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回次 |
第8期 第3四半期 連結累計期間 |
第9期 第3四半期 連結累計期間 |
第8期 |
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会計期間 |
自 2022年1月1日 至 2022年9月30日 |
自 2023年1月1日 至 2023年9月30日 |
自 2022年1月1日 至 2022年12月31日 |
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売上高 |
(千円) |
2,820,108 |
3,230,492 |
3,734,068 |
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経常損失(△) |
(千円) |
△528,740 |
△1,649,677 |
△1,156,664 |
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親会社株主に帰属する四半期(当期)純損失(△) |
(千円) |
△623,191 |
△1,696,405 |
△1,315,060 |
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四半期包括利益又は包括利益 |
(千円) |
△710,332 |
△1,730,507 |
△1,298,272 |
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純資産額 |
(千円) |
4,086,576 |
1,839,183 |
3,502,462 |
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総資産額 |
(千円) |
6,084,519 |
6,577,807 |
6,758,823 |
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1株当たり四半期(当期)純損失(△) |
(円) |
△20.90 |
△55.92 |
△44.01 |
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潜在株式調整後1株当たり四半期(当期)純利益 |
(円) |
- |
- |
- |
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自己資本比率 |
(%) |
67.0 |
27.9 |
51.7 |
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回次 |
第8期 第3四半期 連結会計期間 |
第9期 第3四半期 連結会計期間 |
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会計期間 |
自 2022年7月1日 至 2022年9月30日 |
自 2023年7月1日 至 2023年9月30日 |
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1株当たり四半期純損失(△) |
(円) |
△11.75 |
△15.59 |
(注)1.当社は四半期連結財務諸表を作成しておりますので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり四半期(当期)純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり四半期(当期)純損失であるため記載しておりません。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、最新の状況は以下のとおりです。なお、記載のない項目については有価証券報告書から重要な変更等はありません。主要な関係会社の異動は、以下のとおりであります。
第1四半期連結会計期間において、EV充電事業を行うEV充電インフラ1号合同会社を設立したため、同社を新たに連結の範囲に含めております。
(I)EV充電事業
(事業の概況)
EV充電は、自宅やオフィスにおける「基礎充電」、移動途中における「経路充電」、滞在先駐車場における「目的地充電」の3パターンに類型されます。「基礎充電」と「目的地充電」は、ガソリン車との対比で一般的にEVのメリットとして挙げられる駐車中に充電を行うものであり、充電設備としては多くは3kW(キロワット)または6kW出力の普通充電器でサービス提供されます。一方「経路充電」は、移動中の電欠を防止するために行うものであり、充電設備としては高出力で短時間に充電を行う急速充電器が利用されます。
当社グループの「EV充電事業」は、自社グループ内でEV充電インフラを所有し、EV/PHEVドライバー向けにEV充電サービスを提供することで、継続的な充電収入を得ることを目的としています。本事業を運営するうえでは、各グループ会社が特定の機能や業務に特化した役割を担っており、それぞれの目的を追求することでグループ全体の事業価値が最大化することを目指しています。
当社はEV充電設備所有者(当社グループ内の充電設備インフラ保有会社であるEV充電インフラ1号合同会社、あるいは、ホテルや駐車場といった施設)に対して既設のEV充電設備の運営に関する包括的業務を行うCharge Point Operator(以下「CPO」)業務を、「目的地充電」及び「基礎充電」を対象として行っており、具体的な業務としては、EV充電設備の価値向上や利便性向上に向けた、利用促進ツールの提供、課金代行、保守管理、カスタマーサポート等が含まれます。当社子会社のENECHANGE EVラボ株式会社は、新規のEV充電設備の販売・設置業務を行っており、具体的な業務としては、新規EV充電設備設置のための施設向けマーケティング、EV充電設備の稼働が見込まれる適地の開拓・選定、地権者からの土地利用許諾の取得サポート、補助金の申請サポート、充電機器の調達・販売及び工事の実施、工事元請会社との工事契約締結アレンジ等が含まれます。当社子会社であるEV充電インフラ1号合同会社は、EV充電設備の所有を目的に設立された特別目的会社(Special Purpose Company, 以下「SPC」)です。
