当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業等への影響については、今後、新型コロナウイルス感染症の収束時期やその他の状況の経過により、当社の財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年6月1日~2022年11月30日)におけるわが国の経済は、新型コロナウィルス感染症の感染者数の減少に伴い、社会経済活動が正常化しつつあり、ウイズコロナの新たな段階へ移行しつつありました。7-9月で一時マイナス成長となったものの、輸入の増加がその要因であり、内需は堅調でした。
ウクライナ情勢による欧州のエネルギー価格の高騰、中国のゼロコロナ政策による外需の減少に加え、急激な円安進行による諸物価高騰による消費が下振れするなど、依然として景気減退の状況が続いているものの、日本国内の美術品市場は引き続き取引の活況が維持されているとみられます。
そのような状況の中、アート関連事業において、取扱高は前年と比べ、大きく増加いたしました。その中でも、オークション事業は、前年同期と比し、75%増の35億4,345万円となりました。オークション事業の新しい柱と位置付けるコンテンポラリーアート(現代美術)も活況をみせ、前年同期174%増の結果となりました。また、前期の半ばより連結子会社となったアイアート株式会社も加わり、オークション事業の強化を推進しております。
プライベートセール・その他事業は、美術品等の相対取引、資産防衛ダイヤモンドを中心に順調に売上を伸ばしております。
その他事業では、自社所有の売電事業及びマレーシアでのPKS事業は順調に稼働を継続しております。
前期第4四半期から業務を開始したEdoverse株式会社は、Edoverse Foundationが行うメタバース空間開発やデジタルツインのコンサルテーション業務を積極的に推進し、早期に同社がメタバース空間内において新たな経済圏の構築が出来るようコンサルテーション業務を進めております。なお、上半期においては会計処理等の条件を詰めており、下半期より売上を計上する予定です。
セグメント別の業績は次のとおりです。
①アート関連事業
当第2四半期連結累計期間は、取扱高4,267,881千円(前年同期比57.4%増)、売上高1,319,855千円(前年同期比28.4%増)、セグメント利益253,456千円(前年同期比1.5%増)となりました。
種別の業績は次のとおりです。
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第34期第2四半期連結累計期間 |
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自 2022年6月1日 至 2022年11月30日 |
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種 別 |
取扱高 |
前年比 |
売上高 |
前年比 |
オークション |
オークション |
オークション |
落札率 |
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(千円) |
(%) |
(千円) |
(%) |
開催数 |
出品数 |
落札数 |
(%) |
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近代美術オークション |
1,134,680 |
52.3 |
212,244 |
63.0 |
3 |
237 |
206 |
86.9 |
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近代陶芸オークション |
200,380 |
△32.5 |
33,748 |
△32.1 |
2 |
325 |
287 |
88.3 |
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近代美術PartⅡオークション |
127,240 |
62.9 |
28,781 |
78.8 |
3 |
448 |
418 |
93.3 |
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コンテンポラリーオークション |
527,260 |
174.3 |
98,097 |
202.1 |
3 |
133 |
116 |
87.2 |
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その他オークション |
567,740 |
185.1 |
116,926 |
181.4 |
6 |
1,524 |
1,397 |
91.7 |
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アイアートオークション |
986,150 |
92.5 |
197,832 |
104.7 |
3 |
595 |
470 |
79.0 |
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オークション事業合計 |
3,543,450 |
75.1 |
687,631 |
87.5 |
20 |
3,262 |
2,894 |
88.7 |
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プライベートセール |
625,466 |
△9.0 |
589,277 |
△9.8 |
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|
その他 |
98,965 |
- |
42,946 |
435.5 |
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プライベートセール ・その他事業合計 |
724,431 |
5.3 |
632,223 |
△4.4 |
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アート関連事業合計 |
4,267,881 |
57.4 |
1,319,855 |
28.4 |
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(注)1.取扱高の前年比と売上高の前年比のかい離の大きな要因のひとつに、商品売上高の増減があります。商品売上高は、オークション落札価額に対する手数料収入、カタログ収入、年会費等と同様に売上高を構成する要素のひとつであり、在庫商品を販売した場合、その販売価格(オークションでの落札の場合には落札価額)を商品売上高として、売上高に計上することとしております。
2.その他オークションは、出品の状況により随時開催しております。
ⅰ)オークション事業
