文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてUSSグループが判断したものであります。
(会社の経営理念)
USSグループは、「1.公正な市場の創造、2.会員との共生、3.消費者への奉仕、4.株主への還元、5.社員の尊重、6.地域への貢献」を企業理念として掲げ、中古車流通総合企業として社会に貢献し、お客様や社会に信頼される企業を目指しております。
(会社の経営の基本方針)
「Challenge to Next Stage」
-USSは中古車流通業界をリードする総合企業に変わります-
① 社会に貢献できる中古車流通総合企業を目指します
② お客様や社会に信頼される企業を目指します
③ グループ総合力により変化に対応できる企業を目指します
④ 将来のUSSグループを担う自立した人材を育成します
⑤ 株主を重視した経営を行います
(目標とする経営指標)
健全な財務体質を維持し、資本効率を重視した経営を標榜し、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として捉え、中期的に15%以上の水準を目指してまいります。(2020年3月期ROE実績11.3%)
(中長期的な会社の経営戦略)
USSグループは、会社の経営の基本方針に「Challenge to Next Stage」を掲げ、以下の重点課題に取り組んでまいります。
① 社会に貢献できる中古車流通総合企業を目指します
・ 最新の技術を開発・導入することにより、公正かつ透明性の高いオークションを運営します。
・ インターネットなどのチャネルを拡充し、全国共通のサービスを提供します。
・ 地球環境を守るため廃車の適正処理を行い、リサイクル事業を強化します。
② お客様や社会に信頼される企業を目指します
・ オークション運営の質を向上し、全国共通のサービスを提供します。
・ IT管理体制を再構築し、災害対策も含め情報セキュリティを強化します。
③ グループ総合力により変化に対応できる企業を目指します
・ グループ会社間の連携を強化し、事業環境の変化に対応します。
・ 中古車オークションを軸にして、他企業との連携を積極的に推進します。
・ 新事業に積極的に取り組みます。
④ 将来のUSSグループを担う自立した人材を育成します
・ 社員の自立を促す新たな人事制度を導入します。
・ 教育・研修制度を充実させ、将来の経営を担う人材を育成します。
⑤ 株主を重視した経営を行います
・ 株主への利益還元を最重要課題の一つとして認識します。
・ 連結ベースの配当性向55%以上を基本方針とします。
これらの活動を通して、USSグループはさらなる事業成長を達成し、中古車流通業界をリードする総合企業を目指します。
(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)
今後の新車販売市場は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により先行き不透明な状況が当面の間継続すると思われます。また、昨年10月の消費税増税後の消費者マインドの動向が新車販売市場に与える影響に留意が必要な状況です。中古車流通市場についても、国内外の経済鈍化に伴い国内流通や輸出の低迷が長期化する懸念があり、引き続き不透明な状況が続くものと思われます。
このような経営環境の中、USSグループは国内における中古車流通を支えるべく、オークション会員や従業員の健康と安全確保を最優先とし、事業継続に必要な感染症防止策を徹底したうえで次のような課題に取り組んでまいります。
なお、USSグループが対処すべき課題は以下のとおりです。
① 会員の利便性向上
会員の利便性向上に資する設備投資については優先的に実施し、会員の満足度向上を図ります。
② 効果的なM&Aの実施
USSグループはM&Aを企業成長の機会と捉え、将来キャッシュ・フローの増加に繋がる案件については積極的な投資を行います。
③ 他業種企業との連携
業務・資本提携などの実施により、シナジー効果の獲得が見込まれる他業種企業との連携を模索します。
④ 中古自動車等買取販売事業、その他の事業の強化
オートオークション事業を核として、中古自動車等買取販売事業やリサイクル事業を拡大し「中古車流通業界をリードする総合企業」を目指します。
USSグループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてUSSグループが判断したものであります。
(公的規制等)
USSグループは、国内において、古物営業法、環境・リサイクル関連法等の法的規制の適用を受けております。USSグループにおきましては、法的手続きによる権利の保全にも万全を期しておりますが、将来において、現在予測し得ない法的規制が設けられる可能性があり、これらの法的規制に係る指摘を受けた場合、USSグループの事業活動が制限されるおそれがあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(会員およびオークション参加の勧誘および確保について)
USSグループの事業にとって、新会員の勧誘、既存会員の確保、会員のオークション参加促進は重要な施策となります。しかし、下記の場合などには、これらの施策に支障が生じる可能性があります。
