当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴う人流の回復を受けて個人消費に改善の動きが見受けられました。また、訪日外国人数の増加が景気の下支えとなり、経済活動は正常化に向けて活性化しつつあります。その一方で、国際情勢に起因する原材料やエネルギー価格の高騰による物価の上昇、欧米を中心とした金融引き締めの影響から世界経済成長は停滞傾向にあり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
このような状況の中、当社グループはアミューズメント関連事業、自動認識システム関連事業、ホテル・レストラン関連事業の各事業を通じてお客様の「満足」を勝ち取るために新たな付加価値の追求をしてまいりました。また、変化する市場環境に柔軟に対応するため、各事業会社の役割や責任の明確化、意思決定の迅速化を推し進めるとともに、人づくりや組織づくりの再構築を図ってまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高83億59百万円(前年同四半期比144.4%増)、営業利益27億88百万円(同826.6%増)、経常利益31億36百万円(同489.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益22億27百万円(同534.2%増)となりました。
セグメントの実績は次のとおりであります。
[アミューズメント関連事業]
アミューズメント関連事業の主な販売先であるパチンコ業界は、レジャーの多様化や少子高齢化による遊技人口の減少で、稼働の低迷したパチンコホールの閉店・廃業の店舗が増加しており、依然として厳しい環境が続きました。一方でスマート遊技機(スマートパチンコ、スマートパチスロ)の市場導入が始まった昨秋以降、減少していた遊技客数は回復の兆しがあり、周辺設備の更新需要も増加傾向に転じました。スマート遊技機は、玉やメダルを触れずに遊べる遊技機で新しいゲーム性が期待されるだけでなく、感染症対策強化やギャンブル等依存症対策強化、不正防止、パチンコホールの負担軽減等の導入効果が見込まれ、次世代遊技機としてパチンコ業界全体で期待されております。今後もスマート遊技機を中心に専用ユニット等の周辺設備に対する需要拡大が見込まれます。
このような状況の中、当社グループではスマート遊技機専用ユニット「スマートユニット」を中心に、少人数でホール運営が可能なパーソナルPCシステム(以下「パーソナル」)及び遊技データ等の収集・AI分析が可能な「マースユニコン」等、トータルシステムでの提案・販売を行ってまいりました。前期から部材等の不足による製品の供給が追い付かない状況が続きましたが、生産体制を強化し製品の安定供給に努めた結果、その状況は改善しつつあり、スマートユニットの販売は好調に推移いたしました。
当第1四半期連結累計期間におけるプリペイドカードシステム(パーソナルやスマートユニットを含む)の売上実績は8店舗、導入(実稼働)店舗数は累計1,513店舗(市場シェア23.6%)となりました。
空気の力で紙幣を搬送する業界随一のAir紙幣搬送システム及びハイスペックモデルの立体Air紙幣搬送システムは、セキュリティの強化やホール業務の省力化等の導入効果が高く評価され、新規出店案件や居抜き案件の獲得に繋がりました。また、景品交換業務における省力化や利便性を追求したセルフPOSやクオリティの高い接客が可能なマーススマートウォッチⅢ等、きめ細やかな製品及び付加サービスの提案・販売を行い、商品力のある製品を通じてお客様満足・信頼獲得に努めてまいりました。
この結果、アミューズメント関連事業の売上高は、68億14百万円(前期比244.8%増)、セグメント利益は28億88百万円(同601.0%増)となりました。
[自動認識システム関連事業]
自動認識システムは、RFID、バーコード、X線検査装置等を媒体として各種データを自動的に取り込み・認識ができるため、自動化・省人化及びDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現には欠かせないキーデバイスの一つとして、需要が高まっております。
当社グループでは特にFA市場、物流市場、アミューズメント市場を中心に新製品を投入し、提案販売活動を行ってまいりました。また、健診・人間ドック等の健診市場向けに専用のプラットフォーム「macmo(マクモ)」の拡販に努めてまいりました。更に画像認識分野への本格参入に向け、目視による検査判別を低コストで自動化を可能にした画像処理システム「MoMaVi(モマビ)」等、新製品をリリースいたしました。
この結果、自動認識システム関連事業の売上高は、10億38百万円(前期比2.6%減)、セグメント利益は20百万円(同80.1%減)となりました。
[ホテル・レストラン関連事業]