当第2四半期連結累計期間は、オークションの開催回数は20回(前年度開催回数18回)でした。内訳は、近代美術オークション、近代美術PartⅡオークション及びコンテンポラリーアートオークションを各3回、近代陶芸オークション、ワインオークション、MANGAオークションを各2回、西洋美術オークション、Bags/Jewellery&Watchesオークション、を各1回です。加えて、2021年9月より当社の子会社となったアイアート株式会社のオークションが3回行われました。
近代美術オークションは、出品点数18.8%減、落札点数6.8%減となりました。しかし、エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率は、平均で156.0%と高い水準で推移し、平均落札単価も63.7%増と好調でした。近代陶芸オークションは、出品点数17.1%減、落札点数18.7%減となり、平均落札単価は前年比で17.0%減少となりましたが、エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率は、平均で114.2%と高水準で推移いたしました。近代美術PartⅡオークションは、出品点数14.2%減、落札点数6.1%減となりましたが、平均落札単価は前年比で168.2%増加し、エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率は、平均で393.0%と高水準で推移いたしました。一方、コンテンポラリーアートオークションは出品点数56.5%減、落札点数57.0%減となりました。しかし、平均落札単価は前年比で641.9%増加し、エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率は、平均で152.0%と高水準で推移いたしました。
その他オークションでは、ワイン・リカーオークションが平均落札単価で前年比6.5%増となりました。エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率は、平均で147.1%と高水準で推移いたしました。
アイアートオークションは、オークションを3回開催し、出品点数595点、落札点数470点という内容となりました。このアイアート株式会社の子会社化により、売上高が101,203千円増となり、連結決算に大きく貢献致しました。
ⅱ)プライベートセール・その他事業
プライベートセール・その他事業では、前第2四半期連結累計期間は、美術品のプライベートセールで順調に売上を伸ばしました。資産防衛ダイヤモンド販売事業は、売上高400,137千円(前年同期間比98.3%増)と、資産防衛としてのダイヤモンドの需要の高まりから、引き続き当第2四半期連結累計期間も順調に売上をのばしております。
結果として、プライベートセール・その他事業は、前年比で取扱高5.3%増、売上高4.4%減で推移しました。
②その他事業
子会社保有の太陽光発電施設による売電事業は16,942千円、またマレーシアにおけるPKS事業では73,152千円の売上となりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間のその他事業のセグメント売上高は90,095千円(前年同期間比436.2%増)、1,781千円のセグメント利益(前年同期間は29,583千円のセグメント損失)となりました。
その他、各事業の販売費及び一般管理費の見直しを行う等、グループ全体の利益体質化に向けた改善に取り組み、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高1,409,950千円(前年同期間比35.0%増)、営業利益177,336千円(前年同期間比19.8%増)、経常利益175,486千円(前年同期間比8.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益121,109千円(前年同期間比17.0%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末より1,047,828千円増加(前年同期間は162,607千円増加)し、2,233,414千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は931,538千円(前年同期間は149,445千円の使用)となりました。これは主にオークション未払金の増加額1,224,016千円及びその他の増加額138,778千円による資金増加と、オークション未収入金の増加額499,517千円及び棚卸資産の増加額305,030千円による資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は13,186千円(前年同期間は54,076千円の使用)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入37,575千円による資金増加と、その他の払込による支出20,606千円による資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は110,251千円(前年同期間は367,532千円の獲得)となりました。これは主に株式の発行による収入155,625千円及び短期借入金の純増加額23,500千円による資金増加と、長期借入金の返済による支出15,614千円の資金減少によるものであります。
(3)財政状態に関する説明
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、6,003,079千円となり、前連結会計年度末に比べ、1,631,876千円増加いたしました。その主な内訳は現金及び預金の増加1,045,651千円、オークション未収入金の増加499,517千円、商品の増加308,063千円、のれんの減少32,185千円によるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、2,955,656千円となり、前連結会計年度末に比べ、1,352,478千円増加いたしました。その主な内訳はオークション未払金の増加額1,224,017千円、その他流動負債の増加額309,114千円、短期借入金の減少23,500千円及び未払法人税等の減少86,966千円によるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、3,047,402千円となり、前連結会計年度末に比べ、279,398千円増加いたしました。その主な内訳は資本金の増加80,303千円、資本剰余金の増加80,303千円及び利益剰余金の増加421,110千円によるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社の経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についても重要な変更はありません。
(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に重要な変更はありません。
(8)研究開発活動
該当事項はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。