・ 競合他社がUSSグループの提供しないサービス、施設または便益を提供する場合
・ オークション会場での出品台数・成約率が競合他社と比べて低い場合
・ 役員および従業員の行為がUSSグループの評判に悪影響を与える場合
・ 大口出品業者が、何らかの理由で他の販路を選ぶ場合
(出品車両の調達について)
オートオークション事業はオークション出品車両の調達に大きく依存しており、車両の供給が不足する場合には、最適な規模でのオークション開催ができない可能性があります。
現状、出品車両の調達は大口出品業者にある程度依存しており、USSグループはこれらの業者の参加促進のために、手数料の大口割引制度を実施しています。将来USSグループが手数料などの条件を変更した場合には、これらの大口出品業者等の出品台数に影響を与える可能性があります。また、今後とも必要な出品台数を確保できるという保証はなく、これが事業および経営成績に影響を与える可能性があります。
(成約率の低下について)
USSグループは成約率(オークション出品車両のうち売買契約が締結された割合)の低下を経験しています。成約率の低下は、出品台数に影響を与える可能性があります。
(既存設備拡張の限界について)
USSグループの既存設備における事業拡張については、必要とする駐車スペースの確保等の面で能力に限界があります。駐車スペースの拡張には、土地の購入、賃借または立体駐車場の建設など、大規模な設備投資が必要となります。
(新しい施設に関連するリスクについて)
USSグループはオークション会場の新設ならびに同業者の買収により事業を拡大しておりますが、今後とも事業拡大のために、会場の新設、同業者の買収や提携を進める可能性があります。このような事業拡大には下記のようなリスクを伴います。
・ 新設や買収したオークション会場で十分な量の会員または出品車両を確保できない可能性があります。
・ 買収や合併に際しては、偶発債務もしくは簿外債務、経営上の問題、権利の瑕疵など、不確実な要因が残る場合があります。
・ 事業の拡張によって拡大、複雑化する組織を適切に監督するため、当社の経営負担は増大する可能性があります。
・ オークション会場の拡張や移転をするためには、当局による各種許認可を取得する必要があります。これらの許認可の取得に支障が生じた場合には、計画を遅延または中止しなくてはならない可能性があります。
(資産の減損)
企業買収などにより取得したのれんをはじめ、USSグループの保有する減損会計の対象となる資産について、将来キャッシュ・フローにより資産の帳簿価額を回収できないと判断される場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することになります。保有資産に係る将来キャッシュ・フローの見込みにより、減損損失を計上することとなった場合、USSグループの事業展開、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(市場全体の成長の限界について)
現在、日本における自動車流通市場は成熟しており、成長の余地は大きくはないものと考えられます。USSグループの事業は、オートオークションの利用者にとって有益な自動車流通システムを開発し、これを浸透させることが重要でありますが、USSグループが競合他社を凌ぎ、市場シェアを拡大することができない場合には、収益の減少、成長率の低下等に結びつく可能性があります。
これまでUSSグループは各営業地域のオークション会場において高いシェアを確保してきました。しかし、競合他社が積極的な事業の拡大を行ったり、合併や提携を進めた場合、これらの企業がUSSグループにとって対抗できない大規模な施設、サービス、その他便益を提供する可能性があります。一方、自動車メーカー等がその系列販売会社の流通網を活用し、新たな中古自動車の流通形態を構築したときには、強力な競争相手となり得ます。競争の激化はUSSグループの成長性、収益性に悪影響を与えかねません。またUSSグループが設定する手数料および各種料金は、常に競合他社よりも低水準であるという保証はありません。
(急激な技術革新について)
現車オークション、衛星TV回線およびインターネットを通じたオークション情報提供に関しては、急激な技術革新と顧客の需要の変化が市場の特徴となっており、USSグループの将来の成功は、急激な技術革新、サービス競争の激化、需要レベルの高度化に対応していくことができるか否かによって決まります。しかしながらこれらの変化に順応できない場合、USSグループの事業、財政状態および業績は影響を受ける可能性があります。さらに競合するオークション会場が一層高度な電子商取引技術等を広範に取り入れた場合、USSグループはその対応のために相当な出費を余儀なくされる可能性があります。これらの出費はUSSグループの財源を圧迫し、事業計画の変更や、財政状態および業績に影響を与えるということもあり得ます。また、USSグループがこれらの技術を利用した競争力のあるサービスの提供を行うことができるという保証はありません。
(USSグループの集中管理について)
