【要約中間連結財務諸表注記】
1.報告企業
塩野義製薬株式会社(以下「当社」という)は日本に所在する企業であります。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を主な事業としております。登記上の本社の住所は、ホームページ (https://www.shionogi.com) で開示しております。
2.作成の基礎
当社グループの要約中間連結財務諸表は、国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して作成しております。
当社は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第1条の2第2号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たしていることから、同第312条の規定を適用しております。
本要約中間連結財務諸表は、年次の連結財務諸表で要求される全ての情報が含まれていないため、前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。
本要約中間連結財務諸表は、2024年11月7日に代表取締役会長兼社長 CEO 手代木 功によって承認されております。
(2) 測定の基礎
当社グループの要約中間連結財務諸表は、公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3) 機能通貨及び表示通貨
当社グループの要約中間連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満の端数を切り捨てて表示しております。
(4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定
当社グループの要約中間連結財務諸表の作成において、経営者は、収益、費用、資産及び負債の報告金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことを要求されております。しかし、これらの見積り及び仮定に関する不確実性により、実際の業績は見積りとは異なる場合があります。また、見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。これらの見直しによる影響は、見直しを行った会計期間及びそれ以降の将来の会計期間において認識されます。
要約中間連結財務諸表に重要な影響を与える会計上の判断、見積り及び仮定は、前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様であります。
(5) 表示方法の変更
(要約中間連結持分変動計算書)
前中間連結会計期間において、「その他」に含めておりました「利益剰余金から資本剰余金への振替」は、金額的重要性が増したため、当中間連結会計期間より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前中間連結会計期間の要約中間連結持分変動計算書の表示方法の組み替えを行っております。この結果、前中間連結会計期間の要約中間連結持分変動計算書において、「その他」の「資本剰余金」と「利益剰余金」に表示しておりました3百万円、△3百万円は、「利益剰余金から資本剰余金への振替」の「資本剰余金」と「利益剰余金」の3百万円、△3百万円として組み替えております。
3.重要性がある会計方針
本要約中間連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同様であります。なお、当中間連結会計期間の法人所得税費用は、見積年次実効税率を基に算定しております。
4.セグメント情報
5.売上収益
売上収益の内訳は、以下のとおりであります。
要約中間連結損益計算書の「売上収益」は、顧客との契約から認識した収益及びその他の源泉から認識した収益であります。その他の源泉から認識した収益に重要性はありません。また、「4.セグメント情報」に記載のとおり、当社グループは、セグメント情報の開示は省略しております。
当社グループの売上収益は、以下の内容から構成されております。国内医療用医薬品の売上収益には、日本国内における医療用医薬品の販売収入、コ・プロモーション契約に係る報酬が含まれております。輸出及び海外子会社の売上収益には、輸出取引による収入、海外子会社での販売収入及びロイヤリティー収入が含まれております。製造受託の売上収益には医薬品原薬の製造受託に係る収入が含まれております。一般用医薬品の売上収益には、当社並びに国内子会社における一般用医薬品の販売収入及びロイヤリティー収入が含まれております。ロイヤリティー収入には、当社及び国内子会社におけるロイヤリティー収入が含まれております。その他の売上収益には、診断薬の販売収入及び国内子会社の売上収益等が含まれております。
6.その他の費用
前中間連結会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
その他の費用には、特別早期退職プログラムに係る転進支援関係費用6,621百万円が含まれております。
当中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
該当事項はありません。
7.1株当たり中間利益
基本的1株当たり中間利益及び希薄化後1株当たり中間利益の算定上の基礎は以下のとおりであります。
(注) 1. 逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり中間利益の算定から除外した金融商品はありません。
2.2022年9月に当社はシオノギ感染症研究振興財団に係る三井住友信託銀行株式会社の信託(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託口))に当社株式9百万株(株式分割前は3百万株)を処分しておりますが、当該当社株式を自己株式として処理しています。そのため、基本的1株当たり中間利益及び希薄化後1株当たり中間利益の算定において、期中平均普通株式数から当該株式数を控除しております。
3.当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合をもって株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり中間利益及び希薄化後1株当たり中間利益を算定しております。
