名 称 株式会社フリークアウト・ホールディングス
所在地 東京都港区六本木六丁目3番1号
普通株式
3【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】
当社は、2023年8月10日開催の取締役会において、下記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、公開買付者が本公開買付けにおいて当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の上場廃止を企図しておらず、本公開買付け後も当社株式の上場が維持されることが見込まれるため、当社株主の皆様が本公開買付け後も当社株式を保有するという選択肢をとることにも合理性があることに鑑み、本公開買付けに応募するか否かについては、中立の立場をとり、当社の株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
なお、上記取締役会決議は、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における利害関係を有しない取締役(監査等委員を含む。)全員の承認」に記載の方法により決議されております。
本公開買付けに関する意見の根拠及び理由のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。
公開買付者は、2023年8月10日開催の取締役会において、当社を公開買付者の連結子会社とすることを目的として、東京証券取引所グロース市場に上場している当社株式を対象とする本公開買付けを実施することを決議したとのことです。なお、公開買付者は、本書提出日現在、当社株式を所有していないとのことです。
本公開買付けに関連して、公開買付者は、2023年8月10日付で、当社の創業者であり取締役かつ主要株主兼筆頭株主でもある鎌田和樹氏(所有株式数:6,049,430株、所有割合(注1):29.46%、以下「鎌田氏」といいます。)及び当社の第2位株主(2022年11月30日時点)である梅田裕真氏(所有株式数:1,800,000株、所有割合:8.77%、以下「梅田氏」といい、鎌田氏及び梅田氏を総称して「本応募合意株主」といいます。)との間で、それぞれ公開買付応募契約(以下、鎌田氏との間で締結した公開買付応募契約を「本応募契約(鎌田氏)」といい、梅田氏との間で締結した公開買付応募契約を「本応募契約(梅田氏)」といいます。)を締結し、本応募合意株主が所有する当社株式の全てである7,849,430株(所有割合:38.22%)(以下「本応募合意株式」といいます。)について、本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。本応募契約(鎌田氏)及び本応募契約(梅田氏)の詳細については、下記「(7) 公開買付者と当社の株主との間における本公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」の「① 本応募契約(鎌田氏)」及び「② 本応募契約(梅田氏)」をご参照ください。さらに、公開買付者は、2023年8月10日付で、当社との間で資本業務提携契約(以下「本資本業務提携」といい、本資本業務提携契約に基づく資本業務提携を「本資本業務提携」といいます。)を締結しております。本資本業務提携契約の内容については、下記「(8) 本資本業務提携契約の概要」をご参照ください。
(注1) 「所有割合」とは、当社が2023年7月14日に公表した「2023年5月期決算短信〔日本基準〕(連結)」に記載された2023年5月31日現在の当社の発行済株式総数(19,978,140株)から、当社が所有する同日現在の自己株式数(121,200株)を控除し、本新株予約権(注2)6,175個の目的となる株式数(合計679,160株)を加算した株式数(20,536,100株)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下、別途の記載がある場合を除き、比率の計算において同様に計算しております。)をいいます。以下同じです。
(注2) 「本新株予約権」とは、本書提出日現在当社が発行する、第1回新株予約権750個(目的となる株式数:90,000株)、第2回新株予約権325個(目的となる株式数:39,000株)、第3回新株予約権70個(目的となる株式数:8,400株)、第5回新株予約権1,100個(目的となる株式数:132,000株)、第6回新株予約権100個(目的となる株式数:12,000株)、第7回新株予約権638個(目的となる株式数:76,560株)、第10回新株予約権50個(目的となる株式数:6,000株)、第11回新株予約権50個(目的となる株式数:6,000株)、第12回新株予約権750個(目的となる株式数:75,000株)、第13回新株予約権497個(目的となる株式数:49,700株)及び第14回新株予約権1,845個(目的となる株式数:184,500株)の各新株予約権をいいます。
公開買付者は、当社を連結子会社とすることを目的としており、現時点では本公開買付け後も引き続き当社株式の上場を維持する方針であることから、買付予定数の上限を設定しているものの、法令上全部買付義務及び全部勧誘義務が生じない買付け後の株券等所有割合が3分の2未満となる範囲において、可能な限り多くの当社の株主の皆様に売却の機会を提供する観点から、本公開買付けにおいては、買付け予定数の上限を13,348,465株(所有割合:65.00%)としているとのことです。本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数の上限(13,348,465株)を超える場合は、その超える部分の全部又は一部の買付け等を行わないものとし、法第27条の13第5項及び発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成2年大蔵省令第38号。その後の改正を含みます。)第32条に規定するあん分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行うとのことです。なお、買付代金については、公開買付者の手元資金を充当することを予定しているとのことです。他方、公開買付者は、本公開買付け成立後における当社との業務上の協力関係の構築を可能とするためには、当社を公開買付者の連結子会社とする必要がある一方、本公開買付けを確実に成立させるため、本応募合意株式と同数の7,849,430株(所有割合:38.22%)を買付予定数の下限と設定しており、応募株券等の総数が買付予定数の下限に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。本公開買付けにより公開買付者が当社の議決権の過半数を取得するに至らず、当社を連結子会社化することができなかった場合には、公開買付者は、下記「(5) 本公開買付け成立後の株券等の追加取得の予定」に記載のとおり、当社を連結子会社化するための方策を実施する予定とのことです。その具体的な方策につきましては、本公開買付けの結果を踏まえて、公開買付者が当社株式を追加的に取得することも含めて、当社との間で協議することを予定しておりますが、本公開買付け成立後の当社株式の追加取得について、現時点で決まった事項はないとのことです。
本応募合意株主は、本応募合意株主以外の株主から応募があり、本応募合意株主が応募した当社株式の全てが買い付けられない可能性があります。本公開買付けによって売却できなかった当社株式の取扱いに関して、本応募合意株主は、下記「(7) 公開買付者と当社の株主との間における本公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」の「① 本応募契約(鎌田氏)」及び「② 本応募契約(梅田氏)」に記載のとおり、公開買付者との間で、当該当社株式の譲渡等を希望する場合、事前に、その旨を公開買付者に通知し、公開買付者による当該当社株式の買取りの可否等について誠実に協議することを合意しているとのことですが、そのほかに公開買付者と本応募合意株主との間で合意している事項はなく、本応募合意株主は、本公開買付けによって売却できなかった場合に引き続き所有することとなる当社株式の処分方針については、当該当社株式の数等を踏まえて今後具体的に検討するとのことであり、現時点で決まった事項はないとのことです。
公開買付者は、エンジニアで、アドテクノロジー分野で起業・M&Aの経験を持つシリアルアントレプレナーの本田謙氏が、アメリカで起きた広告の新しいイノベーションのReal-Time Bidding(以下「RTB」(注1)といいます。)を日本でも立ち上げるため、2010年10月に創業したとのことです。2011年1月には、国内初のデマンドサイド・プラットフォーム(以下「DSP」(注2)といいます。)ベンダーとしてDSP「FreakOut」をリリースし、サプライサイド・プラットフォーム(以下「SSP」(注3)といいます。)事業者と連携することで、日本のRTBマーケットが立ち上がったとのことです。その後も、2012年4月に米国法人を設立、2013年6月に株式会社インティメート・マージャーを設立するなど業容を拡大し続け、2014年6月には東京証券取引所マザーズ市場(2022年4月にグロース市場に移行)に上場したとのことです。