当社の連結対象子会社の管理業務全般は、当社統括本部にて集中管理をしており、データのバックアップをとるなどの対策を講じているものの、システムに何らかの支障が生じた場合には、業務に影響を与える可能性があります。
(会員情報の管理について)
USSグループのオークションは会員制オークションであり、会員の多くは中古自動車販売業を営んでおります。これらの会員の情報は、個人情報が含まれているため、個人情報保護方針に基づき厳正に管理をしておりますが、万一、漏洩した場合には、USSグループに対する信用の失墜につながり、業績に影響を与える可能性があります。
(自然災害、事故災害に関するリスクについて)
地震、台風、津波等の自然災害や火災等の事故災害が発生し、USSグループの拠点等が被災した場合、その一部または全部の操業が中断し、サービスの提供や販売ができなくなる可能性があります。また、被災した建物、設備等を復旧するために多額の費用が発生するおそれもあり、その結果、USSグループの事業、財政状態および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(新型コロナウイルス感染症に関するリスクについて)
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大は、事業運営上の重要なリスクとして認識しております。
USSグループは、オークション会員や従業員の健康と安全確保を最優先とし、以下のような感染症防止策を徹底したうえで、事業継続に必要な対策を講じてまいりますが、政府および地方自治体からの要請や指導等によっては、対面サービスをすべて休止し、インターネット等を活用した外部落札型オークションへ切り替える可能性や、オークション運営を休催または停止する可能性があります。
事例①マスク着用、手洗い・うがいの徹底、職場の換気
②従業員の体調管理の把握と感染が疑わしい従業員の出勤停止
③移動・出張の抑制、Web会議・電話会議の活用
④オークション会場における座席の間引き運用、アルコール消毒液の設置や会員向けマスクの配布
また、新車販売台数の低迷や、中古車輸出の仕向地における国境封鎖などによる中古車輸出台数の減少が国内のオークション取引を急激に縮小させる可能性があります。
併せて、USSグループのオークション会員が感染症の影響により財政状態が悪化し、その結果、事業継続が困難となった場合、安定的に推移していた取引の消失や債権の回収が困難となる可能性があります。
ただし、これらはすべてのリスクを網羅したものではなく、記載した事項以外の予見しがたいリスクも存在します。
(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における国内自動車流通市場を振り返りますと、新車登録台数は、新型モデル投入効果もあり、4年連続で500万台超えを維持いたしました。特に、4月から9月までの新車登録台数(軽自動車含む)は消費税増税前の駆け込み需要もあり、2,621千台(前年同期比5.6%増)と好調に推移しました。しかしながら、10月以降は大幅な反動減もあり、当連結会計年度では5,038千台(前期比4.2%減)となりました。中古車登録台数(軽自動車含む)についても、4月から9月までは3,393千台(前年同期比3.4%増)と堅調に推移しましたが、10月以降の反動減もあり、当連結会計年度では6,929千台(前期比0.4%減)となりました。((一社)日本自動車販売協会連合会、(一社)全国軽自動車協会連合会調べ)
中古車需要に大きく影響を及ぼす中古車輸出市場は、主な仕向地のうちアラブ首長国連邦、ロシア、ミャンマー向けの輸出台数が増加したものの、パキスタン、スリランカ、アフリカ諸国などが減少したことから、輸出台数は1,286千台(前期比2.7%減)となりました。(財務省貿易統計調べ)
オートオークション市場における出品台数は7,556千台(前期比1.2%増)、成約台数は4,814千台(前期比0.0%増)、成約率は63.7%(前期実績64.5%)となりました。((株)ユーストカー調べ)
そのような中、昨年末に発生した新型コロナウイルス感染症が、年明け以降世界的に拡大し、国家間の往来制限、世界各国のロックダウン、サプライチェーン寸断による生産停止、消費マインドの大きな冷え込みなど、国内外の経済は急速に悪化しており、オートオークション市場においては、3月から取扱台数の減少が顕著に表れております。
このような経営環境の中、USSグループの当連結会計年度における経営成績は、売上高78,143百万円(前期比2.2%減)、営業利益36,009百万円(前期比3.0%減)、経常利益36,710百万円(前期比3.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、2017年8月に子会社化した株式会社ジェイ・エー・エーに係るのれんの減損損失3,863百万円などを特別損失として計上した結果、20,634百万円(前期比19.2%減)となりました。
なお、株式会社ジェイ・エー・エーが東京都江戸川区で運営するJAA会場につきましては、会員の利便性向上のため2019年5月に新築建替えしたほか、各種営業努力を続けておりますが、10月以降の消費税増税による自動車流通の鈍化に加え、新型コロナウイルス感染拡大による急激な景気悪化なども考慮した結果、減損損失を計上するに至りました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