8.資本及びその他の資本項目
前中間連結会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
(自己株式の取得)
当社は、2023年7月31日開催の取締役会決議により、取得株式数12,500,000株、総額75,000百万円を上限として2023年8月1日から2024年3月31日の期間で自己株式の取得を進めております。これにより、当中間連結会計期間において自己株式を3,052,200株取得しております。
当中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(自己株式の消却)
当社は、2023年7月31日開催の取締役会決議に基づき、2024年4月17日付で自己株式10,842,100株の消却を実施いたしました。
(株式分割)
「13.後発事象」に記載のとおり、当社は、2024年8月30日開催の取締役会決議に基づき、2024年10月1日を効力発生日として、基準日である2024年9月30日の株主の保有する株式を1株につき3株の割合をもって株式分割を実施しております。
9.配当金
(1) 配当の総額及び1株当たり配当額
前中間連結会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
(注)2023年6月21日定時株主総会決議による配当の総額には、シオノギ感染症研究振興財団に係る三井住友信託銀行株式会社の信託(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託口))が保有する当社株式に対する配当金225百万円が含まれております。
当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり配当額につきましては、当該株式分割前の配当金の額を記載しております。
当中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(注)2024年6月20日定時株主総会決議による配当の総額には、シオノギ感染症研究振興財団に係る三井住友信託銀行株式会社の信託(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託口))が保有する当社株式に対する配当金255百万円が含まれております。
当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり配当額につきましては、当該株式分割前の配当金の額を記載しております。
(2) 基準日が当中間連結会計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当中間連結会計期間の末日後となるもの
前中間連結会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
(注)2023年10月31日取締役会決議による配当の総額には、シオノギ感染症研究振興財団に係る三井住友信託銀行株式会社の信託(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託口))が保有する当社株式に対する配当金225百万円が含まれております。
当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり配当額につきましては、当該株式分割前の配当金の額を記載しております。
当中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(注)2024年10月28日取締役会決議による配当の総額には、シオノギ感染症研究振興財団に係る三井住友信託銀行株式会社の信託(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託口))が保有する当社株式に対する配当金255百万円が含まれております。
当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり配当額につきましては、当該株式分割前の配当金の額を記載しております。
10.金融商品の公正価値
(1) 公正価値の算定方法
当要約中間連結財務諸表において使用する主な金融資産・負債の公正価値の測定方法は、前連結会計年度末に係る連結財務諸表において使用した測定方法と同一であります。
(2) 償却原価で測定される金融商品
償却原価で測定される金融商品の帳簿価額と公正価値は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(3) 公正価値で測定される金融商品
金融商品の公正価値のヒエラルキーは、次のとおり区分しております。
レベル1:活発な市場における無調整の相場価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1に含まれる相場価格以外で、直接又は間接的に観察可能なインプットにより測定された公正価値
レベル3:観察可能でないインプットを含む、評価技法を用いて測定された公正価値
公正価値のヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識しております。
① 公正価値のヒエラルキー
公正価値のヒエラルキーの各レベルに分類された、公正価値で測定される金融資産及び金融負債の内訳は以下のとおりであります。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当中間連結会計期間(2024年9月30日)
(単位:百万円)
(注) 1.レベル1の金融資産には、上場株式等が含まれております。
2.レベル2の金融負債は、為替予約取引等のデリバティブ金融資産及びデリバティブ金融負債であります。これらの公正価値は、取引先金融機関から提示された価格に基づき算定しております。