(注1) 「Real-Time Bidding」とは、ウェブサイトに来訪したユーザーの1視聴毎にリアルタイムにインターネット広告の入札が行われる仕組みをいいます。
(注2) 「DSP(デマンドサイド・プラットフォーム)」とは、広告主側から見た広告効率の最大化を支援するシステムであり、RTBの技術を活用し、広告主や広告代理店がサプライサイド・プラットフォーム(SSP)等を対象に、ユーザーの1視聴毎に、広告枠に対してリアルタイムに最適な自動入札取引・広告配信を行うシステムを提供するプラットフォームをいいます。
(注3) 「SSP(サプライサイド・プラットフォーム)」とは、媒体社が広告枠を管理及び販売する際に使用するプラットフォームであり、DSPのリアルタイムな入札に対応する技術をもつ、媒体社側から見た広告効果の最大化を支援するシステムをいいます。
公開買付者は、本書提出日現在、連結子会社31社、非連結子会社2社、関連会社8社、その他の関係会社1社からなる企業グループ(以下、当該企業グループを「公開買付者グループ」といいます。)を構成しており、公開買付者グループは、「人に人らしい仕事を。」というミッションのもと、国内外の広告業界において、広告主の広告価値最大化、媒体社の収益最大化を目指し、広告・マーケティング事業、投資事業及びその他事業のそれぞれの事業領域の拡大をしてきたとのことです。
公開買付者グループの広告・マーケティング事業は、広告主及び媒体社双方にインターネット広告のプロダクトを提供しているとのことです。広告主に対しては、各種のデータを用いたターゲティングを行ったうえで、インターネット広告におけるリアルタイム広告枠取引を行うDSP「Red」及び「FreakOut」を提供し、広告配信効果の最大化を実現しているとのことです。一方、媒体社に対しては、その収益最適化を目的として、デジタル広告をより美しく、ユーザーにとって役に立つ情報や興味深いコンテンツに進化させるネイティブ広告(注4)プラットフォームサービスをアジアを含めた国内外で展開しているとのことです。さらに、DSP領域を中心とする従来のサービスで培ってきたノウハウ・経験を活かし、動画・Connected TV領域を中心に大規模なプラットフォーマーを含むプレミアムな媒体社への独自広告配信プラットフォーム開発・運用支援を目的としたプロダクト「Scarlet」を提供しているとのことです。これにより、媒体社は広告配信による収益最大化を「Scarlet」に委ね、本来リソースを注ぐべきコンテンツの充実や集客に専念することが可能になると共に、広告主へ向けてもプレミアムな媒体社の広告枠を自社DSP「Red」を通じて買い付けることによって、従来からの目的であった広告価値の最大化のさらなる追求が可能となるとのことです。また、公開買付者の米国子会社であるPlaywire, LLCにおいても、北米を中心とする英語圏において、プレミアムな媒体社の収益を、機械学習を通じて最適化・最大化することを可能にするプロダクトを提供しているとのことです。加えて、2022年9月期から動画領域での新たな取り組みとして、次世代型のYouTube広告配信ソリューション「GP」を開始したとのことです。公開買付者は、「GP」は高度なブランドセーフティ機能を搭載した新世代の動画コンテクスチュアルターゲティング(コンテンツの文脈を読み取って分析し、分析結果に応じて広告を配信するターゲティング)を可能とするプロダクトであり、独自の高い動画解析技術を用いてYouTubeでの動画広告配信を最適化し、広告主のブランドイメージを守り、関連性の高い動画への配信を行うことで広告効果を最大化することができると考えているとのことです。
(注4) 「ネイティブ広告」とは、コンテンツと広告が自然に融合しているコンテンツをいいます。
このように、公開買付者グループは、広告主の広告効果の最大化及び媒体社に対する収益化の向上を実現しており、広告・マーケティング事業が公開買付者グループの成長を牽引しているとのことです。
上記の他、公開買付者グループはグローバル展開のポテンシャルを有する製品/ソリューションを開発するITベンチャー企業を主たる投資対象として、投資リターンによる企業価値の向上を図るための投資事業、国内外のグループにおける経営管理機能・新規事業等の提供を行っているとのことです。新規事業では、インターネット広告市場以外の分野において、公開買付者グループの技術資産であるデータ解析基盤、機械学習エンジンを活用することで、あらゆる領域において公開買付者のミッションである「人に人らしい仕事を。」の実現を目指し、各事業を行っているとのことです。
一方、当社は、本書提出日現在、当社及び連結子会社7社からなる企業グループ(以下、当該企業グループを「当社グループ」といいます。)を構成しており、「想いの熱量でセカイを切り拓く」を企業理念として掲げ、情熱をもって好きなことや実現したいことに取り組む人たちと共に、テクノロジーとプロデュースの力で、日々新たなコンテンツを創り続け、社会課題を解決する為の良質なエコシステムを形成するクリエイティブエージェンシーです。
テレビ、ラジオなどを始め、従来のメディアではコンテンツを制作・発信する人(送り手)とそれを体験する人(受け手)は別々でした。しかし、インターネットの普及により、誰もがコンテンツを発信することが可能となり、一方の受け手も視聴するコンテンツが多様化してきました。さらに、一個人がコンテンツの受け手から送り手になり、そこにまたファン・視聴者等が生まれるという循環が起こり、新たな文化や経済圏を生む原動力となっています。当社グループは、個人のメディア化やその先にある個人間でマーケティング・サービス・資金が循環する経済圏の拡大を後押しし、情熱と熱量をもって取り組むあらゆるステークホルダーを支え、固定概念に囚われず、エンターテインメントを通じて人々が笑顔になれる社会、持続的な発展ができる社会の「共創」を目指しています。
当社グループでは、コンテンツを発信している個人を総称してクリエイター(以下「クリエイター」といいます。)と呼んでおります。当社グループは動画コンテンツ事業の単一セグメントでありますが、クリエイターの日常的なマネジメントサポートを超えて、それぞれのクリエイターが目指す世界観を活かしたビジネスを共創する「インフルエンサーギャラクシー」と、コンテキスト(文脈・ストーリー)をかけ合わせたプランニングでヒト、モノ、コトを突き動かすマーケティングを行う「コンテキストドリブンマーケティング」を展開しております。
インフルエンサーギャラクシーでは、新しいマネジメントとして、YouTubeのGoogleアドセンス(以下「アドセンス」(注5)といいます。)を中心としたマネジメントから、クリエイターとのビジネス深耕を中心とした事業への飛躍を目指しております。
(注5) 「アドセンス」とは、Googleが提供するコンテンツ連動型広告配信サービスをいい、当該サービスを利用することにより、YouTube上に流れる広告による収益の一部をアドセンス収益としてGoogleから受領することができます。
コンテキストドリブンマーケティングでは、タイアップを中心としたマーケティングサービスから、コンテンツからメディアまでをも扱う総合マーケティングサービスへの飛躍を目指しております。具体的な内容としては、テクノロジーの活用により、様々なインフルエンサーとのマーケティングメニューの拡大や、海外領域の強化、コンテンツマーケティングを中心とした広告メニューの開発により、インフルエンサーマーケティングにとどまらないマーケティングの実現などが挙げられます。
しかしながら、当社は、国内でクリエイター関連のビジネスを行う競合企業は複数存在しており、また、今後も市場規模拡大に伴い新規参入が相次ぐと考えております。当社グループは、オンライン動画におけるトップクリエイター達のマネジメントに注力するとともに、トップクリエイターとのビジネス共創を実現し、クリエイターの健全な個人経済圏の拡大に寄与しており、これらの実績と経験に基づき、クリエイターへのマネジメントサポート体制やノウハウ、クリエイターとのビジネス共創におけるディレクション能力においては競争優位性を持っていると考えておりますが、市場環境の変化によっては、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、このような状況の下、当社グループがさらに成長するためには、当社グループ単独での成長戦略のみでなく、他社との資本提携を含めた抜本的な成長戦略が必要になると考え、2022年9月中旬よりかかる資本提携の可能性について検討を開始しました。
一方で、公開買付者は、拡大していくインフルエンサーマーケティング市場への進出のため、他社との資本提携の可能性を含めた方策について、2022年4月上旬より検討を行っていたとのことです。
