当第1四半期累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、2023年6月30日現在において判断したものであります。
当第1四半期累計期間(2023年4月1日~2023年6月30日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症に対する各種制限が解消され、社会・経済活動の正常化が進行するなかで緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、世界的な金融引き締め等が続くなか、海外景気の下振れが日本の景気を下押しするリスクや物価上昇、金融資本市場の変動等の影響にも注意する必要がでてきており、先行きは不透明な状況が続いております。
当社が属する外食産業においては、新型コロナウイルス感染症の法的位置づけが「5類」に移行したことなどが外食やインバウンドの需要回復を後押しし、人流の回復が一段と進みましたが、慢性的な人手不足に加え、資源の高騰及び物価上昇、人件費の高騰等の懸念事項も生じており、事業を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
このような事業環境のなか、当社は「食」に関わる企業として日本の食文化の発展に貢献できる企業を目指し、コロナ禍で落ち込んだ業績の回復を着実に進めるとともに、今後の成長力向上に向け、2025年3月期を最終年度とする中期経営方針において掲げている事業基盤の構築のために「人材力の強化」「収益基盤の強化」「財務基盤の強化」の3つの重点経営課題に取り組んでおります。
この結果、当第1四半期累計期間の売上高は、3,308百万円(前年同期比8.1%増)となりました。利益面については、増収効果もあって営業利益は301百万円(前年同期比116.8%増)と大幅増益となり、経常利益及び四半期純利益についても、前年同期に計上してた営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金という一過性の収益減少による影響はあったものの、経常利益は295百万円(前年同期比25.0%増)、四半期純利益は230百万円(前年同期比53.6%増)と増益での着地となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
〔レストラン事業部〕
新型コロナウイルス感染症の法的位置づけが「5類」に移行したことで外食やインバウンドの需要回復を後押しし、人流の回復が加速するなか、レストラン事業部では、それぞれのブランド・店舗の特色を活かした販促活動を実施し、来店機会創出に努めてまいりました。
また、前事業年度より最上のおもてなしの追求にも取り組んでおりますが、お客様一組一組、一人一人に対してスタッフと時間を集中させることでこれまで以上の上質な料理ときめ細やかなサービスを提供する、そのような唯一無二のレストランであり続けるという方針のもと、2023年4月より一部店舗で定休日の拡充を図り、週休2日の店舗を大幅に拡大させたほか、コース構成、並びに価格の見直しを実施いたしました。これらの営業活動により、客単価は価格改定効果により上昇し、来客数も前年同期に対して順調に推移しております。
以上の結果、レストラン事業部の売上高は、2,683百万円(前年同期比9.0%増)と増収になりました。
〔物販事業部〕
物販事業部の主力部門である製菓では、商品力を高めてお客様満足度向上を図るとともに、認知度の更なる向上を見据え、全国の百貨店の催事出店や卸販売、EC販売の販促強化等を積極的に行うことで安定した収益確保を図っております。
一方、新たな業態として成長促進を図る食品部門においては、おいしさと鮮度を長期間保つ瞬間冷凍技術を活用して、当社レストランの料理長を歴任するシェフたちがレストランの味をご自宅で簡単に再現できる商品を開発し、2023年6月にグランドオープンしたお取り寄せグルメのオンラインショップ「UKAI GOURMET DELI(うかいグルメデリ)」にて冷凍シリーズとして商品ラインナップを充実させ販売開始しております。今後も、魅力的な新商品を順次展開しながら、「うかい」のグルメとして製菓、とうふ、冷凍商品を組み合わせて催事出店をする等、プロモーション活動を強化することでブランド確立を図り成長させてまいります。
以上の結果、物販事業部の売上高は、374百万円(前年同期比0.7%減)と概ね前年と同水準での着地となりました。
〔文化事業部〕
文化事業部では、『箱根ガラスの森』にて2023年4月から7月まで所蔵作品展「千の花咲くヴェネチアン・グラス ~きらめく初夏の庭園~」を開催いたしました。当第1四半期会計期間はこの作品展を柱に様々な企画や季節の進行に合わせクリスタルガラスの展示替えを行い、多くのお客様にご来館いただけるように細やかなプロモーションや旅行会社をはじめとする企業への営業の強化を行いました。
これらの営業施策の効果に加え、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行したことで旅行需要の高まりの後押しもあり、個人客とともに団体、インバウンド客の回復が進み、来館者数は前年同期比で大きく伸長いたしました。
以上の結果、文化事業部の売上高は、250百万円(前年同期比13.4%増)と増収になりました。
当第1四半期会計期間末における資産、負債及び純資産の状態は以下のとおりであります。
(資産)
当第1四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ930百万円減少し、10,326百万円(前事業年度比8.3%減)となりました。主な要因は、現金及び預金が760百万円、売掛金が145百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ1,081百万円減少し、6,275百万円(前事業年度比14.7%減)となりました。主な要因は、取引金融機関からの借入金の総額が1,043百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ150百万円増加し、4,050百万円(前事業年度比3.9%増)となりました。主な要因は、配当金の支払いによる減少があったものの、四半期純利益の計上による増加により利益剰余金が146百万円増加したこと等によるものであります。
当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。