ホテル業界ならびに外食業界は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行を受け、国内旅行客に加えてインバウンド需要が急増し、業界全体で稼働が回復してきております。しかしながら、原材料費・光熱費の高騰による利益の圧迫や人手不足による人件費の高騰や運営面の課題等が懸念されております。
このような状況の中、「マースガーデンホテル博多」及び「マースガーデンウッド御殿場」では、会員制度であるマースガーデンクラブの入会促進やSNSを活用した集客、ダイナミックプライシングによる適切な価格施策を行い、収益向上に取り組んでまいりました。また、レストラン事業では、東京銀座エリアの「銀明翠GINZA」「銀座松月」を中心に質の良いおもてなしと料理で付加価値を高めブランド力の向上に努めてまいりました。
この結果、ホテル・レストラン関連事業の売上高は、5億6百万円(前期比34.2%増)、セグメント損失は26百万円(前期は97百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態に関する分析
当第1四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間末の総資産は683億10百万円となり、前連結会計年度末と比較して43億87百万円増加いたしました。
流動資産は381億59百万円となり、前連結会計年度末と比較して30億36百万円増加いたしました。その増加の主な内訳は、現金及び預金が10億23百万円増加し237億23百万円、原材料及び貯蔵品が9億82百万円増加し42億30百万円となりました。
固定資産は301億50百万円となり、前連結会計年度末と比較して13億50百万円増加いたしました。その増加の主な内訳は、投資有価証券が18億13百万円増加し132億84百万円となりました。
流動負債は70億11百万円となり、前連結会計年度末と比較して15億44百万円増加いたしました。その増加の主な内訳は、支払手形及び買掛金が13億27百万円増加し41億85百万円となりました。
固定負債は21億54百万円となり、前連結会計年度末と比較して5百万円増加いたしました。その増加の主な内訳は、退職給付に係る負債が5百万円増加し5億91百万円となりました。
純資産は591億44百万円となり、前連結会計年度末と比較して28億36百万円増加いたしました。その増加の主な内訳は、利益剰余金が16億53百万円増加し527億97百万円、その他有価証券評価差額金が11億35百万円増加し27億77百万円となりました。
自己資本比率は86.6%となり、前連結会計年度末と比較して1.5ポイント減少いたしました。
(キャッシュ・フローの状況)
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は237億23百万円となり、前連結会計年度末と比較して10億23百万円増加いたしました。
当第1四半期連結累計期間における「営業活動によるキャッシュ・フロー」は17億53百万円の収入(前年同四半期は3億46百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純利益32億18百万円等によるものです。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は2億24百万円の支出(前年同四半期は8億27百万円の支出)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出4億3百万円等によるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は5億21百万円の支出(前年同四半期は10億80百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払額5億59百万円等によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億46百万円(前年同四半期比5.9%増)であります。
当第1四半期連結累計期間における主な成果としては、次のような項目をあげることができます。
① アミューズメント関連事業
当第1四半期連結累計期間における主な成果はありませんが、主にプリペイドカードシステムや景品管理システム等に関連する新製品の商品化を目指して開発を進めております。
② 自動認識システム関連事業
当第1四半期連結累計期間における主な成果はありませんが、自動認識システム関連製品の商品化を目指して開発を進めております。
③ ホテル・レストラン関連事業
この事業は、研究開発活動を行っておりません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、アミューズメント関連事業の生産、仕入、受注、販売が著しく増加しております。これは主にスマート遊技機を中心に専用ユニット等の周辺設備に対する需要が拡大しているためであります。詳細につきましては、「(1)業績の状況」をご参照ください。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。