このような状況の下、公開買付者は、2022年12月上旬、インフルエンサーマーケティング市場への進出のため、クリエイターへのマネジメントサポート体制やノウハウ、クリエイターとのビジネス共創におけるディレクション能力を有し、インフルエンサーマーケティング業界のリーディングカンパニーである当社に対して、資本提携及び業務上の協力や連携の可能性について打診をしました。当社は、当該打診を受け、公開買付者との間で、2022年12月中旬から2023年4月下旬にかけて複数回に亘り、長期的な経営環境や、当社グループを取り巻く市場の変化を踏まえた広告業界全般やインフルエンサーマーケティング領域における協業の可能性について意見交換を行ってまいりました。このような議論を行う中で、公開買付者及び当社は、2023年5月下旬、当社グループが保有する多種多様なコンテンツや既存の枠に捉われない創造的な経営方針が、公開買付者の理念と一致すること、また、両社の資本提携を契機として、下記(ⅰ)乃至(ⅵ)を始めとする両社グループのより一層の企業価値向上を図るための施策を講じることができると判断したことから、公開買付者と当社が資本提携を行うことにより公開買付者グループ、当社グループ双方の企業価値向上が見込めると判断いたしました。さらに、公開買付者は、当社グループが公開買付者グループに加わることにより、両社グループの企業価値向上のための施策を迅速かつ機動的に遂行することが可能になることから、公開買付者グループ及び当社グループの間で人材やノウハウ等の経営資源の相互補完・有効利用をより緊密に行うことができ、資本業務提携のシナジー効果を最大限発揮することができると判断するに至ったとのことです。一方で、本公開買付け後も当社株式の上場を維持することにより、独立した上場会社として経営の透明性を確保することで当社グループの現在の企業文化や経営の独立性や自主性を維持することが当社グループの企業価値を向上させるために重要であることから、当社を完全子会社とせず、連結子会社とすることが望ましいと考えたとのことです。
公開買付者及び当社は、本資本業務提携により、両社グループのより一層の企業価値向上を図るため、具体的には以下の施策を講じることができると考えております。本公開買付け成立後の両社における具体的な取り組みの詳細につきましては、今後、両社で検討を進めていく予定です。
データ解析に特徴を有するプロダクトベンダーとしての公開買付者のノウハウ・エンジニアリングリソースを活用して、YouTube動画のデータ解析やクリエイターのファン層のエンゲージメント分析を通じて当社のクリエイターサポートの充実と売り上げ拡大を促進いたします。
ファンド運営を含めて投資事業の経験豊富な公開買付者のノウハウとクリエイターのインフルエンサーとしての拡散力を活用して、クリエイターファンドを設立・運営し、そこからもたらされる収益によってクリエイターのライフタイムレベニューの安定化を実現します。これによって、当社へのクリエイターのエンゲージメントの向上とパートナーシップの長期化による中長期での安定的な成長を実現します。
東アジア(中国、台湾、韓国)、東南アジア(シンガポール、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナム)の主要国に進出している公開買付者のネットワーク、人材を駆使して、主にインバウンドを中心とする当社の売上拡大を促進いたします。
当社における収益源をアドセンスから多様化し、動画広告市場のみならず様々な市場へ進出を目指します。当社の強みであるトップクリエイター等の存在を活かし、多種多様な業界とのコラボレーションなどを通じて新たなビジネスを創出いたします。
動画広告市場はデバイス・媒体等の変化が常に起こる業界であり、広告主はそれぞれの場に適した広告表現が求められております。当社は主にアドセンス収益による売上に依存した売上構造となっておりますが、クリエイターを中心としたビジネスモデルへの転換を進めており、既存の発想に捉われない方法で、広告市場での収益拡大を目指します。
当社グループが公開買付者グループに加わることで、オフィスの共同利用や人材の相互交流などによりグループ全体でのリソースの効率的な活用を積極的に進め、継続的な管理コストの削減を実現します。
以上の判断を踏まえ、2023年5月下旬、公開買付者及び当社は、公開買付者が本応募合意株主からその所有する当社株式を本公開買付けにより取得して公開買付者と当社の資本関係を構築することが、今後の公開買付者グループ及び当社グループのさらなる成長・発展と企業価値向上に資するものであり、また、両社の連携強化のためには、当社が本公開買付けにより公開買付者の連結子会社となり、当社グループが公開買付者グループに加わることが望ましいとの認識を共有するに至りました。
また、公開買付者及び当社は、2023年5月下旬、公開買付者による当社株式の取得を法令上全部買付義務及び全部勧誘義務が生じない買付け後の株券等所有割合が3分の2未満となる範囲にとどめ、本公開買付け後も当社株式の上場を維持することにより、独立した上場会社として経営の透明性を確保することで当社グループの現在の企業文化や経営の自主性を維持することが当社グループの企業価値を向上させるために重要であるという認識で一致いたしました。
そのような中、公開買付者は、当社との間の資本関係構築の方法の一つとして、鎌田氏が当社の主要株主兼筆頭株主であり、鎌田氏が保有する当社株式を譲り受ける方法が考えられることから、2023年5月中旬、鎌田氏に対してその所有する当社株式についての売却を提案したところ、鎌田氏は、その所有する当社株式について、より当社の企業価値向上に資する提携パートナーが所有することが適切であると考えており、かかる適切な提携パートナーに対してであれば当社株式を売却する意向を有していたことから、公開買付者が鎌田氏から当社株式を取得する方針で協議を進める方向性に合意したとのことです。また、公開買付者は、当社の第2位株主である梅田氏に対しても、その所有する当社株式についての売却を提案することを考え、梅田氏と接点を有していた鎌田氏を通じて梅田氏の意向を確認することとしたとのことです。また、鎌田氏が、梅田氏に対して、梅田氏が所有する当社株式を売却する意向の有無を確認したところ、梅田氏がかかる意向を有していることが分かったことから、公開買付者は、2023年6月上旬、本応募合意株主との間で、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を含む本公開買付けの諸条件についての協議を始めたとのことです。公開買付者は、鎌田氏及び当社より受領した、2023年6月6日時点での2023年5月期の当社の業績に関する見通しその他の資料等に基づく初期的な価値評価分析を踏まえ、類似会社比較法による簡易株価試算を行った結果、当社株式1株当たりの価値が約500円であると試算されたこと等を総合的に勘案し、当社株式1株当たりの理論的な株式価値は500円(以下「初期的算定理論株価」といいます。)であると判断したとのことです。そして、2023年6月10日、当社の連結子会社化を行うにあたって少数株主からの応募も一定程度見込まれる水準として、初期的算定理論株価に対して40%、東京証券取引所グロース市場における2023年6月9日時点の当社株式の終値654円に対して7.03%のプレミアムを付した700円(小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、株価に対するプレミアム(%)の数値において同じです。)を本公開買付価格とすることを鎌田氏に提案したところ、鎌田氏は、上記価格によりその所有する当社株式を公開買付者に譲渡し、公開買付者グループとの事業シナジーの発現を通じて当社グループの中長期的な企業価値向上に貢献することが適切であると考え、2023年7月7日、当該提案について応諾したとのことです。また、同日、公開買付者は、鎌田氏に対して提示した提案と同様の内容の提案を、鎌田氏を通じて、梅田氏に対して提案したところ、梅田氏は、本公開買付価格は700円以上とし、今後の協議において具体的な金額を決めることを希望したとのことです。公開買付者は、同日時点における当社株式に係る市場株価に照らせば、梅田氏の希望に一定の合理性があると判断し、梅田氏の希望を応諾したとのことです。
なお、公開買付者が本応募合意株主と上記の交渉をするにあたっては、当社は特に関与しておりません。
また、2023年6月上旬、公開買付者は、当社との間で、本資本業務提携の可能性及び具体的な手法・内容等の協議・検討を開始いたしました。以降、公開買付者及び当社は、役員派遣を含む公開買付者による当社の経営への参画の可能性、並びに人的交流及び知的財産等を含めたノウハウの共有による業務提携の深化を可能とする具体的な方策について、2023年6月30日に公開買付者と当社の役員との間で協議を行い、その後、公開買付者と当社の執行役員との間で複数回に亘って本公開買付け実施後の事業シナジーの可能性についてさらなる協議を重ねてまいりました。さらに、公開買付者は、2023年6月中旬、(ⅰ)当社及び本応募合意株主との取引条件の協議や各種手続等について助言を受けることを目的として、フィナンシャル・アドバイザーとして株式会社SBI証券、(ⅱ)本公開買付けの検討等に際し必要な法的助言を受けること等を目的として、リーガル・アドバイザーとして長島・大野・常松法律事務所、(ⅲ)公開買付者、本応募合意株主及び当社から独立した第三者算定機関としてCPAパートナーズ株式会社(以下「CPAパートナーズ」といいます。)及び(ⅳ)ビジネス・アドバイザーとしてグロービング株式会社をそれぞれ選任の上、本公開買付けの実現可能性の精査のためのデュー・ディリジェンスを2023年6月下旬から同年8月上旬まで実施するとともに、同時期に当社との間での事業シナジーの検討を行ったとのことです。
