルメディアデータベースサービス「Pixtock1.0」を6月21日にリリースしました。また、AI(人工知能)・ITを活用したHOUSEIの省力化店舗運営支援サービス「無人店舗ソリューション」の書店への導入が本格化しております。さらに、生成AIのメジャーな基盤モデルとの連携により、高度なプログラミングスキルを用いずとも、生成AI活用アプリケーションを容易に開発することができる生成AIローコード開発プラットフォーム「imprai」も開発が完了しました。子会社のアイード株式会社では、学習塾向け英検二次試験対策アプリ「英スピ」を6月13日に本格リリースしました。

これらの結果、当中間連結会計期間における当社グループ全体の売上高は、2,352,983千円(前年同中間期比154,661千円増、同7.0%増)の増収となりました。売上総利益についても667,056千円(前年同中間期比82,003千円増、同14.0%増)の増益となりましたが、積極的なM&Aに伴いのれん償却費が増加したこと、中国元高の進展により中国子会社の費用が日本円建てで増加したこと、新プロダクト・新サービスの営業展開のために人員を増強したことなどにより、販売費及び一般管理費が前年同中間期比で201,250千円増加し、営業損失は44,909千円(前年同中間期は74,337千円の営業利益)となりました。中国元高に伴う為替差益を営業外収益で計上したことなどにより、経常損失は989千円(前年同中間期は94,559千円の経常利益)、親会社株主に帰属する中間純損失は9,821千円(前年同中間期は62,915千円の親会社株主に帰属する中間純利益)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、当中間連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当中間連結会計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

 

① 国内IT事業

国内IT事業は当社、アイード株式会社、SEVEN&EIGHT SYSTEM株式会社及び24ABC株式会社で展開しております。メディア事業の期末受注残が前年同期末に比べて減少した影響、および24ABC株式会社が行っている越境EC事業を縮小した影響などにより、売上高は2,068,363千円(前年同中間期比99,751千円減、同4.6%減)の減収、営業損失は3,626千円(前年同中間期は82,400千円の営業利益)の減益となりました。なお、24ABC株式会社は2024年6月30日付で当社に吸収合併いたしました。

 

② 海外IT事業

海外IT事業は璞華国際科技(武漢)有限公司、璞華供給鎖(蘇州)有限公司及び方正環球科技有限公司で展開しております。M&Aにより売上高は284,620千円(前年同中間期比254,413千円増、同842.2%増)の増収となりましたが、営業損失は45,392千円(前年同中間期は13,695千円の営業損失)となりました。

 

(2) 財政状態に関する説明

(資産)

当中間連結会計期間末における総資産は、5,196,706千円と前連結会計年度末から480,058千円増加しました。

流動資産は、主に現金及び預金が264,878千円、契約資産が268,283千円それぞれ増加した一方で、受取手形及び売掛金が540,778千円、その他が99,403千円それぞれ減少したことなどにより37,155千円減少して3,046,153千円となりました。

固定資産は、主にのれんが427,481千円、有形固定資産が72,450千円それぞれ増加したことなどにより517,213千円増加して2,150,553千円となりました。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末から386,614千円増加して1,916,587千円となりました。

流動負債は、主に短期借入金が120,247千円、支払手形及び買掛金が34,728千円、その他が273,899千円それぞれ増加したことなどにより414,924千円増加して1,550,908千円となりました。

固定負債は、主に長期借入金が25,754千円減少したことなどにより28,310千円減少して365,678千円となりました。

 

(純資産)

純資産の部では、利益剰余金が31,103千円減少した一方で、為替換算調整勘定が136,687千円増加したことなどにより、当中間連結会計期間末における純資産の部は93,444千円増加して3,280,119千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー収入が436,919千円、投資活動によるキャッシュ・フロー支出が24,862千円、財務活動によるキャッシュ・フロー収入が34,766千円となり、現金及び現金同等物に係る換算差額17,205千円を調整して、当中間連結会計期間末は1,095,252千円(前連結会計年度末比464,028千円増)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は436,919千円でありました。収入の主な要因は売上債権の減少額547,704千円、その他の負債の増加額200,317千円、のれん償却額83,243千円などであり、支出の主な要因は契約資産の増加額268,283千円、その他の資産の増加額83,408千円、棚卸資産の増加額64,564千円などであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は24,862千円でありました。収入の主な要因は定期預金の払戻による収入210,640千円などであり、支出の主な要因は事業譲受による支出208,533千円、無形固定資産の取得による支出25,482千円などであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は34,766千円でありました。収入の主な要因は長期借入れによる収入200,000千円、短期借入による収入200,000千円などであり、支出の主な要因は長期借入金の返済による支出232,560千円、短期借入金の返済による支出95,028千円などであります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は79,758千円であります。

なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

(連結子会社による事業譲受)

当社は、2023年12月21日開催の取締役会において、当社連結子会社である璞華国際科技(武漢)有限公司(以下「璞華国際」といいます。)がWEB及びソフトウエア開発及びシステムコンサルティング事業を展開する璞華科技有限公司(以下「璞華科技」といいます。)より、中国国内の金融業界向け情報システム事業を2024年1月1日付で譲り受けることを決議し、同日付で事業譲渡契約を締結しております。

詳細は「第4「経理の状況」1「中間連結財務諸表」「注記事項」(企業結合等関係)に記載のとおりであります。

 

(取得による企業結合)

当社は、2024年1月26日開催の取締役会において、当社の連結子会社である璞華国際科技(武漢)有限公司(以下「璞華国際」といいます。)が、北京璞華互連技術有限公司(以下「北京璞華互連」といいます。)と契約を締結することにより、同社が100%の持分を保有する璞華供給鎖(蘇州)有限公司(以下「璞華供給鎖」といいます。)の実質的支配権を取得し、連結財務諸表に関する会計基準等における支配力基準に基づいて璞華供給鎖を連結子会社化(孫会社化)することを決議し、2024年1月29日付けで契約を締結しております。

詳細は「第4「経理の状況」1「中間連結財務諸表」「注記事項」(企業結合等関係)に記載のとおりであります。

 

(取得による企業結合)

当社は、2024年1月26日開催の取締役会において、当社の連結子会社である璞華国際科技(武漢)有限公司が、方正環球科技有限公司の100%持分を取得し、子会社化(孫会社化)することについて決議し、同日付で持分譲渡契約を締結しております。

詳細は「第4「経理の状況」1「中間連結財務諸表」「注記事項」(企業結合等関係)に記載のとおりであります。

 

(連結子会社の吸収合併)

当社は、2024年4月5日開催の取締役会において、2024年6月30日を効力発生日として、当社の特定子会社かつ完全子会社である24ABC株式会社を吸収合併することを決議いたしました。

詳細は「第4「経理の状況」1「中間連結財務諸表」「注記事項」(企業結合等関係)に記載のとおりであります。