当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期の業績は、売上収益は370億1千2百万円と対前年同期比3.9%の増収となりました。利益面は、増収と売上構成による売上原価率の低下等により、営業利益は111億6千3百万円と対前年同期比8.6%の増益、税引前四半期利益は114億4千万円と対前年同期比8.8%の増益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は87億4千9百万円と対前年同期比6.1%の増益となりました。
医薬品事業では、薬価改定や後発品の影響があったものの、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ビルテプソ」、肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」、同製品の海外売上に伴うロイヤリティ収入等が伸長し、売上収益は308億7千万円と対前年同期比1.5%の増収となりました。
機能食品事業では、プロテイン製剤、サプリメント等の売上が増加し、売上収益は61億4千2百万円と対前年同期比17.9%の増収となりました。
資産は、2,374億8百万円と前連結会計年度末に比べ4千2百万円減少しました。流動資産は、現金及び現金同等物、棚卸資産等が減少し1,547億7千1百万円と前連結会計年度末に比べ31億1百万円減少しました。非流動資産は、その他の金融資産等が増加し826億3千6百万円と前連結会計年度末に比べ30億5千8百万円増加しました。
負債は、営業債務及びその他の債務、未払法人所得税等が減少し346億9百万円と前連結会計年度末に比べ69億8百万円減少しました。
資本は、利益剰余金等が増加し2,027億9千9百万円と前連結会計年度末に比べ68億6千6百万円増加しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ47億9千5百万円減少し、552億5千1百万円となりました。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、5億2千6百万円の収入(前第1四半期連結累計期間は38億7千2百万円の収入)となりました。主な内訳は、収入項目では税引前四半期利益114億4千万円、減価償却費及び償却費12億3千6百万円、支出項目は、営業債務及びその他の債務の減少額44億2千5百万円、為替差益9億4千万円、法人所得税の支払額69億3千万円でした。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、20億6千万円の支出(前第1四半期連結累計期間は15億6千6百万円の支出)となりました。主に有形固定資産の取得による支出等によるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、40億4千7百万円の支出(前第1四半期連結累計期間は42億8千9百万円の支出)となりました。主に配当金の支払い等によるものです。
(3)研究開発活動
文中における研究開発の状況は、当四半期報告書提出日現在の状況に基づき記載しております。
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は58億5千2百万円で、対売上収益比率は15.8%であります。
(国内開発状況)
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-065/NCNP-01(製品名:ビルテプソ®点滴静注250㎎、一般名:ビルトラルセン)」については、2020年3月に承認され、5月より販売を開始しました。現在グローバル第三相試験を実施中です。
・「ZX008(製品名:フィンテプラ®内用液2.2mg/mL、一般名:フェンフルラミン塩酸塩)」については、2023年6月にユーシービー社(ベルギー)がレノックス・ガストー症候群の適応で一部変更承認申請を行いました。また、CDKL5欠損症を対象とした第三相試験を実施中です。
・高リスク急性骨髄性白血病治療剤「NS-87(一般名:daunorubicin/cytarabine)」については、2017年にジャズ・ファーマシューティカルズ社(アイルランド)から導入し、2019年8月より第一/二相試験を実施し、2023年6月に承認申請を行いました。
・「GA101(製品名:ガザイバ®点滴静注1000㎎、一般名:オビヌツズマブ)」については、中外製薬株式会社と共 同で2022年6月よりループス腎炎を対象とした第三相試験を実施中です。また、2023年3月より小児特発性ネフローゼ症候群を対象とした第三相試験を実施中です。
・「NS-304(一般名:セレキシパグ)」については、小児の肺動脈性肺高血圧症を対象とした第二相試験を、2020年11月よりヤンセンファーマ株式会社と共同で実施中です。また閉塞性動脈硬化症を対象とした後期第二相試験を2022年2月より実施中です。
・「NS-580」については、2022年6月より子宮内膜症を対象とした後期第二相試験を実施中です。また2023年6月より慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群を対象とした第二相試験を開始しました。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-089/NCNP-02(一般名:brogidirsen)」については、グローバル第二相試験の準備中です。
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症治療剤「NS-229」については、グローバル第二相試験の準備中です。
・芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍治療剤「NS-401(一般名:tagraxofusp)」については、2021年3月にメナリーニ 社(イタリア)から導入し、2022年7月より第一/二相試験を実施中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-050/NCNP-03」については、グローバル第一/二相試験の準備中です。
・再発・難治性急性骨髄性白血病治療剤「NS-917(一般名:radgocitabine)」については、2017年にデルタフライファーマ株式会社(徳島市)から導入し、2022年2月より第一相試験を実施中です。
・「NS-161」については、炎症性疾患を対象として2022年12月より第一相試験を実施中です。
・「NS-025」については、泌尿器疾患を対象として2023年1月より第一相試験を実施中です。
(海外開発状況)
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-065/NCNP-01(製品名:VILTEPSO® injection、一般名:ビルトラルセン)」については、米国で2020年8月に承認され、販売を開始しました。欧州では2020年6月にEMAよりオーファンドラッグ指定を受けました。現在グローバル第三相試験を実施中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「CAP-1002」については、カプリコール・セラピューティクス社(米国)と、2022年1月に米国における販売提携契約を締結しました。カプリコール・セラピューティクス社が2022年7月より米国で第三相試験を実施中です。
・骨髄線維症治療剤「NS-018(一般名:ilginatinib)」については、海外において第二相試験を実施中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-089/NCNP-02(一般名:brogidirsen)」については、グローバル第二相試験の準備中です。
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症治療剤「NS-229」については、グローバル第二相試験の準備中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-050/NCNP-03」については、グローバル第一/二相試験の準備中です。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。