その後、公開買付者は、2023年7月24日、2023年7月10日以降の当社株式の市場株価の推移を踏まえ、本応募合意株主に対し、本公開買付けを公表することを予定している2023年8月10日の3営業日前である同月7日の当社株式の市場株価の終値が700円以下であれば、本公開買付価格を700円とする一方、同終値が700円を上回る場合、本公開買付けを公表することを予定している同月10日の前営業日である同月9日の当社株式の市場株価の終値をもって本公開買付価格とすること(但し、同終値が750円以上の場合には、本公開買付価格を750円とすること)を提案したとのことです。これに対し、本応募合意株主は、2023年8月1日、本公開買付けを公表することを予定している2023年8月10日の前営業日である同月9日の当社株式の市場株価の終値をもって本公開買付価格とすること(但し、同終値が700円以下の場合には、本公開買付価格を700円とし、同終値が750円以上の場合には、本公開買付価格を750円とすること)であれば応諾可能である旨を公開買付者に伝えたとのことです。公開買付者は、2023年8月1日、当社の市場株価が概ね600円台後半で推移していることに鑑みると、本応募合意株主の当該提案は合理的であると判断し、当該提案を応諾したとのことです。そして、2023年8月9日、公開買付者は、当社株式の市場株価の終値が727円であったことから、上記提案に即して本公開買付価格を727円としたい旨を本応募合意株主に伝達し、本応募合意株主はこれを応諾したとのことです。なお、公開買付者としては、本公開買付価格が2023年8月9日の当社株式の市場株価の終値と同額であっても、初期的算定理論株価に照らせば、当社株主の皆様から一定程度の応募が見込まれると考えており、本公開買付けにより当社を公開買付者の連結子会社とするために必要な当社の議決権の過半数を取得することができると考えているとのことです。また、公開買付者は、本公開買付価格が、CPAパートナーズから2023年8月9日付で取得した当社の株式価値に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)に基づく当社株式の算定結果のレンジ内であることを確認しているとのことです。公開買付者がCPAパートナーズから取得した本株式価値算定書の概要については、下記「(3) 算定に関する事項」の「① 公開買付者による算定の概要」をご参照ください。
なお、公開買付者は、2023年6月6日、当社に対して、本公開買付けは本応募合意株主から本応募合意株式を取得することを前提として実施するものであり、本応募合意株主との間で合意した価格を本公開買付価格としたい旨を伝えられましたが、当社から特段異論は示されなかったため、本公開買付価格について、当社との間で協議及び交渉は行っておりません。上記に関し、当社は、当社の主要株主兼筆頭株主である鎌田氏に協議・交渉を委ねれば、本公開買付価格が相応の水準になることが期待される一方で、公開買付者が本応募合意株式の全てを取得することにより当社の普通株式7,849,430株(所有割合:38.22%)を少なくとも保有することで公開買付者と当社との資本業務提携が一定程度実現可能であること、本公開買付け後も当社株式の上場が維持されることを前提にすると、本公開買付けに満足しない一般株主は、本公開買付けに応募せずに当社株式を保有し続けるという選択肢をとることもできるため、当社としても、公開買付者との本公開買付価格に関する協議・交渉は不要であると考えました。
一方、公開買付者及び鎌田氏は、鎌田氏が本公開買付け成立後に当社の取締役を辞任することで合意していたとのことですが、当社は、当社の創業者である鎌田氏が、本公開買付け成立後も、当社のファウンダー兼名誉顧問として当社との関係性を維持することにより、当社グループの企業価値向上に寄与すると判断し、2023年7月7日、鎌田氏に対して、鎌田氏が取締役辞任後に当社のファウンダー兼名誉顧問に就任することを提案し、鎌田氏は、当該提案を応諾しました。なお、鎌田氏との合意に関する事項については、下記「(7) 公開買付者と当社の株主との間における本公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」の「① 本応募契約(鎌田氏)」をご参照ください。
上記の検討及び交渉の結果、公開買付者は、本公開買付けにより当社が公開買付者の連結子会社となることで、公開買付者グループ及び当社グループの間で人材やノウハウ等の経営資源の相互補完・有効利用をより緊密に行うことができるため、事業シナジーを創出できる蓋然性は高いと判断したとのことです。また、公開買付者及び当社は、2023年8月10日、事業シナジーに係る協議・交渉の結果、両社グループの企業価値を継続的に向上させるためには、公開買付者と当社との間で本資本業務提携契約を締結し、強固な提携関係を構築した上で、両社グループの強みを掛け合わせ、顧客の必要とするニーズに迅速に応えられる体制の構築が必要であるとの考えで一致しました。
以上の協議・交渉を踏まえ、公開買付者は、2023年8月10日開催の取締役会において、本公開買付価格を727円として本公開買付けを実施することを決議するとともに、当社との間で本資本業務提携契約を締結しました。また、公開買付者は、同日、本応募合意株主との間で、それぞれ、本応募契約(鎌田氏)及び本応募契約(梅田氏)を締結したとのことです。なお、本資本業務提携契約の概要、本応募契約(鎌田氏)及び本応募契約(梅田氏)の概要については、下記「(8) 本資本業務提携契約の概要」及び下記「(7) 公開買付者と当社の株主の間における本公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」をそれぞれご参照ください。なお、公開買付者は、当社の2023年4月14日付「通期業績予想の修正に関するお知らせ」及び2023年7月10日付「通期業績予想の修正に関するお知らせ」における各業績予想の下方修正について、本公開買付価格への影響は勘案していないとのことです。さらに、当社が本書提出日に公表しました「子会社及び持分法適用関連会社の異動(株式譲渡)による特別利益の計上に関するお知らせ」における株式譲渡及び特別利益の計上についても、本公開買付価格への影響は勘案していないとのことです。
公開買付者は、本公開買付け成立後における当社の経営方針として、当社株式の東京証券取引所グロース市場への上場を維持し、また、当社グループのブランドと経営の自主性を維持・尊重することを予定しているとのことです。したがって、公開買付者は、当社グループの業務運営及び従業員を尊重しつつ、両社グループの連携を深め、上記「(ⅰ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載したシナジーを最大限追求していきながら、公開買付者グループと当社グループにおける相互の企業規模拡大や効率性向上、そしてその先にある企業価値向上を目指しているとのことです。なお、当社グループの企業価値の向上を目指すための具体的な取り組みについては、公開買付者及び当社の間で今後協議及び検討を行うことを予定しておりますが、現時点で具体的に予定されているものはございません。
なお、当社の取締役のうち、鎌田氏は、本公開買付け成立後、本公開買付けに係る決済の開始日をもって当社の取締役会長を辞任し、当社のファウンダー兼名誉顧問に就任する予定です。その条件については、鎌田氏と当社との間で今後協議予定ですが、公開買付者は、鎌田氏が当社のファウンダー兼名誉顧問に就任することに同意しているとのことです。また、鎌田氏には、当社グループと当社所属のクリエイターをはじめとする重要な取引先との間の取引関係等が維持及び継続されるよう商業上合理的な範囲で努力していただくこととなっております。公開買付者は、その他の当社グループの現在の経営陣及び従業員には、本公開買付け成立後も、引き続き当社グループの事業運営の中核として事業の発展に尽力していただきたいと考えているとのことです。
本書提出日現在、当社の取締役は7名(うち監査等委員4名)で構成されておりますが、下記「(8) 本資本業務提携契約の概要」に記載のとおり、本資本業務提携契約に基づき、本公開買付けの完了後、公開買付者は、原則として当社の取締役2名を指名する権利を有するものとされており、また、公開買付者が指名した者が当社の取締役に選任されるまでの間、公開買付者の指名者2名を当社の取締役会及び経営会議並びにその他の公開買付者及び当社が別途合意する重要な会議体にオブザーバーとして出席させ、かつ意見を述べさせることができることとされております。
