当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1) 経営成績の分析
当中間連結会計期間における世界経済は、全体として緩やかな成長基調で推移しました。
しかしながら、依然として続くウクライナや中東地域における地政学的リスクや、各国の金融政策による為替相場の急変動、また中国経済の減速等により、先行き不透明な状況が続いています。
このような環境下で、当社グループの主力事業である自動車業界においては、主要顧客による減産の影響があったものの、全体の生産台数は一定水準を維持しています。
当社グループは、「2029年 住友理工グループVision」(2029V)で掲げた「理工のチカラを起点に、社会課題の解決に向けてソリューションを提供し続けるリーディングカンパニー」への変革に向けて、昨年度より3ヶ年の事業計画である「2025年 住友理工グループ中期経営計画」(2025P)に基づき事業活動を推進しています。
コロナ禍からの自動車生産台数の回復に加え、構造改革や生産性改善、原価低減活動が当初の想定を上回るペースで進展したことを受け、2024年5月には、2025Pの「事業利益」、「ROIC」、「ROE」の数値目標を上方修正いたしました。今後も「さらなる収益力向上と持続的成長に向けた経営基盤強化」という2025Pのテーマに向けて、事業を推進してまいります。
当中間連結会計期間における連結業績については、売上高は309,169百万円(前年同期比3.8%増)、事業利益は17,315百万円(前年同期比35.4%増)、営業利益は17,378百万円(前年同期比42.6%増)、税引前中間利益は15,720百万円(前年同期比48.4%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益は10,030百万円(前年同期比72.1%増)となりました。
※事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、持分法による投資損益を含めて算出しております。
各セグメントの業績は、次のとおりです。
<自動車用品>
外部顧客への売上高は、主要顧客による減産の影響があるものの、円安の進行による為替換算の影響により、279,193百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
事業利益は、原価低減活動、生産効率の向上や為替換算の影響により、14,741百万円(前年同期比25.1%増)となりました。
<一般産業用品>
外部顧客への売上高は、高圧ホース及びプリンター向け機能部品の主要顧客による生産台数の増加や円安の進行による為替換算の影響により、29,975百万円(前年同期比8.3%増)となりました。
事業利益は、販売数量の増加及びプリンター向け機能部品事業における構造改革の進展により、2,574百万円(前年同期比156.9%増)となりました。
事業セグメント別実績
(2)財政状態の分析
<資産>
資産合計は、435,614百万円(前連結会計年度末比6,149百万円減)となりました。
流動資産は239,329百万円(前連結会計年度末比160百万円増)となりました。これは主に、現金及び現金同等物が7,377百万円増加したこと、営業債権及びその他の債権が10,005百万円減少したこと、その他の金融資産が3,830百万円増加したことによるものです。
非流動資産は196,286百万円(前連結会計年度末比6,309百万円減)となりました。これは主に、有形固定資産が2,284百万円減少したこと、その他の金融資産が5,571百万円減少したことによるものです。
<負債>
負債合計は、209,685百万円(前連結会計年度末比9,621百万円減)となりました。これは主に、営業債務及びその他の債務が2,176百万円減少したこと、社債及び借入金が3,797百万円減少したことによるものです。
<資本>
資本合計は、225,929百万円(前連結会計年度末比3,472百万円増)となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する中間利益10,030百万円による増加と、その他の資本の構成要素が4,532百万円減少したことによるものです。親会社所有者帰属持分比率は45.7%(前連結会計年度末は44.4%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より7,377百万円増加し、当中間連結会計期間末には49,385百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において営業活動により得られた資金は、30,858百万円(前年同期比7,667百万円の減少)となりました。
これは主に、税引前中間利益15,720百万円、減価償却費及び償却費15,383百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において投資活動により使用した資金は、14,191百万円(前年同期比624百万円の増加)となりました。
これは主に、有形固定資産及び無形資産の取得による支出14,814百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において財務活動により使用した資金は、8,847百万円(前年同期は21,658百万円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の減少3,014百万円、配当金の支払額2,907百万円によるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、8,213百万円です。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。