3.レベル3の金融資産は、主として非上場株式及び出資金であります。これらの公正価値は、純資産価値に基づく評価技法、割引将来キャッシュ・フローに基づく評価技法又はその他の評価技法を用いて算定しております。担当者が関連する社内規程に従い、又は外部の評価専門家を利用し、リスク、特徴及び性質を適切に反映できる評価技法を決定したうえで公正価値を算定しております。また、公正価値の算定にあたっては、将来キャッシュ・フロー及び割引率等の観察可能でないインプットを用いております。割引将来キャッシュ・フローに基づく公正価値の算定にあたっては8.9%~9.1%の加重平均資本コストを用いており、加重平均資本コストが上昇(低下)した場合には公正価値が減少(増加)する関係にあります。
4.条件付対価は、研究開発の状況等に応じて支払うマイルストンであり、その公正価値は、当該研究開発が成功する可能性や貨幣の時間的価値を考慮して計算しております。重大な観察可能でないインプットである研究開発が成功する可能性が高くなった場合、公正価値は増加します。
② レベル3に区分された金融商品の期首残高から期末残高への調整表
公正価値ヒエラルキーのレベル3に区分される公正価値測定の期首残高と期末残高の調整表は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1.要約中間連結損益計算書の「金融収益」及び「金融費用」に含まれております。
2.要約中間連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の公正価値の純変動額」及び「在外営業活動体の外貨換算差額」に含まれております。
3.保有株式の上場による振替であります。
11.偶発債務
下記の会社の債務に対して債務保証を行っております。
(単位:百万円)
(注)1.国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)から医療研究開発革新基盤創成事業として締結された環境整備契約に基づく債務であります。
2.当社グループ以外の2社と連帯保証を行っております。
12.企業結合
前中間連結会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
(Qpex株式の取得)
前中間連結会計期間より暫定的な会計処理をしておりましたQpex Biopharma, Inc.(以下「Qpex」という)について、前連結会計年度において取得対価の配分が確定しております。したがって、以下、暫定的な会計処理の確定後の金額を用いて記載しております。
当社グループは、2023年6月25日付で、Qpexを完全子会社化する契約を締結し、2023年7月5日付にて子会社化しました。
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称及び事業の内容
(2)企業結合を行った主な理由
当社グループが買収したQpexは、薬剤耐性(Antimicrobial resistance:AMR)を持つ細菌を標的とする新規抗菌薬の創薬・開発に焦点を当てた製薬企業であり、多様なβ-ラクタマーゼに対して広域阻害スペクトラムを有する新規β-ラクタマーゼ阻害剤であるボロン酸誘導体xeruborbactamを創出しています。xeruborbactamは薬剤耐性のあるグラム陰性菌によって引き起こされる感染症に対して、カルバペネム系抗生物質meropenemを併用薬とする注射剤OMNIvance®とセフェム系抗生物質ceftibutenを併用とする経口剤ORAvanceTMとして臨床開発が進められています。また、新規抗菌薬の探索や臨床開発の豊富な経験を有しているのみならず、米国において生物医学先端研究開発機構(BARDA)をはじめとする各規制当局などとの豊富な外部ネットワークを構築しています。
QpexのAMRに対する有望な開発品や抗菌薬研究開発のケイパビリティ、米国における外部ネットワークは、当社グループのビジネスの方向性と合致しており、シナジー効果の発揮を期待できることから、このたびQpexの全株式を取得し、同社を完全子会社化する契約の締結に至りました。
(3)取得した議決権付資本持分の割合
2.被取得企業の取得対価の公正価値及びその内訳
3.条件付対価
条件付対価は、今後の開発の達成状況等に応じて支払うマイルストンであり、最大40百万米ドルを支払う可能性があります。
4.取得日現在における取得資産、引受負債及び支払対価の公正価値
(単位:百万円)
(注)1.前連結会計年度末において、取得日における識別可能資産及び負債の公正価値を算定し、取得対価の配分が完了しております。
2.無形資産は製品に係る仕掛研究開発資産であります。
3.のれんの内容は、主に期待される将来の収益力に関連して発生したものであります。なお、認識されたのれんのうち、税務上損金算入が見込まれるものはありません。
5.取得関連費用
176百万円
取得関連費用は、要約中間連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
6.取得に伴うキャッシュ・フロー
(注)前中間連結会計期間においては一部未払いを含んでおります。
7.業績に与える影響
当該企業結合に係る取得日以降の損益情報及び当該企業結合が期首に行われたと仮定した場合の損益情報は、要約中間連結損益計算書に与える影響額に重要性が乏しいため、記載を省略しております。なお、当該企業結合が期首に行われたと仮定した場合の損益情報は、監査法人の期中レビューを受けておりません。
当中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
重要性が乏しいため記載は省略しております。
13.後発事象
(株式分割)
当社は、2024年8月30日開催の取締役会決議に基づき、2024年10月1日を効力発生日として、基準日である2024年9月30日の株主の保有する株式を1株につき3株の割合をもって株式分割を実施しております。なお、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり中間利益及び希薄化後1株当たり中間利益を算定しております。
1.株式分割の目的
投資単位当たりの金額を引き下げることにより、当社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的としております。
2.株式分割の内容
2024年9月30日を基準日として、同日最終の株主名簿に記載された株主の所有する普通株式を、1株につき3株の割合をもって分割しております。
3.株式分割により増加する株式数
4.株式分割の日程
5.その他
今回の株式分割に際しまして、資本金の額の変更はありません。