2022年9月中旬、当社グループがさらなる成長を遂げるため、他社との資本提携を含めた抜本的な成長戦略が必要になると考え、かかる資本提携の可能性について検討を開始しました。2022年12月上旬、公開買付者から資本提携及び業務上の協力の可能性について打診を受け、その後、公開買付者との間で長期的な経営環境や当社グループを取り巻く市場の変化を踏まえた広告業界全般やインフルエンサーマーケティング領域における協業の可能性について意見交換を行ってまいりました。このような議論を行う中で、当社及び公開買付者は、2023年5月下旬、当社グループが保有する多種多様なコンテンツや、既存の枠に捉われない創造的な経営方針が、公開買付者の理念と一致すること、特に上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け成立後の経営方針」の「(ⅰ) 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」の(ⅰ).に記載のテクノロジーによるクリエイターサポートの充実とデータドリブンなデジタルマーケティング営業の推進・効率化及び同(ⅲ)に記載のアジアを中心とするグローバル展開の加速等の施策における両社グループの事業上のシナジー効果は十分に存在すると考えられること、また、両社の資本提携を契機として、両社グループのより一層の企業価値向上を図るための施策を講じることができると判断したことから、公開買付者と当社が資本提携を行うことにより公開買付者グループ、当社グループ双方の企業価値向上が見込めると判断いたしました。また、当社及び公開買付者は、2023年5月下旬、公開買付者による当社株式の取得を法令上全部買付義務及び全部勧誘義務が生じない買付け後の株券等所有割合が3分の2未満となる範囲にとどめ、本公開買付け後も当社株式の上場を維持することにより、独立した上場会社として経営の透明性を確保することで当社グループの現在の企業文化や経営の自主性を維持することが当社グループの企業価値を向上させるために重要であるという認識で一致いたしました。また、資本関係構築の方法としては、公開買付者が本応募合意株主に対して、その所有する当社株式についての売却を提案し、そのような方針で協議を進めることを受け入れられたため、2023年6月上旬以降、本応募合意株主が保有する当社株式を資本提携先が譲り受けるスキームを念頭に、本格的な検討を開始しました。
両社グループの事業上のシナジー効果に関しましては、当社グループの既存事業であるインフルエンサーギャラクシー及びコンテキストドリブンマーケティングの各分野において、両社の担当執行役員又は取締役の間でその検討・協議を複数回実施し、さらに、新事業としてのテクノロジーによるクリエイターサポートの充実とデータドリブンなデジタルマーケティング営業の推進・効率化に関しては両社のエンジニアチームの責任者も同席の上複数回の実施、またアジアを中心とするグローバル展開の加速に関しましてもグローバル市況の分析や新施策の検討・協議を実施しております。
以上の協議・交渉を踏まえ、当社は、公開買付者グループ及び当社グループ双方の企業価値向上に大きく資するものであると考え、2023年8月10日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び公開買付者との間で本資本業務提携契約を締結することを決議いたしました。
一方で、当社は、(ⅰ)本公開買付価格については、公開買付者と本応募合意株主の交渉により両社で合意されたものであること、(ⅱ)公開買付者が本公開買付けにおいて当社株式の上場廃止を企図しておらず、本公開買付け後も当社株式の上場が維持されることが見込まれるため、当社株主の皆様が本公開買付け後も当社株式を保有するという選択肢をとることにも合理性があることに鑑み、本公開買付価格について特段公開買付者と交渉せず、その妥当性については意見を保留し、当社株主の皆様が本公開買付けに応募されるか否かについては、中立の立場をとり、株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
なお、当社取締役会の決議の詳細については、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における利害関係を有しない取締役(監査等委員を含む。)全員の承認」をご参照ください。
公開買付者は、本公開買付価格を決定するに際して、公開買付者、本応募合意株主及び当社から独立した第三者算定機関であるCPAパートナーズに対して、当社の株式価値の算定を依頼し、2023年8月9日付で公開買付者は株式価値算定書を取得したとのことです。なお、CPAパートナーズは、公開買付者、本応募合意株主及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有していないとのことです。
CPAパートナーズは、当社の経営陣へのインタビュー、当社に対するデュー・ディリジェンスの結果及び本取引の完了による公開買付者と当社との事業相乗効果についての公開買付者及び当社へのインタビューを踏まえて、複数の株式価値算定手法の中から当社株式の株式価値算定に当たり採用すべき算定手法を検討した上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所グロース市場に上場していることから市場株価基準方式を、比較可能な類似上場会社が存在し、類似上場会社比較による株式価値の類推が可能であることから類似会社比準方式を、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF方式を用いて下記の前提条件その他一定の前提条件のもと、それぞれ株式価値の算定を行っているとのことです。なお、公開買付者は、本応募合意株主との協議・交渉によって合意した価格を本公開買付価格としていることに鑑み、CPAパートナーズから本公開買付価格の妥当性に関する意見(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
本株式価値算定書によると、採用した手法及び当該手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりとのことです。
市場株価基準方式 :677円から727円
類似会社比準方式 :673円から825円
DCF方式 :649円から732円
市場株価基準方式では、算定基準日を本公開買付けの公表日の前営業日である2023年8月9日として、東京証券取引所グロース市場における当社株式の算定基準日の終値727円、同日までの直近1ヶ月間(2023年7月10日から2023年8月9日まで)の終値の単純平均値677円(小数点以下を四捨五入しております。以下、当社株式の終値の単純平均値の計算において同じです。)、直近3ヶ月間(2023年5月10日から2023年8月9日まで)の終値の単純平均値686円及び直近6ヶ月間(2023年2月10日から2023年8月9日まで)の終値の単純平均値706円を基に、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を677円から727円までと算定しているとのことです。
類似会社比準方式では、当社と類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性を示す財務指標との比較を通じて、当社の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を673円から825円と算定しているとのことです。
DCF方式では、当社から提供を受けた事業計画(2024年5月期から2026年5月期まで)を基礎とし、当社へのインタビュー、直近までの業績の動向、公開買付者が当社に対して行ったビジネスデュー・ディリジェンスの結果、一般に公開された情報等の諸要素を考慮して公開買付者において調整を行った当社の将来の収益予想に基づき、当社が将来生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を649円から732円までと算定しているとのことです。なお、公開買付者において調整した当社の収益予想にあたっては、当社における一定のコスト削減等の施策の効果を見込んでいるほか、2023年5月期に営業赤字となった要因である棚卸資産評価損、租税公課については、一過性のものであるとの判断から、これらの項目の影響額は2024年5月期以降の収益予想から除外しているとのことです。結果として、2024年5月期及び2025年5月期の収益予想において、前事業年度対比で大幅な増益を見込んでいるものの、上記のとおり2023年5月期の利益は一過性の要因によるものに基づくものであること、コスト削減の施策効果についても一定の合理性が見込めることから、株価算定の基礎となる収益予想からこれらの項目の影響額を除外することは妥当であると判断しているとのことです。
公開買付者は、CPAパートナーズから取得した本株式価値算定書の算定結果に加え、2023年6月下旬から同年8月上旬の間に実施した当社に対するデュー・ディリジェンスの結果、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否、本公開買付価格に関する本応募合意株主との協議・交渉の結果等を踏まえ、最終的に2023年8月10日付の取締役会において、本公開買付価格を1株当たり727円とすることを決議したとのことです。
本公開買付価格である727円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2023年8月9日の当社株式の東京証券取引所グロース市場における終値727円と同額であり、同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値677円に対して7.39%、同日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値686円に対して5.98%、同日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値706円に対して2.97%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となるとのことです。
