当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結累計期間におけるわが国経済は、雇用環境や所得環境の改善等により、全体としては緩やかな景気回復となりました。一方で世界経済においては、国際情勢が不安定な状況が続いていることから、原油価格や原材料価格の高止まりが続き、景気の先行きは不透明な状況となっております。
このような環境の中、当社グループは独自の精密貼合技術を活用した用途開拓に注力してまいりました。また、事業範囲の拡大にもチャレンジしながら、グループ企業の持ち味も生かした事業展開を試みております。一方で、車載関連、エレクトロニクス関連の製品が汎用品化、多国籍化する中で、商流の変化も目まぐるしい状況となってきております。商流の変化の過程で、新たな競合プレイヤーが出現する等、受注環境は厳しい状況となっております。そのため当社グループとしては、新たな部材を使用した加工ビジネスにもグループを挙げて取組み、既存領域にこだわらない技術活用の範囲拡大に向けて、取組みを強化しております。
この結果、当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,344百万円減少し、17,092百万円となりました。当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,149百万円減少し、7,293百万円となりました。当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ194百万円減少し、9,798百万円となりました。
また、当中間連結会計期間における経営成績は、売上高5,659百万円(前年同期比19.1%減)、営業利益104百万円(同82.3%減)、経常利益121百万円(同80.3%減)を計上し、親会社株主に帰属する中間純利益は39百万円(同90.9%減)となりました。
セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
なお、当中間連結会計期間より、株式会社東陽社製作所の損益計算書を連結しており、「精密貼合及び高機能複合材部門」に含めております。
精密貼合及び高機能複合材部門
国内外におけるディスプレイ・タッチパネル市場は、引き続き各分野でデジタル化が進むことにより、市場規模は拡大基調となっております。センターインフォメーションディスプレイ、メータークラスターパネル、各種スイッチ類等自動車の電子化・ディスプレイ化は確実に進むことから市場は拡大する一方で、汎用品化も進み、新規参入企業の増加あるいは海外企業の参入等もあり、競争はより激しくなっております。このように市場が変化する中、当社は精密貼合技術により一層磨きを掛け、最先端生産設備の開発・導入による生産の高度化、あるいは新たな部材を用いた加工技術を高めることにより、難易度の高い技術を求められる用途製品の受注・開発に取組んでおります。
この結果、売上高3,998百万円(前年同期比7.7%減)、営業利益1百万円(同98.2%減)となりました。
環境住空間及びエンジニアリング部門
太陽電池の国内市場は、既存技術を用いたパネル市場を外国勢が席巻しており、国内メーカーにとっては厳しい状況が続いております。そのため当社グループも、コスト削減を進めながら、OEM供給を主軸として収益の安定化を図っております。また、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、ペロブスカイト太陽電池をはじめとする次世代太陽電池の社会実装への取組みについても研究開発を継続しております。エンジニアリング部門においては、連結子会社プレマテック株式会社での半導体液晶関連向け装置の受注がこれまで順調に推移しておりましたが、世界的な産業機械・自動車向けの半導体液晶関連の需要が鈍化していることから、前年同期を下回っております。また、メカトロニクス技術を活用した省人化あるいは省エネルギー化設備の受注にも引き続き注力しております。
この結果、売上高1,661百万円(前年同期比37.6%減)、営業利益96百万円(同79.9%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ763百万円減少の4,404百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、139百万円(前年同期は997百万円の獲得)となりました。
これは主として、売上債権の減少632百万円があったものの、仕入債務の減少403百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、203百万円(前年同期は262百万円の使用)となりました。
これは主として、有形固定資産の売却による収入1百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出164百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、694百万円(前年同期は201百万円の使用)となりました。
これは主として、長期借入れによる収入500百万円があったものの、長期借入金の返済による支出912百万円があったことによるものであります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、135,805千円であります。
なお、当中間連結会計期間における当社グループの研究開発活動の重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当中間連結会計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当中間連結会計期間 (自 令和6年4月1日 至 令和6年9月30日) |
前年同期比(%) |
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精密貼合及び高機能複合材部門(千円) |
3,696,304 |
△7.0 |
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環境住空間及びエンジニアリング部門(千円) |
1,249,066 |
△35.8 |
|
合計(千円) |
4,945,370 |
△16.4 |
(注)金額は製造原価によっております。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
②受注実績
当中間連結会計期間の受注実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比(%) |
|
精密貼合及び高機能複合材部門 |
3,998,652 |
△7.7 |
- |
- |
|
環境住空間及びエンジニアリング部門 |
1,762,783 |
△23.9 |
844,335 |
△27.2 |
|
合計 |
5,761,435 |
△13.3 |
844,335 |
△27.2 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
③販売実績
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当中間連結会計期間 (自 令和6年4月1日 至 令和6年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
精密貼合及び高機能複合材部門(千円) |
3,998,652 |
△7.7 |
|
環境住空間及びエンジニアリング部門(千円) |
1,661,223 |
△37.6 |
|
合計(千円) |
5,659,875 |
△19.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当中間連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
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相手先 |
当中間連結会計期間 (自 令和6年4月1日 至 令和6年9月30日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
|
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AGC株式会社 |
1,776,567 |
31.4 |
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。