当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、当社はスーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。
当中間会計期間(2024年3月1日~2024年8月31日)におけるわが国経済は、雇用及び所得環境の改善などを背景に個人消費が堅調に推移するなど、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、地政学リスク及び円安による物価の上昇などにより、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しております。
スーパーマーケット業界におきましては、業種、業態を超えた競争の激化に加え、長引く物価高によるお客様の節約志向や買い控え傾向の一層の強まりの他、各種経費の増加など、経営環境は厳しい状況が続いております。
このような状況下、当社は2024年2月期から2026年2月期までの中期3ヵ年経営計画を踏まえ、以下の項目に重点を置いて営業活動を行いました。
①差別化戦略としての6MD商品の強化(6MD商品政策の推進)
②来店頻度向上を目的とする販売力の強化
③マーケティング力強化によるファミリー顧客層の拡大
④ラッキー生鮮・デリカセンターの稼働に伴う商品供給の拡大と体制の確立
⑤ローコスト運営の徹底と業務効率の改善による生産性の向上
⑥財務体質の強化
①の商品政策面では、6つの商品政策の柱(6MD)のうち、特に「テイスティラッキー」(高品質商品)、「ナチュラルラッキー」(オーガニック食材など)の二つに重点を置いております。これにより、お客様には品質の差を訴求し、競合他社との優位性を築いてまいります。
②③につきましては、従来のチラシ販促に加え、店頭におけるメニュー提案動画の配信やSNSを使った情報発信を組み合わせることによって、ストアロイヤリティの向上を目指します。お客様の利便性向上の一つの目安である、キャッシュレス決済比率は2024年8月末で64.1%となり、前年同月末の62.0%から2.1%改善いたしました。ファミリー顧客層の深耕につきましては、前事業年度から設置したフードコーディネート部を中心とする新商品開発や、順次実施している店舗改装において、手に取りやすく、買い回りしやすい店舗づくりを行うなどの点に注力しております。また、当事業年度より、お客様のお支払い時の利便性を高めること、若年層及びファミリー顧客層の新規獲得などを目的として、dポイントを導入いたしました。
④のラッキー生鮮・デリカセンターは2021年の稼働開始以来順次稼働率を上げ、商品製造を機械化集中する事でコスト削減を実現しております。
⑤につきましては、業務推進室によるオペレーション効率の分析を通じて、商品の自動発注をはじめとした様々な業務の自動化及び労働時間の最適化に取り組んでおります。また、前事業年度から開始した全店へのセミセルフ/フルセルフレジの導入及びキャッシュレス決済端末の入れ替えが完了し、この設備更新により、待ち時間の短縮及び人件費の最適化に寄与しております。
⑥につきまして、前記の中期経営計画を実行することで収益力強化と自己資本比率向上等、財務体質の改善に努めました。
当中間会計期間の売上高は181億40百万円と前年同期比8億20百万円、4.3%の減少となりました。既存店売上高は前年同期比99.1%で推移しましたが、経営資源の最適化のため前事業年度に対して2店舗を閉店した売上減少要因もあり、前年同期と比較して減収となりました。営業総利益はお客様の節約志向に対応するために、原材料上昇に伴う仕入れコストの上昇分をすべて価格に転嫁出来なかった影響もあり、営業総利益は51億33百万円と前年同期比3億29百万円減少し、営業総利益率は28.3%と前年同期比0.5ポイント減少いたしました。
販売費及び一般管理費は減価償却費が64百万円増加いたしましたが、一方で雑給が42百万円減少、水道光熱費が30百万円減少、地代家賃が76百万円減少し、販売費及び一般管理費は、51億3百万円、前年に対して71百万円減少いたしました。白老店の営業譲受があったことにより計画外の仲介手数料及び開店経費が発生したこと、財務体質の改善を目的にシンジケートローンを組成したことで計画外の手数料が増加いたしました。尚いずれも単年度で発生する経費であり、下期以降は計画通り進むと思われます。
これらの結果、当中間会計期間の経営成績は、売上高は181億40百万円(前年同期比4.3%減)、経常利益は396千円(前年同期比99.9%減)、中間純利益は19百万円(前年同期比90.2%減)となりました。
当中間会計期間における店舗の状況は、2024年8月26日に「ラッキーマート白老店」を新装開店しております。また、同年3月に「ラッキー岩内店」の店舗改装を実施しております。
2024年8月31日現在の店舗数は、32店舗であります。
(資産)
当中間会計期間末における資産合計は、前事業年度末と比較して3億26百万円増加し182億43百万円であります。
その主な要因は、差入保証金が3億57百万円減少したものの、現金及び預金が1億45百万円増加、売掛金が1億76百万円増加、建設仮勘定が3億47百万円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当中間会計期間末における負債合計は、前事業年度末と比較して3億64百万円増加し126億65百万円であります。
その主な要因は、短期借入金が23億円減少したものの、買掛金が9億2百万円増加、長期借入金が20億74百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産合計は、前事業年度末と比較して38百万円減少し55億77百万円であります。
その主な要因は、中間純利益19百万円の計上及びその他有価証券評価差額金が5百万円増加したものの、株主配当金により63百万円減少したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、7億13百万円(前事業年度の期末残高は5億67百万円)となりました。
当中間会計期間末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、12億31百万円(前中間会計期間は7億34百万円の資金獲得)となりました。
これは主に、売上債権の増加が1億76百万円であった一方、減価償却費2億71百万円、仕入債務の増加9億2百万円があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1億47百万円(前中間会計期間は21百万円の資金獲得)となりました。
これは主に、差入保証金の回収による収入が3億94百万円であった一方、有形固定資産の取得による支出が3億87百万円、事業譲受による支出が92百万円、無形固定資産の取得による支出が27百万円であったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9億38百万円(前中間会計期間は9億3百万円の資金使用)となりました。
これは主に、長期借入による収入が49億50百万円であった一方、短期借入金の純減少額が23億円、長期借入金の返済による支出が34億1百万円であったことなどによるものであります。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。