当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、当社グループは、コンビニエンスストア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年3月1日~2024年8月31日)におけるわが国経済は、国内の人流活性化とインバウンド需要を背景に消費の回復傾向が続いておりましたが、円安やエネルギー・原材料価格の高止まり等による物価上昇の影響は依然として大きく、賃上げにより実質賃金がプラスに転じ始めたものの、消費の本格的な活性化が待たれる踊り場とも言える状況となっております。
コンビニエンスストア業界におきましては、さらにインバウンド需要が増加した一方、オーバーツーリズムなどからレジャーを控える動きもあり、売上は前年の伸長レベルから鈍化傾向にある中、労働力不足などから店舗運営コストの増加への対応が必要な厳しい経営環境が続いております。
このような環境の下、当社グループは、加盟店と同じ目線で一塊となって経営を推進していくために、中長期経営計画(2021年2月期~2027年2月期)において、「個店平均日販」と「加盟店利益」の継続的な向上を最重要指標と定め、「個店最適化」と「加盟店経営の安定化」を重点戦略とした各種施策に取り組むとともに、お客様の利用動向への変化対応を続けながら、目標達成に向けた取り組みを進めております。
当社グループ運営店舗の概況
[ローソン・スリーエフ]
株式会社エル・ティーエフが事業展開する「ローソン・スリーエフ」におきましては、人流増加が鈍化する中でも来店客数が伸長したことで、「個店平均日販」は引き続き前年を上回る水準で推移しております。しかし、「加盟店利益」は、「個店平均日販」と粗利益率の向上幅が鈍化したことで、人件費や水道光熱費などの店舗運営コストの増加に対する一層の対応が必要な状況となっております。今後は、加盟店のコスト増に負けない更なる売上向上策を推進してまいります。
運営面におきましては、加盟店の品揃え拡充や販売促進に対する経費支援を効果的に行うことで、お客様の利用動向の変化に合わせた個店別、カテゴリー別の品揃えを強化し、個店の最適化戦略(競合店に対する比較優位戦略)を推進してまいりました。また、ローソンチェーンのAIを活用した次世代発注システム「AI.CO」の全店導入を完了したほか、フードデリバリーサービスの導入店舗数を250店舗に拡大しております。
商品面におきましては、人流の増加やローソンチェーンの積極的な販売促進活動により、カウンターファストフードや米飯、デザートの売上が伸長しました。ローソン・スリーエフ独自商品につきましても、「お総菜」のアイテム数拡充やリニューアルした「やきとり」、新規顧客の開拓を目指した「ねぎとろ半熟たまご丼」が売上を牽引したことに加え、「チルド弁当」や「もちぽにょ」などの各種割引キャンペーンが売上拡大と集客に寄与いたしました。
店舗開発におきましては、2店舗の新規出店、2店舗の閉店を行った結果、当中間連結会計期間末の総店舗数は328店舗となっております。また、転換から7年を経過した店舗に対して、設備機能の改善等を目的とした改装を順次行っております。引き続き、収益改善が見込めない店舗のリロケートを行うとともに、お客様の利便性向上を目的とした駐車場拡張等のハード改善も推進してまいります。
[gooz(グーツ)]
コンビニエンスストアに対するニーズの多様化に対応するため、当社が新型フォーマットとして事業展開する「gooz(グーツ)」におきましては、行楽需要の高まりを背景として来店客数が伸長したことにより、特にパーキングエリア店舗で日販が向上しております。
商品面におきましては、グーツコーヒーやおにぎり、総菜などの店内調理品の売上が引き続き好調に推移しております。お客様の利用動向の変化に合わせ、お求めやすい価格帯の商品から高付加価値の商品まで幅広く品揃えを強化したことに加え、店内調理品として新たにカップおつまみや麺類を積極的に取り揃えることで、潜在ニーズの深耕にも努めてまいりました。また、旗艦店であるgoozいちょう並木通り店では、グーツコーヒーコーナーにおける更なるニーズに応えるため、プレミアムタイプのアイスコーヒーや選べるアイスティーなどの品揃えを拡充いたしました。
店舗開発におきましては、出店・閉店を行わず、当中間連結会計期間末の総店舗数は3店舗となっております。なお、神奈川県平塚市のgoozEXPRESS平塚PA店において2024年2月18日に火災事故が発生し、店舗の改修工事を行っておりましたが、2024年8月10日より通常営業を再開しております。
以上の結果、当中間連結会計期間の営業総収入は、70億4百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益は5億92百万円(前年同期比25.7%増)、経常利益は5億94百万円(前年同期比25.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1億57百万円(前年同期比41.2%増)となりました。
②財政状態の分析
当中間連結会計期間の財政状態につきましては、前連結会計年度と比較して総資産は28百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金の減少、未収入金、建物の増加等によるものであります。
負債につきましては、1百万円の減少となりました。これは主に未払金の増加、未払法人税等の減少等によるものであります。
純資産につきましては、30百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加等によるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の中間期末残高は、前連結会計年度末と比べ1億25百万円減少し、39億49百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益が5億94百万円(前中間連結会計期間は4億73百万円)、未払金が73百万円の増加(同1百万円の増加)となりましたが、未収入金が90百万円の増加(同1億77百万円の増加)、法人税等の支払額が3億23百万円(同89百万円)となったこと等により、前中間連結会計期間より96百万円収入減の2億38百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出が6百万円(同―百万円)、敷金及び保証金の回収による収入が2百万円(同37百万円)となったこと等により、前中間連結会計期間より36百万円収入減の4百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが37百万円(同38百万円)、非支配株主への配当金の支払いが3億21百万円(同1億8百万円)となったこと等により、前中間連結会計期間より2億12百万円支出増の3億59百万円の支出となりました。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動
該当事項はありません。