当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当社グループは、2023年3月期までをBSR展開期、2026年3月期までをBSR拡大期とし、BSR拡大期の最終年度では売上高100億円、営業利益率30%の実現を目指しております。
そのような計画のもと、当連結会計年度につきましては、BSR展開期最終年度で伸長させた既存のフロー&ストックビジネスを土台に、展開中のアミボイスエンジン・プラットフォーム(ACP含む)に加え、営業業務の支援、文字起こし業務支援、DX化支援等の各種プラットフォームを市場へ導入することでBSR拡大への足掛かりを築くといった役割を果たしてまいります。
当第1四半期においては、各企業における業務効率化にともなうDX推進のニーズに対してAI音声認識AmiVoice® の各種製品が幅広い分野で伸長いたしました。また、BSR展開期に取り組んだストックビジネスの売上比率の向上によって増収増益し売上高、営業利益、経常利益において第1四半期過去最高を実現することができました。
売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、CTI事業部、VoXT事業部、医療事業部が増収し前年同期比14.2%増、BSR2(第二の成長エンジン)においても、BDC本部(旧ビジネス開発センター)が増収し前年同期比28.5%増となりました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比15.6%の増収となりました。
損益に関しましては、営業利益につきまして、BSR1(第一の成長エンジン)において、VoXT事業部が前年同期比で51.6%の増益、BSR2(第二の成長エンジン)においては、赤字幅を減少させました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比で13.6%の増益となりました。営業利益の増益により経常利益も増益し、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期並みとなりました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間においては、売上高1,229百万円(前年同期は売上高1,063百万円)、営業利益136百万円(前年同期は営業利益120百万円)、経常利益154百万円(前年同期は経常利益140百万円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益100百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益104百万円)となりました。
音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。
BSR1の状況(連結調整前)
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売上高 |
(前年同期比) |
営業利益 |
(前年同期比) |
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BSR1(第一の成長エンジン) |
1,100百万円 |
14.2%増 |
173百万円 |
2.4%増 |
①CTI事業部(BSR1)
大手SIerを中心とした販売パートナーと連携しコンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite」の導入が堅調に推移しました。また、「AmiVoice® Communication Suite」とジェネシスクラウドサービス株式会社のシステムを連携させるなど開発パートナーとの連携を進めました。また、OpenAI社が提供する会話生成AI「ChatGPT」と連携させたAI音声対話アバター「AI Avatar AOI」が、茨城県公認VTuber「茨ひより」に採用されました。
ストック比率:前期末66.3%→当第1四半期末81.8%
ライセンス数(累計):前期末66,730→当第1四半期末68,517
②VoXT事業部(BSR1)
AI音声認識AmiVoice® を活用した議事録作成・文字起こし支援アプリケーション/サービスの需要が増大し、ユーザー数が増加いたしました。また、OpenAI社の大規模言語モデルGPT-3.5/4を活用した要約システムを開発し取手市での試行を開始するなど、製品やサービスの付加価値向上に繋がる機能の開発に取り組みました。
ストック比率:前期末91.6%→当第1四半期末96.0%
主力2製品のライセンス数:前期末2,792→当第1四半期末3,076
③医療事業部(BSR1)
2024年4月から開始される「医師の働き方改革」で、医師の勤務時間の適正化に向けた取り組みが必要となっております。それにともない、病院における医師や看護師、医療従事者の生産性向上へのニーズが高まっており、主力製品であるAI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」シリーズや医療向けAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice® iNote」の提案を進めました。
ストック比率:前期末32.0%→当第1四半期末41.6%
ライセンス数(累計):前期末49,398→当第1四半期末49,722
④SDX事業部(BSR1)
AI音声認識APIなどを提供するボイステックプラットフォーム「AmiVoice® Cloud Platform(ACP)」が、株式会社リコーのWeb会議デバイスを利用した議事録作成支援サービスなどに採用され、利用企業数・利用時間数が増加しました。
ストック比率:前期末70.8%→当第1四半期末87.9%
API及びSDKのユーザー数(累計):前期末2,870→当第1四半期末3,091
BSR2の状況(連結調整前)
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売上高 |
(前年同期比) |
営業利益 |
(前年同期比) |
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BSR2(第二の成長エンジン) |
134百万円 |
28.5%増 |
△38百万円 |
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⑤BDC本部(旧ビジネス開発センター)・海外事業部(BSR2)
BDC本部は、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」のユーザー数を増加させるとともに、同サービスを活用した人材サービス「AISHサービス」の利用が増加いたしました。
ライセンス数(累計):前期末44,162→第1四半期末46,566
海外事業部は、収益改善を進め赤字幅を縮小させました。
⑥連結子会社等(BSR2)
AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得を進めました。
株式会社速記センターつくばは、自治体向け・裁判所向け・民間向け案件の受注獲得等を進めました。
注)AISH(アイッシュ)とは、本来はAIが人を助け、また、人がAIを使って能力を高める、そして、AIを超えた人の叡智などお互いの優れた点を融合し人とAIとが共存すること(AI Super Humanization)を言う。しかしながら、そこへ至るに人がAIを使って能力を高める過程も存在し、それも同じくAISH(アイッシュ: AI Super Humanizing)と言う。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は9,601百万円となり、前連結会計年度末に比べ33百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が425百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が323百万円、預入期間満了により金銭の信託が200百万円減少したことによるものであります。固定資産は5,364百万円となり、前連結会計年度末に比べ170百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が取得や評価替えにより202百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、14,965百万円となり、前連結会計年度末に比べ137百万円増加いたしました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は2,702百万円となり、前連結会計年度末に比べ339百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が145百万円減少したものの、売上等に関する前受金が460百万円増加したことによるものであります。固定負債は2,565百万円となり、前連結会計年度末に比べ192百万円減少いたしました。これは長期借入金が192百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、5,268百万円となり、前連結会計年度末に比べ147百万円増加いたしました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は9,697百万円となり、前連結会計年度末に比べ10百万円減少いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金131百万円増加、親会社株主に帰属する四半期純利益100百万円及び剰余金の配当247百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は64.6%(前連結会計年度末は65.2%)となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、117百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。