上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載の(ⅰ)乃至(ⅱ)の状況を勘案し、当社は独自に第三者算定機関から当社株式価値の算定に係る算定書を取得しておりません。
当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所グロース市場に上場しておりますが、本公開買付けは当社株式の上場廃止を企図するものではありません。但し、本公開買付け成立後に公開買付者及びその他の株主が保有する当社株式の流通株式の計算から除外される所有比率が合わせて75%を上回る場合においては、東京証券取引所グロース市場の上場維持基準の1つである流通株式比率は25%以上であるため、2024年5月31日時点で東京証券取引所の定める上場維持基準に適合していない状態となった場合、当社は経過措置の対象となり、適合しない状態となった時から原則として1年以内に経過措置として適用される上場維持基準に適合しなかったときには、当社株式は上場廃止となります。公開買付者としては、そのような事態を避けるため、上場維持が困難となる事態が生じた場合には、当社と協議の上、必要に応じて、東京証券取引所が定める期間において株式市場における当社の株価を考慮しつつ、当社の流通株式を増やすための方策を講じる予定とのことです。
公開買付者は、当社を公開買付者の連結子会社化しつつ、本公開買付け後も引き続き当社株式の上場を維持する方針とのことであり、本公開買付けによって当社の議決権の過半数を取得し、その目的を達成した場合には、本公開買付け後に当社の株券等を追加で取得することは現時点では予定していないとのことです。
一方、本公開買付けにより公開買付者が当社の議決権の過半数を取得するに至らず、当社を連結子会社化することができなかった場合には、公開買付者は、当社を連結子会社化するための方策を実施する予定とのことです。その具体的な方策につきましては、本公開買付けの結果を踏まえて、公開買付者が当社株式を追加的に取得することも含めて、当社との間で協議することを予定しているとのことですが、本公開買付け成立後の当社株式の追加取得について、現時点で決まった事項はありません。
また、本応募合意株主は、応募株券等の総数が買付予定数の上限を超え、あん分比例となった場合には、本公開買付けにおいて、所有する当社株式の一部を売却できないこととなります。本公開買付けにおいて売却できなかった当社株式の取扱いに関して、本応募合意株主は、下記「(7) 公開買付者と当社の株主との間における本公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」に記載のとおり、公開買付者との間で、当該当社株式の譲渡等を希望する場合、事前に、その旨を公開買付者に通知し、公開買付者による当該当社株式の買取りの可否等について誠実に協議することを合意しているとのことです。本応募合意株主は、本公開買付けによって売却できなかった場合に引き続き所有することとなる当社株式の処分方針については、当該当社株式の数等を踏まえて今後具体的に検討するとのことであり、現時点で決まった事項はないとのことです。
本書提出日現在、当社は公開買付者の子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当いたしません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者に直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)(注)にも該当いたしません。
(注) 「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、公開買付者が当社の役員との合意に基づき公開買付けを行うものであって当社の役員と利益を共通にするものである取引をいいます。
もっとも、公開買付者が当社の取締役かつ主要株主兼筆頭株主でもある鎌田氏及び当社の第2位株主である梅田氏との間でそれぞれ本応募契約(鎌田氏)及び本応募契約(梅田氏)を2023年8月10日付で締結しており、本応募合意株主と当社の少数株主との利害が必ずしも一致しない可能性もあることを踏まえ、公開買付者及び当社は、本公開買付けに係る審議に慎重を期し、本公開買付けの公正性を担保するとともに、本公開買付けに関する意思決定の恣意性を排除し、当社の意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保し、当社及び当社の少数株主と当社の取締役との間に生じ得る利益相反を回避するため、それぞれ以下のような措置を実施いたしました。
なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
公開買付者は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するに際して、公開買付者、本応募合意株主及び当社から独立した第三者算定機関としてCPAパートナーズに対して、当社の株式価値の算定を依頼したとのことです。なお、CPAパートナーズは、公開買付者、本応募合意株主及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有していないとのことです。なお、公開買付者は、本応募合意株主との協議・交渉によって合意した価格を本公開買付価格としていることに鑑み、CPAパートナーズから本公開買付価格の妥当性に関する意見(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
当社は、本公開買付けに関する当社取締役会における意思決定の過程における公正性及び適正性を担保するため、当社、公開買付者及び本応募合意株主から独立したリーガル・アドバイザーとして森・濱田松本法律事務所を選任し、本公開買付けに関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の過程、意思決定の方法その他の留意点について法的助言を受けております。なお、森・濱田松本法律事務所は、当社、公開買付者及び本応募合意株主の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有しておりません。
当社は、森・濱田松本法律事務所から得た本公開買付けに関する意思決定の過程及び方法その他の留意点についての法的助言等を踏まえ、公開買付者による本公開買付けに関する諸条件の内容について慎重に協議・検討を行った結果、上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、2023年8月10日開催の当社取締役会において、当社の取締役7名のうち、本応募合意株主である鎌田氏を除く6名全員が出席し、出席した取締役の全員一致により、本公開買付けに関して、賛同の意見を表明するとともに、公開買付者が本公開買付けにおいて当社株式の上場廃止を企図しておらず、本公開買付け後も当社株式の上場が維持されることが見込まれるため、当社株主の皆様が本公開買付け後も当社株式を保有するという選択肢をとることにも合理性があることに鑑み、本公開買付けに応募するか否かについては、中立の立場をとり、当社の株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
公開買付者は、鎌田氏との間で、2023年8月10日(以下「本応募契約(鎌田氏)締結日」といいます。)付で本応募契約(鎌田氏)を締結しており、鎌田氏は、本応募契約(鎌田氏)に基づき、鎌田氏が所有する当社株式6,049,430株(所有割合:29.46%)の全部を本公開買付けに応募することを合意しているとのことです。本応募契約(鎌田氏)の概要は、以下のとおりとのことです。
なお、本書提出日現在、公開買付者と鎌田氏との間で、本応募契約(鎌田氏)以外に、本取引に係る合意は存在せず、鎌田氏が応募する当社株式に係る対価の支払い以外に、本取引に関して公開買付者から鎌田氏に対して供与される利益は存在しないとのことです。また、公開買付者と鎌田氏との間で、本公開買付けにおいて鎌田氏が公開買付者に売却できなかった本応募合意株式に係る議決権その他の権利の行使に係る合意はないとのことです。
本応募契約(鎌田氏)においては、鎌田氏が本公開買付けに応募する条件として、(ⅰ)本公開買付けが法令等に従って開始され、撤回されていないこと、(ⅱ)本応募契約(鎌田氏)締結日及び本公開買付けの開始日において、公開買付者の表明及び保証(注1)が重要な点において全て真実かつ正確であること、(ⅲ)公開買付者において、本公開買付けの開始日までに本応募契約(鎌田氏)に基づき履行又は遵守すべき義務(注2)が重要な点において全て履行又は遵守されていること、(ⅳ)当社の取締役会において、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明することについての決議が行われ、これが公表されており、かつ、かかる意見表明が撤回されていないこと、(ⅴ)本公開買付け又は鎌田氏の応募を制限又は禁止する旨の司法・行政機関等の判断等がなされていないこと、並びに(ⅵ)本応募契約(鎌田氏)締結日において当社が所有するNUNW株式会社の株式の全部(同社総議決権数の40.18%に相当する議決権に係る120,000株)及びHONEST株式会社の株式の全部(同社総議決権数の93.75%に相当する議決権に係る7,500株)を鎌田氏が取得できることが合理的に見込まれること(注3)が規定されているとのことです。但し、当該前提条件の全部又は一部が充足されない場合においても、鎌田氏が、その裁量により当該前提条件の全部又は一部を放棄し、本公開買付けに応募することは制限されないとのことです。