オートオークション
オートオークションにつきましては、既存オークション会場の設備増強や会員向けサービスの拡充などに取り組むほか、M&Aの活用などにより中長期的な国内市場シェアの拡大を目指しております。2019年暦年の市場シェアは39.0%となり、M&Aを含めた各種施策により、5年前(2014年暦年実績32.3%)と比較して大幅に上昇しております。
当連結会計年度の出品台数は、4月から9月までは1,461千台(前年同期比3.1%増)と堅調に推移しましたが、10月以降の消費税増税の反動減に加え、3月には新型コロナウイルス感染拡大の影響により大幅に落ち込み、当連結会計年度の出品台数は2,924千台(前期比0.2%減)となりました。また、成約台数についても新型コロナウイルス感染拡大の影響によるオークション会場への来場者の減少や、中古車輸出の低迷などにより1,772千台(前期比2.9%減)、成約率は60.6%(前期実績62.3%)となりました。
この結果、オートオークションのセグメントは、外部顧客に対する売上高63,350百万円(前期比2.1%減)、営業利益35,436百万円(前期比2.4%減)となりました。
中古自動車等買取販売
中古自動車買取専門店「ラビット」は、台当たり粗利益が増加したものの、不採算店舗の閉鎖などにより販売台数が減少したことから減収減益となりました。
事故現状車買取販売事業は、車両単価の高い車種の販売台数が増加した一方、不採算店舗の閉鎖などによる販売台数の減少や、台当たり粗利益が減少したことなどから増収減益となりました。
この結果、中古自動車等買取販売のセグメントは、外部顧客に対する売上高9,099百万円(前期比6.2%減)、営業利益103百万円(前期比11.3%減)となりました。
その他
リサイクル事業は、プラント解体工事の取扱量が増加したものの、鉄スクラップ相場の下落が続いたことなどから、増収減益となりました。また、新たな取組みとして、リサイクル事業を展開する当社の連結子会社である株式会社アビヅは、設備・プラント処分にかかる事業拡大のため、2019年4月25日付けで三井住友ファイナンス&リース株式会社の子会社であるSMFLみらいパートナーズ株式会社と合弁で株式会社SMARTを設立しました。
中古自動車の輸出手続代行サービス事業は、受注台数が減少したことなどから減収減益となりました。
この結果、その他のセグメントは、外部顧客に対する売上高5,692百万円(前期比3.1%増)、営業利益369百万円(前期比36.7%減)となりました。
財政状態の分析状況は次のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は219,133百万円、純資産は183,980百万円で、自己資本比率は83.0%となりました。主な増減内容は以下のとおりです。
(総資産)
当連結会計年度末の資産合計は219,133百万円となり、前連結会計年度末と比較して13,569百万円減少しました。これは主に、有価証券が6,000百万円、有形固定資産が1,859百万円増加した一方で、オークション貸勘定が10,898百万円、のれんが5,847百万円、預け金など流動資産のその他が3,570百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債合計は35,153百万円となり、前連結会計年度末と比較して14,014百万円減少しました。これは主に、オークション借勘定が13,488百万円、未払法人税等が1,160百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産合計は183,980百万円となり、前連結会計年度末と比較して445百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が7,714百万円増加した一方で、自己株式の取得により7,413百万円減少したことによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して5,376百万円増加し、50,829百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は27,245百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益32,736百万円(前期比14.6%減)、法人税等の支払額13,276百万円(前期比0.4%減)、減価償却費及びその他の償却費5,099百万円(前期比5.1%減)、減損損失3,873百万円(前期実績3百万円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は4,906百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,913百万円(前期比113.0%増)、無形固定資産の取得による支出606百万円(前期比2.8%増)、関係会社株式の取得による支出221百万円(前期実績-百万円)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は16,963百万円となりました。これは主に、配当金の支払額12,920百万円(前期比3.9%増)、自己株式の取得による支出7,641百万円(前期比223.9%増)、自己株式取得のための金銭の信託の減少額3,640百万円(前期実績 増加額3,640百万円)によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(a) オートオークション
