第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要に支えられ、緩やかに回復しましたが、長期化するウクライナ情勢やパレスチナでの紛争と円安に起因する資源・エネルギー価格や諸資材の物価高騰などにより厳しい状況が続きました。

わが国のみがき棒鋼、及び冷間圧造用鋼線の主要需要分野である自動車業界におきましては、中国での競合激化・東南アジアの販売不調に加え、認証不正問題により生産活動が低迷せざるを得ない状況に陥りました。加えて、建産機業界におきましても低調な水準で推移しました。

このような環境下、当社グループは全社を挙げて販売数量の確保、コスト削減、及び生産性の向上を推し進めるとともに、鋼材価格・物流コスト等の上昇を吸収すべく製品販売価格の改定や加工賃の是正、製品歩留りの改善、エネルギー原単位の削減に努め、収益の確保に取り組みました。

これらの結果、販売数量は48千トン(前年同期比3.9%減)となりましたが、売上高は11,973百万円(前年同期比0.4%増)となりました。一方、損益は製品販売価格の改定などによる収益改善効果があったものの、販売数量の低迷、及び人財確保に向けたベアアップによる影響もあり、営業利益は304百万円(前年同期比25.7%減)、経常利益は335百万円(前年同期比26.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は191百万円(前年同期比29.5%減)となりました。

 

事業部門別の経営成績は、次のとおりであります。

まず、みがき棒鋼部門におきましては、販売数量は29千トン、売上高は7,655百万円(前年同期比0.0%減)となりました。

次に、冷間圧造用鋼線部門におきましては、販売数量は19千トン、売上高は4,318百万円(前年同期比1.1%増)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当中間連結会計期間末における資産の残高は19,008百万円となり、前連結会計年度末に比べ522百万円減少いたしました。これは主に、商品及び製品が338百万円増加いたしましたが、現金及び預金が473百万円、受取手形及び売掛金が84百万円、電子記録債権が71百万円、原材料及び貯蔵品が238百万円それぞれ減少したことによるものであります。

当中間連結会計期間末における負債の残高は8,709百万円となり、前連結会計年度末に比べ615百万円減少いたしました。これは主に、期日現金払いからの変更を主因に電子記録債務が3,825百万円増加いたしましたが、支払手形及び買掛金が4,072百万円、短期借入金が450百万円それぞれ減少したことによるものであります。

当中間連結会計期間末における純資産の残高は10,299百万円となり、前連結会計年度末に比べ93百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が76百万円、非支配株主持分が15百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,444百万円となり、前連結会計年度末に比べ473百万円減少いたしました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において営業活動の結果獲得した資金は331百万円(前年同期比260百万円の獲得減)となりました。これは主に、棚卸資産の増加104百万円、仕入債務の減少247百万円により資金が減少しましたが、税金等調整前中間純利益335百万円や売上債権の減少155百万円、減価償却費218百万円により資金が増加したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において投資活動の結果使用した資金は173百万円(前年同期比83百万円の使用減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出157百万円により資金が減少したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において財務活動の結果使用した資金は631百万円(前年同期は76百万円の調達)となりました。これは主に、短期借入金の純減額450百万円や配当金の支払額114百万円、長期借入金の返済による支出38百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(7) 研究開発活動

当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。