当社グループとしては、新規の設置口数増加を目的とした当社子会社であるENECHANGE EVラボ株式会社が「EV充電設備の販売・設置業務」を、既設のEV充電設備の稼働時間向上を目的とした当社が「EV充電設備の運営に関する包括的業務」を行い、EV充電インフラ1号合同会社等が保有するEV充電設備を通じてEV充電サービスを提供します。今後、インフラサービス事業者としてEV充電設備の設置口数を拡大することで、競争優位性の確立、スケールメリットによる利益率向上を目指します。
(サービスの特徴)
<EV充電エネチェンジ>
「EV充電エネチェンジ」は、「基礎充電」及び「目的地充電」に注目し、マンションなどの自宅や、レジャー施設や商業施設などの目的地を中心にEV充電器を設置することで、EVユーザーにとっての充電機会の拡大を図ることを目的としています。2027年までにEV充電器を国内で3万台設置することを目標に掲げ、全国にサービスを拡大しています。
ハードウェアの面では、日本で主に使用されている3kW出力の普通充電器と比較して、約2倍の速度での充電を実現する6kWの出力普通充電器を採用し、更に経済産業省で実施しているEV充電インフラ向け補助事業(「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」)に対応した機器を採用することにより、施設オーナーにとって初期費用負担が軽減されたサービス提供を行っております。
ソフトウェアの面では、当社の充電器に限らず全国の充電器情報を網羅して集めたEV充電情報アプリを提供し、またアプリを通じて「EV充電エネチェンジ」利用時の決済まで可能とすることで、充電器を探す、充電する、支払うというプロセスに対するサービスをワンストップで提供しています。
加えて、国内のEV充電インフラネットワークを構築している株式会社e-Mobility Powerと事業提携することにより、自動車メーカー等が発行している充電カードをかざすだけでEV充電エネチェンジでの決済が可能となっています。これにより、当社独自のアプリを通さなくても、多くのEVドライバーが当社のサービスを利用することが可能です。
(収益モデル)
当社グループの一般的な事業スキームは以下の例示のとおりです。
当社グループにおいては、下記の3つの売上が発生します。
(1)充電収入:当社グループは、設置した充電設備の利用に応じてEVユーザーがEV充電設備所有者に対して支払う充電料金を従量型で収受、または、施設オーナーからの月額利用料を固定型で収受します。本売上は、当社グループにおけるストック型の収益となります。
(2) ハードウェア売上:ENECHANGE EVラボ株式会社は、「EV充電設備の販売・設置業務」において、充電機器の販売や付随して発生する設置工事等の役務が完了した時点で販売収益を収受します。本売上は、当社グループにおけるフロー型の収益となりますが、EV充電インフラ1号合同会社に販売する場合は、内部取引として連結上の相殺消去が行われます。
(3) サービス売上:当社は、「EV充電設備の運営に関する包括的業務」において、EV充電設備の所有者であるEV充電インフラ1号合同会社等に対して提供する運営サービスの対価として、設置した充電設備の利用に応じたEVユーザーがEV充電設備所有者に対して支払う従量型の充電料金の一部、または、施設からの固定型の月額利用料の一部を収受します。本売上は、当社グループにおけるストック型の収益となりますが、当社子会社であるEV充電インフラ1号合同会社より収受する場合は、内部取引として連結上の相殺消去が行われます。
[EV事業スキーム図]
*1 EV充電設備の運営業務の対価としてEVドライバーから受け取る充電収入の一部を収受。
*2 一般社団法人次世代自動車振興センター。
*3 NeVへの補助金申請者はEV充電インフラ1号合同会社の場合とリース会社の場合が存在。EV充電インフラ1号合同会社が申請者の場合、ENECHANGE EVラボ株式会社からEV充電インフラ1号合同会社へ充電器・工事を販売した金額にて補助金を申請します。リース会社が申請者の場合、ENECHANGE EV ラボ株式会社からリース会社へ充電器・工事を販売した金額にて補助金を申請した上で、当該EV充電設備は全てEV充電インフラ1号合同会社にリースバックしています。
*4 最初の一定期間は、社債権者として、金利を受領し、3年経過後に当該社債が匿名組合持分に強制転換されることで、匿名組合出資者となります。
*5 スポンサーは、2026年7月31日以降いつでも、保有するSPC持分の全部を、出資元本の簿価相当額でENECHANGE株式会社もしくはENECHANGE株式会社が指定する第三者に売り渡すことを請求することができます(プット・オプション)。また、ENECHANGE株式会社は、一部の持分に関して、同様の条件で同持分を買い取ることを請求することができます(コール・オプション)。
*6 ENECHANGE株式会社が当社子会社のリース債務を保証する債務保証契約。
*7 一般社団法人EV充電インフラ。
*8 セール&リースバック。
(注)EV充電インフラ1号合同会社は、EV充電設備所有を目的とするSPCとして2023年2月に設立された合同会社(GK)です。GKの代表社員及び業務執行社員、並びに社員としての出資者は一般社団法人EV充電インフラ(ISH)であり、GK並びにISHと当社との間に直接的な資本関係はありません。GKは、スポンサーから社債や商法上の匿名組合(TK)出資(本件の場合は、当初社債による出資を行い、3年経過後にTK持分へ強制転換する)を募る他、金融機関からの融資やリース会社からのリース提供により、EV充電設備の取得及び運営に必要な資金を調達します。EV充電インフラ1号合同会社はEVユーザーから収受するEV充電設備の充電利用料から得たキャッシュ・フローを、リース料の支払いやEV充電事業者(CPO)への業務委託料に充当し、余剰キャッシュを出資者に分配します。なお、EV充電インフラ1号合同会社への出資者は、最初の3年間は、社債権者として、金利を受領し、3年経過後に当該社債が匿名組合持分に強制転換されることで、匿名組合出資者となり、匿名組合員として分配金を受領します。当該出資者が出資する理由は、前述の社債金利および出資持分に対する損益の分配に加えて、当該出資を通じてEV充電設備の運用に関する事業のノウハウ取得などがあります。
なお、当社はEV充電インフラ1号合同会社への出資者との間で、事前合意の定めにより、出資後3年経過時点で保有する社債が匿名組合出資持分(TK持分)に転換された以降、当社が出資簿価にて出資者のTK持分を買いとる権利(コール・オプション)を有し、また、当該出資者がそのTK持分を当社もしくは当社が指定する第三者に出資簿価で売り渡す権利(プット・オプション)を有しています。