(注1) 本応募契約(鎌田氏)において、公開買付者は、(a)公開買付者の適法な設立及び有効な存続、(b)公開買付者による本応募契約(鎌田氏)の適法かつ有効な締結及び履行、(c)公開買付者に対する本応募契約(鎌田氏)の強制執行可能性、(d)公開買付者による本応募契約(鎌田氏)の締結及び履行のために必要な許認可等の取得・履践、(e)公開買付者による本応募契約(鎌田氏)の締結及び履行についての法令等との抵触の不存在、(f)公開買付者と反社会的勢力等との関係の不存在、(g)公開買付者に関する倒産手続等の不存在、(h)本公開買付けに係る決済を行うために必要な資金の保有について表明及び保証を行っているとのことです。
(注2) 本応募契約(鎌田氏)において、公開買付者は、本応募契約(鎌田氏)に基づく自らの表明及び保証の違反又は義務違反に起因又は関連して鎌田氏が被った損害等の補償義務、秘密保持義務、本応募契約(鎌田氏)の締結及び履行に関連して自らに発生する費用の負担義務、及び契約上の地位又は権利義務の譲渡禁止義務を負っているとのことです。
(注3)当社は、2023年8月10日開催の取締役会において、当社が所有するNUNW株式会社及びHONEST株式会社の株式の全部を鎌田氏に譲渡する旨を決議しております。
また、本応募契約(鎌田氏)において、鎌田氏は、(ⅰ)本公開買付けが成立した場合、本公開買付けに係る決済の開始日付で、当社の取締役会長を辞任し、当社のファウンダー兼名誉会長に就任すること、(ⅱ)当社のファウンダー兼名誉会長に就任する前及び就任中、当社グループと当社所属のクリエイターその他重要な取引先との間の取引関係等が本応募契約(鎌田氏)締結日時点と実質的に同等の水準で維持及び継続されるよう商業上合理的な範囲で努力すること、(ⅲ)本公開買付けに係る決済の開始日から2年間が経過するまでの間、当社から事前に承諾を得た場合を除き、自ら又は第三者をして、当社所属のクリエイターの引き抜きその他当社との契約関係又は取引関係を終了又は縮小するよう積極的に勧誘する行為を行わず又は行わせず、また、第三者が行うかかる勧誘行為に積極的に協力しないこと、(ⅳ)本応募契約(鎌田氏)締結日以降に開催される当社の株主総会において、鎌田氏が所有する本応募合意株式に係る議決権(但し、本公開買付けの結果、公開買付者に譲渡されないことが判明した当該本応募合意株式に係る議決権を除きます。)を行使するに際しては、公開買付者の指示に従って当該権利を行使すること、及び(ⅴ)鎌田氏が所有する本応募合意株式を本公開買付けに応募したにもかかわらず、本公開買付けにより公開買付者に譲渡することができなかった当該本応募合意株式の全部又は一部の譲渡等を希望する場合には、事前に、その旨を公開買付者に通知し、公開買付者による当該株式の買取りの可否等について誠実に協議することについて合意しているとのことです。
さらに、本応募契約(鎌田氏)において、公開買付者は、本応募契約(鎌田氏)締結後、本公開買付けに係る決済の開始日から6ヶ月が経過するまでの間、本公開買付価格と異なる公開買付価格により、本応募合意株主以外の者が所有する当社株式を取得するために当社株式に対する公開買付けを別途実施する場合、鎌田氏から事前に承認を得ることに合意しております。もっとも、公開買付者は、本書提出日現在、かかる別途の公開買付けを実施することを予定していないとのことです。
公開買付者は、梅田氏との間で、2023年8月10日(以下「本応募契約(梅田氏)締結日」といいます。)付で本応募契約(梅田氏)を締結しており、梅田氏は、当該契約に基づき、梅田氏が所有する当社株式1,800,000株(所有割合:8.77%)の全部を本公開買付けに応募することを合意しているとのことです。本応募契約(梅田氏)の概要は、以下のとおりとのことです。
なお、本書提出日現在、公開買付者と梅田氏との間で、本応募契約(梅田氏)以外に、本取引に係る合意は存在せず、また、梅田氏が応募する当社株式に係る対価の支払い以外に、本取引に関して公開買付者から梅田氏に対して供与される利益は存在しないとのことです。また、公開買付者と梅田氏との間で、本公開買付けの結果、梅田氏から公開買付者に譲渡されなかった本応募合意株式に係る議決権その他の権利の行使に係る合意はないとのことです。
本応募契約(梅田氏)においては、梅田氏が本公開買付けに応募する条件として、(ⅰ)本公開買付けが法令等に従って開始され、撤回されていないこと、(ⅱ)本応募契約(梅田氏)締結日及び本公開買付けの開始日において、公開買付者の表明及び保証(注4)が重要な点において全て真実かつ正確であること、(ⅲ)公開買付者において、本公開買付けの開始日までに本応募契約(梅田氏)に基づき履行又は遵守すべき義務(注5)が重要な点において全て履行又は遵守されていること、(ⅳ)当社の取締役会において、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明することについての決議が行われ、これが公表されており、かつ、かかる意見表明が撤回されていないこと、及び(ⅴ)本公開買付け又は梅田氏の応募を制限又は禁止する旨の司法・行政機関等の判断等がなされていないことが合理的に見込まれることが規定されているとのことです。但し、当該前提条件の全部又は一部が充足されない場合においても、梅田氏が、その裁量により当該前提条件の全部又は一部を放棄し、本公開買付けに応募することは制限されていないとのことです。
(注4) 本応募契約(梅田氏)において、公開買付者は、(a)公開買付者の適法な設立及び有効な存続、(b)公開買付者による本応募契約(梅田氏)の適法かつ有効な締結及び履行、(c)公開買付者に対する本応募契約(梅田氏)の強制執行可能性、(d)公開買付者による本応募契約(梅田氏)の締結及び履行のために必要な許認可等の取得・履践、(e)公開買付者による本応募契約(梅田氏)の締結及び履行についての法令等との抵触の不存在、(f)公開買付者と反社会的勢力等との関係の不存在、(g)公開買付者に関する倒産手続等の不存在、(h)本公開買付けに係る決済を行うために必要な資金の保有について表明及び保証を行っているとのことです。
(注5) 本応募契約(梅田氏)において、公開買付者は、本応募契約(梅田氏)に基づく自らの表明及び保証の違反又は義務違反に起因又は関連して梅田氏が被った損害等の補償義務、秘密保持義務、本応募契約(梅田氏)の締結及び履行に関連して自らに発生する費用の負担義務、及び契約上の地位又は権利義務の譲渡禁止義務を負っているとのことです。
また、梅田氏は、本応募契約(梅田氏)において、(ⅰ)本応募契約(梅田氏)締結日以降に開催される当社の株主総会において、本応募合意株式に係る議決権(但し、本公開買付けの結果、公開買付者に譲渡されないことが判明した本応募合意株式に係る議決権を除きます。)を行使するに際しては、公開買付者の指示に従って当該権利を行使すること、及び(ⅱ)梅田氏が所有する本応募合意株式を本公開買付けに応募したにもかかわらず、本公開買付けにより公開買付者に譲渡することができなかった当該本応募合意株式の全部又は一部の譲渡等を希望する場合には、事前に、その旨を公開買付者に通知し、公開買付者による当該株式の買取りの可否等について誠実に協議することについて合意しているとのことです。
当社は、公開買付者との間で、2023年8月10日(以下「本資本業務提携契約締結日」といいます。)付で本資本業務提携契約を締結しております。本資本業務提携契約の概要は、以下のとおりです。
公開買付者及び当社は、本公開買付けの実施を通じて、資本関係を構築するとともに、双方のネットワーク・ノウハウ・リソース・サービスを共有することにより、両社の相乗的な企業価値の向上を図ることを目的として、業務提携関係も構築することを企図しております。
(a) 当社は、本資本業務提携契約締結日において、本公開買付けに賛同し、当社の株主の皆様による本公開買付けへの応募について中立とする旨の意見(以下「賛同意見」といいます。)を表明し、公表することとされております。本資本業務提携契約においては、当社が賛同意見を表明する条件として、(ⅰ)本資本業務提携契約締結日において、公開買付者の表明及び保証(注6)が重要な点において全て真実かつ正確であること、(ⅱ)公開買付者において、本公開買付けの開始日の前営業日までに履行又は遵守すべき本資本業務提携契約上の義務(注7)が、重要な点において全て履行又は遵守されていること、(ⅲ)本応募契約(鎌田氏)が適法かつ有効に締結され、存続していること、(ⅳ)本応募契約(梅田氏)が適法かつ有効に締結され、存続していること、(ⅴ)本公開買付け、本応募契約(鎌田氏)又は本応募契約(梅田氏)に基づく応募を制限又は禁止する関係当局等の判断等がないことが規定されております。また、当社は、本資本業務提携契約締結日以降、公開買付期間が満了するまでの間、賛同意見の維持が当社の取締役の善管注意義務違反を構成する蓋然性が相応にあると当社の取締役会が合理的に判断した場合を除き、賛同意見を維持し、変更又は撤回しないことに合意しておりますが、当社の取締役会が上記判断を行って当社が賛同意見を変更又は撤回しようとする場合、実務上合理的に可能な限りにおいて事前に(事前に協議が完了しないときは引き続き)、公開買付者と誠実に協議することとされております。