(1) オートオークションの実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品台数(台) |
2,924,052 |
99.8 |
|
成約台数(台) |
1,772,443 |
97.1 |
|
成約率(%) |
60.6 |
97.3 |
|
成約車両金額(百万円) |
1,219,675 |
97.6 |
|
開催回数(回) |
878 |
99.7 |
(注)成約車両金額は、オートオークションによる成約(落札)車両取扱高であり、車両代金(消費税等を含まず)の総額であります。
(2) 登録会員数
|
区分 |
当連結会計年度末 (2020年3月31日現在) |
前年同期比(%) |
|
現車オートオークション登録会員数 (社) |
48,182 |
98.9 |
|
衛星TV情報サービス登録会員数(社) |
2,342 |
94.9 |
|
インターネット情報サービス登録会員数(社) |
31,998 |
101.1 |
(3) 1台当たり手数料の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品手数料(円) |
5,146 |
98.8 |
|
成約手数料(円) |
8,180 |
100.3 |
|
落札手数料(円) |
12,276 |
100.5 |
(注)1.上表における各事項の記載金額には、消費税等を含めておりません。
2.上記各手数料につきましては会場、出品ブロック(時間帯および出品車両による区分)により異なりますので、年間平均手数料を記載しております。
3.出品手数料および成約手数料は出品会員が負担し、落札手数料は落札会員が負担いたします。
4.出品手数料および成約手数料につきましては、大口出品会員に対する手数料割戻制度を有しており、割戻後の金額を記載しております。
(4) JBAバイクオークションの実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品台数(台) |
115,850 |
99.6 |
|
成約台数(台) |
105,237 |
100.8 |
|
成約率(%) |
90.8 |
101.2 |
|
開催回数(回) |
99 |
101.0 |
(5) 販売(営業収益)の実績
① 種類別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
出品手数料(百万円) |
15,047 |
98.5 |
|
成約手数料(百万円) |
14,499 |
97.3 |
|
落札手数料(百万円) |
21,758 |
97.5 |
|
バイクオークション手数料(百万円) |
798 |
101.7 |
|
商品売上高(百万円) |
2,232 |
92.7 |
|
その他の営業収入(百万円) |
9,013 |
100.0 |
|
合計(百万円) |
63,350 |
97.9 |
(注)1.上表における各事項の記載金額には、消費税等を含めておりません。
2.バイクオークション手数料は、株式会社ジャパンバイクオークションが運営するバイクオークションの手数料であります。
② 会場別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
名古屋会場(百万円) |
9,309 |
97.8 |
|
九州会場(百万円) |
3,448 |
104.9 |
|
福岡会場(百万円) |
736 |
115.2 |
|
東京会場(百万円) |
13,862 |
97.5 |
|
岡山会場(百万円) |
1,300 |
92.9 |
|
静岡会場(百万円) |
1,762 |
104.2 |
|
札幌会場(百万円) |
2,697 |
94.0 |
|
埼玉会場(百万円) |
873 |
98.6 |
|
群馬会場(百万円) |
1,021 |
98.1 |
|
東北会場(百万円) |
1,074 |
92.2 |
|
大阪会場(百万円) |
3,563 |
111.8 |
|
横浜会場(百万円) |
3,654 |
103.9 |
|
R-名古屋会場(百万円) |
2,722 |
94.1 |
|
神戸会場(百万円) |
1,679 |
96.3 |
|
北陸会場(百万円) |
330 |
114.3 |
|
新潟会場(百万円) |
569 |
102.7 |
|
JAA会場(百万円) |
1,362 |
61.1 |
|
HAA神戸会場(百万円) |
4,407 |
90.5 |
|
物流サービス(百万円) |
366 |
134.1 |
|
衛星TV情報サービス(百万円) |
1,340 |
95.8 |
|
インターネット情報サービス(百万円) |
5,911 |
