当中間連結会計期間において、新たに発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において、判断したものであります。
なお、2022年12月27日に行われた株式会社メディアルトの株式取得による企業結合について、前中間連結会計期間において暫定的な会計処理を行っておりましたが、前第3四半期連結会計期間に確定したため、前中間連結会計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)業績の状況
当社グループを取り巻く医療・ヘルスケア業界においては、高齢化社会の進行とともに医療の担い手不足や地域 偏在、診療科偏在が課題に挙げられてきました。日本の医療費は40兆円を超え2040年度には約66兆円を見込み、医療費の削減、医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられている危機的な状況の改善など、持続可能な医療サービスを実現するための対策が求められてきました。2020年より2年以上にわたり席巻した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2023年5月8日以降の5類へ移行しましたが、2024年1月1日には令和6年能登半島地震が発生し、救急医療をはじめとした地域医療課題が浮き彫りになりました。
このような状況の中、当社は、地域医療課題の解決に向けて、行政機関と連携し医療従事者確保や医療DX活用など医療体制構築の取組を進めてまいりました。自治体の実施する早期発見、早期治療を目的とした検査会場の運営支援、夜間・休日における救急医療のひっ迫回避に向けた体制構築とコールセンター運営、オンライン診療活用、山間地域等における医療アクセス向上を目的とした医療MaaS、医療人材確保を目的とした医療版ワーケーション、診療科偏在の進む小児医療支援など、医療プラットフォームを活用し、さまざまなかたちでそれぞれの自治体のもつ医療課題の解決に寄与しております。
自治体との取り組みを進める中で、各地の住民や医療機関との相互理解を増進することが医療ヘルスケアの向上に不可避と考えてまいりました。そこで、2024年4月の沖縄県におけるイベントを皮切りに、地場のFM局とタイアップし、地域住民への医療・ヘルスケアの啓蒙活動を開始しました。また、5月には和歌山県、和歌山市と地域医療連携に向けた進出協定を締結し、和歌山県にサテライトオフィスを開設いたしました。その後、和歌山県においては医療版ワーケーションを開始しました。
いずれも、それぞれの土地で医療機関、医療従事者、自治体、企業が守り続けてきた地域医療を下支えする一環として行っており、主幹事業である医療人材紹介および職場定着のご支援と一気通貫の取り組みとして位置づけております。
医療人材プラットフォームと医療DXプラットフォームとの連携においても、引き続き連携をすすめており、子育て経験のある小児科専門医に相談・受診できる「オンラインこども診療」の定額プランのリリースに向け準備してまいりました。
当社グループは、これまで作り上げてきた医療人材プラットフォームおよび医療DXプラットフォームサービスを最大限に活用し医療現場の一助となれるよう引き続き尽力してまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間における売上収益は2,220,902千円(前年同期比31.4%減)、営業利益は96,908千円(同87.7%減)、税引前中間利益は87,717千円(同89.2%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益は32,475千円(同93.7%減)となりました。
また、売上収益の内訳は、医療人材サービス(医師、その他の医療従事者)1,645,927千円(前年同期比4.8%減)、その他574,975千円(同61.9%減)であります。
(2)財政状態に関する分析
(資産)
当中間連結会計期間末における資産合計につきましては、6,333,402千円となり、前連結会計年度末に対して138,560千円減少しました。これは、主に営業活動において資金616,375千円獲得したことにより現金及び現金同等物が367,661千円、営業債権及びその他の債権が80,556千円増加しましたが、未収法人所得税が369,408千円及び未収消費税等のその他の流動資産が221,894千円減少したことによります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債合計につきましては、1,584,059千円となり、前連結会計年度末に対して172,837千円減少しました。これは、主にその他の流動負債が45,316千円減少、借入金の返済の支払等により77,623千円減少、営業債務及びその他の債務が30,097千円減少したことによります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における資本合計につきましては、4,749,342千円となり、前連結会計年度末に対して34,277千円増加しました。これは、主に利益剰余金が32,475千円増加したことによります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、4,151,139千円となり、前連結会計年度末に対して367,661千円増加しました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間末の営業活動の結果獲得した資金は616,375千円(前年同期比502.1%増)となりました。これは、主に、法人所得税の還付が369,408千円、減価償却費及び償却費124,472千円及び税引前中間利益87,717千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間末の投資活動の結果使用した資金は106,607千円(同57.1%減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得31,585千円、その他の金融資産の取得による支出50,000千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間末の財務活動の結果使用した資金は142,106千円(同71.8%減)となりました。これは、主に金融機関からの借入金返済による支出47,653千円、社債の償還による支出30,000千円及びリース負債の返済による支出64,286千円があったことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。