(注6) 本資本業務提携契約において、公開買付者は、(a)公開買付者の適法な設立及び有効な存続、(b)公開買付者による本資本業務提携契約の締結及び履行に必要な権限及び能力の保有並びに必要な社内手続の履行、(c)公開買付者による本資本業務提携契約の適法かつ有効な締結及び履行並びに公開買付者に対する本資本業務提携契約の強制執行可能性、(d)公開買付者による本資本業務提携契約の締結及び履行のために必要な許認可等の取得・履践、(e)公開買付者による本資本業務提携契約の締結及び履行についての法令等との抵触の不存在、(f)公開買付者に関する倒産手続等の不存在、(g)公開買付者と反社会的勢力等との関係の不存在について表明及び保証を行っております。
(注7) 本資本業務提携契約において、公開買付者は、本公開買付けの開始日の前営業日までに遵守し又は履行すべき義務として、下記「(ⅵ)公開買付者による当社株式の取扱い等」記載の(ⅳ)の義務のほか、本資本業務提携契約に基づく自らの表明及び保証の違反又は義務違反に起因又は関連して当社が被った損害等の補償義務、秘密保持義務、本資本業務提携契約の締結及び履行に関して自らに発生する費用の負担義務、及び契約上の地位又は権利義務の譲渡禁止義務を負っております。
(b) 当社は、(ⅰ)本資本業務提携契約締結日以降公開買付期間が満了するまでの間、第三者との間で、当社株式を対象とする公開買付けの実施その他当社株式の取得に係る取引、当社を消滅会社とする合併その他当社を買収対象とする組織再編行為、その他公開買付者による当社の連結子会社化と競合・矛盾・抵触し又はそのおそれのある行為(以下「対抗取引」と総称します。)に関する提案・勧誘・情報提供・協議・交渉等を行わないこと、(ⅱ)上記期間において、第三者から対抗取引の提案・申出・勧誘を当社が受けた場合には、直ちに公開買付者に対しその事実及び当該提案の内容を通知し、公開買付者との間で、当該提案への対応について誠実に協議すること、及び(ⅲ)本公開買付けにおける買付予定数の下限に達する株数の応募が得られるよう、実務上合理的な範囲で公開買付者に協力することに合意しています。但し、当社は、上記(ⅰ)の遵守が当社の取締役の善管注意義務違反を構成する蓋然性が相応にあると当社の取締役会が合理的に判断した場合には、上記(ⅰ)を遵守する義務を負わないこととされていますが、その場合においても、実務上合理的に可能な限りにおいて対抗取引に関する提案、勧誘、情報提供、協議、交渉等を実施する前に(事前に協議が完了しないときは引き続き)、公開買付者と誠実に協議することとされております。
(c) 公開買付者及び当社は、本公開買付けの結果、公開買付者が当社の議決権の過半数を所有するに至らなかった場合、当社を連結子会社化するための方策について誠実に協議することに合意しております。
公開買付者及び当社は、業務提携(以下「本業務提携」といいます。)の具体的内容として、以下の内容を念頭に今後協議を行うものとしております。また、公開買付者及び当社は、本業務提携の趣旨に照らして明らかに抵触若しくは矛盾する業務を提携又は業務を行う場合には、誠実に協議をすることに合意しております。
(a) テクノロジーによるクリエイターサポートの充実
(b) クリエイターファンドの運営によるクリエイターのライフタイムレベニュー(生涯収益)の安定化
(c) アジアを中心とするグローバル展開の加速
(d) その他課題解決に向けたコラボレーション
(e) 広告商品におけるコラボレーション
(f) マーケティング領域における協業
(g) 広告効果を高めるツールなどの新たな自社プロダクトの共同開発
公開買付者は、原則として当社の取締役2名を指名する権利を有するものとされており、また、公開買付者が指名した者が当社の取締役に選任されるまでの間、公開買付者の指名者2名を当社の取締役会及び経営会議並びにその他の公開買付者及び当社が別途合意する重要な会議体にオブザーバーとして出席させ、かつ意見を述べさせることができることとされております。なお、当社は、公開買付者による最初の指名に係る取締役候補者について、本公開買付けに係る決済日後、実務上合理的に可能な限り速やかに当該候補者を取締役に選任させるために当社として合理的に実施可能な手続を取ることとされております。
当社は、①当社株式等の発行・処分・取得(当社の役職員に対するインセンティブ報酬目的の株式等の発行又は処分であって、当該発行等の後における公開買付者の当社に対する議決権保有割合(注8)が51%以上であるものは除かれますが、当該発行又は処分する当社の株式等の上限数及び時期は、公開買付者及び当社が事前に協議して合意により決定することとされています。)、②合併その他の組織再編及び事業の譲渡・譲受け・廃止(当社の株主総会の承認決議を要しないものを除きます。)、③本業務提携の趣旨と明らかに抵触若しくは矛盾する又は本業務提携の対象となる事業に重大な影響を与える可能性が具体的に予見される新規事業の開始、④法的倒産手続等の開始の申立てを行う場合には、事前に公開買付者の承諾を得るものとされています(但し、公開買付者は、かかる承諾を不合理に留保、遅延又は拒絶しないこととされています。)。また、当社は、①定款の変更、②資本金・法定準備金の額の減少、株式の併合、③決算期・重要な会計方針の変更(但し、会計基準等の制定又は改廃に伴うもの及び軽微な変更を除きます。)、④剰余金の配当若しくは役員の選解任に係る議題又は議案の株主総会への上程、⑤代表取締役の選解任、⑥重要な取引先との取引の中止・重大な変更(但し、通常の業務遂行の過程で行われるものを除きます。)、⑦重大な訴訟等の提起・和解、⑧当社の連結若しくは単体の事業計画・設備投資計画・収支計画の策定、連結売上高に増減10%以上の変更を生じさせるこれらの変更、又は連結営業利益に増減30%以上の変更を生じさせるこれらの変更、⑨子会社・関連会社の異動を伴う株式等の取得・処分等、⑩多額の借財、他者の債務の保証・引受け(上記⑧にて協議した事業計画、設備投資計画若しくは収支計画外のもの。下記⑪乃至⑬においても同じです。)、⑪1件当たり3億円を超える新規投資・金銭の貸付・債務保証・債務引受・債務弁済・担保提供・設備の廃棄・借入(合理的に必要な運転資金の借入を除きます。)、社債の発行その他の資金調達行為又はこれらに関する条件の変更、⑫重要な財産の処分・譲受け、⑬第三者との間の重要な研究開発・業務提携の実施・解消・重大な変更又は資本業務提携の実施・終了・重大な変更、⑭買収防衛策の導入・廃止・重要な変更を行う場合には、事前に公開買付者と協議するものとされています。
(注8) 本資本業務提携契約における「議決権保有割合」とは、ある時点において発行済みの新株予約権その他の潜在的な株式等の全てについて、当該時点において当社株式その他の議決権を有する当社の株式等に転換された又は当該株式等に代えて当社株式その他の議決権を有する当社の株式等が発行若しくは取得されたものと仮定した場合の議決権保有割合を意味します。
公開買付者は、(ⅰ)当社が公開買付者の連結子会社である限り、当社の事前承諾なく、本公開買付けに係る決済の開始日から2年間、自らが保有する当社株式を譲渡・承継・移転しないこと、(ⅱ)上記(ⅰ)に基づき当社の事前承諾が必要とされない当社株式の譲渡・承継・移転を行う場合であっても、事前に当社と誠実に協議すること(但し、当該譲渡等により、当該譲渡等の直近6ヶ月以内の変動を合算して、公開買付者の当社に対する議決権保有割合が1%以上変動しない場合は、事前協議を要せず、事前通知を行うこととされています。)、(ⅲ)当社株式の取得(但し、当該取得後における公開買付者の当社に対する議決権保有割合が51%を超えない場合を除きます。)を行わないこと、及び(ⅳ)本資本業務提携契約終了後1年が経過する日までの間、当社グループ(当社の関連会社を含みます。)の役職員に対し、当該役職員が所属する当社グループ(当社の関連会社を含みます。)からの退任の勧奨、退職の勧奨その他の引き抜き行為を行わないこと(但し、一般的な採用募集を行う場合及び当該採用募集に対して応募があった場合を除きます。)に合意しています。
4【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】
(注1) 役職名、所有株式数及び議決権数は2023年5月31日
(注2) 当社は、監査等委員である取締役が法令に定める員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠の監査等委員である取締役1名を選任しております。補欠の監査等委員である取締役の所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数は次のとおりであります。
5【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】
6【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】
7【公開買付者に対する質問】
8【公開買付期間の延長請求】