103.8 |
|
金融サービス(百万円) |
399 |
105.6 |
|
バイクオークション(百万円) |
953 |
101.8 |
|
合計(百万円) |
63,350 |
97.9 |
(注)1.上表における各事項の記載金額には、消費税等を含めておりません。
2.四国会場は2020年1月よりオークション接続先を岡山会場からHAA神戸会場に変更しました。これにともない四国会場の営業収益は2019年12月までは岡山会場に、2020年1月以降はHAA神戸会場に含めております。
3.前連結会計年度の物流サービスは株式会社ユー・エス物流および株式会社オークション・トランスポートの営業収益であります。なお、株式会社オークション・トランスポートは、2019年3月に株式会社ジェイ・エー・エーと合併したため、当連結会計年度の物流サービスには含めておりません。
(b) 中古自動車等買取販売
(1) 中古自動車買取店舗数
|
区分 |
当連結会計年度末 (2020年3月31日現在) |
前年同期比(%) |
|
中古自動車買取店舗数(店舗) |
152 |
96.2 |
(注)フランチャイジーの店舗数(137店舗)を含めております。
(2) 種類別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
中古自動車買取販売(百万円) |
5,059 |
88.7 |
|
事故現状車買取販売(百万円) |
4,039 |
101.0 |
|
合計(百万円) |
9,099 |
93.8 |
(注)上表における各事項の記載金額には、消費税等を含めておりません。
(c) その他
種類別販売(営業収益)の実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
リサイクル事業(百万円) |
5,161 |
105.1 |
|
中古自動車の輸出手続代行サービス(百万円) |
450 |
86.8 |
|
その他(百万円) |
80 |
86.7 |
|
合計(百万円) |
5,692 |
103.1 |
(注)上表における各事項の記載金額には、消費税等を含めておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点によるUSSグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、連結財務諸表に基づいて分析したものであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
USSグループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、決算日における資産・負債の報告数値、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定の設定を行っております。主に貸倒引当金、退職給付に係る負債、繰延税金資産等に対して、継続して評価を行っており、これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果と異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響は、一定期間続くものとして、会計上の見積りおよび仮定の設定を検討しておりますが、現時点において重要な影響を与えるものではないと判断しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大による影響は不確定要素が多く、今後の状況の変化によっては、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社は、国内オートオークション市場におけるシェアの向上および会員向けサービスの拡充による競争力強化の目的から、2019年5月に大阪会場、2019年8月に神戸会場、2020年1月に岡山会場、2020年3月に新潟会場においてオークションシステムの入替えを実施しております。
また、2019年5月にJAA会場、2020年1月に四国会場の新築建替えを実施し、2020年2月と3月にはR-名古屋会場の立体駐車場を1棟ずつ新築稼働いたしました。
しかしながら、2019年10月以降の消費税増税の反動減に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オートオークションの成約率が減少したことに加え、中古自動車買取専門店「ラビット」の販売台数が減少したことから、USSグループの当連結会計年度の売上高は、前期と比較して1,765百万円減少して78,143百万円(前期比2.2%減)となりました。
売上原価は、前期と比較して437百万円減少して30,954百万円(前期比1.4%減)となりました。減少した主な要因は、中古自動車買取専門店「ラビット」の販売台数減少にともない、商品売上原価が減少したことによるものです。
販売費及び一般管理費は、前期と比較して213百万円減少して11,179百万円(前期比1.9%減)となりました。減少した主な要因は、株式会社ジェイ・エー・エーおよび株式会社HAA神戸の外部落札システムをUSSグループと同様のものに統一したことにより、グループ外に支払う販売手数料が減少したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前期と比較して1,114百万円減少して36,009百万円(前期比3.0%減)となりました。
営業外収益は、不動産賃貸料594百万円などにより866百万円、営業外費用は165百万円となりました。
特別利益は38百万円、特別損失は、株式会社ジェイ・エー・エーののれん等の減損損失3,873百万円などにより4,013百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期と比較して4,909百万円減少して20,634百万円(前期比19.2%減)となりました。
USSグループの資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して5,376百万円増加し、50,829百万円となりました。これは、営業活動により得られた資金27,245百万円に対して、有形固定資産の取得など投資活動により支出した資金4,906百万円、配当金の支払い、自己株式の取得など財務活動により支出した資金16,963百万円によるものであります。
なお、USSグループは、必要な運転資金および設備投資資金について自己資金または銀行借入により調達するものとし、当連結会計年度末における有利子負債残高は3,060百万円であります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりです。
当連結会計年度の業績は、2019年11月11日に公表した業績予想に対して、売上高は1,556百万円の減少(2.0%減)、営業利益は990百万円の減少(2.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,465百万円の減少(17.8%減)となりました。この主な要因は以下のとおりです。
売上高は、10月以降の消費税増税の反動減に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オークションにおいて出品台数が予想より65千台減少したことに加え、成約率も低く推移したことから予想を下回りました。
営業利益は、オークション会場における低額車の取扱いが予想を下回ったことや、新型コロナウイルス感染拡大防止のため販促活動を制限したことにより、売上原価ならびに販売費及び一般管理費が減少したものの、売上高が減少した影響により、予想を下回りました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社である株式会社ジェイ・エー・エーに係るのれんの減損損失を計上したことから、予想を下回りました。
当社の目標とする経営指標である自己資本当期純利益率(ROE)は、11.3%となりました。今後もROEについては中期的に15%以上の水準を目指してまいります。
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2020年3月期 (実績) |
2020年3月期 (計画) |
増減 |
計画比 |
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出品台数(台) |
2,924,052 |
2,990,000 |
△65,948 |
97.8% |
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成約台数(台) |
1,772,443 |
1,840,000 |
△67,557 |
96.3% |
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成約率 |
60.6% |
61.5% |
0.9ポイント減 |
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売上高(百万円) |
78,143 |
79,700 |
△1,556 |
98.0% |
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営業利益(百万円) |
36,009 |
37,000 |
△990 |
97.3% |
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親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) |
20,634 |
25,100 |
△4,465 |
82.2% |
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自己資本当期純利益率(ROE) |
11.3% |
13.6% |
2.3ポイント減 |
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セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識ならびに分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。